第2学年 総合的な学習の時間(進路) 学習指導案
1 単元名 「将来働くために必要なことって何だろう」 2 指導観 ○ 平成 20 年1月の中教審答申の中で、これまでの総合的な学習の時間の課題として、ねらいや育 てたい力を明確にすることが示されている。また、子どもたちの進路をめぐる環境の大きな変化に 伴い、将来直面するであろう様々な課題に柔軟かつたくましく対応し、社会人・職業人として自立 していくためのキャリア教育の充実も示されている。進路を自分の問題として考え始める中学生の 時期に、総合的な学習の時間(進路)でのねらいや育てたい力を明確にした取組を行い、生徒が働 く大人の考えに触れ、想いを感得することは、働くということに対する見方や考え方を養うととも に、自己実現に向けて行動しようとする自己の生き方を育む上で大変意義がある。 本単元では、将来働くために必要なことを、働く大人の想いを感じる体験(職場体験)を通して 考えさせ、将来働くために、今あるべき自分の姿を考え行動しようとすることができることをねら いとしている。そのためには、生徒に、自分と大人との働くということに対する考えのズレから追 究課題を見出し、職場体験活動で、働く大人から必要な情報を収集・分析・活用しながら課題解決 を行うことによって、自分の今あるべき姿の理解と行動する力を身につけさせたい。学習内容は、 働くということの意義の理解と、今やるべき自分の役割の理解や、その役割を果たそうとすること ができることである。これらの学習を通して、職場体験活動を行うことが主な目的であったこれま での総合的な学習の時間の取組を、生徒の勤労観を高めるための課題追究の取組や、今の生活を改 善しようと考え行動させる取組に変えることができる。このことは、生徒が、学び方やものの考え 方についての能力や、自己の生き方を高める上で意義ある単元であると考える。 ○ 生徒は、小学校の総合的な学習の時間で、地域の事業所での職場見学や農業体験を行い、働く大 人の仕事に対する思いや考えについて学習している。図1は、働くことに関する事前調査の結果で ある。将来働くという実感がある生徒は 86%、現在働いていると認識している生徒は 29%であっ た。この理由として、学校生活での係り活動や、家庭生活での手伝 い、将来の自分を見据えた学習が、「働くということ」と捉えるこ とができていない生徒が多くいることが挙げられる。このことは、 小学校での学習が、職業観に関する内容に偏り、勤労観を十分に育 てる学習とはなっていなかったことや、生徒の多くが、働くことは 遠い将来のことと認識し、今の生活を将来のことと結びつけて考え ることができていないことを示唆していると考える。 また、総合的な学習の時間における身につけさせたい4つの資 質・能力の調査では、特に、学び方やものの考え方が低い結果であ った。この理由として、自己の追究したい課題を解決するために必 要な資料や情報を、自分の力で収集・分類・整理できた生徒が少な いことが挙げられる。このことは、これまでの総合的な学習の時間 では、学習の目標を生徒に理解させることができていなかったこと や、生徒の課題や課題解決のための資料や情報を、生徒自身が積極 的に集める取組にはなっていなかったことが考えられる。 そこで、本単元では、勤労観の育成を中心に、生徒が自己の課題 を解決するために必要な情報を、収集・分析・活用しながら問題解決を行う取組にする必要がある。 ○ 本単元の指導にあたっては、生徒が働くということに対しての疑問をもち、課題を設定し、探究 していくことによって、その意義や目的を理解し、働くということへの想いを感じることをねらい としている。また、自分の将来と今の生活とを結びつけ、今やるべき自分の役割とは何かを考え、 その役割を果たそうとすることができることをねらいとしている。 まず、課題把握段階で、生徒に働くということの自分の考えをもたせ、その考えを友達と交流さ せる。この交流で疑問に思ったことに対する事業所の方からのコメントを分析することによって、 自分と大人との働くということの考えのズレを感じさせ、追究課題の設定まで発展させる。次に、 将来、働くという実感があり ますか。 とても, 44% ある, 42% あまり, 11% 全く, 3% あなたは今 、 働 いていますか。 全く, 18% あまり, 53% 思う, 24% とても, 5% 図1 働くことに関する意識課題追究段階で5日間の職場体験活動に取り組ませる。自己の追究課題に対する計画を立て、前半 3日間の活動に取り組ませる。3日目の取組終了後に、今後の取組へのヒントとなる事業所の方か らのコメントにより、課題追究計画の見直しをさせる。その後、見直した計画に沿って後半2日間 の活動に取り組ませる。5日目の取組終了後には、取組の評価と今後の課題となるコメントをもら い、追究課題の解決と取り組む場面を広げた実践課題の設定ができるようにする。最後に、課題解 決段階で、学校生活や家庭生活に広げた実践課題を考えさせ、一週間取り組ませる。その取組に対 して、教師や家族から、取組の評価と今後の期待となるコメントをもらい、分析することによって、 自分の役割の理解と今後の自分のあるべき姿を考えさせる。 このような学習を通して、生徒は情報の収集・分析・活用を行い、学び方やものの考え方の能力 を高めることができる。また、働く大人の想いや期待を感得し、今やるべき自分の役割の理解と、 その役割を果たそうとすることができると考える。 3 目 標 目 標 ○ 職業人のコメントを通して、働くということの意義や職業人の様々な想いを理解する。そのコメン トで得た情報を整理して追究課題の解決の視点として活用することができる。また、コミュニケー ションを図りながら働くということについての自分の考えを説明することができる。 【学び方やものの考え方】 ○ 働くということの追究課題に対して、解決のための計画を立てることができる。その計画を、職業 人からのコメントを分析することによって付加・修正をし、答えを明らかにすることができる。 【問題解決能力】 ○ 働くということの意義や働いている人の想いに関心をもち、積極的に追究課題に取り組む。また、 その成果を生活の中で効果的に活かそうとすることができる。 【主体的・創造的な態度】 ○ 今の生活と将来の生き方との関係を理解し、将来のために今やるべき自分の役割の理解と、その役 割を果たそうとすることができる。 【自己の生き方】 4 評価規準 段階 問題解決能力 学び方やものの考え方 主体的・創造的な態度 自己の生き方 課題把握 働くということに 対する 大人の考えを分析し、自 分の考えとの ズレから自 己の追究課題を設定する ことができる。 働 く 大人 の働 く と い う こ と の 考え 方を 受け 止 める ことができる。 必要な情報を整理し、追究 課 題 の設 定に 活用 す る こ とができる。 働くということに対す る自己の考えをもつこ とができる。 課題追究 働くということへの課題 を追究するための 計画を 考えることができる。 計画に対して、修正を加 えながら 、課題を探究す ることができる。 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を図 りながら、自己の考えを説 明することができる。 職場体験活動で、自分 の計画に対して積極的 に取り組むことができ る。 課題解決 自己の追究課題の解決内 容を明らかにし、凝縮ポ ートフォ リオにまとめる ことができる。 職 業 以 外 で働 く人 の 気持 ちを考え、働くということ の 考 え方 の幅 を広 げ る こ とができる。 得た情報を整理して、活用 することができる。 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を図 りながら、自分の考えを説 明することができる。 職業以外で働いている 人に関心をもち、学習 の成果を生活の中で活 かすことができる。 これまでの取組のまと めを活かし、今後の生 活で効果的に活かす取 組を見つけることがで きる。 今 の 生活 と 将来 の 生 き 方と の 関係 を 理解し、今の自分が 取 り 組む べ き こ と に つ い て 認 識を 深 めることができる。 5 指導計画(総時間 50 時間・職場体験活動 30 時間を含む) <課題把握段階>(4時間) 1 「働くということ」について友達と考えを交流し、自分なりの考えや疑問をもつ。(2) 2 「働くということ」に対する働く大人との考えのズレ(認識の違い)に気づく。(1) 3 「働くということ」に対する追究課題を設定する。(1)・・・・・・・・・・・・本時(4/50) <課題追究段階>(35 時間) 1 課題に対しての追究計画を考える。(2) 2 職場体験活動を行う事業所に事前訪問に行く。(2) 3 5 日間の職場体験活動をする。(30) 4 職場体験活動のまとめをする。(1) <課題解決段階>(11 時間) 1 自分の解決した課題を、学校生活や家庭生活ではどう取り組めばよいか考える。(5) 2 学校生活や家庭生活で取組をする。(2)
3 これまでの取組を振りかえる。(2)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・本時(47/50) 4 総合的な学習の時間(進路)のまとめの発表会をし、学んだことを生活の中で実行する。(2) 6 単元指導計画 段階 学習活動・内容 コメント内容と教師の指導 身につけさせたい 資質・能力 課題把握 ︵ 4 ︶ 1 「働くということ」について友だち と考えを交流し、自分なりの考えや疑 問をもつ。② (1) 考えを交流させる。 ・「働くという意味」について ・「今、働いているか」について ・「働いている家族の想い」について (2) 「働くということ」について疑問を もつ。 ・友だちとの考えの違い(ズレ) (3) 自分の疑問に対する答えの予想をす る。 ・自分なりの「働くということ」の考え 2 「働くということ」に対する働く大 人との考えのズレ(認識の違い)に気 づく。① (1) 働く大人のコメント①ビデオを見 る。 ・自分と働く大人との考えのズレ (2) 自分と働く大人との考えのズレを まとめる。 ・働く大人の「働くということ」の捉え 方、想い 3 「働くということ」に対する追究課 題を設定する。① (1) 共通テーマを確認する。 (2) コメント①のキーワードの意味を 考える。 (3) 自分の追究課題を設定する。 ・自分なりの考えを持たせるために、実態 調査の統計結果を提示し参考にさせる。 ・生徒の様々な考えを引き出すために、勤 労観に関する内容以外のことでも発言 させるようにする。 ・これからの学習内容(勤労観)を意識付 けるために、働くということについての 疑問を考えさせる。 ・働く大人の考えを理解させるために、ビ デオやアンケートによるコメントのキー ワードを、生徒と一緒に解釈していく。 ・この学習のねらいを理解させるために、 単元のテーマを確認する。 ・疑問から追究課題に発展させるために、 追究したい疑問を1∼2つ考えさせる。 ・生徒の疑問から追究可能な自己の課題に 発展させるために、課題例の提示や机間 巡視等での指導をする。 ・働くということに対す る自己の考えをもつこ とができる。(主)【課】 ・働く大人の働くという ことへの考え方を受け 止めることができる。 (学)【人】 ・必要な情報を整理し、 自分の課題の設定に活 用することができる。 (学)【情】 ・働くということに対 する大人の考えを分 析し、自分の考えと のズレから自己の追 究課題を設定するこ と が で き る 。( 問 ) 【課】 【コメント①】事業所の人 内容 :働くということに対して、生徒の 理解度や、理解できていないところ 方法 :理解度や理解できていないところ のキーワードをビデオに撮影 ねらい :働くことの意味や捉え方が、今 までの認識とズレていることに気づ かせる (例) A:きついだけじゃない。 B:お金を稼ぐのは目的の半分だね。 C:働く人によって違ってくるからね。 D:家庭内で働いている場面をよく見るよ。 E:資格とか精神的なものとか必要だね。 ・ビデオ内容をプリントに要約してお き、生徒が理解しやすいようにする。 ・これからの学習では、「働くというこ と」(勤労観)について中心に学習し ていくことを知らせる。 ・生徒に、課題追究のための今後の流 れ(取組)について知らせる。 テーマ :将来働くために必要なことって何だろう ・事業所の方からコメントをもらいや すいようにするために、生徒の疑問を 分類する。 ・事業所へアンケート、ビデオ取材の 依頼文を発送し、あらかじめコメント を考えてもらう。 ・生徒がコメントを理解しやすいよう に、アンケートの集約と、ビデオの編 集をする。 (疑問例) A:働くことはきついことだろうか。 B:働く目的はお金を稼ぐためだけだ ろうか。 C:大人はどんな気持ちで働いている のだろうか。 D:自分も働いているのだろうか。 E:将来働くために何か準備は必要だ ろうか。 (予想例) A:楽しいことや嬉しいこともあるだ ろう。 B:生きがいや、やりがいもあるだろ う。 C:人に喜んでもらいたいという気持 ちで働いている。 D:働いている場面もあると思う。 E:礼儀やマナーを身につけないとい けないだろう。 (課題例) A:大人がどんな思いで働いているか 体験から理解しよう。 B:働くということの目的は、どうい うものがあるか見つけよう。 C:働いているときのこだわりについ て職業人から見つけよう。 D:働くということは中学生にとって どんなことか明らかにする。 E:働くために自分に必要なことは何 かを見つけよう。
課題追究
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35
︶
4 課題に対しての追究計画を考える。 (1) 課題追究のための計画(見通し)を 考える。① ・どのような場所や場面 ・どのような内容 ・どのような方法 ・取組後の予想される結果 (2) 課題追究計画の説明や自己紹介の 練習をする。① 5 職場体験活動を行う事業所に事前 訪問に行く。② (1) 自己紹介と課題追究計画の説明を する。 ・課題追究計画 ・自己アピール 6 5日間の職場体験活動をする。○
30 (1) 課題追究計画の取組をする。 (2) 取組内容の記録をする。 ・活動内容 ・気がついたこと (3) 事業所の方からコメントをもらい、 残り 2 日間の課題追究計画の付加・修 正をする(3 日目)。 ・事業所の方からのコメント②の内容分 析 ・計画の付加・修正 (4) 付加・修正した計画の取組をする。 ・課題追究への取組 ・課題についての気づき 7 職場体験活動のまとめをする。① (1) 5 日間の取組のまとめをする。 ・職場体験カードの記入 (2) 職場体験活動を振り返って考える。 ・課題解決できた内容 ・課題に対しての新たな発見 ・課題に対しての新たな疑問 ・コメント③による課題の広がり ・課題解決に向けての見通しを立てさせる ために、職場体験活動での取組を通し て、「どんな場面」で、「どんな取組」を すれば、「どんなことがわかる」のか予 想させる。 ・課題追究計画を具体化させるために、自 己の課題に対する解決のための 取組を 自問自答させ、文章で書かせる。(私の 課題は××で、○○という場面で、△△ を□□するとわかるだろう。その結果、 ☆☆だろう。) ・追究計画の説明と自己紹介が事業所の方 に伝わるように、友だち同士で練習させ る。 ・働くということへの課 題を追究するための計 画を考えることができ る(問)【課】 ・コミュニケーションを 図りながら自己の考え を説明することができ る。(学)【人】 ・職場体験活動で、自分 の計画に対して積極的 に 取 組 む こ と が で き る。(主)【課】 ・計画に対して、修正を 加えながら課題を追究 す る こ と が で き る 。 (問)【課】 【コメント②】事業所の人 内容 :課題に対して有効な計画を立てる ことができているか、また、その取組 ができているか 方法 :今後効果的に学習できる「場所」 「人」「こと」についてのヒントを与 える ねらい :これまでの課題に対しての追究 計画に修正を加えて取り組むことが できるようにする (例) C:働くために大切な気持ちに気付くには、 明日から○○さんと一緒に仕事をやっ てみると良いよ。 【コメント③】事業所の人 内容 :5日間の課題に対する取組で生徒 が解決できたことと、「働くことは職 業だけでない(学校生活・家庭生活)」 ということをわからせる 方法 :生徒と言葉のキャッチボールをす ることによってわからせる ねらい :働くということの課題に対して の発見や、課題の発展に気づかせる (例)○事:働くことの楽しさは、アイデアを出 してそれが採用されるところにもあるけど、あ なたの生活の中にも見出すことができると 思 うよ。どんな場面と思う? ○生:学校? ○事: 学校だけかな?いろいろな生活の場面で考え てみては? ・課題と追究計画について、事前訪問 で生徒が説明できるようにする (職 場体験カードの利用)。 ・体験でコメント活動がスムーズにで きるよう事業所の方と打ち合わせ(生 徒にコメントをしていただく内容、方 法、時間、目的等)をしておく。 ・生徒にコメント活動への指導をする。 ・職場体験での発見のまとめをさせる。 ・コメント③から取組の場面の広がり (家庭生活・学校生活)に気付かせる。 (仮説例) A:商品を開発する場面で、自分のアイデ アを活かすことができたら、働くこと はきついことだけじゃなく、楽しいこ とやきついこと、やりがいなんかもも あることを感じるだろう。 B:事業所の人と一緒に同じ仕事をして働 く人の気持ちに触れたら、働くという ことの目的は、お金のためだけじゃな く、充実感ややりがいなどの精神的な もののためにも働いていることを理解 できるだろう。 C:商店で店の人が商品を陳列している姿 を見たり、その手順について話をした りしたら、働くということのこだわり を知ることができるだろう。 ・残りの 2 日間で有効に活動できるよ うに、コメント内容を参考にして仮 説の修正をさせる。 (課題の付加・修正例) C:○○さんと一緒に、同じ仕事内容 をやることによって、その仕事をや るうえでの大切な気持ちを知り、こ だわりを感じることができるであ課題解決
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11
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8 自分の課題を学校生活や家庭生活 ではどう取り組めばよいか考える。① (1) 職場体験での取組で課題が解決し たことをまとめる。 ・自分の課題について解決できた内容 (2) 自分の課題に対して、取組の場を広 げて考える。① ・自分の課題を取り組む場面、内容 ・課題に対する結果の予想 (3) これまでの課題解決のための取組 のプロセスをシートにまとめる。③ ・働くということへの疑問から職場体験 の取組 ・学校や家庭生活での取組 (4) 中間発表会(文化祭) ・今までとこれからの生活での取組 9 学校生活や家庭生活で取組をする。 (1) 学校・家庭生活で自分の課題を一週 間、取り組む。 (2) 取組への評価(コメント)をもらう。 ・解決したこと ・これからの課題 (3) コメント④から学校・家庭生活で働 く人に関する自分の課題を解決する。 ② 10 これまでの取組を振りかえる。 (1) 取組の記録をもとに、課題解決のプ ロセスをシートに追加記入する。① ・課題追究のための取組 ・課題を解決できたところ (2) 課題追究の取組の交流会をする。① ・学習での学び ・友だちの取組の良さ 11 総合的な学習の時間(進路)のまと めの発表会をし、生活の中で実行す る。② (1) 「総合的な学習の時間」のまとめの 発表会 ・将来働くために必要な考え方や態度 ・これから取り組むべき内容 (2) 「働くということ」についての自分 のキャッチコピーを考える。 ・「働くということ」の学び ・これからの生活での決意 (3) 「これからの生活で取り組むこと」 の実行 ・今後の生活での取組を考えさせるため に、今までの(学校・家庭)生活を振り 返らせる。 ・追究課題解決内容を活かした学校生活や 家庭生活での取組を考えさせるために、 職場体験カードで、職場体験活動での取 組を振り返らせる。 ・コメント③を活かした学校生活や家庭生 活での取組を考えさせるために、もらっ たコメントを分析させる。 ・学校生活や家庭生活での課題に対する計 画を立てさせるために、取り組む場面や 内容を考えさせる。 ・これまでの取組や課題解決内容と、これ からの学校生活や家庭生活での課題を 明らかにするために、凝縮ポートフォリ オにまとめ、中間発表会で発表させる。 ・家庭との連携の説明 ・友達の働くということに対する考えや取 組の良さを、今後の取組の参考にさせる ために、凝縮ポートフォリオにまとめさ せ、発表会で交流させる。 ・学習内容の確認と自己のこれからの生活 の決意表明をさせるために、自分の働く ということについてのキャッチコピーを 考え発表させる。 ・職業以外で働く人の気 持ちを考え、働くとい うことの考え方の幅を 広げることができる。 また、得た情報を整理 して、活用することが できる。(学)【情】 ・自己の追究課題の解 決内容を明らかに し、凝縮ポートフォ リオにまとめること ができる。(問)【課】 ・職業以外で働いている 人に関心を持ち、学習 の成果を生活の中で活 か す こ と が で き る 。 (主)【課】 ・これまでの取組をまと め、今後の生活の中で 効果的に活かす取組を 見つけることができ る。(主)【課】 ・コミュニケーションを図りながら 自己の考えを説明する こ と が で き る 。( 学 ) 【人】 ・今の生活と将来の生き 方との関係を理解し、 今の自分が取組むべき ことについて認識を深 めることができる。 (自)【役】 7 本時 ■課題把握段階授業③(第4/50 時間) (1)本時主眼 本時は、総合的な学習の時間(進路)の課題把握段階、第4時間目の授業である。ここでは、自分 と働く大人との「働くということ」に対する考えのズレから、自分の追究する課題を設定する。よっ て、今後の学習の方向性を決める重要な授業である。本時の学習で生徒が設定する課題は、課題追究 【コメント④】教師・家族 内容 :実践課題の取組に対しての評価と 今後の生活への期待 方法 :生徒の取組に対してのコメントを カードに書き込む 時間 :学校生活、家庭生活での取組の終 了後 ねらい :働くということの自己の課題の 解決をさせ、これから生活での自分 のあるべき姿を考えることができる (例) A:学校生活で係の仕事をみんなで協力し たり、工夫したりしてやると楽しくな るね。 B:忙しくても親には子どもを立派に育て るという目的があるのよ。 ・取組内容がわかるように、記録カー ドの準備をし、記録させる。 ・家庭生活での取組について、生徒が 活動できるよう家庭に協力をお願い しておく。 ・家族や教師が、生徒の活動の様子が わかるように、記録カードを準備し ておく。 (例) A:きついや辛い、大変といったマイナスな 思いもあれば、嬉しいや楽しいといったプ ラスの思いもある。 B:達成感や充実感という感情的な目的、自 己の成長や家族のためという目的。 C:人に負けないというこだわりや、お客様 に迷惑をかけないというこだわり。 (例) ・学級の係り活動も、どう工夫して取り 組んだらよいのかを考えながら取り組 むと楽しくなるのがわかった。 ・職業人が働くときも、母親が自分たち を育てるときも、働くということは必 ずこだわりを持ってやっていることが わかった。 ・どういう場でも働くということは忍耐 力がいることがわかった。 ・生徒に、各自のコメント④を整理さ せる。 ・コメント④による自分の課題につい ての結果をシートに追加記入し、ま とめさせる。 ・コメントを参考に、今後の学校生活 や家庭生活 で取組む内容を考えさせ る。のための計画を立てた後、職場体験活動で実際に取り組むことになる。 生徒は、「働くということ」に対する自分たちの疑問に対しての、大人の様々なコメントから、 自分と大人との考えのズレを感じることができる。その考えのズレの内容や度合いを分類・整理す ることによって、自分が追究したい課題の設定をすることができる。 【学び方やものの考え方】 (2)授業仮説 働く大人の、生徒の疑問に対するコメントからキーワードを見つけさせたり、自分の考えと違う ところや印象に残るコメントを見つけさせたりすることによって、自分に必要な情報を整理・分類 することができ、自分の追究したい課題を見つけることができるだろう。 (3)本時の指導観 前時までに生徒は、働くということについての自分の考えをまとめ、それを友達と交流することに よって、新たな考えや疑問をもつことができている。また、その疑問に対して、事業所の方からのビ デオによるコメントを見ることによって、自分と大人との働くということに対する考えのズレに気づ くことができている。そこで本時は、さらに多くの働く大人の考えを知ることによって、自分と大人 との働くということの考えのズレを明確にし、自分の追究したい課題を見つけることをねらいとして いる。 そのためにまず、アンケートによる取材を行った事業所の方からのコメントを生徒に見せ、働く大 人の様々な考えを理解させる。その大人の考えと自分の考えとのズレに気づかせ、「コメントのキー ワード」「自分の考えとの違い」「印象に残るコメント」について、分析・整理をさせる。次に、分析 結果や自分の考えを友達と交流させる。自分が感じた、働くということに関する大人とのズレを交流 させることによって、自分の考えを明確にさせたり、新たな疑問を見つけさせたりする。最後に、働 くということの自分と大人との考えのズレから起きる疑問について、その疑問を追究するための課題 を設定させる。ここでは、教師が生徒に、これから行われる活動についての説明を行い、活動の中で 解決ができる課題を考えさせる。また、生徒の課題が、取組のなかで解決できる具体的な内容となっ ているか確認し、できていない生徒には援助を行う。 (4)準備 学習シート・事業所の方からのコメントのまとめ・課題例 (5)過程 学習活動・内容 指導上の留意点 形態 配時 つ か む 1 前時の学習内容を振り返り、この 単元の共通テーマと、本時のめあて を確認する。 ・自分と働く大人との考えのズレ ・ズレを埋める必要性 ・共通テーマ ・本時のめあて ・前時の学習内容を思い出させるために、学 習シートで、前時の学習内容(「働くとい うこと」に対する自分と社会人との考えの ズレ)を振り返る。 ・将来働くために、ズレを埋めるような取組 が必要であることを理解させる。 ・この単元を学習していく目的を明確にする ために、共通テーマを確認する。 ・共通テーマを解決するために、自分自身の 追究する課題を設定することを説明する。 一斉 5 「働くということ」に対する自分が追究する課題を見つけよう。 『将来働くために必要なことって何だろう』 共通テーマ めあて
追 究 す る 2 働く大人からのコメント内容に ついて考える。 (1) コメント内容を分析する。 ・コメントのキーワード ・自分との考えの違い ・印象に残るコメント (2) 自分の分析結果や考えを友達と交 流させる。 3 前時の学習内容や、本時の学習内 容を参考に、追究課題を設定する。 (1) 追究していきたい疑問やコメント を選ぶ。 ・追究したい内容とその理由 (2) 追究課題を考える。 ・疑問から課題へ ・様々な生徒の疑問に対応するため、勤労観 に関する代表的な疑問に対するコメントの 一覧表を生徒に配る。 ・社会人の多様な考えを知るために、前時の 授業内容と同様に「コメントのキーワー ド」「自分との考えの違い」「印象に残るコ メント」を考えさせる。 ・疑問を追究課題に発展させるために、前時 と本時で学習した「コメントのキーワード」 「自分との考えの違い」「印象に残るコメン ト」を参考に、追究したい疑問内容を1∼ 2つ選ばせる。 ・解決できる課題にするために、これからの 行われる活動について説明する(職場体験 活動・学校生活、家庭生活での取組)。 ・生徒が考えたものが課題の形になるように するために、課題の良い例・悪い例を示す。 ・生徒が考えた内容が課題になっているか判 断するために、机間巡視等で生徒の課題を チェックする。 ・課題ができた生徒は、自分の課題設定の理 由がはっきりと言えるようになるために、 周りの友だちと交流させる。 個人 小集団 個人 15 (10) (5) 25 ま と め る 4 本時のまとめと、次時の学習内容 の確認をする。 ・追究課題の設定 ・追究課題のための計画立案 ・本時のめあての達成度について、自己評価 をさせる。 ・本時で自分の追究課題が設定できたか確認 する。 ・次時は、本時の設定課題を解決するための 追究計画の立案をすることを知らせる。 個人 一斉 5 (課題例) ①働くことは楽しいことか学ぼう。 ②給料 はどの位もらえるのか明 ら かにする。 ③働く と い う こ と は ど う い う こ と か見つけよう。 ④働くということの 目的は ど う い うものがあるか見つけよう。 ⑤働いている人は、どんなこだわり を持 って働いているのか 明らか にする。 ⑥私が働いていくためには、どんな ところが欠けているのか探そう。 ⑦中学生の自分にとって、働くとい うことはどんなことになるのか 明らかにする。 ⑧大人 はどんな工夫 をしながら 働 いているのか学ぼう。 ①課題が疑問と同レベルである。 ②勤労観に関しての疑問ではない。 ③課題が漠然とし過ぎている。 ④∼⑧良い例 生徒のコメントの分析
■課題解決段階授業③(第 47/50 時間) (1)本時主眼 本時は総合的な学習の時間(進路)の課題解決段階、第8時間目の授業である。前時までに生徒は、 働くということの課題を学校生活や家庭生活にまで広げた取組を行い、教師や家族から取組に対して のコメントをもらっている。また、そのコメント内容を分析し、自己評価と比較することによって、 学校生活や家庭生活の取組での「できたこと」「できなかったこと」のまとめをすることができてい る。よって、ここでは生徒に、取組のまとめをさらに深く考えさせることによって、具体的にこれか ら何に取り組むのか自分の課題の設定を行わせたい。 生徒は、働くということの課題を学校生活や家庭生活にまで広げた取組のまとめから、今後、具 体的にどう行動するべきかを考えることによって、これからの生活で、自分の取り組むべき課題を 発見することができる。 【主体的・創造的な態度】 (2)授業仮説 学校生活や家庭生活での取組のまとめを深く考えさせることによって、生徒は将来働くために今 何をしなければいけないかを考えることができ、これから生活で取り組むべき自分の課題を設定す ることができるだろう。 (3)本時の指導観 前時までに生徒は、一週間の学校生活や家庭生活での取組を終え、その取組の自己評価による振り 返りや、教師や家族からのコメントの内容分析を行っている。そこで、生徒は自分の取組内容を客観 的に判断することができ、学校生活や家庭生活で学んだことを整理することができている。本時は、 そのまとめをもとに、これからの生活で取り組むべき自分の課題を設定することをねらいとしている。 そのためにまず、前時でまとめた学校生活や家庭生活での取組で「できたこと」「できなかったこ と」の理由を明確にさせる。「できたこと」については、その理由から、今後の取組で「発展した内 容」「深めた内容」について考えさせ、「できなかったこと」については、「改善した内容」「変更した 内容」について考えさせる。そこで生徒は、これからの自分の生活で取り組む内容を明らかにするこ とができる。次に、生活の場での具体的な取組内容について考えさせる。ここでは、生徒に生活の場 は学校生活や家庭生活だけではなく、市民生活もあることに気付かせ、発展した取組内容で「市民生 活」での取組も考えることができるようにする。また、「できたこと」「できなかったこと」の理由を もとに今後の取組内容を「目的」、「場・場面」、「内容」という項目について考えさせる。このことに よって生徒は、将来働くために、これからの生活で取り組むべき課題について明確にすることができ る。最後に、本時の学習内容を凝縮ポートフォリオにまとめさせ、次時の学級でのグループ内発表会、 その後のクラス発表会へと繋げ、生徒それぞれの取組を共有できるようにしていく。 (4)準備 学習シート、凝縮ポートフォリオ (5)過程 学習活動・内容 指導上の留意点 形態 配時 つ か む 1 前時までの学習内容を確認し、本 時のめあてを確認する。 ・学校生活や家庭生活での取組のまと め(前時) ・将来働くために、これから取り組む べき課題(本時) ・前時の学習内容が本時の学習に関連 していることをわからせるために、 前時の学習シートを振り返らせ、本 時の学習内容やめあてを確認する。 一斉 5 学校生活や家庭生活での取組で学んだことをもとに、自分のこれから取 り組むべき課題について考えよう。 めあて
追 究 す る 2 前時の学習内容をもとに、自分が これから取り組むべき課題につい て考える。 (1) 職場体験での課題解決内容を振り 返る。 ・あなたにとって、働くということは ( )である (2) これまでの取組で、できたこと・ できなかったことの理由について 考える。 ・なぜ「できた」と思うのか ・なぜ「できなかった」と思うのか (3) 「できたこと」「できなかったこと」 をこれからどう取り組んでいくの か考える。 ・次の取組のステップ できたこと→発展(次の取組内容) ↓ 深める(レベルアップ) できなかったこと→改善(意識) ↓ 変更(取組内容・取組かた) (4) 将来働くために、これからの生活 で取り組む内容を考える。 ・今までの取組の反省を踏まえた課題 ○○(の)ために、△△(の場) という場面で、□□を☆☆する。 ・これから取り組む課題を生徒に考え させるために、前時にまとめた内容 を具体的にどう取り組んでいかなけ ればいけないか考えさせる。 ・一週間の取組で「できたこと」「でき なかったこと」の判断理由は、職場 体験での課題の答えであることを理 解させるために、振り返りの質問を する。 ・自分の判断基準を明確にさせるため に、凝縮ポートフォリオから、自分 の課題解決内容から抜き出させる。 ・一週間の学校生活や家庭生活での取 組を活かした今後の取組を考えさせ るために、その取組での「できたこ と」「できなかったこと」の理由を考 えさせる。 ・「できたこと」「できなかったこと」 の次のステップを分けて考えさせる ために、取組が「できた生徒」と「で きなかった生徒」を確認しておく。 ・生徒に次の取組をどうすればよいか 考えさせるために、考えられる次の ステップをあげさせる。 ・将来働くために、今の自分はどんな 取組をしないといけないか明確にす るために、取り組む理由、目的、場 面、内容を考えさせる。 ・生徒が具体的に取り組む課題を設定 することができるように、①取り組 む内容∼②その内容を取り組む場面 ∼③その取組をする目的の順で考え させる。 個人 一斉 個人 40 (5) (10) (5) (15) ・何のために(目的) ・どういう場で(場・場面) ・どんなことをどうする(内容) ( 誰 )の(どういう言葉・コメ ント・態度…)から、(解決内容 ) ことが(わかる・感じる)ので、(取 組内容 )が(できていた・できてい なかった)ことがわかる。 人の役に立つこと、やりがい、達成 感を味わうこと、こだわりをもって やること、役割を最後までやること 、 いろいろな経験を積むこと、勉強す ること、役割を考えてやること 等 (母親)の(手伝いをしてくれてと ても助 かったという コメント) か ら、(人の役に立っている )ことが (わかる)ので、(家での洗濯物 を 取り入れて片付けるまでの手伝い) が(できていた)ことがわかる。 (先生)の(もう少し掃除時間は最 後まで 責任を持って 取り組め た ら 良かったというコメント)から、(役 割を最 後までやることができてい なかった)ことが(わかる)ので、 (自分 の掃除場所を 責任持って ゴ ミ一つなくきれいな 状態になる ま で掃除すること)が(できていなか った)ことがわかる。
・学校、家庭以外の生活である「市民 生活」の位置づけ ・地域の行事 (運動会・文化祭・清掃活動) ・ボランティア活動(自宅前道路の 清掃、スポーツ団体の手伝い) (5) 取り組む内容を凝縮ポートフォリ オに記入する。 ・目的 ・場面 ・内容 生徒の凝縮ポートフォリオ ・生徒が生活している場は、学校や家 庭だけでなく「市民生活」もあるこ とを理解させるために、教師は生徒 の市民生活をしている例や市民生活 の中で働くということの例の話をす る。 ・生徒が実際に取り組める課題になっ ているか確かめるために、課題を文 章表現したものを教師はチェックし アドバイスをする。 ・生徒がこれまでの取組内容がわかる ようにするために、今後の取り組む べき課題を凝縮ポートフォリオに記 入させる。 個人 (5) ま と め る 3 本時のまとめと次時の確認をす る。 ・これから取り組むべき自分の課題 (本時) ・グループ内交流とクラス発表会の準 備(次時) ・本時のめあてに対する自己評価に取 り組ませる。 ・次時は、今後の取り組むべき課題を 記入した凝縮ポートフォリオを活 用して、グループ内で取組の共有を することを説明する。 個人 一斉 5