事業団における過去5年間の喀痰細胞診成績
山梨県健康着理事業団 伊奈政彦 今村辰雄 高野淳子 水上実山梨県立中央病院 内科 高相和彦
外科 千葉成宏
病理科 小山敏雄
[はじめに]
山梨県健康管理事業団では、昭和62年老健法に肺癌検診が組み込まれて以来、胸部X 線とハイリスクを中心とした喀疾細胞診による検診を実施してきました。今回、喀疾細 胞診のみについて過去5年間の成績をまとめ報告します。 [喀疲細胞診対象者] 対象は当初40才以上、喫煙指数400以上 でしたが、現在では50才以上、喫煙指数 600以上となり、その他 6ヶ月以内に 血疾のあった者、家族歴等を考慮して、 ハイリスクとしていますが、実際には各 市町村の独自の考え方があり、希望者を 多く含める所とそうでない所があります。[方法]
3日間蓄疾するマルチブレンダー法で行 なっています。粘液融解剤の入った広口 容器で痩が入れやすく、サコマノのホモジ ナイザーにも直接かけられるという利点が あります。ノ、イリスク
● 50才以上でCI・600以上
● 6ヶ月以内に血痩のあった者○既往歴
○家族歴
○希望者
[判定基準] 表一1 日本肺癌学会の「集団検診における喀疾 細胞診の判定基準と指導区分」を使って います。 [5年間の喀疾細胞診内訳] 表一2 以上の様な方法で、事業団で実施した 過去5年間の喀疵細胞診の内訳は、総数 14,253名で検体不良のAは265名1.9%、 異常認めずのBは13,824名で96.9%、 再検査のCは138名で1.0%、直ちに精 検のD・Eは24名で各0.1%でした。 平成4年度のAY掟一検体不良が、やや 増力噸向にあり、原因としては疾の出に くい女性の希望者が多く受診したためと 考えられます。 [精検受診状況] 表一3 5年間で喀癌細胞診を受けた14,253名の うち、要精検者はD−14名 E−10名 合計24名で要精検率は0.17%でした。 24名中16名が精検を受け、精検受診率は 67%、うち発見肺癌数は11名で、発見率 10万対比77でした。 また、精検を受けなかった8名の未受診 理由を調べてみると、高齢のため3名、 精検拒否1名、不明2名、精検依頼中が 2名でした。 (1) (2) (3) (4) (5) [発見肺癌症例] 表一4 過去5年間で発見された11名について みると、年齢は52才∼77才(平均68才)、 性別は全員男性、集検時のレントゲン所 見は2名が要精検、2名が比較読影まで で落ち、残りは全員陰性でした。 組織型は一部腺癌含む扁平上皮癌が10名 腺癌1名でした。腺癌1名を除く扁平上 皮癌10名の臨床病期は、1期が6名で、 1期率60%でした。 [まとめ] 山梨県健康管理事業団で過去5年間に 実施された老健法に基づく肺癌検診の 喀疵細胞診14,253名について報告し た。 延べ14,253名のうち、要精検者は 24名で、精検を受診したのは16名、 うち11名にがんを発見した。
(10万対比77)
組織型は、扁平上皮癌10名、腺癌 1名であった。 腺癌1名を除いた扁平上皮癌10名の うち6名が1期がんであり、1期の 割合は60%であった。 また、精検を受けなかった8名の未受 診理由は、高齢のためが3名で最も多 く、精検拒否が1名、不明が2名、 精検依頼中2名であった。表一1 集団検診における喀癌細胞診判定基準と指導区分 判定区分 細 胞 所 見