推定的承諾についての一考察
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(2) . 第6 巻 第1号. 昭和30年9月. 北 海 道 学 聾 大 学 紀 要 (第一部). 推 \. 定. 的. 承. 諾. 渡. 辺. 蔵. 人. 論. 北海道学整大学釧路分校法律学研究室. Kurando F ~ o. , VVパrANAI ive Consent on Presumlpt. 次. 目. \. 第一 序説 (問題の所在). 第三 私見の展開 (其の一). 悌二 ヂ腸定的承諾の概念. 第四. (一) 其の適法性の根拠に関する学説と批判 {二) 私. 私見の展開 (其の二). 第五 結. 見. 第一 序説 (問題の所在) 被害者の承諾は違法性阻却事由のーたろ事には古くから疑がない。 僻め そして現実に被害者の承諾がない場 合でも被害者が現実に知っていたら当然許容 したであろうと思われる様な行篤を推定的承諾ある行周と称 し、こ れを違法阻却事由の一と し、其の違法性の阻却せられる範囲及び程度は承諾による行篇に準 じて定められなけれ ばならないとするのは一般に認められた処である。 然して学者は次の如き場 合を通常其の例とする。例えば木村 教授によれば、 (ィ) 怪我をして失神状態に在る者を介抱するために傷口を蔽う衣服を破る場合、 (ロ) 不在の 隣火の火事を消すために戸を破って入る場合、 (ハ) 留守中の友人宛に来た速達の手紙を開いて適当 の処置を講 ずるような場合がこれである(註2 )。 宮内助教授の挙げられる処は、 (イ) 破裂した水道 管修埋のため知人宅に 侵入する場合、(ロ) 友人の利益のために彼宛の手紙を開披する場合、(ノ ・) 医師が意識不明の遭難者を手術する 場合、 (二) 泥酔者を救助するために他人が彼を負傷させる場合(註3 がこれである ) 。 学者はこれを被害者のためにする行罵、 事務管理等と称するが、其の挙げる事例は 他人のためにする緊急避難 か叉は緊急的事務管理にほかならない。一般社会の通念上、 これらの場合にその他人のためにする行篇の適法・ 正当は疑問がない。 蓋 し、 これらの行篤は実際生活上強く要求される処であるからである。 其の根拠如何。 更に その違法性の阻却せ られる範囲及び程度を明確に劃する規準如何については、 学者の詳に説く処あるを 知ら な い。 以下、初学の身をもかえりみず、 これらの問題について考究してみたいと思う 。 ia i l lei t t…L,1S5 Dig (註1) Nul niur ai a n vol em na niur ont ,47 ,: ,lo ,es ,quaei (誰2) 木村教授著 新刑法語本 196頁 (註3) 宮内助教授 刑事法講座1巻 226頁 (謡4) 江家教授著 刑法総論 99頁. 第二 推定的承諾の概念 (一) 其の適法性の根拠 に関する学説と批判 其の適法性の根拠については二つの立場がある。 第一に、ヒッ ペルによれば推定的承諾ある行篇とは、事務管理(独民法679条以下)による行謡であると説き 俄5 )、 第二のフランクの立場は被害者の利益のための行罵であると説く(註6 )。 - 45 一.
(3) . 渡. 辺. 蔵. 人. ヒッペルによれば他人の同意は現実に得られないが、 第一にその他人の利益のため、 第二にその 他 人 が 若 しその場合に居たなら当然許容したであろうと思われる場 合に、 其の他人の法懲に干渉する場合が 事 務 管 理 … i f f i ihrung ohne Au (Ges t f ch s t ) であると説く。 r ag. 思うに事務管理は民法上口←マ法以来適法なも のとせられ債権発生原因の一とせられているが、 其の適 法 性 の根拠は社会生活における相互扶助の理想である(註〃 )。 而して現代民法は此の制度を拡張する傾向にある。 蓋 し近代社会に方 きける社会連帯・相互扶助の理想は、 他 人のために合理的に利益を図る行篇は本人のために利 盆 な行鷺であるのみでなく社会的にも償値ある行罵とし てこれを尊重し、 積極的に奨励せざるも或程度助長す べき態度に出る必要がある。 其の意味に於いて事務管理 の要件は、 これをゆるく解す べきである。 そして民法学者は一般に其の要件を次の如く説く。 第一に、 他人の事務の管理あること。 第二に、 管理者が他人のためにする意思を有すること。 第三に、 義務なく して管理をなすこと。 第四に、 本人のために不利なること、 叉は本人の意思に反することの明ならざることを要する。 ′ 然る≧ こ既遮のヒッペルの説く事務管理の定義は、 彼が推定的承諾の適法性の根拠を事務管理であると説く事 柄自体と矛盾する。 何となオ励ま彼の所謂事務管理とは、 推定的承諾と被害者の利鎌のための行篇の二を其の要 素とする「詩8 )。 即ち、 ヒッペルによれば一方では推定的承諾は事務管理の一要素であるとしつ 他方において 推定的承諾即ち事務管理なりと説く。. 推定的承諾は事務管理の一要素であるとしつ 、 ヒッベルの説く事務管理の意義は概連民法学者の通読 的見 地たる事務管理の概念とほゞ一致する。 然しながらず 艦定的承諾の適 法性の根拠を事務管理に求め、 推定的承諾 1なりと説く事は論理的に不能である。 即ち事務管理. 更に事務管理と推定的承諾とにつき其の法的性質には差異がある。 我妻教授によれば、 事務管理の法律的性 質は民法に所謂法律的行勝、 叉は準法律的行罵と称せられるものの一種であり、 其の認める所以は民法が社会 生活に於ける相互扶助的な理想に根拠を置きか る行篇を適法なるものとな し、 一方に於いては管理者に対 し て、 其の管理のために費 した費用の充分なる償還請求権を認めると共に、 他方においては、 管理者に其の管理 を適当に途行すべき義務を課 して、 本人と管理人との関係を妥当に規律せんとする。 それは純然たる民事上の 制度である。 そ して其の根拠は社会連帯・相互扶助の理想である。 然るに推定的承諾は純然たる刑法上のもの であり、 其の法的性質を私法上の法律行鳥と解する見 地もあるがぐ課)、 私法上の行篇と刑法上の行篇と ば 異 ぼ法益保護という刑法の目的を達成する る。 蓋し、 刑法上の行馬は民法上の行篇と別個に考察するのでなげれと こと不可能である。 民法上、 八の始期を全部露出に求めるに反し、 刑法上では一部露 出に求めるが如く、 又不. 法原因給付に対し刑法上横領罪の成立するが如く、 私法上の行篇と刑法上の行篇とは別個に考察する事可能で あり、 叉、 考察せねばな らない。 ●を事務管理に求める事は無用 の構 成である。 更に宮内助教授の指摘せられる様 以上の如く推定的承諾の根拠 に、 「所謂、 本人の利益」 という観念が導入される事は規範的・合理的利益秤量が 指 導する訳であって被害者 の個人的な利益方向を問題と している利益不存在の原則と、 それに指導せられる同意論とは無関係なものであ る(註1 0 )o. 従ってヒッペルの如く其の根拠を事務管理に置く事は妥当でないと解する。 l (註5) v.日iPPell .S .249. (註6) (註7). Frank .S.144 , St GB18 Auf ings Kohl l i f er e Menshenhn e im Pr recht vat .1仔. .Jher . XXV (1887) S , Di T i e e e i d i i i 7 4 P1 i l l d 2 2 2 t t t ヒ t r n r r v n o a m e a e o c e an ol et Riper , ., , , ll l (計ミ8) V. 日iPPe .s , 255 f i ミ i der i i l } t t ens (背 ー t s- nann; Aus recht v s e ・ s Chl ub der wi chke 三9) Zi . Bd・90; Ahr . Arch.z . Praxi , Gesch f f h H f f h i B d s A b 0 f i ihr h A i i l S l 1 1 t t t t r e r e n r n r a ng o ne u rge as aaussc u gsg u . L 1 . . .. o) 宮内裕助教授 (証l. 「違法性の阻却」 刑事法講座一巻22 7頁. フランクによれば被害者の利益のための行罵であると説くが此処に問題となるのは 「被 害 者の利益のため」 の概念である。 「被害者の利益のため」 とは第一に、 行罵者が被害者のためにする意思を有する事を要し、 第 一 46 ‐‐.
(4) . 推. 定 的. 承. 諾. 論. 二に、 被害者の ために不利なること叉は被害者の意思に反することの明ならざることを要する 。 第一の場合に於いて更に問題となるのは、 (イ)此の 意思は同時に自己の利益を図る内容を持っていても妨げないか (口) 叉 自己以外の者の利纂を図 、 、 る意思で足 りるか否か、(ノ・) 被害者の利喬なるかを知る必要があるか否か (二) 被害者に錯誤あるも妨げな 、 、 いか否か、 (ホ)利益を図るという事は常識的な意味に解 して充分であるか否かである 。 , 第二の場合に於いて更に問題となるのは、 客観的な観察のもと 被害者のため不利なることは明なるか 叉 、 、 被害者の意思に反することが明なるときは、 たとい行罵者に於いて 、 被害者の利纂を図る主観的意思を有する も、 違 法性を阻却するか否かという事である。 第二の場合に於ける問題についてはメッゲルが一願の解答を輿えている 即ち推定的承諾が 違 法 性 を阻却 。 する判断の基準は客観的 (裁判官的) 判断であり(註1 1 ) 、 更に、 被害者の明示の意思に反 しても効力を持つと説 く(計 2 1 )o 三. 然 しながら此の解決にも疑問がある。 第一に、 判断の基準を外的なものとするが、 それでは客観的に判断し て、 被害者のため有利なりと して行篇者が行篇をしたが実は被害者の主観では却って不利であって 被害者は 、 実は欲しなかった場合に於いて、 行馬者が主観的に被害者の不利なることを知 っていた場合は犯罪とならない のにか わらず、 客観的にみ て、 被害者のため不利なること明らかなるか 叉は被害者の意思に反すること明 、 らかなるときに於いて、 実は 被害者の主観では却って有利 であって被害者は実は欲 していた場合に於い て、 行 篇者が主観的 に被害者の利益なる事を知り、 行罵した場合は犯罪となる事である 。 思うに此の判断の基準は極め て困難であって メッゲルの如く 「一原の解答」 を輿える事は無意味で あると 、 言わねばならない。 第二に、 被害者の明示の意思に反 しても効力を持つと言うが承諾の法的性質は刑法上のものであっても 、 明 示の意思に反しても効力を持 つという事には賛 し難い。 承諾は刑法上の嘱託と異なり、 明示的であるを要 しないと解するが然 し明示たると否とを問わないのであ っ て、 す べての場合に明示の意思に反 しても効力を持つとは鰹されない。 ・勿論承諾の有効範囲については 侵害 、 されるべき法盆及び法益侵害の目的並びに方 法 承諾の目的内容の全体について決定されるべきであって 、 、 単 に ,法盆のみを標準となすべきではないが法益については私盆が同時に公益を包含する場合や 叉純粋な る公盆 、 については承諾は違 法性を阻却 しないが純 粋に自己の処分 し得べき法益に限り 侵害が許容される 、 。 それで眠 逮の木村教授の設例の ・)、「留守中の、友人宛 に来た速灘の手紙を開いて適当の処置を講ずる様な場合」 の如 きに於いては、 被害者の明示の 意思に反 しても効力を持つと解する事は とうてい賛する訳にはゆかない 故 、 。 に、 メッゲルか此の点に典えた 「一願の解答」 も亦、 妥当でないと言わねばならぬ 。 次に第一の場合に於いて疑問となった諸点について述べる。 此の場合 此の意思を ±個別的,具体的に決せら 、 れるべきであって客観的・劃ー的に決せられるべきではない。 即ち此の意思は同時に自己の利 益を図る内容を 持っていても妨げなく、 叉自己以 外の者の利益を図る意思で足り 特定の何人の利盆なるかを知る 必 要はな 、 く、 特定人に錯誤あるも妨げなく、 叉、 利益を図るという事は常識的な意味に解して充分であると解するが首 体的な場合に亘って個々的に決すべ きである。 フランクの説く如く、 推定的承諾とは、 被害者の利益のための行罵であるという事は それでは同が一体被 、 害者の利益のための行篇かという点に関し、 その判断は困難であって 、 フランクの読も亦賛 し難いものである と言わねばならない。 i b d.S 1) Mezger 220 Anm.3 (註1 . ,i b id (註12) Mezger . S.221 .u . Anm.5 ,i (二) 私. 見. 然らば推定的承諾の適法性の根拠如何。 其の本質、 違法阻却の範囲・程度を劃する基準如何を更に考究せね ばならないが、 思うに推定的承諾も亦、 被害 者の承諾である 唯 前者は現実的に彼害者の同意がない場合で 。 、 あるが、 其の本質適法性の根拠、 違法阻却の範囲・程度を劃する基準等何等後者と異なる処がないと解する 。 推定的承諾とは被害者の承諾ありたるものと推定することである。 此 処に被害者の承諾とば 権 利者が他人に 、 一 47 叫.
(5) . 渡. 辺. 蔵. 人. 対し、 自己の権利侵害を許容することである(註葛) 。 問題となるのは推定の本質効果及び刑法において法案侵害に際 し許容される限界如何である。 i i ) 法 律 上 の 推定 t t lp of ac ae sun ) 4 推定とは古くから法律上に於いて,使用せられ(註1 、通常事実上の推定 (Pr ) の三種に分けられる。 i Pr t nr e i i oinrisetdei ) 覆し得ぬ法律上の推定 ( ae smnp s ・pt o inr l (Praesul l ensevermutung , 推定的承諾に於いて所謂推定とは、 上の何れにも属せず其の本質は意 悪推 定 で あ り (Wil l ) に屈するものである。 i l i rege t l t )、解釈規定 (Aus egungs a s tmpt ov o un pras 其の効果としては、 之と異る明確な表示の存在が証明されれば其の効力を失うが、 単に事実上か る意思を 有しなかった旨の証明によっては其 の効力を失わないものと解する。 其処で問題は、 刑法に於いて法益侵害に 際し、 承諾ありたるものと推定される範囲即ち推定的承諾の限界如何 である。 思うに推定的承諾の本質、 効果 を上の如く解するとき、 明示の承諾ありたるときは被害者の承諾であり、 黙示の承諾ありと推定せられるとき は推定的承諾である。 結論より先に言えば、 被害者の承諾と推定的承諾とは、 其の承諾の許容せられる方法 が明示たるか獣示たろ かによって区別せられ、 唯、 異るは此の一点であり、 其の本質、 効果、 成立範囲共に全く相等しいと解する。 謡鮎) 即ち両者を共に私は私法上の法律行篇と解するのであるが( 、 思うに承諾の本質は行馬者に行篇遊行の権 利を賦興する法律行罵である。 何となれば承諾は権利者が他に対し、 自己の権利侵害を許容する事であるが故 である。 反対説は、 か}る見解は刑法上の行篇と私法基の行篇との本質的相違を無税する謬論であると非難す 1 る。 話( 6 ) 。. 勿論既述の如く刑法上の行篇と私法上の行篇とは別 個に考察すること可能であり、 叉、 考察せねばならない 事あるも、 推定的承諾の根拠を事務管理に求める事と、 承諾の本質を私法行澱と解する事とは問題 の所在が別 個である。 蓋し、 仮令、 刑法上被害者の承諾、 推定的承諾ありても、 違法性を阻却 しない事例が存在するが (刑202条、 7条後段)、これらは公序良俗の見地から違法性を阻却 しない例外であっ 76条後段、 刑17 刑213条、 刑214条、 刑1 i inon 織 iniur l aの en t て、 原則として被害者の承諾、 推定的承諾ありたるときは違 法性を阻却すること、 Vo べ 格言の示す通りであって、 承諾の本質は私法行罵であり、 推定的承諾の本質も亦同様であること先 に述 たろ が如くである。 従って推定的承諾の 違法性を阻却する範囲は、 被害者の承諾のそれと全く同様であり、醗逃学者の説く如く、 これを事務管理な どと称 し、 他人のためにする緊急避難や緊急的事務管理を設例とするのは狭きに失すると解 する。 ≠. .. ,る資格 然らば、 推定的承諾が違法性を阻却する根拠は、 承諾者が当該刑罰法規の保護客体に対して処分し得. を有するが故 である事、 一般の被害者の承諾理論と何等異なる処がない。 従って其の有効範囲も個々の刑罰法 規の解釈に委ねられる事となる。. (詩13) 草野教授著 改正刑法総則講義67頁 i t ches i904 schen Re imtung nach dem Recht des Deu i 14 (言 た ) Hedemann, Die var f i i t iv i l ens s- der t s ; Ahr <e ch rechdi ch l usz der wi . Bd .90 t schl . Praxi , Gesch 5) Zi エ ーann; Aus . Ar .z e ・ 上1 (言 f i t raf r i l f … i ezungsgrund.St f i raf aus schl ihrung ohne Au r s St .lol ge a . Abh. He Anm.4 0 8 2 (註16) Mezger s . , i d b ハ 4ezger .s .209 ,i. 第三 私見の展開 (其の一) : (鋼) 放火罪と推定的承諾 08条の場合 (イ) 刑法上第1 住居者叉は現在者が放火を承諾 したものと推定される場 合に於いて は、 住居者又は現在者なき場合と同一に 論ず べきものと解 し、 所有者が放火を承諾したものと推定される場合は、 自己の所有物に対する放火と同一に 論ずべきものと解す る{註1 7 ) 。 9 1 0 条の場合 刑法第 (ロ) - 48 -.
(6) . 推. 定. 的. 承. 諾 論. この場合は法溢の公然たる点を考慮 して違 法 性阻却事由 としての推定的承諾を認むべきではないと解する。 8 (談1 ). (二) 住居侵入罪と推定的承諾 被害者の黙示の承諾あるとき違法性を阻却すると学者は説くが、 これらは推定的承認のある場合として違法 性を阻却するものであると解する。 泉 二博士の説かれるが如く、 管理者が晴獣に一般慣習に従う意思を表示す i E るときは、 慣習の許す程度に於いて鴬さるふ行篇は許諾に基く正当行篤である。 例えば、 首 i扉を開放せる場 合には訪問用件等のために玄関先に至る迄、 自由に出入するも正当」 (註1 9 ) や、 牧野博士の説かれるが如く、 「承諾を予想 して篇す行篇」 例えば親族朋友互に無断にて出入するが如きは罪となる事ない」 (註2 0 ) 。 思うに、 これらは共に推定的承諾あるものとして違 法性を阻却するものである。. (三) 秘密を侵す罪と推定的承諾 (イ) 信書開披罪と推定的承諾 16の二) に代りて、 其の この場合も違法性を阻却するものと解する。 例えば、 「郵便官署が郵便法の規定 ( 取扱中の郵便物を開披 し、 叉は親権者が監督の必要上、 被監督者よ り発送する叉は之に就いて配達せられたろ 郵便物を開披し、 若 しくは使用人が主人の一般的授権に代りて 親 展 書 以外の信書を開披するが如き」 鰍21 ) 、 叉、 「権利者が子女叉は親友に 2 ) がこれである。 .宛てたる信書を開被するが如き」(註2. (ロ) 被密漏世罪と推定的承諾 此の場合も違法性を阻却するものと解する(註2 3 ) 。 (四) 謹告罪と推定的承諾 、 被謹告者の承諾と大罪の成否について学説が分れており、 判例、 通説は積極説を探る。 判例によれば、「譲告 罪は一方、 個人の権利を侵害すると同時に、 他の一方において公釜上当該官憲の職務を誤らしむる危険あるが ため、 処罰するものなるが故に、 縦し被謹告者に於いて承諾ありたる事実なりとするも本罪構成上何等影響を 来すべ き理 ;なきものとす」 (註2 4 ) 。 然 しながら滝川博士の説かれるが如く、 「刑法は謹告罪を主として国家 機能 を害する犯罪と見ているが、 その個人の利益を害する点が度外説されたのでないことはいうを僕たな い。 被謹 告者の同意ある場合も亦、 自己を謹告する場合と同様個人の利益を害する処はないから (法律上保護すべ き利 益の存在しない場合) 謹告罪の成立を詔むべきではない」 と解し、 この見地から、 被謹告者の承諾ありと推定 せられる場合には謹告罪の成立がないと解する(註2 5 1 。 (五) 張裏罪と推定的承諾 6条の場合 (イ) 刑法第17 此の場合には違法性を阻却せず犯罪を構成する。 蓋し刑法は十三歳未満の男女には承諾能力なきものと認め てし・る が た め で あ る(註2 6 )。. 7条の場合 (口) 刑法第17 (a) 十三歳以上の者に対して承諾ありと推定せられる場合には違法性を阻却するものと解 ,するが、 (b) 十三歳以下の者に対しては違法性を阻却せ ず犯罪を構成する事前述 (イ) の如くである。 8条の場合 ・) 刑法第17 (ノ ′は、 違法 被害者に於いて隈裏行篇叉は姦淫行篇に付、 法律上有効なる承諾の存するものと推定せられるとき 性を阻却するものと解する。 蓋し、 大罪は個人の性に関する自由を侵害する罪なるを以 .てである。. (六) 漬職罪と推定的承諾 舵令被告人共他の者に於いて承諾を輿えたと推定せられる 場 合で 刑法第195条に所謂、 暴行・陵虐の行篇は音 も、 本罪が成立するものと解する(註2 J。 蓋し、 劉例の説く如く 「刑法第195条の罪は所謂涜職罪の 一 種 に し 7 て、 公務員の職務違反の行篇を処罰する趣旨なるをもって、 同条に所謂陵虐の行罵は汎く被害者を陵辱・苛虐 こ反するや否やは敢え て 問 う 処に非 ざ する一切の行篇を包含するものと解すべく、 其の行罵が被害者の意思む る」 が 故 であ る(註2 8 ) o. (七) 殺人罪と推定的承諾 i hans t ) である。・安楽死とは肉体的苦痛に悩ん 殺人罪と推定的承諾との関聯で問 題となるのは、 安楽死 (Bu e - 49 -.
(7) . 渡. 辺. 蔵. 人. でいる不治の患者、 若くは致命的重傷に苦 しんでいる者の嘱託叉は承諾を得て、 医師若くは非医師 (看護婦・ 家族員等) がその患者若くは重傷者の苦痛を除くために速かなる死を輿えることを言う(註2 9 ) 。 違法性が阻却せられると解するが(註3 0 ) 、問題となるのは安楽死の要件である。 学者が安楽死の要件として挙 示するうち、 「本人の嘱託叉は承諾のあること」 の一項である( 弄 部1 )。 安楽戦三の成立要件としての承諾は、 明示は教示の承諾であると学者は説くが、 此処に言う黙示の承諾とは推 定的承諾を意味するものと解する。 \) 傷害罪と推定的承諾 (′ (イ) 刑法第204条の場合 推定的承諾が傷害罪の違法i 生を阻却するか否かについて三 つの立場が考慮せられる。 第一の立場は積極的なものであり、 身体は何人も有効に処分することを嫌ないから、 被害者の承諾ありたる ものと推定される場合と難も、 身体殴損の違法 生を阻却 しない{話3 2 ’ 。 第二の立場は消極的なものである。 大 場博士の説かれるが如く、 「一個人の法益は法律に特に定めた場合の外は、 権利者に於いて自ら之を施 薬する 事が出来る。 故に目傷行篇は罪とならないと同時に、 他人に同意を典えて自己の身体を損傷せしむ る 行 鴬 も 亦、 法律に特別の規定がなければ犯罪とならない。 斯る場合の暴行其のもののみならず、 因って生じた結果た る傷害の大小如何に拘 らず罪とならない。 若し、 反対の解釈を取れば意外にも被害者死亡の結果を生じた場合 と、 同意に基き殺意を以て人を殺害 した場合との間に刑の 権 衡を失するに至る」(註3 3 ) 以上、 被害者の承諾あ りと推定せられる場合には、 傷害罪の違法性を阻却 するものと篇す べきである。 被害者の承諾と傷害罪の成否 につき岡田 (庄) 博士は、 「目傷其ものが罪とならないから、 其教唆轄助が罪とならないと同時に、 承諾を得… …て之を傷害 しても犯罪を構成 しない。 刑法第202条の如き規定は傷害罪の規定中にはないことを知るべきであ る。」(課; ) と説かれ、 林博士は、 「傷害罪の法益は個人の利益を以て単一の法益とするものであるから被害者 の承諾は傷害罪の成立を阻却する」(註5 ) と説かれ、 宮本博士に徒がえば、 自傷関奥歯同意傷害は其行鷺の性 4 質は違 法であるけれども、 特別の規定がないから之ある場合 (堕胎刺女等) との関係から罪とならないと解す べきである。 斯る場合の被害者 の任意叉は同意は刑罰阻却原因である。 尤も同意傷害の場合に於いて、 傷害が同意の範囲 を越えたときは、 其 結果の不 可分なる限り全体として別に其責任を論じなければならぬ」(諜6 ) 。 す で公序良俗の観念を 違 法性阻却の有無を決 標準に 第三の立場は折衷的なものであり、 通説と目されるもの 血 る(註3 7 ) 。 而して、 公序良俗に反しない例として、 病児の手術のため健康体の者の承諾を得て、 其者から轍 , をしたり肉片を乞い受ける場合なりとし、 これに反する例として責務履行の延期の代償として相手方を傷害す る場合、 債務を免除する代償として債務者を傷害する場合、 逃走のため便宜上仮装せ んとしてする嘱託等がこ れである。. 思うに被害者の承諾、 推定的承諾が傷害罪の違法性を阻却するか否かは個々具体的な一般法律秩序を基準に して決すべきものである。 此処に一般法律秩序とは、 具体的事情に付、 健全な国民観念を意味し、 公 序 良俗 i i l l ) に外ならず、 第三の立場、 折衷説が正 しいと解する。 (Pub cpo cy (口) 刑法第208条の場合 この場合、 推定的承諾は違法性を阻却するものと解する。 例えば、 承諾ありたるものと推定される場 合、 催 眠術を施すが如き がこれである(部8 ) 。. (九) 遺棄罪と推定的歌謡 遺棄罪に於いては、 反対説あるも被 遺棄者の承諾は違法性阻却事由とならないと解する。 蓋 し、 他 人 の 生 命、 身体の安全を危殆なら しめることは、 仮令其の他の承諾ある場合に於いても、 公序良俗に反するも のと解 = … )、 叉、 推定的承諾あるも遺棄罪の違法性を駐日 す べく、 従って、 違法阻却の事由たり得ないが故であり (誌3 9 しないと解 ,する。 (+) 略取及び誘拐の罪と推定的承諾 ( / ず) 刑法第22婆条の場合. 先決問題は承諾が違法性を阻却するかという事であり、 被拐坂者、 被売者、 被移送者及び保護監督者の承諾 - 50 -.
(8) . 的. 推 定. 歌. 謡 論. に分け考察する。 (a) 被拐版者、 被売者、 彼 移送者の場合 i ( ) 承諾の何たるかを理解し得ざる者の承諾は違法性を阻却 しないこと勿論であり、 i i ( ) 承諾の意義を頭解し得る者の承諾に付ても亦、 公序良俗に反するが故に違法性を阻却 しない。 (b) 保護監督者の場合 此の場合は被拐版者の自由に対する侵害を承諾することとなり 公序良俗に反するが故に 違法性を阻却 し 、 、 ない。 以上の如く承諾は違法性を阻却せず、 従って叉 推定的承諾も亦違法性を阻却しないと解する 。 、 (ロ) 刑法第226条の場合 関係者の承諾あるも違法性を阻却 しないと解する。 蓋し本罪は一面に於いて公共の法益を侵害 し、 更に外国 移送の目的を以て人身を売買する如きは監督権の範囲に属しないからである。 従って、 本罪においても亦、 推. 定的歌謡は違法性を阻却しない。 (十一) 名誉に対する罪と推定的承諾 (イ) 刑法第2 30条の場合 被害者の承諾は違法性を阻却するかゞ争われ ているが 滝川博士の説かれるが如く 「名誉殿損に所謂名誉 、 、 は人の贋鱒ではなく、 其現象形態たる社会的許贋 (叉は名誉感情) に過 ぎないから 絶対に縄葉を許さないと 、 いう訳にはゆかない。 少くとも刑法が名誉鞍損 罪を親告罪として居ることは 被害者の同意に違法の阻却効果 、 を輿える立場を言うものと解釈 してよい。 &ヒ点から考えると 名誉穀損に付いても被害者の承諾による違法性 、 阻却は刑法の解釈上是認せらるべきである」( 詔送 o ) と解する以上、 推定的承諾は違法性を阻却すると解すべき である。 (ロ) 刑法第231条の場合 侮辱罪は其の保護せんとする処 、 人の名誉感情にあるが敵に、 被害者の承諾ある限り、 当篇の違法性なきも のと解し、 従って推定的承諾は違法性を阻却すると解する。. (十二) 信用鞍損罪と推定的承諾 信用は処分す司らざる法益であるから、 被害者の承諾は信用穀損行篇の建法性を阻却 しない。 従って推定的 承諾も亦違法性を阻却 しないと解する。 (註17) (謎18) (註19 ) 20) (計 … (註21) (註22) (謎23) (註24). 牧野博士各論 76頁. 木村教授各論 213頁. 吉田教授刑法 300頁. 大場博士各論 76頁 ,. 木村教授各論 213頁 泉二博士大要 443頁 牧野博士刑法 677頁 宮本博士学粋 689頁 泉二博士各論 201頁 山岡博士原理 432頁 島田教授各論 216頁. 富田教授刑法 533頁 木村教授各論 108頁 滝川博士全集 27巻 43 1頁 小泉教授各論 67頁 島田教授各論 218頁 大判大元れ 2,214 同年 12・20 同旨、 泉二博士各論 3 81頁 小野博士各論 44頁 吉田教授刑法 368頁 平井博士各論 214頁 (謎25) 滝川博士各論 31頁 全集 28巻 77頁 26) 滝川博士各論 77頁 平井博士各論 223頁 (訂 ミ (註27 ) 江家教授各論 179頁 (註28) 大 到 大14れ2 077 同15 . .2 .25. 29 (訂 ) … (註30) (証31) (註32) (譲33) (註34) 35) GI ミ (副う6 ) (謡37 ). 加藤博士日本弁護士連合会会誌第2号13 木村教授各論 17頁 加藤博士日本弁護士連合会会誌第2号13 新保教授各論 349頁 大場博士各論上 2 16頁 岡田 (庄) 博士各論 437頁 林博士評論 六巻刑法 144頁 宮本博士学粋 551頁 牧野博士刑法 356頁 泉二博士各論 541頁. 小野博士講義 168頁以下. - 51 -. 小泉教授各論 183頁.
(9) . 渡. 辺. 蔵. 人. 86頁 (誌38 ) 小泉教授各論 1 (誌39 ) 木村教授各論 39頁 ) 滝川教授 「名誉権の放棄と違法阻却」 法と経済三巻 1号 185頁 (註40. 第四 私見の展開 (其の二) 財産罪に関し、 一般に推定的承諾は有効と解する(註4 1 ) 。 関 してである。. 以下各罪に分け詳説するが、 重要なのは窃盗罪に. (一) 窃盗罪と推定的承諾 推定的承諾が窃盗罪の違法性を阻却する事に関し、 一、 二考察するに、 第一に、 推定的承諾の本質を被害者の承諾の異ならないと解する限り、 其れあ るとき窃盗罪の成立を阻却す る。 蓋 し、 小野博士 の説かれるが如く、 窃盗罪は個人の財産権を、 其の保護客体とする故に、 被害者の承諾あ る限り、 その成立を阻却する。」 からである(註4 2 ) 。 第二に、 財物の暦値の軽微なる場合、 推定的承諾ありたるものとして違 法性が阻却せられるかという事であ る。 即ち、 被害法盆の贋値が極めて軽微なる場合に於ては、 或は仮法行馬でないと し、 或は構成要件に於ける 財物ではないとし、 或は刑事阻却原因なりとし、 或 は蓮 田生を欠くと して、 其の理由は同 じではない が兎もあ れ犯罪としないのを適当とする場合がある事は否定出来ない。 先ず、 此等の点につき、 学説・判例を挙げるに、 極めて説が岐れているが、 例えば判例は一方 に 於 い て、 「物の経済的贋値が寡少なるものに就ても荷も財産権の目的たるに姑なく、 従って臓額の多寡は窃盗罪の成立 に影響なきこと勿論なれば、 零細なる物体を窃 取せる行鷺と難も……之を処罰するに於て裏も違法あることな し」(誌4 3 ) とするが、 他方に於ては、 「零細なる反法行篇は犯 人に危険性ありと詔むべき 特 殊の欺況の下に決 行せられたろものに非ざる限り、 共同生活上の観念に於て刑罪の制裁の 下に、 法律の保護を要求 すべき法益の 侵害と認めざる以上は、 之に臨むに刑罪法を以て し、 刑罪の制裁を加うるの必要なく、 立法の趣旨亦此の点に 存するものと謂わざるべからず。」(註{ ’ とする。 学説に於ても、 牧野博士は、 「蓋 し、 一厘事件の判決が零細 4 なる反法行篇を以て罪と罵ら ざるものとしたるは、 要するに其の反法行鷺の零細なるがために、 煙草専売法違 反事件としては行篇が違法性を炊くに至るものとする。 窃盗罪に付ても同様の観察点より立論す べきものと信 ず。」(該樋) とされ、 叉、 滝川博士は、 「例えば隣家の生垣の花一輪を盗販する場合、 無断で他人の電話 を使用 する事、 目轄車を乗り廻す事、 他人の手拭を携えて銭湯に行く事などは、 概して軽微な動陸上の利益の取得に タトならないから罰せられない」 ともされる(註4 6 ) 。 叉、 宮本博士も、 「被害法纂の贋値が極めて軽微なる場合、 此場合は、 法律上明女な しと難も、 解釈上一種 の刑罰阻却原因 として考 ぅべきものである。 例えば、 散歩の際他人の生離の花一輪を摘み、 叉は郊外の畠に於 て麦一穂を抜く が如 きは其行馬は他人の所有権に対する侵害にして、 一般規範上、 違法なるも刑法上窃盗罪を 樽成せず」(註4 7 」 とされる。 これらの場合、 犯罪とされない理由は違法性を欠く が故であると解するが、 違法阻却事由の本質は、 超法規 的性質を有し、 法律秩序の全体的精神から理解されねばならず、 其の実 質的概念は、「公の秩序、 善良の風俗」 なる理念である。 此処に、 公の秩序善良の風俗に反せざる法益の侵害とは、 第一に、 侵害せらるべき法益の分量範囲が公の秩 序善良の風俗に反しない事を意味するが、 第二に、 侵害の程度・方法 が公の秩序・善良の風俗に反する事を意 性を欠く」 とは、 第二点を看 味する。 従って、 牧野博士の説かれるが如く、 「反法行罵の零細なるため、 違法- 過 し、 更に被害者の主観を考慮せざるものとして妥当とは解されない。 思うに此等の場合、 被害者の推定的承諾ありたるものとして違法阻却 事由となると堀すべきである。 然ると き、 外的には零細な反決行罵 であっても、 被害者の主観として、 大なる腰値を有する場合には、 違法性を阻却 Hす べ しない場合があり得る事勿論である。 即ち推定的承諾の理論はこれらの場 合にも広く適用 し得、 否、 適I きであると解す る。 (二) 詐欺罪と推定的承諾 - 52 -.
(10) . 推 定 的 承. 諾 論. 詐欺罪に於いても推定的承諾は違法性を阻却するものと解 ,するが、 但し次の判例がある。 即ち、 「原所有者 の承諾あり、 且、 其利益と罵る場合と難も、 庶設債権に基きて裁判所を錯誤に陥らしめ差押不動産を競売する は虞債権者を詐害する違法の瞬販である」(註4 8 ) 。 (三) 横領罪と推定的承諾 横領罪について推定的承諾を木村教授は次の如く説かれる。 「財物の所有者たる委任者のために篇 した ろ 行 篇は、 被害者のためにする行罵として違法性なきものと鰹すべきである」(註4 9 ) 。. (四) 臓物罪と推定的承諾 臓物罪に関して推定的承諾ありたるものとして違法性を阻却するは次の如き場合である。 即ち 「甲者鰯々市 中を散歩せしに窃取せられし (嘗て) Z ,者の時計が丙古物店に陳列せられあるを発見 して、 乙者に交付する意 思を以て甲者が時計を質取りたるが如き場合」(註5 0 ) 。. (五) 穀乗罪と推定的承諾 殴案罪についても同様である。 泉二博士は次の如く説かれる。 即ち、 「本章の罪も亦、 行巌が違法なる場 合 に限って成立す可きものなる事勿論なり。 故に、 刑事訴訟法、 民事訴訟法等の規定により物を損壊し郵便法・ 電信法の規定により物を破壊するが如きは勿論 緊 急避難行鷺として他人の物を損壊するが如きも本 章の罪を構 成する事なし」 とされる 鎌江) 。 第五. 結. 上の如く推定的承諾は、 其の本質、 違法性阻却の根拠、 従って違法性阻却の範囲及び程度に於いて、 被害者 の現実の承諾ありたる場合 と何等異る処なく、 学者の通常説かれるが如く、 他人のためにする緊 急避難叉は緊 急事務管理に限るは狭 きに失し、 広く違法阻却事由の一として各罪就中財産罪に於いて問題とせ らる べきもの と解する。 41) 泉二博士 「刑法各論」69 8頁 (言 た. 小泉教授 「刑法各論」246頁. 宮内助教授 「違法性の阻却」 刑事法講. 座 224頁. (誌4 2) (譲43) (誌44 ) (謎45) (証46 ) (謡47 ). 5 宮本博士 「刑法大綱」 3 2頁 小泉教授 「刑法各論」240頁、253頁 六列大四れ i,384 同 年 6,22 大判明43 624 . .lo刑鎌 16輯 1 牧野博士 「日本刑法」 下巻 330頁 滝川博士 「現代法学全集」27巻 442頁 宮本博士 「刑法学粋」3 55頁. (註48) 大 判 明 43 れ,1 571 同 年 9 , ,26. (許49 ) 木村教授 「刑法各論」178頁 (註50) 岡田 (庄) 教授 「法学新報」29巻2号 11 5頁 (謂う1) 泉二博士 「刑法各論」 943頁。. - 53 -.
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