平成 20 年度札幌市スクールガード
養成講習会資料
1 スクールガード事業とは
近年は、学校の管理下における事件や事故が大きな問題となっています。札幌市教 育委員会では、このような状況を踏まえ、子どもたちが安心して学校に通えるよう、 地域での子どもの見守り活動を推進するため、平成17年度からスクールガード事業 を実施しています。 この事業は、文部科学省による委嘱を受けて実施するもので、全国の都道府県、政 令市で同様の取り組みが行われており、以下の3つの事業を柱として実施しています。 市内の小学校、幼稚園、特別支援学校を対象に、登下校時などの見守り活動を行う ボランティアをスクールガードとして登録しています。 ・登録者数(6/27 現在):1,864 人 229 校中 206 校で実施(90.0%) ・市内3箇所で養成講習会を実施 警察官OBがスクールガードリーダーとして各学校に出向き、学校施設及び通学路 近辺の安全確認等の巡回と、警備上のポイント、不審者への対処方法などに関するア ドバイスを行っています。 ・人数 45 名(平成20年度) 市内の一定エリアを指定し、子どもたちの安全を守る効果的な取り組みに関する検 討や情報交換を行います。2 子どもの安全を取り巻く状況
∼ 全国における児童の登下校中の殺傷事件 ∼
平成 16 年:11 月 17 日∼奈良県奈良市での小学1年女子児童の誘拐、殺害事件 平成 17 年:11 月 22 日∼広島県広島市、小学1年女子児童の殺害事件 12 月 2 日∼栃木県今市市の小学1年女子児童の殺害事件 平成 19 年: 7 月 20 日∼宮城県大郷町で小学 6 年生児童が終業式の朝に校門前で 刺され重傷を負う事件が発生 :10 月 16 日∼兵庫県加古川市で小学2年生女児の殺害事件が発生 :11 月 9 日∼札幌市南区真駒内で母親と帰宅途中の保育園男児が左首 を刃物で切られ怪我を負う。 1 スクールガードの選任、講習会の実施 2 スクールガードリーダーによる巡回指導 3 モデル地域の指定∼ 不審者による声掛け事案等の発生事案の傾向(13 歳未満の事案) ∼
(1) 19年度の発生件数は減少 平成 19 年中は 286 件で昨年比約 0.65 倍 平成 20 年 5 月末時点で 124 件、前年同期(106 件)比約 1.2 倍 (2) 年間を通じて発生 平成 19 年は、6 月に多く、8 月は年間最低の 13 件であった。 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 計 19年 21 24 14 23 24 46 24 13 19 28 26 24 286 18年 31 53 51 49 41 40 41 34 28 25 32 15 440 増減 -10 -29 -37 -26 -17 +6 -17 -21 -9 +3 -6 +9 -154 (3) 半数近くが登下校時に発生 登下校時間帯が 57 件の 46%と一番多くなっている。次いで、塾等の行き帰り時 の 46 件(37.1%)と合わせると全体の 83%を占めている。 (4) ほとんどが道路上で発生 道路上で発生したものが 105 件の 84.7%と一番多く、次いで公園 9 件(7.3%)と なっている。 (5) 発生時の危機回避の主な対応 「その他(無視・逃げる)」が 56 件の 45.2%と一番多く、次いで「自宅に戻る」 の 44 件(35.5%)となっている。 ○ 発生時の児童の状況 ○ 発生場所 ○ 児童のとった行動 区 分 \ 項 目 件数(%) 区分\項目 件数(%) 区 分 \ 項 目 件数(%) 登 下 校 時 57(46.0) 道 路 上 105(84.7) 自 宅 に 戻 る 44(35.5) 塾 等 の 途 中 46(37.1) 公 園 9(7.3) 学 校 連 絡 4(3.2) 遊 戯 中 14(11.3) 建 物 の 中 6(4.8) 付近民家に逃げ込み 7(5.6) そ の 他 7(5.6) そ の 他 4(3.2) そ の 他 56(45.2) ※ 平成20年1月から平成20年5月末までの発生件数声掛け事例 ∼
○ お菓子を買ってあげる ○ 一緒に遊ぼう ○ 車に乗せてあげる ○ お母さんが事故にあったから病院へ行こう 「涼しいところに行かないか」「道がわかんなくなったので教えてくれるかい」 「僕が知っている道まで車に乗って教えてくれないか」 「あったかいところによっていかない」「写真を撮ってあげる」(宮崎 勤 語録)3 スクールガードに期待される3つの効果
具体的には・・・ ※ 腕章などをつけ、学校施設の周辺や通学路付近を目立つように巡回 ※ 不審者情報等が出た場合は、出没地点を重点的に見回り。 ※ 目指すべきは毎日、登下校時を中心に子どもたちを見守りたい。4 スクールガードリーダーとは
スクールガードリーダーは、受け持ち学校を巡回して、学校や通学路近辺の安全 や、スクールガードに対するアドバイスを行います。 ◎ 既に地域の方々が自主的にスクールガードと同様の活動を行っている地域 →地域活動を十分尊重しながら相談役として ◎ これから活動を始める地域 →他地域の活動状況の情報提供、今後の活動について助言 ※ リーダーに対して、スクールガードとして実際にどんなことをしたらよいのか 聞いたり、具体的に困っていることなどを率直に伝えてください。5 巡回(パトロール)の方法
(1) 複数で! ・多くの目で見ることにより、より多くの危険箇所を発見 ・あらかじめ責任者・通報係・救護係などの役割分担を 不審な車を発見したときは、1 人はナンバー、1 人は車の特徴、1 人は運転手の 特徴等ときめ細かい確認が可能(安全面からも) ・ 犯罪を企む者に犯行をあきらめさせる。 ・ 犯罪を企む者の地域への接近を防止する。 ・ 地域住民に安心を与える。(2) 徒歩で! 子どもの視点から見ることによって、気づかなかったことが把握できる。 (3) 声かけを! 地域の皆さんが声をかけ合うことで地域の連帯感を 「おはようございます」「こんばんわ」など (4) できる範囲で! 無理をせず、できる範囲(時間や場所)で ・朝の散歩や犬の運動をする際 ・仲間を誘って2∼3人で (5) 継続して! 巡回は継続することに意義あり (6) 巡回後に情報交換を! ・巡回の結果について情報交換を ・リーダーとともに巡回する機会を設け情報交換を
6 巡回中の着眼点 ∼多角的な巡回のすすめ
(1) 安全点検∼公園などの遊び場に異常はないか ・ 公園などの遊び場、公衆便所に異常はないか。 ・ 水難事故の発生するおそれはないか。 (2) 不審者の発見・排除∼通学路に見慣れない人・車はないか ・ 見慣れない人(車)はいないか。 ・ 留守宅に不審な人や車はないか。 ・ スクールガードを見て、立ち去る人(車)はいないか。 ・ 駐車場では車の陰に人がいないか。 (3) 防犯点検 ・ 死角になる場所、見通しの悪い場所はないか。 ・ 廃屋、空き家などに異常はないか。 (4) 少年非行防止∼不良少年のたまり場となっている場所はないか ・ 公園、橋の下、空き家等不良少年のたまり場になっているところはないか。 (5) 生活環境∼ブロークン・ウインドウズ(割れ窓)理論 ・ 犯罪者からルールの守られていない環境は、防犯体制が手薄だろうと見られる。 落書き・ゴミの不法投棄場所がないか。7 不審者を発見したときは
(1) 不審者発見の際の大前提 絶対危険なことはしない! (2) 不審者を発見した際の対処方法 ア 基本的には警察110番に通報 ∼素早い行動が、犯罪抑止への第一歩 (110番へは一般電話、公衆電話、携帯電話のいずれからも通報ができます。) ・ 不審な車を発見したらナンバーや特徴をチェック ・ 警察に連絡を行い、その際には必ず「○○に不審者がいます」と伝える。 イ やっぱり大事、一声のチカラ ∼顔を見られる・声をかけられることを嫌う ・ 「おはようございます」「こんにちは」等の挨拶は不審者にとっては嫌なもの ∼顔を見られたと思って犯行を思いとどまる効果が期待できる。 ・ 「どちらかお探しですか」などと付け加えれば更に効果的 ・ 「地域での連携が活発かもしれない」と思わせると犯行自体を控える。 ※ 相手との距離をとり、目を離さないのがポイント ウ 緊急事態を目撃した際は ∼子どもの安全が最優先 巡回中に ・ 子どもが不審者に追われている。 ・ 子どもの生命身体に危害が及ぼうとしている。 等の現場に遭遇した際は、 ・ 大きな声・音で皆に知らせる。 不審者発見時等の通報要領 1 事件事故の種別 (例えば不審者がいる、声掛けがあった、誘拐等) 2 いつ (発生時間) 3 どこで (発生場所) 例∼○○町○○方、○○小学校の近く等著名な建物などの目印となる ものを併せて 4 だれが (不審者の人相、着衣等) 5 なにを (事件事故の状況) 例∼不審者が声掛けしている、スカート内を隠し撮りしている等 6 どうしたか (現在の状況) 例∼不審者の逃走方向、被害児童生徒の有無等 7 通報者であるあなたのお名前など・ 子どもを安全な場所(自宅内や車両内)に確保する。 ※ 不審者を捕まえようとはしないこと エ 子どもに対する対応は ∼落ち着かせ・安心させ状況把握 不審者がいないまでも、明らかに子どもの様子がおかしい場合(原因もなく泣く、 その場にしゃがみ込む等)は、第一に子どもを落ち着かせて状況を把握する。 オ 子どもに関わる不審者情報は、警察の他にも学校などへ 不審者は、同年代の子どもなら誰でも良いという場合があり、連絡網等で効率 よく伝達し、新たな被害を未然に防止する。 出典:札幌市地域防犯ガイドブック
∼お知らせ∼
・ スクールガード事業のホームページを開設しました。 スクールガードの活動概要や、モデル地区の取り組みなどについて公開しています。 ・ URL:http://www.city.sapporo.jp/kyoiku/top/information.html