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目次 1. はじめに P.2 2. デジタルW/Lとは P.3 3. アナログ同時使用時の周波数干渉について P モニターチューニングについて P なぜハウリングが起こるのか P モニターチューニングの手順 P.23 P.1

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Academic year: 2021

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(1)

音響部研究発表

平成27年度 前期

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目次

1. はじめに・・・P.2

2. デジタルW/Lとは・・・P.3

3. アナログ同時使用時の周波数干渉について・・・P.13

4. モニターチューニングについて・・・P.19

5. なぜハウリングが起こるのか・・・P.22

6.モニターチューニングの手順・・・P.23

P.1

(3)

1 はじめに

様々なシーンで使用されることの多くなっているデジタルW/Lを

従来のアナログワイヤレスと同時使用した際の周波数干渉について検証しまとめました。 また、モニターチューニングの手順を改めて確認、検証を行いマニュアル化しまとめました。

(4)

ワイヤレスマイクにはA帯、B帯、C帯、2.4GHz帯の四種類があります。 2.4GHz帯 自社のLINE6 B帯 一般的に業務用で 使用される周波数帯 申請が不要、6chまで同時使用可 A帯 使用時に申請が必要 ホワイトスペースといい TV局、携帯電話と共用 C帯 主に民生機の ポータブルアンプ などで使用

P.3

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2

デジタル

W/L

について

音を図にすると波形を示しており、波形の幅の広さや高低で「音」を表現しています。 ワイヤレスマイクは、マイクに入力された音声の波形を電気の信号に変換し、 チューナーへ無線伝送します。 その際、音声を波形のまま信号処理するものがアナログワイヤレスシステム、 一方、音声をデジタル信号処理するものがデジタルワイヤレスシステムです。 詳しく説明すると、デジタルワイヤレスシステムとは、アナログ信号(波形)を デジタル信号(0と1のみで単純化した信号)に変換処理して無線伝送した後、 再びアナログ信号へと復元処理し、拡声するしくみとなっています。 伝送する音声情報をデジタル処理し単純化することで、ノイズに強くなり、 クリアな音質が保てるなど、様々なメリットが生まれます。

・2-1 デジタルW/Lのしくみ

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あいうえお

デジタル変調

アナログ→デジタル

あいうえお

拡声

デジタル→アナログ ワイヤレスチューナー 卓 スピーカー

発信

受信

アナログ信号 アナログ信号 デジタル信号 デジタル信号 010010… 010010…

P.5

(7)

・2-2 デジタル処理によりクリアな音質に保たれる仕組み

デジタル信号処理により音質が向上する理由を知るためには、 アナログワイヤレスシステムとデジタルワイヤレスシステムの「D/U比」に注目します。 D/U比とは、 希望波(D=Desire)と妨害波(U=Undesire)の比率のことを指します(単位はdB)。 希望波は必要な信号のレベル、妨害波は妨害する信号のレベル、つまりノイズを表しています。 妨害波が多く含まれるほどD/U比の値は減っていきます。 つまり、ワイヤレスシステムにおいてD/U比とは、 クリアな音質を保つのに必要な値と考えることができます。 そこで、アナログとデジタルのそれぞれのワイヤレスシステムに必要なD/U比を比較すると、 アナログワイヤレスシステムで40dB、デジタルワイヤレスシステムで20dBとなっています。 このように、デジタルワイヤレス システムの必要D/U比はアナログの20dB分有利なことから、 より妨害波の多い状況でクリアな音質を復元できることが分かります。 アナログシステム デジタルシステム 明瞭に 再生するには D/U比が 40dB必要 D/U比が 20dBで大丈夫 希望波 妨害 妨害波 アナログに比べて 妨害波が大きくても大丈夫

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P.7

・2-3 同一空間での多チャンネル使用

ワイヤレスマイクはそれ自体がノイズ源となってしまうため、同一空間で複数のチャンネルを 使用する際は、相互変調妨害による干渉を回避するチャンネル配置が求められます。 アナログワイヤレスシステムの場合、電波の相互変調妨害を考慮すると、 最も効率のよいチャンネル配置は図【アナログ】になります。 この配置では6チャンネルの同時使用が限界です。しかしデジタルワイヤレスシステムでは、“ノイズ の影響を受けにくい”という特性から相互変調妨害が発生しても各チャンネルがその影響を受けにくく 図【デジタル】のように等間隔のチャンネル配置が可能となり、結果として10チャンネルまで同時に 使用することができるようになります。 【アナログ】 【デジタル】

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・2-4 アナログB帯・デジタルB帯一覧表

アナログワイヤレスと現在SHURE社 から発表されているデジタルワイヤ レスを一覧表にしました。 黒字がアナログ、赤字がデジタルの チャンネルです。 また自社では現在SHUREのW/Lチュ ーナーをアナログ2波・デジタル4波 所有しており同時使用する場合は表 の黄色の割り振りがメーカー推奨プ ランになります。表からも分かる通り 周波数の住み分けをきちんと配置す れば問題なく使用できます。 また各ホールの周波数割り振りを一 覧表にしたのでこれから外部業者の デジタルワイヤレスの持込みの際に 干渉によるトラブルを未然に防ぐた め参考資料にして下さい。

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・2-5 BPワイヤレス一覧表

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・2-7 三春ワイヤレス一覧表

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3

アナログ同時使用時の周波数干渉について

P.13

・3-1干渉実験 図面

事務所倉庫 デジタルチューナー SHURE ULXD4Q アナログチューナー SHURE ULXP4 約7m デジタルミキサー YAMAHA CL3 周波数表だけでは実際に同一空間に、アナログ・デジタルワイヤレスを 仕込み、干渉実験を行いました。

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・3-2 干渉実験①

アナログチューナー SHURE ULXP4 ON デジタルチューナー SHURE ULXD4Q ON B11(806.125) B12(806.375) B11(806.125) B12(806.375) B11(806.125) B12(806.375) B12(806.375) B11(806.125) この状態ではデジタルハンドの電波をアナログチューナーで受けてはいましたが、シグナルは入って こなくて、デジタル側にも影響はありませんでした。表で近いB11(806.125)とB21(806.250)でも同じ症状。 アナログ ハンド OFF デジタル ハンド ON 問題なし デジタルハンドから電波受信 シグナルは無し

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P.15

・3-3 干渉実験②

アナログチューナー SHURE ULXP4 ON デジタルチューナー SHURE ULXD4Q ON B11(806.125) B12(806.375) B11(806.125) B12(806.375) B11(806.125) B12(806.375) B12(806.375) B11(806.125) この状態ではデジタルチューナーの指向性アンテナにアナログハンドの電波が引っ張られており アナログの音声にバチッというノイズが頻繁に入り不安定にようになりました。 アナログハンドの電波をデジタルチューナーで受けてはいましたが、シグナルは入って来ませんでした。 アナログ ハンド ON デジタル ハンド OFF ノイズが増える。不安定。 アナログハンドから電波受信 シグナルは無し デジタルチューナーの電波受信 シグナルは無し

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・3-4 干渉実験③

アナログチューナー SHURE ULXP4 ON デジタルチューナー SHURE ULXD4Q ON B11(806.125) B12(806.375) B11(806.125) B12(806.375) B11(806.125) B12(806.375) B12(806.375) B11(806.125) この状態では、デジタル・アナログ共に影響し合い、共に受信不可能でした。 アナログ ハンド ON デジタル ハンド ON 受信不可 デジタルチューナーの電波受信 シグナルは無し 受信不可

(18)

P.17

・3-5実験④デジタル・アナログの同時使用実験

アナログチューナー SHURE ULXP4 ON デジタルチューナー SHURE ULXD4Q ON B11(806.125) B13(807.125) B65(807.625) B67(808.500) B11(806.125) メーカー推奨の、デジタル・アナログの同時使用表に従ってそれぞれ周波数を割振り、 使用状態を確認しました。コチラは干渉する事なく、同時使用で6本使用できました。 アナログ ハンド ON デジタル ハンド ON 受信可 デジタルチューナーの電波受信 シグナルは無し 受信可 B68(808.875) B610(809.625) B13(807.125)

(19)

・3-6 デジタル・アナログの同時使用まとめ

アナログワイヤレスに比べ、デジタルワイヤレスは暗号化しているため 外部からの影響に強かった。 デジタルワイヤレスは使用している周波数のチャンネルがアナログより多く、 割振りも変わっているので、チャンネルのみではなく周波数まで確認する必要がある。 現在アナログワイヤレスを使っているビッグパレット・南会津・三春では持込みの デジタルとの混信に、デジタルを使っている郡山では持込みのアナログワイヤレスに 今回作った表を元にプランを行い、安全なワイヤレス運用を行います。 また周波数プランを理解する事により、自社機材(SHURE)のアナログとデジタルを同時使用も 可能という事が分かりました。

(20)

4 モニターチューニングについて

P.19

モニターチューニングはハウリングを起こさずに出力を大きくとるため ハウリングポイントを探しグラフィックイコライザーを使って調整を行います。 <グラフィックイコライザー> グラフィックイコライザーとは周波数帯ごとに音量を調整できるエフェクターで、全体 の音質調整やハウリング防止に役立ちます。 今回はサイドとフットのチューニングを行い改めて手順を確認、検証を行いマニュアル化しました。 使用した機材はSM58、SX300とDSR112、卓はLS9 16chを使用しました。

・4-1下準備

(21)

スピーカーの性能に合わせて、そのスピーカーが出す事のできない 余分な低域と高域を予めハの字にカットしておくことで、スピーカーへの 無駄な負荷を軽減し、スピーカー本来の性能を発揮させることができる。 これを「40万の法則」といいます。 また、ハウリングを起こしやすい低域や高域を必然的にカットできるので、 この状態を基準にチューニングを開始すれば手っ取り早くチューニングを 行う事ができる。

・4-2下準備「40万の法則」

☆ 40万の法則を利用したチューニングの手順 ① 使用するスピーカーの再生可能周波数帯域を調べる。 ② そのスピーカーに最適なハイカットポイントを計算する。 ・40万の法則を利用する場合のハイカットポイントの計算方法 そのスピーカーが再生できる最も低い周波数(ローエンド)で40万を割った数値が、 最適なハイカットポイントとなる。 例として、SX300 の場合、ローエンド周波数は 80Hz なので、 400,000 ÷ 80 = 5000 となり、ハイカットポイントは 5kHz となります。 計算式 400,000 ÷ ローエンド = ハイカットポイント

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P.21

③ 使用するスピーカーに繋がっているイコライザで、ローカットやハイカットの機能を使 い、ローカットをローエンド周波数、ハイカットを計算で求めたハイカット周波数に設定す る。アナログのグラフィックイコライザー等でローカットやハイカットの機能が無い場合は、 それぞれのポイントから斜線状にカットする。 ④ 以上の設定を終えたら、通常のチューニングの手順に従ってチューニングを行う。 ※注意点 計算上最適なハイカットポイントを求めても、実際の音を聞いた場合必ずしも良い音になっている とは限らないので、40万の法則の設定を終えた段階で、実際に音を聞いて確認する。 これについて検証した結果、SX300 の場合は計算上ハイカットポイントは 5kHz となるが、実際に 音を聞くと高音が無くなりすぎていたので、聞きながら調整し、8kHzくらいが良い。

・4-2下準備「40万の法則」の続き

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5 なぜハウリングが起こるのか

音響システムは、マイクからの小さな信号をアンプによって増幅し、スピーカー から大きな音として再生します。その時、スピーカーから拡大された音の一部が マイクに戻り、また同じルートで大きく増幅されるという状態が繰り返されること により、ハウリングが起こります。(右図) また、マイクとスピーカーシステムが同じ空間にある音響設備は、システムのゲイン をあげることのできる限界のレベルがあります。ハウリングしてしまえば、その 音響システムはそれ以上音量を上げることはできません。そのレベルがシステ ムの限界になるばかりだけでなく、そのままでは音響システム自身の破損につ ながる危険な状態です。

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6 モニターチューニングの手順

P.23

①チューニングを行う人はステージで指示を出し、卓操作は他の人にお願い する。チャンネルの音をチューニングしたいモニターへ送っていく。 (仕込みの段階で、予めグラフィックイコライザーをモニターに送るMIX回線に インサートしておく。) ※今回はサイドをMIX1・2、フットをMIX3・4を使って送っています。 サイドのL、RはRACK 2のAチャンネル、Bチャンネル、 フットのL、RはRACK 3のAチャンネル、Bチャンネルにインサートしています。

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② メインの音量はOFFにし、モニターだけにする。 複数系統あるときは、1系統ずつチューニングする。 今回の場合はサイドとフットに分けて行う。 ※④の操作時にハウリングを起こした周波数や起こし そうな周波数が分かれば(分からない場合はアナライ ザーなどの測定ツールを使う)その周波数をグラフィッ クイコライザーでカットする。 ③ ステージ上で話しながら、モニターへの送りレベルを上げていき、ハウリングしないギリギリの ところで止める。 ④ハウリングマージンを取る。(必要な音量が得られた場合でも、オフマイクになった時など、 今以上の音量が必要になった時のため、目安としてチャンネルフェーダーで+5dBくらいまで上げれ る状況を作る。

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P.25

※アナライザーとは 信号の周波数帯域を可視化できるようにしたアプリケーション ハウリングしている周波数ポイント目視で確認できる。 ⑤どの周波数か確認ができたらインサートしてあるグラフィックイコライザーで ハウリングした周波数に一番近い帯域をカットする

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・⑥の詳細 (周波数のカットの仕方) ・カットしたいポイントをハウリングの早さや大きさに応じてカットする。 ・カットしたらもう一度声を出してハウリングした場合、さらにカットする ・この作業をハウリングが起きなくなるまで繰り返す(ミキシングコンソールのフェーダーで+5dB 上げた時にハウリングが起こらないレベルを基準とする) (右図)上限が+12dB,下限が-12dBになっており 間にある黒い線が+ -6dBになっている 真ん中が0dBでフラットになっている 注意点としては全ての周波数をカットしてしまうと単にフェーダーを下げ音を小さくした時と同じ になってしまうので、カットし過ぎないようにする。高域3ポイント、低域3ポイント程度。 尚、アナライザーなどが無く、ハウリングした周波数帯域がわからない場合、各周波数ごとに一 つずつブーストして最も早くハウリングを起こしそうになるところを探しカットする

(28)

P.27

⑦ 音量を上げる ハウリングポイントをカットするとより音量を上げられるようになるので、 「⑤・⑥を行い→音量を上げる」を繰り返し、必要な音量まで近づける。 ⑧ 音質を整える 低音がモヤモヤして全体が聞きにくい・高音が耳に痛いなどの調整は 自分の耳で確かめて、自然に聞こえるようにする。 ⑨ 音量を確認する メインスピーカーと一緒に鳴らして、モニターの音が十分に聞こえるか、逆に音量が大きすぎない か、確認する。音量が大きすぎると感じる場合は、チャンネルのMIXへの送りレベルで丁度良い音 量まで調整する。 モニターの音量を上げてほしいと言われた場合でも、余裕を持った音量でチューニングを行ってあ るので、ほとんどの場合度対応できる。

参照

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