2019.06.14 1-4 数学 B 中間試験の返却と解説 試験についての主なコメントや解き方などです。自分で間違えたところを見なおす際、参照してください。 0. まず全体について言えることです。次の式を計算せよ、などの問いに対し、計算過程は裏面の計算スペース を利用して求め、最後の答えだけを書いている方がいます。もちろん、最終的な答えが合っていれば問題 なしですが、出題が「計算せよ」というリクエストなので、計算過程もある程度みたいという意図がある わけです。筆算などの計算過程までは示す必要はありませんが、どのような道筋で求めたのかがわかるよ うな要所々々の式変形を示す方が、よりよい解答と言えます(また、最後が間違っていても部分点がもら えるという実際的な効果もあります)。 なお、試験中にも申し上げましたが、出題が「計算せよ」の場合は与式から始めて等号で最後の計算結果 にたどり着いていれば正解とできます。きちんと式変形をして計算しているからです。それに対し、計算 式を利用して「なになにを求めよ」という出題だった場合は、計算式と答えが別物になるわけです。例え ば「縦 a m(メートル)、横 b m の長方形の面積を求めよ」という問題があったとします。計算式は、a ×b = ab です。答えは「ab m2」です。また、a や b が測定値だったりすると、さらに精度を考えたとき に計算結果を必要に応じて丸めたものが答えになるわけです。たとえば、上記の問題で、a = 2.18, b = 3 としましょう。計算式は「2.18 × 3 = 6.54」で良いのですが、答えは「7 m2」としなければなりません。 (この問題は、b = 3.0 だった場合は、6.5 m2 が答え、b = 3.00 だった場合は 6.54 m2 が答えです。) 1. A+B の計算の指示を見落とした人。問題文をきちんと読むくせをつけましょう。
2. (6) (x-y+z) を (x-(y+z)) として計算したミスが多かったです。正しくは、(x-y+z) = (x-(y-z)) です。 なお、文字の順序を入れ換えて、(x+z+y)(x+z-y) としてやれば、間違えないかもしれませんね。 3. 因数分解した結果は、式全体が多項式の積の形にならないといけません。 たとえば、整式ではありませんが、類似した話として、25 = 32 + 42 と綺麗に式変形できたとしても、25 は 3 や 4 の倍数ではないので、25 の因数を見つけたりする際に意味を持ちませんよね。 (6) まず、x の降順に整理します(y について整理しても構いません)。次いで、x についての定数項を y で因数分解します。x についての定数項が積の形で表せるのなら、(x+a)(x+b) を展開した定数項が ab で あることを利用し、たすき掛けに持ち込めるはずです(すなわち、x の 1 次の項の係数が a+b です)。 4. 問題の形式として「計算せよ」などではなく、「商と余りを求めよ」となっています。だから、答えは計算 式とは独立に、商はいくつ、余りはいくつ、と書く必要がある問いです。 解き方は、問題文の関係からもとの整式を求め、続いて実際に (x-2) で割ってください。 5. (1) はできたのに、(2) を間違えたという方が少なからずいました。 合成数の素因数分解では素数の積に直していきます。素数は、互いに割り切れない関係を持っています。 その上で、最小公倍数と最大公約数を求めて行きます。(1) では、この素数に相当するものが、a, b など の文字になっているのです。b = 2a など、特別な指定がある場合は別ですが、そうでなければ、これらの 文字は互いに素ということになります。(2) では、x, x+1, x+2 など、同じ文字を用いた 1 次の整式が互 いに素(x+2 や x+1 は、x では割り切れませんね)であり、合成数の素因数分解では素数に、(1) の問い では a, b などの文字に相当します。 なお、高次の整式は、はじめに因数分解してから共通の因数の有無等を確認する必要があります。 6. 問題文にせっかく「剰余の定理を用いよ」と書いてあるのに、整式間の計算に持ち込んでいる方が何人かい ました。結果として正しい余りがでれば正解にしましたが、往々にして計算ミスにつながっています。 解く過程においては、厳密には、「与式に x=2 を代入すると」、「与式を P(x) と置いたとき、P(2) は」 など、何を計算しているのかを明示し、また、答え(余り)も計算結果と別に明示する必要があります。 7. 問題文にも与えられているように、因数定理を利用します。最高次の項 x4 の係数が 1 です。つまり定数項 (-2)の因数のみを候補として調べればよいので±1, ±2 を x に代入し、試し計算を行います。 与式を P(x) としたとき、P(2) = 0 となるので (x-2) が因数であることが示されます。また、P(x) を (x-2) で割った商 Q(x) がそれ以上因数分解できるかどうかも確認しておく必要があるでしょう。今回 は、Q(x) が 3 次式になりましたから、二次方程式の判別式は使用できません。そのため、Q(x) の定数項 を見て、1 であることから、Q(±1)がゼロになるかどうかを確認しておくとよいでしょう。ただし、Q(±1) がゼロにならないことを示す代わりに、P(±1)がゼロにならないことを示せば、それでも十分です。 8. (2) 分母の最小公倍数で通分し、分子を展開して整理します。分子を因数分解して分母と比較します。 最初の通分作業でのケアレスミス(特に第 2 項)が頻出しているようです。丁寧に計算しましょう。 (4) 分母の 1/(1+(1/a)) に対し、a/a を掛けます。すると、a/(a+1) になります。
つづいて全体に (a+1)/(a+1) を掛けます。
9. √12 < √16 なので、√12 は 4 より小です。従って、√12 - 4 < 0 ですから、|x - 4|は、符号を逆転して 4 - √12 としなければなりません。一方、|x + 3| は√12 + 3 のままです。
10.(2) では、-(a - b) = -a + b を -a -b としてしまうなど、符号の扱いで躓いている方が多かったです。 (4) は、√(a2) = |a| です。(a = - 2√2 > 0) であることを確認してから式の符号を決めて下さい。
11.(1) 実部と虚部がまとめられて a + bi の形で示されていないと、複素数として表したことになりません。 (2) = √3・* であることに気づくと計算が速くなります。 = √3(1 + √2 i), = 1 - √2 i 12.(1) ・* (複素共役との積)は、絶対値を与える計算と同じです。 = a + bi に対し、その複素共役 は、* = a - bi だったことを思い出して下さい。 (2) では 4 を計算させましたが、2・2 として計算してもらえれば OK です。なお、この問いでは複素数 を 2 = i となるように選んでいます。 なお、今回複素平面への作図から求めた方は誰もいませんでしたが、実はその方が速いです。 13. 「絶対値」は、複素平面内に描かれた複素数を表す点と原点の間の距離のことですので、必ず正の実数で す。あと、直接答えとは関係ありませんが、たとえば という複素数の絶対値を求めるために、 = a + bi = |a + bi| = √(a2 + b2) という類の式変形を書いている人が何人かいました。これは「ダメ、絶対」です。いくら目的が、 の絶 対値を求めることであっても、 (や、そこから派生した式)と || とを等号で結んではいけません。 = a + bi || = |a + bi| = √(a2 + b2) と正しく書くようにしましょう。 なおこの問題は、分母、分子の 3 つの複素数の絶対値を求めて計算するのが最も速いです。また、複素数 の計算を行って、(4-3i)/25 としてから絶対値を計算する場合でも、(4-3i) の絶対値を 25 で割るのが良 いでしょう。まあ√((4/25)2 + (3/25)2) で計算しても、√(25/252) なので、すぐ約分できるのですが。 【本日の宿題】 【0】 テストが満点だった場合 今回は、宿題はありません。そうでない方はは、以下が宿題です。 【1】 テストで間違えた問題をすべて解きなおす。その際に、 (次回授業のときに提出) 自分がどこで間違えたのか、なぜ間違えたのか。分析すること。 → いま見ても解き方がわからない → 落ち着いて考えたら分かるはずが、思い出せなかった → 分かっていたのに間違えた(ケアレスミスなど) 同じ間違いを繰り返さないためにどうしたらよいか対策を決めること。 問題を読み落とした人は、指で追いながら問題を読み、重要なところに下線を付けるなど。 文字に由来するミスをした人は、区別がつくように大きく丁寧に書くことを心がけるなど。 理解不足の部分は、この機会にもう一度学び直す必要があります。 今回試験の対象となった範囲は、この後も基本として使う重要なものばかりです。 また、問題を解く時は、過程などを頭の中だけにとどめずに紙面に書きだすなどしましょう。 落ち着いて考えたら分かったはず、分かっていたのに間違えた、というのも実は練習不足です。 普段から多くの問題を解くようにして、問題に慣れて余裕をもつことも大切です。 余裕を持って解ければ、十分な見直しをする時間も取れます。 【2】 テストの採点(小計)が以下の問いについて次に示す点以下だった場合、 (2週間程度以内) 対応する教科書のページを読み、例題、問いを解きなおして学習してください。 問1-2(15/22点以下) → 教科書 p1~p6 問3 (12/18点以下) → 教科書 p7~p9 問4-7(12/18点以下) → 教科書 p10~p15 問8 ( 8/12点以下) → 教科書 p19~p22 問9-10(10/15点以下) → 教科書 p23~p26 問11-13(10/15点以下) → 教科書 p27~p31 ※ ごめんなさい。答案上では 9-11 と 12,13 で小計を出しています。 【次回予定】 教科書 第 6 章 図形と式(pp.164-193)