銘柄フラッシュ
アリババ・グループ・ホールディング(ADR)
(Alibaba Group Holding Ltd.) ティッカー:BABA(NY 証券取引所) ADR(米国預託証券)
STAGE コード:09979 セクター:情報技術 業種:ソフトウエア・サービス
18/3 期 Q2 決算フォロー~18/3 通期見通しを上方修正
ポイント
コア・コマースとクラウド・コンピューティング事業を中心に大幅増収が続く
国内リテールが堅調、東南アジア市場を中心とした海外リテールも貢献
通期の業績ガイダンスを上方修正、物流ネットワークを強化
11/2 に発表された 18/3 期 Q2(17 年 7-9 月)決算は、売上高が前年同期比 61%増の 551 億人民元と、事前
の市場予想平均(ブルームバーグ集計、以下市場予想)の 520 億人民元を上回った。コア・コマース(ネット
通販)事業およびクラウド・コンピューティング事業を中心に全事業が好調だった。営業利益は同 83%増の
166 億人民元、営業利益率は同 3 ポイント上昇の 30%、純利益は同 2.3 倍の 177 億人民元。また、非 GAAP
ベース
*1
の EPS は前年同期の 5.26 人民元から 8.57 人民元に増加し、市場予想の 6.86 人民元を上回った。
*1 株式報酬費用、無形資産の償却費用、一過性の投資収益等を除くベース
株価関連指標・業績推移
企業概要
1999年設立の中国電子商取引の最大手。消費者間電子商取引(C2C)サイトの「タオバ
オ・マーケットプレイス」、B2Cサイトの「天猫Tmall」等が中核事業。クラウド・コンピュー
ティング・サービスや動画・音楽配信サービス等の成長事業も手掛ける。越境EC特化プ
ラットフォーム「天猫国際(Tmallグローバル)」により海外小売事業者の取り込みを図る。
<売上高構成比、17/3期>
事業別 コア・コマース85% クラウド・コンピューティング4% デジタル・メディア&エンタ
ーテインメント9% イノベーション・イニシアチブ、その他2%
株価チャート
業績推移・財務データ
2017 年 11 月 20 日
投資情報部
決算期 売上高 前期比 税引前利益 前期比 純利益 EPS 配当 総資産 有利子負債 株主資本 営業CF
16/3期 101,143 33 81,468 2.5倍 71,460 27.89 0.00 364,245 57,566 216,987 56,836
17/3期 158,273 56 60,029 ▲26 43,675 16.97 0.00 506,812 91,732 278,799 80,326
(注1)単位はEPS、配当が人民元、その他は百万人民元、前期比は%。EPSは原株ベース。米国会計基準(US-GAAP)に基づく
(注2)1ADS(米国預託株式)=原株式(普通株)1株。17/3期の1ADS当たり利益は16.97人民元
株価 (17/11/17) 185.13ドル
52週高値 (17/11/2) 191.22ドル
52週安値 (16/12/22) 86.02ドル
時価総額
売上高(18/3期予想) 2,423億人民元
EPS(18/3期予想) 33.26人民元
EPS(19/3期予想) 43.61人民元
EPS(12ヵ月先予想) 39.82人民元
PER(18/3期予想) 36.94 倍
PER(19/3期予想) 28.17 倍
PER(12ヵ月先予想) 30.76 倍
EV/EBITDA(18/3期予想) 28.48 倍
配当利回り 0.00 %
PBR(17/9実績) 9.77 倍
(注)ブルームバーグ集計による予想平均。EPSは
特別項目調整後。1ドル=6.63人民元
出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成
配当利回りは直近四半期実績(0.00人民元)年換算
4,741億ドル
40
60
80
100
120
140
160
180
200
14/11 15/4 15/9 16/2 16/7 16/12 17/6 17/11
出所: ブルームバーグのデータよりみ ずほ 証券作 成 (年/月)
(ドル)
(週次:14/11/17~17/11/17)
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アリババ・グループ・ホールディング(BABA)
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
ポイント解説
国内リテールが引
き続き堅調
18/3 期 Q2 の中核事業のコア・コマース
*2
の売上高は前年同期比 63%増の 465 億人
民元。うち、国内リテール売上高は同 64%増の 396 億人民元(図表 1)。カスタマー・
マネージメント(旧オンライン・マーケティング・サービス)およびコミッション収入の堅
調な伸びに加え、O2O(オンライン・ツー・オフライン)ビジネスの拡大が国内リテール
売上高を押し上げた。Q2 末のモバイル MAU
*3
は Q1(17 年 4-6 月)末から 2,000 万
人増加。過去 12 ヵ月のアクティブ・コンシューマー
*4
(旧アクティブ・バイヤー)数は Q2
末時点で 4.9 億人と Q1 末から 2,200 万人増加した(図表 2)。主力の B2C サイトの「天
猫 Tmall」において家庭用品および日用雑貨を中心に総取引額(GMV)が前年同期
比 49%増加し、コミッション収入増に寄与した。経営陣は同社が進めているオンライン
とオフラインの融合に向けた「ニューリテール」戦略が実を結び始めたと強調した。
*2 コア・コマースの売上高は中国国内市場向け「タオバオ・マーケットプレイス」や「天猫 Tmall」のほか、1688.com、海
外向けのアリエクスプレス、ラザダ、Alibaba.com も含む
*3 Mobile Monthly Active Users の略。モバイル・マンスリー・アクティブ・ユーザーズは直近 1 ヵ月間に1回以上モバ
イルアプリにアクセスした利用者
*4 年間アクティブ・コンシュマー:直近 12 ヵ月間に 1 回以上の注文をした購入者
東南アジア市場の
事業がさらに拡大
Q2 の海外リテールの売上高は同 2.2 倍の 29 億人民元。越境 EC および海外消費
者向けビジネスの大幅な伸びが続いた。海外向け B2C サイトのアリエクスプレス
(AliExpress)および、子会社で東南アジア最大級の EC 大手のラザダ(Lazada)が寄
与した。同社は東南アジア市場の潜在的な成長性を見込み、2017 年 6 月にラザダの
株式持ち分比率を 51%から 83%に引き上げることを発表。東南アジア市場に注力する
姿勢を鮮明にした。
図表 1:18/3 期 Q2 セグメント別売上高の概要
(注)伸び率は前年同期比
出所:会社資料よりみずほ証券作成
売上高
(億人民元)
伸び率
(%)
カスタマー・
マネージメント
263
58
コミッション
101
47
その他
32
5.4倍
合計
396
64
17
19
29
2.2倍
17
10
7
6.3倍
合計
465
63
30
99
48
33
9
27
551
61
コア・コマース
中国国内
海外
イノベーション・イニシアチブ、その他
事業セグメント
合計
リテール
ホールセール
リテール
ホールセール
その他
クラウド・コンピューティング
デジタル・メディア&エンターテインメント
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アリババ・グループ・ホールディング(BABA)
ク ラ ウ ド ・ コ ン
ピューテ ィング 事
業が高成長
Q2 のクラウド・コンピューティング事業の売上高は前年同期比 99%増の 30 億人民元
(図表 3)。有料顧客数の堅調な伸びや、コンテンツ配信ネットワーク、データベース
サービス等の高付加価値サービスの売上高比率拡大が大幅な増収の要因となっ
た。同社は 2017 年 6 月にインドおよびインドネシアでデータセンタを設置すると発表
し、10 月にマレーシアのデータセンタを新たに稼働させた(図表 4)。
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
0
5
10
15
20
25
30
35
15/3 15/6 15/9 15/12 16/3 16/6 16/9 16/12 17/3 17/6 17/9
図表3:クラウド・コンピューティング事業の売上高の推移
(四半期:2015/3~2017/9)
売上高(左目盛)
有料顧客数(右目盛)
(年/月)
(億人民元)
(注)有料顧客数の17/9
はデータ未開示
出所:会社資料より
みずほ証券作成
(千件)
図表 4:同社のデータセンタ拠点
米国
西部
米国
東部
ドイツ
ドバイ
豪州
日本
香港
シンガポール
中国
大陸
インド
インドネシア
マレーシア
(注)データセンタの設置予定地も含む(インドとインドネシアは 2018 年 3 月末までに設置完了の予定)
0
100
200
300
400
500
600
700
0
50
100
150
200
250
300
350
15/3 15/6 15/9 15/12 16/3 16/6 16/9 16/12 17/3 17/6 17/9
図表2:モバイル MAU、年間アクティブ・コンシューマーの推移
(四半期:2015/3~2017/9)
モバイルMAU(右目盛)
年間アクティブ・コンシュー
マー(右目盛)
売上高/年間アクティブ・コ
ンシューマー(左目盛)
モバイル経由売上高/モバ
イルMAU(左目盛)
(年/月)
(百万人)
(人民元)
(注)売上高、モバイル経由売上高
は直近12ヵ月間の合計
出所:会社資料より
みずほ証券作成
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この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
18/3 通期ガイダ
ンスを上方修正、
物 流 ネ ット ワ ー ク
を強化
2017 年 9 月に同社は物流プラットフォームを手掛ける菜鳥網絡(Cainiao Network)に
追加で 53 億人民元を出資し、株式持ち分比率を 47%から 51%に引き上げることを明ら
かにした。会社側は菜鳥網絡が 18/3 期 Q3(10-12 月)から連結対象になることをふ
まえ、18/3 通期の売上高伸び率の見通しを従来(8 月時点)の 17/3 期比 45%~49%
増から同 49%~53%増に上方修正した。同社は、菜鳥網絡に向こう 5 年間でさらに
1,000 億人民元を投資する予定。菜鳥網絡はこの資金でグローバルな物流インフラ
の構築を進める計画。
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数料および諸費用はかかりません。
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