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は 2 割程度です 従業員数の割合を正規か非正規かでくくると 正社員は 59.3% 非正社員は 40.7% となります 最近 総務省の労働力調査をもとに非正規社員が 4 割に迫ったと言われます 同調査によると 非正規の職員 従業員 は 1970 万人に上り 役員を除く雇用者 5245 万人の 37.

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Academic year: 2021

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1.はじめに 働き方が異なる社員の賃金の決め方は?  みなさんの会社には、何種類の雇用形態 の社員がいますか?  正社員を筆頭に、嘱託社員、パートタイ ム社員、契約社員、派遣社員など、いろい ろな種類があると思います。また、同じ正 社員でも、労働時間や仕事の内容・勤務地 などが限られた「限定正社員」と呼ばれる 人たちも増えてきました。これはさまざま な働き方があるということで、近年「多様 な働き方」と呼ばれるようになりました。  では、働き方が異なる社員の賃金はどの ように決めればいいのでしょうか?  本連載では、「多様な働き方」時代にきち んと対応できるよう、会社も社員も納得し やすい賃金の決め方を探っていきたいと思 います。まず、今回と次回にわたり、多様 な働き方の実態を確認していきます。 2.多様な働き方の広がり 約 25%の企業が「限定正社員」を設ける  図表 1 は、労働政策研究・研修機構が 2014 年に働き方の実態を調べた結果です。 働き方を全部で 10 種類に区分し、各区分の 採用割合と従業員数を集計したものです。  図表 1 から、正社員の中に「限定正社員」 を設ける企業が 4 社に 1 社(25.4%)ある ことがわかります。また、「フルタイム・無 期契約社員」が 25.8%となっていることか ら、4 分の 1 の企業が、労働時間や契約期 間が同じでも、正社員と非正社員を使い分 けていることが読み取れます。  有期契約については、「定年再雇用社員」 (「嘱託社員」と呼ぶことが多い)と「フル タイム・有期契約社員」「パートタイム・有 期契約社員」の採用が 7 割〜 6 割に達して います。次いで「派遣社員」が 5 割弱、「出 向受け入れ社員」が約 3 割で、「臨時社員」

「多様な働き方」時代の

新連載

雇用形態の細分化が進む社員の働き方

<1>「多様な働き方」の実態(前編)

株式会社プライムコンサルタント 

田中博志

賃金設計

賃金設計

賃金設計

 正社員、嘱託社員、パートタイム社員、契約社員、派遣社員、勤務地限定社員…。 近年、雇用形態の細分化が進み、さまざまな働き方の「社員」が増えてきた。そのよ うな働き方の異なる社員の賃金はどのように決めればよいのか?「多様な働き方」時 代の賃金設計の考え方・ノウハウについて、株式会社プライムコンサルタントの田中 博志氏に解説いただく。第1回目の今回は、「多様な働き方」の実態を確認する。

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は 2 割程度です。  従業員数の割合を正規か非正規かでくく ると、正社員は 59.3%、非正社員は 40.7% となります。最近、総務省の労働力調査を もとに非正規社員が 4 割に迫ったと言われ ます。同調査によると「非正規の職員・従 業員」は 1970 万人に上り、「役員を除く雇 用者」5245 万人の 37.7%を占めています (2015 年 1 〜 3 月平均)。図表 1 の結果とほ ぼ同じですね。なお、「非正規の職員・従業 員」の定義は個々の企業の区分に基づいて おり、一律なものではありません。  図表にはありませんが、3 〜 5 種類の雇 用区分をもつ企業が 56.5%あり、5 種類の 場合で最も多い組み合わせは、「無限定正社 員」「定年再雇用社員」「パートタイム・有 期契約社員」「フルタイム・有期契約社員」 「派遣社員」となっています。これは、一般 図表1:働き方の区分と企業の活用割合、従業員数の割合 正規/ 非正規 期間の 定めの 有無 雇用区分 本調査での定義 雇用 / 活用し ている企業の 割合(%) 従業員 数の割 合(%) 正社員 無期契約 無限定正社員 雇用期間の定めがなく、転勤、出向、配置転換等を伴う、働き方に限定のない、い わゆる正社員 99.1 57.1 限定正社員 正社員としての標準的な働き方より所定労働時間が短い者や職種や勤務地等が限 定されている者 25.4 2.2 非正社員 フルタイム・ 無期契約社員 貴企業として正社員には位置づけていな いが、雇用期間の定めがなく、所定労働 時間の長さが正社員とほぼ同じ者 25.8 1.2 パ ー ト タ イ ム・無期契約 社員 貴企業として正社員には位置づけていな いが、雇用期間の定めがなく、正社員よ り1日の所定労働時間が短いか、1週間 の所定労働日数が少ない者 33.3 2.6 有期契約 定年再雇用社 員 貴企業の正社員を定年退職後、再雇用している者 71.7 2.5 フルタイム・ 有期契約社員 有期契約(雇用期間が1カ月を超える) で、所定労働時間の長さが正社員とほぼ 同じ者 59.6 7.6 パ ー ト タ イ ム・有期契約 社員 有期契約(同)で、正社員より1日の所 定労働時間が短いか、1週間の所定労働 日数が少ない者 66.0 22.6 臨時社員 臨時的に、または日々、雇用している者で、今日期間が1カ月以内の者 19.8 0.6 出向受け入れ 社員 出向元との労働契約を維持(出向元に在 籍)したまま、出向契約に基づき貴企業 が一時的に受け入れている者 31.1 1.1 派遣社員 労働者派遣法に基づく派遣事業所から、貴企業の事業所に派遣されている者 47.0 2.6 資料出所:労働政策研究・研修機構「人材マネジメントのあり方に関する調査」(2015 年2月) (注)  1.調査時点:2014 年2月1日現在  2.調査対象:全国の従業員 100 人以上規模の企業 10,000 社。有効回答数は 976 社  3.表頭や雇用区分名の一部は、本調査の趣旨を踏まえ、筆者が加筆・調整した部分がある。

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図表2:フルタイム社員の賃金、年収水準(産業計、企業規模計、男女計) 年齢階級 フルタイム・正社員 フルタイム・非正社員 アフルタイム・正社員・無期契約 イフルタイム・正社員・有期契約 ウ フ ル タ イ ム ・非 正 社 員 ・無 期 契 約 エ フ ル タ イ ム ・ 非正 社 員 ・ 有 期 契約 賃金 賞与 年収 賃金 賞与 年収 賃金 賞与 年収 賃金 賞与 年収 ①統計数値 賃金・賞与・年収(千円) 年齢計 319 974 4,806 266 480 3,667 188 144 2,405 203 207 2,648 20〜2 4歳 203 397 2,834 177 171 2,297 166 58 2,053 171 76 2,128 25〜2 9歳 237 691 3,537 217 265 2,874 175 80 2,174 191 115 2,403 30〜3 4歳 272 813 4,077 255 375 3,434 186 105 2,339 204 137 2,584 35〜3 9歳 308 936 4,632 302 489 4,113 189 114 2,378 206 152 2,628 40〜4 4歳 342 1,092 5,198 305 521 4,184 191 135 2,424 203 163 2,604 45〜4 9歳 381 1,261 5,827 303 583 4,218 195 165 2,500 200 170 2,568 50〜5 4歳 400 1,344 6,149 307 614 4,301 193 154 2,471 198 181 2,561 55〜5 9歳 392 1,266 5,970 314 573 4,336 190 197 2,479 202 201 2,621 60〜6 4歳 320 703 4,548 258 583 3,681 199 232 2,623 224 443 3,136 65〜6 9歳 310 505 4,230 247 420 3,387 192 133 2,441 211 188 2,715 年収中の賞与の 割合(年齢計) 20% 13% 6% 8% 平均年齢 41.2 歳 48.8 歳 47.2 歳 45.8 歳 勤続年数 13.0 年 11.2 年 7.9 年 7.4 年 ②年齢間格差 ( 20 〜 24 歳=100とし た指数) 20〜2 4歳 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 25〜2 9歳 117 174 125 123 155 125 105 139 106 111 151 113 30〜3 4歳 134 205 144 144 220 149 112 182 114 119 180 121 35〜3 9歳 152 236 163 170 287 179 113 197 116 121 199 123 40〜4 4歳 168 275 183 172 305 182 115 235 118 119 214 122 45〜4 9歳 187 318 206 171 341 184 117 286 122 117 223 121 50〜5 4歳 197 339 217 173 360 187 116 267 120 116 238 120 55〜5 9歳 193 319 211 177 336 189 114 341 121 118 263 123 60〜6 4歳 158 177 160 146 341 160 120 402 128 131 581 147 65〜6 9歳 153 127 149 140 246 147 116 231 119 123 246 128 ③雇用区分間格差 (正社員・無期契約=100 とした指数) 年齢計 100 100 100 83 49 76 59 15 50 64 21 55 20〜2 4歳 100 100 100 87 43 81 82 15 72 84 19 75 25〜2 9歳 100 100 100 92 38 81 74 12 61 80 17 68 30〜3 4歳 100 100 100 94 46 84 68 13 57 75 17 63 35〜3 9歳 100 100 100 98 52 89 61 12 51 67 16 57 40〜4 4歳 100 100 100 89 48 80 56 12 47 59 15 50 45〜4 9歳 100 100 100 80 46 72 51 13 43 53 14 44 50〜5 4歳 100 100 100 77 46 70 48 11 40 50 13 42 55〜5 9歳 100 100 100 80 45 73 49 16 42 51 16 44 60〜6 4歳 100 100 100 81 83 81 62 33 58 70 63 69 65〜6 9歳 100 100 100 80 83 80 62 26 58 68 37 64 資料出所:厚生労働省「平成 26 年賃金構造基本統計調査」 (注) 1 . ─調査時期 ・対 象 :平成 26 年 ( 20 14 年)6月分 の賃金等 (賞与 ・期末手 当等特別給与 額に ついては平成 25 年 1年間)につい て 、平成 26 年7月に調査 。 企業規模 10 人以上の 集計 。 19 歳以下と 70 歳以上 の集 計結 果は省略した。 2. ─「フルタイム社員」とは、 常用雇用者のうち、 「短時間労働者」以外の者。 「パートタイム社員」とは、 「短時間労働者」の者。なお、 「短時間労働者」とは、 同一事業所の一般の労働者より1日の所定労働時間が短 い又は1日の所定労働時間が同じでも1週の所定労働日数が少ない労働者をいう。 3. 「正社員」は、事業所で「正社員・正職員」とする者。 「非正社員」は、常用労働者のうち「正社員・正職員」に該当しない者。 4. 「無期契約」は、 「雇用期間の定め無し」 。「有期契約」は、 「雇用期間の定め有り」 。 5 . ─「賃金」とは 、「所定内給与額」 。「きまって支給する現金給与額」から 、「超過労働給与額 (時間外 、深夜 、休日 、宿日直 、交替手当等) 」を差し引いた額 。基本給 、職務手当 、精皆勤手当 、家族手当のほか 、通勤 手当も含まれる。 6. 「年収」 「年収中の賞与の割合」は、下記の要領で筆者が算出した。  ・年収=賃金× 12(カ月)+賞与 ・年収中の賞与割合=賞与÷年収× 100 7. 「年齢間格差」は、各雇用区分での「20 〜 24 歳」の金額を 100 としたときの指数。 8. 「雇用区分間格差」は、 「正社員・無期契約」区分の金額を 100 としたときの指数。

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的な「正社員」「嘱託社員」「パートタイム 社員」「契約社員」「派遣社員」に近い構成 です。また、何らかの非正社員がいる企業 は 97.2%に上り、ほぼ全ての会社に複数の 働き方が広がっていることがわかります。 3.多様な働き方における賃金の実態 厚労省の「賃金センサス」で比較する  では、働き方によって賃金水準はどのよ うに違うのでしょうか。具体的なイメージ を持ちやすいように、架空の会社を想定し、 人事部長の視点から確認したいと思います。         P 社は地方都市に本社・工場を構え、全 国の主要都市に営業拠点をもつメーカーで、 次の 4 種類の社員がいます。 ・正社員:無期契約。異動・転勤あり ・契約社員:3 年間の有期契約。フルタイ ム。情報システム等の専任。異動・転勤 なし ・パート社員:1 年間の有期契約。パート タイム。生産職や事務職等の専任。異動・ 転勤なし ・嘱託社員:定年再雇用社員。1 年間の有 期契約(65 歳まで雇用保障)。原則とし て異動・転勤なし  人事部長の A さんは、自社の人事管理の 現状と将来を考えるために、部下の B さん に雇用区分別の賃金実態を調べてもらいま した。 ⑴賃金センサスによる分析  B さんは、厚生労働省の「賃金センサス」 (※ 1)の雇用形態別統計(産業計・企業規 模計・男女計、2014 年調査)を使って比較 することにしました。 ※1:正式名称は「賃金構造基本統計調査」 で、毎年 7 月に全国の約 7 万 8 千の事 業所(事業所規模 5 人以上)を対象に 実施される日本最大の賃金実態調査で す。 1)フルタイム社員の比較表  図表 2 は一般労働者(ここでは「フルタ イム社員」と呼びます)の調査結果を一覧 にして比べたものです。雇用区分は、「正 社員」か「非正社員」か、雇用期間の定め が「有る」か「無い」かの組み合わせとな り、(ア)「フルタイム・正社員・無期契約」 から(エ)「フルタイム・非正社員・有期契 約」の 4 つに分かれます。なお、「正社員」 かどうかは各企業の分類に基づきます。  図表中の①は、賃金(超過勤務手当を除く 月例賃金)、賞与(年間合計)、年収、年収 中の賞与割合の一覧です。②は、年齢間の 格差を見るために 20 〜 24 歳の数値を 100 として、他の年齢の水準を指数で表したも のです。③は、雇用区分間の格差を見るた めに(ア)を 100 として、(イ)から(エ) の水準を指数化したものです。調査対象や 用語の意味等は図表の脚注を参照してくだ さい。 2)パートタイム社員の傾向  図表 3 は、図表 2 と同じ考え方で短時間 労働者(ここでは「パートタイム社員」と 呼びます)の統計を加工したものです。① は、労働時間、時給(1 時間当たり所定内給 与額)、賃金、賞与(年間合計)、年収、年 収中の賞与割合の一覧です。②は年齢間格 差、③は雇用区分間格差の指数です。  資料を受け取った A 部長は、自社が関連 する部分に注目して確認しました。 3)正社員について:(ア)と比較  P 社の正社員は新卒採用が中心です。初 任給は学歴ごとに一律ですが、入社後は勤 務成績に応じて毎年賃金を改定します。賞

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図表 3:パートタイム社員の時給、賃金、年収水準(産業計、企業規模計、男女計) 年齢階級 パートタイム・正社員 パートタイム・非正社員 オパートタイム・正社員・無期契約 カパートタイム・正社員・有期契約 キ パ ー ト タ イ ム ・非 正 社 員 ・無 期 契 約 ク パ ー ト タ イ ム ・ 非正 社 員 ・ 有 期 契約 労働時間 時給 賃金 賞与 年収 労働時間 時給 賃金 賞与 年収 労働時間 時給 賃金 賞与 年収 労働時間 時給 賃金 賞与 年収 ①統計数値 労働時間(時間) 時給(円) 賃金・賞与・年収(千円) 年齢計 111 1,398 155 243 2,105 106 1,377 146 137 1,889 85 1,019 86 23 1,058 90 1,032 93 31 1,147 20〜2 4歳 107 1,190 127 167 1,693 99 1,003 99 27 1,214 66 938 62 3 746 68 973 66 4 794 25〜2 9歳 114 1,418 161 321 2,252 110 1,050 115 76 1,458 88 1,004 88 14 1,074 97 1,042 102 20 1,239 30〜3 4歳 115 1,483 170 292 2,332 112 1,146 128 86 1,621 88 1,050 92 21 1,130 96 1,082 104 28 1,278 35〜3 9歳 115 1,560 180 390 2,548 107 1,460 156 53 1,920 89 1,042 93 26 1,138 95 1,045 99 31 1,224 40〜4 4歳 115 1,543 178 405 2,539 104 1,248 130 94 1,657 92 1,028 94 29 1,158 94 1,030 97 28 1,189 45〜4 9歳 112 1,276 142 208 1,917 107 1,175 125 86 1,591 89 1,049 94 27 1,150 97 1,033 101 32 1,239 50〜5 4歳 109 1,357 148 148 1,926 106 1,186 126 126 1,637 94 1,032 97 32 1,191 99 1,028 102 36 1,258 55〜5 9歳 111 1,408 156 168 2,043 103 1,197 123 106 1,583 90 1,020 91 30 1,128 99 1,023 101 42 1,255 60〜6 4歳 112 1,270 142 141 1,847 109 1,552 170 271 2,310 92 1,035 95 32 1,169 101 1,091 110 64 1,384 65〜6 9歳 103 1,212 124 107 1,600 104 1,635 170 112 2,158 87 1,085 95 26 1,162 93 1,108 104 38 1,280 年収中の賞与の 割合(年齢計) 12% 7% 2% 3% 平均年齢 47.0 歳 54.5 歳 45.4 歳 44.6 勤続年数 10.1 年 10.5 年 5.6 年 5.4 ②年齢間格差 ( 20〜 24歳=100とした指数) 20〜2 4歳 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 25〜2 9歳 106 119 127 192 133 111 105 116 284 120 133 107 143 460 144 144 107 154 474 156 30〜3 4歳 107 125 134 175 138 113 114 129 320 134 133 112 149 713 151 143 111 158 642 161 35〜3 9歳 108 131 141 233 151 108 146 157 196 158 135 111 150 863 152 141 107 151 709 154 40〜4 4歳 108 130 140 242 150 106 124 132 349 137 139 110 152 953 155 139 106 147 653 150 45〜4 9歳 104 107 112 124 113 108 117 127 321 131 135 112 151 890 154 144 106 153 753 156 50〜5 4歳 102 114 117 89 114 108 118 127 468 135 142 110 156 1,060 160 146 106 155 847 158 55〜5 9歳 104 118 123 101 121 104 119 124 394 130 136 109 148 1,010 151 146 105 154 970 158 60〜6 4歳 105 107 112 84 109 111 155 172 1,006 190 139 110 153 1,080 157 149 112 167 1,493 174 65〜6 9歳 96 102 98 64 94 106 163 172 416 178 132 116 153 880 156 138 114 157 884 161 ③雇用区分間格差 (正社員・無期契約=100とした指数) 年齢計 100 100 100 100 100 96 98 94 56 90 76 73 56 9 50 81 74 60 13 55 20〜2 4歳 100 100 100 100 100 92 84 78 16 72 62 79 49 2 44 63 82 52 3 47 25〜2 9歳 100 100 100 100 100 97 74 72 24 65 78 71 55 4 48 86 73 63 6 55 30〜3 4歳 100 100 100 100 100 97 77 75 29 70 77 71 54 7 48 84 73 61 9 55 35〜3 9歳 100 100 100 100 100 92 94 87 14 75 77 67 52 7 45 83 67 55 8 48 40〜4 4歳 100 100 100 100 100 91 81 73 23 65 79 67 53 7 46 81 67 54 7 47 45〜4 9歳 100 100 100 100 100 96 92 88 42 83 80 82 66 13 60 87 81 71 16 65 50〜5 4歳 100 100 100 100 100 97 87 85 85 85 86 76 65 21 62 91 76 69 25 65 55〜5 9歳 100 100 100 100 100 93 85 79 63 77 81 72 59 18 55 89 73 65 25 61 60〜6 4歳 100 100 100 100 100 98 122 119 193 125 82 81 67 23 63 90 86 77 46 75 65〜6 9歳 100 100 100 100 100 102 135 137 105 135 85 90 76 25 73 91 91 83 36 80 資料出所:厚生労働省「平成 26 年賃金構造基本統計調査」 (注)  1. 「時給」は、 「1時間当たり所定内給与額」 。  2. 「労働時間」 「賃金」 「年収」 「年収中の賞与の割合」は、下記の要領で筆者が算出した。   ・労働時間=1日当たり所定内実労働時間数×実労働日数   ・賃金=時給×労働時間   ・年収=賃金× 12(カ月)+賞与  ・年収中の賞与割合=賞与÷年収× 100  3.その他、図表2の脚注を参照。

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与は会社業績と勤務成績から決めており、 平均すると賃金の約 3 カ月分を支給してい ます(年間合計)。  P 社の正社員は、図表 2 の(ア)に該当 します。①の統計数値を見ると、年齢計 (全体平均)の賃金は 31 万 9 千円、賞与は 97 万 4 千円、年収は 480 万 6 千円となって います。年収中の賞与割合は 20%で、賞与 が年収の 5 分の 1 を占めます。②を見ると、 給与は年齢とともに上昇し、ピークは 50 〜 54 歳です。20 〜 24 歳と比べた 50 〜 54 歳 の水準は、賃金は 2 倍、賞与は 3.4 倍、年 収は 2.2 倍となっています。  P 社の実態と比べると、金額は別として、 賞与の割合や年齢間格差の傾向は似ていま した。年齢による格差は、仕事の違いと生 活給への配慮が関係していると考えられま す。前者については、多くの会社が仕事の 経験・熟練の度合いに応じて昇給を行いま す。また 30 歳代半ばから主任、係長、課長 等の役職者が出てきますが、大半は正社員 から選ばれるため、平均給与は年齢ととも に上昇します(統計値は役職者、非役職者 を合わせた平均です)。後者の生活給は、社 員が生計費の上昇に対応できるよう、年齢 を考慮して賃金を払っているものです。55 歳以降の年収低下は、役職定年等で役職か ら離れる人が多いことと、生計費のピーク が過ぎて生活給の必要性が下がるためでし ょう。 4)契約社員について:(エ)と比較  P 社の契約社員は中途採用が中心です。 初任給は仕事中心で決まり、年齢はあまり 考慮されません。2 年目以降も基本的に同 じ仕事を続けてもらうので昇給はなく、契 約更新時に働きぶりを総合評価してわずか に増額する程度です。賞与は、非正社員と いうことで対象外とし、状況に応じて寸志 を支給しています。  契約社員は図表 2 の(エ)に該当します。 ①の年齢計の金額は P 社の実在者より低め ですが、年収中の賞与割合が 1 割に満たな い点はそっくりです。また、②の年齢間格差 が小さいこともよく似ています。③を見る と、年齢計の年収は(ア)の 55%です。年 齢別では、20 歳代は 7 割前後ですが、50 歳 前後では 4 割強まで下がっています。P 社 ではこれほどの差はつきませんが、年齢と ともに格差が広がる点は全く同じです。A 部長は、同じフルタイムでも大きな違いが あることを再認識しました。 5)パート社員について:(ク)と比較  パート社員は全員が中途採用です。時給 は仕事ごとに決まり、年齢は一切関係あり ません。労働時間は本人希望も踏まえて 1 日 4 〜 7 時間の範囲で決めます。仕事が同 じなら更新時の時給変更はなく、ほとんど の人が採用時の時給で働いています。賞与 は非正社員なので対象外です。  P 社のパート社員は図表 3 の(ク)に該当 します。①を見ると、年齢計の時給は 1032 円、年収は 114 万 7 千円です。賞与は 3 万 1 千円と金額的にも割合的にも非常に小さい ので、支給しない会社が多いと考えて良い でしょう。また、60 歳未満の年収額が 130 万円以下に集中しています。これは所得税 法の配偶者控除の限度額を意識して働く人 が多いためでしょう。さらに、②を見ると、 年齢間格差があまりないことがわかります (※ 2)。A 部長は、時給水準、賞与の割合、 年齢間格差ともに自社とよく似ていると感 じました。 ※ 2:②の年収指数は、25 歳以降が 160 前 後と高くなっています。これは、25 歳 以降の労働時間が 20 〜 24 歳より 3 割 以上長いためです。25 歳以降の年収

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は、60 〜 64 歳を除いては、150 〜 161 の間ですので年齢間格差は少ないと判 断しました。 6)嘱託社員について:(エ)の 60 〜 64 歳 と比較  P 社の定年は 60 歳です。定年後は、本人 が希望すれば 1 年契約の嘱託社員として受 け入れ、最長で満 65 歳まで雇用します。定 年前と同じ仕事の人が約 3 分の 2、残りは負 担の軽い仕事に変わり、全員がフルタイム で働いています。賃金は、高年齢雇用継続 給付金を考慮しながら、仕事に応じて定年 時の 6 割〜 8 割の範囲で決めています。更 新時は、仕事や時間が変わらなければ同じ 条件を原則としています。非正社員なので 賞与は対象外ですが、定年前とのバランス に配慮して契約社員よりも多めの寸志を支 給しています。  P 社の嘱託社員は、図表 2 の(エ)の年 齢階級 60 〜 64 歳に該当します。60 〜 64 歳 の数値が 55 〜 59 歳より高いことから、世 間の定年再雇用者(フルタイム)もここに 入っていると考えられます。  定年再雇用では、定年前の処遇とのバラ ンスが問題になります。世間相場をつかむ ために(ア)の 55 〜 59 歳と比較すると次 のようになります。 ・賃金:(エ)224 千円÷(ア)392 千円 ≒ 57% ・賞与:(エ)443 千円÷(ア)1266 千円 ≒ 35% ・年収:(エ)3136 千円÷(ア)5970 千 円≒ 53%  図表 2 の統計数値は定年前後の正社員を 抽出したものではありませんが、結果は、労 務行政研究所による定年前後の年収比較の 調査結果(54.2%)に近い値になりました (「中・高年齢層の処遇に関する実態調査」 2013 年 6 〜 7 月)。  A 部長は、自社の水準はもう少し高いと 感じつつも、自分が定年になった時は納得 できるだろうかと、少し不安になりました。  ここまで見てきた A 部長は、今度はフル タイムとパートタイムを一緒に比べたいと 思い、B さんに相談しました。 …この続きは次回ご紹介します。 たなか・ひろし  1966 年生まれ。広島大学理学部卒業後、東ソー㈱にて研究開発、技術 営業に従事。英語教育業を経て 2006 年、㈱プライムコンサルタントに 入社。幅広い業種で会社と社員の良い絆づくりを目指したコンサルティン グを展開する。中小企業診断士。日本人材マネジメント協会会員。ゴール ドラット・スクール認定トレーナー(TOC Management Tools Basic)。 TOC-ICO 認定 Jonah。

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正社員 多様な正社員 契約社員 臨時的雇用者 パートタイマー 出向社員 派遣労働者

問13 あなたの職種を教えてください? 