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Availability理論と金融政策の効果: 沖縄地域学リポジトリ

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(1)

Title

Availability理論と金融政策の効果

Author(s)

仲宗根, 誠

Citation

沖大論叢 = OKIDAI RONSO, 10(1): 51-75

Issue Date

1970-09-28

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/11027

(2)

Ava

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1

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理論と金融政策の効果

仲 宗 根

目 次

I

はじめに ・ι………・・・……・・・・・・……・・・…・・冶…・・・……・・・…………...51

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理論の生成基盤……....・H ・-………...・H ・..…

52

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理論の対象と 課 題 … ……・…...・H・..…・……..・.H ・.

6

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政府証券利回りと

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効果・・H・H・...・H・...……....・H・-…

6

4

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貸手の

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y

と資金供給………...・H・-…H・H・-…… 71

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むすび………...・H ・..……...・H ・..………

7

5

I

はじめに

1930年代の不況時から

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y

にとってかわられた金融政策は、戦 後"貨幣の再発見"とか"新しい資金統制の理論"等という名の下で再考 され、活発な政策論議が行なわれた。その政策論議の過程で貸手の信用の

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理論の総合的体系化がなされつつある。われわれは、すでに 多くの論者によっていろいろと論じられてきた

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理論を金融政 策論の体系の中に如何に位置づけるかを念頭におきつつ、その理論が従来 の資金統制の理論とどのような点でどう違うのかそして、中央銀行が行な う金融政策は貸手の信用の

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に如何に作用し、またどのような 場合に、

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y

効果をもち、経済の実体に作用するのか等々の問題 を次のような順序で考えることにしよう。

(

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)

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理論がどのよう な基盤のもとに生誕したのか、 (2)その理論の対象と課題は何か、 (3)政府証 券利回りの変動は貸手の信用の

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にどのように作用するのかい わば貸手の反応はどうか、 (4)貸手の信用の

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は資金供給にどの ように作用するのか。 5 1

(3)

-Availability理論と金融政策の効果

註1 H. S. Ellis,“The Rediscovery of Money'日inMoney, Trade and Economic Growth in honor ofJ.H. Williams, 1961.

註2 A. Lindbeck, The “New" Theory of credit control in the united States, 1969.,その他 H心 Wallick,

“The changing Significance of the interest rate'らAmerican Economic Review, Dec., 1946., R.A. Musgrane,

.

Current control, Interest rates

and management of Public Delit

"

in Income

Employment and Public Policy : Essays in honor of A.H. Hanser,

1948,川口慎二,“貸手分析'川口弘,川合一郎編「金融論議座 2

J

,有斐 閣, 1965.,千田純一,“公債及び金融媒介機関と金融政策の効果.,六甲台論 集第9巻2号, 4号, 1963年,矢尾次郎「貨幣的経済理論の基本問題J, p.p.326-340,千倉書房,昭和37年.

1

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理論の生成基盤

(司理論的背景 新しい資金統制の理論としての

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y

理論は伝統的資金統制の理 論とどのような点で違うのか。その点について伝統的資金統制理論の仮設 とケインズの「一般理論

J

に示されている貨幣作用様式とのこつの面から 考えてみよう。

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.V

.

R

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a

によれば、伝統的資金統制の理論は次の3点 3) を暗黙の前提として貨幣経済を分析したと言われる。 (1)中央銀行の金利の変更は商業銀行の金利の変化を生ぜしめる。例え ば、金融引締により公定歩合が上昇すれば、それと同方向に商業銀行はそ の民間貸出利子率を引上げる。なぜなら公定歩合の上昇により商業銀行の 中央鐸行からの借入が困難となり、銀行は追加準備ができなくなるからで 4 ) ある。そして民間貸出利子率の上昇により投資が抑制されると、これに対 して、以下の節で明らかにされるように、新しい資金統制の理論として の

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y

:

理論によれば、中央銀行金利特に政府証券利回りは、従来の 知く借手のコストないし貯蓄誘因としてではなく、むしろ貸手の信用の 6) 6) A仰

i

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y(

=貸出意欲と能力〉を決定する要因であるとされる。政府 - 62ー

(4)

Availability理論と金融政策の効果 証券利回りの変更は貸手の民間への貸出利子率に直接作用するのではな く、貸手の信用の

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に影響を及ぼし、それが民間信用および投資 を抑制するものとされる。かくて伝統的資金統制の理論においては、割引 歩合あるいは政府証券利回り→銀行準備量→民間貸出利子率→資金供給→ 投資となり、利子率を投資の決定要因とみるのに対して、

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理 論においては、公開市場操作に伴なう政府証券利回り→貸手の

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構成=資金

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→貸手の

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→資金供給→投資となり、民間証 券利回りとの関係における政府証券利回りの変動こそ貸手の

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を決定する要因であるということになろう。 (2)次に伝統的資金統制の理論では、あらゆる満期の債務の利予率が同時 間方向に変動するものとして一般的利子率を中心に経済分析を行なう。す なわち、政府証券利回り、民間証券利回りといった種類別利子率、短期利 子率、長期利子率といった期間別利子率、公定歩合、コーノレレート、民間 貸出利子率といった市場別利子率等々の機能を区別することなく、その相 互関係が常に一定の関係にあるものとしてそれらを一括した一般的利子率 を投資に作用する要因と考えた。これに対して

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理論では一般 的利子率ではなく、特に公開市場操作に伴なう政府証券利回りの変動を貸 手の資金

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#

仰への作用先行要因として、その利回りの変動に対する貸 7) 手の行動反応を考える。 (3)最後に伝統的資金統制の理論では、支出者や借手の支出あるいは投資 は中央銀行金利に弾力的であると。しかし

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理論では借手の投 資の利子非弾力性に代るものとして貸手が政府証券利回りの僅かな変動に 対しでも弾力的であるとされる。またこの僅かな利子率の変化が貨幣と債 券との流動性選択に作用するのではなく、特に政府証券と民間証券ないし 8) 民間貸付との流動性選択に作用するものとされる。 以上のことから、

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理論は、従来の如く貯蓄者、支出者、借 手等の行動反応のみを分析する借手分析を中心とするものではなく、貸手 - 53ー

(5)

Avai1abi1ity理論と金融政策の効果 の行動反応を中心に分析する貸手分析であると言われているe 次に、貨幣作用様式の側面から伝統的資金統制理論をみると、ケインズ は同一般理論"において、貨幣数量Mの増加は、他の事情に変化がないか ぎり、利子率iを低下させ、利子率の低下は投資Iの量を増加させ、さら に投資の増加は、雇用

N

、所得

Y

、産出高

O

を増加させるであろう。いわ ば、他の事情に変化がないかぎり、その貨幣作用様式は

M

→ i→

I

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9 )

Y

.

0

となると。 ところで、

M

→ iの段階において、貨幣数量の増加が利子率の低下をも たらすための条件は、 (1)公衆の流動性選好が利子非弾力的であること、す なわち、貨幣数量の増加は遊休貨幣(=資産貨幣〉として流れることなく、 すべて活動貨幣(=取引貨幣〉として経務に流れること、 (2)たとえ所得の 増加があっても公衆の流動性選好が貨幣の供給量より以上に増加しないこ と等である。次に、 i→ Iの段階において利子率の低下が投資の増加をも たらすための条件は、 (1)投資が利子弾力的であること、 (2)資本の限界効率 が利子率より急速に低下しないこと、常に前者が後者より高いこと等であ る。最後の段階において、消費性向が高ければ高いほど投資の乗数効果は 大となり、雇用、所得、産出高を拡大させる。逆の場合は逆であると。金 融政策が無効であると主張されたのは、消費性向の変動の問題よりも、む しろ前二者に問題があったのである。 というのは、雇用、生産、所得の拡大をもたらす主な要因である投資が 利子弾力的ではなく、むしろ利子非弾力的であり、また貨幣需要は利子非 弾力的ではなく、むしろ利子弾力的であるとされたのである。ケインズの 示された貨幣作用様式

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において、

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に作用す るための諸条件が否定されたばかりではなく、

i

I

に作用するための諸 条件をも否定されたのである。特に後者の段階における投資の利子非弾力 10) 性が多くの論者によって主張され、 「貨幣の没落」といわれたの 然らば、この一般的利子率の投資への作用様式にかわって、貨幣面にお

(6)

A v:ai1aQility理論と金融政策の効果

い て 何 が 経 請 の 活 動 の 原 動 力 た る 投 資 や 消 費 、 貯 蓄 の 大 き さ を 動 か す と い う の か 。 こ こ に 伝 統 的 資 金 統 制 の 理 論 を 発 展 さ せ た 新 し い 資 金 統 制 の 理 論 としての

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y

理論が生れる契機となったと考えられよう。

註3 R. V. Rosa,“Interest Rates and the Central. Bank", in Money,

Trade and Economic Growth in honor of J.日.Williams, New York, 1951. PP. 271-276.水野正一、山下邦男訳「現代金融理論lIJ PP. 106-110.

註 4 1.O. Scott

Jr

The Availabi1ity Doctrin: Development and Impli -cations"

Canadian Jounal of Economics and Political Science.Nov. 1957. P 532, p 537., R. V. Rosa, op. cit., p 280.

註5 R. A. Musgraveは, op.cit., pp.223-7で利子率iを投資Iのコスト要因と してみる場合すなわち1=:1(i) と貸付資金の供給FSの決定要因として みる場合すなわちFS=f (i)の説明をしている。

註6 Availabi1ityの意味については, J. A. Galbraith, The Economics of Banking Operations, 1963, E. S. Adams, Monetary management,

1950. pp.32-33, J. H. Karaken,“Lender's Preference,'credit rationing and the effectiveness of Monetary Policy:~ Review .of Economics and Statistics

Aug. 1957.pp.295-296.参照.

註7 一般的利子率として公定歩合を考えると,その公定歩合の変更は銀行準備量 に作用するけれども,貸手の資産の価額や構成に直接に作用しないからであ る。しかしアメリカの銀行と違う日本では銀行の日銀借入依存度が高いこと, 資金の偏在,公社債市場の未発達の理由で,むしろ政府証券利回りの変更よ りも公定歩合の変更により貸手の資金positionを変動させるのが得策であ ろう。鈴木淑夫「金融政策の効果J昭和41.東洋経済を参照。 註8 A.Lindbeck

op. cit.

p20.

註9 J. M. Keynes

The general theory of employment

Interest and Money

1936

p173. 註10投資が利子非弾力的であるという理由としていろいろあげられるが, P.A. Samuelson,“Reflections on. Central Banking" in Money, fip.ancial institutions

and the economy by T. A. Crutchfield

C. N. Henning & W. Pigott. 1965. pp.325-6,によれば 特に不況において利子非弾力的であるのは,(I政府証券利回りがすでにか なり低下している。@銀行は過君事陣備である。@資本の限界効率が利子率よ 55

(7)

-Avai1ability理論と金融政策の効果

りも低いからであり,好況においては, (t,投資をするに当って将来の需要や 価格の予想について不確実で危険が大きい,③自己金融による投資資金の調 達能力が大きいからであると。なお,矢尾次郎,前掲書, pp.306-15., L. R. Klein, The Keynesian Revolution, 1947. pp.64-7 ,を参照。貨幣需 要の利子弾力性については, A. H. Hansen, Monetary theory and fiscal po!icy, 1949, J.Tobin,“Liquidity Preference and Monetary Po!icy",

Review of Economics and Statistics, May1947を参照。

(6) 政策的背景 アメリカにおいて1930年代にとられた低金利政策も第二次大戦中にとら れた利子釘付政策=政府証券価格維持政策も共に、不況に伴なう失業の増 大を解決することにあった。 1930年代に低金利政策が実施されながらも、 不況期にあっては資本家や投資家は資本の限界効率が利子率よりも低く危 険が多いので弱気となり、積極的に投資を行ない、経済活動に乗り出そう 12) とはしなかった。かかる不況期においては低金利政策よりも

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が有効需要を拡大するのに効果があるとされた。第2次大戦中の利子釘付 政策の主なる狙いが戦費調達にあったとはいえ、それもやはり失業救済策 の一つにほかならなかった。 1951年3月の

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立まで財務省が利子 釘付政策が実施していたのは、 1930年代の如く戦後においても不況に伴な う多量の失業が再現するのを阻止すること、および国債管理政策の円滑な 遂行等の理由によるものであった。そのことは1946年の雇用法と戦後にお 13) ける財務省と連邦準備銀行との対立に知実にあらわれている。 ところが、戦後のアメリカ経済を実際に悩ましたものは失業ではなく、 むしろ朝鮮動乱を契機とするインフレーションの出現や国際収支の悪化で 14) 15) あった。このインフレーシヨンを抑制し国際収支を改善する政策として

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にかわって

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が再考されるようになった。

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の重点が完全雇用の達成から物価水準の安定へと変った のである。政府証券価格維持による政府証券借替えの円滑化と政府の利子 負担軽減を直接の目的とした財務省の利子釘付政策は、インフレーシヨン

(8)

Avai1abi1ity理論と金融政策の効巣 の抑制および国際収支の赤字を改善するためにとられる連邦準備銀行の金 融政策と対立することはいうまでもない。準備銀行による引締政策は政府 証券利回りの上昇=政府証券価格の下落を伴なうからである。ここに

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の行詰りを打開するための、あるいは財務省の利子釘付政策に対抗 するための主張の理論的支柱となるべき新しい政策理論が必要となってき た。 そ の 最 初 の 理 論 的 支 柱 と な っ た の は 、 ニ ュ ー ヨ ー ク 準 備 銀 行 の

R. V.

16)

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の貸手の信用の

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理論である。彼は、金融構造の制度的発 展により貸手は僅かな利子率の変動に対しでも極めて弾力的であるとされ る。僅かな利子率の変動であれば財務省の国債管理上それほど支障をきた すことなく、貸手の

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を低下させ、借手の資金需要を統制でき るとしたのである。かくて、

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理 論 は 戦 後 に お け る

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の復活としての最初の理論的支柱としてみなされよう。

.

註11 1930年代から Accord成立までのニューヨーク銀行の割引レートを示すと, 次の通りである。 註12 註13 1933年 3月-1933年 4月 3%(%) 1942年10月-1946年 4月 1933年 4月-1933年 5月 3 1933年 5月-1933年10月 2 % 1946年 4月-1948年 1月 1933年10月-1934年 2月 2 1948年 l月-1948年 8月 1934年 2月-1937年 8月 1% 1948年 8月-1950年 8月 1937年 8月-1942年10月 l 1950年 8月-1953年工月 註10を参照のこと。 伊東政吉「アメリカの金融政策」昭和41.岩波書底,第 l章. 1%(%) l 1 % 1 % 1 %

註14 A.

D

.

Tussing,“Can Monetary policy inf1uence the Availabilty of Credit, J・ ournal of finance, Mar. 1966, p.l, H. S.Ellis, op. cit.

p253. 註15都留教授は近代経済学の1930年代の争点として的独占, (1'1)所有と経営の分 離,付失業,伺長期停滞を, 1950年代の争点として,的コスト・インフレー ション,付「所得革命

J

, (吋ムダの制度化,伺「社会的バランス」をあげら - 57ー

(9)

Avail量bi1ity理論と金融政策の効果 れ,説明している。都留重人「現代資本主義の再検討」昭和43.岩波書庖, p217. 註16 R.V. Rosa. op.cit.

P279. (c) 制度的背景 金融市場の構造的制度的発展が金融政策を有効ならしめる基盤をつくっ たといわれる。その構造的制度的発展は、①証券市場の確立と発展、②金 融仲介機関の相対的発展と貸付資金市場の不完全競争的性格の顕在化、③ 17) 消費者信用の拡大等に要約される。 証券市場の確立と発展を促進した要因として次のようなものがある。⑧ 戦時中における巨額の公債の増加であり、特に政府証券の比重の増加であ る。⑮証券保有分布の分散拡大である。このことは借手、貯蓄者、支出 者ばかりでなく貸手の資産選好がそれだけ多様化したことを意味しよう。 @取引市場の発展すなわち従来の株式取引所を通ずる取引から専門的な

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による庖頭取引に変った。

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および引受業者は期待利子 18) 率の変化に特に感応的であるが故に政府証券利回りの僅かな変動に対して 極めて弾力的に反応し、その

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構成の再調整を行なうものとされ る。 次に、証券分布の分散拡大の過程で特に金融仲介機関の証券保有の増加 19】 とその金融機関における相対的地位の向上が顕著であった。金融仲介機関 は「安全性Jに対する関心か高いので、比較的危険性のない低利回りの証 券に対しての選好が高く、僅かな利幅の変化に対応してその

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構 20) 成の再調整を行なうといわれる。また金融仲介機関の相対的発展により商 業銀行を通してだけで資金市場の資金の流れを制御できなくなったばかり 2li でなく貸手自身の

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の競争がますます激化してきたことによ 22)

1

貸付資金市場は不完全競争市場の性格を顕著にしている

b

最後に消費者信用の重要性の増加により、金融当局は金融引締の先鋒を 消費者信用に向けることもできる。貸手ばかりでなく消費者も各種各様の

(10)

A vailab.i1i ty理論と金融政策の効果 金融資産を保有しているので、政府証券利回りの上昇は消費者の資産選好 に影響を及ぼすであろう。例えば、政府証券利回りの上昇により消費者が 預金の引出によって政府証券を買ったり、またその消費を差控えてまで政 府証券を買うものとすれば、消費者の預金引出によって銀行の準備

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は低下し、準備量の減少は貸手の信用の

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を引下げ、貸付資金 の供給能力に圧カを加えることになろう。また逆に政府証券利回りの上昇 により消費者がその保有政府証券を手放すとすれば、その資金が銀行へ預 金されるなら、銀行の準備

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はよくなるであろう。要するに、政府 証券利回りの変化は消費者の

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構成の再調整を促し、銀行の準備

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に影響を及ぼす。 われわれは、 この節で理論的側面、政策的側面、制度的側面から、

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y

理論の生成過程の背景をみてきた。問題点を抽出してみる と、理論的側面からは、政府証券利回りは貸手の

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に作用しうる か、更に投資の利子非弾力性が否定されたのだから、それにかわる貸手の

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は投資を

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しうるかどうかということ、政策的側面から は貸手の

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はインフレーシヨンや国際収支を

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できるかどう かということ、制度的側面からは借手ばかりでなく貸手も当局の金融政策 に対して常に弾力的に反応し、貸手はすべて同じ行動をとるかどうかとい うこと等々が問題点としてあげられよ・う。

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理論が新しい資金 統制の理論として考えられてきたのは、先ず当局の金融政策に対応して、 どのような条件の下で、貸手の

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y

がどのような反応を示すかと いう貸手の行動反応を重視した点にあったといわれる。 註17 A. Lindbeck

op. cit.

pp. 11-12. R. V. Rosa

op. cit.

pp.276-9 註.18,A.Lindbeck

op.cit.

p.12 設19 R. W. goldsmith

Financial intermediaries in the American Economy since 1900

1958を参照。 註20 A.Lindbeck

op. cit.

p.12. - 59ー

(11)

A vailabi1ity理論と金融政策の効果

註21

J

.

G. gurley and E. S. Shaw

Money in a theory of finance

1960.を

参照。 註22ケインズはH貨幣論"においてH満たされざる借手群の存在"を指摘していな がらも、"一般理論"においては、利子率は貨幣供給関数と流動性関数との交 点において決るとか、投資は資本の限界効率が利子率に一致する点まで行な われるとかいう諸命題をたてられたが、それはいづれも完全市場を前提に成 立つものである。

1 A

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理論の対象と課題

まず、貸手、借手の関係を次の図のように示すことによって、以下(司中 央銀行と貸手、(b)貸手と借手、に)中央銀行と政府との諸関係をみることに しよう。 〈最終的貸手) (貸手) (借手〉

/→銀行~

/ → 民 間 中央銀行一一一一 一 一

~d..h.l>._III'I/ ~

→仲介機関 → 政 府 ( 司 中央銀行と貸手との関係 23) 中央銀行は銀行の銀行であるという意味で最終的貸手である白中央銀行 24) は銀行や仲介機関との聞で信用の授受を行なう。中央銀行は買オベや割引 レートの引下げなどを通して銀行や仲介機関へ通貨ないし資金を供給す る。逆に引締の場合には、逆の操作により、銀行や仲介機関から通貨ない し資金を吸い上げる。また中央銀行は金外貨準備の大きさの変化に応じて 自らの資金

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し、貸手に対する資金供給量を調整する。 その意味で中央銀行自体の信用の

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が問題となってこよう。 しかし、

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y

理論が最も重視するのは、中央銀行の政府証券利 25) 回りの変動に対して貸手が如何に反応するか、いわば貸手の信用の

Av

a

-l

l

a

b

i

l

i

t

y

の変化である。中央銀行が引締を行なうものとしよう。売オべに よって政証券利回りが上昇し、また割引レートも引上げられたにも拘ら

(12)

A vai1ability理論と金融政策の効果 ず、貸手が政府証券の保有を維持せずそれを売却し、民間証券を買った り、また民間貸付を行なうのであれば、売オべによる貸手の信用の

A

v

a

-i

l

a

b

i

l

i

t

y

は何ら影響を受けなかったことになり、金融政策の効果はなかっ たことになる。そこで何故貸手は金融当局の政策意図通りに行動しなかっ たのかということが問題となる。(この点については次節で取扱う〉従っ て、

Av

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論で最も重要な点は貸手と借手の聞における貸出利子 率に対する借手の利子弾力性の如何にあるのではなくまさに最終的貸手で ある中央銀行と貸手との聞における政府証券利回りおよび割引レートに対 26) する貸手の利子弾力性の如何にある。 27) (b)貸手と借手の関係 借手である民聞や政府は銀行や仲介機関である貸手から資金の供給を受 ける。ケインズは借手から資金需要があれば貸手は幾らでもその資金需要 に応ずるものとされたが、

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論では、貸手自体に資金量に一 定の限度があり、市場が不完全競争であるので、貸手は

c

r

e

d

i

tr

a

t

i

仰 と いう貸出方法を通して借手に資金を供給する4他方、伝統的資金統制理論 では現金準備ないし支払準備率の大きさによって信用創造能力ないし資金 供給能力の限界が示されているのに対して、新しい資金統制理論では、特 に

P

o

r

l

f

o

l

i

o

構成例えば政府証券と民間証券の保有形態およびその量の変 動による資金供給能力の限界が示される。かくて、

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論が貸 手の利子弾力性の次に問題とするのは、貸手と借手との聞における信用割 28) 当および信用創造能力の問題である。

ω

中央銀行と政府との関係 借手には民間(家計と企業〉と政府を考える。家計も企業も政府も共に 政府証券を保有している。政府証券保有者は政府証券利回りの変動に対応 してそれぞれその保有資産の再調整を行なうであろう。例えば、借手であ る政府は中央銀行の金融政策との関係においてその国債管理政策をとる方 法として次のニつの場合が考えられよう。一つは、政府が金融引締政策を - 61ー

(13)

Availal1ility理論と金融政策の効果 補強するように

f

i

s

c

a

lp

o

l

i

c

y

ここでは特に

D

e

b

tManagement

を実施し た場合、もう一つは、政府が金融引締効果を相殺するような

fi

s

c

a

l

P

O

l

i

c

y

をとった場合である。前者において政府が政府証券価格の低下にも拘らず さらに政府証券を発行すれば、政府証券利回り上昇の結果、流動性を一層 補強しようとする貸手やその他証券保有者が民間証券よりも政府証券の保 有を選好しているかぎりで、金融引締を補強することになろう占この場合 国債発行によって資金は政府証券保有者から政府へ流れる。もし政府が金 融引締効果を相殺するような政策をとったら、つまり政府が政府証券価格 の下落を阻止するために、また借替えを円滑に行なうために、その余剰資 29) 金で政府証券の買い上、償還を行なったら、資金は政府から政府証券を放 出した者へ流れてしまい、

A

v

a

U

a

b

i

l

i

t

y

理論が主張するような

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

効果はなく、金融引締政策は経済実体に有利に作用しなくなる。 ところで、

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論では、引締期には政府証券の新規発行はな. く、かつ既発行証券の償還は行なわれないものと仮定されている。ただ既 発行証券の保有関係が変化するだけである。また政府証券利回りの変化に 対する政府の行動反応を重視していない。

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論は、中央銀行 と政府、貸手と政府とに発生するあらゆる資金の流出入を直接問題とする よりも、政府証券利回りの変化に対する貸手の反応を既発行証券の中央銀 行、貸手、民間借手、貯蓄者等々聞の保有分布の変動を通して考察してい るにすぎない。 上述の中央銀行、貸手、借手の諸関係を特に金融政策の作用様式の側面 からみると次のように示すことができょう。

(金書殺の)

公開市喝 掃 作 (i) ~C ¥ 借手町 / "¥ 安 也 容 問 者 貸 手 のPortfol昭

f

l

Por山lil_

(

)..ー悶P

M

1句

構成ー膏金Position '¥. /-'!1成・資金 '¥. / ・憤愈Po.ltion "¥. / POI ition "¥..t

A~ [

(14)

Availability理論と金融政策の効果 この場合、 i=利子率、 Av=貸手の信用の

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

、c =消費、 1=投 資 。 政 府 証 券 利 回 り の 変 動 は 借 手 、 支 出 者 、 貯 蓄 そ れ ぞ れ の

P

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-f

o

l

i

o

構成に作用するばかりでなく、特に貸手の

P

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r

t

f

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l

i

o

構 成 に 作 用 す 30) る。貸手の

?

o

r

t

f

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l

i

o

構成の変化は、貸手の民間貸出利子率へ作用するの ではなく、貸手の

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

へ作用する。借手は自らの

P

o

r

t

f

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l

i

o

構成の 変化と貸手の

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

の変化とにより、その支出を

C

o

n

t

r

o

l

す る 。 支 出者も同様に政府証券利回りの変動に対応してその支出を調整する。 このように、

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論は、貸手の利子弾力性および証券保有者 の

P

o

:

r

t

f

o

l

i

o

構 成 = 資 金

P

a

s

i

t

i

o

n

の再調整の仕方、さらに不完全市場におけ る貸手の貸出方法等々を中心課題とする。 註23貯蓄者は所得の一部を貯蓄するという意味で資金の本源的供給者であり、貸 手であるといえるが、ここでは貯蓄が金融機関に流れるものとして金融機関 を貸手とし、その上位にある中央銀行を最終的貸手と考える。 註24金融仲介機関として相互貯蓄鮒子、保険会社、その他投資家を考える。 W. L. Smith, "1n. the effectiveness of .motieiary Policy" Ameri-can Economic Review

Sep.1956. p509

P. M. Horvitz

Monetary policy and the iinancial System

1963.pp.102-13を参照。 註25 R.V.Rosa

op. cit.

pp. 286-7 註26 A. Lindbeck

op.cit.

p40.彼は公開市場操作の目的が民間貸出利子率に 作用することではなく、貸手のAvailabilityを変化させる'ことにあると。 1.O.Scott

Jr

op

cit.

p532.彼もAvailabiljty理論の本質が利子と Availabilityとが逆の方向に動く因果関係、にあると。すなわち利子率の上昇 は逆にAvailabilityの低下をもたらすものでなければならない。 tightmo・ neyはtightlenderをもたらし、 easylenderを惹起させないと。 tight moneyであってもeasylenderがありうることも可能であるという点につい てはJ

guttentag

"Credit Auailability

interest rates

and mo・ netary policy“Southern Economic Journal, Jan. 1960を参照。 註27 J. A. galbraith, op. cit.,第 l章 註28 J. A. galbraith

op. cit.

pp.75-96

註29W. L. Smith

"monetary Policy and the Structure of market" in Reeding in money

National 1ncome and Stabilization Policy

(15)

A vailability理論と金融政策の効果 by W. L. Smith and R. L. Teigen., p359 註30支出者には借手であるものとそうでないものとがいるということで支出者と 借手とを区別する。また支出者には貯蓄者であるものとそうでないものがい るということで両者を区別する。経済主体を金融、政府、企業、家計の諸分 門に分割したとすれば、一般に、貸手は金融機関であり、借手は政府、企業 であり、貯蓄者は家計であり、支出者は政府、企業、家計である。

N

政府証券利回りと

Av

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

効果

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論の中心課題は上述の通り 3つに要約されるが、

K

a

r

e

k

e

n

によれば、その中心命題は「政府証券利回りの僅かな上昇は民間信用の拡 31) 張を制限しうるし、必要とあればこれを消滅することができる」というこ とである。いわば政府証券利回りの僅かな上昇により民間証券ないし民間 貸付より政府証券といったより流動的な資産を貸手は選好すると。政府証 券利回り

R

の上昇は、他の事情に変化がないかぎり、貸手の

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

Av

を低下させる。

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

の低下は他の事情に変化がないかぎり資金 供 給FSを減少させる。資金供給の減少は投資Iの縮少をもたらし、雇用

N

、所得

Y

、生産

O

の下落を惹起するであろう。すなわち、他の事情に変 化がないかぎり

R

Av

→FS→

I

N

y.o

となるケインズの作用様式 と特に異なる点は

R

Av

→ FSである。かくて

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論が問題と するのは

R

Av

→FSに他ならない。 そこで、まず政府証券利回りの上昇があればどのような効果があるの か、次にその効果があるための諸条件を考えてみよう。 32)

A

L

i

n

d

b

e

c

k

は、次の

4

つの効果があるとされる

L

( (a)Portfolio価値効果 )"(1)政府証券の価格変化'

t

(b)封じ込み効果 公開市場樹乍によるーぐ// 政府証券利回りの上昇 "'~

I(c)利回

P

格差効果 (2)政府証券利回りの変化、 lω)心理的予想期待効果 - 64ー

(16)

A vailability理論と金融政策の効果 この4つの効果を総称して

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

効果と呼ぶ。売オべによる政府 証券利回りの僅かな上昇は貸手の

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

効果に作用するというのが

A

v

a

i

l

a

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l

i

t

y

理論の主張である。証券価格の下落に伴なう、保有政府証券 の価値ないし流動性の低下=政府証券証価損失の発生をもたらす

"

P

o

r

t

-f

o

l

i

o

価値効果"や政府証券の売却により実現する資本損失の発生を恐れ てその売却をやめ、民間証券ないし民間貸付より政府証券の保有を選好す る"封じ込み効果"さらに、政府証券利回りの上昇に伴なう政府証券利回 りと民間証券利回りとの格差の縮少をもたらす"利回り格差効果"や将 来の信用市場の状態および景気状捧全般についての不確実性、危険の変化 に対する政府証券保有者の H心理的期待効果"等々の諸効果を包括する 33)

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

効果は、次の諸条件を満すかぎりでその効果を発揮ずる。 (1) 貸手が多量の政府証券特に長期証券を保有していること。 (2) 民間証券利回りおよび民間貸出利子率が硬直的であること。 (3) 政府証券価格の下落の予想について不確実であること。 (4) 貸手が租税節減のために資本損失をしてまで政府証券を売却しない こと。 (5) 貸手が預金に対して過剰流動性を保有していないこと。 (6) 同様に、貸手以外の証券保有者も過剰流動性=余剰資金をもってい な

v

、こと。 (1)の条件について、

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

理論は、すでに述べてきたことから明 らかなように公債特に政府証券の増大とその保有分布の拡大を前提とし、 証券保有者特に貸手の政府証券利回りへの弾力性を仮定している。だから、 貸手が政府証券を多量に保有しておればおるほど、政府証券価格の下落に 伴なう

P

o

r

t

f

o

l

i

a

価値効果や封じ込み効果は大きくなるといえる。その上 貸手が短期証券より長期証券を、その量においても、金融資産に占める割 合においても、より多く保有していることが、なお一層貸手の利子弾力性を 大きくし、

A

v

a

i

l

a

b

i

l

i

t

y

効果を大きくするということになる。なぜなら、 - 65ー

(17)

Availability理論と金融政策の効果 利子率が上昇するとき、一般には、短期利子率は長期利子率より上昇する 34】 けれども、短期証券価格は長期註券価格より低下しないからである。 .とζろーで、アメリカにおける貸手の

P

o

r

t

f

o

l

i

o

構成の変動をみる:と〈第

1

表〉、商業銀行は引締期においては政府証券の保有を減らし、貸付の増 大を図っているのに、緩和期には貸付の糟加が目立たず、政府証券保有のー (第l表〉 金融機関のPortfoUo構成

~~&f I

商 業 銀 行 │ 生 命 保 険

LLZJE

1 9 5 4 1958 1961 3.02 4.32 8.74 内 U a a ・ 内 d 司ム POFO

•.•

内 U n u n u 可 ム 内 , a p D 内 d n b 勺 J AaFDno ロ UFOnuJ 勺 J 司 ム 内 4 nununu ム ム 内 切 円 D 内 , a n 白 n u a a τ 内 , aηdn口 円 D n d q d c o n 6 8 a τ

•••

2 1 3 P O 凋 告 n u m D 司 よ 内 U p o n o n u d 出典 Federal Rererue Bulletin各号 ムは減少分(前年比〉 増大を図っている。生命保険会社の場合でも、引締期に政府証券の売却に よってその

m

o

r

t

g

a

g

e

、 や民間証券の保有高を増やしているが、緩和期に も、政府証券の売却によってその民間貸付の増大を図っているあとがみら れる。貯蓄貸付組合の場合は、引締、緩和期に関係なく、仰

r

t

g

a

g

e

の増 大がみられ、引締期だからといって特に政府証券保有の増大を図っていな いようだ。 以上のことから、

A

v

a

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l

a

b

i

l

i

t

y

理論が金融引締期に貸手は政府証券の保 - 66

(18)

Avai1ability理論と金融政策の効果 有の維持増大を図るという仮説とは逆に、貸手は金融引締期には政府証券 を売却し、その貸付資金を賄い、金融緩和期には政府証券を買い、その資 金

P

o

s

i

t

i

o

n

を調整しているといえよう。 特に、政府証券の期間別保有分布の変動をみてみると(第2表〉、商業 銀行は、引締期には長期証券を売却し、短期証券の保有の増大を図ってお り、緩和期には逆に短期証券の保有を減らし、長期証券の保有を増やして いる。相互貯蓄銀行、生命保険会社では、引締期には、緩和期に比べて短 (第2表〉 金融機関の期間別政府証券保有分布の変動

史│

商 業 告艮 行

1

9

5

:2

1

9

5

6

1

9

5

4

1

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1

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;

:

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:

:

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0

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.

1

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9

5

8

0

1

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.

8

5

出所 R. W. goldsiriith& others

Studies in the Natonal Balance Sheet of the united States, Vo1.11

1

9

6

3

.

ムは減少分(前年度に比べて〕 期証券より長期証券の売却が多く、引締、緩和期に関係なく、その民間貸 付資金源を賄うために政府証券の売却が目立つ。ここでも、

A

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l

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y

理論が引締期には長期証券を多くもっているほど、その保有を維持拡大し ようとするという貸手の

B

e

h

a

v

i

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r

の仮説は妥当しないようだ。 -

(19)

67-Avai1ability理論と金融政策の効果 (2)の条件について。民間証券利回りが硬直的であると仮定しているが故 35】 に、政府証券の売却によって生ずる資本損失を補填することができなくな り、

l

o

c

ki

n

e

f

f

e

c

t

が生ずると。これは政府証券利回りの上昇に対して民 間証券利回りが硬直的であるということで貸手が合理的な行動をとった場 合である。しかし、

A

v

a

i

l

a

b

i

l

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y

理論では、このような合理的な行動をと る場合だけでなく、貸手が不合理な行動をとる場合でも

A

v

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l

a

b

i

l

i

t

y

効 果 があると。すなわち、政府証券利回りの上昇に対応して一定の

l

a

g

をおい て民間証券利回りないし民間貸出利子率が上昇し、たとえ政府証券から民 間証券ないし民間貸付への転換が有利であっても、なお、貸手は資本損失 の実現を恐れてあるいは流動性の下落のためにいわば貸手が

A

v

a

i

l

a

b

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l

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t

y

効果を認めるが故に、民間証券の保有ないし民間貸付を犠牲にしてまで 36) も、政府証券の保有を維持するであろうと。それは「信用市場が引締めら れるとき、資産保有者の聞において流動性と安全性に対する選好が増大す 37】 る

J

という仮定にもとづくものである。 しかし、貸手である銀行も仲介機関も信用の授受機能を通して社会的責 任を果し、その公共性を有する企業であるとはいえ、やはり貸手は自己の 採算性を重視してこそ、自己の存続を維持し社会的責任を果しうるとみる べきであろう。銀行も仲介機関も資本主義社会を前提とするかぎり、その 経営の中心理念は極大利潤の獲得であれその上に流動性と安全性は維持 されよう。だから、引締期には、中小企業を犠牲にして大企業中心の信用 供与によって貸手は、政府証券の売却によって一時的には損をしても、将 来の予想利潤を期持することができるのである。また、その時にこそ、自 38) らの

m

a

r

k

e

ts

h

a

r

e

の維持拡大の機会でもある。緩和期には大企業の資金需 要の相対的減少によって、貸手は余裕資金を中小企業へ供給し、あるいは 政府証券へ投資する。これによって貸手は、引締期にも緩和期にも常に市 場を拡大しようとするだけでなく、収益の増大を図っているといえる。緩 和期になって自己金融により資金調達が幾らか可能となった大企業への融

(20)

Avai1abi1ity理論と金融政策の効果 資が減少したとしても、貸手は引締期の大企業への貸付に対する利息、によ り収益を確保することができる。 だから、引締期において大企業に対しては民間証券ないし民間貸付の期 待収益が政府証券のそれより有利になれば、政府証券の売却に伴なう資本 損失の実現を充分に補喫しうるほど民間証券が高ければ、貸手は政府証券 の保有を維持することはなかろう。また、政府証券の売却により追加準備 を創造し、民間証券の買い入れないし民間貸付を促進することも可能であ 39i ろう。さらに、民間貸付を通して銀行は信用を創造することができミなお 一層資金を供給することができるであろう。しかし、もしそのような行動 を貸手がとれば、

A

v

a

i

l

a

b

i

l

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y

理論がいう

A

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a

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l

a

b

i

l

i

t

y

効果は生じないこと になる。 (3)の条件で、もし証券価格の下落が確定しうるものであれば、貸手は資 本損失の発生を未然に回避するようにその仰が

f

o

l

i

o

構成を価格が下落す る前に再調整することができるであろう。かくて、将来の価格変動、景気 変動についての予想が極めて不確実であることはいうまでもなかろう。も し確実であれば

A

v

a

i

l

a

b

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l

i

t

y

効果はありえない。 (4)の条件は貸手の各々の意志決定による。租税上、政府証券の評価替え に伴なう資本損失を課税の対象となる利益

(

t

a

x

a

b

l

ei

n

c

o

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e

)

から控除す ることが認められている。そこで貸手が将来の収益を期待して課税の対象 となる利益の増加分を抑えるために、政府証券を売却すれば、

A

v

a

i

l

a

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i

l

i

t

y

効果は生じないであろう。 (5)(6)の条件は、特に

A

v

a

i

l

a

b

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l

i

t

y

効果を制約す るものというよりも、金融政策一般が効果があるための条件であろう。す でに述べたように、政府が余剰資金をもって、証券価格の下落を阻止する ために、貸手が売り出す証券を買うとすれば、資金は政府から貸手へ流 れ、証券を売却した貸手によって資金の供給が行なわれることになろう。 以上のように、実際には、貸手そのものの行動原理が予想利潤の確保

m

a

r

k

e

t

s

h

a

r

e

の拡大によって支配されているかぎり、金融政策が貸手の - 69ー

(21)

Availabi1ity理論と金融政策の効果 Availabilityを低下させるように働くとは必ずしもいえない。 しかし、貨 幣 側 か ら 貸 手 の そ の 行 動 に 作 用 す る に は 、 貸 手 の 資 金 供 給 と な る べ き

P

o

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-f

o

l

i

o

構 成 に 、 金 融 証 券 市 場 を 通 し て 金 融 政 策 が 何 ら か の 変 動 を 生 じ さ せ る か ぎ り 、 貸 手 のAvailabilityは 金 融 政 策 の 影 響 を 受 け て い る 。 そ の 意 味 でAvailability理論は意義あるといえるかも知れない。 註.31 J. H. Kareken, op. cit., p292 3主32 A, Lindbeck, op. cit., p43

註33 A. Lindbeck, A study in Monetary Analysis. 1963、pp.247-255、彼 によれば、利子率上昇により Availabilityが低下しでも、利子率上昇の結 果、財務省の利子負担の増大、望ましくない所得再分配の発生、政府証券市 場の秩序のない状態の発生、大企業中心の貸付、経済成長の抑制等々の望し

くない効果を惹き起すとされる。

註34 W. L. Smith, "ln the effectiveness of monetary policy" p590

p589

ditto.

"monetary policy and the structure of market" pp357 -8、彼は、そこで Availability効果を認める論者が主張する金融制度ない し市場の構造的発展はAvailabili tyをもたらす基盤となっているというよ り、金融政策の効果を削減する働きをしているとされ、 Availability理論を 批判される。銀行の政府証券の売却により、貨幣供給が一定であっても、証 券の売却によって減少する預金は、殆んどが遊休貨幣であるから、遊休貨幣の 活動貨幣への転化は貨幣流通速度を増やす。その貨幣流通速度がいわゆる資 金供給の増加につながっているものであると。

言主35 A. Landbeck

The "new" theory of credit control in the U. S. p48, ditto., A Study in monetay Arielysis, p332 J. gilttentag, op. cit.,彼は資金供給関数の基礎に主観的要因として riskfunctionを考える。 これはあらゆる満期で貸手が貸付と危険のない証券との聞の危険格差を補填 するに必要とされるフ。レミアムを示す。すなわち民間証券利回りと政府証券 利回りとの格差の変動が問題であり、この場合も民間証券利回りの硬直性を 前提してriskfunctionを考えている。 註36 J. H. Hareken, op. cit., p293, J. A. galbraith, op. cit., p58, E. J. kane and B.G.Malkiel, "Bank Portfolio allocation deposit availability and the availability doctrin" Qraterly Journal of Economics, Fob. 1965. pp.1l6-8

(22)

A vailabi1ity理論と金融政策の効果

註37 A.Lindbech

op. cit.

p38

註38鈴木淑夫「金融政策の効果J昭和41年、東洋経済、p55、p71、pp185-191.,

D. R.Hodgman. Commercial Bank loan and lnuestment policy

1963. pp.99-101 -銀行の大企業偏好の理由及び中小企業融資が短期に限定される理由について は川口弘"銀行の貸出行動と金利“、金融経済56号、 1959年6月号 註39川口慎二、前掲書、 p89.

V

貸手の

A

v

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y

と資金供給

金融仲介機関の発展により商業銀行を通してだけで資金市場を制御でき なくなったばかりでなく、貸手間の

m

a

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k

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ts

h

a

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e

の拡大競争が激しくな り、貸付資金市場が不完全競争市場の性格を強くし、その分析なくしては 金融政策の有効性の是非を考えられなくなったのである。 市場が完全であれば信用割当による貸出方法はありえないし、完全市場 であれば資金の需要と供給とが一致する均衡利子率以下での資金の供給は 考えられないだろう。完全市場では借手が幾らでも高い利子率を払う意志 と能力さえあれば、貸手は常に、幾らでも資金需要を満すように行動す る。しかし、

A

v

a

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l

a

b

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理論は不完全市場の資金供給の理論であるから こそ、金融引締の結果、貸手は信用基準の引上げによる信用割当を強化 し、引締期には大企業には貸付をするが中小企業には貸付をしないという 貸出方法をしたりして、資金供給を調整しているのである。 貸付資金市場が不完全市場であれば、貸手の資金供給量には限度があ 40)

L

利子率は資金需給の均衡利子率以下に決められる。従って貸手がどん なに高い利子を支払う能力と意欲があっても、貸手は利子率に関係なく信 用基準および信用割当を通して資金を供給する。貸手はその

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y

が低下すればするほど信用基準を引上げ信用割当を強化し、満されざる資 金需要者が増える。 このように、信用割当の強化によってますます満されざる限界的借手の -71ー

(23)

A vailab ility理論と金融政策の効果 資金量は増加していくけれども、他方、信用割当の結果貸手は限られた資 金量の範囲内で新しい顧客や中小企業を犠牲にして古い顧客や大企業を中 41) 心に資金を供給する。引締期であっても古い顧客や大企業への資金供給量 は緩和期の資金供給量と大差ない。(第3表) 金融引締期と金融緩和期における貸手の資金供給量をみると、引締期の (第 3表〉 日本における金融機関別中小企業向貸出残高唱滅の推移 (単位 10億円〉 三

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E

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線込右手首

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行山都市

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行 1---;-; 銀 行

瓦瓦

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官許

28年1-6月 24

51 38

吋咋

37 160 7 -12 303 167 1 4 3 9 D 6 u脂4il! 1田 33 72 29 1 -6 33 97 121 46ム ム l 2416. 25 7 -12 205 148

43 36 30 1 -6 43 36 ρ 3 2 4 1 M 11 3 7 -12 237 95 3261 203: 1241 87 24 62 31 1 -6 189 84 135 701 64 34ム 2 36 7-12 655 385 269 418 277 141 170 49 工21 32 1-6 402 372 263 257 6 80 61 19 7 -12 557 477l 3145841 l 339 154 86 681 33 1-6 263 258 44 147 7 42 4 7 -12 522 303 219 249 137 111 177 78 9E 34 1 -6 316 198 117 161 88 68 32 35 7-12 665 417 247 230! 1081 2171 89 128 861

調

1

35 1-6

3531 30' 4~ 7 -12 276 486 379 15E 〈出典〉中小企業統計要覧

(24)

Availability理論と金融政策の効果 ほうが緩和期よりも多い。(第4表)

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理論によれば、貸手の信 用の

A

v

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は低下するので民間証券ないし民間貸付より政府証券の 保有を選好するというが、第4表をみると、いづれの貸手も逆の選好をし ている。前節でみたように、貸手は金融引締期であろうとなかろうと、常 に資金供給の拡大を図っている。商業銀行にしても、金融仲介機関にして も、引締期のほうが緩和期に比べて貸付、

morlgage

民間証券を増やして いる。 しかし、このことは、資金供給能力ないし貸手の信用の

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が 借手の借入意欲ないし資金需要の如何にも左右されていることを示すもの であるばかりでなく、貸手は、ただ単に景気変動ないし金融政策の変化に対 (第4表〉 アメリカにおける貸手の貸付及び投資の変動 (単位 10億ドノレ〉

i

-

J

戸 商 業 銀 行 ド 生 命 保 険 │ 醐 酎 組 合 貸 付 開 証 券 府 証 券 │ 民 間 証 券

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叫 金 融 引 締 期 1950.12-1953.6 12.786.3.38 ム 3.42 7.62 6.12 1955.6-1957.12 18.71 ム 5.04ム 2.02 6.22 7.75 1958.12 -1959.12 12.62 ム 7.44ム 0.32 2.56 2.13 1962.12-1964.12 35.48 ム 3.44ム 0.66 4.51 8.27 金 融 緩 和 期 1953.6 -1954. 6 2.31 4.86 ム 0.69 2.66 2.16 1957. 6 -1958. 6 4.55 7.55 ム 0.19 2.84 1.91 1960.12-1961.12 8.74 9.00 ム 0.29 8.42 2.43 資 料 FederalReserue Bulletin各号。 0は 1955.12-1957.12における増減を示す。 ムは頁である。 -73ー 6.47 0.51 8.0 54 0.0 83 7.52 0.66 22.54 1.41 3.74 ム 0.04 4.45 0.16 8.76 0.62

(25)

Availabi1ity理論と金融政策の効果 応してその

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を行なうというよりも、むしろ引締期には

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のみに資金を供給し、緩和期 には

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こ貸付をするという顧客との特別の 関係をうまく調整しながら,利潤が極大になるように自らの貸付および投 資についての資金運用を決定し、また自らの金融市場に占める

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を拡大しようとする行動をとるものとみることができる。だから引 締期であっても資金供給量の増加がみられる。しかし、貸手の

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に変化があれば、その資金供給量の内容例えば供給先、信用基準が緩 和期の資金供給方法とは異なってくるのである。 このような貸手の行動は、貸手が利潤極大原理や

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の拡大 にもとづき資金を供給していることを示すものではなかろうか、従って、

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理論が単に

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を通しての資金統制の理論で あると片付けてしまわないで、貸手の利潤極大原理論や

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の 拡大を通しての不完全競争市場における資金供給ないし貸手の資金運用の 理論であると理解するかぎりで、貸手の

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は何らかの形態で経 済実体一雇用、生産、所得等へ影響を及ぼしうるものといえる。 要するに、金融引締によって貸手の

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が低下すれば、

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の低下に応じて貸手は貸付資金の供給能力に限度がきたことを感 じ、信用基準を引上げ信用割当を強化し貸付資金を供給する。貸手は、

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の減少の結果自らの限られた資金量を、 (1)予想、手JI潤が存在す るように、

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2

)

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の拡大になるように、 (3)その貸付資金の回収 性、安全性が高くなるように運用する。だから、信用割当の強化は、一方 には金融引締期に関係なく資金需要に常に浴することができる資金需要家 群と、他方にはますます満されざる借手群を創造し、金融市場の不完全性 を濃厚にし、資金市場を圧迫していく。この意味で

A

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理論が主 張するごとく、金融引締政策は貸手の

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を低下させ、信用割当 を通して資金供給量を

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しうるものであるといえる。

(26)

註40 A. Lindbeck

op.cit.

p236 註41 A. Lindbeck.op.cit..p242 鈴木淑夫、前掲蓄を参照。

V

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む す び

A vailab ility理論と金融政策の効果 以上われわれは貸手の

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理論の内容そのものについて、金融 政策の作用様式との関連でみてきたけれども、貸手の

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y

が経済 実体へ影響を及ぼすかどうかは貸手がどのような行動原理にもとづいて資 金運用を行なっているか、その上で金融当局の金融政策に対してどのよう な行動反応を示すかということなどに依存するということを知った。なお、 銀行、金融仲介機関、企業、家計、政府等々の金融資産の構成と量=資金

ρ

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n

の変動と金融政策との関係を資金フローの観点から分析すること も必要であろう。 -75ー

参照

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