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数点の手作り玩具と作って遊ぶ遊びについて

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Academic year: 2021

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(1)

数点の手作 り玩具 と作 って遊ぶ遊 びについて

大 森 康 正 私たちの子 どもの頃,沢山の手作 り玩具があった。それ らの手作 り玩具 はほとん ど年齢 の上の子供 たちか ら伝わ ったもので,学校の先生や大人の人か ら教えて もらったのはわず かである。 いわゆる "がき大将"がその時節 に利用できる材料を使 って,作 って遊 ぼうと 子 どもたちを誘 い,指導権を もって行動 していた。 スギの実鉄砲やタンク作 り,パチ ンコ (ゴム弓)や竹 トンボなど,ち ょっと思いっ くものを挙げたが, まだまだた くさんあ って 本当に枚挙 にいとまがない。 生活様式がす っか り変わった現在, 日々の生活か ら出る廃材がかつての ものとは大 きく 変わ り,た くさんあった ものが無 くな り,新たな素材が出てきて,いわゆる."伝承玩具" が昔のままでは作れな くなった。 また子 どもたちの遊びの質 も変わ り,手で作 って遊ぶ玩 具が姿を消 して しまった。 私 は,子 どもの成長 にとって,作 って遊ぶ ことが大変大切だと考え,幼児教育の "環境" の演習に,作 って遊ぶ演習を取 り入れている。 しか し,指先を使い,いろいろな道具を使 っ て作業することの苦手な学生が多 くなっているので,材料 も道具 もできるだけ私たちの周 辺で調達できるものを使い,制作 に手間 と時間のかか らないように して行 っている。 ここでは,制作要領を改良 した り,素材や制作方法を工夫 した数点の玩具を紹介 し,辛 作 り玩具を見直 して私見を述べたので諸賢のご教示を頂 ければ幸 いに思 う。 なお,本書 は論叢編集委員の馬場昭夫 教授 に勧め られ,平成11年度の本学 にお ける保育研究会で話を したものを もとに して新たに書 き直 した。 ここにまとめる 機会を与え られた同教授 に対 し記 して謝 意を表す る。 1.紙 トンボ 学生たちに竹 トンボを最初 に作 らせた とき,なかなか時間がかか って容易でな か った。学生たちには最 も簡単な作 り方 で竹 トンボを作 らせたのだが,それがな 図1 ハガ牛の切 り方

(2)

かなか うま くいかなか った。竹を切 った り,削 った りす る作業の苦手な学生が多い。そこ で, "竹 トンボ"を他の作 りやすい材料で作 ることを考え,紙やプラスチ ックで色々試作 してみた。その中で紙の厚い私製ハガキを使 った ものが作 りやすか った。 ハガキを縦 に四等分 し,その一紙片を横半分 に切 って,中央 にハサ ミで切 り込みを入れ, 互 いに差 し込んで組み合わせ ると,竹 トンボの羽の形ができた (図1)。 これを割箸 にホ チキスで取 り付 けた。 竹 トンボを飛ばす要領で飛ば してみたが,羽が軽す ぎて紙 トンボの回転が続かず, うま く飛ばなか った。羽の先にホチキスの針を3,4個打 ち込んで重みを付 けると, い くらか 回転が続 き,紙 トンボの第1号 は飛 び上が った。 こんな紙 トンボで も

5

,

6

歳の子 どもに作 ってやると,面 白が って楽 しく遊ぶ。 数年前,たまたまハガキで作 るブーメランの図面を新潟 ブーメラン協会の中野渉氏か ら ファックスで送 られて きた。その羽の作 り方が紙 トンボの羽の改良に大変役立 ち,その後 学生 たちの演習にはこの方法で紙 トンボを作 らせている。 材 料 (1) 古-ガキ (または

1

0×1

5

c

mの厚手の紙)

1

枚 (2)割箸 1本 用 具 (1) ハサ ミ

(

2

)

ホチキス

(

N

o

.

1

0

)

(

3

)

紙 ヤス リ

(

N

o

.

8

0

-1

0

0

)

制作方法 1.ハガキを縦 に2つに折 る。この時, 3mm程度ず らして重ねる (図2,左)0 2.さらに縦 に3mm程度ず らして2つ に折 ると,

4

枚 に重な り, しっか り した羽板がで きる (図

2

,右)0 約aw事呈度ずらして、二つに折り、2度繰り返す 図 2 羽板の折 り方

I

L

T

重量

L左利きの羽 R右利きの羽 図3 羽板の切 り込み 3.この羽板を半分 に切 って2枚の羽板片 とする (図3).i 4. 2枚の羽板片の中央 に約1.5cm程度,切 り込みを入れ る (図3,切 り込み)0 5. 2枚の羽板片の切 り込みを互 いに差 し込んで組み合わせる (図4,A)0

6.

組み合わせた

2

枚の羽板片 とも,図

4

1

,

2

,

3

の箇所をホチキスで とめる. ホチ キスの針

1

2

枚の羽板片が互 いに連結 し,固定 している。

(3)

7.

4

,

A

の羽板片の斜線部分をハ サ ミで切 り取 ると,空気抵抗がな く な り,回転 しやす くなる。

8.

4

,

B

のように羽を裏返 しに し て置 くと,羽の中央部 に差 し込んだ 紙片が出る。 この部分を左右 ともに 上 に持ち上 げ,

2

枚を合わせて立て る。

9.

左右

2

枚合わせた紙片の中に割箸

1

本を立て

2

枚の紙片で箸棒を挟む。 図4 羽の裏,義

1

0

.

紙片の上か ら箸棒をホチキスで挟んで,針を箸の木片に打ち込む (図

4,B

ホチキス の針 4)。同様 に,反対側か らも,紙片の上か らホチキスの針を木片 に打 ち込 む。 ホチ キスで止 める前に箸にボンドをっけてお く。 図

3

,

R

は右利 き用の羽の切 り込み方,

L

は左利 き用の切 り込み方である。右利 き用 と 左利 き用の羽の切 り込み方が互 いに対称 になっている。制作方法の手順4の2枚の羽板片 に切 り込みを入れる所が左利 き用 と右利 き用で異なる。制作方法の手順5の2枚の羽の組 み方が左利 き用 と右利 き用で互 い逆になる。 紙質 は官製ハガキより幾分薄めの, ポスターやカ レンダーなどの紙が折 りやす く, ホチ キスで止めやすい。 紙質の薄い,折 り紙や新聞紙で も2枚重ねに して使 うことが出来 る。 遊 び 方 竹 トンボと同様 に箸の棒を回転 させて飛ばすが,箸の トゲに十分注意する。あ らか じめ 箸 に紙ヤス リ

(

N

o

.

8

0

-1

0

0

)

をかけてお くことを勧める. 羽板片を止 めたホチキスの針,図4の2,3の針をかるく曲げて羽板片にたわみをっけ る。たわみの付 け方で紙 トンボの飛び上が り方が変わる。羽板片のたわみ具合で飛 び上が る様子がどう変わるか,子 どもたちにそれを比べ っこさせて,技術を競い合 うとよ り楽 し くなる。 紙質や箸の長 さ,重 さ,羽のたわみ具合などを子 どもたちに工夫 させ,飛び上が る高 さ や,飛んでいる時間などを比べさせてみる。 竹 トンボのようには軽やかには飛ばないが,子 どもたちが自分で作 って遊べることに興 味を覚える。 割箸に-ガキ大の紙片 とホチキスにハサ ミで簡単 に出来 るので, いっで もどこで も楽 し める。 /

(4)

2.ウグイス笛 細 い竹で作 ったウグイス笛があるが,-ガキを丸めて ウグイス笛を作 る事を考案 した。 数年前,当短大の芸能祭のおみやげに学生 たちに作 らせ,子 どもたちに上げたことがあっ た.適当な太 さ (直径約

1

cm)の金属パイプを研 いで刃をっけ,ボール盤 に取 りつ けて厚 紙のハガキ

5

0

0

枚 に穴を開 けた。それは刃で切 るとい うより摩擦で穴を開けたのであった。 笛の穴 は丸 い必要 はない。学生の実習では-サ ミやカ ッターで1cm四方の四角い穴を開 けさせ,穴の縁 に両面 テープを貼 って吹 き口を取 りつけさせた。吹 き口の取 り付 け位置や 角度などが決めやすいので都合がいい。古-ガキ

1

枚で笛が

2

個出来 る。 材 料 (1) 古-ガキ (または

1

0×1

5

c

mの厚手の紙)

1

(

2

)

セロテープ (3)両面 テープ (1cmくらい。なければセロテープで代用す る) 用 具 (1) ハサ ミ

(

2

)

直径

1

5

m

m

の太 さのマジックインク (油性 ・丸

3m

m

・紬書 き) (太 さが大切) (3)鉛筆, または通常 のボールペ ン (直径約

7

.

5

-8

m

m

程度)(太 さが大切) 制作方法

1.

ハガキを縦 に半分 に切 る (図

5)

0 2.半分 に した紙を横 に2:1に切 り分 ける (図5,A片,B片)0

3.

図の

A

片で吹 き口のパイプを,

B

片で笛の本体を作 る。 吹 き口作 り (A片)

1.

鉛筆を軸 に して

A

片を巻 きつけ,セロテープで両端を仮止 めする. 2.合わせ 目全長をセロテープで貼 り, しっか り止めてパイプを作 る。

3.

パイプの一端を軽 くつぶ して,

2m

m

程度の開口にす る. 本体作 り (B片)

1.B

片の中央 に約

1c

m四方の四角い穴を, カッター,あるいはハサ ミで開ける. 2.直径1.5cmの太 さのマジックインクの胴 にB片を捲 いてA片 同様 にセ ロテープで しっ か り止め,本体を作 る。

(5)

図5 ハガ手で作る紙笛 本体 に吹 き口を合体 させる 1.両面 テープ約2cmを本体の穴の縁 に合わせて貼 る (図 5)0(両面テープが無 ければ, 通常のセロテープを背中合わせに して使 う.) 2.A片のパイプの軽 くつぶ した開口部を, B片のパイプの穴の縁の粘着テープに付 けて 吹いてみる。

3.

音をいろいろ確かめ, いい位置を探 し,上か ら長 いセロテープの帯を掛けて固定する。 吹 き 方 吹けばそのまま音が出るが, ウグイスの鳴 き声 にはな らない。本体の両端を親指 と人差 し指 (または中指)で塞 ぐと,低 い音 になる。人差 し指 (または中指)を放す と音が高 く なり,親指を放 して全開にすると更 に音が高 くなる。 ウグイスの "ホ-ホケキ ヨ''は本体の両端を塞 いだ り,開放 したりして出す。 なれれば 簡単 に "ケキ ョケキ ョケキ ョ"や, "ホーホケキ ョ''を吹いて楽 しめる。 息が出過 ぎて吹 きに くい時は,吹 き口を上か ら指で押 さえ,パイプを少 しっぶすように す る。息の出具合,音の出具合をみて調節する。

3.

輪 ゴム鉄砲 割箸を数本組んで作 る輪 ゴム鉄砲がある。割箸を何本 も組合わせて固定す るので手間が かか り,子 どもたちにはかなり難 しい し,学生たちに材料を与えて も積極的に作 ろうとし ない。そ こでダンボ-ル片に割箸を挟んで作 る簡便な作 り方を考案 した。 割箸の先端に輪 ゴムを掛 けて引張 り,それを急に放 して輪 ゴムを飛ばすが, ゴムを放す

(6)

仕掛 けがか なめで あ る。人差指 で引 き金 を引 いた とき, ゴムが はず れて放 され る仕掛 けで あ る。 これ を平 た い紐 を使 って作 った。 最 初作 った もの は ダ ンボ-ル

1

枚 の握 り手 (グ リップ) だ ったので,握 って い る うち に 柔 らか くな り, つ ぶ れ た り折 れ た り して しま った。 現在 はグ リップの両 面 に同 じ形 の ダ ンボ-ル片 を ボ ン ドで張 り合 わせ,補 強 して い る. 補 強用 の ダ ンボール は フル ー ト (中の波型 の部分) の方 向を グ リップ と直交 す るよ うに切 り出 し,希 釈 した ボ ン ド液 で張 り付 けた。 ボ ン ドを約8-10倍 の水 で希 釈 して グ リップに塗 り補 強用 の ダ ンボ-ル片 を貼 り付 ける。 補 強用 の ダ ンボ -ルの細 い方 の端 を ボ ン ド液 に浸 ける とダ ンボールの フル ー トにボ ン ド液 が含 まれ, ダ ンボール片 を刷毛 の よ うに して使 え る. しか も, 液 を浸 した ダ ンボ-ル片 の 端 が湿 って柔 らか くな り,洗濯 バ サ ミで挟 む と うま くつぶ れ, 相手 の ダ ンボ-ル に平 らに 張 り付 くので, 都 合 が よか った。 材 料

(

1) 割箸 1組

(

2

)

ダ ンボール片 (厚 さ4.5mm)10×15cm程度 1片 (3)幅3.4mm, 箸 の幅程度 の平 た い紐,長 さ5cm程 度 1本 (4) ボ ン ド 用 具

(

1) ハ サ ミ

(

2

)

カ ッター (3) ホチキ ス (No.10) (4) キ リ (千 枚 通 し) (5)定規 (6)洗濯 バ サ ミ 数個 (7) 口の広 い瓶 (ボ ン ドを薄 め る容器) (8)紙切 り用 の台 (セ ー フテ ィ・ベ ー ス) (無 けれ ば, ダ ンボ-ルを代 用 す る) 制作方 法

1.

ダ ンボ-ルで握 り (グ リップ) の部分 を作 る。 '(1) 図6に示 した図 の よ うに ダ ンボール に措 いて カ ッターで切 り出す.

(

2

)

フル ー トが横 にな って い る ダ ンボ-ル片 (中央) が グ リップの中心 にな る。 他 の

2

片 (左 ,右側 片) は グ リップの補 強 と して制 作 の最 後 に中央 の グ リップ片 に貼 り付 け る

(7)

(後述。 制 作 方 法

4

グ リップ の補 強)0 (3) 中央 の ダ ンボ-ル (図6, 中央) の背 (上)側 の シー ト (表面 の紙 ) と フル ー トを少 し剥 が し,銃身 の箸 の棒 を挟 む所 を作 る (図

7

の上方) (4) 中央 の グ リップの ダ ンボ-ル片 の上 か ら斜 め に千枚通 し で穴 をあ け, 引 き金 の箸棒 を 差 し込 む穴 を作 る`(図7)0 2.割箸 で銃身 と引 き金を作る。 箸

1本 は銃身 に,他

1本 は引 き金 と して使 う。

(

1

)

割箸 を割 って, ボール紙程 度の厚 さの紙 を挟 み,セロテー プで仮止 め し, 5皿程度 の平 た い紐 を図8, Aの

うにボ ン ドとホチキスで取

りつ

ける。 (2) 仮 止め したセロテープをとっ \ 、二_ mmm も 4.ゝ 4.mm ・諾LiJ?,l講t:.どA.*_豊儲 謹 80mm 50mm 図6 ダンボールからグリップ片の切 り出 し方 図7 グリップの中央片 て,箸 を開 くと, 図8

,

Bの よ うにな って い る。 (3) 1本 は銃身 と し,他

1本は引 き金として使う。 (4) 銃身 の先 に輪 ゴムを掛け る溝を横に彫 る (図9,B)0 (5) 引 き金用 の箸 の先を幾分細く削 って,ダン

ールのフ ル

トに 斜 めに挿 しやす くする。

3.

グ リップに銃身 と引 き金 を取 り付 け る。 (1) まず, グ リップ用 の ダ ンボ-ルA片 に引 き金 の箸 を差 し込 む. 制 作方法

1(

4

)

で ダ ンボ-ル に千枚通 しを差 し込 んで あ けた斜 めの穴 (図

7)

に引 き金用 の箸 を差 し込 む。 この場 合,平 た い紐 を貼 り付 けた所 が下側,外側 にな るよ うにす る。 銃身 の箸 が紐 で連結 して い るので, 引 き金用 の箸 を ダ ンボ-ル に差 し込 んで か ら, その 後 に銃身 を ダ ンボール に固定 す る。

(

2

)

銃身用 の箸 を

1(

3

)

で剥 が した ダ ンボ-ルの紙 にはさみ, ボ ン ドで貼 り付 け, その上 か

(8)

らホチキスの針,

2

,

3本打 ち込ん で固定す る。 この場合,銃身の箸 についている 平 たい紐 は上側 にす る。 (3)引 き金の箸 は, グ リップを握 って 引 きやすい長 さにカ ッター等でカ ッ トす る。 (4)銃身の先 には輪 ゴムを引 っかける 溝を槙に彫る (図

9

,

B)

0(先に彫 っ ておいて もいい)

4.

グ リップの補強 最初作 った ものは, グ リップのダン ボ-ルが

1

枚だったので遊んでいるう ちに柔 らか くな って しまった。その後, グ リップの両側 にダンボ-ルを当てて補強 した。補強 用のダンボールは中央 の も の とフルー トの方向を直交 させた。 (1)木工用 ボン ドを約

8-1

0

倍の水で 薄め,牛乳 程度の濃 さにす る。

(

2

)

この乳液をグ リップの 片面 に塗 り,補強用のダ ンボールを貼 り合わせ, 洗濯バサ ミで,数 カ所 は

:

-u iF _ 〇一Jli=-丁 輪ゴム 二王チ1-二戸 銃身の 等 引き金の箸

ムが飛び出す 図8 箸に平たい紐の取り付けと輪ゴムの掛け具合 さんで固定,乾燥す る。 接着剤 は,補強用のダンボール片の細 い方の端を使 ってグ リップに塗 る。接着液が フ ルー トの中に入 って保たれ,刷毛の様 に使える。 この場合,銃身の箸の幅分だけ (約5mm程度)補強用のダンボールを下げて接着する。 (3)片側 に補強用の ダンボール片が接着 し,補強 された ら,反対側 に,同様 に して補強用 のダンボールを貼 り付け,出来上がる。 補強用 ダンボールの上 の部分 (幅の細 い部分) に接着液をっけて刷毛のように使 うと,

(9)

接着液 につけた部分が湿 って柔 らか くな り,洗濯バサ ミではさむ とつぶれて,相手 の ダン ボールに平 に接着す るので,都合がいい。 遊 び 方 銃身の先の溝 (図9)に輪 ゴムを掛 けて引 っ張 り, グ リップの上 の紐 の部分 に掛 ける (図8,C)。人差 し指で引 き金を引 くと紐が輪 ゴムを上 に押 し上 げ, はずれて飛 び出す (図8,D)

0

銃身の箸棒 には,当然真 っ直 ぐで, しっか りした箸を選ぶ。杉製の四角 い しっか りした 箸がいい.3,4メー トル ぐらい離れた所か ら空のマ ッチ箱程度の ものは狙 って倒せ る. 引 き金を引 くと引 き金の箸が上 に出る。 これを親指で上か ら押 し込んで戻す。本物 の ピ ス トルを扱 うような操作ので きるところが,何 とも楽 しい。 輪 ゴムで倒せ るようなマ ッチ箱 などを並べ,倒 した数を競 った り,飛距離を競争 したり, また互 いに打 ち合 って遊ぶ。互 いに打 ち合 うときは,人の目を打たないよう注意が必要で ある。簡単 な眼鏡を作 って,それを掛 けて もいいだろう。お面 を着 けた り,新聞紙 の頭 巾 をかぶ って打 ち合 って もお もしろい。 この ゴム鉄砲を少 し変えれば, ボール紙 の小片を飛ばす鉄砲 にもなる。 4.ロー ドローラー (タンク) か っては木製の糸巻 きの空がた くさんあ った。現在,糸巻 きはプラスチック製に変わり, 家庭で ミシンを使わな くなった こともあって,糸巻 きの空 はほとん ど見 られな くな った。 たまたま,写真の フィルムケースで作 る事を思 いっ き, フィルムケースの蓋を車輪 に,輪 ゴム1本 と爪楊枝で作 ることを考えた。 しか し,問題 は爪楊枝の回転をどうすれば滑 らせ, 自由にす ることがで きるかであった。以前 この部分 にはそろばんの玉や小筆の軸を切 った 竹の輪を使 っていた。鳩 目パ ンチの鋲の金属同士を擦 り合 うように した ら爪楊枝の回転が うまくい くのではないか と思 ってや ってみた。数年前,学生たちにこの玩具を数百作 らせ, 芸能祭のおみやげに したことがある。 材 料 (1) フイルムの空 きケース

2

個 (蓋が

2

個必要) (2)爪楊枝 2本

(

3

)

輪 ゴム

1

本 (4)鳩 目パ ンチの鋲 2個

(10)

用 具 (1) プラスチ ックカッター又 はプラ スチ ックを切 る目の細かいノコギ リ (2) ポ ンチ (6

m

m)

(何種類 かの ポ ンチがセ ッ トにな った,回転式の 用具がホームセ ンター等で売 られ ている。 この道具があると便利で ある。図10) (3) キ リ (千枚通 し) (4)鳩 目パ ンチの鋲を締 める用具 (ホームセ ンター等で売 られてい る。図11。通常 の鳩 目パ ンチでは フィルムケースの蓋が挟めないし, 鋲 を締 めることが出来ない)

(

5

)

木槌 (金槌 で も可) (回転式 ポ ンチがあれば不要)

(

6

)

ポ ンチを打っ木 の台 (板) (回 転式 ポ ンチがあれば不要)

(

7

)

針金約10cm程度 (輪 ゴムを通す のに,鈎 に して使 う。先の細 い ピ ンセ ッ トで もよい) 制作方法

1.

胴 (ローラーの部分) 図10 回転式のポンチ 図11 鳩 目つぶ し ‖'■Ⅶ'人 輪ゴム T"一一ハ 折り

フィ捨てるルムケース

l

-

-

-

A--+4J

鳩 目鋲

i

-

1

図12 ロー ドロー ラ ー (1) フィルムケースの底 を3- 5

m

m

ほど, プラスチ ックカ ッター,又 は目の細かいノコギ リで切 り取 って,中空の円筒 を作 る (図

1

2

, フィルムケース)0

2.

蓋 の細工 (蓋

2

個 を車輪 に使 う。 胴 の両側 にはめ込む) (

1

)

1

個 の蓋の中央 にポ ンチで

6m

m

の穴を開 ける (図

1

2

,右側の蓋)

(

2

)

穴 に鳩 目パ ンチの鋲

1

個,外側か らはめ込んで,鳩 目パ ンチの鋲を締 める道具で締 め て固定す る。通常 の事務機の鳩 目パ ンチでははさめない。少 し大型 の鋲 を固定す る道具 がホームセ ンターで売 られている (図11)0

(

3

)

他 の

1

個 の蓋 は,中側へ飛 び出た部分 に, 千枚通 しで穴 をあけ, 爪楊枝 を差 し込 む (図

1

2

左側 の蓋)0

(11)

(4) この爪楊枝に,輪 ゴム1本を掛 けてとれないようにする。 この爪楊枝 は輪 ゴムを掛 け るための もので,出ている余計な部分 は切 り捨てる

(

×印)0

(

5

)

輪 ゴムの端をフィルムケースの円筒 に通 して,蓋を円筒の端にはめ込む。円筒 にはめ 込む溝のある側にははめ込み易い. フィルムケースの底をカ ッ トした側の溝のない方 に は蓋を強 く押 し込んではめ込む。 (6) フィルムケースの円筒を通 した輪 ゴムを もう1個の蓋の中央の穴 に内側か ら通 し, こ の蓋を円筒の他端 にはめ込んで固定す る。円筒の両側 にタイヤがはまる。 (7)蓋の中央の穴か ら出たゴムを,鳩 目鋲をっぶ した金の輪の中を通す。 この輪 ゴムに爪 楊枝

1

本を図

1

2

,右の端のように絡める。 鳩 目のつぶ した鋲の輪 は滑 りを良 くするための もので,蓋の鋲 と滑 り合 うようにす る (輪 ゴムを通す逆順 に,針金を通 し,針金の先に輪 ゴムを引 っかけて引 き出す)0 遊 び 方 模型飛行機のプロペラをま くように爪楊枝をまいて輪 ゴムに撚 りをかけ,下 に置 くと輪 ゴムの撚 りの戻 りでローラーが走 り出す。撚 りを多 くかけ過 ぎると急激に走 り出 し,バ ラ ンスを失 って車輪の角で コマのように回転 して しまう。 ローラーの走 る速 さや,距離などを競 って遊ぶ。

5.

発泡 スチロールのグライダー 発泡スチロールの板で出来たグライダーの玩具が売 られているのを見て,発泡 スチロー ルの弁当箱 と割箸を使 って作 ることを考えた。遠足やピクニックでお弁当を使 った後,作 っ て遊ぶ ことが出来 る。ハサ ミ, カッターナイフ, ホチキスに紙バサ ミがあればいい。形 よ く出来れば色を塗 って,飾 っておいて も楽 しい, と思 って何機か作 りこの型 になった。 材 料 (1) 発泡 スチロールの弁当箱 (蓋付 き) 1組 (2) 割箸 1個 (3) 小 さな紙 はさみ (ク リップ) 1個 (4) ボンド (5) セロテープ (6) 広告 (チラシ) √1枚 用 具 (1) マジッ\ク,又 はサインペ ン

(12)

(

2

)

ハサ ミ (3) ホチキス (4) カッターナイフ 制作方法 割箸

1

本の端に尾翼を取 り付け, もう1本の箸には主翼を取 り付け,

2

本の箸を組み合わせてグライダー を作 る。

1.

主翼の作成 (1)発泡 スチロールの弁当の蓋で 主翼を作 る。蓋の大 きさに合わ せ,広告 (チラシ)を切 り出 し, 型紙 に使 う。

(

2

)

切 り出 したチラシにマジック インクかサインペ ンで主翼の形 を描 く。 (3)描 いたチラシを半分に折 って, 主翼の形 を左右対称 にハサ ミで 切 り出 し,羽の型紙を作 る。 (4) この型紙 を蓋の上 に広げて載 せ,型紙 の通 りにサインペ ンで 羽の形を措 く。 (5)羽の型通 りにハサ ミか, カッ ターで切 り出 し, 主 翼 を作 る (図13)

0

(6)主翼の両脇に脚を取 り付ける。 脚の作 り方 は次のとお り。 発泡 スチロールの蓋 は主翼の

p

.

,

:

.

:鵜

Y

(-†ノく∴▲二

:鵜

Y

(-†ノく∴▲二 図13 蓋で前羽を作る 図14身で尾翼 と脚を作る 切 り出 し方で風の抵抗 となる部分が出来 る。それ らを考慮 して切 り出す こと。

2.

脚の作 り方,主翼 に脚の取 り付 け方 (1)脚 は弁当の身の脇の部分を図

1

4

のように

2

個切 り出す。

(

2

)

脚を主翼の裏 に左右対称的にボン ドで貼 り,上か らホチキスで止める (図

1

4

,

1

5

)

0

(13)

3.

主翼を箸に取 り付 ける (1) 脚をつけた主翼を1本の箸の 中央 にボンドで張 り付 け, ホチ キスの針で止 める。角度が変え られる縦横 ホチキスを使 うと便 利である。 (2)主翼を取 り付 けた箸 は,羽か ら2cmはど出 して,前後を切 り 捨てる (図

1

5

, ×印)0

4.

尾翼の作成,箸 に取 り付 け 図15 主翼と尾翼は別々に作り,組み合わせる 弁当の身の両側を左右平行の垂 直尾翼 として作 る。 (1) 主翼の型紙をそのまま尾翼の紙型 に利用出来 る。主翼の型紙の上 に少 し小 さめに尾翼 を描 く。

(

2

)

この型紙を

2

つ折 りに し,左 右対称の翼型 に切 って尾翼の型紙を作 る。 (3)弁当の身 にこの型紙を当て,サインペ ンで型を措 く。身の側部には型紙を曲げて当て, 型を写 しとる (図

1

4

)

0 (4)措 いた線の通 り,弁当の身を切 り出す。水平尾翼 と垂直 (垂直ではないが)尾翼が一 体 となって作 り出される。 (5) この水平,垂直尾翼が一体 となった尾翼を,他の1本の割箸 (胴体)の端 にボンドと ホチキスで取 り付 ける (図

1

5

,下)0

5.

主翼 と尾翼の組み合わせ (1) 尾翼を取 り付 けた箸 (胴 体)の背に主翼を載せてみ る。主翼 と尾翼の組み合わ せがいい形 になったところ で,セロテープで仮 り止め する。見た目のいい形の も のは,飛ぶ形 も美 しい。 (2) 割箸約 7, 8mmの長 さに 切 って,主翼の箸の前端 と 胴体の問に挟み込み,セロ クリップ 図16発泡スチロールのグライダー

(14)

テープで仮 り止 めす る (図

1

5

箸片,図

1

6

)

. (3)主翼の箸の前 と後を胴体の箸 にセロテープを捲 いて しっか り固定す る0 (4)胴体の先端 に適当な重 さの紙 ば さみをはさみ,重 りにす る (図

1

6

,ク リップ)0 飛 ば し方,遊 び方 紙 ばさみの重 さや大 きさ, はさむ場所などで グライダーの飛 び具合が変わる。飛ば しな が ら重 りの一番 いい位置を探す。 頭が軽 いと,飛ば したとき,頑が上 を向いて,尾か ら落 ちる。 頭が重 ければ,頑か ら突 っこんで落 ちてい く。 紙 ばさみの重 さや,止 める位置などを変えて, スムーズに格好良 く滑空するようにする。 グライダーを飛 ば して,飛距離 を競 うのはもちろん, グライダーの出来具合や,滑空の 姿 などを比べ,

5

.

5

,

5

.

3

--な どと体操競技 のように

6

点満点で子 どもたちに表現 させて 競 うの も一興である。

6.

吹 き 矢 かって,お祭 りには吹 き矢の店が出,売 り子が吹 き矢を空 に高 く飛 ば し,子 どもたちの 興味を誘 いなが ら売 っていた。 きれいな模様の筒 に色 とりどりの矢がセットになっていた。 アー ト紙や良質の紙 の大 きなチ ラシが 日々た くさん配 られている。 このチラシをまるめ, セロテープで止 めるだけで吹 き矢 の筒がで きる。 チ ラシを小 さ く切 って三角錐状 に捲 き, セ ロテープで とめれば矢が出る。 お菓子 の空 き箱 に紙 を貼 って的を作 り,近所の子 どもた ちを遊 ばせた りした。学生達 にはもう少 し丁寧な作 り方で指導 し,射的遊 びをさせている が,矢を狙 った ところに真 っ直 ぐ飛 ば し,的 に当て るようにす るには,矢の作 りや, その わずかな調整が必要である。 どのように した ら命中率がよ くなるか,子 どもたちに試行錯

(15)

(5) セ ロテープ (6) ノ リ 用 具 (1) ハサ ミ (または ペーパーナイフ, カ ッター)

(

2

)

割箸 (3) マジック, また はサイ ンペ ン (4)鉛筆削 り (有 る と便利) 制作方法 筒 失 図18 発矢の制作手順

1.

筒の作 り方 (1) 新聞紙1頁 の大 きさのチ ラシ1枚 を縦 に捲 いて直径約2cm程度の筒 杏作 る (図17)0

(

2

)

筒の中央 をセ ロテープで仮 り止 め し,後 に合わせ 目を全部 セ ロテープで貼 る. (3)筒 の両端 の紙 の箸 をセ ロテープで,外側か ら中側へ,折 り込むように貼 り付 ける (図 17,左上端)0

(

4

)

口を当てて吹 く,筒 の端 をセロテープで補強す る。 2.矢 の作 り方 (図18) (1) もう1枚 のチ ラシ (新聞紙1貢大) を半分,半分 と切 って,B7(約9×13cm) の大 き さにす る。 (2)B7サイズの紙 を横 に して上,下 の端 を約5mm幅で折込 み, ノ リシロを作 る (図18)0

(

3

)

折 り込んだ上,下 のノ リシ口の端を斜 めに結 び,その線で折 って切 り離す (図

1

8,A)0 ノ リ㌣ロの折 り方 (谷折 り) の逆 (山折 り) に折 ると,折 りやす く,切 りやす いo (4)切 った斜 めの線 をノ リシロの線 に合わせて斜 めに折 り,貼 りつ けして鋭三角錐 に作 る。 鋭三角の袋 に割箸や鉛筆 など差 し込んで膨 らませ,三角錐 の矢 を作 る。

3.

矢 の先端 にテ ィッ′シュをっめ,危険防止 矢 の先端が尖 っていて,子 ども達 には危険である.矢 にテ ィッシュペーパーかスポ ンジ の小片を詰 め,矢 の先 を切 り捨てて先端を和 らげ,安全 にす る。 テ ィッシュペーパ ーの詰 め物

(16)

(1) ティッシュペーパーを

1

/

1

6

(約

5×5

cm)に切 って使 う.

(

2

)

このティッシュの小片を半分,更 に半分 に折 り,更 に半分, もう一度半分 と小 さく折 る。

(

3

)

上の詰 め物を鋭三角錐の矢の先 に,割箸などで押 し込む。 (4) ティッシュペーパーの詰め物の詰 まった先端 をハサ ミで切 って, 先 に丸 みをっ ける (先端か ら約2皿位の所で切 る)0

4.

矢 と筒の調整 (1) 出来た矢を筒 に差 し入れると,矢の太 い所で筒 につかえ,それ以上入 らな くなる。

(

2

)

矢を筒か ら約

1

cmくらい引 き出 し,筒の入 り口のところで,矢の太い部分をハサ ミで 切 り捨てる。 (3)矢 は筒のなかを素通 り出来 る太 さに出来上がる (図18,F)0 5.的 作 り (1)的にす るくらいの適当な大 きさ,深 さ5cm以上 ある菓子箱 に新聞紙などの矢のささり やすい紙 をセロテープで止めて,マ ジックイ ンクで的を描 く。

(

2

)

あ らか じめ的を措 いた紙を菓子箱 にセロテープで止 めて もいい。新聞紘,あるいは薄 い,矢がささるような紙がいい。矢が刺 さって穴が沢山で きた ら,的の紙を張 り替えて 使 う。 遊 び 方 矢の頭に詰 め物を しているが, よ く飛ぶので人 に向か って飛ばす ことは十分注意 しなけ ればな らない。 的を狙 って当てる場合,先の尖 った矢を使 う。的に向か って打 ち,得点を争 う。矢の出 来具合で,飛び方,的に命中す る具合が変わるので,楽 しく技術を競 って遊べる。 なお,矢が軽 く真 っ直 ぐ飛ばないとき,先端 に詰め物を した り†ノ溶か したパ ラフィンに 先端を浸 け,矢の先 に重みをっけた り, フィンをっけた りして,矢を調整する。

7.

"ガ リガ リ回 し" と,その原理 "ガ リガ リ回 し" は, "ガ リガ リトンボ", "ガ リガ リプロペラ"など,その他いろいろ の名前で呼ばれているが,決 まった名前がないようだ。 角棒の一つの背 (稜) にた くさん刻みがあって, この刻みを他の棒でガ リガ リ擦 ると, 棒 の先 についている回転子 (プロペ ラ)が回 り出す。棒の擦 り方を少 し変えるとプロペラ は逆方向に回 り出す。子 どもの頃,父 の回すのを見て一生懸命挑戦 したが回す ことができ

(17)

ず,大変悩 まされた。少 し大 きくな ってその玩具を忌 々 しく思 いなが ら擦 っていた ら, い つの間 にか回す要領 をっかんだ。 その時, ``や った-" と小躍 りして喜 んだ。 そ して, 近 所の子 どもたちを得意 にな って悩 ませた。今,学生 たちに毎年作 らせ,悩 ま しているが, この回転す る原理がわかれば何の ことはない。 建具屋か ら出 る障子 の桟 の切れ っぱ Lを貰 って学生 たちに作 らせたが,現在 は料理屋か ら出る,使 った杉 の割箸を洗 って使 っている。 材 料 (1)杉 の角ぼ った割箸

1

膳 (2)爪楊枝

1

(

3

)

ボ ン ド 用 具 (1) カ ッターナイフ (2) キ リ (四つ 目キ リ)

(

3

)

定規

(

3

0

cm) (4)鉛筆 制作方法 図19 左 ・右回転方法

1.

杉 の割箸 は手 もとの太 い部分が斜 めにカ ッ トされている。 その部分を切 り落 とす。

2.

切 り落 とした ところにキ リで穴を開 け,爪楊枝の先 にボ ン ドを少 々着 けて差 し込み, 固定す る (図

1

9

,先端)0 3.角材 の一角 (稜) に先端か ら7- 8mm間隔 に印をっ ける。

4.

鉛筆の印の所 を山にす るよ うに,角材の一角 (稜) だけにがたがたの刻みを作 る。

5.

他 の箸棒 を約

1

0

c

mの長 さに切 り,中央 にキ リで穴を開け,回転子 (プロペラ)を作 る。

6.

爪楊枝 に回転子 を差 し入れて,出来上が り。 回 し 方 回転子 を切 り出 した残 りの箸棒 を使 ってガタガタに刻んだ箸の角 (稜) をガ リガ リと擦 る。 図

1

9

の, ガタガタに刻 まれた稜 の右面 を親指 の横, あるいは親指の爪で触 りなが ら, ガ リガ リ擦 ると回転子 は時計 と反対回 り (左回 り) に回転す る。 ガタガタの稜 の上 を越 して,左面 を人差 し指の平 で触 りなが らガ リガ リ擦 ると,回転子

(18)

は時計 回 り (右回 り) に回転す る。 擦 りなが ら,指 の触 れ る面 を人 に気付 かれないよ うに切 り替 え ると,突然回転子 が逆 に 回転 して不思議 に思 われ るのであ る。 擦り棒 回転 の原理 棒 がただ上下 に振動 す るだ け で は, 回転子 は回 らない。棒 の 先端 が円運動す るよ うに振動 さ せ ると回転子 は回転す るので あ る (図20)0 刻 みのあ る稜線 の右側 の面 に 触 れなが らガ タガ タ振動 させ る と,棒 の先 の動 きが左 に偏 した 運動 にな る。右側 の面 に指 が触 れて いるので,振動 は,棒 が上 に向か うときは左側 にそれ る。 凸凹稜線 左面 左面に触れてガリガリ滞ると 棒の先端は右回りに振動L J■±-■■ナl⊥十r.JAll-LJ≡▲・-十・・・・■

回転子は右回りに回転する 回転子は左回りに回転する

I

-

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i ≡

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it

i

-

i

棒の面に触

にガリガリ揮 ったときは

下に振動する たけで、回

は回転しない 図20 回転原理 右面に触れてガリガリ擦ると 棒の 先端は左回りに振動し .__.-一■ー1⊥十._J■l■.._■JZL-十 ・・・・■ 下 に向か うときはその まま下 に 下 が る。 したが っ

て,

棒 の先端 の動きは左に偏 った偽楕円運動 となり, プロペラ は左に回 転 す る (図20,右

側)

0

刻 みのあ る稜線 の左側 の面 を指先で触りなが ら擦るとプロペラ は右に回転す る。 なお,箸 の四角柱 の相対 す る面 には同じ効果 がある。 作 って遊ぶ遊 びにつ いて ここに記 した玩具 は,

4.

発泡 スチ ロールの グライダー の他 は, かっ て子 ど もた ちか ら 子 ど もたちへ と伝 わ った "伝承玩具" の類 であ る。制作 しやす いよ うに配慮 し,説 明を簡 単 に して学生 たちに作 らせているが, マニ ュアル風 に書 いてみた らかな り長 くな って しまっ た 。 近年 これ らの玩具 を使 って遊 んで いる子 ど もはまった く見 か けな くな った。子 ど もたち の遊 びが工場 で作 られ るフ ァ ミコ ン等 に変 わ って しまった。子 どもたちはハ イテクの遊 び に とりつかれて はい るが,手作 り玩具 のよ うな "ローテク" の玩具 に魅力 を感 じないわ け で はない。児童館 や,学童保育 の場 で このよ うな玩具 を作 って いると, いっ のまにか子 ど もたちが私 の周 りに寄 って きて, "教 えて", "作 りたい" と興 味を示す。 ここに記 した玩具 の他 に も多 くの手作 り伝承玩具 があ り,私 たちにはそれ らの玩具で遊 ぶ ことは もちろん ・それ らを作 ること自体 が大変楽 しい ものであ った。 これ らの手作 り玩

(19)

具は,飛ば した り,動か した りするもので,作 り方や扱い方でその飛ぶ様子や動 き具合が 大変違 って くる。作 り方や動か し方などの技を競 って遊ぶ ところにこれ らの手作 り玩具の 魅力がある。 自分の目論んだ通 りうまくいった時の達成感,満足感,そ して優越感が何 と も言えないのである。 これ らの伝承玩具には社会の変化によってかって使われていた素材が無 くな り,以前の 作 り方そのままでは作れな くなったものや, またスギ花粉症が多 くなって, スギの実鉄砲 のように作 りに くくなった ものがある。 しか し,新たな素材がた くさん現れ,生活廃材が バ ラエティに富んできたので,その活用を考えると手作 り玩具 は興味深 く,楽 しくなって くる。 私たちは幼い頃, "がき大将"の もとで色々の ものを切 ったり,削 った り, つないだ り して玩具を作 り,楽 しく遊んでいた。 このようなたわいない遊 びの中で,試行錯誤を繰 り 返 しなが ら色々な玩具を作 り,いろいろなことを体得 していたように思 う。 ものごとを類 推 したり判断 したり,人の話を理解するとき, 自分が実際に遊 びの中で経験 し,体で覚え た多 くの ものが もとになっている。年配者 には最近の事柄の記憶が薄れがちだが,古 い昔 の記憶 はかな りしっか りと残 ってお り,幼 い頃や若いときの諸々の体験が人の記憶 の根底 にあって,特 に子 どもの頃の手作 り玩具などの体験は一生を通 して人の思考や行動に関わっ ているように思えるのである。 乳幼児 は母親 との手の感触を通 じて粋を高め,精神的な発達を していくといわれている。 その後の子 どもの発育 において も,手 に触れ,手を動か し,作 って遊ぶ行為 による指先の 感触や手指の運動感覚の情報刺激が神経系統の発育を促 し,精神発達の基盤 となっている と考え られる。 手作 り玩具の遊 びは子 どもの手指の細かな動 きを促進することは言 うまで もないが,千 どもたち同士の遊 びの中で共通する実体験 を通 して他人の気持ちを理解できるようになる であろう。そ して他人の話がよ く分か り,その人の気持ちや心の動 きも察することがで き るようになろう。不登校やい じめなどで孤独になった子 どもたちと一緒に作 って遊ぶ玩具 作 りをや ってみた らどうか と思 う。 このような遊 びは, きっと子 どもたちの心を捉え,敬 師や友だちとの相互理解を深めるだろう。かつて教護院へ実習に行 った学生か ら,発泡 ス チロールの弁当箱でグライダーを作 って遊んだ話を聞いた.子 どもたちはたちまちグライ ダー作 りにのめ り込み,上手 になって,学生が反対 に子 どもたちか ら教え られた, と言 っ ていた。学生 は子 どもたちをはめ,お礼を言 った.それが子 どもたちの心を捉え,彼 らに 自信をっけさせたのであった。 これ らの遊 びは他人を思いやる心を育て,情操の発達を助長するばか りでな く,理科や 自然科学の理解 につなが り,更 には集積 された知見が統合されて,理論を導 くことにつな がる可能性がある。

(20)

子 どもの作 って遊ぶ遊 びは学生の教養教育 に比べ られよう。教養教育 について昭和

2

7

年 (

1

9

5

2

)

頃か ら議論 され,や っと今年

(

2

0

0

1)の

1

月に中央教育審議会 の検討 が締 め くく られた

。4

8

年かか って, "教養"の大切な ことが見なおされた。教養の効果 はす ぐには現 れない。その大切なことが再確認 されるのに半世紀 も要 して じわ じわとその効果が現れて きたのだ。子 どもの手作 り玩具の効果 もす ぐには現れて こない し,その大切なことも直 ぐ には見えて こない。 私 は,手作 り玩具の遊 びはしつけとともに,子 どもの教養 として大変重要な もの と考え ている。一つ一つ体験する事柄 は些細であるが, 自ら手を使 い,考えなが ら積極的に体得 した もので,それは特 に意識 されるような ものでな くて も,子 どもの心のどこかに しっか りと残 ってお り,生涯にわたって精神的な基盤 となっているように思 う。それ らは我々の 思考や行動の裏 に大 きく関わ り,それを制御 した り,支えた りしているものと思 っている。 子 どもにとって手作 り玩具 は単 なる遊 び道具ではないと思 っている。 自然の仕組みや も のの性質,その他の情報を取得 してい く媒体であるばか りでな く,子 どもたち同士が相互 に気持ちを理解 し合 う重要 な媒体である。 い じめ問題の一つは子 ども同士の気持ちの通わ ないことにもあるだろう。 "作 って遊ぶ玩具"での遊 びは子 ども同士 の気持 ちの交流 につ なが り, い じめ問題や不登校などの緩和 に役立っ ことが考え られる。 現在,若者 に自然科学離れ,理科離れが進んでいるが,幼 ・少年期の遊びの不充分なこ と,特に作 って遊ぶ経験の少 ないことにかな り関連があると思 っている。 作 っては失敗 し,考えて再挑戦を繰 り返す中で,子 どもたちは,失敗することの大切 さ を知 り, 自然の仕組みを自然 に体得 して行 くのである。 このような行為 はやる気を育てる だろう。 そ して自然の理解 につなが り, 自然科学の興味へ と発展す るだろう。 また,共通 す る体験を通 して子 どもたち同士が互 いに良 く理解 し合 うことにつなが り,い じめや不登 校の緩和 に大 きく役立っ ものと考えている。 要 約

1.

手作 り玩具の うち,特 に飛ば した り,動か したりして遊ぶ数点 について,材料や作 り 方を見直 し,子 どもたちが簡単 に作れる方法を考案 し,マニュアル風 に書 いてみた。 2.手作 り玩具が子 どもの生育 に重要 な役割を もっていることを考察 し,私見を述べた。

3.

バ ラエティに富む生活廃材の活用で,手作 り玩具が一層興味深 く,楽 しみが増す と思 われる。 4.手作 り玩具での遊 びは,理科, 自然科学への興味を誘導す ると考え られる。

5.

子 どもたちの ``手作 り玩具"の体験が子 どもたち相互の理解を深め,気持ちの交流に よって,互 いにいい関係が築かれると思 う。

(21)

最後 に,執筆 の機会 を与 え られた馬場昭夫教授 に対 し,感謝 の意 を表 したい。 また新潟 ブーメラン協会 の中野渉氏 には紙 トンボの羽作 りの ヒン トとな った資料 を頂 いた. ここに 記 して感謝 の意 を表す る。

図 5 ハガ手で作る紙笛 本体 に吹 き口を合体 させる 1. 両面 テープ約 2 c mを本体の穴の縁 に合わせて貼 る ( 図 5)0 ( 両面テープが無 ければ, 通常のセロテープを背中合わせに して使 う.) 2.A 片のパイプの軽 くつぶ した開口部を, B 片のパイプの穴の縁の粘着テープに付 けて 吹いてみる。 3

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