【目的】
慢性心不全とは、「慢性の心筋障害により心臓のポン プ機能が低下し、末梢主要臓器の酸素需要量に見合う だけの血液量を、絶対的にまた相対的に拍出できない状 態であり、肺、体静脈系にまたは両系にうっ血をきたし、 日常生活に障害を生じた病態」と定義されている1)。 慢性心不全は、人口の高齢化に伴いますますの増加 が予想される。本病態の予後は、患者の年齢や原因疾患、 重症度などによって大きく左右されるが、平均して5年生 存率は50~ 60%とされ、悪性腫瘍に匹敵するほど不良 である2)。また本疾患は治療によりいったん病状が改善 しても、増悪をきたしやすいという特徴があるため、その 増悪予防のためにも患者の病態と重症度を把握すること は重要である。 慢性心不全患者は、異化を亢進させて栄養障害を進 行させると考えられており、より早期から栄養管理を施行 することが望まれている。また心不全の進行とともに栄 養状態がさらに悪化する可能性が高くなるので、栄養療 法は、薬物療法、運動療法とならび重要とされている1)。 しかし栄養状態を反映する検査値が予後を推定するか どうかの検討は少ない。 そこで今回われわれは、慢性心不全患者の急性増悪 症例に対して栄養指標を含む入院時臨床検査データか ら予後推定が可能かどうか検討を行い若干の知見を得 たので報告する。原著
心不全患者の入院時臨床検査データからみた予後規定因子*
keywords:慢性心不全の急性増悪、小野寺らの予後推定指数、予後規定因子
笠井久豊1) Hisatoyo KASAI 川口 香1) Kaoru KAWAGUCHI 松本由紀2) Yuki MATSUMOTO
佐久間隆幸3) Takayuki SAKUMA 櫻井正人4) Masato SAKURAI 清水敦哉4) Atsuya SHIMIZU
◆済生会松阪総合病院 検査課1) 管理栄養課2) 薬剤部3) 内科4)
Saiseikai Matsusaka General Hospital, Department of Clinical Laboratory1), Department of Foods and Nutriton2),
Department of Pharmacy3), Department of Internal Medicine4)
【目的】慢性心不全の急性増悪患者に対し、入院時臨床検査データから予後規定因子 が何であるかを検討した。【対象及び方法】2011年12月から2012年12月まで慢性心不全 急性増悪の診断で入院加療を行った147症例を対象とした。これらを生存群と死亡群 の2群に分類し、入院時の年齢、身体測定、心機能および血液生化学検査と患者の予 後との関連を調査した。【結果】心不全患者147例のうち院内死亡例は20例(13.6%)で あった。入院時臨床検査データのうち小野寺らの予後推定指数(PNI)が患者の予後に 最も相関していた。また簡易的糸球体濾過量(eGFR)も予後に関与していた。ROC曲 線により両者のカットオフ値を設定したが、PNIは40、eGFRは36であった。これらの カットオフ値から Kaplan-Meier法による両者の長期予後につき検討したが、eGFRが より強く長期予後と相関していた。【結論】心不全患者の予後予測には、院内死亡とし ての短期予後は PNIが有用であり、退院後の長期予後としては eGFRが有用であった。 入院時臨床検査データからPNIが40未満の症例においては、より早期の栄養サポート が必要と思われた。
【対象および方法】
慢性心不全の急性増悪の診断にて2011年12月より 2012年12月までに当院に入院し、入院時に血液生化学 検査および心臓超音波検査を施行した症例147例(男性 85例、女性62例)を対象とした。対象症例147例の入院 時の患者背景を表1に示す。平均年齢は82.2±9.2歳(平 均値±標準偏差)(51~101歳)で、心不全の入院回数と しては初回が95例(65%)と最も多かった。心不全の原 因疾患としては虚血性心疾患と不整脈性が最も多く、と もに39例の26.5%であった。次いで弁膜症27例(18.4%)、 高血圧心21例(14.3%)と続いた。また合併症として慢性 腎臓病(Chronic kidney disease;以下 CKDと略)が 最も多く97例(66%)、高血圧73例(50%)と続いた。 対象症例147例の平均入院期間は22.6±17.8日(1~82 日)で、20例(13.6%)が入院中に死亡した。死亡例の平 均生存期間は27.1±25.1日(1~75日)であった。死亡20 例の直接死因を表2に示す。もっとも多かったのは心不 全の9例(45%)で、次いで腎不全の3例(15%)であった。 対象症例を生存退院群(生存群)と死亡退院群(死亡 群)の2群に分類し、入院後の栄養療法、年齢、体格指数 (Body mass index;以下 BMIと略)および入院時臨床検査値が、予後にどれだけ関与するか比較検討した。 検討した臨床検査値は、血清アルブミン値(Serum albumin;以下、Albと略)、総コレステロール値(Total cholesterol;以下、TCと 略)、血中ヘモグロビン値 (Hemoglobin;以下、Hgb と略)、血中総リンパ球数 (Tot a l ly mphocy te count;以下、TLCと略)、脳性ナトリウム利尿ペプチド値 (Brain natriuretic peptide;以下、BNPと略)、左室
駆出率(Left ventricular ejection fraction;以下、 LVEFと略)の6項目、およびその他の項目として、小野 寺ら3)の予後推定指数(Prognostic nutritional index; 以下 PNIと略)PNI=10×血清 Alb(g/dL)+0.005× TLC(/μL)、簡 易 的 糸 球 体 濾 過 量(Estimated glomerular filtration rate;以下、eGFRと略)を日本 腎臓学会の GFR推定式4)を用いて算出した。 測定方法には、Albは BCP改良法(カイノス ,東京)、 TCはコレステロール酸化酵素法(協和メディクス ,東京)、 Hgbは SLSヘモグロビン法、また TLCは電気抵抗法 (ともにシスメックス ,神戸市)を、BNPは化学発光免疫 測定法(アボットジャパン,東京)を用いた。また測定機種 としてAlb、TCには生化学自動分析装置日立7600(日 立ハイテクノロジーズ ,東京)を、Hgbおよび TLCは自 動血球計算装置 XE-2100(シスメックス ,神戸市)を用 い た。BNP は 全 自 動 化 学 発 光 免 疫 測 定 装 置 ARCHITECTアナラーザー i2000SR(アボットジャパ ン,東京)を、LVEFには超音波診断装置 TOSHIBA Aplio80(東芝メディカル,東京)を用いた。 測定結果は、平均値±標準偏差(mean±SD)で表し た。統 計 学 的 検 定 方 法 は、Excel 統 計2012 for windows[(株)社会情報サービス]を用い、有意水準を 両側5%とした。要因分析には、Chi-square test を用い、 多変量解析には多項ロジスティック回帰分析を用いた。 生存率の計算には Kaplan-Meier法による統計学的解 析を行い、有意差検定は Logrank testを施行した。
【結果】
対象症例の栄養管理法を表3に示す。生存群では、経 口摂取のみが98例(77.2%)、経口摂取+末梢静脈栄養 (Peripheral parental nutrition;以下 PPNと略)が 28例(22.0%)、PPNのみが1例(0.8%)であった。一方 死亡群では、経口摂取のみが2例(10.0%)、経口摂取+ PPNが11例(55.0%)、PPNのみが7例(35.0%)であっ た。生存群では有意(p<0.001)に経口摂取可能な症例 が多くみられた。 次に年齢、BMI、臨床検査値と患者予後の関係を表 表1 入院時患者背景 表2 死亡例20例の直接死因 (20例)4に示す。生存群と死亡群で有意差がみられたものは、 Alb、PNI、eGFRの3項目であった。さらに予後との関 連をより明確にするため、年齢、BMI、臨床検査値を独 立変数とし、生死を従属変数として多項ロジスティック回 帰分析による多変量解析を行った。短期予後である入院 中死亡と最も強い相関を認めたのは PNIであった (p=0.009)。同様に eGFRにおいても予後に関与してい た(p=0.021)(表5)。 これら予後と相関する PNI、eGFRの2項目につき、 ROC曲線による生死のカットオフ値の設定を行った(図 1)。PNIでは左上隅から最も近い点である40をカットオ
フ値とした。その曲線下面積(Area under the curve; 以下、AUCと略)は0.755であった。同様に eGFRでは カットオフ値36でAUCは0.759であった。 これをもとに慢性心不全患者の長期予後について検 討を行った。退院後の追跡調査を行い、Kaplan-Meier 法による生存分析を行った(図2)。PNIにおいてはカッ トオフ値である40以上(94例)と40未満(53例)の2群に 分けて長期予後をみると、PNI40以上はそれ以下と比較 して有意に生存率が 高く、生存 期間が長かった (p=0.0005)。 同様に eGFRで長期予後を検討してみると、eGFRの カットオフ値である36以上の群(95例)は、36未満の群 (52例)に比し有意に生存率が高かった(p=4.7×10-6)。 また eGFRは PNIに比しより明確な長期予後の差を示 した。 表3 心不全患者の栄養ルートの内訳(147例) 生存群と死亡群では栄養管理法の有意な差が認められた(p<0.001)。 表4 心不全患者における臨床検査値と患者予後との関係(147例)生存群と死亡群で有意差が認められたのは、Alb、PNI、eGFRの3 項目であった。 図1 ROC曲線によるカットオフ値の設定 PNI 左上隅から最も近い点40.7、ROC曲線下面積0.755よりカットオフ値を40と設定した。 eGFR 左上隅から最も近い点36.9、ROC曲線下面積0.759よりカットオフ値を36と設定した。 表5 多変量解析結果 (多重ロジスティック回帰分析) PNIが生死に最も関与していた。また eGFRでも相関が認められた。
良であるという浜口らの報告9)を支持する結果となった。 死亡原因は、心不全が9例(45%)と最も多く腎不全の 3例(15%)と続いた。また敗血症、誤嚥性肺炎、下肢壊 疽など原疾患とは直接関連しない死亡も認められた。こ れは合併症に耐え得ることのできない全身状態を示唆し ているのではないかと思われた。 入院後の栄養管理法を調査してみると、生存群で経口 摂取可能な症例が、死亡群では輸液の補助が必要な症 例が多く、両者の間には有意な差が認められた。栄養管 理法の選択は、病態の重症度を反映し、PPNしか施行 しなかった症例が重症であったためと考えられる。心不 全患者では腸管血流に影響を及ぼし、結果的に腸管機 能自体を低下させることが示されている。経口摂取が困 難になると腸管免疫機能が衰退し、さらに病状を悪化さ せる可能性がある。 また経口摂取可能例での食事開始までの日数を表6に 示す。生存例では死亡例に比し早期に食事再開が可能で
【考察】
心不全は、すべての心疾患の終末的な病態で、一般的 にその生命予後は不良である。特に最近の高齢化社会 において、急性増悪により再入院を反復する高齢患者が 増加し医療負担の大きい疾患となっている。また再入院 の回数が多いほど死亡率が上昇するとの報告5)もある。 これら増悪予防のためにもより早期に患者の状態を把握 し、適切な薬物療法、栄養療法、運動療法を施行するこ とが肝要と思われる。 まず栄養管理で重要なことは、慢性心不全ガイドライ ン1)に示されているように減塩指導である。そして心不全 の進行とともに、腸管浮腫による食欲の低下や心機能お よび骨格筋量低下による身体活動量の低下などから食 事摂取量の低下が大きな問題となってくる。本疾患では 低アルブミン血症をよく認め、これが血液の膠質浸透圧 を低下し、心原性肺水腫や体液貯留を助長し、さらには 心筋の代謝にも影響を与えると考えられる。 そこで今回われわれは、慢性心不全の急性増悪患者 に対し、入院時の臨床検査データから患者の予後を推 測可能かどうか検討を行った。心不全の原因疾患につい ては、本邦の慢性心不全多施設共同前向き登録観察研 究 JCARE-CARD6)と比較し、虚血性疾患が26.5% (JCARE-CARDは32%)と概ね合致する結果となった。 本検討の院内死亡率は13.6%と諸家の報告7)8)の院内死 亡率(3.9~ 7.7%)に比し高率となった。この原因として 考えられるのは、対象症例の平均年齢が82.2歳と高齢 であったことが最も考えられる。他の報告7)8)での平均年 齢は71~73歳であり、高齢になると合併症も多く予後不 図2 PNIおよび eGFRと累積生存率の関係(logrank検定) PNI PNI40以上の群は40未満の群に比し、生存率が高く、生存期間が長かった。 eGFR eGFR36以上の群は36未満の群に比し、生存率が高かった。 表6 心不全患者における食事開始までの日数(139例) 食事開始までの日数は有意に生存例で早期である。あった。消化器癌術後において、 より早期の経口摂取が、術後 合併症の低下、感染症の低下、 在院日数の減少を可能にする という報告10)11)はあるが、心不 全患者での経口摂取開始まで の日数と予後との関連を調査し た報告は少ない。 静脈経腸栄養ガイドライン12) によると、心臓悪液質症例に 対する栄養療法としては、経腸栄養を第一選択肢とし、 腸管機能や循環動態が不安定な症例では、静脈栄養を 中心とした栄養選択を行うよう推奨している。それゆえ 腸管を使える症例においては、免疫能維持およびバクテ リアルトランスロケーション防止のためにもより早期の経 腸栄養が重要と考えられる。 今回の検討で、生存群と死亡群で有意差が認められ たのは、Alb、PNI、eGFRであった。予後規定因子とし て貧血や BMIの報告9)13)もあるが、本検討では両群間 で有意差は認められなかった。 また、心機能を反映するBNPや LVEFとも予後に関 連がみられなかった。BNPにおいては予後との相関を 認めるという報告14)もあるが、加齢による濃度上昇と相 まって腎機能低下症例では偽高値を示すこともあり15)、 高齢者に限ってみるとエビデンスがほとんどない1)のが 現状である。LVEFにおいては、LVEF低下群より LVEFが保持された群の方が、入院死亡率が高いとの 報告もあり7)、一定の見解は得られていない。 今回の結果については、対象症例の平均年齢が高齢 であることが最も考えられる。今後はさらに症例を増や し、栄養療法との関連についても検討する必要があると 思われた。 一方Albにおいては、低アルブミン血症が心不全患者 で多く認められ、これが前述のように心原性肺水腫や悪 液質を助長させ、予後がさらに悪化すると考えられる。 本検討においても死亡例で有意に Alb値が低値を示し たが、文献的にも低アルブミン血症が心不全の予後因子 であるという報告16)が認められる。PNIは、Albに比し さらに強い相関を示した。PNIは、栄養評価と免疫能を 加味したものであるが、両者の低下が全身状態の改善を 阻害し、結果として予後を悪化させたのではないかと考 えられた。PNIはもともと消化器癌患者に対し考えられ たものであり、心不全患者の予後予測に有用との報告は 皆無である。しかし今回の検討で心不全患者においても、 有用な指標であると考えられた。 ここで問題となるのは、栄養補給によりPNIが改善で きるかどうかである。入院時と退院前1週間に Alb値と TLC値が測定され、PNIの推移が観察できた症例を図 3に示す。その結果、PNIは退院時において生存例 (p<0.001)でも死亡例(p<0.05)でも有意に低下してい た。これは、輸液による血液の希釈や採血体位17)による Alb値の低下が最も考えられる。従って PNIは、入院時 の栄養スクリーニングとしては有用であるが、経時的に 栄養療法のモニタリングやアウトカム評価に使用するに は問題があると考えられた。 心不全患者は、しばしば腎機能障害を合併する。本 邦における慢性心不全登録観察研究JCARE-CARD18) で は 平 均 eGFR は、45.9mL/min/1.73m2で あ り、 90mL/min/1.73m2以上の正常な腎機能患者はわずか 2.6%と、心不全患者における腎不全の合併は高頻度で あった。本検討においてもeGFR90mL/min/1.73m2 以上の正常な腎機能患者は13例(8.8%)であった。また eGFRはその低下に伴い生存率が低下し、独立した予後 の規定因子であることが報告されている18)。PRIMEⅡ (Prospective randomized study of ibopamine on
mortality and efficacy)では、入院時 eGFRが心機 能分類や LVEFを凌ぐ最も強い死亡の予測因子であっ たとしている19)。本検討における CKDの病期分類を表 7に示す。腎機能高度低下から末期腎不全期にあたる G4、G5は死亡群で65%、生存群で23%と死亡群で高率 図3 入院時と退院時における PNIの推移 PNIは、生存例でも死亡例でも入院時に比し退院時で有意に低下した。
であった。腎不全により死亡した3例は、いずれも慢性末 期腎不全から心不全を合併した症例であった。それゆえ 腎不全による心不全、さらには高齢が重なると治療抵抗 性となりeGFRが予後の規定因子として関与してくるの ではないかと考えられた。 多変量解析では、PNI が最も重要であり次いで eGFRであった。さらに今回の検討では、PNIとeGFR について両者のカットオフ値を求めた。その結果、カット オフ値はそれぞれ40と36であった。これらの値をもとに、 長期予後としての生存分析を行うと、eGFRの方がより 判別に有用であった。 PNIのカットオフ値に関しては、小野寺ら3)は40~ 45 は術後合併症のリスクが高く、40以下は切除・吻合禁忌 域と報告している。Nozoeら20)は結腸・直腸癌症例を用 いて PNI40未満であると予後不良としている。また入院 時の栄養アセスメントとしては、梶谷ら21)は PNIが30以 下では40以上と比較して死亡率が有意に高いと報告し ている。PNIのカットオフ値に関する明確な報告は少なく、 計算式の元となるAlb値が、加齢22)や採血体位17)により 変動し、さらには代謝亢進状態(感染症、創傷などの侵 襲)でも低値を示すことが知られている。また TLCでは、 肺炎や尿路感染症など急性炎症があると相対的に低値 を示す。以上よりPNIで評価するには、年齢や体位、疾 患を考慮する必要があると思われた。 本検討の問題点として、入院時臨床検査データのみで 予後を評価していることである。中屋23)は、栄養評価の 最も信頼性のある指標は「体重減少」「食事摂取量の低 下」「極端なやせ」としている。また Fuhrman24)は、血清 Alb値で栄養状態を評価せず、主観的包括的アセスメン ト(Subjective global assessment;以下、SGAと略) で評価すべきであると述べている。当院においても入院 時に SGAの評価を行い、栄養不良患者を抽出し血清 Alb値や摂食状態など総合的に検討したうえで栄養サ ポートチームの介入を行うべきかどうか判断している。 それゆえ SGAや体重減少が心不全患者の予後にどれ ほど関与しているかが今後の検討課題と思われた。 最後に慢性心不全患者に対して臨床検査データより PNIを求め、40未満の症例に対してはより早期から栄養 指導や栄養介入を行い栄養状態の改善を行うことが重 要である。早期の栄養介入が慢性心不全患者の予後を どの程度改善できるか今後の検証が必要であろう。
【結論】
慢性心不全患者の予後規定因子として、入院時臨床 検査データの検討を行った。そのうち PNIが最も有用 であり、特に PNI値が40以下の症例においては、原疾患 の治療とともに積極的な栄養サポートが必要であると思 われた。 本論文の要旨は第28回日本静脈経腸栄養学会学術 集会(於:金沢市)にて発表した。 本論文に関連し開示すべき利益相反はない。 表7 心不全患者における慢性腎臓病の病期分類(147例) 死亡群では腎機能高度低下~末期腎不全の頻度が高率である。参考文献
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Predictive factor among clinical parameters
on admission in the patients hospitalized with
worsening heart failure
Keywords: hospitalized worsening heart failure, Onodera’ s prognostic nutritional index, predictive factor.
Hisatoyo KASAI1) Kaoru KAWAGUCHI1) Yuki MATSUMOTO2) Takayuki SAKUMA3) Masato SAKURAI4) Atsuya SHIMIZU4)
【Aim】We investigated the predictive factor among clinical parameters on admission in the patients hospitalized with worsening heart failure.
【Patients and Methods】The subjects were 147 patients worsening heart failure who had been admitted from December 2011 to December 2012 to Saiseikai Matsusaka General Hospital. We categorized them into two groups, survival group and death group. We studied the relationship among age, physical measurement and blood biochemical examination on admission and outcome in heart failure patients. 【Results】In-hospital mortality rate in our subjects was 13.6% (20 of 147). In the clinical parameters, multivariate analysis revealed that Onodera’ s prognostic nutritional index(PNI) value was most reliable predictive factor for mortality of heart failure patients. Also estimated glomerular filtration rate(eGFR) value was found to be related with death. We tried to determine those cut off values of PNI and eGFR value by receiver-operating characteristic curve. The former was 40, and the latter was 36. Kaplan-Meier analysis showed that eGFR value was more powerful predictor than PNI value at long-term prognosis.
【Conclusion】We concluded that PNI value was the most powerful predictive factor for in-hospital mortality, and eGFR was more powerful predictor at long-term prognosis among clinical parameters in heart failure patients.Therefore, the early intervention though nutrition therapy may improve the outcome in heart failure patients to PNI value <40.
Saiseikai Matsusaka General Hospital, Department of Clinical Laboratory1), Department of Foods and Nutriton2), Department of Pharmacy3), Department of Internal Medicine4)