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保育士養成の研究 -医療保育専門士の展開から-

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Academic year: 2021

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保育士養成の研究

− 医 療 保 育 専 門 士 の 展 開 か ら −

吉 田 幸 恵 1.はじめに 現在、保育士養成は、2003(平成15)年の児童福祉法改正に伴う国家資格化、2008(平成20) 年の保育所保育指針の改訂と告示化を迎えるなど、相次いで制度展開が行われている。さらに、 国家試験化が目前とされ、今後も大きな展開が予想されている。そして、このような近年の保育 士資格に関する制度展開からは、保育士の専門性と保育の質の向上が意図されていることが読み 取れる。 一方、2007(平成19)年には、日本医療保育学会認定「医療保育専門士」資格が創設された。 「医療保育専門士」とは、従来「病棟保育士」などと呼ばれてきた、主に小児医療現場を職域と する保育士の専門性向上を目的とした民間資格である。病棟保育士は、医療現場で働くがゆえに 医療・看護に関する知識はもちろん、医師や看謹師等他職種との協働など、いわゆる保育所保育 とは異なる専門性が求められる。しかし、現行の保育士養成課程では、医療・保健に関連する科 目は十分ではなく、医療現場を職域とする保育士に対応しているとは言い難い。このような課題 を受けて創設された「医療保育専門士」資格は、保育士資格取得者のみ取得できるようになって いる。保育士資格を基礎に、「医療保育専門士」資格取得のための学修を積み上げることで、医 療現場で保育をする際に必要な専門知識・技術を上乗せするという仕組みである。なお、現在の ところ、「医療保育専門士」は、小児医療現場で働く際の必須資格として位侭づけられているわ けではなく、小児医療現場で働く保育士の研讃ニーズに応えているに過ぎない状況にある。 戦後60余年を経て、保育士の働く場は多様化し、業務内容や求められる専門性もそれぞれの 職域によって異なるようになってきた。しかし、そのような実態が先行するにもかかわらず、制 度的には保育士という一つの資格で対応してきた。多様化する職域を一つの資格で対応しようと すれば、自ずと限界が生じる。そのため、医療保育専門士のような保育士資格を基礎にして、各々 の職域に応じてより高度な知識・技術を上積みするという養成方法を採用する資格が登場したの だと考えられる。 − 1 1 −

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