A
Erd X
f l/ 17 - 7 q)
J J
(i
i
' t i i/'/' f ** q) :; 4 l/ T7 - 7:FEl ;
Telework for Women to work : The Interest in Teleworking is growing as a New Aspect of Diversified Types of Employment
Mayumi Hori
Summary
The purpose of this paper is to examine the possibility of womanpower as teleworkers relating information technological development to women at work ffom the point ofview of diversified types of employment. The interest in teleworking is growing because of creating flexibility increasing productivity and三mproving‘emale workers’quality of life.This paper focuses on the perspectives of female work as teleworkers,above all, home−based teleworkers and the possibility of womanpower is addressed and suggested on this context。 はじめに 1.情報通信技術(I T)革新と女性労働環境の変化 1−1.I Tの進展と女性就業形態の変化 1−2.I Tの推進と女性の就業機会 H.テレワークの普及状況と進展 H−1.テレワークの推進要因 H−2.テレワークの普及と女性就業機会の拡大: 在宅ワークを中心に 皿.就業形態の多様化と女性労働の課題 皿一1.就業形態の多様化がもたらす課題 皿一2.テレワーカー(在宅ワーク)としての課題 おわりに 一276一テレワークの普及と女性労働
はじめに
現在進行している情報技術(IT)の進展・普及は、労働環境にも大き な影響を与えている。平成12年11月に作成された「次期とちぎ産業振興ビ ジョン(仮称)素案」のなかでも、I Tの急速な進化が人々の働き方や生 活の仕方を大きく変えていく可能性を示唆している。1998年に発表された 米国商務省リポート『ディジタル・エコノミー』(室田泰広訳、東洋経済 新報社、1999年)ではI Tの進展による労働へのインパクトについて、情 報技術の発達が企業の組織構造をより柔軟なものに変え、そのことが必然 的に柔軟な労働力(workforce恥xibility)、すなわち従来の産業組織のよう な時間・場所に拘束されることがなく仕事ができる労働環境を生起させる ことが述べられている。 I Tの進展を含めて、さらに労働環境の変化を促進するものとしては、 少子化・高齢化など社会的変動、また経済の国際的協調の確立や企業の国 際間における公正な競争展開の高まりなどの要因が目立つ。当然、これら の動きは高度成長期に日本企業の強みを発揮した日本的雇用慣行の見直し、 修正を企業に内外から迫ることになる。前述したI Tならびに社会・経済 環境の変化は、必然的に労働環境にも影響を与え、とくに近年の女性の就 業増加と相まって、これまで単に補助的労働の位置づけにあった女性労働 の戦力化を真剣に検討せざるをえない傾向を強めている。 改正男女雇用機会均等法や育児休業・介護休業法などの整備によって女 性の労働環境の改善がなされつつあるとはいえ、現実には育児・介護の負 担は必ずしも公平とはいえない。したがって、就業意志はあるものの自宅 から事業所などに時間をかけて通勤し、仕事に就くことが困難という女性 が多い。しかし、I Tの進展、すなわちインタ}ネットやモバイル通信の普 及は就業する上で場所と時間に拘束されることから解放し、テレワーク1 という新たな就業形態を出現させた。 本稿では、テレワークの普及が、女性労働に対してどのようなインパクトを与えるのか考察するとともに、このような情報ネットワーク社会にお ける新しい就業形態(テレワーク)についての可能性と展望を探究するこ とをねらいとする。
1.情報通信技術(l T)革新と女性労動環境の変化
情報通信技術の革新的な進展は、社会構造・経済構造の変化をもたらし、 「情報」を連結の要とする新たな社会、情報ネットワーク社会を出現させた。 本章では、I T革新を背景とする情報ネットワーク社会が、女性労働環境 にどのような変化をもたらすのか考察する。 1−1.l Tの進展と女性就業形態の変化 I T革新の進展がもたらした仕事の局面で場所と時問に拘束されないと いう柔軟性は、女性の就業拡大にインパクトを与えるとともに女性就業の 可能性を促進しつつある。さらに、I Tの進展は単なる就業拡大だけでな く、「I T」という新規技術が全く新しい雇用を創造する2という発展可能 性を多分に含んでいるということが指摘できよう。とくに働き方の選択 (work option)という観点から未来的可能性をみるならば、本稿のテーマで あるテレワークは、’「新しい働き方」として従来のワークスタイル、ある いは雇用形態に革新性をもたらすという発展可能性は大きい。 I T、すなわち情報通信技術の進展が、人と人、人と組織の関係に多様 性をもたらすのは、時問と空間を固定した与件とするのではなく、あるい は仕事に関与する人問が一律に組織(企業)のルールに従うのではなく、 主体性をもって時問と空問を自由にコントロールできるという新しい次元 が創出される実現性が生起されることによる3。 「平成11年就業形態の多様化に関する総合実態調査」4によれば、非正社 員という就業形態が高まっており、なかでもパートタイマーの割合が高い (正社員72.5%、非正社員27.5%、非正社員のうちパートタイマー20.3%。テレワークの普及と女性労働 この比率は非正社員のうちの73.9%を占める)。また同調査によれば、今後 (3年後)に比率が高まると思われる就業形態を、事業所サイドからみると (産業計)、短時間パート49.8%、次にその他のパート24.0%、契約社員 17.5%という順になっている。産業別に注目すべき点をみるならば、鉱業 (35.9%)、運輸・通信業(30.8%)、不動産業(30.7%)、建設業(30.3%) の業界において派遣社員の比率が高いことである。また、派遣労動者では、 金融・保険業(24.6%)、建設業(19.9)の比率が高い。しかし、当然、後 者の派遣労働者は金融・保険業と建設業では、前者は事務ないし専門技術・ 技能者、後者は現場作業と労働の意味合いが異なることが推察されよう。 さらに、非正社員のうち、契約社員および派遣労働者について職種別に みるならば、契約社員については専門的・技術的な仕事(33.1%)、事務の 仕事(23.4%)、派遣労働者のうち、常用雇用型派遣労働者では専門的・技 術的な仕事(30.2%)、登録型派遣労働者では、事務の仕事(69.1%)の比 率が極めて高い(表1)。 テレワーカーの職種をみると、「営業・販売」25.7%、「技術」20.0%、 事務(総務・経理・人事など)15.7%「ソフト開発」14.3%などが高い比 率を示している5。日本マルチメディア・フォーラムのテレワーキンググ ループによる1999年インターネット上のアンケート調査6においても、テ レワーカーの職業では「専門的、技術的仕事」に就いている者が53%の半 数以上を占めている。次いで「事務」が13%である。 テレワーカーの職種との関連で調査しているわけではないが、前述した 労働統計調査月報の「平成11年就業形態の多様化に関する総合実態調査」 で、表1に示されているように非正社員のうちの契約社員および派遣労働 者の職種で高比率なものとして「専門的・技術的仕事」、「事務の仕事」が あげられている。このことは上述のテレワーカーの職種と整合するところ が多々あり、本実態調査には時問と場所の制約が少ないテレワーカーの要 素が反映されているとみても妥当であろう。 また、女性就業者のテレワークを志望するメリットという観点から考察
するならば、「通勤の肉体的苦痛からの解放」、「業務の効率の向上」、「業務 への集中⊥が指摘され、それぞれ同率の74%を占めて上位に位置している。 先の労働統計調査月報の非正社員という就業形態をとる理由をみると「自 分の都合のよい時間に働けるから」(32.8%)、「通勤時間が短いから」 (30.5%)、「家庭生活や他の活動と両立しやすいから」(29.4%)、「勤務時 問や労働日数が短いから」(26.3%)が高い比率を示している。これらの点 でも女性テレワーカーが指摘するメリットとの整合性が考察される。 I Tの進展は、高齢化・少子化などによる労働人口減少への対処をどう するかという将来的課題に対して、企業サイドからは経営戦略上、また社 会的には、ゆとり、福祉という視点、とくに女性労働の立場からは出産・ 育児、あるいは介護への対応という視点から、家庭と仕事が両立する可能 性が大きいテレワークという新しい就業形態は魅力あるものといえよう。 表1 就業形態、職種別労働者割合 (%) 専門的・ 管理的 事務の 販売の サービス 保安の 運輸・通 技能工・ 労務作業 就業形態 計 技術的な な仕事 仕事 仕事 の仕事 仕事 信の仕事 生産工程の仕事 不 明 仕事 の仕事 正 社 員 計 100.O 13.8 14.4 38.1 10.5 5.6 0.5 2.1 12.4 2.6 0.0 非正社員計 100.0 9.3 2.4 23.3 20.3 19.1 1.3 1.8 12.2 10.0 0.3 契約社員 100.0 33.1 4.7 23.4 8.3 9.9 2.5 4.O 8.3 5.6 0.3 臨時的雇用者 100.0 3.9 0.1 28.7 38.7 13.1 0.9 1.4 7.7 5.5 0.0 短時間のパート 100.0 6.3 0.4 20.3 23.3 23.5 1.2 1.1 11.2 12.4 0.3 その他のパート 100.0 5.9 1.1 23.3 20.9 18.2 1.5 2.7 17.0 9.0 0.3 出向社員 100.0 16.7 28.6 26.2 8.0 6.2 0.7 1.1 10.6 2.0 0.0 派遣労働者 100.0 17.5 0.9 58.0 3.2 6.5 0.3 2.1 8.0 3.3 0.2 賜型瀧労働者 100.0 11.9 0.5 69.1 2.8 6.2 0.2 0.4 6.7 1.8 0.3 鯛顧型瀧鵜者 100.0 30.2 1.7 34.3 3.7 7.5 0.6 5.8 10.6 5.6 一 そ の 他 100.O 13.2 3.2 15.1 4.1 14.5 2.6 3.2 19.5 23.9 0.9 資料)労働大臣官房政策調査部「労働統計調査月報Vb1.52No.8」労務行政研究 所、2000年8月、24頁。 1−2.I Tの推進と女性の就業機会 最近の労働環境においては、冒頭でも述べたように少子化・高齢化など の社会的構造変化、あるいは女性の高学歴化にともなって、従来、事務作
テレワークの普及と女性労働 業など補助的、定型的仕事に限定されてきた女性労働の戦力化、すなわち 女性能力の積極的活用が行政や企業において注視されつつある。 前述の女性労働環境の変化7は、家事・育児の役割分担は女性という固 定観念や、仕事をする場合は補助的労働要員が妥当とする日本的雇用慣行 や通念の転換を要請するかたちになってきている。さらに、女性の高学歴 化にともない専門能力を活かす場や就業継続化を志向・選択する女性も増 大している。 家事や育児を行いながらも就業志向は強まっており、図1で示されてい るように有配偶で仕事についていない女性の就業希望率をみると、20∼44 歳では6割前後が就業を希望している。なかでも20∼39歳までの、出産・ 育児年齢階級の就業希望者(6割以上)は多い。 図1 (%) 70 60 50 40 30 20 10
0
20 25 30 35 40 ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ 24 29 34 39 44 歳 歳 歳 歳 歳 資料)総務庁統計局「日本の就業構造 89頁。 年齢階級別就業希望率及び求職率(有配偶女性無業者) ロ就業希望率 国求職率 コ 肌 月 75歳以上 6 年 エ 臥 70∼怨歳 19
コ ヨ臥
説 6 5∼69歳 解 の し 冒 査 60∼腿歳 調 エ闇隅茄−器鶏
よ羅類、篶−謡畔
ヨ阻翻騨弱∼叢貝
総務庁の図1の調査によれば、有配偶女性20∼34歳の非求職の最大な理 由として「家事・育児や通学などで忙しい」ことが指摘されている。また 同調査をみると、平成4年、平成9年の有配偶女性の有業率(81頁)が20 一281一∼34歳において低下しており、さらに25∼34歳の求職活動の不活発な状況 (図1)と関連づけてみるならば、女性の家事・育児の負荷の大きいこと が推察できる。 「日本のテレワーク実態調査研究報告書(平成12年度版)」(日本テレワー ク協会51頁)によると、年齢階級別のテレワークのメリットとして20∼ 29歳では、「通勤の疲労がなくなる」(50.0%)、「家事や育児の時問が増え る」(30.0%)の割合が多く、家事・育児負担が大である女性就業者にとっ て、テレワークは就業機会を拡大する可能性を秘めている。 I Tの進展、とくにテレワークは女性就業者にとって個人的には専門知 識や技能を生かせる場があること、育児や介護の容易性(家庭と仕事の両 立)、時間と場所(通勤)の制約からの自由、広い仕事場スペースの制約 からの解放、企業サイドからみても、有能な人材のアウトソーシングの実 現、人件費やオフィスなど固定費の節約などのメリットがあり、新たな就 業形態として注目される。
亙.テレワークの普及状況と進展
H−1.テレワークの推進要因 テレワーク推進の要因8としては、一つは情報通信技術の発達、二っに は企業における柔軟な雇用体制の萌芽と進展、三つには働く側の職業意識 の変化があげられよう。とくに情報通信技術の進展に伴う企業および個人 (家庭)使用の情報通信機器の普及とネットワーク化が最大の要因として指 摘できる。平成12年度の通信白書(郵政省編集、発行ぎょうせい)による と、企業の通信利用動向は平成11年の段階で、 LAN 90.3% インターネット 88.6% 電子メール 86.0% である。いずれも前年対比それぞれ7。0、8.6、9.8ポイント伸びている。まテレワークの普及と女性労働 た家庭における情報通信機器の普及状況について、平成7年、平成11年の 伸長率をみるならば、 〔平成7年〕 〔平成11年〕 ノ受ソコン 16.3%(100) 37.7%(231) ファクシミリ 16.1%(100) 34.2%(212) である。なおインターネット加入率は平成11年度で19.1%である。 パソコン、ファクシミリともに家庭での普及は4年問で、それぞれ2.3倍、 2.1倍と増加し、インターネット加入者も2割近くに達している。野村総合 研究所の調査9においても、パソコンの個人利用率は、2000年3月におい て29.1%、インターネット個人利用率は同じく16.7%であり、前回調査 (1997年3月)と比較してそれぞれ、2.1倍、3.6倍に達している。 インターネットの登場は既存社会における種種のシステムに変革をもた らす可能性を多分に含んでいるが、当然、企業と個人の就業関係にも新た な可能性を生み出す要素を含んでいる10。前述しているように情報通信技 術の発達は働く時間と場所の柔軟性11を強め、テレワークなど新しい就業 形態を促進させている。 企業サイドについては日本テレワーク協会の「実態調査研究報告書」(平 成12年度版)によると、企業のテレワークを実施する効果という観点から みるならば大企業、中小企業12いずれも「勤務者の移動時問の短縮・効率 化」(47.1%)、「オフィスコストの削減」(33.3%)「勤務者にゆとりと健康 的な生活を与える」(28.6%)、「勤務者の自己管理能力の向上」(25.0%) などが非常に効果のあがっている項目として指摘されている(図H−1)。 オフィスコストの削減項目を除いてほぼ就業者のメリットに高い評価を与 えている企業が多く、新たな勤務のあり方について企業が関心を高めてい ることが窺える。 日本労働研究機構の調査報告『情報通信機器の活用による在宅就業の実 態と課題No.113』(1998)によれば、在宅就業者に発注する企業(発注 者)からみた在宅就業者活用のメリットとして、「仕事量の増減に弾力的に 一283一
図H−1 テレワークの目的別実施効果 00% 200瓢 40.0% 600% 800ラ6 1000% 1200覧 劾務者の移動時間の短縮・効串化(N=34) 定型的薬務の効箪・生産性の向上(N=18) 1 勧務者にゆとりと健康的な生活を与える(醇14) 勤務者の自己管理能力の向上(鵬16》 才フィスコストの削減(N=151 創造的粟務の効翠・生産性の向上(鵬18)O O% 層響濱足度の向上(N魂0) 通助弱者(身偉者、富齢者.育児中の女性等〉への対応(鵬81 優秀な人材の規用確保(N=8) 382% 72.2箔 50.0覧 その他(権D OO% し_ {OO.0% 日非常に効果が上がっていると思うロやや効果が上がっていると思う 資料)(社)日本テレワーク協会「日本のテレワーク実態研究報告書」平成12年5 月、25頁。 対応できる」(76.4%)、「専門能力を有する人材を活用できる」(65.3%)、 「人件費コストの削減」(38.9%)、「退職者の能力活用」(29.2%)、「在宅主 婦能力の活用」(25.0)があげられる。 前述のテレワークの実施効果および発注者の在宅就業者活用のメリット を考察するならば、①コスト(人件費)節減、②企業側、就業者側双方に おける仕事の管理の容易性、③就業者の専門能力活用の3点が指摘できよ う。 今日、仕事と生活(家庭)の両立の重要性を認識することは企業経営の 主要な戦略的要素13といえる。そしてその基幹となるファミリー・フレン ドリー企業理念14は、まさに本稿冒頭の少子化・高齢化の社会・経済構造 の変化に適応していくための支柱ともいえよう。 働く側の職業意識変化をもたらした結果の事象としては、労働力の女性 化、すなわち女性の職場進出があげられよう。女性の就業者の推移15をみ ると昭和40年1,878万人、昭和50年1,953万人、昭和60年2,304万人、平成元 一284一
テレワークの普及と女性労働
表H−1
最多人数職種別にみた発注者が感じているメリット(複数回答) 社(%) 仕事量弾 力的対応 人件費コ スト削減 オフィスコスト 削 減 専門的人 材の活用 退職者の 能力活用 主婦労働 力の活用 高齢者障 害者活用 管理の手 間省ける 生産性向上 その他 合 計 プログラ 調査、 設計製図 D T P、 ライター ミング等 計算処理 デザイン 電算写植 翻訳 入理 等処 章・ 文力 その他 混合 合計 23 (65.7) 8 (22.9) 7 (20.0) 25 (71.4) 16 (45.7〉 8 (22.9〉 7 (70.0〉 2 (20.0〉 2 (20。0) 7 (70.0) 5 (50.0) 3 (30.0) 3 (8.6) 4 1 (11,4) (10。0) 35 (100.0〉106000702040209010
4λ1且1α3414 絃 4 &1λ83272︵︵12
8 (100。0) 2 (25.0) 1 (12.5) 5 (62.5) 1 (12。5) 1 (12.5) 1 (12.5〉 1 (12.5〉815746392311231134
乳ゑ絃12。4。乳4,7。1
53291︵1︵2
765724625﹂713390955且3α1乳3乳112駄 4。 317851523︵12
10 50 8 14 69 (100.0) (100.0) (100.0) (100.0) (31.9〉 10 (83.3) 8 (66.7) 4 (33.3) 8 (66.7) 7 (58.3) 7 (58.3) 11 (61.1) 8 (44.4) 4 (22.2) 10 (55。6〉 5 (27.8) 3 (16.7) 2 3 (16.7〉 (16.7) 3 6 (25.0) (33.3〉1
(5.6) 12 18 (5.6) (8.3) 544944133240728ゆ821956n 16 箆8鍬4艶14α臥6兇5脆 G2134肱 ω2100 ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ 1 資料)日本労働研究機構『調査研究報告書 の実態と課題 No・113』1998年、179頁。 情報通信機器の活用による在宅就業 年2,474万人、平成10年2,656万人(平成11年2,632万人)と増加し続けてい る(平成11年は厳しい雇用環境を反映して、前年対比0。9%減少)。昭和50 年から25年問でほぼ36%の増加である(男性は約18%増)。 女性の職場進出増加は、わが国の伝統的価値観でもある女性、男性の役 割分業、すなわち「女性は家庭、男性は仕事」という意識と役割構造16を崩 すことになる。さらに女性の高学歴化は専門能力を活かしながら仕事を継 続していこうとする志向、あるいは能力を活かせる仕事の選択という主体 的な意識を強くもつ女性就業者を増加させた。日本労働研究機構の調査研 究17によると、テレワークの従事者には「プロフェッショナルになりたい」 という「職人」的特性に相通じる職業観をもっている者が多いと指摘している。また、従来の企業組織に「会社員」という身分で(制約されたかた ちで)仕事に従事する者とは異なり、テレワークという就業形態に惹かれ る者の職業観は高い能動的自我意識炉基盤になっているとされている。仕 事に対する主体的、能動的な取組み姿勢をもつ人間や、時間的拘束がない こと、通勤や人問関係の煩わしさからの解放を仕事をするうえでの優先事 項と考えるなどの就業者が登場したことが、テレワークを推進させる要因 でもある。 皿一2.テレワークの普及と女性就業機会の拡大:在宅ワークを中心に 「日本のテレワーク実態調査研究報告書(平成12年度版)」によれば、2000 年における全国テレワーク人口18は2,452千人であり、5年後の2005年には 約1.8倍の4,452千人になると推定される。なお7大都市(東京、札幌、仙 台、名古屋、大阪、広島、福岡)についても2000年のそれは約1,121千人 (約46.0%)、5年後は1,605千人で1.43倍と推計される。また、前述の調査 研究報告書によって、企業のテレワーク実施状況を全体でみると、調査回 答のあった企業(579社)のうち、74社の12.7%が実施している。「導入・ 実施を認める予定」企業は1.6%、「導入・検討中」は9.5%、以上実施・実 施予定、検討中を合わせると23.8%である。 規模別では中小企業が10%、大企業13.8%、上場企業で20.8%である。企 業規模が大きいほどテレワーク実施率が増加する傾向がみられる(図1【一 2)。 テレワークの類型分類については、定義の多義性と同様に雇用関係、働 く場所・頻度19によって様々な視点からなされることが多い。働く場所を 基準として分類するならば、①自宅を仕事場とするホームオフィス型② 共同オフィス型のサテライトオフィス、またはテレワークセンター型③ 端末情報機器を装備して移動しながら仕事をするモバイルワーク型の3類 型20がある。雇用関係では、仕事をする主体が雇用されているか否かで「雇 用」タイプ「非雇用」タイプの2つに分類21される。「雇用」タイプには就
テレワークの普及と女性労働 図n−2 規模別のテレワーク実施状況 0覧 10当 20% 30% 40% 50% 60,5 70% 80% 90箔 100% 全体(N=579)29% 中小企業(N=279)25% 大企業(Nニ196)10% 上場企業(N=82〉 07覧 05% 00% ■会社のルールとして認めている皿ルールはないが、裁量で実施 目導入・実施を認める予定である 団導入・実施を検討中である 匿認める予定はない 口未回答 資料)前掲図H−1に同じ。13頁。 業形態としてサテライトオフィス・テレワークセンター勤務、モバイル ワーク、在宅ワークがあり、「非雇用」タイプは、自営業型(Small O丘ice Home Of巨ce:S O H O)、前者と同じ在宅ワークがある。本稿では在宅ワー クの観点から女性就業機会の可能性を考察する。 国土庁の「東京近郊の女性の就業意向に関する調査」(1998年)によれば、 テレワークに意欲を示す女性は9割近くいる22。とくに、在宅型の短期非 通勤型を希望する女性が多く「テレワークを是非してみたい」(28.3%)、 「テレワークをしてみたい」、(51.7%)でやはり9割を占めている。自宅・ 貸しオフィス・旅行先などで自分の都合にあった場所や時間で働くことを 希望する非通勤型の女性は、「是非してみたい」が22.9%、「してみたい」 が40.9%、合計で6割強の女性が志向している23。 また、日本労働研究機構の『パソコンネットワークに集う在宅ワーカー の実態と調査No.106』(1998年3月)では、在宅ワークを希望している者 は(在宅ワークの未経験者385名、および過去において経験したことのある 者119名)調査回答者合計504名のうち、501名が「在宅ワークをやってみ
たい」という希望者である(38−39頁)。 在宅ワークの形態については、本調査では①独立(請負自営)型②副業 型③社員(雇用)型の3つに分類している。調査では①独立(請負自営) 型が82.8%を占めている。しかし、在宅希望者の就業形態は②副業型③社 員型の希望も比較的多く、多様な就業形態を望む者がいることが窺える (図H−3)。 図H−3 在宅ワーカーと在宅ワーク希望者の形態別構成 在宅ワーカー んノ や イ ノリ 82.8 8.87.3 汐μ4 7汐、 リグる 5!4 勿ル, グ, ’ π’挿 r、5 , 在宅ワー一ク’ “モ”櫛弊 希望者 冠、♂ち罵勧’〃咳’%猛冨・〃∼げ 53.5 27.7 17,6 1.1 1.2 0% 20% 40% 60% 80%
100%
瞠独立型■副業型目社員型□その他 資料)日本労働研究機構『パソコンネットワークに集う在宅ワーカーの実態と調 査No.106』1998年3月、9頁。 専業主婦や非正社員(女性比率88.5%)など女性の在宅ワーク希望者が 多い独立型の在宅ワーク選択の理由をみると、女性子供有りでは約8割以 上が「家族の世話や家事をしながらできる」をあげている。ついで「柔軟 的・弾力的に働ける」が約6割弱である。本実態調査の解説にも述べてあ るように、育児、家事の責任、負担が在宅ワークのメリットを印象づけて いることが窺える。なお「柔軟・弾力的に働ける」の理由については、子 供無しの女性は約7割ほどの高率でトップにあげている。さらに「仕事を 選べる、自分の専門の仕事ができる」は、子供の有無に関わらず約4割近 く理由としてあげている。「パソコンの仕事が好き」も男性に比較すると子テレワークの普及と女性労働 表H−2 属性類型別にみた在宅ワークの選択理由(複数回答) 人(%) 家族の世話や家事 障害や病気のため 柔軟・弾力的 通勤が無駄、嫌い 会社勤め不向き・嫌い 勤めは能力発揮できず 仕事選べる、専門分野 やっただけ報われる 多くの収入のため 将来の事業、コスト節約 仕事依頼、職場の勧め パソコン買った、好き 転居、地方暮らし ょい勤め口無い そ の 他 合 計 男性独身 男性有配偶 女性子供有 女性子供無 合計 133023772。0875ゆ8。 08ン5713431357430n 3 0231610 危1010 6 載 a 3 翫 砿 330
︵175425621︵1︵110
︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ − 4名527908566β936452853352004名7110 9 広25 。2&−㊧ 41危23 2 甑 乳 且 ︵ 9 乳4α︵164314611︵1
︵10
︵
︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ −12906725349073528114073907671490
12 翫 ⑯8駄3肌2瓢 ⑯5鍬4鎗−皿−包−⑯4兇−⑯−n−包140α︵ ︵︵︵ ︵︵︵
︵ ︵ 1
185 。81 。98104117ゆ9護7 。67浴8ゆ6が450 。 7073ゆ 2絃 65932。2乳1ゑ2733 9 9 125 義1313702︵652135︵︵13︵110
︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ − 72256ゐ750診46838780162586515 。92診30 14 阻2に186310鎗7233几1 1姶1 2醤3獄3鳳2に7脆−億31131029αエ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ 1 資料)図H−3と同じ。50頁。 供有る無しの女性に共通して3割前後の指摘がみられ、情報機器の普及、 とくに自宅で仕事が可能なパソコンの普及がテレワーキングの促進に影響 を与えていることが推測される 本節のテrマであるテレワークの普及は、女性就業者からみて以下に述 べる利点実現の可能性を含むことから、就業機会や就業の継続機会をより 拡大させていくと考えられる。女性就業者からみて在宅ワークやサテライ トオフィスあるいはテレワークセンターなどで働く利点は次のとおりである。 一っには、女性就業者にとって(とくに在宅ワークは)育児や介護、さ らに家族との団樂など家庭と仕事の両立が図れること。 二つには、通勤に消費するエネルギーが軽減されるなど、体力消耗の防 止と時間の有効活用が図れること。 三つには、自己管理を主体的に行うことができること。とくに高学歴化 にともなう主体的な勤労姿勢・意欲をもつ女性にとって魅力がある。 四つには、煩わしい人問関係に巻き込まれることなく仕事に専念できる こと。 五つには、専門能力、技術を活かすことにより高い仕事への満足度がえ られること。などがあげられよう
皿、就業形態の多様化と女性労働の課題
皿一1.就業形態の多様化がもたらす課題 「平成11年就業形態の多様化に関する総合実態調査結果の概要」(労働大 臣官房政策調査部)によると、全労働者のうち非正社員の割合は27.5%、 そのうちパートタイマーは20。3%を占めている(表皿)。 非正社員を雇用する理由は、人件費節約61.0%、景気変動に応じての雇 用量調整30.7%、一日、週の仕事の繁閑への対応29.6%、専門的業務への対 応23.8%、即戦力・能力の有る人材の確保23.7%、臨時・季節的業務量の 変化への対応23.0%などが主なものである(表皿)。 雇用理由については就業形態によって異なるが、テレワーカー(とくに 前述した独立型)に関連して考察するならば、短時問パートで比率の高い 人件費節約、一日、週の仕事の繁閑対応理由や契約社員で比率の高い専門 的業務への対応、即戦力・能力のある人材確保(派遣労働者もこの比率は 高く31.0%を示す)などがテレワーカー雇用理由と整合すると推察される。 上述に関連して「日本のテレワーク実態調査研究報告書(日本テレワーテレワークの普及と女性労働 表皿 産業、就業形態別労働者のいる事業所割合 (M.A.)(%) 就業形態 産 業 計 正社員 契約 社員 臨時的 雇用者タイマー パート短時間その他 のパート のパート 出向 社員 派 遣 労働者 その他 産 業 計 100.0 96.3 10.0 4.4 56.0 44.1 25.3 6.3 5.7 2.2 鉱 業 (0.2)10α0 99.9 7.7 2.3 26.6 15.1 13.5 5.0 1.1 5.3 建 設 業 (13.1)100.0 97.6 9.9 8.1 28.0 13.8 18.3 5.4 5.3 5.0 製 造 業 (17。2)100.0 97.4 7.6 3.2 61.1 45.6 29.7 7.8 5.6 1.5 電気ガス・熱供給・水道業 (0.2)100.0 99.6 18.2 4.9 31.6 22.3 13.2 16.4 8.6 4.8 運輸・通信業 (5.1)100.0 99.4 17.2 4.7 40.9 29.3 18.0 8.3 6.5 1.9 卸売・小売業、飲食店 (35。9)100.0 94.4 7.0 3.9 65.8 56.0 27.6 4.9 4.0 1.1 金融・保険業 (3.6〉100,0 98.6 20.2 1.0 41.3 31.9 15.2 8.0 25.9 2.2
不動産業
(1.2)100.0 95.8 17.6 3.9 43.4 34.6 14.4 144 10.3 3.2 サービス業 (23.7〉100,0 96.7 12.8 4.4 59.4 47.5 26.4 6.8 5.1 2.9 (注)1〉パートタイマーのいる事業所とは「短時間のパート」若しくは「その他のパート」の一方又 は両方のいる事業所を表している。 2)(〉は産業の構成比である。 資料)表1と同じ。23頁。 ク協会 平成12年5月)」に基づいてテレワークを実施している企業の主要 目的24をあげるならば、①定型的業務の効率・生産性の向上24.3% ②創造 的業務の効率・生産性の向上24.3% ③オフィスコスト節減20.3% ④優 秀な人材の雇用確保10.8%、育児中の女性等への対応10.8%などがあげら れる。これらの目的には前述表皿の非正社員雇用の理由が重複・含意され ているとおもわれる。 前述した「平成11年就業形態の多様化に関する総合実態調査結果の概要」 では、今後パートタイマー(とくに短時間パート〉、契約社員など非正社 員の比率が高まると予測されている。パートの場合は、単純作業に従事す る者と即戦力化として専門能力や事務処理技能を求められる者に二極化し ていくとおもわれる。テレワーカーの場合は後者の専門職に従事すること が多いことが推察されよう。 以上を踏まえて、就業多様化を考察する際の解決すべき課題としては以 下の点が指摘できよう。一つには、能力評価あるいは成果評価をどうするかという課題である。 能力主義を標榜する企業が多くなってきているが評価基準、評価方法の設 定と実行の面で解決すべき課題が多い。 二つには、能力主義と関連するが男女性差の解消25である。最近では、 企業側での制度・政策あるいは政府や中央・地方の行政機関での政策指導 などの確立によって性別による仕事場での差はなくなりつつあるが、社会 的に男女の考え方、企業での登用・処遇の面で日本的価値観に基づく土壌 は根強く残っている。 三つには、労働条件の公平さと健全性・安全性の確保である。能力主義・ 成果主義はややもすると労働強化につながる恐れがある。とくに非正社員 が増大することが予測されていることから、賃金体系・水準、仕事量、労 働時問、働く場所、雇用や福祉などの保証について法的、労使問の明確な ルール(契約)の設定と実行が不可欠である。 四つには、教育の仕組みの確立である。情報機器の発達は日進月歩であ り、仕事のやり方、すなわちソフトウエアの変化も急である。また、生涯 働くという環境に変化していることから、最新の機器やソフトを使いこな せる能力・技能の教育養成を初級から高度な段階にいたるまで、企業はも ちろん、行政、大学など教育機関を含めて活用できるしくみ、経済的支援 の確立が要請される。 皿一2.テレワーカー(在宅ワーク)としての課題 日本マルチメディア・フオーラム テレワークワーキング・グループに よる「在宅勤務オンラインアンケート調査報告書」26によると、「仕事上で 女性が個人的に感じるデメリット」として、20%以上の比率を占めている ものを高い順にあげるならば次のとおりである。 仕事環境を作るための費用の増大 48%(女性≦男性:49%) 仕事時間の増大 32%(女性>男性) 自己管理の精神的負担 30%(女性>男性)
テレワークの普及と女性労働 将来に対する不安の増加 30%(女性>男性) 仕事の評価・業務の遂行に対する不安 27%(女性>男性) 家族の邪魔による生産性の低下 24%(女性>男性) 注)%は概算。()内≧、>は女性、男性を比較して回答率の多い・少 ないを表す。 女性のほうが全体的にデメリットを感じる割合が高くなっている。なお 同じ調査において「生活上で個人的に感じるデメリット」は、男女とも 「OA設置による居住空間の減少」(女性35%、男性36%)を指摘している。 このことは前述の仕事環境を作るための費用の増大を引き起こす要因でも あろう。とくに子育て中の女性の仕事場(部屋の状況〉をみると、半数の 5割近くが「居間などで必要に応じて家事育児をなしつつ」27という状況に ある。さらに、女性が指摘するデメリットは「私生活時問の減少」(女性34%、 男性23%)である。家庭の負荷がやはり女性に掛かっていることを示すも のと推測できよう。 また、在宅ワーカーからみた問題点28をみると「仕事の確保」(40%)、 「単価が安い」(39.6%)と仕事量と報酬に関するものと、能力・知識不足 (21.9%)などが指摘される。女性の場合「家族の理解・協力」はあるが、 「場合による」ことが多く、総体的に20%前後(協力)から40%前後(理 解)のラインである。 在宅ワーカー(女性)の課題についても、皿一1.と同じように賃金など 労働条件や自己啓発上の問題が共通項としてあげられるが、さらに以下の 点が解決すべき課題として指摘できよう。 一つは、企業との仕事上のルール(契約)の明確化(明文化)である。 何を、どこまでといった成果水準や、期日(納期など)、コミュニケーショ ンのあり方、報酬などパートナー(下請けではない)として適正なルール の設定が望まれる。そのための公正で問題解決機能を備えた第三者的指導 機関(行政ないしそれに順ずる団体組織)の設置がまたれる。 二つには、デメリットとして前述したように在宅ワーカー、とくに女性
ワーカーの精神的負担・不安感が大きいことから、労働時間、健康・スト レス解消の仕組みを企業や行政側の指導はもちろん、労働主体のワーカー 同士でも、人的ネットワークを構築し、協力しで情報交換など行うことが 必要である。 三つには、在宅ワーカーの能力開発のための研修・講習や自宅での学習 の機会確保や経済的支援の仕組みの構築が要請される。 四つには、女性が安心して家庭と仕事の両立29ができるように、法律、 行政上の制度整備、企業における出産、育児、介護を支援する諸政策・制 度の整備、経済的保障などの一層の普及確立が求められる。 五つには、経営者、管理者、男性などへの女性労働の重要性を認識浸透 するための教育・啓蒙活動のより一層の促進が必要である。
おわりに
就業の多様化が女性の就業機会を拡大しているのが今日の趨勢といえよ う。背景には「はじめに」において述べたように、社会・経済構造の急激 な変化とそれらの推進力(driving≦orce)となっているI Tの発展である。 本稿では、就業の多様化の新しいかたちとしてテレワークの発展性を女 性労働の視点から考察してきたが、女性にとって家庭と仕事の両立の可能 性や高学歴化にともなう主体的就業意識や姿勢、あるいは専門能力を活か す機会の増大を促進するものとして、テレワークの普及に明るい展望を持 ちたい しかし、現在わが国の労働環境は従来の労働価値観と新しいそれとの潮 流の入り交じりの状況にある。I Tによる革新的な変化に適応していくた めには、まず価値観、法を含めての制度や政策の改変、整備などソフト面 でのさらなる充実が求められる。 労働価値観や現状の法律(改正労働基準法など)や雇用制度・慣行など が、テレワークの発展に、とくに女性労働の視点から考察してどような不テレワークの普及と女性労働 具合があるのか、どのような方向が望ましいのかに関しては今後の研究課 題にしたい。 注 1 テレワークの概念定義は多様性を含んでいるが、本稿では(社)日本テレワー ク協会の「情報通信手段を活用して、時間や場所に制約されない柔軟な働き 方」という概念定義を基盤としたい。基幹概念としては①情報技術を利用する ②働く場所、時間に柔軟性があるがあげられよう。拙論「ネットワーク社会に おける女性労働」2001年2月、(『中央大学大学院総合政策研究科 大学院研究 年報第4号』)なお、European Foundation for the Improvement of Living and Wor㎞g Conditions(ヨーロッパ生活・職業改善財団)では、概念定義 の多義性を認めながらも、従来の固定された事業所に制約されずに、自宅ある いはサテライト・オフィスで就業可能であること、さらにグループウエアなど 情報通信技術を駆使して仕事の生産性をあげるなどの仕組みがあるなどを特 徴としてあげている。EuropeanFoundationforthe Improvement ofLivmg and Work虹1g Conditions,E%γoPθα%σ幅αθ607ELE『OR㎜(7誕力α鴉θ一 乞θo勿κプヒ)γ『αo拓o%,Loughlinstown House,1995,PP.13−15. 2 1Tのような革新的情報技術は、既存的労働市場と異なり不連続な雇用を生 み出すという影響を労働市場に及ぼし、新たな経済活力を生起させる原動力 になろう。篠崎 彰彦「I T革新の時代がもたらす雇用改革」(『経済と労働’99・ 皿』、東京都労働経済局、平成12年3月、37−41頁〉。 3 涌田宏昭『ネットワーク社会と経営』中央経済社、1999年、105−109頁。著者 は、S O H Oを例にとり情報技術の発展過程で仕事の仕方と組織に対する人 の立場が著しく変化することを指摘している(109頁)。論者もI Tは、単なる 情報化が企業のあり方にだけ注視されることに疑問をもっている。企業だけ ではなく、社会・生活構造を含めた社会システム全体に革新的変化を与えるも のと考える。 4 労働大臣官房政策調査部『労働統計調査月報Vo1.52No.8』労務行政研究所、 2000年8月。 5 (社)日本テレワーク協会『日本テレワーク実態調査研究報告書(平成12年度 版)』平成!2年5月。38頁。本調査では「企業調査」「ワーカー調査」の2種類 のアンケート調査を実施した。「企業調査」は、東京、大阪、名古屋、福岡、 広島、仙台、札幌の7都市。608社(回収企業数)、「ワーカー調査」は1,620人 (回収数)。 6 日本マルチメディア・フォーラム テレワークワーキング・グループ『在宅オ ンラインアンケート調査報告書1999』平成12年3月。11頁。有効回答数2,207。 回答者のうち、在宅勤務を希望する者:会社員および個人業全体で69%。 7 女性の高学歴化、長勤続者の増加、労働基準法の改正や男女雇用機会均等法な どの制度や法整備が女性の職域拡大を着実に進展させている。熊沢 誠『女性
労働と企業社会』岩波書店、2000年、90−93頁。 8 労働省の分析では、企業の人事労務に対する考え方と政策の変化、若年労働人 口の減少、生活者個人のライフスタイル、さらにはワークスタイルの変化が指 摘されている。なお、米国での推進要因としてはI Tの発達があげられている。 労働省労政局『テレワーク導入マニュアル』平成11年、21−22頁。 9 戸田重郎「I T化する生活者」、(『知的資源創造Vol.8No.9』野村総合研究所、 2000年9月号、49頁)。 10 野中郁次郎は、新しい情報技術や情報インフラ、情報ネットワークの誕生が、 既存の社会システムに変容をもたらし、新しいタイプの社会的ネットワーク の誕生を可能にすると述べている。テレワークは、働く場所と時問が固定され ていた既存社会システムの制約に変革をもたらすだけでなく、家庭と仕事の 両立、女性の社会的位置づけの再評価と女性能力活用重要性の認識など、ジェ ンダー的課題に対してもインパクトを与えるものと考えられる。野中郁次郎 /ネットワーク・ビジネス研究会『ネットワーク・ビジネスの研究』日経B P、 1999年、34−39頁。 11 古郡靹子は、時間の弾力化、場所の弾力化が電子機器による情報伝達という要 素と結合することによって、「時問と場所の弾力化(テレコミューティング)」 が可能になることを示唆しているが、現在それは経済的・企業経営的視点から も政策ないしは戦略として具体化されつつある。古郡靹子『非正規労働の経済 分析』東洋経済新報社、1997年、105−IO8頁。 12 本調査の企業規模は、平成12年4月からの改正中小企業基本法以前の基準に よる。 13 仕事と生活の両立(work/五fe balance)のための戦略タイプとして「時間基盤 戦略」(T㎞e−based strategies)がある。これは時間の柔軟1生、すなわちフレッ クス・タイムを中核に就業者が自ら時間管理を行うことによって、仕事の効率 性の実現とゆとりある自己の生活の確立を図るものである。 Dayle M.Smith,Ph.D,,肋77zθ?z αδ 凧)γκ Lθαdθ飢5ん勿 Jbγ 漉θ 〈沼θ妨 σθπ診%惣ノ,P7乞%あoθHaU,2000,pp.171_173. 14 「ファミリー・フレンドリー企業」とは、女性労働の活用を積極的にすすめて いる企業を意味する。これら企業では人事政策などに仕事と家庭が両立でき る環境づくりを反映させる努力をしている。拙論「ファミリー・フレンドリー 企業に関する一考察一女性労働環境整備とファミリー・フレンドリー思想の企 業への浸透一」(『白鴎女子短大論集』第25巻 第1号、平成12年6月、1−15 頁)。 15 労働省女i生局『平成11年版 女性労働白書』(財)21世紀職業財団、2000年4 月、付16頁。 16 労働力の女性化という変化要因として、わが国の社会的・経済的男女の役割分 業構造の崩壊傾向以外に、女性の高学歴化、企業における女性労働力の有効化、 行政的側面からの男女共同参画社会の推進などがあげられる。木下武男「年功 制・能力主義の改編と今日の女性労働」(『女性労働研究』女性問題研究会編、
テレワークの普及と女性労働 2000年1月、4−9頁)。 17 日本労働研究機構『調査研究報告書 テレワーキングと職業観 No,131』2000 年5月、72−77頁。テレワーク従事者の職業観が、わが国の職人と称される職 業人に相通じる職業観を持っているという指摘は興昧深い。 18 全国ベースのテレワーク人口推計式:テレワーク拡大推計人口二(全国ベース のテレワーク拡大企業数)×(全国ベースの企業当たり雇用者数)×(テレ ワーク実施者比率)。詳細は本調査研究報告書61−69頁参照。 19 WA.スピンクスは、テレワークの形態として雇用関係、立地条件、利用技術、 利用頻度によって分類がされると論述している。W.八スピンクス『働き方革命 一テレワーク世紀』日本労働研究機構、1998年71頁。 20 小豆川裕子「テレワークと“労働者”概念の多様性:組織論、労働法の視点か らの位置考察」(『第2回 日本テレワーク学会研究発表大会論文集』日本テレ ワーク学会、2000年6月、49−50頁)。 21 長坂俊成「情報化に伴うテレワーク・在宅勤務の現状と可能性」『日本労働研 究雑誌 No.467』日本労働研究機構、1999年6月、57頁。雇用・就業形態から 類型化しており、このなかで在宅ワークの可能性、とくに在宅型には女性ワー カーが多数を占めるところから、女性の期待は高いことが示唆されている。 22 国土庁『女性の就業に対するテレワークの可能性一東京近郊における女性の新 たな就業形態に関する調査』平成10年12月、12頁。 23 同上調査、15頁。短期非通勤型とは、出産、育児、介護、夫の転勤時などに、 自宅で勤務、短期間勤務などの形態をとりながら、同じ企業に長期問勤める。 24 本調査によれば「勤務者の移動時間の短縮化・効率化」は45.9%でもっとも高 い割合を示しているが、企業側だけでなく、働く側(テレワーカー)にとって も目的・利点の主要なものであり、ここでは企業側にウエイトをおいた項目を 中心に選択した。 25 雇用形態の多様化と性差の関係について必ずしも楽観的にはとらえられない。 とくに非正社員のあり方については解決すべき課題は多い。熊沢 誠『能力主 義と企業社会』岩波書店、1997年、120−134頁。 26 日本マルチメディア・フォーラム テレワークワーキンググループ前掲『在宅 勤務オンラインアンケート調査報告書』、32−35頁。 27 日本労働研究機構、前掲『パソコンネットワークに集う在宅ワーカーの実態と 特性』、59頁。 28 日本労働研究機構、前掲『情報通信機器の活用による在宅就業の実態と課題』 186−187頁。 29 米国においても家庭と仕事の両立がwomanpowerを引き出す主要な課題と なっている。仕事と家族との間のバランスをどうとるかという問題(work− f副y corぱhct)に企業が積極的に取組むことが女性能力を発揮させるポイン トである。CynthlaA.Thompson,Cher C.Thomas Mark Maier,”Work− Family Con且ict:Reassess血g Coπ)orate Pohcies a,n(i Initiatives”Edite(i by Uma Sekaran,FrederickT.L.Leong,Wb㎜脚oωθγ妬α%αgθ伽g伽丁乞柵θs qμ:)θηzogγαpん乞o T%γ・わ掘θγ乙oθ SAGE,1992,pp.59−84.