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学生アスリートのための組織的な食育改善と食環境整備の構築

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Ⅰ.研究の背景

1.大学における学生アスリート活躍の意味 大学競技スポーツ界において、各大学の名前を背負っ た学生アスリートたちの活躍が目立つ。近年成績を残し ている団体も多く、このように全国で活躍するアスリー トの姿は、在学生、また全国に羽ばたいている校友らの 目にも輝いて映り、結束力や愛校心を高めるものともな るだろう。また、少子化がすすみ、入学志願者獲得競争 も激しくなる中、全国に「立命館」という名前をとどろ かすアスリートたちの姿は、立命館大学の強みともなっ てくるであろう。 2.競技能力向上と食生活管理の関係 現在の大学競技スポーツ界では、学業とのバランスを 図りつつも競技成績を上げるためには、適切なトレーニ ングに加え、必要な栄養素の摂取と適切な休養が必要と の認識が広がっている。「勝つことは食べること」であ り、最後の1センチ、1秒は何を食べてきたかで決まっ てしまうともいわれるほどである。 一流と呼ばれる選手ほど、自己管理能力に長けており、 食事もトレーニングの一部と位置づけている。しかし、 欠食や偏食、あるいは少食の選手も現実として見られ、 逆に、栄養士や医師から「これが良い」といわれると、 そればかり食べるという偏った食行動をとる選手も見ら れる。欠食や偏食が多いと、必要な栄養素が十分に摂取 Ⅰ.研究の背景 1.大学における学生アスリート活躍の意義 2.競技成績向上と食生活管理の関係 3.立命館大学学生アスリートの実状 4.生協が行っているサポートの状況 Ⅱ.研究の目的 Ⅲ.研究の方法  Ⅳ.調査報告 1.朝食摂取状況 (1)全体の傾向 (2)生協サポート団体・非サポート団体の朝食 摂取状況の比較 2.栄養素摂取評価 (1)全体の傾向 (2)各部ごとの傾向・比較 3.監督・コーチへのアンケート 4.アンケート分析のまとめ Ⅴ.政策提起にあたって 1.監督層へのアプローチ 2.体育会各部主務またはマネージャー層への栄養 教育 Ⅵ.政策提起 1.食事提供 2.栄養教育 3.自炊への挑戦 Ⅶ.研究のまとめ Ⅷ.残された課題 1.生協内部でのアスリートサポートのための人的 体制の強化 2.立命体育会学生の食と健康を支える学内の新た なネットワークの構築の必要性

学生アスリートのための組織的な食育改善と

食環境整備の構築

武部 礼子

伊藤  昭

酒井 克彦

木下 高志

立 命 館 生 活 協 同 組 合APU カフェテリア店長

立 命 館 生 活 協 同 組 合 専  務  理  事 大学行政研究・研修 センター専任研究員 立 命 館 生 活 協 同 組 合 存心館食堂 管理栄養士

論文

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できず、さまざまな弊害をもたらす。 アスリート達は、みずからの目標に向け、日々のトレ ーニングや試合の積み重ねにより、体を鍛え、技術向上、 競技成績の向上などを目指している。よって、学生アス リートは、同じ「大学生」でも、体の消耗度が異なるた め、一般学生よりも多くのエネルギーや適切な栄養素を 必要とし、より食生活に留意しないと、競技成績の向上 のみならず、日々の学業にも支障をきたす恐れがある。 だからこそ、学内に常在する生協食堂関係者が、学生 アスリートたちに対し、“優秀な競技成績を上げていく” ように、“健康で、充実した学生生活を送れる”ように 一貫性・持続性のある栄養サポートをすることは、使命 であると考える。 3.立命館大学学生アスリートの実状 立命館大学体育会学生たちの食生活状態はどのような ものか。一昨年12月に生協が行った、学生アスリートを対 象とした食生活相談会のアンケート、相談内容等から見て みると、決して良好とはいえない学生が目立った(表1)。 表1 食生活相談会における、学生アスリートの食事内容 事例1 事例2 事例3 事例4 朝 なし 朝 なし 朝 納豆ご飯 朝 パン 昼 菓子パン 2個 昼 学食 昼 きしめん 昼 ごはん 夕チャーハン2合 夕 マヨネーズご飯 夕 ラーメン 夕 ごはんと またはそうめん 味噌汁 3束とご飯2合 4.生協が行っているサポートの状況 生協は現在、13 団体の体育会運動部に対し、食事提 供のサポートを行っている。具体的には、びわこ・くさ つキャンパス(以下 BKC)において、アメリカンフッ トボール部、ラグビー部、男女陸上部、男子バスケット ボール部、衣笠キャンパスでは、女子バスケットボール 部、女子卓球部、相撲部、男女重量挙部、男女柔道部、 立命館アジア太平洋大学では、女子陸上部である。その 中でも、とりわけ、アメリカンフットボール部や女子陸 上部など、強い要望のある部に対しては、栄養指導等も 行っている。彼らの日々のトレーニングに加え、生協の 支援があいまって、全国レベルの大会等での良好な成績 につながっていると思われる。もちろん、生協のサポー トを受けていない団体でも、良好な成績を収めている部 や個人もあるが、生協にアプローチがあった団体しか実 態把握ができていないというのが現状である。 また、実際に生協サポートを受けていながらも、各部 監督・コーチ・トレーナー(以下監督層とする)と、選 手との間に食事サポートに対する意識のずれも見られる。 監督層の考えは、生協で管理された食事をとることに より、確実に栄養補給をすることはもちろんであるが、 その食事を通じて基本的な食べ方を学び、最終的には、 自分の食生活を自分で管理できるようになることである。 しかし、選手は生協で出された食事を食べればいいと いった意識が強く、食べているから、管理されているか ら大丈夫といった安心感からか、練習後の夕食は生協ア スリート食を食べるが、翌日の朝食は食べない…という 現状も見られる。 生協で提供できるのは、せいぜい1日1∼2食である。 その他の食事が管理できなければ、高々1食だけバラン スよく食べていても効果は薄い。大学競技生活はたった の4年間である。卒業し、社会人として活躍していくた めにも、今、自分の食を自分で管理できる−自己管理能 力を身につけることは、非常に重要なことである。よっ て、自分の体に、自分の食事に関心を持ち、自分でしっ かりと食べられる学生個人と集団の育成がきわめて重要 であり、そのためのサポートを行う環境を再構築すると ともに、サポートを行う集団の育成も必要と考える。

Ⅱ.研究の目的

1.立命館体育会学生の食生活の現状を調査し、「立命 館大学体育会学生の食の現状は、良好ではないので はないか」という仮説に対する検証を行う。 2.現状を把握した上で、体育会学生の競技力向上・自 己管理能力向上のためのサポート内容・体制につい て政策提起を行う。

Ⅲ.研究の方法

まず、立命館大学体育会学生の食生活の状況を明らか にするため、食物摂取頻度調査アンケートを実施し、栄 養素摂取状況を調査する。また、学生アンケート集約と 同時に、監督・コーチ・トレーナーに対し「競技と食事 に関する意識調査アンケート」を実施し、監督層の食に

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対する捕え方を把握する。その後、アンケート結果を基 に、食育・食環境整備の重要性を多角的に検証し、食 育・食環境整備の構築について政策提起していく。 1.体育会学生アンケート調査実施について 2007 年6月、大学・学生部スポーツ強化センターの 協力の下、体育会学生連絡窓口の主務会にてアンケート 趣旨説明を行い、アンケート配布し調査を開始した。対 象者は、体育会所属 56 団体、2087 名とした。 2.監督・部長・コーチへのアンケート調査について 2007 年8月∼9月、スポーツ強化センターの協力の 下、各部監督または部長・コーチにアンケートを配布し た。対象は、全体育会 56 団体各部監督または、部長・ コーチとした。

Ⅳ.調査報告

体育会学生に対するアンケートの回収結果 回収団体数 46 団体/56 団体、 回 収 人 数 1021 名/2087 名 うち、有効回答数 882 名 有効回答回収率 42.3 % 1.朝食摂取状況 朝食は、午前中を中心に日中の学習や労働、その他の 生活活動を栄養的に支持する食事として推奨されてき た。しかし、近年若者を中心に朝食を欠食する割合が増 加傾向にある。朝食の欠食は単に栄養素の充足率を低下 させるのみならず、低体温や疲労感などの不定愁訴の発 生・増悪に関連するとの報告や、知的作業能力を低下さ せるとも報告されている1)。また、先行研究2)からも、 朝食摂取習慣のあるものは、健康で充実した生活を送る ことができること、生活リズムが安定すること、学業に も専念していることなどが明らかにされている。朝食は、 摂取するか否かによって、1日の生活リズムを測る指標 ともなる。また、アスリートは日々激しいトレーニング を行うため、一般学生に比較し、必要なエネルギー量や 栄養素量はより多くなる。よって欠食があると、必要な 栄養素を補えるだけの食事量を摂取するのは難しくなる のである。 (1)全体の傾向 体育会学生全体の朝食摂取状況を見ると、6割の学生 は毎日食べると答えたが、4割の学生は、食べない、ま たは週に3回程度と答えた(図1)。また、毎日食べる と答えた学生に関しても、摂取内容を確認すると、飲み 物のみ、ヨーグルトのみといった、かろうじて何かを口 にするという程度の回答も多く見られた。以上からも食 事意識レベルの低さが伺われる。コーヒーを飲むだけで 「食事をとった」と意識している選手は、その他の食事 もおそらく不十分なものであろう。そういった点での意 識改革も食育として非常に重要な点と考える。 (2)生協サポート団体・非サポート団体の朝食摂取状 況の比較 サポート団体では、高い朝食摂取状況が見られたが、 非サポート団体では、逆に高い朝食欠食状況が見られた (図2、図3)。 朝食摂取率が、サポート団体において非サポート群に 比較し高値を示したことは、生協サポートが学生の食に 対する意識の向上に寄与したのではないかと考える。 体育会学生 朝食摂取状況 61% 25% 14% 毎日食べる 2∼3回食べる 食べない 図1 体育会学生朝食摂取状況 サポート団体朝食摂取状況 81% 12% 7% 毎日食べる 2∼3回食べる 食べない 図2 サポート団体朝食摂取状況

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2.栄養素摂取評価(エネルギー・各栄養素等の充足率) 各個人に対する必要なエネルギー量やたんぱく質量、 各種栄養素量は、個々人の体格や競技種目、運動量や強 度により異なる(表2)ため、(財)日本体育協会スポ ーツ医科学専門委員会が監修を行った「アスリートのた めの栄養・食事基準ガイド」を参考に、個々人に対し、 各種栄養素等の必要量の設定を行った(表3)。ビタミ ン、ミネラルに関しては、特にアスリートは必要量が増 すもの、または不足しやすいといわれるもの(カルシウ ム、鉄、ビタミン B1、ビタミン C、食物繊維)に着目 した。そして、その必要量に対する各個人の過不足を充 足率であらわし、栄養素摂取評価を行った。 (1)全体の傾向 体育会学生の栄養素摂取状況を見ると、エネルギー、 たんぱく質、各種栄養素(カルシウム、鉄、ビタミン B1、ビタミン C、食物繊維)ともに、ほとんどの学生が アスリートとして必要な栄養素量と比較し、不足傾向を 示した。(図4)ビタミン B 1・ビタミン C ・食物繊維 に関しては、必要量の半分をも満たしていない状態であ った。鉄に関しては、特に女子アスリートにおいて低い 充足率を示した。鉄が不足すると、貧血になり、息切れ、 疲労感、無力感などの症状を引き起こす。 では、最低限の健康な学生生活を送るために必要な栄 養素量を満たしているかどうかを比較検討するため、厚 生労働省が策定している、「日本人の食事摂取基準」(表 4)と比較し、アスリートでない同年齢の一般学生の栄 エネルギー 競 技 種 目 2500 ∼ 3000kcal 体操・卓球・バドミントン・フェンシング・ヨット・スキー・水泳飛び込み 3000 ∼ 3500kcal 陸上(短・中距離、跳躍)・野球・テニス・バレーボール・ボクシング(軽・中量) 3500 ∼ 4000kcal サッカー・バスケットボール・陸上長距離・剣道 4000 ∼ 4500kcal マラソン・投擲・ラグビー・水泳・レスリング(軽量)・ボクシング(重量) 4500 ∼ 5000kcal 柔道(重量)・相撲・レスリング(中・重量)・ボート・スキー 5000 ∼ 6000kcal ラグビー・アメリカンフットボール 表2 競技別 1日あたり消費エネルギー 1.エネルギー= 45 ∼ 58kcal ×体重(kg) 2.タンパク質= 1.5 ∼2g×体重(kg) 3.カルシウム= 700 ∼ 1000mg 4.鉄= 15mg 5.ビタミン B1 = 0.7mg/1000kcal 6.ビタミン C = 200mg 7.食物繊維=8 g/1000kcal 表3 栄養素等摂取基準値 ※女子アスリートに関しては、上記の8割を目安とする。 栄養素摂取状況「アスリート摂取基準」との比較(充足率%)  80 87 81 65 50 46 42 0 20 40 60 80 100エネルギー たんぱく質 カルシウム 鉄 ビタミンB1 ビタミンC 食物繊維 図4 体育会学生 栄養素等摂取状況 アスリートの摂 取基準と比較 非サポート団体朝食摂取状況 57% 28% 15% 毎日食べる 2∼3回食べる 食べない 図3 非サポート団体朝食摂取状況

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養素等の必要量は満たしているかどうか分析を行った。 「日本人の摂取基準」とは、国民の健康を維持増進させ るためにエネルギー・栄養素の摂取量の基準を示したも のであり、科学的根拠に基づき個人を対象に提示されて いるものである。そして、年齢別、運動強度別に必要量 (目安量・推奨量)は示されており、今回は、18 歳から 29 歳の一般大学生の平均的運動強度である身体活動レ ベルⅡの値を基準とし、一般大学生に必要な栄養素量と の比較検討を行い、現状評価を行った。 結果は、エネルギー、たんぱく質に関しては、必要量 を満たしていたが、その他の栄養素においては、必要量 を下回っていた(図5)。これでは、競技能力の向上は おろか、健康な学生生活を送ることさえ困難な状況に陥 る可能性が大きいことを示しており、非常に危惧すべき 結果である。特に食物繊維摂取量は、野菜の摂取量とも 比例している。つまり、食物繊維の充足率の低さは、野 菜摂取量の少なさをあらわしており、野菜摂取不足によ り、コンディションを保つために重要なビタミン・ミネ ラルが不足していることも考えられる。 (2)各部ごとの傾向・比較 ① 生協サポート団体と、非サポート団体との比較分析 団体ごとに、各栄養素の充足率を平均したものを比較 し、総合的な栄養素摂取状況を見ると、生協サポート団 体が上位のほとんどを占めた。これは、生協の食事提供 サポートに加え、食教育の効果であると考えられる。 (表5) また、生協サポート団体以外で上位に入っている団体 は、部員の多くが自宅生であり、おそらく母親に守られ た食生活環境にあるためと考えられる。 ② 競技特性による比較分析 競技特性ごとに団体をグループ化し、比較を行うと、 「瞬発力系」(重量挙・卓球・アメフトなど)のグループ が最も高い充足率を示し、逆に最も低値であったのが、 武術系(弓道・馬術・合気道など)の種目であった(表 6)。 競技力の向上 = 筋力 UP ・持久力 UP という競技は、食 の充実が競技力に直結するため、食に関する意識が高く、 より良い充足率を示したが、技術の向上が中心という競 技は、食事が技術向上に直結しないためか、充足率は低 値であった。しかし、技術向上の前には、必ず基礎とな る体力づくりが重要である。こういった競技特性を持つ 種目に関しても、食は重要であるという意識改革を行う ことも必要だと考える。 ③ レギュラー選手と非レギュラー選手との栄養素等充 足率の比較 各部内での、レギュラー選手と、そうでない選手の比 較分析を行ったところ、全体的にレギュラー選手の方が 高い栄養素等の充足率を示す傾向が見られた。(図6) 推定エネルギー必要量 基礎代謝基準値×体重×身体活動レベルⅡ(ふつう)1.75 男子:基礎代謝基準値 24kcal/kg/日、女子:基礎代謝基準値 23.6kcal/kg/日 タンパク質推奨量 体重×推定平均必要量(0.74)× 1.25(個人差間変動係数) カルシウム目安量 男: 900mg、女: 700mg 鉄推奨量 男: 7.5mg、女: 10.5mg(月経あり) ビタミン B1 推奨量 0.5mg/1000kcal 推定エネルギー必要量身体活動レベルⅡ ビタミン C 推奨量 男女: 100mg 食物繊維目安量 10 g/1000kcal 推定エネルギー必要量身体活動レベルⅡ 表4 厚生労働省策定 日本人の食事摂取基準 2005 日本人の食事摂取基準との比較(充足率%) 0 20 40 60 80 100エネルギー たんぱく質 カルシウム 鉄 ビタミンB1 ビタミンC 食物繊維総量 101 112 83 83 81 42 95 図5 体育会学生 栄養素等摂取状況 日本人の食事摂 取基準と比較

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人数 エネルギ たんぱく質 カルシウム 鉄 ビタミンB1 ビタミンC 食物繊維 野 菜 平 均 1 アメフト朝夕2食 47 93 81 101 84 59 121 58 85 85 2 女子重量挙 4 116 74 119 68 83 105 56 55 84 3 女子バスケットボール 17 91 95 105 59 65 120 54 69 82 4 男子重量挙 7 98 88 91 71 56 78 43 59 73 4 女子ラクロス 14 91 96 100 52 62 81 54 47 73 6 男子バスケットボール 40 86 103 89 74 57 56 47 55 71 7 長距離男子 26 78 117 88 69 51 52 45 59 70 8 長距離女子 24 77 105 76 55 53 52 56 79 69 9 女子卓球部 7 83 81 90 47 55 83 45 54 67 10 男子ソフトボール 13 83 90 94 65 53 48 42 52 66 11 アメフト夕食のみ 60 75 79 92 80 45 56 38 58 65 表5 各種栄養素充足率ランキング(上位) ※太字…生協サポート団体 エネルギー たんぱく質 カルシウム 鉄 ビタミン B1 ビタミン C 食物繊維 平均 瞬発力系 90 86 86 58 57 66 47 70 パワー持久系 81 86 80 55 54 58 47 66 瞬発球技系 80 84 85 58 52 52 47 65 格闘技系 77 75 86 66 46 63 42 65 持久力系 79 89 66 52 51 40 46 60 武術系 85 81 54 43 53 32 50 57 表6 競技特性別充足率(%) レギュラーと非レギュラーの栄養摂取充足率の比較(%)

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アメリカンフットボール 男子柔道 女子柔道 男子水泳 女子水泳 男子テニス 硬式野球 男子サッカー 男子バスケ 男子ソフトボール 水球 女子バドミントン 男子バドミントン アイスホッケー 男子ラクロス 女子バスケ 女子ラクロス 相撲部 女子サッカー レギュラー 非レギュラー 図6 レギュラーと非レギュラーの栄養摂取充足率の比較(%)

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3.監督・コーチへのアンケート 各部、監督・コーチ・部長等へのアンケート(表7) は、56 団体中、21 団体 23 名の回答が得られた。 表7 監督・部長・コーチへのアンケート項目 1.競技を行う上で食事は重要だと思いますか。 2.選手に対して、食生活に関する指導はされてい ますか。 3.専門的な栄養指導はされていますか。 4.指導に対する選手の行動変化はありますか。 →実践に結びつかない場合、その理由は何です か。 5.選手の現状を把握していますか。その内容は? 6.生協のサポート受けたいと思われますか。 1.食事は競技を行う上で重要だと思うかという問い に関して、すべての監督が「はい」と答えた(図7)。 2.選手に対して食生活に関する指導は行っているかと いう問いに関しては、23 名中 20 名の監督層が「はい」 と答えた(図8)。さらに、具体的な指導内容として3. 専門的な栄養指導は行っているかという問いに対し、23 名中 17 名の監督層が「はい」と答え(図9)、「いいえ」 と答えた6名に関しても、「自分はかかわっていないが、 コーチや主務など、ほかの者に任せている」という回答 であった。4.食生活指導に対し選手の行動変化はある かという問いに対して、問3で専門的な栄養指導を行っ ていると答えた 17 名中、「はい」と答えたのは、11 名で あり(図 10)、「はい」と答えつつも、「個人差がある」 「行動変化はあるが、まだまだできる」といった回答も 見られた。また、行動実践にまで結びついていないと思 われる6名に関して、理由を尋ねると、「意識の問題」 といった回答が多く、その他、「金銭的な問題」「時間的 な問題」という答えであった。 5.選手の食の現状を把握しているかという問いに対 しては、15 団体の監督層が、「把握している」「大まか に把握している」と答えたが、残りの8団体に関しては、 「まったく知らない」と答え、理由を問うと「知る機会 がない」という回答であった。さらに、把握している選 手の現状をわかる範囲で自由記述を行ってもらった。 (表8) 1.競技を行う上で食事は重要だと考えますか。 0 23 0% 20% 40% 60% 80% 100% はい いいえ 図7 監督・部長・コーチへのアンケート項目1 2.選手に対する食生活指導はしていますか。 20 3 0% 20% 40% 60% 80% 100% はい いいえ 図8 監督・部長・コーチへのアンケート項目2 3.専門的な栄養指導は行われていますか。 6 17 0% 20% 40% 60% 80% 100% はい いいえ 図9 監督・部長・コーチへのアンケート項目3 4.指導に対する選手の行動変化は見られますか。 11 6 0% 20% 40% 60% 80% 100% はい いいえ 図 10 監督・部長・コーチへのアンケート項目4

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表8 5.把握している選手の食生活の内容は? ・規則的な食事ができている。カップ麺が多い。金 銭的な問題。 ・食事内容が、パン・おにぎりといったコンビニに たよったもののようだ。 ・試合前は減量の為食事量を少なめにしている。 ・食事量が絶対的に少ない。バランスが悪そう。欠 食がある。 ・量的には足りていても、栄養面的に配慮できてい ないと思う。 ・朝食の量が少ない。コンビニなどの利用による偏 った栄養バランス。 ・全体量が少ない。炭酸飲料・糖分に対する注意が 欠乏。 ・菓子・たくさんの飲料。生活習慣が不規則。1日 2食のときがある。 ・食事サポートのおかげで、管理された食事が練習 後すぐに取れる。 ・パワーアップにつながる1日に必要な栄養摂取が 不十分。 ・朝食を食べない。栄養バランスが悪い。摂取カロ リーが少ない。 そして、6.生協のサポートを受けたいかという問い に対し、すでに受けているという部以外はすべて「はい」 または、「どのような内容か知りたい」という前向きな 回答が得られた。(図 11) 以上のアンケート結果より、監督層も食の重要性を認 識しており、生協の行う栄養サポートにも関心が高いこ とが判明した。もちろん、選手自身の問題意識のレベル や金銭的な問題、練習環境の問題など、さまざまな問題 はあるとは思うが、生協が行うサポート内容・体制を改 めて構築しなおし、それを監督層へ提案するという「き っかけ」を作ることにより、体育会学生の食事のレベル アップ、ひいては自己管理能力向上の糸口が見つかるの ではないだろうか。 4.アンケート分析のまとめ 以上より「体育会学生のスポーツ選手としての食事レ ベルは低い」ことが明らかとなった。そして、競技成績 の良い選手のほうが栄養素摂取状況は良好である結果も 明らかとなった。また、生協がサポートを行う団体は、 非サポート団体と比較しても比較的良好な栄養摂取状 況・朝食摂取状況であった。これは、生協が行う食事・ 栄養サポートに対する評価でもあり、生協のサポートが 良好であることを示していると思われる。 もちろん、良好な食習慣を持つ学生も存在するが、多 くの学生が調査で明らかとなったように、ほとんどの栄 養素等の栄養所要量をも満たしていないような状態で は、高い競技力を保持し、その競技に見合った筋肉や骨 格を作り、トレーニング後や試合前の体調を整えること は望めない。また、栄養上の問題点があると、貧血や、 疲労骨折など、様々な弊害を起こす可能性が高くなる。 特にビタミン類の欠乏は(主として野菜摂取不足)、体 調やコンディションにも影響を及ぼすため、体がだるい、 眠けがつづく、疲れが取れない、風邪を引きやすい、ケ ガをしやすくなる、集中力が低下するといった症状を招 き、学生生活や勉学にまで支障をきたしてくる恐れがあ る。 学生スポーツ選手の食事は一般学生の食事とまったく 異なる特別なものではない。食事の持つ基本的役割と、 構成する栄養素は同じである。しかし、日常の生活活動 で使われるエネルギーと栄養素に加えて、スポーツ選手 の場合は、トレーニングで使われるエネルギー・消耗す る身体の材料・様々なストレスに対抗する栄養素を摂取 しなければならない。そのような意識をどの程度の選手 が持っているのか、今回の調査ではそこまでにいたらな かったが、栄養素摂取状況を読み取るとそう多くないと 思われる。分かってはいながらも行動にまでは結びつか ない選手も存在するかもしれない。 以上より、個々に任せきりでは、学生の食生活状態は 良くならないこと、そして、第三者がきちんと食の重要 性を伝えてゆくこと、その為の栄養サポートが必要であ ることを再度認識した。 6.生協が行う栄養サポートを受けたいと思いますか。 受けている, 7 はい, 4 どんな内容か知りた いいえ, 0 い, 12 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 受けている はい どんな内容か知りたい いいえ 図 11 監督・部長・コーチへのアンケート項目6

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Ⅴ.政策提起にあたって

1.監督層へのアプローチ 監督層の食意識に対するアプローチ、そして監督層と の連携がこの政策の核となる。 学生の食に対する問題意識レベルは、個人差に加え団 体差が大きい。この現状を、指導者である監督・コー チ・トレーナー層へフィードバックし、選手の現状を理 解してもらい、食育の重要性について監督層の意識付け を徹底する必要がある。また、監督層へのアンケート回 答から判明したように、食事が重要と考えている監督層 がほとんどであった。しかしながら、競技特性上はそこ まで重要でない、またはチームの現状として、そこまで の環境整備が行われていないなどといった回答が見ら れ、食の重要性は認識しながらも、具体的な施策が見つ からない、また行動を起こすきっかけがないといった実 情が伺えた。しかし、どのようなサポートが受けられる のか興味をもたれる監督は多く存在し、具体的なサポー ト内容を提示することで、行動に移すきっかけにもなる のではないだろうか。 また、本来選手の個人管理を行うのは、各部監督やコ ーチの役目である。各クラブが自分たちのチーム内に目 を向け、各自が問題意識をもち、主体的に行動を起こす ことによって、各部の問題意識が向上し、それがチーム そのものの力量となるのではないだろうか。 2.体育会各部主務またはマネージャー層への栄養教育 自分自身の食事に意識がない学生が多く、まずは『学 生自身の食に対する意識レベルをいかに高める』かが課 題である。そのためには、日常的に選手をサポートして いる主務またはマネージャー層への教育が必要であり、 この層への教育は、選手に与える影響としても大きいと 考えられる。 また、体育会学生全体の食生活の底上げをするために は、まず、団体ごと、集団としてのアプローチを行う必 要がある。そのためには、主務やトレーナー、コーチら の力が必要である。こういった主務層への教育やサポー トを生協が行い、各団体のレベルアップを図る。

Ⅵ 政策提起―体育会各部におけるアス

リート支援計画

3つの柱 1.食事提供 2.栄養教育 3.自炊への挑戦 1.食事提供(食べることを通しての食教育) 食事提供の狙いは、実際の栄養補給と同時に、提供 する食事(栄養管理された食事)を実際に見て食べるこ とにより、自分の必要な量を実際に体感し、自宅または 生協食堂や外食店を利用するときにも、自分が食べない といけない量が分かるようになることである。 (1)生協食堂における食事提供サポートのレベルアップ 練習後すぐに“必要な栄養が摂取可能な食事”提供サ ポートは、学内に存在する生協だからこそできるサポー トであり、各団体にとっても有効かつ、効果的な手段で ある。提供食は、各団体に必要な栄養量を考慮し、栄養 士が計算したものを提供する。疲労回復や、トレーニン グにより消耗した体に必要な栄養の補給を行い、体力ま たはトレーニング効果の増強をはかる。 各団体または個人ごとに必要な栄養素量が異なるた め、数種類のメニュー提案を行う。

①減量(1000kca 以下) ② 1000kcal ③ 1500kcal ④ 2000kcal ∼ それより、男女または、階級別に団体にも対応可能と なる。 (2)ケータリングサポート(衣笠キャンパス) 学外練習場(原谷など)へのケータリングサービスを 行うことにより、練習場の近辺に食事環境のない練習場 に関しても、食事提供サポートを実施する (3)個人に対する食事サポート 研究結果からも各部内でも個人差が大きく見られるこ とが明らかとなったが、部としてアスリート食のサポー トを受けるという意見がまとまらなくとも、個人として 受けたいと思う学生もいるだろう。そのような学生に対 しても、アスリート食の提供を行う。 (4)期間限定お試し食事サポート 試合前や、トレーニング期、合宿期、筋力アップなど、 目的によって、食事の内容も大きく変わってくる。その ような時期と目的にあわせ、期間限定の食事サポートを

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行う。体験サポートを受けることで、定期的なサポート は金銭面など、さまざまな問題から行動に移しにくい壁 を取り除き、また実際に食事による体や体調の変化を感 じてもらうことで、食事の重要性を認識してもらい、定 期的な食事サポートへ発展していくことを狙う。 (5)ユニオンスクエアにおけるアスリートサポートの 強化(BKC での取り組み) BKCにおいては、ユニオンスクエア2階の全面食堂 化に伴い、練習場がキャンパス外となったアメリカンフ ットボール部に対し、営業時間外でも対応できる体制を 作る。また、衣笠キャンパスしか展開できていない朝食 対応に関しても(一般学生を含む)、現在行っているア メリカンフットボール部、男子バスケットボール部に続 き、取り組みを広げてゆく。 (6)衣笠キャンパスでのアスリート食堂の展開 現在、衣笠キャンパスでの食事提供は、営業中の店舗 の一部で出食しているのが現状である。しかし、今後よ り多くの団体のサポートを行うためには、現状の店の設 備ではまかないきれなくなる。また、席の確保も難しく なり、一般学生にもアスリートにも不具合が生じてくる。 よって、営業終了後の食堂をアスリート食堂として使用 する。それにより、店の混雑緩和にもなり、アスリート たちの営業時間外対応の可能な環境となる。 2.栄養教育 (1)入学時教育 特にスポーツ選抜入試対象選手に関しては、入学前か らトップ選手になることが期待されており、選手自身も そのような意識のもと、激しいトレーニング環境に身を おくであろう。乱れた食事を続けると、今までと同様の トレーニングを行ったとしても、効果は薄く、むしろ、 体調を悪化させる原因にもなりかねない。母親に守られ てきた食生活環境から、自らが自分を管理しないといけ ない環境へと変わる大学入学前に、基本的な食教育が必 要である。 そこで、スポーツ強化センターがスポーツ特別選抜入 試入学者に対して行う、「大学アスリート入門講座」に おいて、スポーツ栄養に関する講義を行い、食事の重要 性、食事もトレーニングという意識を定着させる。 (2)定期的な情報の発信(卓上メモ・ポスター・リー フレット等) 講習会に参加できない学生アスリートに対しても、栄 養の知識・食べ方・食べ物に関する情報を常に発信し、 学生の意識の向上を図る。 体育館や、スポーツ強化センター、各学外練習場にて、 ポスターの掲示やリーフレットの配布を行う。食堂に関 しても、卓上メモの設置・ポスターの掲示等を行う。 (3)個人相談・栄養指導 個人管理に関しては、無報酬の現状では、サポート団 体の一人ひとりをすべて生協の栄養士が管理するという ことは難しい。よって、要望のある個人相談・栄養指導 に関しては、請け負うが、基本的に、個人の管理は各部 の監督やコーチ・主務などに任せる。しかし、個人管理 を行う監督や主務へのサポートについては、管理ツール の開発など、合理的な費用で生協が行えることを深めて いく。 (4)各部主務との勉強会の開催 実践的な選手のサポートを行うために、主務に対する 勉強会を開催する。希望者を募るまたは、各部一人担当 を決め参加してもらい、栄養の知識や食に関する情報を 提供する。 3.自炊への挑戦 自炊教室(自分で必要なものを自分で作ることができ る) 外食やコンビニにばかりに頼ってしまうと、ビタミ ン・たんぱく質などの必要な栄養素が不足し、逆に脂肪 などは過剰摂取となり、体調不良やコンディションの低 下を招くおそれもある。また、頭では「バランスよく食 べないといけない」と分かっていながらも、実践に移す ことのできない下宿生も多くいるだろう。それらの選手 に対し、「自炊のススメ」なる、自炊教室を開催する。 これは、自炊に必要な技術を教えること、また、自分に 必要な栄養素をとるための食材の量を自分で見て触って みること、また、自炊に関わる「手の抜き方」などを教 えることにより、自炊に対する負担感を軽減し、練習後、 コンビニに頼らずとも、疲れて家に帰っても簡単に食事 ができる方法や技術を身につけることを目的とする。 大学生ともなると、食に関しても自立してほしい年齢 である。自分で考え、納得して食べることも競技の一部だ と思えるような実践的な指導を行うことも重要である。 以上まとめた政策提起(生協の栄養・食事サポート) の内容を、スポーツ強化センターに提案し、協力が得ら

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れた後、各部監督層へも提案を行い、選手の現状・食の 重要性を伝えるとともに、ネットワークを広げていく。

Ⅶ.研究のまとめ

背景でも述べたように、食事は、アスリートの体を作 る重要な基礎をなしている。競技能力の向上において、 休養とともに栄養素摂取(食事)は重要な位置を占める。 しかしながら、立命館大学の体育会学生においては、ア スリートとして必要な栄養素量が満たされていないどこ ろか、学生生活を送るために必要な栄養素量さえも十分 には満たしていない状況であった。このような現状では、 競技成績・競技能力の向上はおろか、学生生活にまで支 障をきたしてくる恐れは非常に強い。 生協の特徴は、学生と教職員が、出資し、運営し、参 加し、利用することである(出資者=組合員)。そして、 生協は組合員の必要なニーズをつかみ、ともに店作りを していく組織である。生協が現在行っているアスリート に対する食事サポートも、組合員であるアメリカンフッ トボール部の強い要望から始まり、近年、コーチや監督、 選手間の評判や評価から徐々に広がりを見せてきてい る。組合員の要望にきちんとこたえることは生協の根本 的理念であり、学生の食と健康をサポートする生協とし て、この現状を打破する責務があるのである。本論文で 提起した政策を実現化することによって、アスリートた ちの競技力向上とともに、食に対する意識改善を行い、 健康で有意義な学生生活、ひいては人生を送るための習 慣を学生たちに獲得してほしい。そして、アスリートを 中心とした食習慣に関する意識の向上は、一般学生に対 しても好影響を及ぼすだろう。まずはアスリートに着目 し、サポートを行っていくが、アスリートを成長のリー ダー格として、このような取り組み、または習慣を、全 学に広げていきたい。 また、生協食堂部門の現状は、良くも悪くも顧客とな る対象は一定である。このアスリートサポート(アスリ ート食)は、新たなサービス内容として、そして新たな 安定した客層の獲得として、生協の事業的意義も大きい と考える。きちんと食事サポートに関して生協内で取り まとめ、体制・内容整備を行い、こちらから提案活動も 行うことで、さらに要望にこたえ、展開を広げて行くこ とが可能なのではないかと考える。

Ⅷ.残された課題 

1.生協内部でのアスリートサポートのための人的体制 の強化 アスリートサポートに関して各キャンパスに管理栄養 士、または栄養士が一人ずつ配置されているのが現状で あり、各クラブ単位での対応は現状が限界である。より 細やかなサポートを行うためにも、また、より多くのク ラブをサポートするためにも、生協内部の人的そして設 備的体制の見直しと強化が必要である。 2.立命体育会学生の食と健康を支える学内の新たなネ ットワークの構築の必要性 一部を除き各部、各個人に任せきりできた結果が今の 現状であり、到達点である。また、生協単体としてでき ることは非常に限られている。よって、全学あげてのア スリート学生サポート集団の形成が必要ではないだろう か。誰かが「てこ入れ」をしていかないと現状は良くな らないことは、調査の結果からも明らかである。学園の 持っている力を集結させることにより、さらにより良い サポートが行えるのではないだろうか。立命館学園のア スリートが良くなるためには、立命館学園全体の力をあ げて行ってゆくべきであり、もちろん生協もその一端を 担いたい。 【注】 1)樋口智子、濱田広一郎、今津屋総子、入江伸「朝食欠食お よび朝食のタイプが体温、疲労感、集中力等の自覚症状およ び知的作業能力に及ぼす影響」『日本臨床栄養学会雑誌 2007』 29(1)pp35-43 2)木下高志「立命館大学生の食の現状と課題」『大学行政研 究』創刊号、2006 年3月 【参考文献】 1)平石貴久『スポーツ栄養バイブル』池田書店、2003 年 2)小林修平(編)『アスリートのための栄養・食事ガイド』 第一出版、1999 年 3)厚生労働省策定『日本人の食事摂取基準 2005』第一出版、 2005 年 4)青山晴子『スポーツ選手の栄養学と食事プログラム』西東 社、2005 年 5)海老久美子「野球食レシピ 36」『ベースボールマガジン』、 2005 年 12 月

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Organizational reform of dietary education for student athletes and formation of a

dietary environment

TAKEBE, Reiko

(Dietitian, Ritsumeikan Consumer Cooperative)

ITO, Akira

(Senior Researcher, Research Center for Higher Education Administration)

SAKAI, Katsuhiko

(Executive Director, Ritsumeikan Consumer Cooperative)

KINOSHITA, Takashi

(Food Service Manager of the APUcafeteria, Ritsumeikan Consumer Cooperative)

Keywords

Dietary education, nutritional education, university cooperative association, athletes, university sports team members

Summary

The contemporary sports scene stresses a balance between training, nutrition, and recreation to improve competitive results; in this context, what is the dietary situation of athletes at Ritsumeikan University? We carried out a questionnaire survey of all 2086 university sports team members to investigate their circumstances. The overall trends apparent were a high rate of missing breakfast and a low degree of sufficiency of nutritional elements. Currently 11 sports clubs are supported by the cooperative association, and a comparison between supported and unsupported sports clubs showed that the supported clubs had a better nutritional intake. A comparison between regular and occasional team members in each club showed a tendency for regular team members to have a better nutritional intake. In light of these findings, we are establishing three pillars for the athlete support offered by the cooperative association (meal provision, nutritional education, and challenging students to cook for themselves), and are proposing measures concerning the content of and system for dietary education and support.

参照

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