• 検索結果がありません。

物流業界の動向 ~ ドライバー不足 生産性向上 次世代型物流施設の状況 2018 年 6 月 株式会社三井住友銀行 コーポレート アドバイザリー本部 企業調査部 本資料は 情報提供を目的に作成されたものであり 何らかの取引を誘引することを目的としたものではありません 本資料は 作成日時点で弊行が一般

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "物流業界の動向 ~ ドライバー不足 生産性向上 次世代型物流施設の状況 2018 年 6 月 株式会社三井住友銀行 コーポレート アドバイザリー本部 企業調査部 本資料は 情報提供を目的に作成されたものであり 何らかの取引を誘引することを目的としたものではありません 本資料は 作成日時点で弊行が一般"

Copied!
35
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

2018年6月

株式会社 三井住友銀行

コーポレート・アドバイザリー本部

企業調査部

 本資料は、情報提供を目的に作成されたものであり、何らかの取引を誘引することを目的としたものではあ りません。  本資料は、作成日時点で弊行が一般に信頼できると思われる資料に基づいて作成されたものですが、情報の 正確性・完全性を弊行で保証する性格のものではありません。また、本資料の情報の内容は、経済情勢等の 変化により変更されることがありますので、ご了承ください。  ご利用に際しては、お客さまご自身の判断にてお取扱いくださいますようお願い致します。本資料の一部ま たは全部を、電子的または機械的な手段を問わず、無断での複製または転送等することを禁じております。

物流業界の動向

∼ドライバー不足・生産性向上・次世代型物流施設の状況

(2)

目次

1. トラック運送業界を取り巻く環境変化

2

2. 生産性向上・労働環境改善に向けた政府取組

8

3. 次世代型物流施設の動向

15

(3)
(4)

79% 75% 69% 64% 58% 11% 12% 15% 17% 19% 3% 3% 4% 5% 6% 5% 6% 8% 10% 12% 3% 3% 4% 5% 5% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 15年 10年 05年 00年 95年 0.1トン未満 0.1∼0.5トン 0.5トン∼1トン 1トン∼5トン 5トン以上

1.トラック運送業界を取り巻く環境変化∼小口化・多頻度化

長らく減少傾向を辿ってきた国内自動車貨物輸送量は、Eコマースの拡大等からここ数年は下げ止まりつつあります。もっとも、同時に貨物輸 送の小口化・多頻度化が進展しており、トラック運送業者にとっては効率性低下、負担増加に繋がっています。 (年度) 自動車貨物輸送量と流動ロット(出荷1件あたりの貨物量)の推移 (出所)国土交通省資料を基に弊行作成 (注)トラックのほかに、鉄道、海運、航空における貨物輸送も含めた数値 (出所)国土交通省資料を基に弊行作成 (億トン) 流動ロット構成比の推移 (トン/件) 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 0 10 20 30 40 50 60 70 00 02 04 06 08 10 12 14 16 自動車貨物輸送量(左軸) 営業用トラック貨物流動ロット(右軸) 1.01トン/件 1.37トン/件 0.77トン/件 0.75トン/件

(5)

0% 20% 40% 60% 80% 100% 10 11 12 13 14 15 16 17 不足 やや不足 適当 やや過剰 過剰 (年度)

1.トラック運送業界を取り巻く環境変化∼人手不足

所得:大型トラックで全産業対比▲約1割、中小型トラックで同▲約2割低い 労働時間:大型・中小型トラックともに同+約2割長い (出所)厚生労働省資料を基に弊行作成 (出所)総務省資料を基に弊行作成 <道路貨物運送業> <全産業> (出所)全日本トラック協会資料を基に弊行作成 トラック運送業は低賃金・長時間労働の傾向にあることなどから若年入職者が減少しているほか、これに伴い就業者の高齢化も進展しており、 ドライバー不足が年々深刻化しています。こうした状況を受けた政府の働き方改革に向けた取組についてはP9に記載しています。 (出所)国土交通省資料を基に弊行作成 トラック運送業者の労働力の過不足感 所得額と労働時間の比較 1運行あたりの手待ち時間の発生状況 し ゅ う 就業者の年齢構成 荷主先での手待ち時間が長いことも労働時間長期化の一因 18% 9% 63% 65% 19% 26% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2003年 2016年 29歳以下 30∼54歳 55歳以上 21% 16% 55% 54% 25% 29% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2003年 2016年 29歳以下 30∼54歳 55歳以上 所得額 労働時間 全産業 490万円 2,124時間 営業用貨物自動車運転者(大型) 447万円 2,604時間 営業用貨物自動車運転者(中小型) 399万円 2,484時間 22.5% 22.4% 26.4% 13.6% 15.1% ∼30分 30分∼1時間 1∼2時間 2∼3時間 3時間∼ 平均時間 1時間45分

(6)

0 20 40 60 80 100 120 140 11/3 12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 17/3 18/3 39% 7% 15% 15% 6% 6% 12% 人件費 傭車費 燃料油脂費 一般管理費 修繕費 減価償却費 その他 -3 -2 -1 0 1 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 4 5 6 7 8 36 37 38 39 40 13 14 15 人件費率(左軸) 傭車費率(右軸) 軽油価格(給油所小売価格〈店頭〉)の推移 営業利益率の推移

1.トラック運送業界を取り巻く環境変化∼コスト構造(人件費・燃料費)

(円/リットル) (年/月) (年度) (%) (%) (年度) 営業費用の構成比 (出所)全日本トラック協会資料を基に弊行作成 (出所)資源エネルギー庁資料を基に弊行作成 (出所)全日本トラック協会資料を基に弊行作成 (出所)全日本トラック協会資料を基に弊行作成 トラック運送業者のコスト構造をみると、人件費及び傭車費が46%、燃料費が15%を占めています。14年度以降ドライバー不足を主因に人件 費・傭車費の上昇が続く中でも、軽油価格が大幅に下落したことで各社の採算は改善基調にありました。もっとも、16年度以降は燃料費も再び 上昇に転じていることから、今後の採算悪化が懸念されます。 (%) 人件費率・傭車費率の推移 14/4月の消費増税前の駆込み需要を契機にドライバー不足問題 が顕在化し(「物流危機」)、人件費・傭車費は上昇に転じている 人件費・傭車費・燃料費が 営業費用の約6割を占める

(7)

52.6% 22.9% 10.2% 7.6% 4.8% 1.3% 0.1% ∼10両 11∼20両 21∼30両 31∼50両 51∼100両 101∼200両 201∼500両 501両∼ 45.7% 24.6% 11.2% 9.0% 6.4% 2.3% 0.3% ∼10人 ∼20人 ∼30人 ∼50人 ∼100人 ∼200人 ∼300人 ∼1000人 1001人∼ 0 20 40 60 80 100 120 140 0 10 20 30 40 50 60 70 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 事業者数(左軸) トラック車両数(右軸)

1.トラック運送業界を取り巻く環境変化∼廃業・集約・再編の増加

(出所)国土交通省資料を基に弊行作成 (千社) (万台) (年度) (出所)国土交通省資料を基に弊行作成 トラック運送業は、車両数30両以下の事業者が8割超を占めています。00年代半ばまでは規制緩和等を背景に事業者数は増加してきたものの、 足下では業績悪化や創業者の高齢化等に伴い事業から撤退する先も増加しています。一方で、一部の大手・中堅業者はドライバー不足が深 刻化する中で買収や提携によるドライバー確保、外注業務の内製化を図っており、緩やかながら事業者の集約・再編が進んでいます。 <車両数別> <従業員数別> 一般トラック運送事業者の車両・従業員規模別の構成比(16/3月末) ( トラック運送業者数・トラック車両数の推移 足下では事業者数は減少している一方、トラック車両数は増加 →集約・再編が徐々に進みつつある 8割超が車両数 30両以下の事業者

(8)

1.トラック運送業界を取り巻く環境変化∼予想される動き

(例)福山通運による王子運送の買収 日立物流とSGHDの資本業務提携 今後、中長期的にはトラック事業者の収益環境悪化が見込まれるほか、荷主サイドも輸送能力の安定的な確保をより重視するようになりつつ あります。こうした中、トラック事業者は生き残りに向け、買収・提携による輸送能力拡大やサービスラインナップの拡充等が求められるとみられ ます。 トラック運送事業者が取りうる方策 (例)セイノーHDによる関東運輸の買収 トナミHDによる中央冷蔵の買収 安定的な受注の確保 ドライバー確保 荷主に対する交渉力向上 (運賃の値上げ、手待ち時間削減等) ② サービスラインナップ拡充・高付加価 値化を目的とした買収 ①輸送能力拡大に向けた提携・再編 多頻度化・小口化(配送効率の悪化) 後継者不在・業績悪化に伴う廃業 トラック事業者の環境変化 トラック事業者の対応策 期待される効果 地域補完・車両の融通 投資余力確保 採算改善 ドライバー不足の更なる深刻化 人件費・燃油費上昇による業績悪化 安定した輸送能力の確保

等による効率化 運送業者に対する荷主ニーズ 低運賃 多頻度化・小口化対応 多様なサービスの提供

(9)
(10)

2.生産性向上・労働環境改善に向けた政府取組∼施策例

(1)制度 施策の方向性 施策例 ①パレット化等による機械荷役への転換促進等に向けた実証実験の実施 ②農林水産物・食品の物流のパレット化等の促進 労 働 生 産 性 の 向 上 環 境 改 善 (8)罰則の強化 (7)取引環境の適正化 ①標準貨物自動車運送約款改正による適正な運賃・料金収受等の取引環境の適正化 (⇒P11左) ②トラック運転者の労働時間改善に向けた荷主等への対策 ①荷主勧告制度の運用の見直し(見直し実施の17/7月から18/2日時点で警告3件、協力要 請118件を実施) (3)輸送量の増加 多 様 な 人 材 確 保 ①トラック隊列走行の実証実験の実施(⇒P12右下) ②ダブル連結トラック車両の導入促進・車両長の延長(21m→25m) ①トラックのバース予約調整システムの導入促進(⇒P11右) ②宅配便の再配達削減のためのオープン型宅配ボックスの普及 ①物流総合効率化法の枠組みを活用した物流の効率化推進(⇒P10) ②民間施設直結スマートインターチェンジ制度の導入(⇒P12左) ③宅配車両など貨物集配中の車両に係る駐車規制の見直し ④ETC2.0を利用する自動車運送事業者を対象に高速道路料金の割引拡充 (2)標準化 (4)待機時間・再配達 削減 (5)制度 ①ドライバーの日帰り勤務等を可能とする中継輸送の普及・拡大に向けた取組(P12右上) (高速道路のSA・PAを活用した中継輸送の運用の検討、スワップボディコンテナ車両の導 入促進等) ①時間外労働等改善助成金(仮称)の拡充・利用促進 ②労働者の運転免許取得のための職業訓練への支援制度の利用促進 ③女性が働きやすい労働環境整備への支援策の利用促進 (6)労働環境改善 予算 ①− ②− ③− ④107億円 ①1億円 ②− ①35億円 ②− ①18億円の内数 ②18億円の内数 ①35億円 ②409億円 ③27億円 − − − (注1) (注1)18年度予算(一部17年度補正予算) 政府もトラック運送業者の生産性向上・労働環境改善に向けて様々な施策を講じています。 (出所)首相官邸資料、国土交通省資料を基に弊行作成 (注2) (注2)18億円の予算枠の中の一部 (注2)

(11)

2.生産性向上・労働環境改善に向けた政府取組∼物流総合効率化法

目的 ・我が国産業の国際競争力の強化 ・消費者の需要の高度化・多様化に伴う 貨物の小口化・多頻度化等への対応 ・環境負荷の低減 ・流通業務に必要な労働力の確保 制度の概要・認定状況 二以上の者が連携して、流通業務の総合化(輸送、保管、荷捌き 及び流通加工を一体的に行うこと。)及び効率化(輸送の合理化) を図る事業であって、環境負荷の低減及び省力化に資するもの (流通業務総合効率化事業)を認定し、認定された事業に対して支 援を行う。18/3月時点で81件認定。 支援対象となる物流総合効率化事業の例 主な支援措置

①事業の立ち上げ・実施の促進

・計画策定経費・運航経費の補助 等

②必要な施設・設備等への支援

・輸送連携型倉庫(トラック予約受付システム 等を備えた倉庫)への税制特例 →法人税:割増償却10%(5年間) →固定資産税:課税標準1/2(5年間)等 ・施設の立地規制に関する配慮 →市街化調整区域の開発許可に係る配慮

③中小企業者等に対する支援

・信用保険制度の限度額の拡充 ・長期無利子貸付制度 等

(出所)国土交通省資料を基に弊行作成 物流総合効率化法の概要と認定状況 トラック予約受付 システム 2016年2月に物流総合効率化法が改正され、「2以上の者が連携して行うこと」が支援の要件となりました。このように、政府は荷主と物流事業 者の連携を促すことにより、物流の効率化を図る方針を打ち出しています。

(12)

2.生産性向上・労働環境改善に向けた政府取組∼進捗状況①

標準貨物自動車運送約款の改正による取引環境の適正化 トラック予約受付システムの導入促進 シ ス テ ム 導 入 前 【トラック事業者側】 ・ドライバーの労働環境が改善 ・生産性の向上 【トラック事業者側】 ・渋滞・待ち時間の発生 ・時間が読めず非効率  トラックドライバーが物流施設への到着時刻をスマートフォン等か ら事前に予約することが可能なシステムの導入を促進。 【倉庫・物流施設側】 ・倉庫内の作業効率改善 ・良好な周辺環境確保 【倉庫・物流施設側】 事前に庫内作業計画が 立てられず、非効率 (出所)シーオス資料を基に弊行作成 1 2 3 1 2 3 14:00に1番 バース 14:15に2番 バース 遅れられないの で早く来て待つ いつ接車でき るか読めない 標準貨物自動車運送約款の改正(17/11月施行)により、荷待ち時間等にも対価が発生することが明確化されました。これを受け、一部の荷主 はトラック予約受付システムを導入する等対策を進めています。  運賃と料金を明確に区別し、積み降ろしなど運送以外の役務 や荷主都合による荷待ち時間にも対価が発生することが明 確化された。 出荷主・着荷主ともに効率化への対応が求められる シ ス テ ム 導 入 後 (出所)首相官邸/働き方改革実現会議公表資料を基に弊行作成

(13)

2.生産性向上・労働環境改善に向けた政府取組∼進捗状況②

トラック隊列走行の実証実験 高速道路のSA・PAを活用した中継輸送の運用の検討  16年11月より中継輸送の実験を実施中。  実験の検証結果を踏まえ、運用の検討を行う。  高速道路でのトラック隊列走行を 早ければ22年に商業化すること を目指し、公道実証を推進する。  18年1月に後続車有人システム の公道実証を開始しており、18年 度に後続車無人システムの公道 実証を開始する予定。 物流施設等と直結のスマートインターチェンジ(IC)  民間企業による、高速道路と民間施設(物流施設、大型商 業施設、工業団地等)を直結するICの設置を認める制度を 制定。  物流効率化が見込まれることに加え、将来、自動運転技術 による高速道路でのトラック隊列走行(注)が可能となった 際には、後続車両のドライバーの乗降地点としての活用も 考えられる。 (注)先頭車両のみ有人、後続車両は無人運転となる大型トラックの隊 列走行。2022年度以降の高速道路での商業化に向けて国土交通省 等により実証実験が行われている。一般道路では後続車両にも有 人運転が必要なため、高速道路と一般道路の接続地点でドライバー の乗降が必要となる。 物流施設 商業施設 工業団地 料金徴収施設(ETC限定) (出所)国土交通省HPを基に弊行作成 物流施設直結のインターチェンジの実現により、中継輸送や将来的にはトラック隊列走行を運用しやすくなることが予想されます。 (出所)首相官邸/働き方改革実現会議公表資料を基に弊行作成 (出所)首相官邸/働き方改革実現会議公表資料を基に弊行作成

(14)

(ご参考)国内物流事業者の主な取組み

(出所)各社プレスリリース、国土交通省資料を基に弊行作成 技術・サービス 企業名 提携・協業先 取組概要 自動運転 (隊列走行) ヤマトホールディングス 日本通運 SGホールディングス 国土交通省 経済産業省 先頭車両のみ有人、後続車両は無人運転となる大型トラックの隊列走 行の実証実験に取り組む。 早ければ2022年にも東名阪の高速道路等での実用化を目指す。 自動運転 ヤマトホールディングス DeNA 自動運転社会の到来を見据え、顧客が希望する時間帯に希望する場 所で荷物を受け取ることが可能な次世代物流サービス「ロボネコヤマ ト」の実証実験を開始。 ドローン 日本郵便 NTTドコモ、 自律制御システム 研究所 早ければ2018年にも山間部や離島における宅配等にドローンを活用 することを展望。 日本通運 キヤノンマーケティング ジャパン、 プロドローン 倉庫内での在庫管理や物流施設の警備にドローンを活用するための 実証実験を開始。 庫内物流ロボット 日立物流 日立製作所 ピッキング棚を作業員の元まで自動で搬送するシステムや、無人 フォークリフトを活用。 配送マッチング ヤマトホールディングス ラクスル 荷主とトラックドライバーをオンライン上でマッチングするサービスを提 供するラクスルと新たな物流プラットフォーム構築に向け、資本業務提 携。 足下では物流ロボットの導入が本格化しつつあるほか、将来の自動運転の普及を見据えた実証実験も活発化しています。物流会社に加え、IT 関連事業者やベンチャー企業等も多数参入しており、異業種間でのアライアンスも増加しています。 国内大手物流企業の主な取組み

(15)

(ご参考)ドライバー不足問題に向けた対応策∼ラストワンマイル

配送効率の改善

戦略の方向性

具体策

 一定金額以上の注文に対しポイント付与・送料無料化  BtoB配送(時間指定なし)とBtoC配送(時間指定あり)の貨物を混載 (AIを用い精度の高い配送計画を策定することでドライバーの負担を軽減)  共同配送による効率改善

再配達率の低減  詳細な到着時刻のプッシュ通知  宅配ボックスの活用・置き配の実施  在宅率の高い早朝・深夜配送の実施

ドライバーの裾野拡大  一般人による配送マッチングサービス(制度上可能な自転車による運送等)  未経験者の採用(免許取得のサポート、AIによるドライバー業務のサポート) (出所)各社プレスリリースを基に弊行作成 新技術の活用  宅配ロボ(歩道を自動走行)  ドローン配送 ドライバーの囲い込み  人件費・傭車費の引き上げ  オンライン上でのトラックマッチングサービスの活用  ドライバーの正社員化  パートナー企業へ車両等を安価で貸出・支払サイトの短期化

(16)
(17)

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 17/1 18/1

3.(1)大型物流施設の動向∼需要の増加とその背景

東京圏の賃貸物流施設(注)面積の推移 大型物流施設需要拡大の背景 3PL市場やEC市場が拡大する中で物流施設に対する立地や機能面でのニーズが変化してきており、これに対応できる好立地・高効率な大型 物流施設に対する需要が増加しています。 (千㎡) (年/月) (注)延床面積または敷地面積が1万㎡以上の賃貸物流施設。 (出所)一五不動産情報サービス「物流施設の賃貸マーケットに関する調査」を基に 弊行作成 近年、供給ペース が一段と加速 ・好立地・高効率(入出庫の利便性等)に加え、保管  のみならず仕分け・流通加工も可能な物流施設に  対するニーズが増加。 ・3PL事業者については、顧客との契約が短期化する  中で、賃貸物流施設を利用するケースが増加  (従来は多くが自社保有施設を利用)。

②荷主の物流拠点見直しの動き

・業務効率化に向け、物流拠点を集約する先が増加。

③J-REIT市場の拡大

・物流系J-REITが多数上場する中で、デベロッパーの  資金調達手段が多様化。

①3PL市場やEC市場の拡大

(18)

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

(ご参考)大型物流施設の動向∼ 3PL市場・ EC市場の推移

(出所)経済産業省「平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に 係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」を基に弊行作成 B to C EC市場規模推移 国内物流市場が伸び悩む中、3PL市場及びEC市場は拡大基調にあります。 日本の3PL市場規模 (出所)ライノス・パブリケーションズ「月刊ロジスティクス・ビジネス2017年8月号」 を基に弊行作成 (年度) (億円) (億円) (年)0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 160,000 180,000 10 11 12 13 14 15 16 17 EC市場規模(左軸) EC化率(右軸)

(19)

390 490 580 1140 120 190 410 390 0 1000 2000 外環道沿道 及びその内側 北関東道沿線 圏央道沿線 臨海部 1999年以前開設 2000年以降開設

3.(1)大型物流施設の動向∼首都圏における立地状況

首都圏では、物流施設は臨海部及び圏央道沿線中心に建設されてきました。臨海部は消費地にも近く利便性が高いものの、用地の確保が困 難となってきているため、ここ数年は開通が進み利便性が一段と高まっている圏央道沿線での開発が増加しています。加えて足下では、人手を 確保し易い住宅地・市街地からの近さも立地上重要な要素となってきています。 首都圏で計画されている大型物流施設の立地動向 エリア別の大型物流施設(注)の立地件数(事業所数) 首都圏では臨海部及び圏央道沿線に立地 する物流施設が多い。 (出所)シービーアールイー資料を基に弊行作成 (出所)国土交通省資料を基に弊行作成 (注) 敷地面積が3000㎡以上の物流施設(倉庫、集配センター・ 荷捌き場、トラックターミナル、その他輸送中継施設)。 ・消費地に近く利便性が高い ・但し、用地の確保が困難 ・臨海部対比用地価格が安価 ・一部地域では供給増に伴い競合激化 2016年∼19年にかけて完成済・完成予定の主要な大型物流施設。

(20)

-5 0 5 10 15 20 -100 0 100 200 300 400 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 17/1 18/1 新規供給面積(左軸) 空室率(右軸) 0 5 10 15 20 0 200 400 600 800 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 17/1 18/1 新規供給面積(左軸) 空室率(右軸)

(ご参考)大型物流施設の動向∼物流施設賃貸市場

新規供給量・空室率推移(東京圏) 新規供給量・空室率推移(関西圏) (出所)一五不動産情報サービス「物流施設の賃貸マーケットに関する調査」を基に弊行作成 (出所)一五不動産情報サービス「物流施設の賃貸マーケットに関する調査」を基に弊行作成 賃貸物流施設市場をみれば、新規供給量の増加から空室率が大幅に上昇しています(特に関西圏)。今後についても、東京圏・関西圏共に引 続き高水準の供給が続く見通しです。 (年/月) (年/月) (%) (千㎡) (千㎡) (%)

(21)

3.(2)物流不動産デベロッパーの取組状況∼大型物流施設の特徴等

立地 ①物流適地:高速道路やICに近接 ②人手確保:住宅地・市街地に近い (駅から徒歩圏内のものもみられる)。 従業員向け サービス ①アメニティの充実: レストラン、コンビニ、カフェテリア、保育所等 ②サービス提供: Wi-Fi、携帯充電設備、送迎バス等 テナント企業 のサポート ①従業員確保のサポート: 人材派遣会社と提携 ②中古物流機器の売買斡旋: 割引価格での売却・高値での買取 大型物流施設の特徴 足下で各デベロッパーが注力している点 競合が激化する中で、物流不動産デベロッパーは、好立地での開発や、物流施設で勤務する従業員向けのサービスの拡充等による差別化を 図っています。加えて、足下では、省人化・自動化に向けた物流ロボットやシェアリングサービスの導入等にも積極的に取り組んでいます。 AI・ロボット等 の活用 ①物流ロボットの導入(→P21) ②物流最適化システムの開発: ・ビックデータの継続的な収集、AIによる 需要予測・ロボットの配置指示等 ③トラック・倉庫のシェアリングサービス(→P22) マルチユース化 への対応 ・物流施設を複合的な用途で活用 したいというニーズが増加 <主な利用方法> ①EC関連企業が物流施設内に写真 撮影スタジオやコールセンター等を設置 ②少ロット・オンデマンド生産を行う企業等が 迅速な出荷に向け物流施設内に生 産設備を設置 (出所)各社プレスリリースを基に弊行作成

(22)

入荷 在庫 出荷 搬送 格納 棚卸 移動 保管 ピック 製函 投入 封函 ピースピッキング 梱包 低床式無人搬送機 自動フォークリフト 搬送ロボット アーム型移動ロボット アーム型ロボット 棚卸ロボット 棚卸ドローン ボイス ピッキング ピッキングヴィジョン パワー アシストスーツ 無人化 省人化 省力化 ロボット倉庫 自動化 誰でも できる化 リソース 有効活用 自動化 自動化 リソース 有効活用 誰でも できる化 3K要素の 低減 3K要素の 低減 (出所)アビームコンサルティング 物流不動産デベロッパーは、庫内作業の省力化・省人化・無人化に向け、様々な物流ロボットの活用を検討・推進しています。 省力化 省人化 3K要素の 低減 できる化誰でも 有効活用リソース 自動化 倉庫内における主な物流ロボット

3.(2)物流不動産デベロッパーの取組状況∼物流ロボットの活用

誰でも できる化

(23)

物流不動産デベロッパーがトラックや物流施設のシェアリングサービスを手掛けるベンチャー企業と提携・連携し、テナントサービスの拡充を図 る動きもみられます。

3.(2)物流不動産デベロッパーの取組状況∼トラック等のシェアリング

物流業のシェアリングサービス 荷主等 シェアリング プラットフォーム

使いたい企業と提供したい企業を 直接マッチング トラック 物流施設 トラック シェアリング ドライバー不足が深刻化する中で、荷主とトラック輸送業 者をオンライン上でマッチングするサービスが広がりつつある。 更なる普及に向けては、業務内容の標準化(注) 等が 課題とされる。 (注)トラック輸送においては、荷役作業等付帯業務が含まれ ることも多く業務内容が複雑化しているため「メニュー化」 が難しく、オンラインでのマッチング上の課題となっている。 物流施設 シェアリング 足下、物流施設を貸したい企業と借りたい企業をオン ライン上でマッチングするサービスも登場。 物流施設は、千坪・年単位で賃貸借されることが多 いため、小ロット・短期間での利用ニーズに対応。

(24)

3.(3)今後予想される動き

今後、自動化・標準化の進展により物流業は労働集約産業から装置産業へと変容していくとみられます。こうした中で物流業務のアウトソース や異業種を含めた再編・提携、プラットフォーム構築に向けた動きの活発化など業界構造が大きく変わっていくと考えられます。 予想される動き

ハード面

物流ロボット等の普及

ソフト面

AIによるハードのコントロール ・サプライチェーンの最適化

自動化

標準化

ハード面

荷役作業の効率化等に向けた 荷姿の標準化

ソフト面

データの標準化、取引慣行 の見直し等

【物流業界の方向性(弊行アイデア)】

①物流業務アウトソースの進展 ・外部のアセット・ノウハウを活用した方が効率的なため、アウトソースが進展する。 ⑤物流施設開発における立地戦略の変化 ・人手確保の重要性が薄れ、物流効率の高い立地での開発が増加する。 ④プラットフォームの重要性向上 ・サプライチェーン全体を見える化しコントロールする重要性が高まる。 ・将来的には、プラットフォームにおける取扱情報量の拡大(注)やオープン化により、企 業・業界を越えた物流の最適化が進む。 (注)貨物の位置や量等に関する情報に加え、需給変動や道路情報もプラットフォーム上 で一元管理可能となる見込み。 ②物流会社間での再編 ・スケールメリットが働き易くなるため、規模拡大に向けた再編が増加する。 ③機械メーカーやITベンチャー等の参入増加、異業種間での提携増加 ・ハードやソフト面に強みを有する異業種(機械メーカー、ITベンチャー、物流不動産デベ ロッパー等)の新規参入が増加する。 ・物流会社及び異業種間でのアライアンスが活発化する。

(25)
(26)

(ご参考)実用化に向けた課題

歩車分離(歩行者と車の分離)が鍵。技術の進展が規制緩和を後押し。 EV 自 動 運 転 期待される 技術革新など 電池 要素技術 実用化に向けた課題 性能向上による航続距離の伸長や、価格の引下げ、安全性の改善。 充電インフラ 規制・交通インフラ 急速充電器の整備が鍵。EVに搭載される電池が、分散電源として活用される可能性。 近・中距離での認知の精度・速度向上や、生産コスト低減に向けた技術開発。 センサー AI 地図情報 認 知 判 断 情 報 共 有 その 他 通信・セキュリティ 深層学習の活用や半導体の処理能力改善による、AIによる判断の精度・速度向上。 地図情報の高度化(高精度化・3D化)や、歩行者や車などの動的な情報との連携。 高度な情報処理や外部連携のための通信の速度向上。サイバーセキュリティの強化も必要。 実用化に向けた課題(弊行仮説) EVでは、電池の性能向上による航続距離の伸長や価格の引下げなどが普及にあたっての課題になるとみられます。 自動運転の実用化に向けては、認知・判断の精度・速度の向上、高度な情報処理や車両外部との連携のための通信速度の向上、サイバーセ キュリティの強化等が課題です。また、一般道での完全自動運転にあたっては、歩車分離(歩行者と車の分離)などの交通インフラの整備が前 提となります。

(27)

(ご参考) 2030年に向けた電動化技術の動向

エンジン車販売が頭打ち に(2035年頃)

EV

2020年代後半 ∼2020年 2020年代前半 2030年代 ハイブリッド車並みの航続距離が可能 な電池の投入 ハイブリッド車並みに価格低 下 <EV化率(販売台数ベース)> 1%未満 <保有コスト> EV:300万円強 ハイブリッド車:280万円 中国:補助金 欧州:環境規制 テーマ 2030年に向けた動き 注目されるセクター 電池性能の 向上 • 安全性が高く航続距離も長い新型電池が2020年代初頭には実用化。その 後、搭載実績の蓄積や価格低下に伴い普及が進む見通し。軽量化に向け た開発も進む。 • 電池、素材、自動車部品・製造装置 充電インフラ の整備 • EVの普及に伴い、充電インフラの整備も進む。但し、急速にEV化が進む地 域では、コスト負担のあり方が課題。 • 太陽光発電や風力発電が拡大するなか、電力需給の逼迫時にEVが分散電 源として活用される可能性。 • 電力、自動車 <保有コスト> EV:約250万円 ハイブリッド車:280万円 中国や欧米で先行普及 英仏でエンジン車 販売禁止(∼2040年) 価格低下につれ、日本で普及が進む 2040年∼ <EV化率> 約30% <EV化率> 約10% 「技術革新」に関するロードマップ(弊行仮説) EVは中国や欧米で先行して普及し、電池性能向上や価格低下によりEV化率は2030年頃に約10%となる可能性があります。 車載用電池の需要拡大は電池メーカーや素材メーカーにとってプラス影響が期待されます。一方で、エンジンやトランスミッションに関連する部 品・製造装置メーカーにとってはマイナス影響が懸念されます。 注目されるセクター(弊行仮説)

(28)

(ご参考)リチウムイオン電池の高度化

正極 高容量化、高電位化 電解液 難燃性、耐電圧性向上 負極 高容量化 セパレー ター 複合化、高次構造化、高出力対応 電池化技術 材料組み合せ技術、電極作製技術、界面形成技術 向上 その他 システムとしての安全性・耐環境性、充電技術向上 等 メーカー各 社公表値 NEDOによる見通し 2016年 2020年 2030年 2030年以降 エネルギー密度 (1kgあたり) 60∼100Wh 250Wh 500Wh 700Wh エネルギー出力 密度(1kgあた り) 330∼600W ∼1,500W カレンダー寿命 5∼10年 10∼15年 サイクル寿命 500∼ 1,000回 1,000∼1,500回 (出所)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「二次電池技術開発ロードマップ2013」、各社プレスリリースを基に弊行作成 車載用電池の性能見通し NEDOが想定する車載用電池の今後の課題(2020年代) 今後の技術革新によりリチウムイオン電池の性能向上が進めば、航続距離の伸長等からエンジン車に対するEVの競争力が高まるとみられま す。

(29)

(ご参考) EVとエンジン車(HEV)のコスト比較

(出所)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「二次電池技術開発ロードマップ2013」、IHS Markit、各社プレスリリースを基に弊行作成 (円/kWh) 10万円 5万円 12 13 14 15 20 30 (年度) Tesla Motors: (13年)3万円程度→(17年)2万円弱 2万円/kWh 1万円/kWh … … 鉛蓄電池:1万円弱/kwh 車載(EV)用 (NEDOロードマップ2013): 7∼10万円/kWh 次世代電池への 移行が必要 Samsung(15年): 5万円(350ユーロ)/kWh (注1)2030年度も2017年度、2020年度の日産「リーフ」の搭載量を横置き。 (注2)EVは日産「リーフ」、HEVはトヨタ「プリウス」、FCVはトヨタ「ミライ」のメーカー希望小売価格。 (注3)HEVの燃費は燃費改善が期待されるが試算根拠なく2030年度も変化しないと仮定。 「プリウス」の37.2km/Lを基に算出。 EV HEV 2017年度 2020年度 2030年度 2017年度 2030年度 電池単価 (kWh当たり) 2.7万円 2万円 1万円 2.7万円 1万円 搭載パック容量 40kWh 1.3kWh 電池コスト 108万円 80万円 40万円 4万円 1万円 車両コスト (車体+電池) 315万円 287万円 247万円 263万円 260万円 使用電力/燃料 (1万km走行時) 1,000kWh 800kWh 269L 電力/燃料単価 21円/kWh (東電の夜間電力価格 <17/3月>) 121円/L (16年レギュラー平均価格) 年間 燃料/電力費 2.1万円 1.7万円 3.3万円 車両コスト +維持費(5年間) 326万円 298万円 256万円 280万円 277万円 (注2) (注3) (注1) (注2) 2030年度にはEVがHEVを逆転する可能性 2012 2013 2014 2015 ・・・ 2020 ・・・ 2030 Tesla: 車載用電池の単価見通し(電池パックベース) EVとエンジン車(HEV)のトータルコスト比較 EVは電池コストが高いことが普及のネックとなっていますが、技術革新等に伴い低価格化が進んでいます。 2030年頃には、 車両コストと維持費のトータルコストにおいて、EVがエンジン車(HEV)を逆転する可能性があります。

(30)

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 (百万台)

(ご参考)パワートレイン別グローバル販売台数

一般道を含めた完全自動運転が実 現し、シェアリングが急速に普及す れば、販売台数が減少トレンドとな る可能性も想定される。

(出所)(c)OECD/IEA[2017],[Energy Technology Perspectives ],IEA Publishing. Licence:www.iea.org/t&c

ガソリンエンジン車 ディーゼルエンジン車 ハイブリッド車(HEV) プラグインハイブリッド車(PHEV) 電気自動車(EV) 燃料電池車(FCV) CNG/LPG車 (年) 2030年の自動車販売台数に占める EVの構成は10%程度 グローバル販売台数:1億1,800万台EV 販売台数:1,000万台 パワートレイン別グローバル販売台数の見通し(IEA予想) 以上の技術進展ペースを踏まえれば、EVの販売台数は2030年頃から増加する見通しです。PHEVまで含むエンジン車の販売台数については、 2035年頃に頭打ちになるとみられます。

(31)

(ご参考) 2030年に向けた自動運転技術の動向

自動運転

2020年代後半 ∼2020年 2020年代前半 2030年∼ 次世代通信技術(5G)の普及 AIの判断精度・速度がヒト と遜色ないレベルに 動的情報を含む地図の実用化 テーマ 2030年に向けた動き 注目されるセクター 状況把握 能 力の向上 • 画像認識に係る半導体の性能向上や、走行データの蓄積と深層学習の活 用を通じて車載AIの性能向上が進み、状況把握能力が向上。 • 自動車、半導体、AI 地図情報の 高度化 • 車線等の静的情報に加え、車両や歩行者等の動的情報を地図に盛り込む 技術の高度化・標準化が進む。 • 次世代通信技術の開発にあたっては、通信業界やIT業界に加え、自動車業 界も参加。 • 自動車、地図、IT <高速道路> 運転手の監視下 での自動運転 <高速道路> 完全自動運転 (∼2030年) 責任の所在が運転手からシステムへ移行 <一般道> 運転支援機能の搭載 運転支援機能の高性能化が進む 「技術革新」に関するロードマップ(弊行仮説) 注目されるセクター(弊行仮説) 自動運転は、高速道路等幹線道路上に限定すれば、2030年までに完全自動運転が実現することが想定されます。但し、一般道では、歩車分 離(歩行者と車の分離)が前提で、更に時間を要する可能性があります。 自動運転高度化の過程では、必要な半導体やAIの開発のため、業態や国境を跨いだ協業が加速するとみられます。

(32)

(ご参考)米国における自動運転実証状況

(出所)State of California Department of Motor Vehicle “Autonomous Vehicle Disengagement Reports 2015~2017”、各社プレスリリースを基に弊行作成

142 22 15 11 7 3 2 2 2 2,676 364 33 57 67 44 4 2 41 31 0 100 200 300 400 500 0 50 100 150 200 250 Waymo (Google)

GM Delphi VW 日産 Drive.ai Daimler Bosch 百度 TELENAV 自動運転累積走行距離(左軸) 自動運転中断までの平均走行距離(右軸) 1,400 1,450 2,700 (千マイル) (マイル) 1,413 ※1マイル=1.61km 米カリフォルニア州における各社の自動運転実証実績 米カリフォルニア州では、各国のIT事業者や完成車メーカー等が自動運転の実証実験に取り組んでいます。 現時点では米Waymoの実績が他社を大きく上回っています。

(33)

(ご参考)欧米・日本の完成車メーカー各社の自動運転への取組状況

(出所)首相官邸/未来投資会議公表資料「自動走行の実現に向けた取組」、各社プレスリリースを基に弊行作成 企業名 公表年月 概要 米 国 GM 17/10 2018年初からニューヨーク州でレベル4の公道テストを開始。 米カリフォルニア州で登録された自動運転試験車の台数が100台を突破。 18/1 レベル4の量産を2019年に開始する方針。

Ford 17/8 Domino’s Pizzaと提携し、自動運転車によるピザ宅配の実証実験を開始。

欧 州 Daimler 17/7 Boschと提携し、自動駐車のデモを実施。2018年のサービス開始を目指す。 Audi 17/6 米ニューヨーク州でレベル3の公道テストを開始。 Volvo 17/5 スウェーデンで自動運転車によるごみ収集の実証実験を実施。 日 本 トヨタ 17/10 首都高速で自動運転でのデモ走行を実施。同システムは2020年頃を目途に実用化予定。 18/1 MaaSを想定した「e-Palette Concept」を発表。 18/3 自動運転技術の開発会社「トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・ディベロップメント」を設立。 日産 17/10 一般道も含むルートを自動運転できる新型「ProPILOT」の公道テストを開始。 18/3 DeNAと共同で無人運転車両による交通サービス「Easy Ride」の実証実験をみなとみらい地区で開始。 ホンダ 16/12 米Waymoと完全自動運転の実現に向けた共同研究の検討開始。 17/6 「Honda Meeting2017」で一般道でのレベル3∼4を想定したデモ走行を実施。 欧米・日本の完成車メーカー各社の自動運転への取組状況

(34)

(ご参考)欧米・日本のIT事業者各社の自動運転への取組状況

(出所)首相官邸/未来投資会議公表資料「自動走行の実現に向けた取組」、各社プレスリリースを基に弊行作成 企業名 公表年月 概要 米 国 Waymo (Google) 17/11 当社の自動運転車が公道で累計400万マイル以上(カリフォルニア州やアリゾナ州等)を走行。 米アリゾナ州で無人自動運転テストを実施。2018年中に完全自動運転車による配車サービス試験を開始予定。

18/3 英Jaguar Land Roverと自動運転技術の開発で提携。同社のEV「I-PACE」でのテストを2018年中に開始。

Lyft 17/6 自動運転ソフトウェア企業米nuTonomyと提携し、米ボストン市にて自動運転車による配車サービスを開始。 18/1 米ラスベガスで自動車部品サプライヤーの英Aptiv社とCES開催期間中に完全自動運転タクシーを運行。 18/3 加Magnaと自動運転技術で提携。レベル4の自動運転技術の開発に着手。 Uber 17/8 カナダのトロント大学周辺で自動運転車のテスト走行を実施。 18/3 アリゾナ州での完全自動運転の公道試験中に歩行者と衝突する事故が発生。 欧 州 EasyMile(仏) 17/9 フランスの公道で初のシャトルバスサービスを開始。 Navya Technology(仏) 17/10 スイスのヴァレー州で実施している試験運行のルート・期間を延長(2018年末まで)。 日 本 DeNA 16/7 仏EasyMile社と共同で、完全自動運転によるラストマイルサービス(注)の実証実験を各地で開始。 17/4 自動運転物流サービスの「ロボネコヤマト」プロジェクトに参画。実証実験を開始。 18/3 日産と共同で無人運転車両による交通サービス「Easy Ride」の実証実験をみなとみらい地区で開始。 SBドライブ (ソフトバンクと先進モ ビリティによる合弁企 業) 17/3 内閣府が主導するバス自動運転の実証実験(沖縄県南城市)を受託。 17/7 「自動運転バス調査委員会」に参画。当社保有の自動運転バスを実証実験に使用。 (注)過疎地や山岳地において、最寄駅・バス停と目的地を繋ぐサービス。 欧米・日本のIT事業者各社の自動運転への取組状況

(35)

トラックの隊列走行 (国交省・経産省) 2018.1 新東名高速道路 日野、いすゞ、三菱ふそう、等 道の駅等を拠点とした 自動運転サービス(国交 省) 2017.12 秋田県上小阿仁村 上小阿仁村、ヤマハ発動機等 2017.9 栃木県栃木市 栃木市、DeNA等 2017.11 滋賀県東近江市 近江市、先進モビリティ等 2017.11 島根県飯南町 飯南町、アイサンテクノロジー等 2017.9-10 熊本県芦北町 芦北町、ヤマハ発動機等 2017.12 北海道大樹町 大樹町、先進モビリティ等 2018.2 山形県高畠町 高畠町、アイサンテクノロジー等 2017.11 茨城県常陸太田市 常陸太田市、ヤマハ発動機等 2017.11 富山県南砺市 南砺市、アイサンテクノロジー等 2018.2 長野県伊那市 伊那市、先進モビリティ等 2018.3 岡山県新見市 新見市、ヤマハ発動機 2017.12 徳島県三好市 三好市、アイサンテクノロジー等 2018.2 福岡県みやま市 みやま市、ヤマハ発動機 1 自治体、民間又は大学が実施 2015.2~ 石川県珠洲市 珠洲市、金沢大学等 2016.6~ 愛知県15市町 愛知県、アイサンテクノロジー等 2016.10~2021.3群馬県桐生市 桐生市、群馬大学等 2016.11~ 石川県輪島市 輪島市、輪島商工会議所等 2017.10~2019.3 福井県 永平寺町、パナソニック等 2017.11~12 神戸市北区 神戸市、港観光バス、群馬大学等 2017.12 東京都江東区 ZMP等 2018.1 東京都杉並区 アイサンテクノロジー、東京大学等 2018(予定) 福岡県北九州市 北九州市、SBドライブ等 2018.3 神奈川県横浜市 日産、DeNA等 2018.2 羽田空港新整備場地区内 ANA、SBドライブ等 1 2 5 6 7 8 11 4 3 国家戦略特区事業(内閣府) 2016.2~3 神奈川県藤沢市 藤沢市、ロボットタクシー等 2016.3 宮城県仙台市 仙台市、東北大学、ロボットタクシー 等 2016.11 秋田県仙北市 仙北市、DeNA等 時期未定 羽田空港周辺 東京都等 ラストマイル(最寄駅と目的地を繋ぐ) 自動運転(経産省・国交省) 2017年度 茨城県日立市 日立市、産総研、SBドライブ等 2017.12~ 石川県輪島市 輪島市、輪島商工会議所、産総研、ヤマハ発動機等 2017年度 福井県永平寺町 永平寺町、福井県、産総研、ヤマハ発動機等 2017.6~ 沖縄県北谷町(非公道) 北谷町、産総研、ヤマハ発動機等 4 3 2 1 1 1 2 3 4 1 2 3 4 5 1 2 1 2 3 4 1 1 2 3 10 9 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 6 7 8 9 10 11 12 13 3 4 5 6 8 7 9 10 横浜 羽田11 4 (出所) 国土交通省「自動運転の実現に向けた取り組み」、内閣府/自動走行に係る官民協議会公表資料を基に弊行作成 開始年/月 試験地 参加者

(ご参考)国内における自動運転実証状況

参照

関連したドキュメント

目的 これから重機を導入して自伐型林業 を始めていく方を対象に、基本的な 重機操作から作業道を開設して行け

 事業アプローチは,貸借対照表の借方に着目し,投下資本とは総資産額

本資料は、宮城県に所在する税関官署で輸出又は輸入された貨物を、品目別・地域(国)別に、数量・金額等を集計して作成したものです。従っ

本資料は、宮城県に所在する税関官署で輸出又は輸入された貨物を、品目別・地域(国)別に、数量・金額等を集計して作成したものです。従っ

 本資料は、宮城県に所在する税関官署で輸出通関又は輸入通関された貨物を、品目別・地域(国)別に、数量・金額等を集計して作成したもので

一部エリアで目安値を 超えるが、仮設の遮へ い体を適宜移動して使 用するなどで、燃料取 り出しに向けた作業は

本資料は、宮城県に所在する税関官署で輸出又は輸入された貨物を、品目別・地域(国)別に、数量・金額等を集計して作成したものです。従っ

本資料は、宮城県に所在する税関官署で輸出又は輸入された貨物を、品目別・地域(国)別に、数量・金額等を集計して作成したものです。従っ