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第 23 回臨床内分泌代謝 Update Proceeding 75 成人期に診断された Kallmann 症候群の兄弟例 東邦大学医療センター大森病院糖尿病 代謝 内分泌センター 八木智子吉原彩小田健三郎須江麻里子吉川芙久美熊代尚記安藤恭代内野泰廣井直樹弘世貴久 序 Kallmann 症候群は 視

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(1)

成人期に診断された

Kallmann

症候群の兄弟例

東邦大学医療センター大森病院 糖尿病・代謝・内分泌センター

八木 智子  吉原  彩  小田健三郎  須江麻里子  吉川芙久美

熊代 尚記  安藤 恭代  内野  泰  廣井 直樹  弘世 貴久

序  文  Kallmann症候群は、視床下部からの性腺刺激ホルモ ン放出ホルモン(GnRH)の分泌障害により生ずる低ゴナ ドトロピン性性腺機能低下症と、嗅球形成不全による先 天性嗅覚脱失または低下症を伴う症候群である。GnRH ニューロンと嗅覚ニューロンは嗅原基から共通の発生経 路により形成され、GnRHニューロンと嗅覚ニューロ ンの嗅原基からの遊走障害によりGnRH産生細胞の異 常と嗅球の形成異常が起こることが本症の原因と考えら れている1)、2) 。Kallmann症候群は出生男児の1万人に 一人、出生女児の5万人に一人と言われ、男児の発症が 女児の5~7倍と多い3) 。二次性徴の始まる15歳前後 で発見され治療開始となる事が多い。  今回、われわれは成人期に診断されたKallmann症候 群の兄弟例を経験したので報告する。 1.症例 1 兄 患 者:40歳男性 主 訴:二次性徴の欠如 家族歴:近親者間での婚姻なし 既往歴:分娩時の異常指摘なし、その他特記すべき事項 なし 現病歴:元来他人よりにおいを感じにくい事を自覚して いたが、これまで特に気にはしていなかった。また、思 春期に外性器の発育、陰毛・腋毛・髭などの発育をみと めず、二次性徴の発現がなかった。これまで精査をした ことがなく、原因精査を本人が希望し来院した。 【身体所見】身長175.4cm、体重:70.6kg、BMI:22.9kg/ m2、両手をのばした長さ:171.5cm、頭頸部:視野欠損な し、聴覚異常なし、嗅覚の低下あり、口蓋裂・歯牙欠損なし、 髭の欠如あり、胸部:女性化乳房軽度に認める、腋毛の 欠如あり、体毛薄い、外性器:陰毛の欠如あり、陰嚢内に 精巣触知せず。Tanner分類:ステージ1、神経障害なし、 知能低下なし。 【内分泌学的検査】ホルモン基礎値ではFSH 1.2mIU/ ml、LH<0.1mIU/ml、テストステロン0.21ng/ml、F テストステロン<0.6pg/mlと低値。他の下垂体ホルモ ンは正常(Table 1.)。LHRH負荷試験ではLH、FSHと もに無反応、LHRH連続負荷試験では、LH、FSHの反 応改善を認めた(Figure 1. a, b)。 【 画 像 検 査 】 頭 部MRIに て 両 側 の 嗅 球 形 成 不 全 あ り (Figure 2. a, b)。

(2)

【アリナミンテスト】反応なし。 【臨床経過】上記検査結果より嗅覚異常を伴った視床 下部性性腺機能低下でありKallmann症候群と診断し た。二次性徴の発来、妊孕性獲得目的でゴナドトロピン 1000単位/週を開始し、3か月後からrFSH150単位× 3回/週を投与開始した。ゴナドトロピン投与から8カ 月後、Tanner分類で陰茎、陰毛、陰嚢ともにステージ 3と二次性徴の発現をみとめている。 2.症例 2 弟 患 者:38歳男性 主 訴:二次性徴の欠如 家族歴:近親者間での婚姻なし 既往歴:分娩時の異常指摘なし、その他特記すべき事項 なし 現病歴:兄と同様、思春期に二次性徴の出現がなかった。 また、嗅覚の低下も感じていた。現在も二次性徴の発現 がなく性欲もないことから、兄と同疾患の可能性が疑わ れ、精査目的で受診となった。 【身体所見】身長170cm、体重:70.9kg、BMI:24.5kg/ m2、両手をのばした長さ:173cm、頭頸部:視野欠損なし、 聴覚異常なし、嗅覚の低下あり、口蓋裂・歯牙欠損なし、 髭の欠如あり、胸部:女性化乳房軽度に認める、腋毛の 欠如あり、体毛薄い、外性器:陰毛はあるが女性型、精 巣容積4ml、Tanner分類:ステージ2、神経障害なし、 知能低下なし。 【内分泌学的検査】ホルモン基礎値ではFSH 1.4mIU/ ml、LH 0.5mIU/ml、テストステロン0.14ng/ml、Fテ ストステロン<0.6pg/mlと低値。他の下垂体ホルモン は正常(Table 2.)。LHRH負荷試験ではLH、FSHとも に無反応、LHRH連続負荷試験ではLH、FSHの反応 改善を認めた(Figure 1. c, d)。 【 画 像 検 査 】 頭 部MRIに て 両 側 の 嗅 球 形 成 不 全 あ り (Figure 2. c, d)。 【アリナミンテスト】反応なし。

Figure 1. (a) LHRH stimulation test with older brother. (b) LHRH repeated stimulation test with older brother. (c) LHRH stimulation test with younger brother. (d) LHRH repeated stimulation test with younger brother. LHRH stimulation test showed blunted response to LHRH loading with both patients (a, c). LH and FSH responses to LHRH were recovered after repeated LHRH loading (b, d).

Figure 2. MRI showed hypoplasia of olfactory bulbs (⇨) in older blother (a, b) and younger brother (c, d) Table2.Labolatory data of younger brother

(3)

【臨床経過】前述の検査結果より兄と同様にKallmann 症候群と診断した。ゴナドトロピン1000単位/週を開始。 髭の出現や顔貌の変化が見られている。今後rFSHの開 始予定である。 【遺伝子解析】2症例ともに染色体異常は認めなかった。 国立成育医療研究センターに依頼し、次世代シークエ ンサーにて遺伝子解析を行った。これまでKallmann 症候群の原因遺伝子として報告のあるKAL1、FGFR1、 PROK2、PROKR2、CHD7について検索を行なったが、 遺伝子変異を認めなかった。 3.考  察  Kallmann症候群の診断は二次性徴の未発来で気づか れることが多いため、二次性徴の始まる15歳前後で発 見され治療開始となる事が多く、中高年以降で発見され ることは稀である。本症例2例とも二次性徴の未発来に 対する本人また周囲の認識が低く、40歳前後になり受 診、診断、治療開始となった。治療開始の年齢について は様々な意見があるが、脳での性成熟を考慮すると可能 な限り早期治療介入が望まれる4)、5) 。治療は①二次性徴 の発来の誘発②妊孕性の獲得の2つの目的で行われる。 二次性徴の発来にはテストステロン補充療法を行うが、 妊孕性の獲得にはhCG-FSH療法単独、テストステロン を補充し二次性徴を発来維持させた後、挙児希望時に hCG-FSH療法へ切り替える方法、GnRH律動的補充療 法がある。GnRH律動的補充療法は、手技が煩雑なう えに機械使用も困難で最近は選択されない事が多い。一 般的にはhCG-FSH療法が行われ、まずhCGの筋注を 開始して二次性徴の発現を待ち、FSHの投与を開始す るのが一般的となっている6) 。一方テストステロン療法 は、挙児希望時のhCG-FSH療法への切り替えを行った 際にhCG-FSH療法に対する精巣の反応性が低下する可 能性があるという報告もある7) 。これらのことを踏まえ 症例の年齢や生活・社会環境によって、治療を選択する 必要があると考えられる。本症例は、両者とも未婚で現 段階で挙児希望はなかったが、今後の挙児希望の可能性 も考えhCG-FSH療法を開始とした。  GnRHニューロン形成/遊走に関与する遺伝子が、 Kallmann症候群の原因遺伝子として同定され、KAL1、

FGFR1、FGF8、PROK2、PROKR2、KELF、CHD7、

GNRHR、NELF、WDR11などが報告されている。本 症例は家族内発症で両者とも嗅覚脱失、視床下部性性腺 機能低下を認め、それ以外は難聴、片腎症等の随伴所 見がなく、症状が類似している事から同一遺伝子の変 異が原因の可能性が高いと考えられた。しかし、FISH 法 で はKAL1遺 伝 子 に 異 常 を 認 め ず、 上 記 に 示 し た kallmann症候群の各原因遺伝子についてシークエンス 解析も行ったが変異をみとめなかった。本邦では家族性 の場合はKAL1遺伝子異常が100%、孤発性の約30% を占めるとの報告がある。しかし、臨床的にKallmann 症候群と診断されるうちこれらの遺伝子変異を有する症 例は30%程度8) と報告されており、いまだ同定されて いない原因遺伝子の存在が示唆される。遺伝子が同定さ れることにより、子孫を残す上でも重要な情報になる とともに、病気に対する早期の治療介入が可能となる と予測される。今後さらなる原因遺伝子の同定により Kallmann症候群を含めた性腺機能低下症の病態がさら に明らかになることが期待される。 結  語  成人期に診断されたKallmann症候群の兄弟例を経験 し、報告した。原因遺伝子の解明が重要であるとともに、 本症例のように、中年期まで気付かれない症例があり、 性腺機能異常症の啓蒙も重要であると考える。 謝  辞  遺伝子解析を行って頂きました、国立成育医療研究セ ンター研究所分子内分泌研究部深見真紀先生に感謝い たします。 文  献

1)Schwanzel-Hukada M. Bick D, Pfaff DW. Brain Res Mol Brain Res. 1989; 6: 311-326

2)Renato Fraietta. Daniel Suslik Zylberstejn, Sandro C. Esteves. Hypogonadotropic Hypogonadism Revisited. CLINICS; 2013; 68(S1): 81-88

3)泉由紀子,中枢性性腺機能低下症と嗅覚障害合併疾 患における遺伝子解析,青山社,2007, 2: 12

4)Agustin Perdomo. Leandro Castaneyra-Ruiz. Ibrahim Gonzalez-Marrero . Agustin Castaney-ra-Ruiz. Juan M. Gonzalez-Toledo. Maria Castaneyra-Ruiz. Emilia M. Carmona-Calero; Medical Hypotheses; 2013; 1-3 5)近藤福次,藤井敬三,岡村廉晴,徳中荘平,高村孝夫, 八竹 直;泌尿器科紀要(1986). 32(1): 129-134; 6)玉井伸哉,堀 尚明,性腺機能低下症の治療;小児 科診療・第65巻・10号;1644-1648 7)緒方 勉,田中敏章;低ゴナドトロピン性性腺機能 不全 分子遺伝学的および臨床的側面;日本生殖内分 泌学会雑誌; Vol. 11; 2006; 11-16

A review of Kallmann syndrome: genetics, pathophysi-ology, and clinical management.

8)Robert K.Semple, KEmel Topaloglu. The recent ge-netics of hypogonadotrophic hypogonadism-novel in-sights and new questions. Clin Endocrinol (Oxf). 2010; 72: 427-435

(4)

POI

患者における血清中甲状腺自己抗体に関する検討

名古屋大学大学院医学系研究科 総合医学専攻 発育・加齢医学講座 産婦人科学

大須賀智子  岩瀬  明  バヤスラ  中原 辰夫  後藤 真紀

小谷 友美  吉川 史隆

まえがき

 POI(Primary Ovarian Insufficiency)はUpToDateR によると、40歳未満のprimary hypogonadismと定義 されている。女性におけるprimary hypogonadismは血 清FSH値の上昇を伴う卵巣機能不全を指す1) 。本邦で は、このような病態は早発閉経や早発卵巣不全と称され ている。日本産科婦人科学会の用語集によれば、早発閉 経(Premature menopause)は40歳未満で閉経に至るも の(原始卵胞を認めない)とされている2) 。一方、早発卵 巣不全(POF: Premature Ovarian Failure)は40歳未満で の卵巣性無月経であり、この中には、原始卵胞を認める がゴナドトロピンへの反応性が低下しているためゴナド トロピン分泌が上昇している、ゴナドトロピン抵抗性 卵 巣 症 候 群(Gonadotropin Resistant Ovary Syndrome;

Gn-ROS)と早発閉経の両方を含むとされる2) 。POFは、 疫学的には、30歳未満の0.1%、40歳未満の1%にみら れ、無月経患者の5~10%を占めると考えられている3) 。 一旦成立してしまうと、難治性の不妊症を呈するため、 近年の初妊/初産年齢の上昇により、その問題性が顕在 化してきている。  POFの原因としては、卵巣の手術後や放射線治療・ 化学療法後に発症する医原性、染色体異常、遺伝子異常、 原因不明などがある他、古くから、自己免疫疾患との関 連が指摘されており、甲状腺疾患との関連の報告も散見 される。  今回我々は、POIと甲状腺疾患の関連性について検 証するため、当院で加療したPOI患者における、甲状 腺自己抗体の有無等につき、検討を行った。 1.対象と方法  2003年から2012年に名古屋大学医学部附属病院産 婦人科(以下当科)で加療したPOI患者(閉経年齢40歳 未満)を対象とした。このうち、病歴から医原性と考 えられるものを除外した上で、血清中甲状腺自己抗体 (TRAb;TSHレセプター抗体、TPOAb;抗甲状腺ペル オキシダーゼ抗体、TgAb;抗サイログロブリン抗体)の 有無につき検討した。甲状腺自己抗体測定は、SRL社 に依頼し、TRAb(ECLIA法)2.0IU/L、TPOAb(ECLIA 法 )16U/ml、TgAb(ECLIA法 )28IU/ml以 上 を 陽 性 と

した。さらに、甲状腺自己抗体陽性群と陰性群間におい て、各種パラメータ〔閉経年齢、初診時のFSH( Follicle-Stimulating Hormone)値、 身 長、BMI(Body Mass In-dex)〕につき比較検討した。  統計学的解析は、ソフトウェアGraphPad Prism 6.04 により行い、すべての解析においてMann-Whitney test を用いた。 2.結  果  上記期間に当科で加療したPOI患者は21名であり、 このうち放射線治療後、化学療法後、卵巣手術歴などの ため、医原性と考えられるものが31%(7名)であった。 これらを除外した14名のうち、21%(3名)に染色体異 常を認めた。染色体異常の内訳は、三者相互転座が1名、 低頻度モザイクが2名であった。  医原性を除外した14名について、甲状腺自己抗体 の有無につき検討したところ、甲状腺自己抗体陽性が 57%(8名;うち染色体異常1名)、陰性が43%(6名; うち染色体異常2名)であった(Fig. 1)。  甲状腺自己抗体陽性患者の内訳は、TgAb陽性患者が 75%(6名)、TPOAb陽性患者が62%(5名)、TRAb陽 性患者が50%(4名)であった(Fig. 2)。甲状腺自己抗体 の検出と甲状腺疾患の治療については、初診時の不妊ス クリーニング検査にて検出され、甲状腺機能異常をきた していない症例がある一方、甲状腺機能異常を認め、そ の後内科での加療が行われた症例、甲状腺疾患加療中に、 無月経のため、当科紹介となった症例もあり、多様であっ た。  甲状腺自己抗体陰性群vs.陽性群間における閉経年齢 は33(28-39)vs.19(14-29)才(p=0.0017)であり、甲 状腺自己抗体陽性群のほうが有意に低かった。その他の パラメータである、初診時血清FSH値73.02(25.93- 151.50)vs. 46.04(24.80-169.90)mIU/ml、 身 長156.0 (150-157)vs. 155.5(153-167)cm、BMI 23.50(19.88 -28.72)vs. 21.71(18.49-27.34)kg/m2には差が認めら れなかった(Fig. 3)。

(5)

Fig.3 Comparisons of various parameters between patients with and without thyroid autoantibodies.

The age at menopause was significantly different, 19 (14-29) and 33 (28-39) (p=0.0117), but other parameters, the level of FSH, body weight and BMI doesn’t show the difference. Lines represent medians.

Fig.2 Description of the Thyroid Antibodies of each patients 4 patients (50%) had TRAb, 5 patients (62%) had TPOAb and 6 patients (75%) had TgAb. 6 patients had 2 or more thyroid antibodies. Patient 7 had chromosomal abnormality (low frequent 45, X / 46, XX mosaicism). Fig.1 Positive rate of Thyroid Antibody

In 14 participants without iatrogenic factors, 57% (8 patients) were antibody positive and 43% (6 patients) were antibody negative.

(6)

3.考  察  POIの原因としては、染色体異常、遺伝子異常、医 原性(卵巣に対する手術歴、放射線治療・化学療法など によるもの)に加え、自己免疫性の内分泌疾患との関連 が古くから指摘されている4) 。  よく知られているものとしては、自己免疫性の副腎 不 全 症(Adrenal Autoimmunity)が あ り、 初 め てPOF

とAddison病の関連について報告されたのは、いまか ら80年前、DuffらよるAddison病患者における卵巣 の萎縮についての報告であった5) 。その後、他の内分泌 疾患との関連性についても報告がみられるようになり、 1950年代には、甲状腺疾患との関連も報告されるよう になり、その後も散見されている6) 。これらの報告では、 POFのうち、自己免疫疾患の合併率は10~55%であり、 とくに甲状腺機能異常(Thyroid disorder)の合併率は12 ~33%とされている7) 。また、このような甲状腺機能 異常を有するPOF患者のうち、18%が自己免疫性甲状 腺疾患の家族歴を有していた8) 。  今回の検討では、対象となったPOI症例のうち、半 数以上で血清中甲状腺自己抗体が陽性であった。今回は 自己抗体が陽性だが甲状腺機能異常をきたしていない症 例も含まれることと、POIのうち医原性を除外している ため、今まで報告されているPOF患者中の甲状腺機能 異常患者の割合よりも高い結果となったと考えられる。 対象人数が少ないため、限定的ではあるが、POIと甲 状腺自己抗体との間に何らかの関連性の存在が示唆され る。さらに、POIかつ甲状腺自己抗体陽性の患者では、 閉経年齢が低い傾向がみられた。近年、晩婚化による、 初妊/初産年齢の上昇が顕著であり、本邦における平均 初産年齢は現在30歳を超えている。以前は、POIを来 しても、出産後であることが多かったと思われるが、現 代では深刻な不妊原因の一つとなり得る。したがって、 事前にそのリスクについて知ることは、患者にとって有 用であると考える。さらに今後は、甲状腺自己抗体陽性 患者側からみた、早発卵巣不全の頻度などが解析される ことが望まれる。 結  語  今回我々は、POIと血清中甲状腺自己抗体の関連性 について検討した。  当科におけるPOI患者のうち、半数以上で血清中甲 状腺自己抗体が陽性であり、また、甲状腺自己抗体陽性 の患者では、閉経年齢が低い傾向がみられた。  甲状腺自己抗体はより若年のPOIと関連している可 能性があり、この関係を究明することは、若年のPOI の病因解明の一助となる可能性があると考えられる。 参考文献

1)Corrine KW. Pathogenesis and causes of spontaneous primary ovarian insufficiency (premature ovarian fail-ure). UpToDate. 2014.

2)日本産科婦人科学会編集産科婦人科用語集・用語解 説集改定第2版,東京:金原出版,2008: 230. 3)宮川 勇,1. 内分泌b. 早発卵巣不全,日本産科婦人

科学会雑誌,2000; 52: 1237-45.

4)Irvine WJ, Chan MM, Scarth L, Kolb FO, Hartog M, Bayliss RI, Drury MI. Immunological aspects of pre-mature ovarian failure associated with idiopathic Ad-dison

s disease. Lancet. 1968; 2(7574): 883-7.

5)Duff GL, Bernstein C. Five cases of Addison

s disease with socalled atrophy of adrenal cortex. John Hopkins Med J. 1933; 52: 67-83.

6)Crispell KR, Parson W. The administration of purified growth hormone to a female with hypoadrenalism, hy-pothyroidism, diabetes mellitus, and secondary amen-orrhea, simulating panhypopituitarism. The Journal of clinical endocrinology and metabolism. 1952; 12(7): 881-9.

7)Forges T, Monnier-Barbarino P, Faure GC, Bene MC. Autoimmunity and antigenic targets in ovarian pathol-ogy. Human reproduction update. 2004; 10(2): 163-75. 8)Alper MM, Garner PR. Premature ovarian failure: its

relationship to autoimmune disease. Obstetrics and gy-necology. 1985; 66(1): 27-30.

Figure 2.   MRI showed hypoplasia of olfactory bulbs (⇨) in  older blother (a, b) and younger brother (c, d)Table2.Labolatory data of younger brother

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