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アセトンヨウ素化反応の速度論的研究 : CCDカメラとコンピュータを利用した反応速度測定教材開発の為の予備的検討

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Academic year: 2021

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(1)Title. アセトンヨウ素化反応の速度論的研究 : CCDカメラとコンピュータを利 用した反応速度測定教材開発の為の予備的検討. Author(s). 田口, 哲; 笠野, 恵子. Citation. 北海道教育大学紀要. 自然科学編, 51(2): 37-44. Issue Date. 2001-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/546. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要 (自然科学編) 第51巻 第2号. 平成 1 3 年2月. i l B出題do Univer i i Journ頭ofHO tyof 忍ducat on (Na七曜副 Sc ence s) Vo s ‐ 51. No ‐2. Feb ]ma r y, 2001. アセトンヨウ素化反応の速度論的研究 -CCDカメラとコンピュータを利用した反応速度測定教材開発の為の予備的検討- 哲・笠野. 田口. 恵子. 北海道教育大学札幌校化学教室 札幌. 8502 002 ‐. igat ionsof i Kinet icStudyofthelodination ofAcetone; Prel ・ninary lnvest the Develop]mentofReaction Rate M[easure立lent syste]n With CCD C anoera and Persona1 Coエ ica11 ducat ion terおbr chen ヱ ーpu 【 l L. Satos l観 Taを難c ]観 and Keiko Kasano. Che な氷山doUni ic副 Laborat iけ ofEduca誼on,Sapporooo2 8502 - l n oぴ,SapporoCa Lmpus vers ,Ho. Abs官act. □heiodma位on 鮪b oedcsofacetone was smd ied by 画s i bl espec官ophotometW in orderto comp …紅e mm me ion rate measurementsys … uned t tem wi th CCD cameraand comーputerf l resul sobt orchemica ‐bythe react. j b qanon ofacetone proceedsby 化l i江on ofhydrochl id and おiont educa悦on eadd ohcac o acetone ‐Theiod .The ttemperanlreso f15℃ to40℃ were measuredby せlechangeoflgionconcen官ahont五億 mme, reacdon rates a l fおi ioed をom dheabsorbancea in i tehα t353mm-Thera tedet teP of where 化 lo e concenb÷a恒ol on wasde 1 1 ngs en幻 t h dsreac口onwaseno l i Zab j b oa口onofl コ ヒ l l j i onofacetone od od na恒onofacetonei eeno s丘rstorder r .Thei ,食通owedbyi (むoni tね…orderto1 l銘abo teconsblntofl由eeno 面仇 respectto acetoneal 3i ldhy on,al u imi ldzero on l lwas ‐ ”]era IS 1a l官om 仕l 3×105 M‐ 姦肋 hdsreacuon wasesb t25℃‐Theacロvabonener ]ma 2 灯 mor t edtobe & =68 ′=2 e きw oft . ‐ l l コel山ロe恒c paran 117 lcul ted をom 値erate Qetersof 値ereac檀on were 副so ca a plotoflog (姦一 / M‐ s) vs ‐ y7 l 4 H*=657 幻 l紅1d 4S≠=- l t250C md meac丘vadonenergy 7 灯 mor 114J K1mor consbmta :△ G≠=99 mor . ‐ . ,. 1. 緒言. (波 長353nm) の 吸光 度 を 吸 光 光 度 計 を 用 い て 追 ) 跡 す る 事 で 調 べ ら れ て い る2 ‐. 次 に 示 す アセ トンの ヨウ 素化反 応 は酸 (又 は塩. しか しな がら, この 測 定 方 法の 場 合, 装置 内に. 基) により触媒される反応であり, 化学反応速度. 反応溶液を設置しなければならないので, 反応の. 2 ) ・ を学 ぶ際の 実 験教 材 と して使 わ れて いる1 .. 様 子 を観察 しな が ら測 定 でき な いと いう 欠 点 があ る‐ ま た, 吸 光 光 度 計 は 比 較 的 高 価 な も の で あ り ,. CH3COCH3十1 1十2r+2汁 3十 昔→CH 3COCH2. ( ) 1. 高 等学 校 等 で導 入する の は困難 であろう‐ そ こ で 著 者 ら は,こ の 反 応 の 速 度 を 測 定 す る 方 法 と し て ,. この反応の速度は, 一般に, 溶液中に残存する. 溶液の吸光の結果として私たちの目に見える補色. 三 ヨ ウ 素 化 物イ オ ン (お; 黄 褐 色) が 吸 収 する 光. の 濃 淡 変 化 をCCDカ メ ラ (い わ ゆ る デ ジ タ ル 力 37.

(3) . 田口 哲・笠野恵子. する反応速度 (速度定数鳥加 ) ′. メ ラ) と パ ー ソ ナル コ ン ピュ ータ を用 いて 数値 化 ) この 方 法で は して 追 跡 す る 方 法 を 開 発 した3 ‐ ,. (速度定数廠め ). 定量的測定を行いつつ反応の様子を直接観察でき る‐ ま た, 近年教 育 現 場 に は パ ーソ ナル コ ン ピ ュ. この反 応 の逆 反 応 (エ ノ ール → ケ ト) の 速 度. 2. エノ ー ル と三 ヨウ 素化 物イ オ ンと の 反応 に よ. 3. ) るエノール消費速度 (速度定数ぁ. ー タ が 普 及 しつ つ あ り, 用 い たCCDカ メ ラ は 比. 較的安価 ( 1~2万円) なものであるので, 実験経 費を低く抑えて定量的測定ができる利点がある. }はフリ さ ら に, 画像 解析 に用 い た ソ フ トウ ェ ア4. を考慮して表される. ここで, 反応開始直後およ び反応終了時を除き, エノールの生成について定. ー ウ ェ ア で あ る.. 常状態が成立しているものと仮定する. 定常状態. こ の 「CCDカメ ラ と コ ン ピ ュ ー タ を利 用 し た. 反応速度測定教材」 を評価するにあたっては, 先. で はエノ ール 濃度 は一 定 である の で, エノ ー ル 濃. 度の変化速度は,. に述べた吸光光度計を用いた場合の実験結果との 比較検討が必要になる‐ そこで本研究では, 吸光 光度計を用いてアセトンヨウ素化反応中のお濃度. + H ゴー 蜘o 1 ] [ H ] 蜘 1節コニ0 ( 半 も鵬 『[ ) 3. を 追 跡 す る こ と で, 幾 つ か の 温 度 に つ い て (1). と表 さ れる. ここ で, [ l ]はエノ ール 型ア セ ト eno. 式の反応速度を測定し, その測定結果を用いて反 応機構の決定を行った‐ さらに, 各温度における. ) 式 より エノー ル 濃度 は, ン濃度 を表 す‐ ( 3. 速度定数を求め, 活性化エネルギー・活性化ギプ. . ]= no. [C日3COCH3 ][日+ ] た獅 ′. ス 自 由エ ネル ギー ・活性化 エ ンタル ピ ー ・活性化. [日+ ]+&ロメ] ねめ. ) ( 4. と表される.. エ ン トロ ピーの 値 を求めた.. 2. 理 論. 日孝 一-関 ぜ ヂート十. アセトンのヨウ素化反応速度の一般式は, y= ■. 1コ d[ . 1 ざれH+r ニ た[C日3COCH3r[. ( ) 2. . - 日{ ド ニc 十も ・. . . → r. c- { 幻鞘 r 王. と表 さ れる‐ こ こ で, [CH3COCH3 ]は ア セ トン 濃. 度,[お1は三ヨウ化物イオン濃度,[甘]は水素イ. 図1. ア セ トンのエノ ール化 (上) と エノ ール 化 したアセ トンの ヨウ素 化 (下). オ ン濃度, α る ,cは各化 学種 に 関する 反 応次 数, た. は速度定数を表す. ( ) 式が表しているのは全反 1 応 で あ り, 実 際 は, 図1 の よう に, [1 1ア セ ト ン の エ ノ ー ル 化 と[ 2]エ ノ ー ル 化 した ア セ トン の ヨ. ウ素化の二段階を経て進行することが知られてい )[ る1 1は酸により触媒される反応である. ‐ 1. 1 ) 式の反応速度を1 いま, ( 3濃度の経時変化に より測定することを考えると, 右の消費速度は, 1 d[ ざ] . [ l ][ エコ = -た eno ,. ) ( 5. (1 ) 式 の 反 応 に 関 して, エ ノ ー ル 濃 度 の 時 間. による微分 (エノール濃度の変化速度) は, 1. 38. ケ ト型 ア セ トン がエノ ー ル 型アセ トンに 変化. ) 式に代入すると, ) 式を ( で与えられる. ( 4 5.

(4) . アセトンヨウ素化反応の速度論的研究 -CCDカメラとコンピュータを利用した反応速度測定教材開発の為の予備的検討 -. + - ・ ] ( ¥ 一一 』孝 春 欝 朝日][ 三 暮 3 ) 6. . ローL. を得 る‐ と こ ろ で, ケ ト 型 ア セ ト ン か ら 生 成 し た エ ノ ー ル は, 逆 反 応 に よ り ケ ト に 戻 っ て し ま う か, ある い はヨウ素化 されて ヨウ化 アセ トンにな. る か の い ず れ か で あ る‐ 前 者 の 反 応 速 度 は v卿 =忠一enom 廿1で表され, 後者の反応速度は i l[回 で表 さ れる‐ vに Meno こ こ で, v ,> > 跳幽 (エ ノ ー ル 型 か ら ケ ト 型 へ の 反 応 は 無 視 で き る) で あ っ た と す る と, た41 1 > >慾一 昔]と な る の で, (6) 式 の 分 母 の 3 廠め 【甘1は無視 でき て,. 著」--』[CH 抑 CH HH+]. ( ) 9. o. [方]= - だ卿 『十[方] , ,. となり, 扇濃度は時間に対して直線的に減少する こと がわかる‐ 一方, [甘}>>M 国 v な ,であっ たとする と,腹め め>>v. となるので, (6 ) 式は右辺分母の競お1が無視で き て,. d霊 L 一 C 即 CH m 驚i[. m). ) 式の 右辺 と なる‐ とこ ろ でこの 条件 下 で は, ( 4. ) ( 7. 分母のM回も同様に無視できて, l た醐,[CH COCH][日+ ]=鶴Jeno ][日+ ]. ( ) 11. と簡 単 に な る‐ こ の 式 か ら, こ の 条 件 下 で は,1 3. の消費速度はケト型アセトンのエノール化速度で あ ら わさ れる こ と が分 かる. こ れ は, た ′が 康一こ比 べて 非 常 に大きく, ケ ト型 ア セ トンか らエノ ー ル. が生成すると直ちにヨウ素化が起きる, 即ち律速 段 階 が ”ケ ト型 アセ トンの エノ ール 化” である こ と を意味 して いる.. 件で実験を行うことを考える. この場合, 反応開 始時から反応終了時まで【CH3COCH3 ]および【甘] は一 定 値 をとる と 近似 でき る の で, ( ) 式 は, 7 dz. ている. この反応の平衡定数には,. 驚 i. l ) 式 に代 入 した 鳥m 10 ICH3COCH3 ]= 廠一eno lを ( ,. のち, ( ) 式の関係を使ってこれを整理すると, 1 2. ( ) 8. こ の 場 合, 反 応 速 度 は[お1に 依存 せ ずエ ゴにつ い て0. 次の反応となる‐ ( ) 式の両辺にd 8 zをかけた後, 1 ] 3 r=os に お ける1 霜濃度) か z =osか ら 問 およ び[ o(. ( ) 1 2. と 表 さ れ る. こ こ で, (11) 式 か ら 得 ら れ る. d平 一 ー C 即 CH遁ム ] 蔀[. と なる. こ こ で嵐肋に 憲一CH3COCH3口 甘1であ る‐. ら[お]まで積分すると,. のエノール化速度とこの逆反応の速度が等しい, すなわち図1上段の反応が平衡にあることを示し. ヒ メ器寄 一. 次 に, 議 論 を 簡 単 に す る た め に, 1 ICH3COCH3 1> >ロ3 1お よ び{廿]> >[ ]と いう 条 3. d[方]. と いう 関係 が得 ら れる‐ こ れ は, ケ ト型 マ ロ ン酸. ( ) 1 3. と な る‐ こ こ で, ICH3COCH3 ]> >【回 と い う 条. 件で実 験 を 行う も の とす る と, [CH3COCH3 1の 値 は 反 応 中 ほ ぼ 一 定 で あ る の で, (13) 式 中 の ゎ町CH3COCH3 ]は定 数 (妙と する) と 見 な す こ と ・濃度 の 時 間に よる 微分 は が でき,1 3 ,. 等」--如ゴ ]. ( ) 1 4. 39.

(5) . 田口 哲・笠野恵子. と 表 さ れ る‐ (14) 式 の 両 辺 にdrを か け た 後 ,. タ ル ピー 4月≠. 活 性 化 エ ン トロ ピ ー 4S≠・ 活 性. t=osか らt=tおよ び[おl 1濃度) t=os に おける1 o( 3. 化 ギ プ ス 自 由 エ ネ ル ギ ー 4 G≠を 求 め る こ と が で. か ら[お]ま で 積 分 す る と ,. . き る.. 3. 実 験. . 1 l 3]= ■ #〆十l n[ n[右]. 3- 1. 溶液 の調 製. 溶 液 の 調 製 に は, ヨ ウ化 カ リ ウ ム K 1(和光純. となり,1 3濃度の対数値は時間に対して直線的に. 薬製 特級試薬),ヨウ素1 2(和光純薬製 特級試薬),. 減少 する こ と がわ かる‐この場 合,v勅=vー >> v ′. 塩酸 HC1(和光純薬製 特級試薬36%), アセ トン. である の で, マ ロ ン酸 臭 素化 の律 速 段 階 は “エ ノ. CH3COCH3(和光純薬製. ール 化 した マ ロ ン酸 の臭 素イビ である.. オ ン水 (Ya ) を使用 した. 三 t i n WG25 t mna oAut os. 特級試薬) および脱イ. 以上で用いた条件では, ( ) 式および ( )式 8 1 4. ヨウ素化 物イ オ ン1 3 を含む溶液は, 脱イオン水に. か ら 明ら か な よう に, アセ トンお よ び水 素イ オ ン. I M の 紅 と 80OXI0 2M の1 を 溶 解 し 3 67×10 2 . . , 6 ) し 十 r →1 3の反 応 を利 用 して調 製 した .. に関 して は見 か け上0次 (α=c=0) の反 応 と な る が, 真 の 反 応 次 数 はこ の ま ま で は 不 明 で あ る. 一方, ケ ト型 ア セ トンの エノ ール 化 が律速 段 階 で. 3-2 実験 装置. ある 場 合 は,ヨウ 素イ オ ンに 関 して は0次 (ゎ=0). 吸光度の測定には, 島津製作所ダブルビーム分 光 光 度 計UV 1400 2を使用した‐ 温度一定条件下 ‐. である‐ この場合, ( ) 式の対数は 2 logv = l ] ( l og左十α1og[C日3COCH]+c og[日+ ) 16. で反応速度を測定するため, この光度計の試料室 には恒温水循環セルホルダーを装着して, 外部に 設 置 した 恒 温槽 (大 洋 科学 工業. 口hemコo mi nde r. と 書く こ と が で き, ICH3COCH3 ]又 は[汁]を一 定. ) からポンプを使用してこれに恒温水を循 L 100 t ‐. にしたまま, 次数を求めたい化学種の濃度を変え. 環させた‐ また, 恒温槽には冷却器 (東洋科学産. た 際 のvを 求 め, 横 軸 にl ]ま た は og[CH3COCH3. 業. lab CooILC 10OFC) を設 置 し, 室 温 以 下 の ‐. l og[甘1を, 縦 軸 に10gvを プ ロ ッ ト す る こ と で,. 温度 も設 定 でき る よう に した. セ ルホ ル ダーの 底. その傾きから反応次数αおよびcを求めることがで. 部 に は, セ ル 用 ス タ ー ラ ー (VARIOMAG H十P. きる.. k GmbH) を設 置 し, 反応 中 に試 料 溶 1abonechn i. 液を撹枠できるようにした (図2). 使用した反. 活性化 エ ネ ル ギー氏は, A【 Themus式. FA『(静). 応試料用セルは, 蓋付き石英ガラス製角形セル ( ) 1 7. (光 路 長lcm) で あ り, こ の 中 に セ ル 用 ス タ ー ラ. ー回転子を入れて使用した. 反応中の吸光度の時 の両辺を不定積分した結果, . ogた- - 〆 晦 +C. 間 変 化 は, 光 度 計 に 接 続 し た レ コ ー ダ ー (RIKADENKIRW‐ ) で読 みと っ た‐ 101 1001 ,WE…. (熔). から, 同点かの温度で反応速度を測定し,1/丁に 対 して1 0g k を プ ロ ッ ト した と き の 傾 き か ら 算 出 できる. さ らに, この 活性 化 エ ネ ル ギ ーの 値 と速. )より活性化エン 度定数の値から, 遷移状態理論5 40.

(6) . アセトンヨウ素化反応の速度論的研究 -CCDカメラとコンピュータを利用した反応速度測定教材開発の為の予備的検討 - ル:. セル. 表1. 検量線作成に用いた溶液中の各化学種濃度 溶液1. 溶液2. 溶液3. 溶液4. 溶液5. . [ 1 3]/M. 1 ・. う. 一. 1 149xl0 4 138xlo l l26 l 1 4 1 6瞭1ぴ ‐ . . ‐ xlo l ‐5xl0 3 478x1α 3 442xl0 3 406 3 3 I [HC ]/M 5 14xl0 7仮10 , . . xl0 3 ‐ ‐ * %濃度 l oo 93 86 7 9 7 2. 用回転子 セルホルダー 図2. セル用 スターラー. セル ホ ル ダー の 断面 (模 式 図). 溶液6. 溶液7. 溶液9. 溶液8. 溶液10. 5 816 一 928xl0 5 5 5 59 ‐ 0 1 0 4xl0 4xl0 o , ‐ . xl0 7 . ‐2xl 3 3 3 3 3 [HC I ]/M 3 34xl0 3 70xl0 2 98 26 9仮10 xl0 2 x1α 1 , , . . . * %濃度 6 5 58 51 44 37 氏]/M. *溶液1の各化学種濃度を1 0 0とした場合の相対値. 3 3検量線の作成 - ア セ ト ン の ヨ ウ 素 化 に 伴 う[ エ ]の 変 化 は, 1 ゴ 3が. oC) 初 濃度 ・ 反 応 速度v・速度 定 数姦- ( 25. 吸収する光波長353nmの吸光度変化で追跡する‐ そこで,[回 と吸光度の関係を示す検量線を作成 した (図3)‐ 溶液 は, 3- 1で述 べ た三 ヨウ 素化 物. イオン溶液と塩酸を脱イオン水で希釈して 【お]= 4 Mお よ び 【HCI 3 Mの 濃度 に 1 60×10 14×10 I=5 ‐ ‐. ア セ トン ヨウ 素化 反 応 に お ける 各化 学種 の. 表2. [ 1 ゴL. 1 No ‐ ×10/M l l 07 ‐. [HC I ] o 2 ×10 /M. [C淵6 0]o vx 2 ×10 /M. 9 l IO /Ms. た一 ×. 5 l l l0 /M‐ s. 1 07 .. 1 08 ‐. 2 64 .. 2 29 .. 2. 07 1 .. 1 07 .. 1 44 ‐. 4 08 .. 2 66 ‐. 3. 1 07 .. 07 1 .. 2 88 ‐. 6 83 .. 2 22 ‐. 調 製 した もの と, こ れ を更 に 脱イ オ ン水 で表1 の. 4. 1 07 .. 1 07 ‐. 5 76 .. 13 5 ‐. 2 19 ‐. 通りに希釈したものとを使用した‐. 5. 1 28 ‐. 0 533 .. 2 88 .. 4 42 .. 2 27 .. 6. 1 07 .. 0 533 ‐. 2 88 .. 3 48 .. 2 27 ‐. 7. 1 28 ‐. 1 07 -. 2 88 .. 7 02 -. 2 29 .. 8. 0 96 .. 1 07 ‐. 2 88 ‐. 6 10 .. 1 99 .. 9. 1 07 .. 2 13 .. 2 88 ‐. 2 12 .. 1 98 .. 10. 1 60 .. 1 07 ‐. 2 88 ‐. 8 19 .. 2 67 .. 3 4 アセトンヨウ素化反応の反応速度の測定 - 3-2で 述 べ た セ ル に, 塩 酸 と ア セ ト ン を 加 え,. その後三ヨウ素化物イオンを加えて反応を開始す. 平均. 2 28 .. る と とも に, 353nmの 吸光 度 の 時間 変化 を追 跡 し た. 塩酸 と アセ トンの 初 濃度 は ICH3COCH3 ]》 ,. ロ3 1および[廿]》[回 という条件が満たされるよ. 4.結果と考察. う, 三ヨウ素化物イオンの初濃度に対して50倍以 上 に なる よう に設定 した‐ セ ル 中の 溶液 の 全量 は 3m1と し, こ の 中 の 各 化 学 種 の 初 濃 度 は 表 2 に ,. 示した1 0種類の組み合わせを用いた.. oCに お ける アセ トン ヨウ 素化 の 際の 図 4 は, 25 1 ) 変化 を表 2のNo 3濃度 ( {お] 2 3 4 7 8 9の 条件 で . , , , , , 測 定 した 結果 である. こ れら プ ロ ッ トは時間 に対. 1 2 . b ,. してほぼ直線的に減少している. 表2の他の濃度. 0OC層QLOのぬく. だ. 0 8 .. 条件 につ いて も 同様 の プロ ッ トを行 っ たと ころ 直 線 関係 を示 した‐ した が っ て アセ トン ヨウ素化 ,. 反応の律速段階は ”ア セ トンの エノ ール化” であ. 0 6 .. 〆. り, こ の 反 応 は三 ヨ ウ 素化 物イ オ ン に 対 して0次. 〆. 0 4 .. 4- 1 反応機構および反応次数の決定. である こ と が わ か っ た‐ ま た 表 2 に は各濃度 条 , 件 で測 定 した この プ ロ ッ トの 直 線の傾 き か ら算 出. /. 押. o 2 ◆ ,.・r . 5 ・ S ‐ 610 910. . ・ I 2104 1 5104 . .. i- [ 】/M 3. 図3 1 1震度と吸光度との関係 (検量線) 3. した反応速度定数の値を示したが, 各々近い値を ls iで あ た 示 し, 平 均 は姦加 =2‐3×105M‐ っ ‐. 次 に,. (16) 式 よ り, ア セ ト ン お よ び 塩 酸 に 関 41.

(7) . 田口 哲・笠野恵子. する反応次数を調べるために, 表2の結果を用い. 7 ‐ .8. て,l ]vs og og[CH3COCH3 0gvプロ ッ トお よ びl ‐1 [HCI ]vs 0gvプ ロ ッ トを行 っ た (図5). こ の プ .1 91と なり, ロ ッ トの 直線 の 傾き は各々0 93お よ び0 ‐ .. アセトンおよび塩酸に関する反応次数はほぼ1次 である こ とが わか っ た.. ノ. ‘……-…・. -8. / / ‘. 8 .2 王 ‐ 、〆 - 8. 4 o o. / /. ・. 93 α=0 .. / ‐ / /. ・ 8 ‐ .6. 8 8 - . 2 -. \、. …. 1 1.8 -. …. 1 ・ ′ ’ r ・ ・・ 1. 1.6 ‐. 1.4 -. 1. 2 -. l og(国 H ol/M) s. r. 7 6 - .. 医. 1 5 8 9 2 7 7条0 ,. \ 7 8 - .. 署. ノ. 王. 8 -. c= 0 ‐9. 4げg ‘1 傾き-た 3 5xl 0 2寸的7後き,むか7 4 : --1 . ぬか1 1 ly3. ,\ \ 支′’謬X1o観ぜ. 11ず z81ず - , - 一61ず 41ず .. \. \. \ も 、. \ 、 r t. 儀き-な ox印 す r 1 二 一÷亀I 81 .-. \. …. を- I鱈紐ぜ- I Q OY ー -. ・ o. alが リニ. 1 21寸 ‐. -肱9.篠き-&〕一22x rMr l l ・o t q 覇 で l x l o 房 - ′. 三. 畿, 。. も. ‘1ザ. 鴻. . / . / /. // /. O. 84 ‐. \も. …. 、′ - 8 2 .. B ( ). .. … … . … 8 6 .. ‐ . 22 24 ・ 榊 .. .. ’’ ′ ▲ ’ ・ ▲’ 1. 2 .. 8 1. ‐. 1・ 6 ‐. l og( [げ1/M). 図5 1 ]vs 0gvプ ロ ッ ト (A) お 0g[CH3COCH3 ‐1 よ びl ]vs 0gvプ ロ ッ ト (B) og[HCI ‐1. もも. \o. \. も ,=. oC) 2 4 7 8 9・25 3 図4 [お1vs . .『プロ ッ ト (表 2No , , , , ,. 4 2 速度定数の温度依存性 - こ の 反 応 の 活 性 化 エ ネ ル ギ ー を 求 め る た め に, 表 2のN 4の 初濃度 条 件 で, 15~40℃ま で5℃毎 に o .. 反応速度の測定を行い, 各温度での速度定数 慾肋 ′ を求めた‐ その結果を表3に示す‐ 速度定数は, 反応温度上昇に伴い増大しているのは明らかであ る. この 結 果 より, Vrに対 して 速 度 定 数な鯛′を プ rhen i ロ ッ ト し (Ar usプロ ッ ト), そ の 直 線 の傾 き か ら 活 性 化 エ ネ ル ギ ーE。を 求 め た (図6)‐ そ の lを得 た ま た 活性化 エ ネ r 結果, E 2 幻 mo 。=68 ‐ ‐ ,. )にしたが ルギーと速度定数より, 遷移状態理論5 0 Cに お ける ア セ トンの エノ ー ル化 の 活性 化 っ て25 ギ プス 自 由 エ ネ ル ギ ー 4G≠, 活 性 化 エ ン タ ル ビ ー 4″キ, 活 性 化 エ ン ト ロ ピ ー 4が を 求 め た‐ 表 4 がその 結 果 である‐. 42.

(8) . アセトンヨウ素化反応の速度論的研究 -CCDカメラとコンピュータを利用した反応速度測定教材開発の為の予備的検討 -. 表3. アセトンエノール化速度定数の温度依存性 20. 15. r7℃. 25. 30. 35. 40. 5 1s l o844 141 218 358 527 830 た効′xl0 /M‐ ‐ ‐ ‐ . ‐ . *溶液中の各化学種の初濃度は表2No 4の条件に設定 .. 以 上, 本 報 告 に つ い て ま と め る と 次 の 通 り に な る.. 1. 4 -. T の. 5. 結 論. 一一一yヰ7. oCの 温 度 範 囲 にお いて アセ トンの エノ ール 40. 化であった‐ また, 各化学種の初濃度条件を 変えて測定した際の速度定数の平均値は25℃. な 、 4. 4. . ア セ トンヨウ 素化 反 応 の 律速 段 階 は, 15℃ ~. ,. . に お い て 姦卿 3×105MJSIで あ っ た‐ ′=2 ‐. な .. 2. ア セ トンヨウ 素化 反 応 の 反応 次 数 は, 三 ヨウ 素 化 物イ オ ン に 対 して0次, ア セ ト ン お よ び. 4 8 01 - , O. \. 5 -. 塩 酸 に 関 して は各 々 ほ ぼ1次 で あ る こ と が わ. 、. 雷 仰ぎ▲3:2 08. 33・oj. K/T 図6. 3 4・06 .. 3 5・oa ‐. か っ た‐. 3. 各反応温度に対するエノール化速度定数を用 い て Arrheniusp l tを と る こ と で o. , ア セ トン. ヨウ素化反応の活性化エネルギーを算出し. AITheniusフ ロ ッ ト. lを得 た た‐ そ の結 果, 互に 68 2 灯 mo r ‐ ‐ 表4. ア セ トンエノ ール化 に お ける 活 性 化 ギ プス. 4 本実験で得た速度定数および活性化エネル. 自 由 エ ネ ル ギ ー 4G≠, 活 性 化 エ ン タ ル ビ ‐ ≠ 活 性化 エ ン トロ ピー △ が ー 4H ,. ギーの値を遷移状態理論に適用することに. △G≠/]灯 mor. 1 4H≠/]灯 mor. 99 7 ‐. 65 7 .. よ り, ア セ ト ン の エ ノ ー ル 化 の 活 性 化 ギ プ ス 自 由 エ ネ ル ギ ー ・ 活 性 化 エ ン タ ル ピー ・. l 4S≠/J K1mor. 活 性 化 エ ン ト ロ ピ ー を 求 め た‐ そ の 結 果,. 114 ‐. 4 G≠ = 99.7k J morl, 4 ″≠= 65‐7kJ morl ,. 4G≠は反 応 ポ テ ン シ ャ ル 障 壁 で あ り △ 〆〉0と. lである こ と がわか た 4 が =‐ 114JK1mor っ .. ‐ ≠〉0よ り 反 応 の 原 系 か ら 遷 移 な っ て い る. 4H ,. 状態 (活性錯合体) に至る際に吸熱する. すなわ ち, 原系よりも遷移状態の方が高いエネルギー状. ーソ ナル コ ン ピュ ー タ を活用 した反 応 速度 測 定 教. 態 に ある こ と が分 か っ た‐ ま た, 4 が〈0と な っ て. )の 評 価 が こ れ らの 結 果 と 比 較 する こ と で 材」 3 ,. いる. すなわち, 原系に比べ遷移状態の方がSが 小さい事を意味する. 統計力学的には, Sは系の. )で 報 告 する 可 能 と な っ た. こ れ につ い て は文 献3. 以 上 よ り, 我 々 が 開 発 し た 「CCDカ メ ラ と パ. 予定 である.. もつ “乱 雑 さ” の 指 標 で あ り, Sが小 さ い と いう こ と は系 が よ り 乱 れ て い な い 状 態 に あ る と い え. 引用文献と注. る. こ れ は, ケ ト型 から エノ ール 型 に 変換 (図1. 参照) される際に, アセトン1分子と水素イオン1 個とが結合して一つの活性錯合体ができたとすれ. ) 1. rkandDa罷dL lamesP r e s ‐Bi .W証t ,ヱChemおdu ,69, 585 (1992). ) 2. ば説明できる‐ 二つの化学種が一つの化学種にな る過程では乱雑さは減少するので, 4ず〈0となっ. ) 3. たも の と考 えら れる‐. ) 4. 津田孝雄 他編,楽しい化学実験 -基礎から創造へ -,丸善, ( ) p 1997 116 ‐. 田ロ 哲・笠野恵子, 化学と教育, 印刷中 小島清嗣・岡本洋一編, 丸ごと実践!画像解析テキ. 43.

(9) . 田口 哲・笠野恵子. ス トNIH mコ ) 1997 age新講座,羊 土社 ( ) 5. 田ロ 哲・仲野恵美子,化学教育ジャーナル 3 ) 5( 1 999 , URLh //chem. i r n i t j t中: s suno ac c u yau p/v3nl/ . . ‐. ) 6. 2M である 反 応 00×10 調製した方溶液の濃度は 8 . . を完結させるためたに比べて 紅 は過剰に加えた‐. 44.

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