化学物質管理ランク指針(製品版)
Ver.11への改定と
お願い事項について
パナソニック株式会社
品質・環境本部
2018年5月22日
1. ランク指針 改定内容
ランク指針 主な改定箇所
2 ■ ランク指針 1. 本指針の目的 2. 適用範囲 3. 運用及び適用除外 4. 制定と改廃 5. 用語の定義 6. 規定管理物質 ・禁止物質レベル1 ・禁止物質レベル2 ・禁止物質レベル3 ・管理物質 付属書1. 「禁止物質」の例示物質リスト 付属書2. 除外項目一覧 付属書3. 禁止物質の管理値 付属書4. 分析方法 ・フタル酸エステル4種(DEHP, BBP, DBP, DIBP)の 規制開始(P.3 参照) ・塩化リン酸エステル系難燃剤(3種)を追加 (P.3 参照) ・BNSTを対象から削除(P.4 参照) ・アスベスト、 PCB、 SCCPの規制内容を変更(P.5参照) ・ハイドロフルオロカーボン(HFC)を追加(P.6 参照) ・PFOAをレベル3から格上(P.6 参照) ・ペルフルオロヘキサンスルホンサン(PFHxS)を追加 (P.7 参照) ・六価クロムの管理値を変更 ・国際規格IEC62321に準拠して分析するとし削除物質群 規制内容 主な参照法令 フタル酸エステル (4種) ・フタル酸ビス(2-エチルヘキシル) (DEHP) ・フタル酸ブチルベンジル (BBP) ・フタル酸ジ-n-ブチル (DBP) ・フタル酸ジイソブチル (DIBP) 1000ppm未満 であること EU RoHS指令 レベル２からレベル１の変更 フタル酸エステル(4種; DEHP, BBP, DBP, DIBP)を禁止物質レベル2から レベル１に変更 塩化リン酸エステル系難燃剤 (3種； TDCPP, TCEP, TCPP)を追加 物質群の追加 物質群 規制内容 主な参照法令 塩化リン酸エステル系難燃剤 (3種) ・トリス(1,3-ジクロロ-2-プロピル)ホスファート (TDCPP) ・トリス(2-クロロエチル)=ホスファート(TCEP) ・トリス(1-クロロ-2-プロピル)=ホスファート (TCPP) 1000ppm未満 であること*1) 米国国内法 (自治体法を含む) *1) サプライチェーンを遡って、「パナソニックグループ規制内容」を順守できていることを 確認できれば、当該物質の不使用の確認のための分析は不要とする。
物質群 規制内容 主な参照法令 BNST(ベンゼンアミン、N‐フェ ニル、スチレンおよび2,4,4トリメ チルペンテンとの反応生成物) なし なし
禁止物質レベル1の改定内容(2)
4 規制内容の削除 BNST(ベンゼンアミン、N‐フェニル、スチレンおよび2,4,4トリメチルペンテン との反応生成物)を削除しました。 カナダ環境保護法により2015年3月から使用などが禁止されたが、その後のカナダで の評価で、有害判定規準に該当しないと結論。 2017年12月13日にBNSTを削除する改定が公布され、唯一の参照法令がなくなっ たため、禁止物質レベル１から削除物質群 規制内容 主な参照法令 アスベスト類 意図的使用禁止 なお、併行生産や製造設備からの 意図しない混入/付着も含めて、 当該物質の含有を禁止する
EU REACH規則 Annex XVII
ポリ塩化ビフェニル (PCB) 類 意図的使用禁止 かつ50ppm未満であること 化審法、 POPs条約、 EU POPs規則 Annex I 短鎖型塩化パラフィン (SCCP, C10–13) 意図的使用禁止 かつ中鎖型塩化パラフィン(MCCP, C14–17)の不純物として含有する 場合は1500ppm未満であること
EU POPs規則 Annex I、 POPs条約
規制内容の変更 (変更部は赤字枠)
アスベスト類、ポリ塩化ビフェニル(PCB)類、短鎖型塩化パラフィン(SCCP)の 規制内容を変更しました。
物質群 規制対象 パナソニックグループへの 部品、材料等の 納入禁止日 ハイドロフルオロ カーボン(HFC) HFCを含む製品(家庭用エアコンは対象外) 個別用途毎にHFCのGWP(地球温暖化 係数)によって規制される 2019年1月1日 ペルフルオロオクタン酸 (PFOA)、その塩および PFOA関連物質 許容濃度を超える場合、以下の生産又は上 市が禁止 (a)他の物質の構成成分 (b)混合物 (c)成形品 【許容濃度】 ・PFOA(塩を含む)の場合、25 ppb ・1つまたは複数のPFOA 関連物質の 組み合わせの場合、濃度合計が 1000 ppb (1ppm) 2019年7月4日
禁止物質レベル2の改定内容
6 追加、変更点 ハイドロフルオロカーボン(HFC)を追加 ペルフルオロオクタン酸(PFOA)その塩およびそのエステルを禁止物質レベル3 からレベル2に変更物質群 主な参照法令 ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)と その塩 およびPFHxS関連物質 POPs条約残留性有機汚染物質検討 委員会(POPRC)で2018年度より検討 開始 物質群の追加 ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)とその塩およびPFHxS関連物質を 追加
説明資料目次
81. ランク指針 改定内容
・禁止物質レベル1の改定に伴い、不使用保証書の再提出をお願い致します ・不使用保証書の再提出にあたっては、貴社製品または部品への禁止物質 レベル１物質群の含有や混入の可能性の有無を、貴社サプライチェーンも 含めて確認くださいますようお願い致します ■再提出の方法 ランク指針Ver.11に対応した最新の「不使用保証書(禁止物質レベル１)」に必要事項を 記載・捺印の上、パナソニックグループのカンパニー・関係会社・事業場が設定する期日 までに、再提出をお願い致します (変更点) 1)禁止物質レベル１ ・物質群のレベル格上：フタル酸エステル (4種) ※適用除外なしで1000ppm以上の含有禁止となりますので、特にご留意お願いします。 ・物質群の追加：塩化リン酸エステル系難燃剤(3種) ・規制内容の変更：アスベスト、 PCB、 SCCP ※従来の規制内容から変更していますので、ご留意お願いします。
GP-Webでの扱いについて
10 購入先様への お願い事項 2018年7月22日(ランク指針Ver. 11施行日)以降に、弊社の担当部門より GP-Webを介した調査依頼をさせて頂きますので、依頼に基づいて含有化学物質 情報を再確認(必要に応じてデータを修正)頂き、最新のツールバージョンで データの登録をお願い致します (注)2018年7月からJAMP-AISの物質リストは更新されなくなりますので、 chemSHERPAでの登録ご準備をよろしくお願いいたします。 【その他の留意点】 ① 禁止物質レベル1に関して新たに追加された、 以下の物質群について、 含有状況の再確認をお願い致します • フタル酸エステル (4種) • 塩化リン酸エステル系難燃剤 (3種) ②フタル酸エステル (4種) 、塩化リン酸エステル系難燃剤 (3種)をパナソニック グループ規制内容を超えて含有する部材は、ランク指針Ver.11不適合となります ので、依頼させて頂いた弊社事業場に至急連絡の上、代替をお願い致します■ 禁止物質レベル2に対する代替化検討について 禁止物質レベル2の「ペルフルオロオクタン酸 (PFOA)、その塩」は、 EU REACH規則で2020年7月4日より25ppbという極めて低い閾値で含有規制 されるため、使用時の濃度管理では規制値を守ることが非常に困難になりま すので、積極的に代替推進をお願い致します。 また、禁止物質レベル2の「ハイドロフルオロカーボン(HFC)」は、カナダ環境 保護法で2020年1月1日より、個別用途毎にHFCの地球温暖化係数によって 規制されますので、代替の推進をお願い致します。 ■ RoHS対象物質の適用除外に関して 適用除外延長申請のあったいくつかの適用除外項目については、現在もEU で審議が継続しています。これらの項目については、適用除外期限が新たに 設定される、または適用除外範囲が限定される可能性がありますので、今後の 動向にご注視下さいますようお願い致します。
