中国における地方都市経済の現状と課題
一一ー江蘇省准安市の事例一一
野 口 晴 利
は じ め に
近年の中国経済の発震は目覚ましく、またわが国経済との関連もより密接になってきているこ とから、私たちの中国への関心も深まってきているO しかしわが冨における中層への関心は、北 京、上海、西安等の国擦都市や大達、深城、重慶、長春等の工業都市に偏っている。しかしこれ らの諸都市辻未だその数は少なく、多くの都市は背後iこ人口過剰の農村をひかえて工業北への途 を模索しているのである。このような多くの地方都市の持続的発展が今後の中国経済発展iことっ て重要な課題になると考えられるのであるO さて本稽では背後に震村が広がり、歴史的にも出緒のある都市であり、現在広大な経済開発区を 展開している江蘇省准安市壌の経済的現況と経済発展の取り組みを紹介し、沿海部の地方都市、 准安市域の直面する問題を検討するC1
.准安市の現況
(1 )沿 革
① 地 勢 ・ 行 政 准安市誌、上海から500km北上し、黄河の薦、准汚に沿って広がる平野に位置している。面積 は 1万 平 方kmあり、人口は518万人である。そのうち市区部面覆詰75平方切で、市区部人口は73 万人であるO 市域には中富 3番目に大きい淡水湖の洪沢湖があるO 准安市は江蘇省の童轄市で、次の 4区 4県と位に江蘇准安経済開発区から成る。 4区楚チトi
区、薄汚豆、清浦匿、准陰区 4県 肝 飴 県 、 金 湖 県 、 連 水 県 、 洪 沢 県 なおこれら行政区間郷・鎮数および面積・人口密度は次表に示すところである-53-中国 iこおける地方都市経済の現状と課題 表1 行政区別面積・人口等 (2002年末〉
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思 鎮 土地面積 人口 人口密震 〈平方出) (人/平方km) 全 市 24 92 10,072 5,176,843 512 開 発 区 2 60 63,787 731 清 河 区 29 234,284 7,970 楚 州 区 6 21 1,522 1,19,ヲ792 799 准 陰 区 7 14 1,264 856,360 677 清j甫 区 2 3 296 311,601 1,043 連 水 県 2 17 1,670 1,038,546 630 洪 津 県 12 1,394 384,261 275g
干 蛤 県 5 14 2,493 728,994 292 金 湖 黒 11 1,344 359,218 267 準安年鑑 (2003年版〉 清河区が市行政の中心で、あり、市政府庁舎をiまじめ大学〈準陰工学院等)や専門学校、その抱公 共施設、高業施設、テレビ局などが集中しているO また開発lRは高速道路の准安インターむ舗に あ り 、 区 内 の 主 要 道 蕗 は は 縦10横)と碁盤の自のように整然としているO また同区内iこは教育、 住宅、商業、娯楽のサービスセンターその他公共施設が整構されており、さながち一つの都市を 形成しているoH干蛤県、金j甥呉、洪沢県、清浦玄は洪沢湖に面しているG ② 交 通 鱈 准安市 (1日准i
室市)は歴史的にも交通の要所であり、京杭大運河が市内を流れ「五つの水路が 交差し、九つの省の陸路の中心jであり、かつて誌f
南掛北馬jの南船の要所であった。現在准 安市iこは北京 上海関の高速道路のインターがあ与、さらには南京 達運港問、黒竜江 海南島 三重間の 3大高速道路が交差しているO また主要国際空港へのアクセス時間は、自動車で南京国 際空港までは 2"-'3時間、上海国際空港まで 6時間、連運港まで1時間ほどであるO ③ 資源と生産物 堆安市全域では40万ヘクターjレの耕地面積iこ憲まれ、さらには中屋で 3番昌に大きい洪沢湖が あることから 4万ヘクタールに及ぷ水面面積を有しているc そのうえ気候が温暖なことから水稲、 小麦、菜種油、野菜等ゆたかな農産物と淡水魚、蟹、蝦、スッポンなど豊富な水産物とそれらの 加工品等多種多量の豊富な生産物が獲ちれているO 地下資源としては岩塩やその他多種の非金罵鉱物資源が埋蔵している。-54-④ 労働力および人材 労働力 中国における地方都車経済の現状と課題 人口は農村人口と非豊村人口に分けられ、 2002年末で前者は3847200入、後者は 1329600人であ る。また就業人口は2620500人でその内訳は表2で示されるO 表 2 准安市人口及び就業者数 (100入) 市全人口 517.68 就業人口 262.05 農村人口 384.72 都市部企業就業者数 36.16 非農村人口 132.96 (実労働者数〉 34.97 都市部自営業者数 13.01 農村就業者数 212.88 (農林牧漁業〉 135.28 準安年鑑 (2003年版〉 人 材 育 成 人材育成をほかる中等教育機関として高等専門学校が6校、大学は 5校あるG @ 歴史的・観光資源 准安市は数年前までは准陰市であった。准陰甫竣下の准安市に故周恩来首梧が幼少時住んでい たことから市の名前が変更されたのであろう。ただし歴史的には准陰の方が、たとえば「史記」 にも司馬遷が韓信の故郷である准陰を訪れたという記述があるほと、に、由緒あるものといえようo l〉 准陰市は中国の代表的な大河である准湾沿いに発震してきた蔀市であったところかちその藍史も 紀 元 前6000年誌ど前、設の時代まで遡ることができるO 2〉その後准絵近郊は「中原に鹿を追う」 幾多の英雄・武将の活寵する舞台となり、准河とともに歴史上しばしばその名が霊場してくるの である。そこで准安市は洪沢湖の景勝に加えて史跡等の霊史的観光資源に恵まれている。 歴史にみる治安市の文化と史跡として i )准陰区にある 6000年前の新在器時代の「青蓮嵩文化」遺跡 註〉明時代の宮療・武将や瓶子等の高さ数メートjレに及ぶ石橡が 2列に並ぷ明担陵 温〉ボンベイ以上といわれる湖水に沈む都市 iv) 京抗運河 v)洪沢識の景勝 等が観光スポットとしてあり、さらには vi)中国4大料理として志東料理、山東料理、四
J
I
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料理とともに准楊料理が著名であるO (なお毎年 9月末iこは准楊料理フェスティパjレが開催される)-55-中冨における地方都市経済の現状と課題 准安市ゆかりの歴史上の人物 i )准陰区は漢成立時の第ーの武将で楚王を称し、後准陰侯となり最後には謀反の罪で殺され た韓信の故郷であるO 韓{言は「冨土無双
J
と称され、また「韓告の投くぐり」や「背水の陣J
等 の古語で有名である 註)西遊記の作者呉意思、の生まれ故郷も准安市である 温)近・現代中国で長ちくその首相を務めた周恩来が生まれ、 12才まで准安市で過ごした これらの人々の生家等が残されており、とくに馬恩来の生家に加えて痛が建設されており、し ばしば時の要人が訪れているo(
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)
経済の概況 ① 市 内 生 産 額 准安市2002年の総生産額は3750195万元 (5625{意2925万円)で、一人当たりの生産額は7267元 (109005円〉である。産業J51Jの総生産額詰表 3で示されるところである。第一次産業の生産額が 総生産額中で占める割合誌廷ぼ27%で第二次産業の生産額が占める割合誌43%で第三次産業の生 産額が占める割合は30%である。 主要農産物は小麦、大麦、豆類、稲、とうもろこし、馬鈴薯、綿花、油菜、蘇であり、そのな かでとくに小麦、稲の生産額が大きい。主要水産品は魚〈淡水魚〉、蝦、蟹、篭等があげられる。 工業生産物は、配合額料、液乳、缶詰、白酒、ビーノレ、煙草、訪讃・織布、アパレノレ関連、製 紙、原油加工・化成品、北学肥料・農薬、塗料が主要なものである。 表3
准安甫総生産額 総生産額(万元〉 総生産額〈万丹) 比率 市総、生産額 3,750,195 56,252,925 100 第一次産業 1,005,147 15,077,205 26.8% 農 業 657,974 9,869,610 17.5% 林 業 25,840 387,600 0.7% 牧畜業 171,910 2,578,650 4.6% 漁 業 149,423 2,241,345 4.0% 第二次産業 1,612,193 24,182,895 43.0% 工 業 1,300,365 19,505,475 34.7% 建築業 311,828 4,677,420 8.3% 第二次産業 1,132,855 16,992,825 30.2% 准安年鑑 (2003年版〉中匿における地方都市経済む現状と課題 ② 産業と企業 表4 准安市内販売額500万元以上企業 企 業 数 軽 工 業 426 重 工 業 281 大 聖 企 業 15 中 型 企 業 61 小 型 企 業 631 全 市 合 計 707 准安年鑑 (2003年版) ③ 家計状況 都 市 部 家族内の主たる稼得者平均人数 一人当たり年間収入 日家族当たりの年間収入) 一人当たりの消費支出 (内食費支出〉 エンゲノレ係数 農 村 部 家族規模 労偉力化人数 一人当たり年間純校入 農業等 雇用収入(出稼ぎ等〉 その憧 一人当たり清費支出 〈内食費支出〉 エンゲル係数 准安市内で一定規模以上〈年間販売額500万元、 日本円で7500万円以上〉の企業数は707社でそ のうち軽工業は61%を占めており、重工業は39 %ほどを占めてはいるO しかし主要工業生産物 の品目かち准安市の工業生産は軽工業が中心で あると考えられる。
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52人 7673.16元 (1 1 5、100円) 11663.2 フE (174.950円) 6624.17元 2135.82元 32% 3. 9 5人 2. 6 7人 3364.78元 204 5. 9 8元 1239.56元 2162.83元 988. 4 1元 46%2
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准安市の発展と課題
これまで紹介してきたように、准安市は北京、上海、重慶、大達、深坊│等の日本でよく知られ た諸都市のような政治都市、商業都市、工業都市でiまない。むしろ准安市は傑出した特震もなく、 突出した産業もないが、煤煙のない青空の広がる地味ゆたかな耕地と水ゆたかな湖沼に恵まれた57-中国における地方都市経済の現状と課題 中国で誌比較的ゆたかな田富都市であるO したがって今後の準安市の持続的な経済発展にとってはこのような田園都市の特質をより一層 活用し、農・工・高の各産業でバランスのとれた成長に取り組むことが世界の工場の一隅と化す 工業化に蓮進するよりも重要であるO 換言すれば農村部が都市部を支え、都市部が農村部を牽引 い濁していくような関孫が樺築されることによって現在の都市部と農村部との諸般の格差〈た とえば一人当たり所得では都市部のそれは農村部の
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倍である〉を縮め、そのことによって 准安帯全体の生産力をさらに高めていくことができょう。 ここで准安市の持続的な経済発展を可能にするために取ち組んで行かなければならない事柄を 次の諸項目にしたがって整理・検討してみよう。(
1
)
農村部における過剰人口(
2
)
自給自足的農業生産から市場志向型農業生産への転換(
3
)
小規模経営の商業施設・生産撞設の展開(
4
)
経済開発区域でのサービス業の展開 (5) 都市部と嚢村部との市場による循環構造の形成 (1 )農村部における過剰人口
農村の過剰人口は潅安市だけではなく、中国全般にわたる現実であるc戸籍等の制度的な問題 だけで誌なく、かつての日本が経験していたように畏村が都市の禄辺労働の語整弁の役割をはた していることもあって、農村の過剰人口は恒常的になちざるを得ない。 ただし治安市農村部の過剰人口を数量的に捉えることは、農業における適正な労欝力、人口を 明確にし難いことから非常に菌難である。 しかしおおよそ以下のことから過剰人口であることを提えることはできょう。 まず農村部の一人当たりの耕地面積を表5
にしたがって見てみよう 表5
准安市域農村部耕地面積と一人当たり耕地面積 准安市 全 域 農業就業者数(万人〉 119.48 耕 地 面 覆 ( 万 ム ウ 〉 594.21 一人当たり耕地面積〈ムウ〉 4.ヲ73 ムウ=6.67ア ー ル (1ア ー ル=30.25坪)ー
200坪 蘇チ卜!区 准陰区 連 水 県 洪 沢 県 27.9 19.63 31.68 9.31 134.92 97.25 129.4 41.5 4.836 4.954 4.085 4.458 -58-肝 話 県 金 湖 県 18.14 7.73 110.78 51.93 6.107 6.718 准安年鑑2003年版中国における地方都市経済の環状と課題 表 5は准安市全域と農村部である蘇州区等2区4県の農業就業者数と耕地面積を示したもので ある。 2002年末で准安市全域の耕地面積は594.1万ムウで農業就業者数は119.48万人であり、一人当 たりの耕地面積は市内全域では詰ぼ 5ムウであるO 地域別では時給果、金湖果の 6ムウ台である が、イ岳地域では
5
ムウ以下である。これをメートル法、理で表せば約3300nf、 1000坪 (3.3反〉 である。一人当たりの耕地面積は狭小であるG そのうえ農村人口が市全体の人口の74.3%を占めており、農事本牧漁業就業者数は市全体の就業 者数の51.6%を占めている。参考までに中冨全{本の農林狩猟漁業就業者数〈嚢林牧漁業とほぼ同 じと考えられる〉が占める割合を示すなちば44.1%で、准安市の農林牧漁業の就業者数の割合は 中国にあっても多いのである。〈表 6) 表S
農林狩猟漁業就業者数(就業者数比〉国際比較 (2003年〉 〈単位 1000人〉 国 名 日 本 中 国 アメリカ ロシア ウクライナ 韓 国 スペイン 就 業 者 総 数 63,300 737,400 136,485 65,766 20,401 22,169 16,258 農 林 狩 猟 漁 業 2,960 324,870 3,479 6,872 4,020 1,999 962 農林狩猟漁業比 0.047 0.441 0.025 0.104 0.197 0.090 0.059 世界の統計 これらの結果として総人口の3/4
を占める農村人口の多くが関連する第一次産業(叢林牧漁 業)が市全体の生産額中に占める割合は1/4
強の26.8%であるのに対して、総人口の1/4
でし かない非農業人口が関連する第二次、第三次産業が総生産額中に占める割合は3/4
弱の73.
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%
であるO また非農林牧漁業就業者一人当たりの生産額が2万 1654元に対して農林牧漁業就業者一 人当たりの生産額は7430元 で 約1/3
である。また農林牧漁業にあってiま1.35人で l万元の生産 物苗値を生み出しているのに対して非農林牧漁業では0.46入で l万元の生産物栢檀を生み出して いるのであるG これらの数値かちでも農村部の過鶏人口とその結果として総生産量が抑制されて いることは明かでるろう。 このような農村部の過剰人口、襲業部門への過剰就業の解決辻都市部の工業化をこれまで以上 に推進していくだけではなく、農産物加工等に踏み出した農業の工業化に取り組んで行くことが 必要であろうG (2)自給自足的農業生産から市場志向型農業生産への転換
中国の多くの農村部においてその自給自足的な生産のありかたが、農村で過剰人口を抱え込む ことを可能にしているO 一方そのことが農業では現金収入が得にくくさせて、貧菌からの脱出を Q U Z υ中国における地方都市経講の現状と課題 菌難にしている要因でもあるO 堆安司王でもこのことは例外ではない。 はじめに准安前の農作物作付け面積を示しておこう。 表
5
と同じく准安市全壕と農村部である蘇州亙等2区 4県の耕地での2002年の作物種類別作付 け面積を示している表7によれば作付け面積のお%は穀類、とくに主食となる米、小麦が占めて いるO 地域別に見てもこの比率は大きく変わってはいな1,.)0 全般的に穀類を中心とした生産を行っ ているのである。 表7 作物種類別作付け面護 (単位万ムウ) 穀 類 綿 花 油菜等 麻 類 合 計 小麦 大 麦 豆 類 米 玉萄黍 芋 類 准安市 289.6 22.82 31.08 330.7 51.84 28.71 全 域 755.53 6 131.4 0.03 892.99 0.846 0.007 0.147 0.000 蘇弁│区 177.44 8.01 185.45 准陰区 105.41 23.75 129.16 連水県 155.3 1.65 29.27 0.03 186.25 洪沢県 61.62 3.46 65.082
子給県 149.64 0.2 57.36 207.2 金期県 80.37 4.16 9.11 93.64 準安年鑑2003年版 つぎにこの主要な農産物としての穀類がどのように泊費され、出荷されているのかを見てみよ う。表8
は准安市におけるこれら主要生産物が生産された黒・区内でどれほど消費されているの かの実4簡を2003年に関して各地域別に調べた結果を示しているG 各地域とも主要生産物の小麦、 米のほぼ50%前後を同一地域で消費しているo このこと誌比較的換金作物と考えられる油菜、 棉花生産等の例外はあるにしても、生産物の約半分以上は自家消費的であると見て差し支えない であろう。換言すれば農産物の多くが自家消費の剰余を域外への販売に供しているにすぎない。 結果として農産物生産による安定した現金収入を得ることが困難になってくるのである。過剰人 口を受け入れなければなるないことが穀類生産に集中しがちにさせ、現金収入を得やすい作物の 生産が抑制されていくのであるO この現金収入の少なさが農村部の貧困からの説却を国難にさせ ている。 (主要な現金収入源辻都市部への出稼ぎである)-60-中国における地方都市経済の現状と課題 表
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地域別主要嚢水産物生産量および域内消費比率 主要農産物 生産高(トン〉 生産額 県・区内消費比率 麦 6ラ091 27,453万元 目子 E台 県 手話 40.1万 60,150万元 44.50%玉
米 57,598 8,064万 元 36.80% 水 稲 2ラ974万 47584.2万 元 20% 洪 沢 県 水 産 ロclロ 4.3万 5.1万 元 6% 干草 245,552 39,879万 元 57% 金 湖 県 麦 126,074 17,399万元 30% 幸喜 花 4,255 1,023万元 15% 麦 14.1万 16,920万元 蓮 水 県 水 手話 26.45万 4,761万元 油 菜 2刀 万 10,804万元7
k
季語 50万 30% 楚チ'"区 家 禽 肉 類 6.8万 65% 野 アヨR茸 80万 40% 2004年10丹 調 査3) このような農村部での、いわば自給自定的生産構造が農業の拡大生産を阻んでいるのであるO したがってその自給自足的生産から市場指向的生産への転換が准安市農業の発展の鍵となろう。 都市部への安定した量と安全かっ安定した品質、付加価植が加えられた農産物の供給体制を確立 することが望まれるのであるO 品質の信頼性としての準安ブランドを確立していくことも重要で ある。 このような市場指向型の生産体制が発展していくならば、農産物が市場価格で評倍されて生産 価値が高まるだけで誌なく関連諸撞設〈生産加工場を含めて)の雇用が創出されるO 幸いに准安市は市域内で70数万人の人口を持つ都市部があり、江蘇省の省都である南京に援して いること、さらに辻鉄道、中国主要な高速道路が交差していること等の市場生産に擾位な地理・ 地勢に恵まれているので農産物の市場生産を大きく発展させることができるO 市場指向型生産に転換するには、先進的な農民を中核として経営指導、集荷・出荷、流通の組 織化に取り組む必要があるO-61-中国における地方都市経済の現状と課題
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小規模経営の高業施設・生産施設の展開
小規模経営の小売り庖等の高業施設や理美容をiまじめとするサービス業に関する資料は現在入 手し難い。ただし市内部市部を 1..._,2巡した印象では、商業施設ではいくつかの吉貨活やスーパ一 等の大規模小売り活以外には小規模経営の専門活iこ類する小売り商屈は非常に少なく、また小売 J6の覆類も少なし¥0 近年では都市部に喫茶庄が開窟し、またマクドナノレド(ハンバーガーショッ プ)ケンタッキーフライドチキンが営業している。これらの商品・サーピスの倍格設定は現在の 中国の所得ではかなり高額ではあるが、百は盛況である。 このように市民生活を充実させる商品・サーピスの潜在的需要は大きいものと考えちれる。そ こで今後市民へのさまざまな商品・サービスを提供する多様な専門的小売吉、サービス業の育成・ 整備が必要であり、重要となってくるであろう。 国擦のことは生産施設においても指捕することができるO 中国の社会経済の歴史的遺産と安定 した品質の確保ということから、ややもすれば原料生産から完成品に至るまで一企業、一生産単 泣で行われがちであるO しかしこれは生産施設の硬直化を招き、非効率化の主要因となっている。 生産過程を可能な限り分業・分社化し、それぞれが市場によって結び、つくような関認を講築する ことが望まれる。生産構造が柔軟になることで経済環境の変化に敏速に対応できるようになる。 さらには巨大な一社の雇用を上田る雇用の創出は多数の小企業によって可能になるむである。(
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経済開発区域でのサービス業の展開
経済開発区は 1993年 10月に江蘇省人民政府の批准により設立された、計画総面積73平方kmの 省クラスのハイテク産業開発区である。閉経済開発区は地理的には准安市の中央部に{立霊し、京 杭大運河iこ酉まれ、主要高速道路、沿海鉄道等の交通網にも恵まれているうえに積極的なインフ ラ整婿も行われ、税制面での優遇措置があることから良好な投資環境にあるG 現在では既開発20 平方h の酉語部分で、アメリカ、韓関をはじめニュージーランド、ベルギ一等世界各国の諸企業 が操業しているO 同区域内はハイテクゾーン、商業貿易金融ゾーン、住宅ゾーン等 7つのゾーン iこ分かれているo2003年現在で間経済開発区内では22000人が就業している。今後同経済開発区 内への外国資本企業の進出を促進させることが最大の課題となるO そのうえに計酉面積が全面的 iこ開発・整錆したときの直接的に創出される麗用の 7""""'8万人にもとづ、いて、それぞれの企業が 従業員に提供するサーピス〈たとえば給食、鎖販のクリーニング等〉、また従業員が必要とするサー ビスを提供する事業を展開するなどで市全域で間接的iこどれ誌どの雇罵を館出できるかで、ある。 (5)都市部と農村部との市場による循環構造の形成
地域経済が発展していくには地域内で都市部と農村部との生産活動、消費活動が市場で結ばれ た循環靖造が構築されていかなければならない。jgI1で示すように農村かち都市部へ労働力・食 料・原材料が供給されることで農村部法賃金、食料品・原材料の売り上げとして貨幣を得る。農-62-中国における地方都市経済の現状と課題 村部はこの貨幣をもって弓常の生活用品や耐久消費財、農機呉・肥料等をはじめさまざまな生産 財を購入するO これらの購入代金としての貨幣が都市部に還元し、新たな生産を捉すことになる。 これらの循環過程で農村部の購票力が拡大し、結果として生活水準は向上していくであろうし、 一方都市部では生産量の増大が生産性の向上を提すのであるO 地域の発展 函1 経済循環図 労働力・食料品・票材料 ー---・E・-》貰轄の流れ 〉工物流 点一園田ー園田園山田一-園町幅一一ー園田E・E・-圃圃---ーーーーτ 貨幣(賃金・食料品・原料売り上げ) __j 自常生活品/謝久消費財 重幣(諸栃購入) 歩 農機具・肥料等生産材 貨幣〈重金・食料品・漂料・製品売り上げ) 地域の経済発展は市域住民の経済活動の循環過程で購買力が増大し、それに伴って生産力が増 大していくことにある。そこで 。 購 買 力 の 増 大 を ほ か る た め に は 農村部では現金収入を都市部への単なる労動力の供給だけに頼るのではなく、震産物の生産を 市場志向型に転換し、より一層の現金収入を得ることができるようにしていかなければならない。 農村部での購買力が増大することによって都市部での生産が農村市場に大きく開いていくことに なるのである。 2)生産力の増大 農村市場が開拓されることで飛躍的に都市部の工業製品への需要が拡大されることになり、雇 用の拡大さらには生産性の向上に向けての積極的な取り組みが行われるようになるO 結果として 域外との競争力も高まってくることになろう。
-63-中国における地方都市経誇の現状と課題
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准 安 市 の 経 済 発 展 に 向 け て ・ ・ ・ 結 論 に 代 え て 准安市がその資源を十分に活用し、経済を発畏させていくために誌市域人口のほぼ3/4を占め る農村の所得が増大し、購買力が増大していかなければならない。さちにまた市域内の工業生産 物、農産物、サービスの競争力を高めていかなければならなし、 そのためには農業の近代化、産業化に取り組んでいかなければなちない。換言すれば農業のあ り万を自給自足型生産から市場指向型生産に転換していかなければなちないのである。間 農 業 へ の 取 り 組 み
@ 生産物の品質の安定化〈標準化) ② 価 格 の 安 定 化 と 供 給 量 の 安 定 化 ③ 生産性の向上(農機呉の導入、品種改良、作物の選択等による〉 ③ 素材から製品へ(付加価鐘を付加する生産へ) に取り組み、推進していかなければならない。そのためにはわが国の農業組合に類叫する農民の組 織化が必要であり、これに対応する農民の意識改革と人材の育成が求められるのである。そこで ⑤ 次のような能力を持つ人材の育成 i 数量的把握ができる能力 註 展望を語り、革新に取り組む詫力 通 農民の組織化の核となる能力〈説得力と人望の篤い〉 が焦層の課題となるのである。 (2)工業への取り組み
堆安市域の工業を発展させていくためには大きくはつぎの三つの取り組みが必要である ① 域外工業に対する競争力の強化 i 生産性の向上 柔軟な組織を構築するとともに、市場で結ぼれた関連諸企業のネットワークを形成していく 垣 付加価値をつける 温 准安ブランドを形成し、普及させる 舎 域 内 購 買 力 の 吸 収 iv 衣類・日用品やさらには酎久消費財の生産量を増大 v 農業用機具、肥料・農薬等の生産を増大 @ 外霞資本の導入 vi 海外における准安市の知名度を高め、経済開発区の広報・宣伝を行う 英語版、日本語版の詳細な案内書の作成と海外連絡事務所の開設等-64-中国におサる地方都市経済の現状と課題