• 検索結果がありません。

大学生の食生活改善の取組

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "大学生の食生活改善の取組"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Title. 大学生の食生活改善の取組. Author(s). 土岐, 圭佑; 岡田, みゆき. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 66(2): 153-159. Issue Date. 2016-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/7864. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第66巻 第2号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 66, No.2. 平 成 28 年 2 月 February, 2016. 大学生の食生活改善の取組 土岐 圭佑・岡田みゆき* 北海道教育大学釧路校家庭科教育研究室 *. 北海道教育大学旭川校家庭科教育研究室. Practice in Improving the Eating Habits of University Students DOKI Keisuke and OKADA Miyuki* Department of Education, Kushiro Campus, Hokkaido University of Education *. Department of Education, Asahikawa Campus, Hokkaido University of Education. 要 旨 本研究の目的は,大学生の食生活を改善するために,自ら目標を立て,実践し,その結果か ら,食生活改善の達成度と食生活に関する意識の変化を明らかにすることである。また,食生 活の改善に家庭科で学習した知識や技能を活用できたかについても明らかにした。 結果は,次の通りである。学生は取組が容易なものから難しいものへと段階的に達成できる 目標を立てていた。また,目標の設定や改善の取組から,これまでの家庭科で学んだ知識や技 能を自己の食生活改善に生かしていることがわかった。全体を通して,最も多く取り上げた目 標は野菜を摂ることで,80%の学生が目標にしていた。食生活を改善するためには,この目標 が重要であると捉えている学生が多かった。最も達成された目標は『ご飯を摂取する』,『夜遅 く食べない』であった。1週間の内6日以上達成されていて,すぐに改善できる目標であった。 また,学生の考察や感想から,食生活が改善したことを実感したり,食生活の大切さに気付い たりした学生が多く,取組の有効性が示された。一方,『朝食を摂る』は,あまり達成できな い目標で,不規則な生活が,食生活改善を妨げる要因であることが考えられる。. 1.研究の目的. 1) を行った。 意識についてのインターネット調査」. その調査結果から,1)大学生は,他の世代より. 大学生は,家庭内で主に食事をする入学以前と. も食育に関する関心が薄いこと,2)大学生は,. は異なり, 食生活を自己管理しなければならない。. 他の世代よりも食生活に満足していないこと,3). 特に,一人暮らしを始めた場合は,食生活の自己. 上級学年ほど,男性ほど,下宿生ほど,朝食欠食. 管理が大きな課題となる。. が多く,朝食を欠食する学生ほど,栄養バランス. 内閣府は,大学生の食生活に関する実態を把握. への意識が低く,夕食時間が遅く,健康ではない. するため,2009年に「大学生の食に関する実態や. と思う傾向にあること,4)食育に関心がある人. 153.

(3) 土岐 圭佑・岡田みゆき. ほど, 「朝食をとる」,「栄養バランスを意識して. 学習した知識を活用することができるのかを明. いる」 「料理をしている」, , 「身体面で健康である」. らかにする。. といった傾向にあるが,料理については男女間で. 2.大学生の食生活改善の達成度と,取組を通し. は大きな違いは見られないことが指摘された。ま. て食生活に関する意識がどのように変化したか. た,川崎他は,大学生は一人暮らしをする上で節. を明らかにする。. 約するために食費を軽減させ,結果的に食事のレ パートリーが少なくなる,安価な食品の使用によ り,栄養摂取に偏りが見られるなどを指摘してい. 2.研究の方法. る2)。つまり,大学生の食生活には課題があり,. 目的1に関しては,大学生が立てた食生活改善. 自己管理がうまく行っているとは言えず,改善の. に関する目標が高等学校家庭基礎の教科書(4社). 必要性がある。. の内容に基づいているかを調査することにより明. 食生活改善に関する先行研究を見ると,まず上 3). らかにする。. 田・小島・山本 は,男性よりも女性の方が食生. 目的2については,学生に数値化してもらった. 活を改善する意識も行動実践も高いことを指摘し. 実践の達成度と,実践に関する考察や感想から明. 4). 5). ている。松山・小松 と立松 は,栄養教育と調. らかにする。. 理講習が大学生の食生活改善に繋がる可能性を示. 調査対象者は,大学で食に関する学習をしてい. 6). 唆している。福田・池田 も食教育並びに食に関. ない,また本研究内容である食生活を改善する取. する情報を与えることが大学生にとって必要であ. 組に同意した教員養成系大学の1年生20名(男子. 7). ることを指摘している。また,井川他 は,短期. 学生6名,女子学生14名)である。調査内容は,. 間でも適切に栄養を摂取すること,3食規則正し. 大学生が自己の食生活を改善する目標を1週間ご. く食事をとることにより確実に女子学生の栄養状. とに立て,1ヶ月間実践し,その報告書を提出さ. 況が改善されることを明らかにしていている。こ. せることである。報告書には,1週間ごとの目標. のように,先行研究では,食生活を改善するため. と自己評価と考察,取組の感想等を記述してもら. に,食教育あるいは食に関する情報を与えること. い,形式は自由とした。調査時期は2014年7月で. と,調理実習を通して改善するための技能を身に. ある。. つけることが効果的であると指摘している。. なお,教科書と大学生の報告書の記述に関する. しかしながら,学生の多くは小学校5年生から. 分析と考察にあたっては記述内容を検討し,項目. 高等学校2年生までの7年間の学習で食教育を受. やカテゴリー別に分け,その項目が記述されてい. けており,多くの知識と技能を持っているはずで. れば,記述内容の量に関係なく,1とカウントし. ある。情報を持っていないのではなく,食生活を. て進めた。また,実践の達成度については,目標. 改善する必要性を認識していなかったり,取り組. が1週間のうち6,7日達成できた場合は○(3. むきっかけがなかったりするだけではないだろう. 点),4,5日達成できた場合は△(2点),それ. か。これまでの既習内容から自己の課題にあった. 以下を×(1点)として,学生に自己評価しても. 目標を立て,自分の力で改善することは可能では. らった。. ないか,また,改善の過程で,健康な食生活の大 切さを実感し,自己管理能力も付くのではないか と考える。. 3.結果と考察. そこで,本研究の目的を以下の二つとする。. ⑴ 食生活を改善するための目標. 1.大学生は,食生活を改善するための目標を立. 表1は,学生自身が自分の食生活を改善するた. て,実践するにあたって,これまでの家庭科で. めに立てた目標である。教科書の数値は,その項. 154.

(4) 大学生の食生活改善の取組. 目が記述されている教科書の数を示している。△. の数値は,その項目の目標を立てた人数を表して. は,目標に書かれている通りではないが,類似す. いる。なお,目標は1週間ごとに立てているが,. る目標が書かれている場合に付けている。その他. 1週目で立てた目標は1ヶ月間実践する,2週目. 表1 食生活改善のための目標(n=20) カテゴリー 目 標 食品の接収 1日1回乳製品を摂る (39) 毎日牛乳を飲む 野菜を摂る 野菜を1日350グラム摂る 緑黄色野菜を1日に2つ以上摂る 果物を摂る 果物を1日200グラム摂る 週に3回は魚を食べる 魚料理を食べる 1日1回,ご飯を食べる 夕食のご飯の量を減らす 炭水化物を毎回摂る パンを摂りすぎない 昼食はパンにする 食物繊維を摂る 500ミリリットル以上水分を摂る 豆類を摂る たくさんの食品目を摂る バランスよく食べる 1日に必要な栄養素を摂取する お菓子を摂りすぎない 清涼飲料水を摂りすぎない 加工食品を摂りすぎない ファーストフードを摂り過ぎない 食塩を控える 脂肪を摂りすぎない 地域の産物を摂る 食 べ 方 朝食を摂る (32) 1日3食摂る 間食を減らす 間食しない 毎日同じ食事の量にする 決まった時間に食べる 夜食を摂らない 夜10時以降は食べない 1日1300カロリーにおさえる コミュニケーションを図って食べる 毎食,主食,主菜,副菜を組み合わせる 食べ残しをしない 好き嫌いしない 食事を楽しむ 調 理  (8)自分で調理する 1日1回自分で調理する 昼食は弁当を持参する その他  (1)盛りつけを工夫する 安全な食材を選ぶ. 教科書会社 4 4 4 4 △4 4 4 △4 4 4 0 4 0 0 3 △3 3 4 4 4 4 4 4 2 4 4 4 4 4 3 3 1 3 4 △4 0 4 4 4 1 4 4 △4 0 3 4. 1週目 1 0 3 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 3 1 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0. 2週目 0 2 4 0 0 0 2 0 0 2 0 1 1 1 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 2 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0. 3週目 0 0 3 0 1 1 0 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 1 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 1 2 1 1 0. 4週目 1 0 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 1 0 2 2 0 0 0 0 0 0 0 2 1 0 0 0. 合計 2 2 13 2 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 0 1 6 0 0 0 0 0 0 0 0 7 5 5 7 1 2 2 1 1 1 0 0 0 0 4 3 1 1 0. 155.

(5) 土岐 圭佑・岡田みゆき. で立てた目標は3週間実践するというように,立. 3,4週目の目標としていた。取組は難しいが,. てた目標は取組が終わるまで継続して実践してい. 食生活改善の最終目標として取り上げるべき内容. る。そのため,学生は取組が容易なものから難し. と考えているのであろう。また,自分で調理をす. いものへと段階的に達成できるように目標を立て. ることや決まった時間に食べることも,3,4週. ている。. 目の目標として取り上げており,食生活改善の最. まず,学生が立てた目標のほとんどが教科書に. 終目標として捉えていることがわかる。一方,清. 記載されている内容であった。 「パンを摂りすぎ. 涼飲料水,加工食品,ファーストフード,食塩,. ない」などのパンの摂取に関する目標, 「夕食の. 脂肪などを控えることを教科書では記載されてい. ご飯の量を減らす」などのダイエットに関する目. るが,これらを目標に取り上げた学生はいなかっ. 標, 「昼食は弁当を持参する」の弁当に関する目. た。現在の食生活の課題でもあるだけに,食生活. 標は教科書には記載されていないが,他の目標が. 改善の視点として,目を向けられるようにする必. すべて教科書に記載されていた。このことから,. 要がある。. これまでの家庭科で学んだ知識を自己の食生活改 善に生かしていることがわかる。つまり,食生活. ⑵ 目標の達成度. 改善のための知識は十分であると言える。. 表2は,学生が立てた目標がどれくらい達成さ. 次に,学生が立てた目標を見ると,1週目に立. れたかをカテゴリーや項目ごとにまとめたもので. てた目標の中で最も多かったのが「朝食を摂る」. ある。実践の達成度は,○(3点),△(2点),. である。合計でも7人と3分の1の学生が目標と. ×(1点)で学生に自己評価してもらい,その平. している。また,「1日3食摂る」も,昼食や夜. 均値を示している。3点に近いほど,目標が達成. 食を摂ることを目的にこの目標を設定したとも考. されていることを示す。なお,「1日1回乳製品. えられるが,朝食を摂ることを目的にした学生も. を摂る」と「毎日牛乳を飲む」をまとめて『乳製. いるであろう。そう考えると,朝食を摂っていな. 品』という目標項目にして示すなど,関連する目. い学生が実際に多いことがわかる。しかしながら,. 標を1つにまとめて目標項目を設定し,達成度を. 1週目の目標にしていることから,取り組みやす. 示している。また,1人の学生しか設定しなかっ. い,また重要な目標と捉えていることもわかる。. た目標は,カテゴリー達成度には加えているが,. 2番目に多いのは,「野菜を摂る」,「1日3食摂. 目標項目として取り上げていない。. る」 , 「間食をしない」であった。特に,「野菜を. まず,すべての目標項目の達成度は2.00以上で. 摂る」は,合計13人と最も多くの学生が目標とし. あることから,週の半分以上は目標が達成されて. ていた。 「野菜を1日350グラム摂る」や「緑黄色. いた。最も達成された目標項目は『ご飯』を摂取. 野菜を1日に2つ以上摂る」を加えると,野菜を. することと,『夜遅く食べない』であった。達成. 摂ることに関しては16人,80%の学生が目標にし. 度が3.00であったことから,この目標に関しては,. ていた。実際は野菜を十分に摂れていないが,食. 1週間の内6日以上達成されており,気をつける. 生活を改善するためには,重要な目標であると捉. とすぐに改善できる項目と言える。. えている学生が多いことがわかる。間食に関して. 次に,達成度が高かった目標項目は,『野菜』. も, 同様の結果が言えるだろう。「間食を減らす」. と『魚』を摂取することであった。達成度は2.83. と「間食しない」で合計12人,60%の学生が目標. であり,かなり高い数値を示していた。また, 『栄. にしていた。間食する学生が多いが,食生活の改. 養のバランス』を考えて食事をすることも高い達. 善のためには,重要な目標であると捉えているこ. 成度を示していた。これらの目標は,学生が食生. とがわかる。. 活を改善する上で重要な目標と捉えているだけで. 他に, 「バランスよく食べる」も6人の学生が,. なく,実践もしやすい目標であることがわかる。. 156.

(6) 大学生の食生活改善の取組. 表2 カテゴリー別の目標達成度 カテゴリー. 目標項目. 食品の摂取 乳製品. 食べ方. 調理. 達成度. カテゴリー達成度. 2.64. 野菜. 2.83. 果物. 2.20. 魚. 2.83. ご飯. 3.00. パン. 2.33. 栄養素のバランス. 2.80. 3食摂る. 2.41. 朝食を摂る. 2.27. 間食しない. 2.67. 夜遅く食べない. 3.00. 決まった時間に食べる. 2.50. 自分で調理する. 2.69. 2.72. 2.63. 2.73. 一方, 『果物』と『パン』の摂取や『朝食を摂る』. 食生活が良くなる」など食生活全般に関する内容. は,それほど高い達成度を示さなかった。果物に. が多く記載されていた。食生活が改善したことを. 関しては,値段が高いことが達成度を低くする要. 実感したり,食生活の大切さに気付いたりした学. 2). 因の1つであると考えられる 。『朝食を摂る』. 生が多かったことがわかる。また,「間食が減っ. に関しては,取り組みやすく,重要な目標と捉え. た」,「朝食を摂るようになった」など食べ方につ. ていたが, 実際取り組んで見ると,難しい目標で,. いても記述した学生が多かった。さらに,この取. なかなか達成できないことがわかった。学生の考. 組を通して,「体の調子が良くなった」など身体. 察によると,夜遅い帰宅や遅い就寝などによる不. 的な変化を実感した学生もいた。1ヶ月という短. 規則な生活が原因していた。さらに,カテゴリー. い期間の取組ではあったが,その効果を肌で感じ. の達成度を比較すると,調理や食品の摂取のほう. た学生も多かった。このように,改善の効果が多. が,食べ方よりも達成度が高かった。この結果か. 数挙げられ,取組の有効性が示された。. らも,食べ方の改善は生活時間と関連するため,. 次に多いカテゴリーは『課題』 (61件)である。. 達成が難しいことがわかった。つまり,大学生の. 中でも「間食が多い」, 「大学生活は不規則」など,. 食生活の問題点は,食品の摂取の仕方よりも,不. 不規則な食生活で改善の難しさを記載していた学. 規則な生活による食べる時間帯にあると言えるの. 生も多かった。また,「バランスよく食べること. ではないだろうか。だから,生活時間を規則正し. が難しい」,「食生活を悪くする」というように,. くすることがより重要であると考える。. 外食や中食の問題を取り上げた学生もいた。友人 との外食や中食にコンビニのお弁当やファースト. ⑶ 食生活改善の課題と成果. フードを摂ることが,食生活を悪くしていると感. 表3は,学生の報告書に記載されていた目標に. じた学生も多かった。できるだけ自分で調理しよ. 対する考察と感想をカテゴリーに分けて示したも. うとしても,友達づきあい,部活動や専攻の飲み. のである。最も多く記載されたカテゴリーは『改. 会,夜のアルバイトなどから,外食や中食が避け. 善』 (105件)で,改善の効果を挙げていた。中で. られない事情も窺えた。食生活が改善し,間食が. も, 「食生活の課題に気付く」,「目標を立てると. 減ったり,朝食を摂るようになったりした学生が. 157.

(7) 土岐 圭佑・岡田みゆき. 表3 報告書の中の考察や感想 カテゴリー 課題(61). 項 目 不規則な食生活(21). 内 容 間食が多い(7),大学生活は不規則(5),朝食を摂らない(5), 夜遅く食べる(3). 外食や中食の問題(18) バランスよく食べることが難しい(5),食生活を悪くする(4), 中食が多い(4),多く食べ過ぎる(2),外食が多い(2) 食品摂取の課題(16). 野菜が少ない(10) ,炭水化物が多い(3) ,朝食にご飯がとれない(2) , お金がないので一品料理が多い(3). 目標達成の難しさ(6). 目標をすべて達成することは難しい(5),休日はだれてしまう(1). 改善(105) 食生活全般(45). 食生活の課題に気付く(13) ,目標を立てると,食生活が良くなる(8) , 自分の食生活について考えることができた(7) ,食生活が改善した(6) , 自炊してバランスの良い食生活になった (6) , 食生活の大切さを実感した (5). 食べ方(21). 間食が減った(6),朝食を摂るようになった(6),3食おいしく食べるよ うになった(4),夜食が減った(3),適量を食べるようになった(2). 身体(19). 体の調子が良くなった(7),気分が良い(3),体重が減った(3), 体脂肪が減った(2),睡眠時間が規則的になった(2), 顔色が良くなった(1),午前中眠くならなくなった(1). 食品の摂取(14). 野菜を多く食べるようになる(9),果物を多く食べるようになった(3) , 魚を食べるようになった(2). 調理(6). 食材の使い方が上手になった(3),お金の使い方が上手くなった(2) , 献立のたて方が上手くなった(1). 目標(38). 食生活全般(38). よりよい食生活を作る(17),今後も食生活を改善したい(9),朝食を摂 るため早起きする(4),子どもたちに食生活の大切さを教えたい(4) , 学食でバランスよく食べるようにする(2),生活習慣を改善したい(2). 感想(2). 食生活改善(2). 有意義な一ヶ月だった(2). いる一方で, 目標を達成できなかった学生もいた。. んどが教科書に記載されていた。. 改善できた学生の多くは,規則正しい生活をして. ・1週目の目標として最も多かったのが,朝食を. おり,時間的な余裕も持っていた。そのため,自. 摂ることであり,この目標を取り組みやすい,. 分で調理ができ,改善に繋がったものと思われる。. また重要な目標と捉えていた。. 生活習慣の改善が食生活の改善に大きく関連して いるものと予測できる。. ・全体を通して,最も多く取り上げた目標は野菜 を摂ることで,80%の学生が目標にしていた。 食生活を改善するためには,この目標が重要で. 4.結 論. あると捉えている学生が多かった。 ・最も達成された目標は『ご飯』を摂取すること,. 本研究では, 大学生の食生活を改善するために,. 『夜遅く食べない』であった。1週間の内6日. 自ら目標を立て,実践し,その結果から,食生活. 以上達成されていて,すぐに改善できる目標で. 改善の達成度と食生活に関する意識の変化を明ら. あった。. かにした。また,食生活の改善に家庭科で学習し た知識を活用できたかについても明らかにした。 結果は,次の通りである。. ・ 『果物』と『パン』の摂取や『朝食を摂る』は, 高い達成度を示さなかった。 ・学生の考察や感想の中で,最も多く記載された. ・学生は取組が容易なものから難しいものへと段. カテゴリーは改善の効果で,食生活が改善した. 階的に達成できる目標を立て,その目標のほと. ことを実感したり,食生活の大切さに気付いた. 158.

(8) 大学生の食生活改善の取組. りした学生が多く,取組の有効性が示された。 ・不規則な生活により,目標を達成できなかった 学生もいた。. 仙 台 大 学 大 学 院 ス ポ ー ツ 科 学 研 究 科 研 究 論 文 集. 2000,1,p.85-92 5)立松洋子.食生活改善のための調理実習献立の検討: 留学生や大学生の実態を考慮した栄養教育上の調理実. 総じて,学生の報告書を見ると,食生活が改善. 習献立の検討.別府大学短期大学部紀要,2007,26,. したことを実感したり,食生活の大切さに気付い たりした学生が多く,目標の達成度も食生活に関. p.83-100 6)福田小百合,池田順子.高校生期の食生活の現状把 握による大学生の食生活改善方法の検討.京都文教短. する意識も高いことが窺えた。また,目標の設定. 期大学研究紀要,2010,49,p.96-106. や改善の取組から,これまでの家庭科で学んだ知. 7)井川聡子,渡辺隆子,落合敏,新井紀子,長谷真知子,. 識や技能を自己の食生活改善に生かしていること. 鈴子理恵.食生活改善と健康増進(第2報)-年代別. もわかった。食生活改善のための知識は十分であ. 実践例からの一考察-.千葉県立衛生短期大学紀要, 1997,15⑴,p.15-20. るし,自分で調理をしていることから技能も大き な問題とは言えないと考える。むしろ,不規則な 学生の生活が大きな問題ではないだろうか。食生 活改善のために,できるだけ自分で調理しようと. . (土岐 圭佑 釧路校講師). . (岡田みゆき 旭川校教授). しても,友達づきあい,部活動や専攻の飲み会, 夜のアルバイトなどから,朝食を抜いたり,外食 や中食が避けられず,目標が達成できない場合が 見受けられた。学生の生活習慣の改善が求められ る。生活習慣の改善と食生活の改善との関連につ いては予測の域を超えないが,今後明らかにすべ き課題であると考える。また,多くの食材の組み 合わせや不足しがちな栄養素の摂取を改善の方法 として取り上げている学生は,比較的に食生活が 改善できたという意識を持っていたことから,調 理ばかりにこだわらず,多く栄養素を外食や中食 から摂取することも重要である。外食や中食の取 り方に関する教育も検討していくべき今後の課題 と言えよう。. 引用文献 1)内閣府,大学生の食に関する実態や意識についての インターネット調査,2009, http://www8.cao.go.jp/syokuiku/more/research/ pdf/syoku-report.pdf 2)川崎晃一,伊藤和枝,上園慶子,藤野武彦,金谷庄蔵. 九州大学学生の栄養摂取状況(第4報).健康科学, 1995,17,p.115-120 3)上田秀樹,小島きょうこ,山本早紀子.健康及び食 意識に関連する要因分析.大阪樟蔭女子大学論集, 2008,45,p.63-74 4)松山恒博,小松正子.青年の食生活改善に関する研究.. 159.

(9)

参照

関連したドキュメント

我が国においては、まだ食べることができる食品が、生産、製造、販売、消費 等の各段階において日常的に廃棄され、大量の食品ロス 1 が発生している。食品

今回の SSLRT において、1 日目の授業を受けた受講者が日常生活でゲートキーパーの役割を実

(2)「冠表示」の原材料名が生鮮食品である場合は当該生鮮食品の産地を、加工

 2020 年度から 2024 年度の 5 年間使用する, 「日本人の食事摂取基準(2020

18.5グラムのタンパク質、合計326 キロカロリーを含む朝食を摂った 場合は、摂らなかった場合に比べ

近年の食品産業の発展に伴い、食品の製造加工技術の多様化、流通の広域化が進む中、乳製品等に

目的3 県民一人ひとりが、健全な食生活を実践する力を身につける

HACCP とは、食品の製造・加工工程のあらゆる段階で発生するおそれのあ る微生物汚染等の 危害をあらかじめ分析( Hazard Analysis )