指導者
第
5 学年 2 組 外国語活動指導案
平成22 年 9 月 28 日 5校時 公開授業会場 会 議 室
HRT 牛膓 真澄 ALT John Stephen 1 単元名 Lesson 5 「 いろいろな衣服を知ろう」(4 時間) 2 児童の実態(男子12 名、女子 15 名、計 27 名) 1学期の外国語活動の学習では、世界のあいさつの言い方、じゃんけんの仕方、数の言い方など に触れ、外国の文化について理解を深めてきた。外国語活動の中で使用してきた単語は「表1 1学 期の活動と使用した英語」に示すように30~40 個と限られたものであり、話すことのできるセン テンスも10 個程度である。これらの単語やキーセンテンスを用いて、コミュニケーションを楽し んできた。 1 学期終了時のアンケートの「英語活動が楽しいと思うこと」を 2 つ以内で選択する項目では、 「英語を使ったゲームをしたこと」を選択した児童が25 人(93%)、「友達と英語で話したこと」が 11 人(41%)という回答である。また、「進んで英語を話そうとしているか」では 25 人(93%)が肯定 的な回答をしている。このことから、「名刺交換ゲーム」や「友達に聞いてみよう」などのゲームを 楽しむ中で、英語を使って進んで友達とコミュニケーションを図ることができたと考える。 ゲームを行う前にはChant や歌を歌う活動を取り入れてきた。児童は Chant や歌を通して新し く学んだ単語やセンテンスをゲームに生かせることが分かると、集中して聴き、進んで英語を話そ うと試み、語彙や表現を増やしてきた。このような活動を通して、1対1のやり取りにおいても英 語でコミュニケーションを図ることができるようになってきている。 表1 1学期の活動と使用した英語 Lesson 主な活動 キーワード キーセンテンス Lesson 1 世界の「こんにち は」を知ろう ・みんなと挨拶しよう ・名刺交換ゲーム
・Hello, what’s your name? ・My name is ~. ・Nice to meet you.
Lesson 2 ジェスチャーをし
よう
・ジェスチャーをしよう ・友達に聞いてみよう
fine, happy, sleepy, hungry ・How are you? ・I’m ~. Lesson 3 数で遊ぼう ・キーナンバーゲーム ・10ステップス ・スネーク&ラダーズゲーム
one, two,…,twenty ・How many?
・Rock, scissors, paper 1 ,2 ,3
Lesson 4 自己紹介をしよう
・キーワードゲーム ・好きなもの紹介
baseball, soccer, skiing, swimming dog, cat, rabbit, fish, bird,
milk, ice cream, juice,
apple, banana, pineapple, strawberry
・Do you like ~? ・Yes, I do. ・No, I don’t. ・I like ~.
3 単元の目標 (a)積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 友だちやALT に自分のほしい衣服を積極的に伝えたり、相手に衣服を渡したりしようとする。 (b)外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しむこと ほしい衣服を尋ねたり、渡したりする英語の表現に慣れ親しむ。 (c)言語や文化に関しての体験的な理解 留学生との交流などを通して、外国の特徴的な衣服を知る。 4 単元の評価規準 (a)自分から進んで友達や ALT にほしい衣服を伝えたり、渡したりしようとしている。
(b)Do you have ~? Here you are.の表現や、Color や Clothesなどの単語を自分なりに使って、 ほしい衣服をやり取りしている。
(c) 留学生との交流などを通して、外国の特徴的な衣服に気付く。 5 単元の構想
(1) 主として取り上げる表現 ≪キーワード≫
・【色】 color:pink, red, black, blue, white, yellow
◎【衣服】clothes:cap, sweater, T-shirt, skirt, pants, socks, shoes ≪キーセンテンス≫
◎Do you have (color)(clothes) ? Yes, I do. I have (color)(clothes).
No, I don’t. ◎I don’t have (color)(clothes).
◎Here you are. ◎You’re welcome. Thank you. (◎新出表現) (2) 指導の構想 ① 児童の興味・関心を生かした単元の導入の工夫 1時間目に留学生を招き、その国の衣服を紹介してもらったり、行事と衣服の関係について 話してもらったりすることで、文化や言語の違いについて気付かせていきたい。また、留学生 の話しを聞くだけでなく、自己紹介をしたり、日本の衣服について伝えたりすることで交流を 深めていきたい。交流することにより自分が話す英語が外国人に本当に伝わることの喜びを実 感させ、児童同士の英語によるコミュニケーションへの意欲を高めていきたい。 ② コミュニケーション場面の設定の工夫
Clothing Card Game と「買い物をしよう」の、コミュニケーションの場面を設定する。(資 料3:「活動の様子と会話表現」参照)。Clothing Card Game は第 2、3、4 時に行う。このゲ ームでは、友達の持っている衣服を尋ねて、言い当てることで衣服カードを集めていく。カー ドを集めることでゲーム性を高め、積極的に英語でコミュニケーションを図る姿をねらってい きたい。また、ショートステップで会話表現を増やしていくことで無理なく語彙を増やし、自 然な会話表現でのコミュニケーションができるようにしていきたい。第2 時での Clothing Card GameⅠでは、Chant と同様の表現を使い、慣れ親しんだキーセンテンスを実際のやり取りに 生かしていく。第3 時 Clothing Card GameⅡでは、カードを渡すときに Here you are.を加え、 第4 時 Clothing Card GameⅢでは、さらに You’re welcome.を加えることで会話表現を実際の コミュニケーション場面に近づけていく(資料2:「Clothing Card Game の流れ」参照)。この ようにClothing Card Game を通して、ショートステップで会話表現を増やしていく。
「買い物をしよう」では、出店を回って「帽子」、「上着」、「履物」、「靴下」、「靴」の5種類 の衣服を集めていく活動を行う。客と店員の役に分かれてやり取りをすることにより、コミュ ニケーションを図らせたい。ここでは、Clothing Card Game で慣れ親しんだ会話表現を、実 際のコミュニケーション場面に近い形で活用していく。第 3 時「買い物をしようⅠ」では Clothing Card GameⅡと同様の表現でやり取りをする。店員と客は2人ずつで買い物を行い、 客役の児童はDo you have ~?の表現を用いて「帽子」、「上着」、「履物」、「靴」、「靴下」の衣 服を1枚ずつ集めていく。店員役の児童はYes, I do. No, I don’t. などの質問に答える表現 で質問に答えていく。1人ずつ順番に話すようにして、友達の表現を聴いたり、アドバイスを し合ったりする姿を期待する。第4 時「買い物をしようⅡ」では、Clothing Card GameⅢの 会話表現を活用してやり取りをする。「買い物をしようⅠ」の表現に店員役のYou’re welcome. を加える。また、一人で店員役と客役を行うようにする。このように、ショートステップで実 際の買い物のやり取りに近い場面を設定して、コミュニケーションを図ることができるように していく。 ③ よく聞いて楽しく話す授業の工夫 聴く場面から活動を始めて、ゲームなど児童の関心の高い活動に移行し、その中で少しずつ 語彙と表現を増やして、会話をステップアップしていく。 単元の導入では、英語を聴く場面を取り入れることにより話すためのイメージをもたせてい きたい。はじめに、絵カード を用いて ALT から衣服と色の単語を発音してもらい、ゲームに 必要なキーワードに慣れ親しむ時間を設ける。
キーワードを十分に聴いた段階で、Chant【Do you have a red cap?】を行い、リズムに合わ せてキーセンテンスに慣れ親しんでいく。続いて、Chants で発音したキーセンテンスを生か してClothing Card Game を行う。このゲームでは、キーセンテンスである Do you have ~? を用いながら自分のほしい衣服を友達に尋ねることで、キーセンテンスを実際のやり取りで活 用できるようにしていく。また、ゴールである「買い物をしよう」の会話表現と同じにするこ とで、「買い物をしよう」の中でも抵抗感なく英語を話せるようにしていく。 1時間目 2時間目 3時間目 4時間目 表2 活動と語彙の関係 Chant
Key words (Color) pink, red, black, blue, white, yellow
(Clothes) cap, sweater, T-shirt, skirt, pants, socks, shoes
Key sentences Do you have (color)(clothes)?
Yes, I do. I have . No, I don’t. I don’t have .
①Clothing Card GameⅠ
Do you have (color)(clothes) ? →Yes, I do. I have ~. →No, I don’t. I don’t have~. *2人ペアでやり取り
②Clothing Card GameⅡ
Hi
Do you have (color)(clothes) ? →Yes, I do. I have ~.
Here you are.
Thank you.
→No, I don’t. I don’t have ~.
Thank you. Good-bye.
④Clothing Card GameⅢ
Hi
Do you have (color)(clothes) ? →Yes, I do. I have ~.
Here you are.
Thank you.
You’re welcome.
→No, I don’t. I don’t have ~
Thank you. 具体的な場面 ③買い物をしようⅠ ⑤買い物をしようⅡ 留学生との交流 留学生から母国の衣装に ついての話を聞き、日本 と外国の文化や衣装の違 いに気付く。
指導計画(全4 時間) 時数 内 容 ( … 取り扱う表現) ・英語ノートの活用 ◎評価規準(方法) 1 ○留学生を招いて、外国の衣服について知る。 ・留学生から母国の衣服の話を聞く。 ・留学生に日本語で自分の衣服を紹介する。 ・英語ノートを見て、どこの国の衣服か考える。 ・絵カードで衣服を英語で言う。 ・衣服カードに英語ノートp35 から選んだ色を 塗る。 ・P31【Let’s Listen 1】に丸印を付ける。 ◎留学生との交流を通して、日本の衣服 と外国の衣服の違いを知り、文化の違 いに気付く。
・P35 color (pink, red, black,
blue, white, yellow) ・P65 Clothes (絵カードと同様) 2 ○衣服の英語での言い方を知り、友達の持ってい る衣服を英語で尋ねる。 ・絵カードで色を英語で言う。 ・絵カードで衣服を英語で言う。 ・CD を聴いて、店にあるものに丸印を付ける。 ・Chant【Do you have a cap?】でキーセンテン
スに慣れ親しむ。
・児童は2グループに分かれ、HRT と ALT のデ モンストレーションのあとに続いて、友達への 尋ね方を発音する。
・Clothing Card GameⅠをして、友達が持って いる衣服を尋ねる。
・p33【Let’s Listen 2】 pink, red, black, blue, white, yellow
cap, sweater, T-shirt, skirt, pants, socks, shoes
チャンツの例:
Do you have a pink cap? Yes, I do. I have a pink cap.
Do you have a red sweater? No, I don’t. I don’t have a red sweater. Do you have “color” “clothes”? Yes, I do. I have “color” “clothes”.
No, I don’t. I don’t have “color” “clothes”.
*HRT が客、ALT が店員役、児童は繰り返す。 HRT:Do you have “color” “clothes”?
ALT:Yes, I do. I have “color” “clothes”. HRT:Do you have “color” “clothes”?
ALT:No, I don’t. I don’t have“color” “clothes”.
【衣装を持っていた場合*3 】 客 :Do you have “color” “clothes”? 店員:Yes, I do. I have “color” “clothes”.
【衣装を持っていなかった場合*4 】 客 :Do you have “color” “clothes”?
店員:No, I don’t. I don’t have “color” “clothes”.
◎友達が持っている衣服を尋ねる表現に 慣れ親しみ、Clothing Card GameⅠを 通して友達とコミュニケーションを図 っている。 3 本 時 ○店と客の2役に分かれて、「買い物をしようⅠ」 をする。
・Chants【Do you have a cap?】でキーセンテン スに慣れ親しむ。
・児童は2グループに分かれ、客役の HRT と店 員役の ALT のデモンストレーションのあとに 続いて、友達への尋ね方と、相手へ渡すときの 表現に慣れ親しむ。
・同様の表現を用いてClothing Card GameⅡを 行う。 ・「買い物をしようⅠ」を行い、店と客のグループ に分かれて、客はほしい衣服が店にあるかを尋 ねて衣服を受け取る。 ◎ほしい衣服を尋ねたり伝えたりする英 語の表現に慣れ親しみ、友達に自分の ほしい 衣服 を積極 的に 伝えよ うと す る。 4 ○買い物をしよう②をする。 ・客役のHRT と店員役の ALT のデモンストレー ションのあとに続いて、店員への尋ね方と、相 手へ渡すときの表現に慣れ親しむ。 ・
・同様の表現を用いてClothing Card GameⅢを 行う。 ・「買い物をしようⅡ」を行い、店と客のグループ に分かれて、客はほしい衣服が店にあるかを尋 ねて衣服を受け取る。 ◎今までに学習した英語を自分なりに使 い、欲しい衣服を伝えたり、渡したり している。
HRT:Do you have “color” “clothes”? ALT:Yes, I do. I have “color” “clothes”. .
:Here you are.
HRT:Thank you. HRT:Do you have “color” “clothes”?
ALT:No, I don’t. I don’t have“color” “clothes”. ALT:Thank you.
HRT :Do you have “color” “clothes”? ALT :Yes, I do. I have “color” “clothes”. ALT :Here you are.
HRT :Thank you.
ALT :You’re welcome.
Do you have “color” “clothes”? Yes, I do. I have “color” “clothes”.
6 本時の計画 (1) ねらい
「買い物をしよう」の活動を通して、Do you have ~?や Here you are.の表現、ColorやClothes などの単語を自分なりに使い、ほしい衣服を伝えたり、相手に衣服を渡したりしようとする。
(2) 本時の構想
本時では、進んで自分なりに英語を使って自分のほしい衣服を尋ねたり、相手に衣服を渡した りしようとする姿を目指したい。そのために、Clothing Card GameⅡ、「買い物をしようⅠ」の 2つ活動で授業を構成する。
Clothing Card GameⅡは、前時のやりとりに Here you are.を加えて、会話表現を実際のやり とりに近づける(資料1:「Clothing Card Game の流れ」参照)。この時、HRT と ALT で実際 の場面を想定した買い物のデモンストレーションでやり方を示す。児童もあとに続いて会話表現 を繰り返して発音することで、新出表現を含めた店でのやり取りを確かめていく。このように、 Chants で単語を含めた会話表現に慣れ親しみ、十分に慣れ親しんだ会話表現を Clothing Card GameⅡに生かし、少しずつ語彙を増やしていくことで、自然な買い物のやり取りができるよう にしていく。
「買い物をしようⅠ」では、7つの店を回り、自分のほしい衣服を伝え、好きな衣服を集める 中で英語でのコミュニケーションを図らせたい(資料2:「買い物をしようの流れ」参照)。店員 と客は2人ずつで行い、客役の児童は7つの店を回り、Do you have ~?の表現を用いて「帽子」、 「上着」、「履物」、「靴」、「靴下」のカードを1枚ずつ集めていく。店員役の児童はYes, I do. No, I don’t.などの質問に答える表現を使ってやり取りを行い、衣服を渡すときは「Here you are.」 といいながら渡すようにする。会話表現Clothing Card GameⅡと同様にすることで抵抗感なく 英語を話せるようにしていきたい。さらに、1人ずつ順番に話すようにして、友達の表現を聴い たり、アドバイスをし合ったりする姿を期待する。HRT と ALT が困っている児童にアドバイス をしたり、うまくやり取りができている児童を褒めたりすることでコミュニケーションへの意欲 を一層高めていく。 上記のような手立てにより、進んで自分なりに英語を使って自分のほしい衣服を尋ねたり、相 手に衣服を渡したりしようとする姿を目指す。