【論 文】 UDG ;624
.
012.
45 :69.
057.
1:624.
078.
4 日 本 建 築学 会構 造系論文報告槃 第 372 号・
昭和 62 年 2月壁 式 プ
レ
キ
ャ
ス
ト
鉄
筋
コ ンク
リ
ー
ト
構 造
の
鉛 直接 合 部
の
力
学
的
挙
動
に
関
す
る
研 究
その2
既
往実験結
果
の考 察
正 会 員 正 会 員 正 会 員新
末
重
忠
保
恒
藤
永
信
徳
*美
* *雄
** *1.
序建 築 学会 「壁 式 プレキャ ス ト鉄 筋コ ン ク リ
ー
ト造設計 規準・
同 解 説 」(以 下,
学 会 規 準 と 言 う)に よ れば,
本 構造に よる建 築 物は各 構 造 部 材 を 「有効に接合 」し た建 築 物である。 と,
定 義され, 接 合部は構造 上重 要な意 味 を持つ 。 こ の 「有 効な接 合 」とい うの は現 段 階で は,一
体 打ち構 造に準じ た構 造を意 図し て い る。
す なわ ち, 中 地震時程度で は一
体 性を確 保さ せ,
大 地 震 時では耐 力 壁一
耐 力 壁の水 平 接 合 部に じん 性の富ん だ降 伏を許し な が ら,
耐 力 壁一
床 板,
床 板一
床 板の水 平 接 合部,
お よ び,
すべ て の鉛 直接 合 部に は一
体性を確 保す る接合であ る。 と,
い うのが設 計の基 本 とな る。 し か し, 接合部の力 学 的挙動に は未 解 明の点が多く,
実 験に頼らざるを得ない とこ ろ が現 状である。
特に, 鉛 直 接 合部につ いて は,
せ ん断 力の ほ か, 接 合 部に直 交 する圧縮お よび引張り力な どによる面 外か らの拘 束 効 果の影 響が考え ら れ,
その応 力の分 布 も十 分に把 握し難い。 し た がっ て,
学 会 規 準に おいても鉛 直 接 合 部の強 度お よび 剛性の評価は,
実 験に よる ことを推 奨してお り,
現在まで に数 多くの実 験がさ ま ざ まな方 法で行わ れ て きた。
しか し,
前 報23) (その 1) で報 告し た と おり,
実 験 方 法の相 違に よ り鉛直接合部の 耐 力等に差が生 じて いる。
そこ で本 報で は, 鉛 直 接 合 部 に関 す る 既往 実験結 果を加 力 方 法 別に検 討し, 各 加 力 方 法の特 徴を 明 ら かに し,
さ らに,
鉛 直 接 合 部の力学 的 挙 動につ い て考 察 を行っ た。
な お,
既往 実験 試 料は筆 者ら が行っ た もの の ほ か, 主に,
建 築 学 会 大 会 学 術 講 演で過 去に発 表され た もの を採用し た。 使 用し た実 験 試 料は, 約200体である。
2.
既 往 実 験 加 力方法 今日までに行わ れ た代表 的な実験 方 法の概 略 を 図一1
に示す。 各 加 力 方 法の呼 称は筆 者が便 宜 上つ け た もの で蠶
ね じ り 型画
PUSH OUT型ゑ
豐
蹤曲
押し 抜 き 型 大 野型 曲げ 軸 型り
血
皿
s 型 本 論 文の概 要は,
文 献 (2Z)におい て発 表し た。
拿 足 利工業 大学 講師・
工修 # 横 浜 国立 大 学 教授・
工博 「k* # 横 浜 国立 大 学 講師・
工修 (昭 和 60 年 8 月 6 日原 稿 受 理 ) 純せ ん断 型 図P−
1 加 力方法概略 水平加力 型 あ り,
統一
され たもので は ないが, 以後,
本 論ではこ の 名 称を使用す る。 代 表 的 実 験 加 力方 法の特 徴は 以下の よ うであ る。
1
) 押し抜き型 〕歯 型が 鉛直切断さ れ るよ うに
,
シ ャー
ス パ ン比 を小さ くした曲 げせ ん断 実 験で ある。 の 大野型z}中 央 部に
1
組の歯型を有する試 験 体の場 合,
シャー
ス パ ン を小さ く す る と,
歯型の 凹 凸の せ い の小さい方で せ ん断破 壊す る。
シャー
スパ ンを大 きく す る と, 歯 型の せ ん 断破 壊は起り に くい。 ま た,
中 央 部にすべ て鉛直接 合 部を有す る試 験 体の場 合,
耐 力は, 接 合部コ ンク リー
ト の斜張 力 破 壊によっ て決 まる。
liD
純せ ん断 型S〕接合部に作用する曲げが小さく
,
耐 力は, 接 合 部コ ン ク リー
トの斜張力破壊によっ て決 まる。一
22
一
iv
)S
型211 純せ ん断型と同 様な性 状 を示す が, 純せ ん断 型は加 力 部にPC
板 と緊 結し た鋼 材 を用い てい るの に対して,
応 力の沛
れ をス ムー
ズにする ために,
加 力 部 をPC
板 と一
体 打ち し たコ ン クリー
トとしてある。
V ) 曲 げ軸 型4}・
51 接 合 面で の せ ん断 応 力 分 布が明ら か で な い の で,
主に 比 較 実験
として用い られ て い る。 次に述べ る水 平 加 力型 と 同 様な実 験 方 法で あるが,
接 合 部 をは さ むPC
板の 片 側か らの み載 荷され,
接 合 部に は大き な圧 縮 力が働く。
vi) 水平加 力 型23} 曲 げ 軸 型と同 様である が,
接 合 部 をはさ む両 側のPC
板にせ ん断力が直接 作 用する よ.
うに く ふ うし たもの であ る。
ま た, 接合 部 上 部の動きを拘 束し てい るもの と, 拘 束してい ない ものとがある。
曲 げ軸 型 と同様に接 合 部 方 向と載 荷 方 向が実 際の場 合と同 様である が,
接 合 部に加 わ る せん断 力の把 握に難がある。3
.
有 限 要 素 法 弾 性 解 析に よ る内部応 力分布 鉛 直 接 合 部に関す る実 験は,
最 大 耐力等の バ ラツキ が 大き く,
これ は,
加力方 法の違いに よ る もの が かな りの 要素を し めて いる と考え ら れ る。
そこ で今日 ま で行わ れ てき た各 種 加 力 方 法につ い て,
有 限 要 素 法 弾 性 解 析に よ り内 部 応 力の分 布 を算 出し;各 種 加 力 方 法の特 徴 を示 す。 解 析モ デル は, 既 往 実 験に用い ら れ た試 験 体の プロポー
ショ ン と し, 荷 重は鉛 直接 合 部で の平 均せん断 応 力度が 学会 規 準で定め ら れ ている, 接 合 部コンクリー
ト許 容せ ん断 応 力 度,
T=
7kg/cm2 と なる値 とし た。 図一
2に要 素分割の概 要を示す。
各 種 加 力 方 法と も,
コ ッ ター
の有 無,
コ ッ ター
形 状の相違,
さ し筋の有 無, さ し筋 径の相 違,
鉛 直 接 合 部 位 置の相 違,
等か なり不 統一
な点が多い 関 係 上,
本解析に お い て は,
各種 加 力 方 法の巨 視 的な特 徴を と ら え るた め に, ブレキャ ス ト部 材の中 央 部に鉛 直 接 合 部が存 在し,
プレキ ャス ト部 材と鉛 直接 合 部の打 ち 継ぎ部は,
接合 部コ ン ク リー
トの せん断 弾 性 係 数をプレ キャ ス ト部材コ ンク リー
トのせ ん断 弾 性 係 数の 1/25と して解 析を行っ た6)。 な お,
拘 束は面 外 方 向の変 形 を拘 束す る よ うに与えてあ る。
以 下に,
各 種 加 力 方 法の解 析 結 果の概 要を示す。 の 押し抜 き型 拘 束のない もの,
下 部を拘 束し たもの,
側 面を すべ て 拘 束し た もの の 3種 類につ い て解 析 した結 果,
接 合 部に 鉛 直方 向の応 力 ag,
せ ん断 応 力 τxy は,
3種 類ともほと ん ど変化な かっ た が,
接合部と平行方向の応力 ax は,
側 面 を すべて拘 束したもの は 全 面 圧 縮 と な る。
押 し抜き 型加 力 方 法で は拘束を行う と せ ん断 力が 上昇す ること が 報 告さ れ て お り,
ax の増 加が耐 力 上 昇の要 因と考え ら れ る。
ii
) 大 野 型 シャー
ス パン 0,
2の場 合は,
接 合 部 と平 行 方 向の応 力 Ox の分 布は,
接 合 部の上 部,
下 部に圧縮 力が働き,
中 央 部に引 張力
が働 く。
また, せ ん断 応 力Txy の分 布は, 上 部,
下 部に集 中する傾 向 が ある。
シ ャー
スパン 0,
4の 場 合は,
最 上 部,
最 下 部に ax は存 在し ない。
ま た, 接 合 部に鉛 直方 向の応 力 ay の分 布は,’
シャー
スパ ン0.2
の場 合 とは逆 向 きに なっ てい る。 せん断 応 力Txy の分 布 は,
上部,
下 部で小さ く,
中 央 部で ほ ぼ均等な分布と なっ 押 し抜 き型 lT阻L9 $型 ■P脚髷●L
,.u
・・.
la
− 図一
2 有 限 要 素 法分割図一
23
一
σX σyTXY
’
σx σyτxy 「一
10一
10 10一
10 10 押し抜き型 (拘 束無 し ) 大 野型 (月ノQD二
〇.
2)一
10 σX一
10 S 型 (拘 束 無 し } σx σ τxy τxyf
10−
1〔)一
10 工0 水平 加 力 型 (拘 束無 し)r
♂一
10一
10 10一
10 10或0一
IQ 10−
10一
1D 10 押 し 抜 き 型 (側 面 拘 束 ) 大 野 型 (鱈/QD=
e.
の S 型 (拘 束 有 り ) 水 平 加 力 型 (上 部 拘 束) (単 位 :k9/cm 「) 図一
3 有限 要素法解 析結 果 ている。i
の 純せ ん断 型 シャー
スパ ン の長い場 合は, 大 野 型 加 力 方 法の シャー
ス パ ン比0.
4の場 合の解 析 結 果 と よ く似て お り,
シャー
ス パ ン の短い場 合は,S
型 加 力 方 法の無拘束の場 合の解 析 結 果に類 似して い る。
iv
)S
型 拘 束のない場 合は,
大 野型加 力 方 法の シ ャー
スパ ン比 0.
2の場 合に似た傾 向を 示 す。
せ ん断応力 rxy の分 布は,
上 部, 下 部に集 中し て お り,S
型加力 実 験 結 果が,
他の 加 力 方 法 実 験 結 果に比べ低めの耐 力 を示す原因 と思わ れ る。 次に,
拘 束の ある場 合は, 各 応 力の分布は,
接合 部 全 般に わ たり均一
と なり,S
型 加 力 方 法実験で の拘束の 有無に よ る耐 力の相 違は, 内 部 応 力 分布の違いが大き な 要因と思われる。
V
) 水 平 加 力 型本 構 造 物の鉛 直 接 合部に働く応力 分 布につ い て は, 水 平 加 力型 実 験 方 法が こ れ に近い と考え ら れる
。
本加 力実 験の場 合, 鉛 直接合部だ けでな く,
水 平 接 合 部が存在す る た め,
解 析に当た り,
水 平 接合部を 想定 し た要 素も設 定し た。 鉛 直 接 合 部の上 部が 剛性の高い はり などに より 拘 束さ れて いる場 合は,
接 合 部と平行方 向の応 力ax は,
接 合 部 全体が 圧縮と なり,
せ ん断 応 力 Txy は,
中央部が 大き く な る 分布を示す が,
上部の剛な は りが接合 部に働 くせ ん断 力の多く を負担して いる。 上 部 拘束のない場合 は,
接 合 部 と平行 方 向の応力 ax は,
拘 束のある場 合と 同 様に全 面 圧縮となっ て い るが,
せ ん断 応 力丁=
y は, 拘 束の ある場合ほ ど上部に集 中 す ることは ない。
本加力型 式の実 験結果が高く な ることは,
拘 束のある場合は, 拘 束 要素が大き な せ ん断 力 を負 担 し,
拘 束の ない場合で も, 接 合部全体に圧 縮 力が働 き,
接 合 面で の摩 擦 効果が上昇 し,
耐力を あ げ るため と考え られ る。
以 上が,
代 表 的 加 力型 方 法にお け る有限要素法 弾 性 解 析の結 果であり,
図一
3に分 布 図 を示す。
4.
鉛直接 合 部の せん断 抵 抗 要 素既往の実 験 結 果を考 察 する と
,
鉛 直 接 合 部のせ ん断抵 抗 要 素は, 以下の よ う な ものが考え ら れる。i
) プレキャス ト板の接 合 部で の付着 抵 抗lD
コ ッター
筋の ダ ボ効 果に よ る抵抗 [ii
) 接 合 面に設け ら れ たコ ッ ター
に よ る抵 抗プレキャ ス ト板の接 合 面で の付 着 抵 抗は
,
接 合面の平 滑 度や直 交 方 向に働く力に大き く影響さ れ る。すな わ ち,
圧 縮 力が働い て いれ ば抵 抗 力は大き く,引張り力が働き,
接 合 面にき裂が生じ れ ば抵 抗 力は0
と な る。 故 品川 博士 らの実 験 結 果6 }に よれば, ブレキャス ト板 接 合 面の付 着 に よる抵 抗 力は τ=5kg
/cm2 程 度 期待で きる と推 測 し てい るが, 結 論と して,
接合 面に は,
コ ン クリー
トの収 縮,
温 度 影 響 等, に よ り き裂が生 じ や す く,
設 計 上,
接 合 面で の付 着 抵 抗は,
無 視す るのが妥 当と して いる。 コ ッ ター
筋に よる抵 抗は,
鉄 筋の直 接せ ん断抵抗のみ ではな く,
ダ ボ 効果に よ る抵 抗が考え られ る。
コ ン ク リー
トの付 着 抵 抗を 減 じ る た めに,
接 合 面にグ リー
スを塗 布 して行っ た実 験 結 果5}に よ る と,
鉛直接 合 部 を介 したプ レキャス ト板 相互の すぺ り 量 が 1〜
3mm に達する と荷 重はあま り増加せず, すべ り量が急 激に増 大し てい る。
また,
コ ッター
筋を増や す と最 大 耐 力 も や や増 大して い一 24 一
る が
,
加 力 と 同 時にすべ り始めて お り,一
体化を はか る 接 合と して は,
剛性に乏し い とい え る。
接合 面に設け たシャ
ー
コ ッ ター
によ る抵 抗が,
最 も期 待で き ると 考えられ る。 シャー
コ ッ ター
に よ る抵 抗は コ ッ ター
を介 し て接 合コ ンク リー
トにせ ん断 力 を伝え,
接 合コ ン クリ十トの せ ん断 力で抵 抗す る こと に な る。
こ こで, コ ッター
の形状寸法 と耐 力の関係につ いて黒 正博 士が行っ た実験 結果7〕に よ ると, コ ッター
の深さ をt
, 長さをh
と し た場 合,h
>5t
の時,
耐 力はせ ん断破 壊 で は な く圧 縮 破 壊で き ま る と し てい る。.
すな わ ち,h
〈 5t で は h が増す につ れ耐力は上 昇 する が,
h
>5
t
で は.
h
を増 し て も 耐 力は上 昇 し ない とい う結 論に なっ て い る・
。
以上 を考 慮し て,
既往実 験 結 果 を種々 の パ ラ メー
タ で グ ラフ化し,
検 討を 加える。
な お,
これら検討に用い た 各 記 号は,
図一4
を参考に して, 以 下に示す。仁
ヲ
唱
コ
蘭
コ
図司 各種記号 鉛 直方 向 断 面 積 (平均せ ん断 面 積 ) コ ッター
鉛直断面積 (純せ ん断面 積 ) せん断 面積比 コ ッター
筋 断面 積 コ ッ ター
筋 比 コ ッ ター
1個 当た りの コ ッター
筋 化 せん断 初き裂発生 荷 重 初き裂 発生時せ ん断 応 力 度 接 合 部 最大耐 力 最 大 耐 力 時せ ん断応 力度5.
せ ん断初き裂発生荷重 5.
1 せ ん断 面 積 比の影 響 ム=
彦X 九 Σん=
孟’
×1
ガXn ΣA2
/AI
ΣαホP8
= Σα置/A
Pk=
Σαt
/ΣんQ
。. τ。 。=Q
。 ./A
,Q
。 τ質=
Q
。ん41
鉛直 接 合 部に最 初に斜め き裂が発生し た時,
すな わち,
初き裂 発 生 時せ ん断 応 力 度 (τ,r)を 鉛直接 合 部コ ン ク リー
トの圧 縮 強 度 (jFc
)で除し た値,
τ 、ノ ゴF。 と,
せ ん断 面 積 比 ΣA2 /A,との 関 係 を 図一
5に示す。
な お,
以 降の図にお け る各 記 号は, 図一
5と同様と す る。
ま た, 各 加 力 方 法別の回帰計算結果を 求め ると,
押し抜き型 r。。
〃F
。= o.
11ΣA,/A
,− o.011
Tcr/
jFc
0
.
1
0
.
05
0
呂 鏖 O ;押し抜 き刑 口 :S蓑
i
篥
轤
幽o
^
‘ 置 。 σ o 囿1
●
冒
゜ o , 60 髫 呂6囗
呂S
型 純せ ん断型 曲げ軸型 水平加 力 型0
.
2
0
.
4
0
.
6
0
.
8
1
.
0
Σ
A2
/
A1
図一
5 r。
,
/jF
.
一
ΣA,IAi
rc.
〃Fc
; 0.
08ΣA2/A,十 〇.
003 τcr/jFc
=
o.
06ΣA,/A,十 〇.
024 rcr/ゴFc=
0.
07ΣA2/A,一
ト0.
022
rcr/jFc
= o.
oo2ΣA2/A,十 〇.
054 と なる。
図 中の実 線は,
τ、.〃Fc
= 0.
1Σん /A
,であ る が,
ほ ぼ平 均 値 を与えて いる と考え ら れ る。 せ ん断面積比 ΣAe
/Ai
>0.
6の範 囲で は,
多 数の 実 験結果が実線よ り 低い値を示 し て い るが, 通 常の鉛 直 接 合 部の せ ん 断 面 積 比は, 0.
5前 後で あり, O.
6以 上の もの は あ ま り問 題に な ら ないと考え られ る。
5.
2 コ ッター
筋 量の影 響 τ。r/jFc
とPk =
Σ at /ΣA2 との関 係を図一
6に 示 す。
コ ッ ター
筋が増すと鉛 直 接 合 部の剛性が高ま り,
き裂 発 生せ ん断 応 力 も上昇す る と考え ら れ る が,
せん断 面 積 比 に比 較して,
あ ま り相 関性は ない よ う で あ る。
5.
3 コ ン クリー
ト強 度の影 響 τc.
とゴFc
との関係を 図一
7に示す。
鉛 直 接 合 部コ ン ク リー
トの強 度が増加す れば τcr の値 も大き く なっ てい る。 学 会 規準では, 5階 建 以 下の建 物に限定し てい る こ ともあ る が, 許 容せ ん断 応 力 度を一
律7kg /cm2 と し,
コ ンク リー
ト強 度 とは関 係な く定 めて いる。 この値は, τcr /
jFc
0
.
1
0
.
05
0
8 囗 oo
1
。
電. O o 曾
▲
‘ 圏 凸ム
凸
■
● 目■
■響
墜色▲
‘■ 胴 囀 9理 ム o 口 目0
0
.
2
0
.
40
.
60
.
81
.
0
1
.
21
.
4
Ps
’(
%)
図一
6 τ。./ノE。−
P乙一
25
一
τ
cr
(
kq
/cm2
)
30
20
071
0
Il
I l一一一一騨
:醐
.
コ ン ク 。 。靉
鰄
慶
リー
トの トの に繕
励 度 o0 oo ’ 60 o 図畠 亀 o P口
o‘
。
‘
’8.
o 臼q‘
:‘
・
6 o‘
ム
宀凸
呼 ・麟
・ } o 囗 o魅‘
5 o。
驫
・口
o■
o●
口 o騨軅
冒
騨弓一r昌
一
{弓
『o 融蠡
・
o昌
100
200
300
400
500
jFc
(
kg
/
cm2)
図一
7 τcr一
ノ凡 接 合 部コ ンク リー
トの設 計基準 強 度を210kg
/cm2 と し た時,
斜 めひ び割れ が発生する時の実験 値で,
接合部コ ン ク リー
ト強 度の不 確 実 性,
コ ッター
部の応 力 集 中を考 慮し,
コ ンクリー
ト強 度に かか わ らず,
低く おさえ た た めであ る。 しか し,
最近では本構造 に おい て5
階建て 以 上の建築 物の実施 例も あ り,
今後一
層高層 化の傾 向にあ り, 許 容せ ん断 応 力 度が一
律 7kg
/cm2 で は, 設計が か な り困 難に なることが予 想 され る。
今 回, Tcr−
jFc
の 関 係 を 調べ た結 果,
τc7=
1/3G ゴFc〜
1/20 丿Fc となり,
さらに, 鉄 筋コ ン クリー
ト構 造 計 算 規 準におけ るコ ンク リー
トの許 容せ ん断応 力 度の規 定 τcγ=
1/30 /F’
c かつ τcr=
5十1/100 /Fc
以 下, という値 を 図 中に示 す と, 実 験 結 果は ほぼ安 全 側 に位置し てお り, 許容せん断 応 力 度一
律 7kg /cm2 よ り も, 鉄筋コ ンクリー
ト構 造 計 算 規 準の規 定に準じ てもよ い の で は, と思われ る。
6.
最 大 耐 力 6.
1 水 平 加 力型実 験の最大耐 力の評 価 水 平 加力 型実験にお け る最大 耐 力は,
他の加 力方 法 実 験結 果に比較して, か な り高 い値を示している。
既 往の 水 平 加 力型実 験を見る と,
その せ ん断 応 力 度 を τ=
Q
・
SII
・
bQ
;水 平 力 S ;断 面1次モー
メ ン ト 1;断 面2次モー
メ ン トb
;板 厚一
26
一
と して求め てい る。
し か し, 本構造に お け る鉛直接 合 部 のせ ん断 応 力 度分布は,
き裂発 生 以 前まで は,
上 記 式よ り求め た値,
あ るい は,
平均せん断 応 力 度で求めた値に よっ ても 大 差ないが, 鉛 直接 合 部にき裂が発 生 した後は 鉛 直接 合 部にお け る せ ん断 応 力 度 分 布は,
鉛 直接 合 部で 不 連 続と な り,
上記の式で求め ると過 大 評 価を与え るこ とになる。
また, 水 平 加 力型 実 験におい ては,
接 合 部 上 部 を拘 束 したもの も あり,
ま すます 耐 力 上 昇の原 因に なっ て い る。
そこで, 本 加 力 型 式の 場 合, 前報 23} (その 1)で は,
鉛 直 接 合 部 を介して プレキャス ト板のすべ りが3mm に 達し た時の値 を鉛 直 接 合 部の最 大 耐 力と し て考 察 を行っ てき た が, 今 回, もう一
つ の方 法 を提 案 する。 先 ず,
プレキャ ス ト板は剛 体とし て.
図一
8に示す よ うに モデル化する。 仮想 仕事の定理より,
プレキャ ス ト 板の終 局 曲 げモー
メ ン トをMy
と す る と,
Pa・
δ=・
ΣMs ’
θ………・
……・
………・
鹽
(1)Po。
δ= ΣM
ダθ十Q
・
δ’
・
・
…
…
…・
…・
…
…・
・
…
(2 ) (2 )一
(1
)よりQ
・
δ,=
(Pb− P
∂・
δQ
= (Pb−
Pa )・
δ/δ’
・
・
…・
…・
・
…・
・
…
…・
……
(3 ) こ こで,
変形 状 況の モデル か ら δ=h ・
θ δ’=
=d ・
θ δノδ,=h
/d
…・
…・
・
・
・
・
…
…・
・
・
・
・
・
…
…・
…・
・
一
(4) (4
)を (3
)へ 代入 す る とQ
; (Pb− P
α)・
ん/d
と な る。
つ ま り, 鉛直接合部の耐 力は接 合 部の あ る もの と,
ない もの との耐 力 差で表され るこ とにな る。
図一9
は,
筆 者の 行っ た上 部に 剛なは りを 有す る試 験 体の Pa PbqIQ
δ[
図一
8 水平 加 力 型 耐 力評 価モデル幽
{
qo 呂 ρ 30}
〜
一__.
厘,
20A 二 10o
0 5101520x1 /1000〔rad ) 図一
9 (Pb−
P∂一
θ(
Pb− Pa
).
と θ との関係を示 し た もの である。 θ=
5X lO−
3 ラ ジ アン近辺で最大 を 示し, 以 後は ほ ぼ一
定の値 を示して い ること が わ か る。
こ の変 形 角 θ=
5×10−
3 ラ ジ ランは,
前報23)(そ の1
)で求め た変形 角 ,3−
4×10.
−
3 ラジア ン より少々大きい値であ る が,
水 平 加 力 型 実 験 方法にお け る 鉛 直 接 合 部の最大 耐 力を 見い 出す一
方 法 と思わ れ る。
6,
2
せ ん断 面積 比の影 響 最大耐 力 時せ ん断 応 力 度 (τ。
)を鉛 直接 合 部コ ン クリー
トの 圧 縮 強 度 (ゴ凡 )で除 し た値,
τu/jF
,と せ ん断 面 積 比EA
,/A,.
との関 係を図一10
に示す。 ま た, 各加 力 方 法 別の回 帰 直線を求め る と,
押し抜き型S
型 純せ ん断 型 曲 げ軸 型 水 平 加 力 型 τu/jFc
= o.
19 ΣA
,ノA
,− o.
oo9、
Tu/ゴFc=o.07
XA2
/A
】十 〇.
027
τ。/ゴF。=
o.
14Σん/ん+o.
oo6
τu/ノFc=
0.
07
ΣA2
/A
,十〇.
068
ru〆ノFc=
o,
17ΣA
,/A
,十〇.
048
と な る。
図 中,
実 線で 示し た の は,
τu/jFc
= o.
15ΣA 、
/A
,の関 係である が,
ほぼ,
平 均 値 を 与えて いる と考え ら れる。 し か し,EA
,/A
,>0.6
に おい て は, τu の増加 は あ ま り期 待で き な いよ うで あ る。
6.
3 コ ッ ター
筋量の影響 τu〃Fc
とコ ッ ター
筋比Pe=
Σat /Ai
との関 係におい て は,
コ ッ ター
筋は通 常, コ ッター
数に比 例し て挿入 さ れてお り,Ps
と ΣA
,/A
,と の関 係に は,
相 関 性が あ る。 そ こで今 回は, コ ッ ター
筋 比 と してP9 =・
Σat /ΣAt
の 値を 用いて比 較 を 行っ た。
図一
llは Tu〃Fc
とPk
と の 関 係を示して い る が, Pk〈0.
6まで は, コ ッ ター
筋比の 増加に従っ て Tu が 増 加して い る こと が確 認さ れ る が,
P
;>0.6
におい て は,
コ ッター
筋 比の増
加が耐力の増加 τu
/
jFc
0
.
15
0
.
1
0
.
05
0
●9
‘韮
‘
▲ lli
聽
1
‘ 象 ‘ 轟3
’
念 .凸
6 ‘ ‘ o凸
」翫」 4:
、霹
●
● . o轎
く 圃 o も .霞 ● 日「
8 8 ■ 6 ■ 、:
日01
.
A1
/
28
貅 似6
・
04002
.
0
ム 2/ Σ一
〃 恥 10一
図 にあま り寄 与し て い な い こと が確 認さ れ た。
6.
4
学 会 式 との比 較 1982年 制 定 され た学 会 規 準で は,
鉛 直 接 合 部に対 す る終局せん断耐力の算定 式と し て,QD
レ=0.
1瓦・
As
じ十σジ Σαη
Qov
;鉛 直接 合 部の終 局せ ん断 耐 力 Fc ;接合部コ ン ク リー
トの 圧 縮 強 度 A。 ,;コ ッター
の鉛 直 断 面 積の和 ag ;コ ッ ター
筋の材 料 強 度 Σa。;コ ッ ター
筋 断 面積 が示さ れて いる。 この式を本 報 告で用いた諸 記 号に換 算 す る と,
τ.=Q
、,
IAi
ΣA
!=Asc
τu /j
.
Fc
0
.
15
0
.
1
0
.
05
0
⊥
● 肇ム
08 画o ● 68
°.
匪 ■。
《‘
島
ム 囗ll
^‘
ム
■
蟻
●ム
8 ■ ■■ ..
直
ム
■昌
● ● ●■
日 ■ o.
1
■
■ 直 ■ ■ 醒 6囗0
0
.
2
0
.
40
.
6
0
.
8
1
.
0
図一
11 τ。/jFc−
P乙.
τuexp
.
(
kg
/
cm2)
50
40
30
20
10
0
1
.
21
.
4
Ps
°(
%)
A▲
●邑
‘ A‘
‘
凸‘
‘ 6凸
‘
▲
‘
.
‘
o ‘邑
‘
’ ‘ 艦、‘
亀口
‘
0.
■ 060A 9 ● 噂§
己
゜
% 唱 ム 囗 口 o 口 卩 ’.
口 ■口
o o.
口 ○ ● ● ●匿
1
.
・ 口・
』轟
o△
■ o ロ ロ塵
置 口 口 ●1020
30
40
50
τ
u
ca1 .
(
kg
/
cm2
)
図一12
実験値と計算値の関係一
27
一
P
。= Σa。/A
, と な り,
τ。exP ; o.
1ゴFc・
Σ」
42ん4,十σy・
Pe と な る。 こ の 計 算 式と既 往 実 験 結 果 との比 較 を 図一12
に示す。
な お, 計算に あ たっ ては,
コ ッター
筋の材 料 強 度 σy の値 が 必 要である が,
発表さ れ た文献の中に σ。
の 値が記 載され て い ない もの も含ま れてい た。 そこで,
鉄 筋 径な どか ら判 断 し て, 丸鋼はSR −24
, 異 形 棒 鋼はSD −
30,
SD −
35と仮 定し, 許 容 応 力 度の 1割 増しの 値 を採 用 し た。 図に よると, 押 し抜き型は計算値と ほ ぼ一
致 し,
S 型,
純せ ん断 型は実 験 値の方が低く, 曲 げ軸型, 水平加力型は実験 値の方が高く なっ て い る。
こ れ は計 算 式の パ ラ メー
タに コ ッ ター
の効 果, 接 合筋の効 果の み が 算入 さ れて い る ためで あり,
また, 各 加 力 方 法 別に最大 せ ん断 応 力 度と計算 式の パ ラ メー
タの 関係 を多 重 回帰 計 算に より求め ると, コ ッター
の効果, 接合 筋の効果,
定 数 項が負と なる場 合 もある。
そこで, 純せ ん断型,S
型 加力 方 法には,
面 外か ら拘 束 を 与えて実 験 を行う か,
接 合部に圧縮力 が働く水 平 加 力 型 実 験で は, 圧縮力による 摩 擦 効 果を加 味し た計 算 式の検 討が必 要とな る。7.
む す び 本 研 究 を通 して次の結果 を得た。
せ ん断 初き裂 発 生 時 応 力度τ、. は,せん断 面 積 比 Σん /A
,が増せ ば増 加 する。
両 者の関 係は, τ。。
=20
Σん/ム とな り,
接 合 部コ ン クリー
ト強 度で除し た値に よ る と,
τc。/jFc
=
O.
1Σ.
4,IAl
とな る。
ま た, rcr は コ ッ ター
筋 比 Ps=
Σ at /Ai ある い は, コ ッ ター
1個当た り のコ ッ ター
筋 比 P忘=
Σαε/Σん とは, ほ と ん ど相 関が ない 。 学 会規 準に よる と, 接 合部コ ン ク リー
トの許容せ ん断 応 力 度 を一
律 7kg /cm2 と規 定し てい る が,
本構造 も高層 化の傾向が進ん で お り, 許 容 応 力 度 が 低 めに押さ え ら れ て い て は設 計がか な り 困難に なること が予想 さ れ る。 そ こ で,
鉄 筋コ ンクリー
ト構 造 計 算 規 準の 1/30
F
,かつ5
+1/100 F,以 下で の安 全 側の実 験 結 果が で て お り,
こ の規 定を適用 し て も さ しつ か え ないと 思 わ れる。ただし, せ ん断 面 積 比 ΣA
,IA
,の最 低基準も 必要と な る。 次に, 最 大 耐 力 時 応 力 度 τ。は,
せ ん断面積比 Σん / A,が増せ ば増 加する。
両 者の 関係は, τu =30
Σん /ム と な り, 接 合 部コ ンクリー
ト強度で除し た値に よ る と,
τu〃
F
。=O.
15 £A
,IA
、とな る。
また,
τu はコ ッ ター
筋 比 が増せ ば増加 す る が,Ps
>0.
3
% (P3
>0.
6
%〉では あ ま り増 加しない こと が確 認さ れ た。 また,
学会 規準式との比較におい て は,
各 加 力 方 法に よ り異なっ た傾 向が あ り,
規 準 式との比較に は無理 が あ る。 しか し,
各 加 力方 法 別に は,
分布が ま と まっ て お り 学 会 式で用い た パ ラ メー
タ を用い て,
多重 回帰計算によ る計 算 式に より鉛 直 接 合 部の最 大 せ ん 断 力 を 算 定 す る と,
水平加力 型は, か な りばらつ い て い る が, 他の加 力一 28 一
方 法実験結果は,
回帰 式に適 合して いること が 確 認さ れ た。
現 時 点に おい ては,
全加力方法に対し て適 合する計 算式を求め ること は,
か なり無 理 が ある。
し か し, 現行 の学会規準式に対して,
回帰係 数などか ら判 断し て 押し抜き型 ;規準 式の値 S型 ;規準 式の値の 50 % 純せん 断 型 ;規 準 式の値の80
% 曲 げ軸 型 ;規 準 式の値十10kg
/cmZ水平 加 力 型 ;規 準 式の値+10kg/cm2 で実 験 値は分 布し て い ること が確 認さ れ た
。
今後の課 題と して,
壁 式 プレキャス トの鉛 直接 合 部の 最適 加 力方法と,
耐 力 算 定 式との関 係につ い て, 研究を 継続す るつ もり である。 謝 辞 本研究に対して,
ご指導,
ご助 言 を頂い た横 浜国立 大 学,
石 丸 麟 太 郎 非 常 勤 講 師, デー
タ解析, 図表の作成,
等, 協 力をい ただいた横 浜 国 立 大 学 大 学 院 生,
吉田伸一
君 (現大林組),
阿 部 洋 君は じ め,
末 永研 究室の諸 氏 に感謝の意を表し ます。 参 考 文 献 1) 上田 寛.
田中 宏 太 郎,
岡 村一
臣,
川 崎 孝 彦 :藤 田 式 WetJoint
実験第一
次 第二 次 (鉛直 接 合 部の せ ん断 耐 力 実 験 ),
藤田組 技 術 研 究 所 報NQ.
8,
1970 2) 佐 治泰 次,
河村博之 :RC ブレキャ ス ト造の接 合 部につ いての研 究, 歯 型による接 合部の せ ん断耐力につ い て,
そ の 1,
その 2,
九州 支 部 研 報 告, 15号, 昭和41 年2月 3) 品 川多 美二,
小 林 康人 ;PC 工法 鉛 直 接 合 部の強 度 性 状 に関 す る実験,
日本 建 築学会大 会学 術 講 演 梗 概 集,
昭 和 44年8月 4)斉 藤 辰 彦,
吉 田 宏,
高 田 鈴 雄 :接 合し たプレキャ ス ト コ ン ク リー
ト壁 体の耐力と剛性,
日 本 建 築 学 会 論 文 報 告 集号外,
昭和41年10月 5) 清 水 吉 盛,
多 田 昭 人,
高 田 鈴 雄,
田中 隆三 :プレキャ ス トコ ン ク リー
ト版の機 合 部 耐 力 (その 2)堅 コ ッ ター
の 耐 力 (曲 げ 試 験 ),
日 本 建 築 学 会 論 文 報 告 集 号 外,
昭 和 42年10月 6) 品 川 多 美二, 広 沢 雅 也, 中 野 清 司,松 村 晃,
黒 正清治,
町 田重美:特殊コ ンク リー
ト構造,
彰 国 社 7) 黒 正 清 治 :プレカス トコ ンク リー
ト構 造接合部耐力 に関 す る研 究,
日本 建 築 学会論 文 報 告 集,
第89号,
昭 和38 年 9月 8) 後 藤 哲 郎,
広 沢 雅 也,
駒 井 隆 :中 高 層 壁 式鉄筋コ ンク リー
ト造 建 物の プレキャ ス ト化に つ い て,
{その ]) 実験 概 要と破 壊 性 状,
(そ の2> 変 形 性 状,
日本 建 築 学 会 大会 学術 講演梗概 集,
昭和49年ユ0月 9} 田 中 宏 太 郎,
岡 村一
臣,
大 川 幸 雄 :壁 式 ブレキャ ス ト鉄 筋コ ンクリー
ト造における鉛 直 ジョ イントの合 理 化に関 す る 研 究 (そ の 1,
加 力 方 法 の 検 討 お よ び さ し 筋 の 影 響 につ い て ),
日本 建 築 学 会 大 会 学 術 講 演 梗 概 集,
昭 和50 年 10月 10) 末 永保 美,
新藤忠徳,
池谷建 勇,
山本英 俊,
甲斐泰 信,
吉 野 明 夫 :壁 式 ブレキャ ス ト鉄 筋コ ンクリー
ト造 構 面の力 学的挙動に関する基 礎的研究 (その 25)鉛直接 合部の 力 学 的 挙 動につ い て の実 験
,
〔その 26>丸 管 型さ し筋を 用いた 鉛直ジョイン トの力 学 的 挙動 につ い て,
日本建 築 学会大会学術講演梗概 集,
昭 和51年le月 11) 亀 田 泰 弘,
小 山 雅 裕,
佐々木 哲 也,
畑 野 肇,
鈴 木 清友,
野 中紘一
:中 央に鉛直ジョ イン トを有す る壁 柱の曲げ,
せ ん 断実験,
日本 建 築 学会 大 会 学 術 講 演 梗 概 集,
昭 和53 年 9月ユ2)
Joshi
Karyady
Halim,
末 永保美,
新藤忠徳,
今野知則,
荻 野 健一
:壁 式 ブレキャ ス ト鉄筋コ ンク リー
ト造建物の 高層化に関す る研 究 (そ の 2,
鉛 直 接 合 部に関す る実 験 的 研 究 ),
日本 建 築 学 会 大 会 学 術 講 演 梗 概 集,
昭 和55年 9月 13)園部 泰 寿,
後 藤 哲 郎,
広沢雅 也,
秋 山 友昭 :中 高 層 壁 式 プレキャ ス ト造 建 物の 耐 震 性に関す る研 究 (そ の 3)接 合部お よび壁柱の せ ん断耐 力,
日本建築学会 大会学術 講 演 梗 概 集,
昭 和56年9月 ユ4) 菊地利武,
武 田寿一.
小畠 克明 ;鉛 直 接合し たPC 板の 地 下 壁へ の適 用に関 する実験 的研究 (その 3,
鉛 直 接 合 部の PC 板 配 筋 法に関 する比 較 的 実 験 ),
日本建 築 学会大.
会学術講演梗概集,
昭和57年10月 15)望月 重,
陳 修 弓, 城 内哲彦, 戸 田 哲 雄,
森 洋二 ; ブレキャ ス ト鉄筋コ ンクリー
ト連 層 耐 震 壁の水 平 加力実 験,
日本 建 築 学 会 大会 学 術 講 演 梗概 集,
昭 和57年10月 16} 東 洋一,
磯 健一,
沼本 学 :プレキャ ス ト鉄 筋コ ン クリー
ト造 耐 震 壁の せん 断 挙 動に関 する研 究 (その 3,
有 限 要 素 法による接 合 部の数 値 解 析および実 験結果との 比較検討) 日本建築学会大会学術 講演梗概集,
昭和57年 10月 17) 小 杉 敏 彦,
東 洋一,
遠藤 利 根 穂,
磯 健一,
飽 津 福秀,
榊田聡 太 郎 :プレキャ ス ト鉄 筋コ ン クリー
ト造 耐 震 壁の せ ん断 挙 動に関 する研 究 (そ の 6∫ 接 合 鉄 筋の形 状お よ 18) 19) 20) 21) 22} 23) 24) 25} び軸 方 向の接 合 部 挙 動へ の影 響 )日本 建 築 学 会 大 会 学 術 講演梗概集,
昭和58年9月 杉 山 泰 彦,
末 永 保 美,
新 藤 忠徳,
星野弘 義,
山ロ政嗣 :WPC
構 造の鉛直接 合 部および構 面の力 学 的 挙 動に関 す る実 験的研究 (その2,
鉛直接合部の部材 実験 )日本建 築 学 会 大 会 学 術 講 演梗概 集,
昭 和58年9月 吉 田 伸一,
末 永 保 美,
新 藤 忠徳,
三上 勇 夫,
池 谷 建 勇: WPC 造の鉛 直 接 合 部の力学 的 挙 動に関す る研 究 (い げ た筋 を用いた鉛 直接合部の実験)日本建築学会 大 会学術 講演 梗 概 集, 昭 和58年9月 末 永 保 美,
園 部 泰 寿,
野 村 設 郎,
広 沢 雅 也,
望 月 重,
今井 弘,
狩野芳一,
荒 川 総一
郎:鉄 筋コ ン ク リー
ト構 造 部門パ ネルディ ス カッ シ ョンt 「プレキャ ス ト鉄 筋コ ン ク リー
ト構 造 設計・
施工 上の諸問 題 」 建 築 雑 誌 8月 号,
昭和 59年 菅 野 俊 介,
新 藤 忠 徳;昭 和59年 度 日本 建 築 学 会 大 会 報 告,
鉄筋コ ン ク リー
ト構 造 部 門パネルディ スカッション,
「プ レキャ ス ト鉄 筋コ ン ク リー
ト構 造 設 計・
施工上の諸 問 題」 建築 雑誌,
3月 号,
昭 和 60年 阿部 洋,
末 永 保 美,
新 藤 忠 徳,
吉 田 伸一
:壁式プレキャ ス ト鉄 筋コ ンク リー
ト造の鉛直接合 部に関す る研究 「既 往の実験 結果に お け る鉛直接 合 部の力 学 的性 質の考 察 亅 日本建 築 学 会 大 会 学 術 講 演 梗 概 集,
昭 和60年 10月 新 藤 忠 徳,
末 永 保美,
重 信恒 雄 ;壁 式プレキャス ト鉄 筋 コ ンク リー
ト構造 の 鉛直接 合部の力 学的 挙 動に関する研 究 (その 1,
S型お よび 水 平 加 力 型 実 験 ) 日本 建 築 学 会 論 文 報 告 集,.
第366号,
昭 和6ユ年8月) 日本 建 築 学会:壁式 プレキャ ス ト鉄筋コ ン ク リー
ト造 設 計 規 準・
同解 説,
1982年 日本 建 築 学 会 :鉄筋コ ンク リー
ト構 造 計 算 規準・
同 解説,
1982年一
29
一
SYNOPSIS
UDC:
A624.012.45
STUDY:
69.057. 1 :624.07e. 4
ON
MECHANICAL,
BEHAVIOR
OF
VERTICAL
JOINT
OF
BOX-FRAME-TYPE
PRECAST
REINFORCED
CONCRETE
Part
2
Consideration
of testresultsin
thepast
by TADANORI SHIP(DO, Lecturerof AshikagaInstituteof
Technology,Dr. YASUYOSHi SUENAGA, Prof,of
kohamaNationalUniv,,TSUNEO SHIGENOBU. erof Yokohama National Univ.Membe[s of A.I,
J,
The
testresultsin
thepastonVertical
Joint
ofBox-Frame-Type
Precast
Reinforced
Concrete
were consideredby
rnethod ofloading,
and theirdata
were compared withA,
I.
J.
code.Each
method ofloading
werecharacter-ized,
At shear crack
formation
load,
Tle.ljF, == O.1-EAzlAi gives a rough average.But,
as concerns cotterbars
ratio, it
had
little
todo
with the strengths at which shear cracks were procluced,And
at therelationbetween
tb.and
jF.,
itisprovided thatallowable unit stTess forshearing is7kg/cmZ uniformly in"DesignCriteria
for
Box-Frame-Type
Precast
Reinforced
Concrete
Construction".
But,
recently this construction method tendstoprog-ress totaller
buildings.
Therefore,
it
maybe
considered thatthevalue of the allowable unit stressfor
shearing applies tothatof "Criteria forStructual
Catcutations
ferReinferced
Concrete",
below
113eFc
and5+1/100
Fc.
At u]timate
load,
r.h'F,=O. 15.EA,IA, givesarough average.And
ascent of cotterbars
ratio<P.,Pk)
contri-butes
tothe increaseof ultimate shearing unit stress(ru),
At
P.>O.3%
Pk>O.6%.
the increaseofbearing
strength was not recognized.Applicationof testresults and calculated value as seen by method ofloadingconsidered as
follows.
Punching
Type
;almost suit
S
Type
;testresult suit about 50%
of calculated valuePure shear Type;test result suit about
80
%
of calculated valueFlexure Type;test result suitabout calculated value + 10
kglcm2
Horizontal