平成24年度施政方針
自然と文化と人々がとけあい
心豊かに暮らせるまち
平成24年市議会3月定例会の開会にあたり、平成24年度の市政運営に対する私の 所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様にご理解とご協力をお願い申し上げ たいと存じます。
私が市政を担ってから2年半余りが経過いたしました。その間、市議会並びに市民の 皆様のご協力をいただきながら、マニフェストの実現に努めてまいりました。就任2年 となります昨年7月時点における進捗率は53%であり、順調に進んでいると思ってお ります。
新年度以降も引き続き大変厳しい財政状況が見込まれていますので、「選択と集中」に 心がけ、次代を担う若い世代のために長期的視点に立った市政運営に努めてまいります。
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さて、合併元年の昨年を振り返ってみますと、決して忘れてはならない1年でありま した。3月11日に発生しました東日本大震災による大津波が街と人々を次々と飲み込 み、1万9千人超の尊い命が犠牲になりました。ここに改めて心よりお見舞い申し上げ る次第であります。さらに、福島第一原発事故が目に見えない恐怖をもたらし、今なお 30万人以上の方が避難生活を強いられています。政府は昨年12月に事故収束を宣言 しましたが、避難住民帰還への道筋は見えておりません。廃炉まで最長40年間と発表 されましたように、今後の復旧・復興には気の遠くなるような長い年月を要するため、 政府に創設されました復興庁が司令塔となり、今こそ国を挙げて被災地の復興を急がな ければなりません。市としましても、引き続きできる限りの支援をしてまいります。
一方、経済に目を向けてみますと、国外では「ユーロ危機」と言われるギリシャやイ タリア国債の大暴落がEU諸国の関係悪化を招き、世界経済にブレーキをかけました。 また、中国やインドを始めとする新興国の景気も減速気味です。国内では、昨年10月 に戦後最高値を記録した円高が慢性的に続く中でタイの大洪水が重なり、輸出企業を始 めとする経済界に大打撃をもたらしました。本年度末には、国の借金が1,000兆円 を突破すると見込まれており、日本を取り巻く環境は大変厳しい状況が続いています。 「アジアで唯一のG7の一員」、「アジアで唯一の欧米諸国の窓口国家」という時代は 終わりました。日本は、自国の置かれている立場や状況を客観的に認識するとともに、 根拠の無い楽観に安住する体質から脱皮し、欧州財政危機を「対岸の火事」と見ること なく、「他山の石」としなければなりません。
また、昨年は地震以外の自然災害が多い年でもありました。9月に日本列島を立て続 けに直撃した台風12号と15号は多くの犠牲者を出し、国外では7月から11月にか けて発生したタイの大洪水が、人々の生活を完全に麻痺させ、改めて自然の恐ろしさを 痛感させられた1年でありました。
そんな悲しみの絶えない年でありましたが、明るい話題もありました。サッカー日本 女子代表の「なでしこジャパン」がワールドカップで優勝し、日本中を熱狂させたこと は記憶に新しいところです。また、本市出身の中日ドラゴンズ岩瀬仁紀選手が、287 セーブのプロ野球新記録を達成した後、300セーブという大記録も打ちたて、市民に 夢と勇気を与えてくれたことは大変喜ばしい出来事でした。
かしながら、1市3町それぞれが培ってきた伝統と文化を引き継ぎながら、新市として の一体感や礎を創り上げるには、今しばらくの時間が必要です。どうかこの先もそれぞ れの立場で「融和」の精神を保ち続けていただきますようお願い申し上げます。
東日本大震災は、多くの教訓を残すとともに人々の価値観を大きく変えました。とか く国内総生産などの経済指標が人々の幸福度を測る物差しであった近年ですが、それだ けでは必ずしも幸福度や満足度の尺度には成り得ないということ、言い換えますと、人 間同士の絆や地域社会との結び付き、或いは心身の健康という前提があって初めて幸せ になれるということに人々が気付き始めました。国におきましても、昨年12月に「幸 福度指標」の試案を公表しましたが、その中でも基本は経済規模ではなく、心の幸福感 としております。先ごろ国王が来日されたブータンでは、35年前から「国民総幸福」 を掲げており、平均所得が日本国民の50分の1と言われるブータン国民の9割以上が 幸せを感じているという統計が出ています。急速な経済発展の途上で「効率」という基 準に流され続け、経済的利益を最優先に走ってきた日本は、一度我が身を省みる必要が あるように感じております。
新市にとって2年目となる新年度は、市民の皆様が心身ともに健康であることはもと より、幸福で平穏な日々を送っていただくことが私の願いであります。
そこで、平成24年度の施政方針として、新市基本計画の将来像である「自然と文化 と人々がとけあい 心豊かに暮らせるまち」を掲げ、活力とやすらぎのある新市の礎づ くりを進めてまいりますので、議員各位並びに市民の皆様のご支援とご協力をお願いい たします。
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次に平成24年度の予算編成について申し上げます。合併後初めてとなる本格的な予 算編成となるため、平成23年度の決算見込み額を参照し、経常的経費を始めとする事 務事業の徹底的な精査を行いました。
長引く不況から、歳入では市税の落ち込みが予測され、本年度より3億円ほどの減収 となる262億円程度を見込んでいます。
一方、歳出では、福祉施策の拡充などにより、一般会計の予算規模は本年度より9億 円ほどの増額となる527億円程度を見込んでいます。
また、一般会計、特別会計及び企業会計を合わせた総予算では、1,000億円を超 える規模となりました。厳しい財政状況下ではありますが、市民生活に直結する課題に は優先的に配分し、選択と集中による予算編成に努めました。
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それでは、新市基本計画に掲げました6つの主要施策に基づき、平成24年度に実施 いたします主要事業についてご説明申し上げます。
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地型観光を目指したモデルコースづくりを進めており、3月には「西尾の抹茶」や「カ ーネーション」、「梶島のあさり」、「三河湾の幸」を楽しんでいただくモニターツアーを 実施してまいります。新年度におきましても、関係機関や旅行会社などとの連携を図り 観光客の誘致に努めるとともに、観光協会のホームページを通して西尾市の魅力を発信 してまいります。また、西尾商工会議所の観光開発プロジェクトにも積極的に参画し、 観光ルート開発や特産品を使った新商品開発などの事業を支援してまいります。
昨年、東京日本橋で観光物産展を開催した時のアンケート結果によりますと、本市を 訪れたことがある又は特産品や観光地を知っている方は15%程度で、まだまだ認知度 が低いということが分かりました。新年度も首都圏で特産品や観光地のPR活動を大々 的に行い、認知度の向上と交流人口の増加を目指してまいります。
活力あふれるまちづくりには若者の活躍が欠かせません。昨年9月に開催しました「創 業支援セミナー」では30歳代の受講者が最も多く、若者の起業に対する関心の高さを 窺い知ることができました。新年度も内容をさらに充実して開催するとともに、起業を 目指す方に対しましては資金面からの支援を実施してまいります。
農業につきましては、依然として取り巻く環境が厳しい中、国では、環太平洋パート ナーシップ協定(TPP)参加に向けた協議が進められており、市としましても今後の 動向を注視する必要があると考えております。
主要特産品であるお茶につきましては、昨年開催されました関西茶業振興大会の品評 会におきまして、本市の生産者が農林水産大臣賞や産地賞を受賞し、改めて西尾茶の品 質の高さが証明されました。今後も全国に誇るてん茶生産地として、地域ブランド「西 尾の抹茶」が不動のものとして確立できるよう支援してまいります。
また、近年、消費者の「食の安全」に対する意識が高く、従来にも増して安全・安心 な農産物の安定供給が求められております。こうした中、現在策定中の第2次西尾市食 育推進計画に基づき、料理教室や農作業体験などを実施するとともに地元産の農畜水産 物を活かした地産地消事業を推進してまいります。
水産業につきましては、漁獲量全体の減少や後継者不足が深刻です。生産量日本一を 誇る地域ブランド「一色産うなぎ」はシラスウナギの採捕量が減少しており、養鰻業に とって大きな問題であります。今後もシラスウナギ資源の維持や増加策などの支援に努 めてまいります。
「にほんの里100選」に選ばれている佐久島につきましては、アートの島として全 国から脚光を浴び、観光客が増加しています。その魅力をさらに高めるため、佐久島に 代々伝わる八十八弘法などを巡るルートを散策道と有機的に連携させて確立し、新たな 観光メニューとしての振興を図ってまいります。
宿泊滞在型農業体験施設でありますクラインガルテンにつきましては、予定どおり4 月に開園してまいります。離島では全国初となるクラインガルテンは、農業を中心とし たスローライフを満喫していただけるものと確信しております。さらに、渡船事業では、 老朽化が進む「第二さちかぜ」に代わる新しい船の建造に着手し、島民や多くの観光客 が安心して島に渡っていただけるよう努めてまいります。
の存続と、維持管理費を軽減したうえで、引き続き愛知県による管理を強く要望してま いります。
財源と雇用を生み出す企業誘致につきましては、引き続き最重要課題と位置づけ、ト ップセールスマンとして陣頭指揮を取ってまいります。私自ら、直接企業へ出向くこと はもとより、県内外の企業立地フェアに積極的に出展し、少しでも多くの企業に西尾市 の名前を売り込み、本市への進出の優位性を訴えてまいります。また、愛知県企業庁と 密接に連携し、引き続き衣浦14号地への企業誘致に取り組みます。さらに、企業庁所 有の150ヘクタールの用地の利活用につきましては、基本計画の策定を県に要望する とともに、現在策定中の総合計画や都市計画マスタープランの中でも、産業複合ゾーン として位置づけてまいります。
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第2の施策は、「利便性と快適性を高める基盤づくり」についての取り組みであります。 昨年8月に実施しました総合計画を作成するための市民意識調査では、最も満足度が 低い項目として、利便性の高い公共交通ネットワークの形成という結果が得られました。 そのような声を真摯に受け止め、現在の公共交通網を確保・存続することに全力を傾け てまいります。
名鉄西尾・蒲郡線につきましては、平成22年度から24年度までの財政支援を決定 していますが、期間が途絶える新年度中に平成25年度以降の運行方針を関係機関と協 議したうえで決定してまいります。利用者につきましては、市民団体等の協力もあり、 3年連続でプラスに転じていますが、大きな赤字額を計上していることに変わりありま せん。こうした状況を少しでも好転させるため、昨年、名鉄西尾・蒲郡線活性化協議会 が策定しました名鉄西尾・蒲郡線活性化実施計画(アクションプラン)に基づき、本格 的な運動をスタートさせております。新年度はさらに運動の輪を広げていきたいと考え ておりますので、議員各位並びに大勢の市民の皆様にこの路線を利用していただきます よう重ねてお願い申し上げます。
また、懸案の旧3町を始めとする公共交通空白地対策につきましては、六万石くるり んバスに代わる公共交通として、デマンド型乗合タクシーの導入を進めてまいります。 これは、既存の鉄道やバス路線と自宅との間を予約制の乗合タクシーで結ぶというもの であります。最終的には、西尾市地域公共交通会議に諮り、新年度内の運行開始を目指 してまいります。
次に、幹線道路網の整備であります。
国で進めております名豊道路の4車線化につきましては、平成24年度中に藤井イン ターまで整備していただく予定となっていますが、引き続き岡崎バイパス全線の早期4 車線化を強く要望してまいります。
県道西尾幡豆線は、吉良町友国から木田までを平成24年度末の開通を目標に整備を 進めていただいておりますが、引き続き木田から鵜ヶ池町までの区間の早期整備を働き かけてまいります。市の事業では、今川細池2号線や亀沢神下線などの早期整備を目指 してまいります。
次に定住促進に繋がる居住環境の整備では、現在計画中であります西尾羽塚西地区の 事業化に向けた支援を進めるとともに、現在施行中の平坂東部地区と吉山地区につきま しても引き続き支援し、新たな市街地整備を進めてまいります。
ヘクタール、吉良地区33.4ヘクタール、幡豆地区7.6ヘクタールの整備を進める とともに、農業集落排水事業では、福地中部地区で平成25年度の完成を目指し、清潔 で快適な居住環境の充実に努めてまいります。
水道事業につきましては、老朽管更新事業として一色地区の配水管布設替を実施いた します。また、災害時の応急給水に対応するための重要管路更新事業として、西尾地区、 吉良地区及び幡豆地区の配水管布設工事を施工するとともに、水道施設耐震事業として、 基幹的な施設である上羽角配水場の耐震補強工事を実施してまいります。
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第3の施策は、「地域を支える文化と人を育む環境づくり」についての取り組みであり ます。
子どもは、西尾市の未来を託す大切な宝であります。子どもの成長のために、子育て 支援や教育は社会全体で支えるという視点で捉える必要があり、特に力を入れる分野と 考えております。
子育て支援の施策では、(仮称)室場こども園の保育園棟を4月に開園できるように準 備をしているところでありますが、新年度は通園施設棟の建設を議会に提案してまいり たいと考えております。
保育園・幼稚園の園庭芝生化につきましては、砂ぼこりや夏場の気温上昇防止の観点 から、今後もさらに推進する必要性を感じたところであり、新年度も3園で実施できる よう準備を進めてまいります。
子ども手当は、現在国において制度の詳細が検討されているところです。当初、国か ら唐突に示された地方の財源負担は本年度の2倍近くになっており、到底納得できるも のではありませんでしたが、地方6団体との協議の結果、一定の見直しがされました。 今後も地域主権改革の一環で法制化されている「国と地方の協議の場」において、地方 側の意見を十分に汲み取るように全国市長会を通じて強く訴えてまいります。
学校教育につきましては、本年度の小学校に続き、新年度は中学校で新しい学習指導 要領がスタートします。子どもたちの現状を踏まえ、「生きる力」を育むという理念のも と、知識や技能の習得とともに思考力、判断力、表現力の育成が重視されている今回の 改訂を踏まえた教育活動を推進してまいります。
人的配置による充実策では、現在、小学1・2年生と中学1年生のクラスで実施して いる少人数指導教員の配置を継続するとともに、特別支援学級の児童生徒や発達障害児 童をケアするための特別支援教育補助者、さらに、読書指導の充実を図るために学校司 書の増員に努めてまいります。
東日本大震災は教育分野でも数多くの教訓を残しました。釜石東中学校の生徒たちは 地震が収まるとすぐに高台へ向かって走り出し、隣の小学生児童や近隣の大人も連なる ように高台を目指したため、結果として多くの人命を救いました。「釜石の奇跡」と呼ば れる迅速な行動を支えたのは、日頃の防災教育や避難訓練の成果だと言われています。 本市におきましても、被災地から学んだ事例を活かし、児童生徒が自ら命を守り抜く防 災教育を充実してまいります。
教育施設の整備では、小学校体育館屋根の耐震改修工事や老朽化によるトイレの改修 工事など教育環境の充実に努めてまいります。
も、どんなことでも」学習できる体制を構築するために、西尾市生涯学習推進計画を策 定してまいります。また、西尾城二之丸跡北側部分につきましては、歴史公園と一体化 した史跡整備を進めてまいります。
さらに、図書館の利用者が一枚の貸出カードで市内のいずれの図書館でも貸出・返却・ 予約ができるように図書館情報システムを統合させ、利便性を高めてまいります。
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第4の施策は、「安心できる暮らしを支える健康・福祉のまちづくり」についての取り 組みであります。
最近の医療を取り巻く環境は、慢性的な医師や看護師不足に加え、医療制度改革に伴 う医療費の抑制により大変厳しい経営状況が続いております。私自身、何度も大学病院 に足を運び西尾市民病院への医師派遣を強く要望していますが、県内全域の公立病院が 同様の悩みを抱えているため要望を実現することは難しいのが現実です。引き続き要望 活動を行うことはもとより、地元出身の医師へ働きかけるなど医師確保に努めてまいり ます。
また、西尾市休日診療所が開設されて以来、市民病院では徐々に重症患者の治療に専 念できる体制が整いつつあり、地域医療の役割分担が望ましい形になってきております。 今後も「市民病院に対する要望を聞く会」などで皆様からの要望を把握するとともに、 医療機器の充実、医師や看護師の労働環境の改善を図り、二次救急病院・災害拠点病院 としての使命を果たしてまいります。
障害福祉施策では、本年度に「地域で支え合い、共に生きるまちづくり」を基本理念 とし、合併後の新たな市域の現況を踏まえた地域福祉計画及び障害者計画・第3期障害 福祉計画を策定いたしましたので、新年度からはこの計画に基づき、各種障害福祉事業 を展開してまいります。また、高齢者福祉及び介護保険事業では、新たな第5期の事業 計画に基づき、高齢者が住み慣れた地域でいきいきと暮らせるよう施策を推進してまい ります。
健康づくりでは、ヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がん予防ワクチン接種の無料化や妊 産婦・乳児健康診査の公費助成を引き続き実施してまいります。さらに、個人に望まし い時期に接種するため、ジフテリア百日せき破傷風混合予防接種を集団接種から個別接 種へと切り替えてまいります。
看護専門学校におきましては、教育内容の充実に対応するため専任教員を1人増員し、 地域医療を支える優秀な看護師の養成に努めてまいります。
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盛り込んだ「ダーバン合意」が採択されました。世界の平均気温が2040年代には、 産業革命以前と比べ2度以上高くなる恐れがあるとの論文もあり、環境問題は全世界で 取り組むべき喫緊の課題であることは明白です。
市におきましても、西尾市環境基本計画に基づき、家庭や地域レベルでできる限りの 対策を取る必要があると考えております。低公害車である電気自動車やプラグインハイ ブリッド車の新車登録に対する補助制度を継続するとともに、東日本大震災以降、自然 エネルギーに対する需要増が見込まれることから、住宅用太陽光発電装置の設置者に対 する補助制度を拡充してまいります。
次に防災対策について申し上げます。
東日本大震災では、防災における効率主義は多くの「想定外」を生み出し、常に危険 を伴うということを私達は学びました。その教訓を糧に市におきましても、ソフトとハ ードの両面において取りうる手段を尽くした総合的な防災対策を講じてまいります。
安全で災害に強いまちづくりでは、海抜ゼロメートル地帯を多く有する本市海岸堤防 の耐震化率を高めるため、県の「第2次あいち地震対策アクションプラン」にも位置づ けられている本市の海岸堤防の耐震化整備が一刻も早く進むように強く働きかけてまい ります。
また、旧3町の地域には、迅速で正確な情報伝達と情報収集を図るため、同報無線の 操作卓統合工事を行い、市役所から市内全域に一斉放送が可能となる機器の整備や移動 系無線の拡張整備を順次進めて、指定避難所との通信手段を充実してまいります。
市の防災計画見直しにつきましては、昨年12月に津波災害対策編が新設され大幅に 改訂された国の防災基本計画の地震モデルや、この先に発表される被害想定に基づき、 今後、県と歩調を合わせ改定してまいりますが、これまでにも標高マップの作成や沿岸 部を中心とした標高表示板の設置、津波時の一時待避所の指定など、できることから積 極的に進めております。また、県内で初となる沿岸部の町内会や自主防災会などで構成 する「西尾市沿岸町内会・自主防災会等津波対策推進協議会」を設立いたしましたので、 国や県からの津波対策に関する情報を速やかに伝達しながら、実践的な防災訓練への取 り組み強化策など市民、行政、そして調整役を担っていただく防災ボランティアの皆様 との「協働」により、叡智を結集して防災力の向上を図ってまいります。
行政の重要な役割は、市民の生命と財産を守ることであることは言うまでもありませ ん。しかしながら、東日本大震災規模の大災害では、「公助」による対応がどうしても遅 れがちになります。改訂された防災基本計画には、事前の対策で被害の最小化を目指す 「減災」の考え方が基本方針に据えられたところです。「強い揺れを感じたら、迷うこと なく自ら避難する」という防災知識を普及させるとともに、自分の身はまずは自分で守 る「自助」とお互いが助け合う「共助」の精神が浸透するように、自主防災会組織と連 携した防災教育活動に努めてまいります。
消防力の強化では、高規格救急自動車を更新し、耐震性貯水槽を整備してまいります。 また、老朽化した通信指令施設の高度化を図るため、平成25年度の整備に向けて高機 能消防指令センターの実施設計を行うとともに、平成27年度の運用を目指し、消防救 急デジタル無線設備の基本設計を実施してまいります。
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合併は究極の行財政改革という考えは、いささかも変わることはありません。西尾市 行財政改革推進委員会からご提言いただいた内容を反映して、新たに策定しました西尾 市行財政改革大綱と第4次実行計画を推進するとともに、新年度には中長期的な財政計 画・償還計画を策定し、効率的で持続可能な行財政運営の確立を目指してまいります。 行政機構の改編では、公共施設対策及び債権整理対策の両プロジェクトチームを「室」 に格上げし、高度で専門的な事務事業を立案できる組織体制に整えてまいります。
まず、公共施設対策につきましては、将来の人口減少に向けて、施設の保有総量を段 階的に圧縮するなどの基本方針を定めた「西尾市公共施設再配置基本計画」を推進する ため、平成26年度から5年間の具体的な再配置プランである実施計画を策定するとと もに、再配置に対する理解を深めていただくためのモデル事業を実施します。
そして、債権整理対策につきましては、市の全未収債権について効率的かつ効果的な 徴収を推進し、債権管理の適正化を図ってまいります。また、債権回収のための業務相 談を新たに開始し、各課からの専門的な相談に対応してまいります。
現在策定中の第7次総合計画につきましては、本年度実施しました市民意識調査や協 働まちづくりプランナーの意見を反映させるとともに、新年度におきましては、審議会 に諮ると同時に市民の皆様の声を聴きながら、平成25年度を初年度とする10年間の 計画を策定し、新市の礎づくりの指針と位置づけてまいります。
私が合併効果として最も感じていることは、「行財政改革」の他に、多様な市民の皆様 の融合による地域活性化です。合併前は1市3町それぞれで活動されていた団体や市民 の皆様が一緒になり、そこから派生する新たなアイデアや取り組みがこの1年間でうね りを起こしました。それは住民主導によるまちづくりの進展や特産品を活用した観光振 興、或いは防災ボランティアの活躍などであります。
新市のまちづくりには、防災・防犯、公共交通対策、居住環境整備、子育て、環境保 全、観光・産業振興、教育・文化、都市間交流などのあらゆる分野で、各種団体や市民 の皆様のお力を今以上にお借りしたいと思っています。
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最後に、新年度に向けて私の市政運営の理念を申し上げます。
昨年に引き続き「融和」と新たに「協働」を掲げます。合併2年目となります本年は、 新市の礎づくりを加速させる年であります。「融和」は、市民や議員の皆様並びに職員の 関係をより深化させ、新市の一体感を早く醸成したいという想いから引き続き掲げまし た。
「協働」につきましては先ほど申し上げましたが、今後ますます多様化する公共ニー ズに対応するためには、市民の皆様と行政がそれぞれの立場で汗をかき、民と官が手を 携える「オール西尾」でまちづくりを進めることが何よりも大切です。それがやがては 地域を愛する源となり、住民自治の充実と新市の発展へ結びつくものと確信しています。
同時にこれからのまちづくりは、民と官の「協働」で進めるべきとの想いを強く持ちま した。