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オープンデータによる開発途上国への日本のアプローチ (巻頭エッセイ)

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Academic year: 2021

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オープンデータによる開発途上国への日本のアプロ

ーチ (巻頭エッセイ)

著者

小尾 敏夫

権利

Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア

経済研究所 / Institute of Developing

Economies, Japan External Trade Organization

(IDE-JETRO) http://www.ide.go.jp

雑誌名

アジ研ワールド・トレンド

268

ページ

1-1

発行年

2018-01

出版者

日本貿易振興機構アジア経済研究所

URL

http://hdl.handle.net/2344/00050101

(2)

私の研究所は毎年世界電子政府進捗度ランキン グ調査分析を発表している。今年で13年目になる。 途中から優先指標に、グローバルに重要性が増す オープンデータを追加した。また、昨年からIoT、 AIなど革新的技術も指標に加味した。 さらに、 定義・活動の変遷を考慮し、OECDなどと討議し た結果、Eガバメントを「デジタル・ガバメント」 に衣替えした。アジア地域の開発途上国がオープ ンデータに関して遅れていることは、World W i d e W e b F o u n d a t i o nのT h e O p e n D a t a Barometer 2016などのランキングをみる限り明 白だ。ブラジル、シンガポール、ウルグアイなど が健闘しているものの、概して開発途上国のオー プンデータ施策はまだ経済成長に直結していない ケースが多い。 日本がこの分野で貢献するためには、進捗著し い米英の最先端のオープンデータ施策を取り込み、 アジアなどの途上国へ還元するハブの役割を担う ことである。米国は2009年以来、市民参加・協業・ 透明性をコアに戦略的に進捗している。イギリス は協業的行為のプラットフォーム構築で抜きんで ている。開発途上国は、文化、宗教、人口、所得 規模など多様な国家群といえる。この分野をリー ドするならば、焦点を当てる点は、自由なデータ 活用による市民の行政参加と透明性の推進と共に 「経済活性化」への貢献であろう。すなわち、経 済発展に直結する開発支援を計画的に実施するこ とが重要だ。 プロフィール おび としお/早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授、電子政府・自治体研究所所長 2001年から現職。専門は電子政府、ICT政策。総務大臣賞2回、前島密賞、世界電気通信賞をはじめ、国内外の表彰多数。ITU事務総長顧問、APEC電子政府センター 所長、OECD委員、北京大学、コロンビア大学、サンクトペテルブルグ国立大学(ロシア)、エセックス大学(英)の客員教授等を務めてきた(早稲田大学博士)。 日本が貢献できるのは比較競争優位および経験 値のある「防災サービス」、「公共交通システム」、 「高齢社会対策」でのオープンデータの情報公開 システム構築である。それに「観光」、「地図・地 勢」、「気象データ」をはじめ多種多様な分野が挙 げられる。2国間協力に加え、ASEANなど多国 間協力も有効であろう。いずれにしても、日本が イニシアティブをとる形での情報公開施策の展開 が必要だ。加えて、国連機関などが最優先とする 途上国への中小企業並びにベンチャー企業振興の 即戦力としての政府データの情報公開でリーダー シップをとることである。 まずは、日本国内でオープンデータをスタート させて約5年が経つので、その透明性効果やビジ ネス・スタートアップ支援の成功事例の集大成を 行い、具体的な評価を実施するタイミングでもあ る。期待を込めて言えば、国際移転可能な日本の オリジナルベースの評価指標の確立が急がれる。 そのうえで、75カ国が参加するOpen Government Partnership(OGP)に加盟貢献し、難題の標準 化や知財分野に加え、比重が増える越境移転活動 へのソリューションを提示することだ。また、電 子政府推進の枠組みでこの分野の専門家養成とい う人材育成プログラムも期待したい重要課題であ る。私はASEAN諸国の現地セミナーの講師とし て4カ国からすでに招聘されており、一大ブーム になる潮流と読む。 アジ研ワールド・トレンド 2018 2

エッセイ

巻頭

オープンデータによる

開発途上国への

日本のアプローチ

小尾敏夫

1

アジ研ワールド・トレンド No.268(2018. 2)

参照

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1 Library, Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization (3-2-2 Wakaba Mihama-ku Chiba-shi, Chiba 261-8545). 情報管理 56(1), 043-048,

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