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MIND-SA との出会い~
米国での起業を経て、
J-SOX 法対応への提言
Fusion Reactor CEO の徳田浩司と申します。 現在、米国で独立コンサルティングを行っており、 IT・金融コンサルティング、未公開株投資(ベン チャバイアウト)、日米ハイテクベンチャサポート に従事しています。2004年8月にエー・アイ・キ ャピタルという三菱商事子会社を最後にサラリー マン生活から足を洗って独立し、2004年9月に 米国に渡ってまいりました。 米国生活の経験も全くないまま、しかも、仕事 もコネも全くない異国の地でゼロからスタート、あ るのはわずかなお金と根性だけでした。今振り返 ってみると、MIND-SAとの出会いがそうさせた のかもしれません。
特別寄稿
Fusion Reactor LLC CEO 徳田浩司 Email: [email protected] Blog: http://blog.japan.zdnet.com/tokuda/
自己紹介
はじめに
MIND-SAと知り合ったのはかれこれ16 年前になります。88年に旧三和銀行(現三菱 東京UFJ銀行)に入社し、支店で通常の銀 行業務を2年間経験した後、1990年に傘下 の三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ& コンサルティング)に異動になりました。そ こで1年前にできたばかりの経営戦略部とい う戦略コンサルティングを行う部署に配属に なり、新しくできたシステムチームに入った のです。 当時、野村総研(野村証券系)、日本総研 (旧住友銀行系)、富士総研(旧富士銀行系) など、銀行系・証券系のシンクタンクは系列 のシステム開発会社と合併し、新しいシンク タンクのビジネスモデルを構築しようとして いました。三和総合研究所でも、コンサルテ ィングの新しいビジネスとシステムコンサル ティングへの参入を模索し始めていたところ でした。 しかし三和総研は、他のシンクタンクと異 なり、系列システム開発会社との合併という 選択肢は選ばず、調査・コンサルティングで 事業を拡大していく道を選びました。そのた めシステムチームには社内外のシステム開発 の経験あるメンバが集められましたが、シス テムの開発部隊を有しないため、経営戦略の 上流工程のコンサルティングを主にターゲッ トとしました。 コ ン サ ル テ ィ ン グ を 開 始 す る と は い っ て も、立ち上げ時には、システムコンサルティ ングの経験者はゼロでした。たまたま三和総 研 の 初 代 社 長 で あ る 松 本 社 長 が MIND-SA 開発に携わった吉原賢治氏と海軍兵学校での 友人であったことから、MIND-SAを知るとMIND-SAとの出会い
3 ころとなり、現場レベルで検証した結果、こ れはすばらしい手法であると評価され、三和 総 研 で も MIND-SAを 導 入 す る こ と に な っ たのです。 シ ス テ ム 開 発 手 法 と し て の MIND-SA導 入でしたが、経営コンサルティング自体が新 しいビジネスであり、コンサルティング手法 の導入が急務であったため、むしろコンサル ティングでその考え方、手法が活用されるこ ととなりました。 特に、業務改善や現場の問題を解決してい くようなボトムアップ式のソリューションに は大いに力を発揮しました。私は、ある航空 会社のシステム投資のルール策定コンサルと か、公共事業体向けに現場の業務改善プロジ ェクトや経営情報システム開発のプロジェク トなどに関与しましたが、いずれもMIND-S Aが大いに役立ちました。 コンサルティングを開始するときは、最初 にクライアントと目的・ねらいをきちんと押 さえてお互いにずれのないようにしたため、 大きなクレームに発展することなく、クライ アントから一定の評価をいただくことができ ました。 業務改善のプロジェクトでは、実際にクラ イアントを巻き込んだスタイルで進めました。 合宿形式とし、現場のリーダが集まって、日 ごろの業務で困っていること、改善したいこ とを、業務機能関連図や問題点連関図を作成 しながら、わいわいがやがやとディスカッシ ョンしてもらいました。私はMIND-SA講師 のようにアドバイザとして会議の流れを誘導 していく立場として動いたのですが、さまざ まなプロジェクトを通じて問題解決すること の面白さを実感し、ますますコンサルティン グとITの世界にのめりこんでいったのです。 私も三和総研に異動した90年に、神奈川県 の三浦で研修を受けました。講師は紫村さん
MIND-SAの活用
5 で、非常にマイルドな語り口で分かりやすい ご説明をいただきました。私自身ITコンサ ルを手がけることになり、MIND-SAの世界 に戻ったのでご挨拶をしたいと思っていたの ですが、事務局の方から昨年お亡くなりにな ったと聞いて、あれから16年も経過したのか と思い、時の流れを感じました。 その後の私ですが、銀行への復帰とともに コンサルの仕事から離れ、事業開発にシフト していきました。93年の6月、ある公開企業 (システムインテグレータ)のリストラ案件 を最後に三和銀行の事業開発部に異動し、M &Aや業務提携の仕事を手がけました。M& Aでも、三和総研時代の経験を生かし、テク ノロジを有するベンチャ企業と大手企業を結 びつける仕事をいくつも手がけました。 そ の 中 で ベ ン チ ャ 企 業 へ の 本 格 的 な サ ポ ートが必要と感じるようになり、95年に事業 化支援室という組織を立ち上げ、ベンチャ向 けに、ファイナンス(融資・投資)と事業サ ポートの両輪で、本格的にベンチャサポート をスタートさせました。通常の銀行融資では リスクがありすぎて手を出せない案件を担当 しましたが、5年間で60社ぐらいを支援し、 その中からIT分野を中心に15社以上もの 公開企業が出て、今では大きな企業に成長さ れています。
事業化支援にシフト
7 三菱商事で海外投資などを行ううちに、ま すます海外でビジネスをやりたくなった私は、 2004年8月に独立し、翌月に米国に移住した のでした。 その後、2年近くが経過して実績も積みあ がり、なんとかビジネスが立ち上がって、ク ライアントも増やすことができました。 通 常 の 企 業 派 遣 で 米 国 赴 任 す る の と 異 な り、だれのサポートもなく、言葉も生活習慣 も違う海外に乗り込んできたので、全くのゼ ロから、しかも単独でビジネスをスタートし たのです。金もコネもなく、あるのは学生時 代にボディビル部の主将として鍛えた体力と 根性だけでした。非常に無謀な挑戦でしたが、 試行錯誤を繰り返しながら、徐々に仲間とク ライアントを増やし、忙しい毎日を送れるよ うになってきました。 こ ち ら に 来 て I T コ ン サ ル な ど を 手 が け ているうちに、ZDNetからブログを書かない かとお誘いを受けて、エンタプライズ系のソ リューションをネタに書き始めました。ちょ うど日本版企業改革法(J-SOX)が制定さ れるという話になり、それをシリーズとして 書いております。詳しくはそちらをご覧くだ さい。 http://blog.japan.zdnet.com/tokuda/
米国でビジネス開始
SOX法(サーベンスオクスリー法)とは、 2002年に制定された、米国の法律です。エ ンロンやワールドコムなどの上場企業の粉飾 事件をきっかけとして、経営者、CFOや監査 法人に、嘘の財務諸表を作成しないように内 部統制をきちんと実行させるものです。その 流れを汲んで、日本でも「金融商品取引法」 が6月7日国会で可決されました。これがS OX法と同様の厳格な内部統制を経営者に義 務づけることを盛り込んでいるため、「J-S OX法(日本版SOX法)」とも呼ばれており ます。 J-SOX対応は、4,000社近くある上場企 業すべてが実施しなければなりませんし、そ れを取り巻くビジネスが、IT業界に携わる 人たちにとっても非常に大きな話題になって おります。 J-SOX(日本版SOX法)対応で重要な役 割を担っている監査法人なのですが、大手 4 社のうちの1社である中央青山監査法人が業 務停止の事態(中央青山ショック)に陥った ことで、J-SOX対応の遅れが大変心配され ております。そもそも、J-SOXという新し い法律ができたため、監査法人のマンパワー が絶対的に不足しており、外部専門家の手当 てが難しくなっているのです。それに追い討 ちをかけて、中央青山監査法人の今回の業務 停止措置でマンパワー不足が増長し、市場の 混乱が予想されます。J-SOX法への対応
J-SOX法とは
9 J-SOX対応における内部統制とは、い かなるものかと申しますと、全社業務プロセ スを明確化し、財務諸表に影響のある業務を すべて把握し、粉飾や誤りがないように、相 互に牽制を働かせるなどして、適正化するこ とです。IT化も重要なソリューションで、 人手を介さずに業務プロセスを行えるように し、もし社員がルール違反を行おうとしたら、 アラートを出すような仕組みが望ましいわけ です。 SOX法では、平均して1社あたり5億円 のコストがかかったと言われており、そのう ち最も手間がかかったのが、「業務プロセス の文書化」と「業務改善の提案」でした。ど この企業も、監査法人やコンサルタントなど に高いフィーを払って作成してもらったとい うことです。実際に米国で行われたプロジェ クトのサンプルを入手して見たのですが、1 6年前の記憶がまざまざとよみがえってきま した。「業務機能関連図」を思い出し、あの MIND-SAの手法がそっくり活用できる ではないかと思いました。
J-SOX対応における内部統制
J-SOX対応においては、非常に大きな 混乱が予想されますが、一つの救世主が現れ る可能性があると思っております。システム インテグレータの活用です。特に経理システ ム、ERPシステムなどの開発を行うSI企 業、システムコンサルティング会社はこれに 相当すると思っております。 私としては、システムインテグレータ、シ ステムコンサルタントに対し、J-SOX対 応コンサルティングに参加を促し、危機的状 況の救世主となられることをお願いしたいと 思います。特に、MIND-SAを活用され ているコンサルタントの皆様には大変期待を しております。 私は、いくつもの監査法人やインテグレー ターの方から米国の状況を調べて欲しいと依 頼を受けたり、また私自身、日本企業の米国 子会社のサポートを依頼されたりするなど、 さまざまなビジネスの可能性のお話をしてお ります。いずれの方も絶対的なマンパワー不 足だとおっしゃっていて、そうしたご経験の ある方々のご紹介を求めております。 優 秀 な シ ス テ ム コ ン サ ル タ ン ト に と っ て ビジネスチャンスの拡大でもありますし、中 央青山ショックという大変な事態による市場 の大混乱を回避するためにも、会計や特定業 務に強いシステムインテグレータには、J- SOX対応コンサルティングビジネスに参画 していただきたいと思います。その救世主と しての役割を担って欲しいと切に願います。 ¶J-SOX対応の救世主
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