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消費者の情報行動調査とGini係数による消費の集中の測定

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2002年日本オペレーションズ・リサーチ学会 秋季研究発表会 1−E−11 消費者の情報行動調査とGini係数による消費の集中の測定 02701S60 東京理科大学

*山本仁志 旭OTOHitosh

OlO141$0 創価大学 岡田勇 OKADAIsamu OlOO5670 電気通信大学 太田敏澄 OHTÅTbshizumi な市場がmであるかを定量的に判断すること ができる。我々は、G血i係数を用いて、ネットワ ーク外部性の代表的事例である携帯電話市場や、 規模の経済性の事例と考えられるファーストフ ード市場におけるmを測定することができる ことを示す。次に、音楽ソフト市場・映画市場で mが進行しているのかを同様にGini係数を用 いて測定する。 ネットワーク外部性の働く市場の事例として、 日本国内携帯電話キャリアの市場の1996年から 2000年までの市場全体のGini係数をプロットし たものである(t=5)。また、図2は、規模の経済性 が働く市場として、ファーストフードチェーン 1990年から1999年までの市場全体のG血i係数 をプロットしたものである(t=10)。 1.はじめに Winner−Take−Al1(WTA)という現象は、今日の 社会をよく言い表す言葉であるが、その全てが理 解されているわけではない。我々の目的は、音楽

ソフト市場において、情報チャネル効果がm

を引き起こす要因であることを明らかにするこ とである。WTA とは、ある市場において消費者 の選択が、特定の財に集中していく過程である。

mは、FrankandCook(1999)によって概念

的な説明がなされているが、具体的に測定可能な 指標を用いたWヒAの説明はなされていない。そ

こで、我々はmを数値的に把握するために、

Gini係数を用いた測定を提案する。 従来のmの説明の代表的なものとしては、 ネットワーク外部性や規模の経済性による価格 優位などが挙げられる。ネットワーク外部性によ

るmとしては、携帯電話市場のmTDoCoMo

などが代表的な事例である。規模の経済性をもと

にした価格優位によるmとしては、ファース

トフード市場におけるマクドナルドが代表的な 事例と考えられる。これらの事例から、ネットワ

ーク外部性と規模の経済性は、mを説明する

代表的な理論と考えられる。 一方で近年、音楽ソフトや映画ソフトにおいて、

mが加速している。しかし、これらの説明理

論では、音楽ソフトのmを説明することはで

きない。そこで我々は、新しい説明理論として、 情報チャネル効果を提案する。情報チャネル効果 とは、情報ネットワークの発展による双方向コミ ュニケーションチャネルの増加がmを加速す る効果である。 2.WinneトThke−AllとGini係数 mの測定指標としてGini係数を導入する。

現在まで、mに関して具体的に測定可能な指

標を用いた説明はなされていない。具体的に

mを測定できる指標を導入することで、様々

0 6 055 05 毒 草045 0 4 035 03 ●・−−・−・・・ ● .ノ′ / ′■■ /一一/ノ 1996 1997 1998 1999 2000 年 図1:携帯電話市場のGini係数 0,5 0.45 0.4 さ 讐0・85 巧 0.3 0.ヱ5 0.2 ノ「 ̄ ーーーー′ / ノノ■ / __一一 一一一・一一◆・・−……′ 91 9ユ 95 9丁 90 年 図2:ファーストフート●市場のGini係数 図1,2から明らかなように、従来のWTA市場 におけるmの進行が、Gi山係数によって測定 できることが確認できた。 ー104− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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ス側にマスメディア情報や流行している商品を 重視する項目が存在するので、第2軸を「マスメ ディア情報利用軸」と考える。 各サンプルの情報チャネル利用指数、マスメデ ィア情報利用指数、m指数の相関をとること

で、それぞれの軸がmをどれだけ説明するか

を計算することができる。その結果、情報チャネ ル指数のみがmを説明することがわかった。

つまり、情報チャネル効果はmを引き起こす

要因の一つと考えられる。また、マスメディア利

用指数とm指数に相関が観察されない。つま

り、マスメディアの大規模な宣伝広告が必ずしも 直接、音楽CDの購買行動に結びつくとはいえな いと考えることができる。 続いて、ネットワークの外部性や規模の経済性 の働く市場とは性質の異なる市場として音楽ソ フト市場と映画ソフト市場に着目する。両者とも、 規模の経済性は働かない。なぜならば、これらは 情報財の特質を持つため、生産量によらず限界費 用は限りなくゼロに近いからである。更に、ネッ トワーク外部性も働かない。なぜならば、消費者 は、これらのネットワークに参加する他者の数に よって音楽や映画から受ける価値は変わらない からである。 図3は、音楽ソフト市場のGi血係数をプロッ トしたものである。図3から、音楽ソフト市場、 m現象が進行しているといえる。 0.5 0.15 麒 挙 0.4 【= 巧 0.35 0.3 ′■\\ / /、、\ ′/ 、 r, 、 //\

\ ノ

90 92 9ヰ 98 9さ 00 年 図3:音楽CD市場のGini係数(1994はデータが入手 できなかったため欠測値) 3.情報チャネル効果の調査 なぜ、音楽ソフト市場で、mは進行してい るのであろうか。Wmのメカニズムを理解する ためには、個人の効用や選好のレベルで議論する 必要がある。そこで我々は、情報ネットワークの 発展による双方向コミュニケーションチャネル の増加が、WTAを加速する効果を持つのではな いかと考えた。山本他(2002)はマルチエージェン トシミュレーションによって情報チャネルの増 加がmを導くという理論的仮説を提出してい る。本節では、音楽CDの購買行動と個人の情報 行動の関係を明らかにする。我々は、個人の購買 行動に影響を与える情報を分析する質問紙調査 をおこなった。 調査対象は、都内A大学の学生(有効回答サン プル=102)である。回答方法は4点尺度法でおこ ない、調査結果を0,1の2値データに変換後、数 量化ⅠⅠⅠ類で分析をおこなった(図5)。図5から、 第1軸では、プラス側に友人からの情報を重視す る項目が並び、マイナス側に独自、情報検索をする 項目が並ぶので、第1軸を「双方向情報チャネル

利用軸」と考える。同様に、第2軸では、マイナ

図5:双方向チャネル軸とマスメディア利用軸の質問 項目の分布 4.結論 我々は、mを測定する指標としてG血i係数 を導入した。具体的にmを測定できる指標を

導入することで、様々な市場でmが進行して

いるのかを定量的に判断することができるよう になった。更に我々は、音楽ソフト市場において、 双方向情報チャネルの増加がmを導くという 情報チャネル効果の存在を確認した。 Re鮎re皿CeS 【11Fmnk,Rリ Cook,R,■●ne Wimerlbke−AⅡ Society”,Simon&Schustq1995,(香西泰(監訳),『ウイ ナー・テイク・オール』,日本経済新聞社,1998.) 【21山本仁志,岡田勇,小林伸睦,太田敏澄,−●情報社会 におけるWi服ー一助ke−All現象の事例調査とシミュ レーションモデル●●,第八回社会情報システム学シ ンポジウム講演論文集,押.61−66,2002. −105− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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