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IRUCAA@TDC : Morphological characteristics on the mandibular fused deciduous anterior teeth with Micro-CT

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

Morphological characteristics on the mandibular

fused deciduous anterior teeth with Micro-CT

Author(s)

西村, 文子

Journal

歯科学報, 109(6): 636-637

URL

http://hdl.handle.net/10130/1883

Right

(2)

論 文 内 容 の 要 旨 1.研 究 目 的 乳歯癒合歯の癒合部は齲蝕に罹患しやすい部位といわれていることから,癒合歯の歯冠形態を正確に把握し ておくことは,齲蝕の診察・診断ならびに歯冠修復処置あるいは窩溝填塞処置を行う上で極めて重要なことで ある。乳歯癒合歯に関する研究は病理組織学的な観察あるいはエックス線写真を用いた観察報告であり,癒合 部位の解剖学的形態について詳細に観察・計測を行った報告はみあたらない。これまでに癒合歯の解剖学的形 態について詳細な検討が行われなかった理由として,癒合歯を収集することが極めて困難であったためと思わ れる。 そこで,試料を非破壊的に,高解像度で任意の視点から解析することが可能となる極微小焦点エックス線 CT 装置(以下エックス線 Micro-CT)を用いて,下顎乳前歯癒合歯の癒合部形態について観察し,形態学的特 徴を明らかにするとともに,癒合歯種間の形態の相違を明らかにすることを目的とした。 2.研 究 方 法 本研究は東京歯科大学倫理委員会の承認を得て行った(承認№22)。試料は交換期のため抜去された日本人下 顎乳中切歯と乳側切歯の癒合歯5本および下顎乳側切歯と乳犬歯の癒合歯4本である。これらの試料につい て,エックス線 Micro-CT 装置を用いて,管電圧45kV,管電流90μA,倍率4倍の条件下で撮影し,二次元ス ライス画像データを取得した。すべての二次元スライス画像について,ノイズ除去およびコントラスト調整を 行った後,三次元構築ソフトを用いて解剖学的歯冠の立体画像を再構築した。次いで,歯冠軸に直角に交わる 等間隔の二次元スライス画像を癒合歯切端側の癒合部から乳中切歯もしくは乳側切歯の唇側の解剖学的歯頸線 まで10断面作製し,それぞれの断面上で唇側および舌側癒合部の展開角,エナメル質厚径,歯髄腔最短距離を 計測し,癒合部の形態変化を観察した。 3.研究成績および考察 癒合部の展開角は,下顎乳中切歯と乳側切歯癒合歯では唇側癒合部に比べ,舌側癒合部の方が展開角は鋭角 であり,下顎乳側切歯と乳犬歯癒合歯では舌側癒合部に比べ,唇側癒合部の方が展開角は鋭角であった。癒合 歯の比較では,唇側癒合部では下顎乳中切歯より下顎乳側切歯と乳犬歯癒合歯の方が有意に鋭角であった。舌 側癒合部で下顎乳中切歯と乳側切歯癒合歯より下顎乳側切歯と乳犬歯癒合歯の方が有意に鋭角であった。エナ 氏 名(本 籍) にし むら ふみ こ

西

(愛知県) 学 位 の 種 類 博 士(歯 学) 学 位 記 番 号 第 1787 号(乙第 726 号) 学 位 授 与 の 日 付 平成20年3月26日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第2項該当

学 位 論 文 題 目 Morphological characteristics on the mandibular fused deciduous anterior teeth with Micro-CT

掲 載 雑 誌 名 Pediatric Dental Journal 第19巻 1号 15∼24頁 2009年

論 文 審 査 委 員 (主査) 藥師寺 仁教授 (副査) 平井 義人教授 中川 寛一教授 井出 吉信教授 栁澤 孝彰教授 歯科学報 Vol.109,No.6(2009) 636 ― 82 ―

(3)

メル質厚径は,下顎乳中切歯と乳側切歯癒合歯で唇側0.42mm,舌側0.33mm,乳側切歯と乳犬歯癒合歯で唇 側0.34mm,舌側0.47mm であり,展開角が鋭角な程,エナメル質厚径は薄くなる傾向が認められた。歯髄腔 最短距離は,下顎乳中切歯と乳側切歯癒合歯で唇側1.55mm∼1.56mm,舌側1.6mm∼1.63mm,乳側切歯と 乳犬歯癒合歯で1.50mm∼2.19mm,舌側1.73mm∼2.38mm であり,象牙質厚径は乳中・側切歯より乳犬歯 の方が厚かった。乳前歯癒合歯の齲蝕診察において,癒合部はその形態学的特徴から齲蝕の初発・好発部位に なりやすい。特に,下顎乳中切歯と乳側切歯癒合歯の舌側癒合部ならびに下顎乳側切歯と乳犬歯癒合歯の唇側 癒合部は深い裂溝を有しているためにこの部の十分な精査が肝要である。さらに,これらの癒合部に対して, 歯面清掃を確実に行うことは不可能であり,この領域を含む癒合部への早期の窩溝填塞の応用およびフッ化物 局所塗布の応用が望ましい。 論 文 審 査 の 要 旨 本研究は,下顎乳前歯癒合歯の癒合部の形態学的特徴を明らかにすることを目的に,日本人下顎乳中切歯と 乳側切歯の癒合歯および下顎乳側切歯と乳犬歯の癒合歯について,エックス線 Micro-CT 装置を用いて癒合部 の展開角,エナメル質厚径,象牙質厚径を計測した。その結果,1)乳中切歯と乳側切歯癒合歯の舌側癒合部 ならびに乳側切歯と乳犬歯癒合歯の唇側癒合部は有意に展開角が鋭角でありエナメル質も薄いことから,この 部の十分な精査が肝要であること。2)乳中切歯と乳側切歯癒合歯の両歯および乳側切歯と乳犬歯癒合歯の乳 側切歯における唇・舌側癒合部最深部のエナメル・象牙境から歯髄腔までの距離(象牙質厚径)は,乳犬歯に比 べ有意に小さく,薄い傾向にある。歯冠外形に比べ歯髄腔が大きく,硬組織厚径が薄い乳歯に対して窩洞形成 を行う際,象牙質厚径は窩洞の深さの決定に重要な指標となること。3)乳前歯癒合歯の癒合部は臼歯咬合面 の小窩裂溝と類似した形態を有し,齲蝕の初発・好発部位となることから癒合部に対しては,窩溝填塞の早期 実施が望ましいことが判明した。 本審査委員会は,①試料の選択条件,② CT 撮影時の試料の固定方法および基準,③エナメル質厚径と齲蝕 発生との関連性,④エナメル質厚径と展開角の関連性,などについて検討および質疑が行われ,概ね妥当な回 答が得られた。また,論文題名,文書の表現法,図の追加,文献の記載など修正すべき点が指摘され訂正が行 われた。本研究で得られた結果は,小児歯科学の進歩,発展に寄与するところ大であり,学位授与に値するも のと判定した。なお,英・独2ヶ国語につき試験を行った結果,合格と認定した。 歯科学報 Vol.109,No.6(2009) 637 ― 83 ―

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