講演番号
大強度陽子加速器真空システムにおける主排気ポンプとしてのターボ分子ポンプの実績
日本原子力機構
1,高エネ研
2○神谷潤一郎
1,金正倫計
1,荻原徳男
3Turbo molecular pump as main pump in a high-power proton accelerator vacuum system JAEA1, KEK2, ○Junichiro Kamiya1, Michikazu Kinsho1, Norio Ogiwara2
J-PARC 3GeV シ ン ク ロ ト ロ ン (Rapid Cycling Synchrotron: RCS) は 1MW 出力の陽子ビームの安定供 給を目標とした加速器である。RCS ではビームが残留ガ スにより散乱されてロスをすることを防ぐために、ビー ムラインを超高真空に維持することが必要であるが、以 下のような代表的な放出ガス源により超高真空達成は困 難な課題である。 1. 大強度陽子ビームを受け入れるための大口径のビーム パイプの大きな表面積に起因する大量の放出ガス。 2. 破損防止の観点からベーキングをしないアルミナセラ ミックス製ビームパイプ表面に残留する水蒸気成分。 3. 大強度ビームにより電離されたイオンが真空パイプ 表面に衝突する際の、衝撃脱離による付加的な放出ガス。 これらの対策として、我々はターボ分子ポンプが低真空 領域から超高真空領域まで大きな排気速度を維持できる ことに着目し RCS の主排気ポンプとして選定した。こ れまで約 10 年間の加速器運転で得た大強度陽子ビーム 加速器におけるターボ分子ポンプの運転実績およびトラ ブルと解決策について総括的に発表する。また、さらな る安定化とビームロス低減のために極高真空領域に及ぶ より低い圧力を達成する必要がある。そのために現在行 っているターボ分子ポンプとNEG ポンプの組み合わせ の評価試験結果、ならびに超高強度材ローターの採用に より実現した、形状を変えずに排気速度を向上できるタ ーボ分子ポンプの高度化について述べる。