• 検索結果がありません。

ベドフォード学説における操作的利益の分割 : 対応の進展を手がかりとして

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ベドフォード学説における操作的利益の分割 : 対応の進展を手がかりとして"

Copied!
12
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)ベドフォード学説における操作的利益の分割 ──対応の進展を手がかりとして── 内 藤 周 子. 1.はじめに 本稿は,ベドフォード学説における操作的利. 考との相違を焦点とすることによって,ベド フォード学説の対応による操作的利益の計算と 表示への影響を明らかにする.. 益(operational income)の 分割 に つ い て 対応. 以下,ブリッヂマンの操作主義について整理. (matching)の観点から明らかにすることを目. したうえで,ベドフォード学説における会計上. 1). 的としている .操作的利益は,ブリッヂマン. の操作主義の適用についてまとめる.そして,. の操作主義に基づく利益であり,操作的利益を. 操作主義に基づく活動分類はいかなる対応であ. 測定する対応の手続きを考察することによって,. るかを検討するために数値例を用いて,具体的. 操作的利益の本質が明らかになるからである.. に各活動から生じる各操作的利益と,すべての. 努力と成果との対応の手続きは,活動の目標が. 活動から生じる総操作的利益との関係について. どれだけ達成されたかという操作的利益の効率. 考察する.本稿では,ベドフォードの操作的利. 性の 1 つの指標であり,ベドフォードがいかに. 益の定義そのものというより,部分的な要素で. 対応をとらえるかが,論点となる.ベドフォー. ある各操作的利益と,全体である総操作的利益. ド学説の特徴は,企業による操作的活動の努力. の関係を対応の観点からとらえることによっ. と成果の対応の手続によって,操作的利益を表. て,ベドフォードの操作的利益の分割について. 現することにある2).しかし,各操作的利益に. 明らかにしたい.. いかなる(努力と成果との)対応を行うのか,. 2.操作主義の整理. また各操作的利益とそれらの合計である総操作 的利益との関係は明示されていない.各操作的. 2. 1.ブリッヂマンの操作主義. 活動から生じる操作的利益の合計を総操作的利. ベドフォード学説は,ブリッヂマンの「操作. 益として表現できることは,単なる結果に過ぎ. 的な(operational)」見地を基礎として議論を. ない.. 展開している3).ブリッヂマンは長さを例とし. そこで,各操作的利益と総操作性的利益をそ. てつぎのように述べる.ブリッヂマンは「物の. れぞれ導く上でどのような対応が採用されるか. 長さを見出すには,一定の物理的操作をなされ. という点を明確にする必要性がある.操作的な. なければならない.ゆえに,長さの概念は長. 努力と成果との識別をいかに行うかを検討する. さを測定する操作が決まれば定まる.換言す. ことによって,ベドフォード学説が対応を従来. れば,長さの概念は,長さを規定する一種の操. の概念といかなる異同を有するととらえるか,. 作だけを意味し,それ以上を意味しない.一般. すなわちいかに進展させているかについて浮き. に,ある概念とは一種の操作だけを意味するに. 彫りにする.特に,その当時における対応の思. すぎない.概念とは,それに対応する一種の操. ・. ・. ・. ・ ・. ・. ・. ・. ・. ・. ・. ・. ・. ・. ・. ・.

(2) 84 ・. 横浜国際社会科学研究 第 12 巻第 6 号(2008年 2 月). (758). ・ ・. ・ ・ ・ ・. 作と同義である」4)として, 「長さ」という「概. ことは,操作主義の思考に基づくものである.. 念」に対する態度(attitude)として操作を説. 第 2 に,操作的利益は,企業利益を測定する. 明する.さらに「原理上,長さを測定する操作. 際に会計人によって遂行された一組の操作(以. は一義的に規定されるべきである.もし一種以. 下, 「会計人による操作」とする)として定義. 上の操作があるならば,われわれは一つ以上の. される利益である.この考え方によれば,企業. 概念を持つことになる. 厳密にいうならば, 各々. 利益は会計の測定プロセスを離れては存在せ. の異種の操作に対して別々の名称がなければな. ず,実際に概念に意味を与えるのは測定であ. ・. ・. ・. ・. ・. ・. 5). らない」 としている.すなわち一例としてあ. る.. げた「長さ」の概念は,測るという操作と同義. これらの定義に関して,「企業活動による操. であり,測定の方法や内容が異なれば,概念も. 作」で明らかにした利益創出活動からの結果. 変化するのである.異なる操作によって測定し. は,「会計人による操作」により数量化されな. た概念は,操作が異なるがゆえに異なる名称を. ければならないので,会計的な意味における操. 用いるべきであるということである.. 作主義を考えるのであれば「企業活動による操. これに関連してベドフォードは, 「もし概念. 作」で あ る「対象」を,「会計人 に よ る 操作」. の本質を操作的に定義することを試みるとすれ. で「測定」するという関係で両者をとらえると. ば,利益が生じるプロセスをもっとも適切に記. いう説明に基づき,ベドフォード学説において. 述する「一組の操作(a set of operations) 」が,. なされている操作を「企業活動を分類しそれら. 会計がそれを測定し,伝達しようと意図してい. を組合わせることにより利益創出活動を明らか. る利益概念となろう.すなわち,利益は一組の. にする手続」という定義を二者択一しない思考. 操作の結果であり,それは一組の操作が異なっ. がこれまでなされている8).. ていれば異なった意味をもつであろう.たとえ. たしかに,ベドフォード学説における操作に. ば,売買活動からの利益と価格上昇時の財産の. 関する定義は,議論のわかれるところである9).. 保有からの利益とは,たとえ両者が同じ金額で. 操作的概念を支持するひとによっては,「企業. 6) あったとしても,異質なものである」 として. 活動による操作」を「対象」のみならず,「対. いる.このように,活動ごとに利益を分割する. 象の分類」にまで拡張してとらえることも考え. ことで操作主義の考え方を会計に援用している. られなくもない.. ことがわかる.そこで,ブリッヂマンの操作主. 上述の二者択一しない思考によると「企業活. 義に基づく測定方法や内容を会計としていかに. 動 に よ る 操作」の 定義 は 会計人 の 対応手続 に. 用いるかを明らかにし,操作主義による利益,. 適合するので,より実際的に意義があるとす. すなわち操作的利益について整理を行う.. るベドフォードの主張を理解しやすい 10).会 計 の 計算上,対応 さ せ る「対象」を 決定 す る. 2. 2.操作的利益. 手続は,会計人によるものであるから「会計. ベドフォード学説は,会計に操作主義を適用. 人 に よ る 操作」で あ る.そ れ と 同時 に,会計. して,つぎの 2 つの操作的利益を定義する .. 人が「経営活動の分類(測定)(a classification. 第 1 に,操作的利益は,企業実体によって遂. ( measurement)of business operations)」を 行. 行された一組の操作(以下, 「企業活動による. うという直感的な作業は,「企業活動による操. 操作」とする)の結果であるとして定義される. 作」という「対象」を観察して,企業活動を分. 利益である.操作的利益は,操作である企業活. 類せねばならないからである.以上から,対応. 動によって導かれる.つまり,企業が利益を獲. を鍵とした場合にはより一層二者択一しない思. 得するための活動にしたがって利益を分割する. 考が合理的であるといえよう.. 7).

(3) ベドフォード学説における操作的利益の分割(内藤). (759). 85. 操作としての手続きのうち,とりわけ,対応. 費用の分類を行っていることがわかる.そこで,. という会計的な手続は「企業活動による操作」. まずベドフォード学説と同時期における対応の. である「対象」を, 「会計人による操作」で「測. 思考を対照することによって,当該学説を理解. 定」するという,いずれかひとつとして考える. する必要性がある.その当時,アメリカ会計学. よりも 2 つの定義が合致するととらえる方が合. 会(AAA)によってなされている対応に関する. 理的と考えられる.ここから,会計人が実際に. 調査研究において,つぎのような説明がある.. 測定を行う上で対応が重要視されていると理解. 「収益という形式であらわされる成果の期間. できる. 「会計人による操作」に関する定義に. 配分は,実現の時点の適切な解釈を必要とされ. あるように実際に「概念に意味を与えるのは測. る.(中略…筆者)関連する費用という形式で. 定」であるから,会計上の測定に関わる対応そ. の努力は,それらの成果に対応されるべきであ. れ自体を考察することは,操作的利益という概. る.そして理論的には,原因と結果との関係は,. 念を理解する上で不可欠である.会計上の対応. 実現収益に費用を対応される基礎として理解さ. する関係にある要素(たとえば努力と成果)は,. 13) れるべきである.」. 操作的利益の本質をなすものである. 次章では,. さらに,AAA は収益に関連する費用につい. 対応に関する思考について整理を行う.. て 3 分類を行っている14).第 1 は,特定の成果 ・. ・. ・. に直接的に関連のある財貨サービス要因で直接 3.対応の整理. コ ス ト(direct costs)で あ る.第 2 は,特定 の収益との因果関係というより一群の成果と ・. ・. ・. 3. 1.ベドフォード学説における対応. 間接的に関連のある財貨サービス要因で間接. ベドフォードは,その当時に利用されている. コ ス ト(indirect costs)で あ る.そ し て,第. ように,努力(利用された生産資源)をそのよ. 3 は,当該期間における収益の産出と直接的に. うな努力の成果(取得された貨幣資源)に対応. も間接的にも関連せず,期間内に将来収益を生. することによって,経営上の効率を評価するこ. ずる能力を失った財貨サービス要因である損. とができると述べている11).つまり,努力と成. 失(losses)である.分類第 1 の直接コストは,. 果とを対応させた利益は,企業の効率を表現す. 収益との個別的対応関係が認められ,分類第 2. る指標であるという意味では,一般的な理解を. の間接コストと分類第 3 の損失は,収益との期. していることがわかる.. 間的対応関係が認められる.まとめると,その. さらに,経営上の努力である費用の分類につ. 当時の AAA は,対応とは直接的な因果関係と,. いては,つぎのように述べている.. より弾力的な関係にある費用と損失に収益を結. 「費用は,同質でないために通常さまざまな. びつけ,努力と成果の対応とみなす思考が採用. 異なるグループに分類されている.操作的にい. されていたことがわかる15).. えば,企業の活動は遂行された機能あるいは活. ベドフォードは「費用と損失は,両方とも処. 動(functions or activities performed)に し た. 分という形態でのサービスの流失をさす.(中. がって費用を分類することによって,もっとも. 略…筆者)費用は収益が認識される時点で認識. よく開示されるであろう.このようにしてはじ. されるのに対し,損失はサービスが消失したと. めて操作的利益の概念が,損益計算書に反映さ. 16) 判断される時点で認識される」 ことから,費. れるであろう.費用がそのように分類されない. 用と損失のあり方を,サービスの流出である努. かぎり,経営活動は適切に開示されないであろ. 力としている.. う. 」12). 費用と損失の区別はつぎのようになされる.. ここから,ベドフォードが操作的な見地から. 費用は認識された収益をもたらすために使用さ. ・. ・. ・. ・.

(4) 86. (760). 横浜国際社会科学研究 第 12 巻第 6 号(2008年 2 月). れたサービスの原価であるので,収益をもたら. ビス要因は,それが期間収益に積極的に関連づ. すことなしにサービスの消滅した損失と区別し. けられる時点に取替価値(replacement value). 17). ている .このような費用と損失との区別は,. で測定する」20)と主張し,新たな評価基準とし. AAA と同様の考え方に基づく.その一方で,. て取替価値を提案する.消費された財貨サービ. 前述のとおり操作的な見地から,企業の活動に. ス要素と取替原価の差額は,利害関係者が購入. 応じて損失を含めて費用を分類する点に特徴が. 努力に関する経営の効率を評価するのに役立つ. あるのである.. 側面があるが,それよりも市場変化の結果とし. 収益については「操作的な見地からすれば,. て単純に実現した金額を,営業活動に直接関係. 収益を操作的活動(operations)と密接に結び. ある資料から分離除去することがさらに重要で. つけるために,認識の時点が創出の日(creation. あるとしている21).以上,AAA の報告からわ. 18). date)に近ければ近いほど好ましい」 として. かるように,企業が行った努力,ひいては企業. いる.ここでは,たとえば販売がなされなくと. 活動の効率性を正確に理解すべく評価基準を提. も,創出されているとみなされる収益の認識を. 案している.この提案から企業の営業活動とい. 行うとして認識を早めていることがわかる.. う努力と,市場における努力という 2 種類の活. ベドフォード学説では操作ごとに生じる費用. 動に理念上,分けているといえる.そして,そ. と,操作ごとに生じる収益とを対応させるとし. れぞれの効率性がわかる利益の分割を主張して. ていることから,製品を媒介とした直接的な対. いるといえる.. 応でも,期間を媒介とした間接的な対応でもな. さて,ベドフォード学説では,この点に関し. く,企業の操作的活動を媒介とした対応を採用. て取得原価に基づいてのみ計算されるこれま. していることがわかる.. での対応手続の欠陥に対処するべく,これま で行われていたものとは異なる対応手続を提案. 3. 2.対応の進展の背景. する.この対応手続では,取得原価と「使用さ. ここで AAA による対応をその当時の考え方. れた資源の売却日における取替原価」の差額で. のひとつとして,対応が進展した背景の観点か. ある「資源の保有による貨幣価値の増加」を認. ら再び観察する.AAA は収益に対応する財貨. 識する22).「たとえば,企業にとってサービス. サービ ス 要因 の 測定について,財務報告の用. を保有するよりむしろ経営活動に使用すること. 19). 途との関連からつぎの指摘をしている .財務. の有利さを評価することは一層望ましく(中略. データの重要な機能は,努力と成果を関連づけ. ・・・筆者)単なるサービスの保有による利得が. ることによって管理活動の有効性を評価するこ. 利益から取り除かれる」23)という言及からわか. とである.一般的に収益は少なくとも,ふたつ. るように,取替原価を用いることによって,保. の側面の経営努力に関係がある.ひとつの側面. 有利得を認識し,表示の対象を拡張させたので. は,企業の製造活動とサービス提供活動または. ある.. その片一方を効果的に遂行するための努力であ. 「予想されない利得および損失は,操作的利. る.もうひとつの側面は,市場で有利な地位を. 益の概念に適合されなければならない.という. 占めるための努力である.しかし,AAA はそ. のは,それらは(予想外の──筆者)発見を表. の当時の財務報告は異なる側面の経営努力を混. 現するのであって,生産や分配の活動を表現し. 合する傾向があり,そのような経営努力を混合. ているのではないからである.通常の対応手続. した財務報告に基づく判断や決定は正確でも有. によっては,この適合はうまくなされない.予. 効でもないという.. 想外の発見事象は,使用するために購入された. そこで「消費された直接関連のある財貨サー. サービスで突然に消滅してしまったサービス.

(5) ベドフォード学説における操作的利益の分割(内藤). (以下, 「予想外の損失」とする)という形をと. (761). 87. 顧客に製品を販売するまでの全活動を内部にお. るか,または資源のなかに存在していると突然. いて行っているといえよう.」. 発見 さ れ た サービ ス(以下, 「予想外 の 利得」. 上述から,以前であれば,別個の会計単位が. とする)という形をとるからであるが,営業活. 行っていた活動の単位にまで分割した利益を表. 24). 動と分けて会計処理される必要がある」 と主. 現することが望ましいとしていることがわか. 張していることから,予想外の発見による利得. る.すなわち,複数の会計単位によって行われ. や損失の認識という見地に特徴があろう.こう. ていると擬制をすることによって,複数の資産. いった利得(損失)を認識し,分類することに. の評価基準が利用されるのである.. よって,従来の対応手続における欠陥を埋める. このような説明によると,たしかに対応は,. ことができるのである.. 業績測定という観点からは,活動を基礎として. 「予想外 の 利得(損失) 」は, 「企業活動 に よ. 費用と収益を集計するプロフィット・センター. る 操作」の「対象」で あ り, 「会計人 に よ る 操. (profit center)の思考に類似している.しかし,. 作」によってはじめて発見され,会計の処理を. ベ ド フォード の 振 替 価 格( transfer pricing). なされるので,操作主義による対応の進展によ. の思考は,企業の活動の効率性向上のために,. るものであると解釈できる.対応は,AAA で採. 利益獲得活動の境界を決定する企業の活動,あ. 用する努力と成果の対応という意味であるので,. るいは操作を改良するために記録するという操. 従来の対応より概念が増大するというわけはな. 作に関する思考である 28).ゆえに,事業部と. いが,新たに予想外の発見という概念が加わっ. いった組織を直接的に観察するのではなく,企. ているのである.ゆえに,ベドフォード学説に. 業単位の操作(operation)を観察することに. おいては,対応の拡張というより対応の進展と. よって対応をとらえていると考えられる.つま. 25). 表現する方が,より適切であると思われる .. り,各操作的活動単位において対応関係が成立 する当該資産の評価は,発生概念の進展ととら. 3. 3.企業活動の多様化と発生の進展. えうるのである.. べドフォードが「企業が成長し,さまざまな. つぎに,操作主義に基づく企業の活動の分割. 種類の活動を含むようになったことを鑑みれ. と関連させた上で,評価基準と「予想外の利得. ば,その活動の多様性を踏まえて売上の勘定は. (損失)」の認識について検討を行う.ベドフォー. 複数にすることが適切である」26)としているこ. ドの時代背景を考慮して,具体的数値例を用い. とから,企業の多様な活動を反映する損益計算. て,操作的利益の概念に適合された利得(損失). 書上の表現をもとめていることがわかる.さら. について明確にすることとする.. に,このことを発生概念の進展の観点から詳細 をつぎのように述べている27).. 4.操作的活動に基づく利益分割. 「発生概念の進展を支持する根拠は, (企業活. 4. 1.6 種類の活動分類と対応. 動との関連で)もっとも明白なのは,エンティ. ベドフォードは,活動ごとの努力と成果の詳. ティが規模を拡大した根拠であり,事実上,以. 細な開示は,操作的な見地からなされるように. 前は複数の異なるエンティティによってなされ. 6 つに分類して各操作的活動の効率を測定する. ていた活動をひとつのエンティティに吸収し,. ことを主張する29).. 取引間の時間的間隔が拡張されたことである.. 第 1 に,与信者および投資家からの貨幣資源. かつては,他のエンティティが製品の生産と販. の取得である.第 2 に,建物,機械,労働,お. 売といった多くの取引にかかわっていたが,現. よびその他の資源という形でのサービスの「取. 在は,原料から製造をすることから,最終的な. 得活動(acquisition operation)」である.第 3 に,.

(6) 88. 横浜国際社会科学研究 第 12 巻第 6 号(2008年 2 月). (762). 㧔ᵴേ㧕 ⽼ᄁᵴേ. ౣ⚿วᵴേ. ೑↪ᵴേ. ขᓧᵴേ. 㧔⹏ଔၮḰ㧕 ᚑᨐ ദജ ᚑᨐ ദജ ᚑᨐ ദജ ᚑᨐ ദജ. 㧔ኻᔕ㧕 㧔ฦᠲ૞⊛೑⋉㧕. 㧙(1)ታ㓙⽼ᄁଔ㗵. (1)㧙(2)㧩 ⽼ᄁᵴേ೑⋉. 㧙(2)ᱜ๧ታ⃻น⢻ଔ㗵 (2)㧙(3)㧩 ౣ⚿วᵴേ೑⋉ 㧙(3)ࠞ࡟ࡦ࠻ේଔ (3)㧙(4)㧩 ೑↪ᵴേ೑⋉ 㧙(4)ቴⷰ⊛ขᓧේଔ 㧙(5)ታ㓙ขᓧේଔ. (4)㧙(5)㧩 ขᓧᵴേ೑⋉ ✚. ᠲ. ૞. ⊛. ೑. ⋉. 図 1 操作的利益と利益の要素. ある特定の期間におけるサービスの「利用活動. 情報の開示内容と程度に関連してベドフォー. (utilization operation) 」である.第 4 に,新し. ドは「取得,利用,再結合および販売というそ. い生産物へのサービスの生産および分配である. れぞれの経営活動の領域における努力と成果を. 「再結合活動(recombination operation) 」であ. 開示することが要求されるであろう.すなわち,. る.第 5 に,対価としての貨幣資源と交換で顧. 当該期間における費用と収益に関して個々の要. 客に対する再結合されたサービスの販売,また. 32) 素をすべて十分詳細に開示すべきであろう」. は損失による処分である 「販売活動(disposition. としている.よって,損益計算書である操作的. operation) 」である.そして,第 6 に,与信者. 利益報告書(operational income report)では,. および投資家に対する貨幣資源の分配である.. 費用と収益を対応させた総操作的利益の要素と. これらのうち第 2 から第 5 までのサービスに. して,各操作的利益が利益創出活動ごとに分割. 関する活動は, 利益創出活動 (income-generating. 表示されることになる.なお,次節においては. operations)で あ る.ベ ド フォード が, 「単 に. 具体的数値例を用いて,各活動における操作的. 総計としての区別されていない活動が,収益と. 利益と総操作的利益との関係を明らかにする.. いう形での最終的な成果に対応させられる.こ の対応プロセスによって測定された利益は,評. 4. 2.操作的利益報告書. 価目的のために,取得活動,利用活動,再結合. 以下に目標とすべき望ましい様式であり,こ. 活動および販売活動についての情報を別々に明. こで提示された情報から活動利益の様々な構成. 30). らかにはしない」 としている.つまり,これ. 要素(a variety of component elements)を 計. らの利益創出活動を別々に明らかにするために. 算することが可能であるという報告様式で具体. も,前章で述べた予想外の利得(損失)を認識. 的数値例を見ることにする33).なお,数値は,. するような 5 種類の評価基準が用いられ,活動. ベドフォードの著書で示す数値を参考にしてい. の対応関係にある利益の要素としての成果と努. る34).. 力はまとめられる.一覧性をもたせるために, 図式化したものを図 1 で示すことにする31)..

(7) ベドフォード学説における操作的利益の分割(内藤). (763). 89. ଀䇭␜䇭ળ䇭␠ 表 1 例示会社 操作的利益報告書 ᠲ૞⊛೑⋉ႎ๔ᦠ ᵴ䇭േ㩷㩿㫆㫇㪼㫉㪸㫋㫀㫆㫅㪀 䇭ข㩷ᓧ㩷ᵴ㩷േ 䇭೑㩷↪㩷ᵴ㩷േ 䇭ౣ㩷⚿㩷ว㩷ᵴ㩷േ 䇭⽼㩷ᄁ㩷ᵴ㩷േ 䇭ಽ㩷㈩㩷ᵴ㩷േ 䇭䇭総ᠲ૞⊛೑⋉. ᣿ ⚦䇭⴫ 㪘 㪙 㪚 㪛. ೑䇭⋉ 㩻㪌㪃㪇㪇㪇 㪉㪇㪃㪇㪇㪇 㪊㪇㪃㪇㪇㪇 㪉㪃㪇㪇㪇 䋭 㩻㪌㪎㪃㪇㪇㪇. ᣿⚦⴫䇭㪘䋺䇭ข㩷ᓧ㩷ᵴ㩷േ 㗄⋡䇭䌁 㗄⋡䇭䌂 䊶 䊶 䊶 ⸘. ขᓧේଔ 㩻㪍㪃㪇㪇㪇 㪈㪉㪃㪇㪇㪇 䊶 䊶 䊶 㩻㪐㪌㪃㪇㪇㪇. ቴⷰ⊛ขᓧේଔ 㩻㪍㪃㪇㪇㪇 㪈㪊㪃㪇㪇㪇 䊶 䊶 䊶 㩻㪈㪇㪇㪃㪇㪇㪇. ขᓧᵴേ೑⋉ 㩻㪇 㪈㪃㪇㪇㪇 䊶 䊶 䊶 㩻㪌㪃㪇㪇㪇. ⃻࿷䋨ขᦧ䋩ේଔ ೑↪ᤨὐ 㩻㪍㪃㪇㪇㪇 㪈㪐㪃㪇㪇㪇 㪊㪃㪇㪇㪇 䊶 䊶 䊶 㩻㪈㪉㪇㪃㪇㪇㪇. ೑↪ᵴേ೑⋉ 㩻㪌㪃㪇㪇㪇 㪉㪃㪇㪇㪇 㪋㪃㪇㪇㪇 䊶 䊶 䊶 㩻㪉㪇㪃㪇㪇㪇. ᣿⚦⴫䇭䌂䋺䇭೑㩷↪㩷ᵴ㩷േ 㗄⋡䇭䌁 㗄⋡䇭䌂 㗄⋡䇭䌃 䊶 䊶 䊶 ⸘. ขᓧᤨὐ 䋭 㩻㪌㪃㪇㪇㪇 㪈㪋㪃㪇㪇㪇 䊶 䊶 䊶 㩻㪈㪇㪇㪃㪇㪇㪇. ᣿⚦⴫䇭䌃䋺䇭ౣ㩷⚿㩷ว㩷ᵴ㩷േ 䇭ᱜ๧ታ⃻น⢻ଔ㗵 䇭䉦䊧䊮䊃ේଔ 㩷㩷㩷ౣ⚿วᵴേ೑⋉ 䇭ว㩷⸘ ᣿⚦⴫䇭䌄䋺䇭⽼㩷ᄁ㩷ᵴ㩷േ 䇭ታ㓙⽼ᄁଔ㗵 䇭ᱜ๧ታ⃻น⢻ଔ㗵 㩷㩷㩷⽼ᄁᵴേ೑⋉䇭ว 㩷⸘. 㩻㪐㪇㪃㪇㪇㪇 㪍㪇㪃㪇㪇㪇 㩻㪊㪇㪃㪇㪇㪇 㩻㪈㪇㪇㪃㪇㪇㪇 㪐㪏㪃㪇㪇㪇 㩻㪉㪃㪇㪇㪇. 価額に算入)を費やした. ・期中における取引. 操作的利益報告書の目的は,利益の「構成要. ①材料を 95,000(客観的取得原価は 100,000). 素(components)」およびそれら構成要素間の. で購入した. ②材料を利用時点まで保有した.利用時点で のカレント原価は 120,000 である. ③材料の半分(60,000)を再結合活動に投入 した. 投入した材料のすべてが製品(正味実現可 能価額は 90,000)として完成した. ④完成した製品を 100,000 で販売した. 販売 の た め に 運送費 8,000(正味実現可能. 関係を明示することにある35)として,利益構 成要素と企業の諸活動を明示する報告書の様式 を主張する.操作的利益報告書において活動ご とに操作的利益を計算し,さらに活動ごとに明 細表(schedule)を作成することによって,利 益の要素としての努力と成果を分類表示するこ とができる.ここで 4 つの利益創出活動を利益 創出プロセス別にみることにする..

(8) 90. (764). 横浜国際社会科学研究 第 12 巻第 6 号(2008年 2 月). 利用の以前にサービスを保有することによる原 取得活動の能率は,一般的には特定のサービ. 価の節約である.. ス資源を取得するためにはらわれた実際の努. 再結合活動は,靴を作るために皮革,労働,. 力と, 「正常」な取得価格という意味ではらわ. 電力,消耗品という形で以前に取得したサービ. れるはずであった適正な努力とを数量化する. スを利用するプロセスであるというたとえか. 36). ことによって求められる .操作的には,取得. ら,再結合プロセスがうまく行われれば,その. 時点で他の諸企業によって支払われるような. プロセスに投入された個々のサービスの価値. 平均的価格 で あ る 客観的取得原価(objective. の合計を超えて新たに産出された価値として再. acquisition cost)は成果(取得した価値)をあ. 結合活動利益が生じる41).このように,活動に. らわすものとみなし,実際の取得原価と対応. よって製品に賦課された各部品の価値の合計を. す る こ と に よって,取得活動 か ら の 利得(損. 超過する額が,再結合活動から生み出される再. 失)を測定している.このように,取得活動に. 結合利益 で あ る.明細表 C に 再結合活動利益. おける努力(犠牲)と成果(取得した価値)と. (30,000)は,製品 の 即時売却価格 で あ る 正味. を数量化するのである.数値例でいうと明細表. 実現可能価額(90,000)か ら,現在取替原価 で. A に,取得活動利益(5,000)は,取得時点 で. 評価したサービスであるカレント原価(60,000). の 原価 で あ る 客観的取得原価(100,000)と 実. を差し引いた金額で表されている.ここで用い. 際取得原価(95,000)との差額として表示され. ら れ て い る 正味実現可能価額(net realizable. ている.ここでは割安に購入できたという「予. value)は,サービスを利用する代わりに売却. 想外の利得」を認識しているのである.それを. したならば得られるであろう価格から販売費を. 外部報告するために,その認識時点は有用な情. 差し引いた金額である.この活動から生じる利. 報を開示するのに十分早期であるべきである. 37). 得は,活動からどれだけの付加価値が生じたか. として認識は早められている.ここでは,原価. という成果である.しかし,自由に製品を売却. 節約(cost saving)と い う,使用 す る よ り も. できる市場が存在するとはかぎらないなかで,. 先にインプットを取得したことに基因する節約. 未売却の製品に売却価格を用いて「予想外の利. 38). 額としての思考がとられていよう .. 得」を認識することは,再結合活動によって販. 「投資活動による保有利得又は損失は,サー. 売活動を行える価値(余裕)として,操作的活. ビスを取得してから利用するまでの期間に保有. 動の連続性の特徴と解釈することも可能であ. する場合にも発生する」39)とすることからわか. る.. るように,投資は利用活動のひとつであり,保. 販売活動 の 能率 を 報告 す る に は,販売活動. 有活動による利得,すなわち「予想外の利得」. のインプットとアウトプットの双方を評価す. も含まれることがわかる.. る必要があり「インプットの評価という問題. ベ ド フォード の 定義 に よ る と カ レ ン ト 原. は,全く逆ではあるが取得活動と同様にそれ. 価(current cost)は,利用したサービスの現. に先行する活動である再結合活動によって創. 在 の 市場 に お け る 取替原価(current market. 出された価値を用いることで最善の解決策が. replacement cost)であり,このような意味で. 与えられる」42)としている.明細表 D に販売活. サービスの利用時点で利用可能にするために必. 動利益(2,000)は,実際販売価額 で あ る 売上. 要な犠牲である40).明細表 B に,利用活動利益. 高(100,000)から,正味実現可能価額(90,000). (20,000)は,利用時点のカレント原価(120,000). に運送費(8,000)を含めた即時に売却した場. と 取得時点 の 客観的取得原価(100,000)の 差. 合による売上高(98,000)を差し引いた金額で. 額として表示されている.その差額(20,000)は,. 表されている.「販売とは元来特殊な計画設定.

(9) ベドフォード学説における操作的利益の分割(内藤). (765). 91. の活動のひとつ」43)であり,販売活動利益は販. ているといえる.. 売の計画の予想どおりか否かで「予想外の利. 一方で,利益創出活動であるが,結果的に求. 得」が生じると解釈できよう.. められた操作的利益の合計額としてではなく,. 以上から,活動ごとに操作的利益の測定方法. 操作的活動ごとに対応させた利益が表現されて. が異なることが明らかになった.さらに前述. いる.つまり,通常,損益計算書のボトムライ. した図 1 では,総操作的利益は,⑴実際販売価. ンは会計単位の結果としては重要であると考え. 額マイナス⑸実際取得原価として単純には計. られるが,ベドフォード学説においては,むし. 算できないことがわかる.操作的な見方での,. ろ利益を創出する活動ごとに分類した利益,す. 一期間 の 成果 の 合計額 410,000(=100,000+. なわち各操作的利益を重視する特徴が対応に. 120,000+90,000+100,000)から,努力の合計額. よって表現されているのである.. 353,000(=95,000+100,000+60,000+98,000 ) を 差 し 引 い た 金額 が,総操作的利益(57,000). 5.おわりに. として経営の全般的な効率が計算できる.つま. ベドフォード学説における操作的利益報告書. り,4 つの利益創出活動による各利益は,努力. では,分類された利益創出活動によって複数の. と成果を操作的な見地から対応させた結果であ. 操作的利益を表現することを確認した.総操作. り,一般的な対応ではないからである.利益創. 的利益は,費用と収益との対応によって全体的. 出活動による各利益には 「予想外の利得 (損失) 」. な経営能力を分析する上で重要であるから,計. を認識している.よって,たとえば⑴実際販売. 算書のボトムラインに合計を表示する必要性. 価額と⑸実際取得原価のように,同質の操作的. は あ る.企業活動全体 の 効率性 を 反映 す る 総. 活動としての対応関係を持つわけではない評価. 操作的利益は,一会計単位による利益を表して. 基準は,差引計算をしても意味をなさないので. いるからである.しかし,利益分割の活動とし. ある.. て各操作的利益の表示がなされることが重要で ある.この分割によって,各操作活動によって. 4. 3.操作的利益と総操作的利益の検討. 生じた「予想外の利得」を含めた対応関係が明. 前述のとおり,経営の全般的な効率性は,総. らかになるからである.このように通常,開示. 操作的利益によって表現できる.たとえば「主. される収益と費用のみならず,総操作的利益を. として会計は, (中略…・筆者) 個々の企業の (努. 構成する各操作的利益を明示する点に着目する. 力としての)費用と(成果としての)収益との. と,情報セットアプローチの思考が存在すると. 差額の計算手段として存在する.この差額は,. いえよう46).事業の効率性を測定することを機. 経営的能率を反映しており,資本を提供し,ま. 軸に,対応を用いて多元的な情報を要請するこ. た最終的な責任をとる人に対して特に重要であ. とから,さらに仔細な要素である各操作的活動. 44). る」 という言及が対応関係に関する言及とし. における努力と成果についても明細表において. て容易に起想されよう.すなわち,伝統的に費. 開示を行うと理解できる.. 用と収益との対応によって効率性を測定するこ. ブリッヂマンは「操作的見地から見れば『事. とは損益計算の基礎であり,会計を行う主体と. 態 を 要素 に 分解 す る(reducing a situation to. 45). して重要なものである .その見地から総操作. elements)』とは,その事態を構成する現象間. 的利益は, (取得活動にさいして貨幣資源を拠. 47) の熟知された相関を発見することである」 と. 出した)与信者や投資家に対して報告する一会. 言及している.つまり,会計上で「事態を要素. 計単位としての責任を表示する必要性が根底に. に分解する」ことは,操作的利益(事態)にお. あるので,費用と収益の対応によって表現され. ける努力と成果(事態を構成する現象)の相関.

(10) 92. 横浜国際社会科学研究 第 12 巻第 6 号(2008年 2 月). (766). 関係を発見することに相当すると解釈できる. この考え方をベドフォード学説における操作的 利益のひとつである取得活動利益を例にとれ ば,客観的取得原価と実際取得原価という対応 の操作を通じて,取得活動利益の概念の内容を 規定していることが明示されることがわかる. つまり,各操作的利益における,利得(損失) を含めた対応(努力と成果)における相関関係 は, 「会計人による操作」に依存して決定され ると解釈できる.このような考え方は,操作的 活動ごとの効率性を分析する認識を早めた利得 (損失)を正当化する一端を担うものと考えら れる.一方で, 「事態を要素に分解する」こと を,総操作的利益(事態)における 6 つの操作 的活動(事態を構成する要素)ととらえるので あれば, 「企業活動による操作」が採用されて いると解釈できる.要素である利益を創出する 活動ごとの各操作的利益を合計すると,一会計 単位としての責任を表現する総操作的利益であ るという関係があるからである.よって,べド フォード学説全体をとらえる上では, 「企業活 動による操作」と「会計人による操作」とで操 作自体の解釈を二者択一しない思考が合理的で ある. 一般的 に は,製品 を 媒介 と す る 直接的対応 や,期間を媒介とする間接的対応がなされてい る.しかし,操作的に,活動(製造や販売)を 媒介とした努力と成果を対応させる点は,ベド フォード学説における特筆すべき点である.. 注 1)ベドフォード学説における利益の分割に関す る多数の先行研究がなされている.たとえば, 青柳(1967)は「財務諸表の作成を目標ごとに 区分する意見」(71 頁)のある学説のひとつと してベドフォードをあげ,企業の多目標が会計 に与える影響を述べている.稲垣(1972)は「ベ ドフォードの利益概念は,収益-費用=利益な る伝統的な計算方式を採用しながらも,収益に は発生収益,費用には再調達原価の利用が意図 され,企業利益を段階的に細分化している点が. 注目される.彼がこのように企業利益を細分し て報告することの目的は,当該企業の利害関係 人の意思決定に役立つ情報を提供することにあ る」 (26 頁)としている. 泉(1989)は「形式的には全体的利益を各活 動ごとに分割しているように見えるものの,そ の意図するところは,各活動ごとの利益を積上 げることによって全体的利益を求めているので ある」 (14 頁)とベドフォード学説について解 釈をしている. 2)倉地(1966)は,対応概念の拡張は実現概念 からの解放があって可能となることを明らか にしている.遠藤(1967b)は,ベドフォード は犠牲と成果の対比計算を重視すると述べてい る. 3)今田訳(1950)によるブリッヂマンの著書の 翻訳「訳者序」において,ブリッヂマンの主張 は 一般 に「操作主義(operationism) 」と 唱 え られていることを示したうえでつぎのように 指摘している. 「ブリッヂマン自身はオペレー ショニズムといふ語は何所にも用ひてをらず, 又イズムを提唱することを目的としたものでは ない.ともあれこれは正にオペレーショニズム の原点である. 」 (4 頁) 田中(1967)は, バッター資金論とベドフォー ド利益決定論を取り上げて,会計理論における 操作主義的接近法のもつ意義を明らかにしてい る.バッターの操作主義については,泉(1990b) を参照されたい. 4)Bridgman(1927),p. 5[今 田 訳(1950),23 頁参照. ] ベ ド フォード 自身 も,ブ リッヂ マ ン が 行 な う操作主義について「概念は対する一種の操 作 と 同義 で あ る」と い う 部分 を 引用 し て い る.Bedford(1965a) ,p. 68.[大藪,藤田共訳 (1984) ,88 頁参照. ] 5)Bridgman(1927),p. 10.[前 掲 訳 書,28 頁 参照. ] 6)Bedford(1965a) ,p. 8.[前掲訳書,10 頁参 照. ] 7)Bedford(1965a),p. 72.[前 掲 訳 書,94 頁 参照. ] 8)泉(1990a) ,123─125 頁. 9)津曲(1969)はベドフォードについて「操作 主義を標榜しながらも,その首尾一貫性の欠如 が存しているのである」 (188 頁)という指摘 をする. 大藪,藤田共訳(1984)は「会計人による操 作」の方が操作主義の本来的な考え方により適 合しているが,ベドフォードは「企業活動によ る操作」を採っていると考察する.しかしなが ら,その根拠は必ずしも明確ではないと付言す る(307 頁「訳者あとがき」 ) ..

(11) ベドフォード学説における操作的利益の分割(内藤). 10)q. v., Bedford(1965a),p. 73.[前 掲 訳 書, (1984),94 頁参照.] 11)q. v., Bedford(1965a),pp. 90─91.[前 掲 訳 書,119 頁参照.] 12)Bedford(1965a),p. 106.[前 掲 訳 書,140 頁参照.] 13)AAA(1965),p. 369. 14)AAA(1965),pp. 369─370. 傍点 は 筆者 に よる. 15)Hendriksen(1977)は「直接的ないし製品対 応(direct or product matching) 」と「間接的な い し 期間的対応(indirect or period matching) 」 の 2 つ の 対応 を あ げ る. (Hendriksen(1977) , pp. 197─211.[水 田 監 訳(1970) ,207─224 頁 参 照. ] ) 16)Bedford(1965a),p. 170.[前 掲 訳 書,224 頁参照.] 17)Bedford(1965a),p. 101.[前 掲 訳 書,132 頁参照.] 18)Bedford(1965a),p. 95.[前 掲 訳 書,125 頁 参照.] 19)AAA(1965),p. 370. 20)AAA(1965),p. 371. 21)AAA(1965),p. 371. 22)Bedford(1965a), p. 105.[前 掲 訳 書,139 頁参照.]AAA の 取替価値 は,企業 の は らっ た犠牲という意味でベドフォード学説における 取替原価と同義で使用されていると思われる. 23)Bedford(1965a),p. 105.[前 掲 訳 書,138 頁参照.] 24)Bedford(1965a),pp. 106─107.[前 掲 訳 書, 140-141 頁参照.] 25)q. v., Bedford(1965a),p. 109.[前 掲 訳 書, 143 頁参照.] 26)Bedford(1965a),p. 97.[前 掲 訳 書,126 頁 参照.] 27)Bedford(1965b),pp. 32─33. 28)q. v., Bedford(1965b),p. 33. 29)Bedford(1965a),p. 109.[前 掲 訳 書,143 頁参照.] 30)Bedford(1965a),p. 92.[前 掲 訳 書,120 頁 参照.] 31)図 1 は,倉地(1966),67 頁の図に用語の変 更を行い引用している. 32)Bedford(1965a),p. 200.[前 掲 訳 書,264 頁参照.] 33)Bedford(1965a),p. 209.[前 掲 訳 書,276 頁参照.] 34)Bedford(1965a),p. 176.[前 掲 訳 書,233 頁参照.] 35)Bedford(1965a),p. 207.[前 掲 訳 書,274 頁参照.] 36)Bedford(1965a),p. 112.[前 掲 訳 書,148─. (767). 93. 149 頁参照. ] Bedford(1953)において,価格水準を用いた有 利な購入(advantageous buying)という利益 の要素について言及している(p. 520) . 37)q. v., Bedford(1965a) ,p. 116.[前 掲 訳 書, 153 頁参照. ] 38)q. v., Edwards and Bell(1961),p.105.[中 西監修,伏見,藤森訳編(1964) ,76 頁参照. ] 39)Bedford(1965a),p. 130.[前 掲 訳 書,171 頁参照. ] 40)Bedford(1965a) ,pp. 140─141.[前 掲 訳 書, 186 頁参照. ] 41)q. v., Bedford(1965a),p .80.[前 掲 訳 書, 104 頁参照. ] 42)Bedford(1965a) ,pp. 170─171.[前 掲 訳 書, 225 頁参照. ] 43)Bedford(1965a),p. 169.[前 掲 訳 書,223 頁参照. ] 44)Paton and Littleton(1940) ,p. 16.[中 島 訳 (1958) ,25 頁参照. ] 45)村田(1993)は「リトルトンによれば,経営 者が自己の投資意思決定を事後的に評価するた めに,費用と収益の対応が行われる. (中略… 筆者)これに対して,ペイトンによれば,単な る業績測定のためだけではなく,企業の投資家 (特に株主)に帰属する利益を期間的に衡平に 決定するために, 費用と収益が対応される」 (149 ─150 頁)と し て,会計 を 行 う「観点」の 違 い を指摘する. 46)ASB(2007),FRS No.3: Reporting Financial Performance, amended. 情報 セット ア プ ローチ と は,企業 の 財務 業績 を 利益 と し て 単一 の 指標 に 集約 す る の で は な く,財務業績 を 構成 す る 諸構成要素 (components of financial performance) に 重 点を置く方がより有用であるという見解に基づ くアプローチである. 「もしも 1 株当り利益という 1 個の数字を利 用者が参考にする唯一のディスクロージャー に す る な ら ば,会社 の 活動 を よ り 詳細 に 開 示 し よ う と す る 努力 を 弱 め る 結果 に な ろ う (Bedford(1973),p. 234.[前 掲 訳 書,190 頁 参照.])」という言及からも単一の情報よりも, むしろ企業の複雑な状況を反映させた多元的 ディスクローズを望むと解釈できる. 47)Bridgman(1927) ,p. 37.[前 掲 訳 書,50 頁 参照. ]. 参考文献 Accounting Standards Board(2007), FRS No.3: Reporting Financial Performance, amended..

(12) 94. (768). 横浜国際社会科学研究 第 12 巻第 6 号(2008年 2 月). American Accounting Association (1965), 1964 Concepts and Standards Research Study Committee, “The Matching Concept,” The Accounting Review Vol. 40 No. 2 (April 1965), pp. 368─372. B e d f o r d , N o r t o n M . ( 1 9 5 2 ) , “N e e d f o r Supplementary Data in Interpretation of Income Reports,” The Accounting Review Vol. 27 No. 2 (April 1952), pp. 195─201. (1953), “Using Supplementary Data to Interpret Reported Income,” The Accounting Review Vol. 28 No. 4 (October 1953), pp. 517─ 521. (1965a), Income Determination Theory: An Accounting Framework, Massachusetts: Addison-Wesley.[大藪俊哉,藤田幸男共訳 (1984),『利益決定論─会計理論的 フ レーム ワーク─』中央経済社.] (1965b), “The Need for an Extension of the Accrual Concept,” The Journal of Accountancy (May 1965), pp. 29─33. ( 1 9 6 7 ) , “T h e N a t u r e o f F u t u r e Accounting Theory,” The Accounting Review Vol. 42 No. 1 (January 1967), pp. 82─85. (1973), Extensions in Accounting Disclosure, New Jersey: Prentice-Hall.[武 田 隆 二 監 訳, 原 田 満 範 訳(1980),『会 計 デ ィ ス ク ロ ー ジャーの拡張』東洋経済新報社.] Bridgman, P. W. (1927), The Logic of Modern Physics, New York: Macmillan.[今 田 恵 訳 (1950),『現代物理学の論理』新月社.] Edwards, Edgar O. and Philip W. Bell (1961), The Theory and Measurement of Business Income, Berkeley and Los Angeles: University of California Press.[中西寅雄監修,伏見多美 雄,藤森三男訳編(1964),『意思決定と利潤 計算』日本生産性本部.] Hendriksen, E. S. (1977), Accounting Theory, 3rd Edition, Illinois: Richard D. Irwin.[水田金一 監訳(1970),『ヘンドリクセン会計学(上・ 下巻)』同文舘.翻訳は 1965 年版.] Paton, W. A. and A. C. Littleton (1940), An Introduction to Corporate Accounting Standards, American Accounting Association.[中 島 省 吾訳(1958),『会社会計基準序説─改訳─』 森山書店.] 青柳文司(1967),「企業 の 多目標 と 利益概念」. 『企業会計』第 19 巻第 10 号(1967 年 9 月), 68─73 頁. (1986) , 『アメリカ会計学』中央経済社. 泉宏之(1989) , 「貨幣利益の分割─エドワーズ・ ベルとベドフォードの利益計算の比較─」 『一 橋 研 究』 第 14 巻 第 2 号(1989 年 7 月) ,1─ 17 頁. (1990a) , 「ベドフォード理論における操 作主義の再検討」 『企業会計』第 42 巻第 3 号 (1990 年 3 月) ,121─126 頁. (1990b) , 「バッター『資金会計論』にお ける操作主義の検討─資産の操作的内容を中 心 に し て ─(研究 ノート) 」 『横浜経営研究』 第 11 巻第 3 号(1990 年 12 月) ,55─62 頁. 稲垣冨士男(1972) , 「利益概念 に つ い て」 『商学 集志』 (日本大学)第 42 巻第 1 号(1972 年 6 月) ,17─26 頁. 遠藤久夫(1967a) , 「オパレイショナル・インカ ムの測定─ベッドフォードの構想を中心とし て ─」 『横浜市立大学論叢 社会科学系列』第 18 巻第 4 号(1967 年 3 月) ,36─78 頁. (1967b) 「アカウ ンティン グ・フレーム ワーク の 進化─ エ ド ワーズ = ベ ル,ベッド フォード,チェンバースの各構想を対比させ ながら─」 『企業会計』第 19 巻第 10 号(1967 年 9 月) ,138─143 頁. 倉地幹三(1966) , 「企業会計における統一的概念 の形成への志向─ベッドホード及びエドワー ズ=ベルの企業利益論を中心として─」 『企 業 会 計』 第 18 巻 第 10 号(1966 年 10 月) , 61─70 頁. 田中茂次(1967) , 「会計理論 に お け る 操作主義」 『経理研究』 (中央大学)第 11 巻(1967 年 12 月) ,95─147 頁. 津曲直躬(1969) , 「操作主義会計学 の 展開─ N. M. ベッド フォード の 所説 を め ぐって─」江 村稔編著『変動期 の 現代会計』中央経済社, 180─206 頁. 村田英治(1993) , 「費用収益対応 の 原則 の 意義」 安藤英義,新田忠誓編著『会計学研究』中央 経済社,139─154 頁. [な い と う しゅう こ 横浜国立大学大学院国際 社会科学研究科博士課程後期].

(13)

参照

関連したドキュメント

「~せいで」 「~おかげで」Q句の意味がP句の表す事態から被害を

の資料には、「分割払の約定がある主債務について期限の利益を喪失させる

これは基礎論的研究に端を発しつつ、計算機科学寄りの論理学の中で発展してきたもので ある。広義の構成主義者は、哲学思想や基礎論的な立場に縛られず、それどころかいわゆ

営業利益 12,421 18,794 △6,372 △33.9 コア営業利益 ※ 12,662 19,384 △6,721 △34.7 税引前四半期利益 40,310 22,941 17,369 75.7 親会社の所有者に帰属する.

 

 高等部2年生は6月中旬、 クラ ス対抗で熱いディベート大会を 繰り広げた。ディベートとは、決め られた論題に対して、肯定、否定

より早期の和解に加え,その計画はその他のいくつかの利益を提供してい

近時は、「性的自己決定 (性的自由) 」という保護法益の内実が必ずしも明らかで