Title
[解説]Rhizopus麹による生澱粉無蒸煮アルコール発酵
Author(s)
上田, 誠之助; 藤尾, 雄策
Citation
南方資源利用技術研究会誌 = Journal of the society tropical
resources technologists, 1(1): 23-30
Issue Date
1985-03-30
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/13940
Ⅵ)1.1 Nゝ1 1985
解
説
RhiヱOP〟5麹 による生澱粉無蒸煮 アルコール発酵 23Rhi
zo
pu
S麹 に よ る生 澱粉 無蒸 煮 アル コール発 酵
上田誠之助,藤尾碓策
(九州大学 農学 部食糧 化 学工 学 科)★ 昭 和59年 10月13日 受 理AlcoholicFermentationofRaw StarchwithoutCookingbyUsingRhtzopLJSKoJi
SeinosukoUEDA andYusakuFUJI() DepartmentofFoodScienceandTechnoloy,
FacLLlly(JfAgrL(〟LLLLre,KyLJSJzuUnLVerSLty,Hail)gakz,FLLkul)ka812.
(RecleVedOctober13,1984)
東 南 アジア各国 には米 , キ ャ ッサバ, ス イー ト ソル ガム, サ ゴヤ シ等 の澱 粉 を含 む農 作物が 豊富 に存在 す る. これ らの国 々では, 主 食 であ る米 は 別 と して,生 産 され る含澱 粉 資源 を高度 に加工 し, 有効 に利 用 してい る とは必 ず しもい えな い.例 え ば, タ イ王国 は,世 界有 数 の キ ャ ッサバ生 産国 (1) であ るに もかか わ らず, その大 部分 を乾 燥 ペ レッ トと し, 家 畜 の 飼 料 と して主 に ヨー ロ ッパ各 国 へ輸出 してい るのが 現状 であ る. そ こで, これ ら東 南 アジ アの澱 粉 質 資源 の高度 利用 を計 る一方 法 と して,発 酵 に よ ってよ り付加 価値の高 い エ タ ノ-ルに転換 す る方法が考 え られ る. そ こで, 近年 実用化 され つつ あ る生 澱 粉無蒸 煮 アル コール発 帝の 原理 と, この原理 に基 づいた 最近 の筆 者 らの研究 (2
,
3・4)か ら矧 こ省 エ ネルギ ー を 追及 したRhizof・us麹 による生 滅粉無 蒸煮 アル コー ル発酵 法の 可能性 につ い て基 本 的な検討 を した実 験結 果 の要点 につ い て述 べ る. 生三静粉 の酵素糖化 と無 蕉煮 7ル コ-ル発群 生 頻 粉 の酵素糖 化 につ いての研究 の歴 史 は,現 在 か ら35年前に上田(5)が その現象 を発 見 した こ と に始 まる.すなわち,黒麹 菌 と黄麹 菌 のア ミラーゼそ して麦芽 ア ミラーゼの加熱 糊化 した澱粉 溶掛 こ対 す る糖化 作用が同一 となるよ うに調整 したそれ ぞれの 酵 素液 を用 い て, 加熱糊化 しな い生澱粉 に対 す る 糖化 作用 を測 定 した ところ, Flg.1.に 示 す よ う 十 卜 -抑 4 2 (A )朗
巾LA
LV
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u o.
L 一 S 臥 岩 (O leT qj m )u3 LR TS亮∝
4 5 6 pHFigure 1 Raw starch(sweetpotato)d]gestion byvariousamylase.
1:AmyJaseofblackA.tlf・prgtl/〟5 2:AmyLaseofyeHowAJj・ergEll〟5 3:MaltamyJase
Raw starchlg,★Enzymesolution2rKmL) 1/10M HCト Cltricacldbuffer20(mL)
DelOnlZe(Iwater120(mL)
Reaclicn under30.C
■ActlVltyOfeveryenzymesoluttonwas adjustedsamesaccharogenlCactivity
towar(Isteamedstarch.
24 上田誠之助,藤 尾 碓 策 に3者の ア ミラーゼに よ る生澱粉糖化 作用 には大 きな差異が あ ることが発 見 され た.この事実 はその 後 引続 いて行 われ た糖化 型 ア ミラーゼ につ いての 研究 によ り, グルコア ミーラーゼ Ⅰの作用 によ るこ とが 明確 とな り, 辞素 の 多様性 の概念 (6)を確立 す ることとな った. そ して現在 では,Aspergillus 属, Rhz'zopus属 を起源 と したグルコア ミラーゼ Ⅰを多量に含 むグル コア ミラーゼ製剤が 市販 され てい る.一般 に ア ミラーゼは澱粉の加水分解 によ って生 じるグル コースに よ ってその作用 が阻害 (7) され ること もよ く知 られてい る. そ こで生澱粉 と グル コア ミラーゼの反応系 に酵母 を加 えると, 坐 成 したグル コースが即座 に酵母 に よ ってエ タノー ルに転換 され るの で, 反応 系中の グル コース娘度 は低 く保 たれ, その結果 と して, グル コースによ るグル コア ミラーゼの糖 化反応阻害 は無 視小 とな るとと もに反応液中 には生 産物 と してエタノ ール が生 成す る. この方法が生澱 粉無 蒸煮 アル コール 発 酵 の原理 であ り, 生 成 したエタノールの重度 に 依 存す るであろ う反応 阻害 を考慮 しな けれ ば,坐 澱粉 の酵素分解 反応系 としては全 く合理 的 であ る とともに生 澱粉 を糊化 す るための蒸 煮 エネルギ ー が不必要 とな る.従 来法 での エタノールの生 産工 程 で,澱 粉 の蒸 煮 エネルギ ーは全必要 エネルギ ー の
2
0
-3
0
%(
8
)
と云われてい ろことか ら して, 生 澱 粉無 蒸煮 アル コール発葬 法が省 エネルギ ー的 と云 われ る所 以 であ る. しか しなが ら, この頼 蒸煮 ア ル コール発 酵法 に も多量 の酵素 剤 と酵母が 必要 と な るこ と, 反応系が無殺 菌系 であ るため細菌 の汚 染 を防止 しな ければな らない等 の難 点が あ る. こ れ らの難点の うち, 細菌 の汚 染防 止 について は, ASP
ergillus起 源 の グ ル コア ミラーゼ を用い, そ の辞素剤の至適p
H
が3・
5
であ る ことを利用 し, 発酵液 を低p
H
(3・5
)に 保 つ 方法, RhlZOPus 起源 の辞素剤 の よ うに発辞 液pH
を4.
5
付近 に保 つ必 要が あ る時 は メタ重亜硫 酸 カ・)の添加による方法 (9) な どが応用 され てい る. また, この方 法で多量 に 必要 とされ る酵 素剤 と酵母 につ いて は, それ らの 価格が実用化 に対 す る経済 的な問題 となって来 る・ (24) 南方 資渡利 弔技術研 究会誌RhizopusJE菌 と7ル コール発酵
ここで, Rh
1
2
0Pus属 の菌 につ いて考 えて み る と, この菌は昔 か ら今 日まで東 南 アジア各地 にお いてアルコール飲料 を含 む発 辞食品 に利用 されてい るとと もに,Mucor属 の菌 とともに Amylomyce.? 菌 と して ア ミロ法 , 液 体裁 法 によ って澱粉質 原 料 か らの エ タノール生産
80・
U,12)に用い られ た こと が あ る.す なわ ち, この菌 は菌糸が辞母同様 にア ルコール発辞能 を もつ とと もにグル コア ミラーゼ の生 産能 を持 っている.ア ミロ法,液体麹法 の場 合 には, 澱粉質 原料 は蒸煮 され, 酵母 を糖化 モ ロ ミ に添加 して併用す る方法 で発達 したが,Amylomyces 菌 が 液 体 培 養 で生 成す る糖化酵 素活性 が低 い こ と, 生産 工 程が複雑, 微妙 な こと等 の ため現在 で は全 く行 われてい ない, しか しなが ら生 澱粉無蒸 煮 アル コール発酵に Rhizopus属 菌 株 のみ を利用 した研究 は少 な く,最近,藤尾 上田 ら(2・3,4)によ ってRhi2・OPus属 菌 株 の固体麹 を利用 したキ ャ ッ サ バ生澱粉 の無蒸煮 アルコール発車 についてその 特性 と有用性 につ いて報告 され, Rhizopus属 菌 の小麦 フスマ麹 が生澱粉無蒸煮 アル コール発 酵 に お け るグル コア ミラーゼ製剤 と酵母 に置 き換 えら れ得 る可能性 が示 され た. 以下に Rhizopus属 菌 に よ るキ ャ ッサバ生澱粉無 蒸煮 アル コール発辞 に つ いて, 簡単 な実験条件 も含 めてその詳細 につ い て述 べ る. Rhizopus属 標 準 菌株 による フスマ麹の加水分 解 酵素活性 Rh‡zopus属 菌 株 と してI
FO
の 懐 準株1
6
種 に つい て試 験 を行 な った. フスマ固体培地 は小麦 フ スマ2
0g
,ポテトスターチ2g
,水2
0(
mL)を5
0
0
(mL)三角 スラスコに入れ よく混合 してか ら綿栓 をして,1
2
1
o
C
で2
0
分オー トクレーブした ものを用 いた この培地に 各菌株 を接種 し,6日間3
0
oC
で培葺 した. この培養 物1
0
0g
に水3
00(
rnl.)を加え,室温 で2
4
時 間酵素を抽 出 した. ろ過 した後, 得 られた清澄 ろ液 を酵素夜 として, グル コア ミラーゼ,α
-ア ミラーゼ, 辛 シラナ-ゼ. ペ クチナーゼ,CMC
アーゼにつ い て酵素活性 を測定 した. その結果 をTab
l
el
. に 示 した. これ らの酵素 の うち, グル コア ミラーゼ は直接生 澱粉糖化 に関係 す るが, 他の辞素 は澱粉Vol.1 Nll 1985 Rht'
之
"P〟5麹による生澱粉無蒸煮アルコール発酵 25Table1EnzymeformatlOnOnWheatbrankojibyRhlZOPuSStrains a)
GAase α-amylase Xylanase Pectinase IFOnumber (U/g) (U/g) (U/g) (U/g)
IR.delemar 2R・(Jryzae 3R delemar 4R delt・mar 5R.rJryzae 6R.deLemar
7
R.jab()ntcu5 8R.()ryzue 9R.dt,lemur 10R.de/emar llR.ノ
ato,uc〟5 12R.jupfノ〃L'cLJ∫ 13R.〃ryヱue 14R.〃ry之rLe 15R.jELValuCu5 16R.juTJumC〟∫ lF0 4697 1069 IFO 4716 1046 IF0 4726 898 1F0 4730 IF0 4734 488 IF() 4754 1099 IF() 4758 6 3 1 8 6 7 0 1 7 7 8 3 4 4 4 5 ヽノ ヽノ \tノ ヽノ nJd nut ntu n■d F F F F l▲ ' -1 1 IF() 5319 IF0 5438 IF0 5440 ー ー 77 74 36 47 71 0 9 7 8 6 1 IF0 5441 847 IF() 5442 1020 8 7 0 3 2 7 4 4 2 1 2 3 8 1 2 ー 84 70 31 85 40 -2 2 2 1 1 28 30 36 1 24 16 l -29 28 29 40 30 1 40 32 22 1 5 一 5 3 一 一 9 9 1 4 4 一 3 0 -Il '< l< 8 6 8 一 5 9 l I O 9 8 9 3 1 0 6- :Littleornoformationonwheatbrankoji iL) GAase:(;lucoamylase
b) CMCase :(CMC;Carbomethylce)lulose)
質の マセ レイシ ョンに関係す る もの で結 果 として 生澱粉糖化 を助 長す る役割 を果 たす ので癌性が強 い程 よい.Tablelか ら,約半数 の菌株 が かな り 強力 なグル コア ミラーゼ活性 を示 してお り,生 慮 粉無蒸煮 アル コール発酵 には充 分 であ るが, α -ア ミラーゼ以外 の マセ レーシ ョン酵素の活性 は低 い. も し生芋等 を原料 と した場 合 には. この麹に マ セ レー シ ョン酵 素 製剤 を添 加す る必要が あ る と思 わ れ る. この 点 は 上 田 らの 報告 03)に あ る Black Asj,e1-gillus の麹 と異な ってい る. い づれ に して も, キ ャッサバ生 澱粉 の無蒸煮 アル コール 発酵 には充分使用 出来 るもの と考 え られ る. F7hizopus棟 準 菌 株 の為 によ る キ ャッサバ生瀬 粉無 茶煮 7ル コール発酵試額 各Rhi2坤 us菌株 の小麦 フスマ麹10g,タイ王国 原産 のキャッサバ生澱粉,又はキャッサバペレッL,初 ∼40g,汚染防止剤 としてのメタ重亜硫 酸 カ.)0.05 g,水道水1008止 )を300hL)三角 フラスコに入れ これ にガスロックを取付けて35℃の恒温水槽 中でゆ-っ く りと振 とうしなが らアルコール発酵試験 を行 った.発 酵 によって発生する炭酸ガスの放出による各 フラスコ の重量減少量 を
1
日毎に
10
日間 にわたって測定 する と ともに,10日目の発辞彼 は全量 を蒸 留 してエタ ノ ール生 成量(14)を測定 しT=. そ の結果 をTabJe2 に示 した. このTable2に おいて,試験菌16株 の うちで7菌株 が14% (Ⅴ/v)以 上 もの 高 い エ タ ノール濃度 を示 し, この方 法が有望 であ ろこ とが 認 め られ ろ.辞 素活性 の高 い麹が高い エタノール 濃度 を示す傾向 にあ り, IFO番号 で4697,4726. 4754,4773,4801の Rhizop
usdelemarに属 す る5菌株 と5441,5442,のRhi3WPusJavanlCVSに
属する2
菌株 が良 好 な結果 を示 している .これ らの 菌株 の う ち, RhiZ:Oj・us javanicus IFO 544126 上田誠之助,藤島碓策
Table2.Ethanolformationfrom rawcassavastarchwithoutcooking
南方 資源利 用技術研究会誌
CO_,evolved Ethanol lFO number】 (g/flask) (Ⅴ/v%) I R.delemur 2 1twy之ae 3 R.delemar 4.R.delemar 5 R_I)ryZae 6 R.delemaTl 7 R.jaj・(JnLCLL5 8 R.wyzae 9 R.delemar 0 R.deLpmur I R.jaPorLZ'cu5 2 R.ja♪onlCu5 3 R.ory2,ae 4 R.()ryzae 5 R.javarltC〟5 6 R.)avantcLLS 7 6 6 0 4 4 8 6 3 1 8 9 8 0 1 2 9 1 2 3 3 5 5 6 7 0 1 1 3 4 4 4 6 7 7 7 7 7 7 7 7 8 3 3 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 5 5 5 5 5 5 FO 和 m FO FO FO FO m m FO F。 m FO F。 m F I I -1 1 ▼l I I -1 一-▲ l T・▲ Tl I I I -1 1 3 5 一 2 7 一 一 0 9 2 3 2 一 8 9 1 2 2 0 1 2 1 7 9 8 1 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 8 7 9 一 4 3 E f 7 5 0 一7 4 1 2 0 5 4 5 2 5 4 5 9 1 0 5 4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 2 8 一 1 2 一 ( 5 1 0 8 7 一 0 9 7 8 6 7 6 6 7 2 8 8 8 6 1 1
- :Llttleornogrowthonwheatbrankojl
と5442に加 えて,新 た に堆 肥 よ り分離 した Table3 に は Rhizopussp につい て生 澱粉 量 を
Rhizopu∫sp の 3菌 株 を用 い て 12日間 にわ た っ 20gか ら40gまで 変 えた場合 とRhizoPuH aVamCutT
て行 った先 帝試 験 の結 果(2)を Table3,4に示 した. IFO 5441と 5442につい て生 澱 粉 量 を40gとL
Table3. Ale()hol(Et()H)formationandyieldfrom raw cassavastarch withoutcooking by theRhzlz')I,u∫koji
6(days) 12(days) 12(days)
Starch′GJucose Coョ/EtOH COプ/EtOH ()bs.EtOH/Theor. Yie)d
Luz.sp. 20(g)/18.5(g) 7.6(g)/10.0(ml) 7.8(g)/10.3(ml) 8.9(ml)/ll.9(ml) 74.8(a/a) Rh sp. 30 /27.8 10.2 /13.4 12.1 /15.9 15.3 /17.9 85.5 Rh.sp. 40 /37.1 11.9 /15.7 14.4 /49.0 17.8 /23.9 74.5 Rh.5441 40 /37.1 13.4 /17.6 13.9 /18.3 17.3 /23.9 72.4 Rh.5442 40 /37.1 il.4 /15.0 13.3 /17.5 16.9 /23.9 70.7 Starch :Cassavastarchasitis. Glueose :AmountofglucoseincassavilStarchused. C()・_, :WeightdecreasebyC
(
)i,gasformation.EtOH :ConvertedEt()Hbyvolumeat15℃ basedonCOL,decrease ()bs・EtOH ()bservedEtOHbyvolumeat15℃ byflnaldistlHation.
Theor・ :Thp。retlCalEt()Hbyvolumeat15℃ basedonglucose, Yleld :Percentageof()bs.Et()HtotheoretlCaLviAlue
Vol.1 Nll 1985 RhzzopLLS麹による生澱粉無蒸煮アルコール発辞 27
Table4.Alcohol(Et()H)formationfrom raw cassavapelletwithoutCookingbythe
RhtjmPuSkoji
6(days) 8(days) 8(days)
Starch/Gluco亨e CO2/EtOH Cot,/Et()H ObsEtOH /Theor Yield
Rh.sp. 1u sp Rh・sp Rh 5441 Rh 5442 Rh.sp.(1) 20(g)/14.4(g) 30 /21.6 40 /28.8 40 /28.8 40 (28.8 30 /21.6 5.2(g)/ 6.8(ml) 8.2 /10.8 10.1 /13.3 7.7 /13.3 10.5 /13.8 10.0 /13.2 5.2(g)/ 6.9(ml) 8.5 /ll.2 ll.1 /14.6 7.7 /10.3 ll.2 /14.7 6.3(ml)/ 9.3(ml) 68.0(%) 10.8 /13.9 77.7 13.7 /18.5 74.1 8.6 /18.5 46.5 13.0 /18.5 70.3 12.3 /13.9 88.5 (1) 0.1(g)ofcellulosinwasaddedtoinitialbroth
Starch :Cassavapellet
Glueose :Amountofglucoseinpelletused C
(
)
i
,
:WelghtdecreasebyC()_,gasformatlOn. EtOH :ConvertedvaluebasedonC()2decrease.()bs.Et()H :()bservedEtOHbyvolumeat15℃ byflnaldistillat10n・ Theor. :TheoreticalEt()H byvolumeat15℃ basedonglucose. Yleld : Percentageof()bsEtontotheoretlCalvalue.
た場 合の エタノール生成 と12日目の収率 を示 して あ る. この結果 か らす ると, エ タノール生 成量 は 初期澱粉量 が40g と過剰 に存在 する場合,17(TTL)以 上もの値 とな り, ほぼ発 酵液 中 で生成可能な最大 濃度 に到達 した もの と思 われ る.す なわ ち, この 最終 エタノール濃度 で は使用 したRhiR:OPus菌 株 のエ タノール耐性 は限界 であ ろ うと考 え られ る. Table 4に は 回 分発 酵 での平均発酵 速度 を他 の 場合 と比較 す るために, パ ン酵母 -グル コース系, パ ン酵母 一生澱粉 -グル コア ミラーゼ系, 液体培 養Rhizopus 菌 体 - グ ル コ ー ス 系 , 液 体 培 養 Rhi2:OPus菌体 一生澱粉 -グ ル コ ア ミラー ゼ 系 と Rhi2:OPuS麹 一生澱粉 (又はキャ ッサ バペ レッ ト) 系 によ る各方法の1日あ た り, 使用菌体 または麹 の単位乾物量 あTLりの発生 炭酸 ガス量 を示 してあ る.この結果 か らす る と, RhiR:OPus麹 に よ る生 澱粉無蒸煮 アル コール発 酵の発酵速度 はパ ン酵母 -グルコース系の約26分の 1であ り, 非常 に小 さ い. しか し, この値は酵母1gとRhi2:OPus麹 1 gとの比較 であ り,菌体量 が大 きく異 な ることか ら兵 の意 味 で発酵速度 を比較 したわけではない. 発酵 系全体 としての発 群速 度 は この場合約3分 の 1であ り, 同様に酵母 一生 澱粉 -グル コア ミラー ゼ系 との比 較 では約2分 の 1であ る.
F7hizopus/'crvonIIcusfF0 5442の生澱粉 無蒸 煮 アル コール 発酵 これまでは,三角 フラスコを用 いたご く小 規模 の 基礎実 験結 果 につ いてRhi2:OPus麹 法 の 可 能 性 に つ い て 検 討 した ものであ ったが,よ り正 確 で定量 的な関係 を求 め るために ガス通 気 に よ っ て携 拝 を行 な う型式 の塔型発 酵槽 を使用 して, 2.3- 7 (L)の発酵試験(3)を行 な った. このスケ ール ア ップ した発酵試 験 に用 い た塔型発酵槽 の略図 を Fig. 2に示 した. Rhizopus JaVanicus IF0 5442 で作 った麹 を使用 し,初 期発酵液組 成の割合 は フ ラスコ実験 の場 合 とはば同一 と し, 初期発 酵液量 は 2.3,5.0,7.5(L)である.まず, パ ン酵母 -グ ル コース系, パ ン酵母 一生渡 粉 -グル コ ア ミラー ゼ系, Rh120Pus麹 一生 澱 粉 系 の 比較発酵試験 を 初期発酵液量 を約 2.3(L)と して 行 な っ た結 果 を Fig.3に示 した. 発酵 可能 な糖量が それ ぞれ異 るので, 最終 的に生 成 した ェタノール濃度 は異な ってい る・ Fig・3か らもわかるように,RhlZOPus 麹 一生澱粉系の発酵時 間 は最 も長 く酵母 -グル コ ー ス系 の約
3
倍 を必 要 とす る. しか し, この28 上 田誠 之助, 藤尾 碓策
Figure 2. Schematic diagram of ex-perimentalapparatus
l・ Fermentor 2・ GasclrCulat10npump 3. Recyclepump 4. PumpforalkaJladd 5. VolumetrlCgasfl()w meter
6・ pllmeter 7・ pH controJLer 8・ ALkaLireservo,r 9・ pressureguagビ 10・ Temper之LtureCOntrO)ler
ll. Heater 12. Thermometer 13. Flow meter 14. N。zzle 15・ pH eleぐtrOde 16. CO_,cyllnder 17. Prt.ssuTeregulator 18. 円uffertank RhlR:OPu.9 麹 一生澱粉 系 の発酵は約4日で終了 して お り, この期間 は フラスコ試験 の場 合 の半分以下 であろ ・ この 理 由 は恐 ら く岸 拝 状 態の相 違 によ る ものであろ う.各 々の系 につ いて,発 酵速度 を 33]るため に寅酸 ガス発生速度 を Fig.4 Iこ示 して あ るが, Rhi之Of・us麹 一生 澱 粉 系 の特 徴 は初期 に は炭酸 ガス発生速度 が小 さ く次 第 に増 加 して最 大 値 に到遷 した後, 減少 して行 くこ とであ ろ う. こ のことは,恐 らくRhi2:OPuS歯 の ア ル コ ール発 酵 系が周曲 環境 に適応 して誘導 され るこ とを物 語 っ てい る.続 いてRhi2:OPu.†面 一生 滅 粉 系 で 50), 7.50)の初 期 発 酵 液 で試 験 を行 った場 合の炭酸 ガス発生速度 を前述の 2.3a)の場 合 も加 えてFig.5 O LO 一
二
〇 ] ^ 1 0 ^ ] N o 3 南方 資源利 同技術研 究会誌 50F
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5 一 ≠ > \ ^ ) N O 一 l Y tJ I N ] U N O 3 1 0 W H l ]Figure3.Changelnethanolconcentrationln b-othandcumulatlVeamountOfcarbondl OX-1degeneratedfrom brothforrun1,4and5 Run1
.
O Coョ.● EthanoI Glucose-yeast system,2 1(L)brothRun 2.△ CO…,▲ EthanoI Raw star ch-glucoamylase-yeastsystem,213(L)broth Run3
1
□ CO芝
,
} Ethano卜 Raw starch-koji system,2 3(L)brothFermentatlOnWastakenplaceat35℃,andpH 4 5untllcarbond10Xldegasgenera10nfrom brothceased. に示 した. これ ら値 は発酵 液単位容積 当 た りで示 してあ るが, 炭酸 ガス発生速度 は発酵槽 内 の発酵 液容 感に は頗係 な く一定 であ るこ とが わか る. こ の ことは, 更 に大型装置へ のスケ ール ア ップに際 して, この試験 結果が その まま利用 出来 るこ とを 示 す ものであろ う. 国分発酵 で はあ るが, 平均 エタ ノール生産速度 は, 比較 の基準 と したパ ン酵母 -グ ル コース系 で 平均 で 3.0(9/L-hr),最 大 で 4.1(9 /L-hr). Rh12:OPus 麹 -生澱粉系ではいずれの発 酵液 容積の 場合 も平均で 1.I(9/L-hr),最大で2.3(9/L-hr), で,発 辞 液 の 最 終 エ タ ノ ー ル 感 度 は 13--140/a (V/V).で あ る.この場 合 の生 澱 粉 の エ タ ノ ー ル (28)
Ⅵ)1.1 Nll 1985 言 n
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打。
Figure4 CarbondlXldegenerat10mratepr 0-日eslnthreesystems
+ Glucose-yeastsystem,21(L)ofbroth
▲ :Raw starch-gLucoamylase-yeastsystem,
2.3(L)ofbroth
J Raw sta,ch-RhiZOJ,uSkollSystem,23(L) orbroth - の転換率 は, 使用 したキ ャ ッサバ生滅粉 の澱粉 価 を基 準 として78--84%であ る.この転換率 は, 更 に発酵時 間 を長 くす るか, 初期生澱 粉添加量 を 滅ず るかす ると, もっ と改善 され る可能性がある. いず れに して も, エ タノ ールの生産 速度 を高 め る ことと,生 澱粉 のエタノール転換率 を高 め ることは 相反 す る関係 にあ り, 生産装置 の固定費, 原料 価 格や発酵液か らの エタノールの分離工短 をも含 め た経済原理 に基 づいて, 両者 の合理的 な値 を選択 す べ きであろ う. F7hizopus麹 に よ る 生 瀬 粉無素意 アル コ-ル発 酵 の開館 点 と可能性 接合 菌類 に属 す るRJ7]'zop〟5属 ,Mucor属 の菌株 については, そ の生活 環 と形態 につい ては これ ま でに明 らかに されてい る. また この菌 の利用面 に つ いては, 古 くは ア ミロ亀 液体麹菌 と して, つ づいてRhizopus菌 に つ い て は グル コア ミラーゼ 生産 面 と しての研究が な され て きた. しか しなが ら, この属の中 での種 の区別 を判 断す る基準, 辛 法 な ど に つ い て は, この 分 類 を専 門 とす る者 以外 で,この種の菌 を利用す るだけの者に とって RhI'
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'f・u∫掛 こよる生澱粉無蒸煮アルコール発酵 29 5 0 5 1 1 O u n o H / H 1 0 芦 1 \ N o u ・ l)
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● 23(L)olbrothvolume ▲ ,5.0(L)ofbrothvolume l ・7.5(L)olbrothvolume
は, 新 しく有用 な菌 を分離 した場合, 種名 までた ど・りつ くとは到底思 えない. このよ うに発 辞生産 に使用す る歯 と して は歯学上の不明点 も多 く,参 考文献 も少 ない と云 う難点 もあ るが, 東 南 ア ジア では古 くか らシナ麹 と して紹興酒顔見 テ ンペイ, オ ンチ ョムな どの発 鮮食品生産 に使用 されており, 標準 菌株 の使用 に磨 しては, 余 り安全 性 を考慮す る必要 はない もの と考 え られ る. RhlZOPuS属 菌 株 は グ ルコア ミラーゼ生 産 歯 と して知 られ てい るが, 液体培養 では, わずかの グ ル コア ミラーゼ しか生産 せ ず,実用 にな らない. したが って, ブル コア ミラ-ゼ生産 の ためには麹 培養 法 を適用 せ ざるを得 ない.この点がRhizopuS 用い た生澱 粉無 蒸煮 アル コール発 酵法 の難点 の一 つであ ろ う. そ して, 生澱粉無 蒸煮 アル コール発 弾法 は, 同時 に無殺 菌発 酵系 でもあ るので, 3-5%程度 の エ タノールが出来 るだけ早 く発酵液 中 に生 成す るのが 望 まれ るに もかかわらず,Rhzzopus 菌の場 合 は初期発酵速度が遅 い と云 う難点 もある. タイ王国 原産 のキ ャ ッサバ澱粉の場 合, 好気 的条 件下 で雑菌 を分離 してみ ると, 一 見美 白で清潔 そ うに見 え ろ澱粉 も, 梓 菌 を主 と して1g当 り百
30上田誠之助,藤尾堆第 万個 の桁 で雑菌が検出 され る. この ことか ら して ち, この種 の発酵 を実用規模 までスケ ール ア ップ す る場合 に, 雑菌汚染 を以何に防止す るかが最大 の課題 とな るであろ う. この よ うに,解決す べ き 点 も多 々あ るが, 東南 アジアで この方 法 を適用 し てエ タノール を生産す るこ とを想定 した場 合, 先 ず現地 には小麦 フスマその ものが無 いの で, これ に代 る適当 な個体基質 を探 さね ばな らない. この 難点 を解決 す るこ とが 出来 れば, 蒸煮 エ ネルギ ー が省略出 来 ることに加 えて, グル コア ミラーゼ製 剤 と酵母 を購入 す る必 要が ないの でよ り経済 的な エタノール生産 に役立つ こ とが考 え られ る. ここで解説 したRhi2:OPus麹 を用 い た 生澱 粉無 蒸煮 アル コール発軌 i, 現在の時点 では, 基礎研 究の段 階 でデー タの蓄積 も少 な く, 雑菌汚染防止 な どの多 くの問題 も残 ってい るが,澱粉質原料 を 利用 した無 蒸煮,無殺菌 系 の新 しい発酵法 と して 将来 の可能性 に期待 したい. 参 考 文 献 (1) 石 川不二夫 :アル コール発辞 の問題点 と 展 亀 発酵 と工業,41.918 (1983) (2) lzueYamazaki,SeinosukeUeda,Sins
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