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新製法ニオブ・アルミ線材の長尺化と実規模コイル化に成功

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Academic year: 2021

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同時発表: 筑波研究学園都市記者会(資料配布) 文部科学記者会(資料配付) 科学記者会(資料配付)

新製法ニオブ・アルミ線材の長尺化と実規模コイル化に成功

-世界最高の 19.5 テスラ(絶対温度 4.2 度)を発生- 平成18年 5月10日 独立行政法人物質・材料研究機構 概要 1.独立行政法人物質・材料研究機構(理事長:岸輝雄)、超伝導材料センター(センター長: 熊倉浩明)強磁場線材グループの竹内孝夫グループリーダー及び同高温線材グループの北口 仁グループリーダーは、日立電線(株)、(株)神戸製鋼所、ジャパンスーパーコンダクタテ クノロジー(株)からの技術協力も得て、新製法ニオブ・アルミニウム化合物1)線材の長尺 化技術(1km級)を確立するとともに、その長尺線材性能実証を兼ねて実規模サイズのコイ ルを試作し、絶対温度 4.2 度における超伝導コイル発生磁場としては世界最高の 19.5 テス ラの磁場を発生させることに成功した。 2.ニオブ・アルミ化合物線材は、既存のニオブ・スズ化合物2)線材と比べて機械的ひずみ(電 磁応力)が加わったときの超伝導特性の劣化が格段に小さいことから、次世代の強磁場・大 型超伝導コイル線材として期待されている。当機構では、10 年前にニオブ・アルミ化合物多 芯線を生成する独創的な製法(急熱急冷変態3)法)を開発し、優れた耐ひずみ性を維持した まま強磁場特性の大幅な向上を可能にしたが、長尺化には(1)大型ビレット4)の製造技術 と(2)急熱急冷処理における通電加熱による最高到達加熱温度(急冷直前の線材温度)を 連続して安定かつ一定に保つ制御技術の完成という問題点があり、同時に、これら長尺化技 術の確立とともに実規模コイル化の実証が懸案課題であった。 3.今回、ビレットの大型化を成功させるとともに、最高到達加熱温度を安定させるためにこ れまでに重ねてきた工夫を反映した大型急熱急冷装置を新規に開発するなどして、実用化に 不可欠とされる 1km 級長さの長尺化技術を確立した。また、実規模コイルでも昇温速度の制 御可能な変態熱処理方法を工夫して、開発した長尺ニオブ・アルミ線材を用いて実規模サイ ズのコイルを試作した。絶対温度 4.2 度における超伝導コイルとして世界最高である 19.5 テスラの磁場発生に成功し、新製法ニオブ・アルミの優れた長尺・均一特性を実証した。 4.今回得られたニオブ・アルミ線材は機械的ひずみが加わったときにもその臨界電流密度5) 特性が劣化しにくい利点を有することから、NMR6)・MRI7)などのライフサイエンス超伝導機 器や巨大な電磁力が加わる核融合炉・加速器8)などの大型超伝導コイルへの応用が期待され る。 5.これらの結果は 5 月 15 日から大阪で開催される低温工学・超電導学会、8 月 28 日から米 国シアトルで開催される 2006 年応用超伝導会議等で発表される。なお、本研究の一部は文 部科学省科学技術振興費委託研究(新方式 NMR 分析技術の開発)、15 文科振第 332 号、16 文 科振第 556 号および 17 文科振第 212 号の一環として行われた。

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研究の背景 ニオブ・アルミは、既存材料であるニオブ・スズと比較して機械的ひずみ(電磁応力)に対す る臨界電流密度の劣化が小さいことから、これまで他の研究機関においても大きな電磁力が加わ る大型超伝導コイル線材として開発が進められてきた。しかしニオブとアルミを 1000℃以下で直 接拡散反応9)させてニオブ・アルミ化合物を生成する方法が採られたため、組成が最も望ましい 化学量論比10)(3:1)から大きくズレてしまい、ニオブ・アルミ化合物の本来の優れた強磁 場特性が得られず、強磁場用としてはニオブ・スズ化合物に取って代わるまでの実用性がなかっ た。 一方、当機構で開発した新製法(急熱急冷変態法)では、図1に示すように、~1950℃に加熱 してから室温に急冷することによって、通常の方法で得られるものに比べて高濃度のアルミを含 むニオブ(以下、過飽和固溶体11)と表記)をいったん生成し、この過飽和固溶体からニオブ・ アルミ化合物を変態析出させる方法を採用している。過飽和固溶体を経由して生成するニオブ・ アルミの組成はほぼ化学量論比となり、20 テスラ以上の強磁場領域を含む全磁場領域でブロンズ 法ニオブ・スズ線材に比べて大幅な臨界電流密度の向上が実現できる。したがってこの急熱急冷 変態法ニオブ・アルミ化合物線材を利用することにより、従来のニオブ・スズ化合物超伝導コイ ルによる磁場発生記録(絶対温度 4.2 度では 19 テスラ)の更新が期待されていた。なお、実用コ イルの製作に必要な 1km級の長尺線材が必要となるが、これまではニオブとアルミの前駆体複合 線製造のための伸線加工装置や急熱急冷装置処理能力の制約があり、線材一本単位での長さ(単 長)は 370mまでであり、長尺化技術の確立が望まれていた。 成果の内容 図1に長尺化の概要を示す。最初の関門であるビレットの大型化に関しては、ビレットの大型 化により予想される伸線加工性に関する課題を中型ビレットの模擬実験を行って事前に抽出し、 それを反映したビレット構成部材を選択使用して解決した。ニオブとアルミを組み込んだ大型ビ レット(外径 141mm,50kg)は、静水圧押し出し12)したのち最終線径が 1.35mmまで無断線で単 長 2.6kmのニオブとアルミの前駆体複合線に伸線加工できた。急熱急冷処理は、供給リールから 送り出されたニオブ・アルミ前駆体線がCu回転電極と液体ガリウム13)電極の間で融点近くまで通 電加熱され、そのまま冷媒を兼ねるガリウム液中に急冷されて過飽和固溶体に変換され、さらに そのまま別のリールに巻き取られる一連の動作から構成されるが、最終的に得られる超伝導特性 は急冷直前(ガリウム液面直上)の最高到達加熱温度に強く依存し、これを最適温度(~1950℃) で一定に保つことが急熱急冷処理の長尺化技術の鍵であった。今回、加熱電源から単位長さあた りの線に供給される電力エネルギー(これが最高到達加熱温度を決める)を一定にするため、線 の移動速度、加熱電流値に加えて電極と冷媒を兼ねるガリウム液面高さ(急冷した線材表面にガ リウムが付着するので急冷処理量とともに低下するのにしたがい、実効的な電極間距離が拡がる) も制御した。また、アメのように柔らかくなった加熱部をクリープ変形させない線張力の微調整 を実施し、さらに突発的なゆるみから生じる弛み(実質的に加熱時間を増加させて溶断に至る) の主原因であった俵積みして巻き取った線材の崩落をなくすために精密整列巻き取り機能を付加 した大型急熱急冷装置を開発した。これにより上記長尺線の半分(1.3 km)を使ってその全長に渡

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さらに長尺均一特性の実証試験として、従来のコイル線材長さと比べて約 3 倍長いニオブ・ア ルミ過飽和固溶体線(764m、図2)で、ターン数が 3 倍以上(3833 ターン、図3)で巻き線内径 が 30 mm、巻き線外径が 97 mm、巻き線高さが 251 mmの実規模サイズのコイル(図3写真右)を 試作した。急熱急冷変態法の制約として、変態温度までの昇温速度が不十分な場合に最終的に生 成するニオブ・アルミ化合物の超伝導特性が劣化してしまうことが挙げられる。実規模コイルで は熱容量が大きくなるため、過飽和固溶体をニオブ・アルミ化合物に変態させるためのコイル熱 処理において、室温から均一に十分な速度(160℃/時)で昇温するには困難がある。今回は、安 定化材を複合する際に過飽和固溶体に積極的に塑性ひずみを導入することにより変態後の超伝導 特性の昇温速度依存性そのものを鋭敏なものから鈍感にすることに成功した。さらに、最終的な 超伝導特性に決定的に影響を及ぼすのが500℃~800℃の温度区間の昇温速度である知見に基づき、 500℃でいったん昇温を止めてコイルの温度分布が一様になった後再び800℃まで昇温させる方法 を考案した。これら二つの方法を採用して、実規模コイルにおいても、特性劣化を抑制して変態 熱処理することに成功した。このコイルを含浸処理した後、ニオブ・チタン合金15)/ニオブ・ス ズ化合物・超伝導外層コイル(巻き線内径 101mm、巻き線外径 409mm)の内側に組み込んで通電試 験を行った。外層コイル(絶対温度 4.2 度で運転)のバックアップ磁場 15 テスラの中で、絶対温 度 4.2 度で 242.3 アンペアまでニオブ・アルミ内層コイルに通電して追加磁場 4.5 テスラ(中心 磁場 19.5 テスラ)を発生した。この合計 19.5 テスラの中心発生磁場は、これまでの絶対温度 4.2 度における超伝導コイルによる中心発生磁場の最高値である19 テスラを0.5 テスラ更新している。 これにより新製法ニオブ・アルミ化合物線材の優れた長尺・均一特性が実証できた。 図4は絶対温度 4.2 度で運転した超伝導コイルの発生磁場記録の年代による推移を示す。(旧) 金属材料技術研究所で開発したバナジウム・ガリウム(V3Ga)化合物線材を用いた超伝導コイル が、絶対温度4.2 度で運転した超伝導コイルの発生磁場記録を1990 年まで保持していた。その後、 第三元素添加により強磁場特性が改善されたニオブ・スズ(Nb3Sn)化合物線材が強磁場超伝導材 料の主役となり、国内外の研究機関で、その磁場発生記録は 19 テスラまで向上していた。今回、 (旧)金属材料技術研究所を引き継ぐ物質・材料研究機構が、再び、新しい急熱急冷法ニオブ・ アルミ(Nb3Al)化合物線材の長尺化の成功によりこの発生磁場記録を更新した。 波及効果と今後の展開 強磁場での臨界電流密度が大きいだけでなく機械的ひずみ(電磁応力)に対する超伝導特性の 劣化が少ない特徴を有する新製法ニオブ・アルミ化合物線材の長尺化と実規模コイル化が実証で きた意義は大きい。コンパクトで強磁場の発生が求められている物性研究用超伝導コイルには直 ちに適用可能である。また、酸化物超伝導線材と比較して超伝導接続が容易であることから、少 しでも強い磁場を永久電流モードで発生することが求められていた NMR コイルや MRI コイルへの 適用も期待できる。さらに、核融合炉や加速器を始めとした多くの大型・応用超伝導システムで は、超伝導コイル線材の受ける電磁応力を低く抑えることが装置全体のサイズを大きくする要因 にもなっており、新製法ニオブ・アルミ線材の使用が大型超伝導コイルの高性能化に加えて装置 全体のコンパクト化にもつながることで大幅な建設コストの低減が期待できる。 これらの結果は5月15日から大阪で開催される低温工学・超電導学会、8月28日から米国 シアトルで開催される 2006 年度応用超伝導会議等で発表する予定である。

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問い合わせ先: 〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1 独立行政法人物質・材料研究機構 国際・広報室 TEL:029-859-2026 研究内容に関すること: 独立行政法人物質・材料研究機構 超伝導材料センター 強磁場線材グループ グループリーダー 竹内 孝夫 TEL: 029-859-2534 E-mail: [email protected] 文部科学省科学技術振興費委託研究(新方式 NMR 分析技術の開発)に関すること: 独立行政法人物質・材料研究機構 超伝導材料センター 高温線材グループ グループリーダー 北口 仁 TEL: 029-859-2323 E-mail: [email protected]

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用語解説 1)ニオブ・アルミニウム化合物: Nb3Alのこと。現在実用化されているニオブ・スズ(Nb3Sn)化合物と同じ結晶構造を有する。ニ オブ・スズ化合物と比べて応力・ひずみが加わったときの超伝導特性の劣化が小さい特徴を有す る。なお、本資料ではアルミニウムはアルミと表記している。 2)ニオブ・スズ化合物: Nb3Snのこと。10 テスラ以上の強磁場を発生する超伝導コイルに幅広く利用されている。機械的 な応力・ひずみに対して超伝導特性が顕著に劣化するのが弱点である。最近、建設地が決まった ITERでは 500-600 トンもの大量のニオブ・スズ化合物線材が利用される。 3)変態: 結晶構造が別の構造に変わること。急冷して得られるニオブにアルミが過飽和に固溶した bcc (体心立方体)相は準安定相であり、これを A15 型のニオブ・アルミ化合物に変態させている。 4)(押し出し)ビレット: 押し出し加工する目的の複合材料を銅(合金)管に組み込んだもの。ビレットサイズとともに 大きな押し出し能力が必要になる。重量で 50kg 以上のビレットを静水圧押し出しするには最大 4000 トンの押し出し能力が必要になる。 5)臨界電流密度: 超伝導状態で流すことのできる電流の上限値(臨界電流)を線材の断面積で除した値。この値 が高いほどコイルをコンパクトに設計できる。強磁場発生コイルには、強磁場領域まで高い臨界 電流密度を保持した超伝導線材が不可欠である。 6)NMR: 核磁気共鳴のこと。物質内部の原子核の位置や価電子状態に依存する電磁波を、原子核が吸収・ 放出する現象であり、放出されたエネルギーを測定することによって、物質の微細な原子・分子 構造を決定できる。 7)MRI: 水素元素の核磁気共鳴を利用した画像診断法で、人体内部を診断するのに利用される。 8)加速器: リング内で高速に荷電粒子を走らせて、徐々に加速する装置。荷電粒子を曲げるのに 2 極超伝 導マグネットが、また、粒子ビームの焦点を合わすのに 4 極超伝導マグネットが利用される。コ イル形状が複雑なため大きな電磁力が加わる。

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9)拡散反応: 拡散に伴い元と異なる結晶構造の生成物が生成すること。体心立方構造のニオブ(Nb)と面心 立方構造のアルミ(Al)から構成される拡散対を 700-800℃で熱処理すると、はじめにAlがNbAl3化 合物層に変化し、その後熱処理を続けるとNbAl3とNbの境界にNb3Al層とNbAl2層が同時に生成する。 1000℃以下の温度で拡散反応させた場合、化学量論比よりAlの組成が不足したNb3Alが生成するの で超伝導特性は本来の特性より劣る。 10)化学量論比: 化合物の原子比のこと。ニオブ・アルミ化合物(Nb3Al)では、NbとAlの比が 3:1 のときに超 伝導特性が最も良くなる。 11)過飽和固溶体: 固溶とは、固体が自分自身の結晶構造を変えずに他の元素を含むことをいう。通常は含む元素 の量には限界があり飽和する。急冷などの特殊なプロセスを用いることにより通常の飽和量以上 に他の元素を含んだ状態とすることができ、これを過飽和固溶体と呼ぶ。 12)静水圧押し出し: 押し出し加工の一形態。静水圧下で押し出すことにより均一な押し出し加工を実現する。超伝 導多芯線の製造に適用するとフィラメントの異常変形が抑制されることが知られている。 13)ガリウム: 融点が~30℃で沸点が~2200℃の金属。融点が低く扱いやすい液体金属で導通があることから 電極にもなり、また、沸点が高く蒸気圧も低いので真空雰囲気で~1950℃に加熱された前駆体線 の冷媒としても好都合な金属である。 14)安定化材: 熱的または電磁気的擾乱に対して超伝導状態を安定に保つため、実用超伝導線材には銅、銀、 Al などの電気伝導度の高い材料が複合されている。 15)ニオブ・チタン合金: Nb-Tiのこと。9テスラ以下の低磁場発生に利用されている。10 テスラ以上の強磁場を発生す る超伝導コイルの場合、磁場の低い外側はNb-Tiコイル、また磁場の高くなる内側はNb3Snコイル を組み合わせて利用することが多い。

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通電加熱(~1950℃) + 急冷 ニオブ/アルミ前駆体線 ニオブ・アルミ過飽和固溶体線 コイル巻き線 + 変態熱処理(800℃) Cu/ニオブ・アルミ過飽和固溶体線 Cuクラッド加工 Cu/ニオブ・アルミ化合物線 実規模コイル 静水圧押し出し 伸線加工

均一な急熱急冷処理:1.3km

>[email protected]

dia 大型ビレット(50kg) 通電加熱(~1950℃) + 急冷 ニオブ/アルミ前駆体線 ニオブ・アルミ過飽和固溶体線 コイル巻き線 + 変態熱処理(800℃) Cu/ニオブ・アルミ過飽和固溶体線 Cuクラッド加工 Cu/ニオブ・アルミ化合物線 実規模コイル 静水圧押し出し 伸線加工

均一な急熱急冷処理:1.3km

>[email protected]

dia 大型ビレット(50kg) 通電加熱(~1950℃) + 急冷 ニオブ/アルミ前駆体線 ニオブ・アルミ過飽和固溶体線 コイル巻き線 + 変態熱処理(800℃) Cu/ニオブ・アルミ過飽和固溶体線 Cuクラッド加工 Cu/ニオブ・アルミ化合物線 実規模コイル 静水圧押し出し 伸線加工

均一な急熱急冷処理:1.3km

均一な急熱急冷処理:1.3km

>[email protected]

dia 大型ビレット(50kg) 図1 急熱急冷変態法ニオブ・アルミ線材の長尺化のフローチャート。大型ビレットから出発して 2.6km の前駆体線を製造し、半分の長さを利用して今回新規に導入した大型装置で均一に急熱急 冷処理を施し1.3km の過飽和固溶体線を得た。過飽和固溶体の良好な展性を利用して、急冷後に 機械的にCu を安定化材として複合し実規模コイル線材に供した。

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1996 1998 2000 2002 2004 2006 0 100 200 300 400 500 600 700 800

コイルに使用した線

の連続長さ (

m

)

西暦 (年)

銅安定化材付き線材

安定化材なし

今回の成果 1996 1998 2000 2002 2004 2006 0 100 200 300 400 500 600 700 800

コイルに使用した線

の連続長さ (

m

)

西暦 (年)

銅安定化材付き線材

安定化材なし

今回の成果 図2 急熱急冷法ニオブ・アルミ化合物線材を用いて製作した超伝導コイルに使用した線材の連続長さ の年代による推移。1999 年以降は銅を安定化材として複合した線材が用いられており、年代と ともに線材長さが増加している。線材長さが30 m(青色四角)、254 m(緑色四角)、764 m(赤 色四角)のコイル写真を図2に示す。

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15 T + 4.5 T = 19.5 T @ 4.2 K 21.2 T + 1.3 T =22.5 T @ 1.8 K 14 T + 3.2 T =17.2 T @ 4.2 K 50mm 50mm 25mm 4.2Kで世界最高 の磁場発生記録 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000

ルのターン数

西暦 (年)

15 T + 4.5 T = 19.5 T @ 4.2 K 21.2 T + 1.3 T =22.5 T @ 1.8 K 14 T + 3.2 T =17.2 T @ 4.2 K 50mm 50mm 25mm 4.2Kで世界最高 の磁場発生記録 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000

ルのターン数

西暦 (年)

図3 銅を安定化材として複合した急熱急冷変態法ニオブ・アルミ化合物線材を用いた超伝導コイルの 年代による推移。急熱急冷変態法ニオブ・アルミ化合物線材の長尺化の進展とともにコイルのタ ーン数、サイズが年代とともに大きくなっている。今回試作したコイル(写真:右)は線材長が 764 m、ターン数が 3833 で、絶対温度 4.2 度の運転温度においてバックアップ磁場 15 テスラ中 で4.5 テスラの追加磁場の発生に成功した。合計 19.5 テスラの発生磁場の値は絶対温度 4.2 度で 運転した超伝導コイルとして世界最高記録である。

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1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 16.5 17.0 17.5 18.0 18.5 19.0 19.5 20.0

発生

磁場(

西暦(年)

V

3

Ga

Nb

3

Sn

Nb

3

Al

金属材料技術研究所 (現:物質・材料研究機構) 物質・材料 研究機構

絶対温度4.2度で運転した

超伝導コイルの発生磁場記録

日本原子力研究所 (現:原子力研究開発機構) ジュネーブ大・ブルカー ジャパンマグネットテクノロジー (現:ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー) 今回の成果 図4 絶対温度4.2 度で運転した超伝導コイルの発生磁場記録の年代による推移。(旧)金属材料技術研 究所で開発したバナジウム・ガリウム(V3Ga)化合物線材を用いた超伝導コイルが絶対温度 4.2 度で運転した超伝導コイルの発生磁場記録を 1990 年まで保持していた。その後、第三元素添加 により強磁場特性が改善されたニオブ・スズ(Nb3Sn)化合物線材が主役となって、国内外の研 究機関で、19 テスラまで向上した。新しい急熱急冷法ニオブ・アルミ(Nb3Al)化合物線材の長 尺化の成功により、(旧)金属材料技術研究所を引き継ぐ物質・材料研究機構が再びこの発生磁 場記録を更新した。

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