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機械脱水処理土土塊群の締固め特性

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Academic year: 2022

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(1)

機械脱水処理土土塊群の締固め特性

国土交通省九州地方整備局 梶原康之 宮地豊 中道正人 矢野米生 右田宏文 沿岸技術研究センター 白井博巳 榊原雅人 日建設計シビル 正会員 片桐雅明 大野雅幸

1.はじめに

浚渫粘土の有効利用を図るため,浚渫粘土から強制的に間隙水を搾り出し,ある程度の強度を有する土塊を 製造し腹付け・築堤材として用いる工法が開発され,実用化にむけての検討1),2)が進められている。本研究で は,重機による敷均しを行う陸上部での機械脱水処理土土塊群の締固め特性を把握するため,突固めエネルギ ーが異なる場合の締固め曲線と突固めエネルギーと密度ならびに強度の関係を調べたので報告する。

2.機械脱水処理土

試験に用いた機械脱水処理土(以下,土塊と称す)は,4 MPa 供給圧を与える「フィルタープレス工法」

で製造した。その原材料は,新門司沖土砂処分場

3

工区に堆積していた浚渫土で,その物理的特性は,平均含 水比;143 %,平均土粒子密度;2.63 g/cm3,液性限界;85~97 %であった。

土塊は,濾布をセットした濾室内に粘土スラリーを高圧で送り込み,浸透圧密させて製造される。それゆえ,

土塊そのものの特性は浸透圧密の程度によって変化することになる。本研究では,圧密の程度を土塊の含水比 と針貫入勾配の

2

項目から管理した。

図-1 に,2 回/日の割合で採取した土塊に対して行った針貫入 試験と含水比試験の結果を示す。ただし,含水比は原泥の液性限 界で除した正規化含水比で表している。正規化含水比の平均値は

0.52

で,標準偏差は

0.02

であった。一方,針貫入勾配の平均値 は

1.02 N/mm

で,標準偏差は

0.04

であった。土塊の圧密度が低 い場合には,含水比が大きく,針貫入勾配は小さくなる。そのた め,土塊の品質を評価するうえでは,正規化含水比は上限の値が,

針貫入勾配は下限の値が規定値となる。これら材料を用いて構築 した盛土が安定して盛れたという実績1)から,図

-1

に示す範囲の 土塊は材料としての品質が確保されていると判断し,両項目の規 定値(正規化含水比:0.52以下,針貫入勾配:0.92 N/mm以上)

が製造する土塊の品質管理値になると評価した。

3.締固め特性

図-1に示した特性を有する土塊を用いて,突固めによる 締固め試験を行った。最大粒径は

80 mm

程度であったた め,モールドは直径

150 mm

を用い,加えた締固めエネ ルギーは

B

法と

E

法の

2

種類とした。

図-2に,締固め曲線を示す。同図には,試験工事で求め た

3

層目,5層目,8層目の現地密度試験の結果1)も示し てある。締固めエネルギーが大きい

E

法の方が,最適含 水比が低く,乾燥密度が高いことがわかる。また,最適含 水比を超えた領域の締固め曲線は,2%程度の空気間隙状

キーワード 機械脱水処理土,浚渫粘土,締固め特性,コーン抵抗

連絡先 〒112-0004 東京都文京区後楽 1-4-27 日建設計シビル TEL 03-5226-3070 0.00

0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8

脱水処理土の含水比/原泥の液性限界

 (N/mm)

2007データ 平均値 針貫入勾配 平均値  :1.02 標準偏差 :0.04

含水比/液性限界 平均値  :0.52 標準偏差:0.02 0.92=1.02-2.5*0.04

0.57=0.52+2.5*0.02

図-1 製造した土塊の特性と評価

0.80 0.90 1.00 1.10 1.20 1.30

30 40 50 60 70

含水比 (%)

 (g/cm3)

3層目 5層目 8層目

B-b:2.5kg,55回 E-b:4.5kg,92回

ゼロ空気 間隙曲線    va=0%

       B-b  E-b 最大乾燥密度 1.085 1.164 最適含水比   50.7  44.8 va=5%

va=5%

va=10%

va=10%

va=15%

図-2 締固め曲線と現地密度試験の結果 土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月)

‑689‑

Ⅲ‑345

(2)

態に収束し,締固めエネルギーに依存していないことも認 められる。

4.締固めエネルギーと密度・強度の関係

図-1 に示した特性を有する土塊群に加水して全体の含 水比を調整した試料に対して異なる締固めエネルギーを 与えた供試体の乾燥・湿潤密度の変化を図-3に示す。全体 の含水比が

50 %の供試体では,突固め回数が 40

回程度ま では密度が増加して,突き固めることが可能である。しか し,それ以上突き固めても密度は増加していない。

加水して全体の含水比を増加させた含水比

53 %では,

突固め回数

20

回までは密度は増加したが,それ以上突き 固めてもほとんど密度は増加していない。また,含水比

60%の場合には,今回の実験条件ではほとんど変化して

いないことがわかる。

図-4は,図-2に示した締固め曲線と図-3に示した乾燥 密度と全体含水比の関係である。含水比

50 %の場合,突

固め回数が

8

回のものは,空気間隙率が

15 %程度の締固

り方で,さらなる突固めで空隙をつぶすことが可能であ る状態と判断できる。一方,含水比

60

%の場合には,

空気間隙率が

3 %程度で,締固め曲線が収束している状

態にあり,その後の締固めが困難な状態となっている。

同じことが,含水比

50,53 %における締固め回数が多く

密度が増加していない領域にあてはまる。

突き固めた試料に対して実施したコーン貫入試験の結 果を図-5 に示す.3回行った各データを白抜きマークで,

同条件の平均値を塗りつぶしたマークを直線で結んでい る。含水比

50%のコーン指数が大きく,含水比が増加す

るにつれて

qc

が小さくなっている。これは図-4に示した 供試体の密度に大きく関連している。また,突固め回数が

20

回のものが各ケースとも最も

qc

が大きく,それ以上突 き固めると

qc

が低下しているが,その量は大きくないこ とがわかる。

5.まとめ

1)

機械脱水処理土土塊群は,突固めにより締め固められるが,ある密度以上には突き固められない。

2)

その密度は,供試体の含水比により定まるもので,締固め曲線との関係で説明できる。

3)

突き固めた機械脱水処理土土塊群は,突固めエネルギーの増加とともに

qc

値が増加していくが,ある値 以上を加えると

qc

値が低下していくという特性を有する。ただし,その低下量はそれほど大きくなかった。

謝辞:本研究を行うにあたり,関門航路浚渫土減容化検討委員会(委員長:善功企九州大学教授)から有意義 な助言をいただいた。関係各位に感謝の意を表します。

参考文献:

1)

中道ら:脱水処理土の護岸裏埋め材性能を求めるための現地試験施工,海洋開発論文集,

Vol.24, pp.357-362, 2008.

2)

中道ら:機械脱水処理した浚渫土による盛土の特性と設計手法の提案,第

8

回環境地盤工学シンポジウム(投稿中)

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500

0 20 40 60 80 100 120 140 160 突固め回数 回/層

 qc (kN/m2)

含水比:50%

個々のデータ:含水比:50%

含水比:53%

個々のデータ:含水比:53%

含水比:60%

個々のデータ:含水比:60%

図-5 突固め回数とコーン指数の関係 図-3 突固め回数と乾燥・湿潤単位体積重量の関係

8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

0 20 40 60 80 100 120 140 160 突固め回数 回/層

湿 (kN/m3)

湿潤_含水比:50%

乾燥_含水比:50%

湿潤_含水比:53%

乾燥_含水比:53%

湿潤_含水比:60%

乾燥_含水比:60%

0.80 0.90 1.00 1.10 1.20 1.30

30 40 50 60 70

含水比 (%)

 (g/cm3)

w=50%

W=53%

w=60%

B-b:2.5kg,55回 E-b:4.5kg,92回

ゼロ空気 間隙曲線    va=0%

       B-b  E-b 最大乾燥密度 1.085 1.164 最適含水比   50.7  44.8

va=5%

va=5%

va=10%

va=10%

va=15%

図-4 異なる締固めエネルギーでの密度変化と締固め曲線 土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月)

‑690‑

Ⅲ‑345

参照

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