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移民と地域活性化

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Academic year: 2021

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移民と地域活性化

Immigrants and regional revitalization

敏達

1

,姜

理惠

1

Minda WANG

1

and Rihyei KANG

1

1

北陸先端科学技術大学院大学

1

Japan Advanced Institure of Science and Technology

Abstract: As Japanese female entreprenuerial activity index is the 2nd lowest rank in the world by GEM 2016, it is urgently necessary for Japan to encourage Japanese female entrepreneurship. This paper reports one case to try to educate female undergraduate students trough running shave-ice shop management. The experience to manage their own business drived the students to try their own start-up and be entrepreneurial.

はじめに

人口減少は日本の大きな課題として始まったばか りである。政府将来推計によれば、現在1 億 2800 万 人の人口がこれから十年間に1000 万人近い大激減、 50 年後は 3 割(約 4000 万人)減少して 8700 万人に なり、総人口に占める65 歳以上の割合は 4 割に達す るとなる。人口減少の中身を見てみると、若者は減 り続ける一方で、高齢者は増加を続けるという問題 が浮上している。少子化によって毎年、500 を超える 小中高校が廃校となる状況が続いている。一方、2035 年には85 歳以上の高齢者人口は 1000 万人に達する という。今、政府側は女性と高齢者を積極的に活用 すること、そして子供を増やすための政策を進めて いる。また、地方都市においては人口流出を防ぐた めの努力も行われている。しかし、日本全体の人口 が減少しつつある現在においては、その政策も追い ついていないのが現状である。 移民の受け入れは下り坂のスピードを緩める方策 の一つである。シンガポールの合計出生率は1.2、日 本の 1.4 より低い。にもかかわらず、シンガポール の人口は増え、経済成長が続くと予想している。現 在531 万人の総人口は 2030 年には最大で約 3 割増 の 690 万人と見込まれるとしている(A Sustainable Population for a Dynamic Singapore, Population White Paper,Jan.2103)。それは、移民の受け入れ政策をしっ かりと組み込むことで国家成長戦略を考えているか らである。シンガポールの1 人当たりの国民所得は 日本を上回っている。また、多くの移民にもかかわ らず、一般の予想を裏切って、犯罪率は極めて低い。 これからの日本社会は多文化共生社会になるだろ う。その中に、日本人も外国人も一緒に暮らし、町 を一緒に作っていくと考えられる。今までの事例を いくつ見ながら、多文化共生社会を想像られたらと 思う。

事例

日本で働くブラジル人も多く、石川県には960 人、 富山県には2千人が工場などで働いている。小松市 は金沢市に次ぎ、県内で2番目に多く外国人が暮ら している。中でもブラジル人が最も多く、建機メー カーのコマツや同社の協力企業へ出稼ぎに来る人や その家族が大半を占める。2106 年4月時点では 626 人が居住していた。小松では、ブラジル料理店など を核にコミュニティーが形成され、地域に根付いて いる。2017 年7月には初めて「ブラジリアン柔術」 の北陸地区大会が開催されたほか、ブラジルの伝統 スポーツ「カポエイラ」やサンバ、ボサノバといっ たダンス・音楽も広がりを見せている。 石川県・富山県はブラジルとの民間交流も盛んだ。 高校相撲金沢大会では、活躍した選手を選抜し、こ れまで8度のブラジル遠征を行い、相撲の普及を後 押ししてきた。また、今年のリオのカーニバルには 富山県在住の女性2人を含む16人がパレードに正 式参加し、喝采を浴びた。 富山県には、89 もの国や地域の人々が住んでいる。 生活習慣や考え方が違うと、ときには衝突し、トラ ブルになってしまうこともあった。しかし、富山県 では、住民同士が異なる文化や生活習慣、価値観等 を認め合い、力を合わせて互いに暮らしやすい地域 を築いていけるよう、「多文化共生の地域づくり」に 努めている。

(2)

例えば、パキスタン人中古車販売業者と地域住民 との軋轢が問題となっていた。このような状況を踏 まえて、射水市を多文化共生のモデル地域として位 置づけ、年々増加する外国人児童生徒への支援や地 域の中での多文化共生を推進する先導的な事業とし て、(財)とやま国際センター(当時)が中心となり 「外国籍こどもサポートプロジェクト」(以下「プロ ジェクト」)をスタートさせた。このプロジェクトは、 外国籍の子どもたちに学習支援の場として「多文化 こどもサポートセンター」を提供するものであり、 平成 19 年度から 3 ヵ年かけてサポートセンターの 立ち上げ、運営を行い、その後はプロジェクト全体 を射水市へ引き継いだ。この射水市でのプロジェク トの成功をもとに、平成22 年度からは,高岡市にお いても同プロジェクトを開始し、平成23 年 10 月に 野村小学校地区に「多文化こども勉強室」を開所し た。様々な取り組みの結果としては、パキスタン人 の団体が、近辺のゴミ拾いや道端の花壇整備などを 行っている。地元の人々から高く評価されている。 また、彼らパキスタン人は、中古車業者周辺のトラ ブル回避のために自治会と市役所が始めた地域パト ロールにも協力している。トラブル回避に効果があ った。 外国人登録者数が、全国で5 番目( 15 万 2,486 人 /2016 年末現在)に多い埼玉県。リーマンショック などの影響で、全国的に外国人登録者数が減少して いる中、埼玉県は年々その数を増やしている。 また、日本は超高齢化社会に突入した。高齢化の 進展に伴い、今後ますます介護のニーズが高まって いくと考えられる。そのような状況の下、これまで さまざまな形で在住外国人の支援を行ってきた(財) 埼玉県国際交流協会は、2009 年度に日本に定住して いる外国人を対象に「介護の仕事に役立つ日本語教 室」を開催した。受講者はペルー人8名、ブラジル 人4名、中国人3名、韓国人2名、タイ人、フィリ ピン人、ボリビア人が各1名ずつの計 20 名であっ た。その受講生の1人が今回ご紹介する趙誠子(チ ョウ・ソンジャ)さんである。趙さんは韓国出身で、 日本に来て今年で 27 年になる。趙さんは、2009 年 8月から 10 月まで「介護の仕事に役立つ日本語教 室」で介護の基礎、日本語講座、介護実習を受講し た後、ヘルパー養成講座に通って資格を取得した。 現在は埼玉県戸田市にある「グループホームくつろ ぎの家」で、介護ヘルパーとして働いている。日本 語が堪能で日本文化にも通じている趙さんは、日本 と韓国の文化・習慣の違いなどを明るい話題として 取り上げ、グループホームの雰囲気を和やかにして いる。また、趙さんが作る韓国料理はグループホー ムの入居者の皆さんの間で好評で、その中でも韓国 海苔巻やビビンバは特に人気がある。

考察

筆者は、紹介した三つの例の分類を試みた。小松 市のブラジル移民が自民族の文化を日本人に発信す る例を海外文化と日本文化の異化とし、富山のパキ スタン移民がゴミ拾い、花壇整備、パトロールに協 力することを海外文化と日本文化の同化とする。ま た、埼玉県の韓国移民が介護の仕事に役立つ事例は、 大きな方向から見ると、海外文化と日本文化の同化 と思う。その中で異文化コミュニケーションが進む ことを海外文化と日本文化の異化と理解している。 この三つの例を見ると、多文化共生社会の大前提は 海外文化と日本文化の同化だと思う。日本文化を基 盤とし、海外文化魅力的部分を吸収し、町をつくい く。その同時に、文化の異化も認められ、多民族の 独自性を保つままである。このパターンで将来を作 る方こそは時代の流れに乗ることと考えている。

おわりに

在住外国人というと支援を受ける対象としてイメ ージしがちだ。もちろん、在住外国人に安心して暮 らしていくために支援は不可欠だ。しかし他方、在 住外国人の方々の活動が地域に活気や活力を与え、 自治体の側も多様な背景をもつ人々が地域の中で暮 らしていることを「地域の大切な資源」として捉え て、独自の魅力的なまちづくりを行おうとする取り 組みも実施されている。目に見える地域貢献だけで なく、文化創造も外国人による大きな社会貢献とい えるのではないだろうか。そして外国人の日本での 暮らしは、世界中で語り継がれる。日本に暮らして 帰国した人々や別の国に移住した人々が、日本の印 象として思い出を語ることになる。自治体や地域の 暖かさは、世界中の人々に知られる。何世代にも繋 がるライフサイクルという長いスパンをもって、多 文化移民政策の策定が必要だろう。

参考文献

[1]「特集 在住外国人と地域活性化」『自治体国 際化フォーラム』CLAIR(クレア)一般財団法人自 治体、pp.2-18, (2011)

参照

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