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貫入式土圧計の作動特性と周辺地盤の応力解析

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Academic year: 2022

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(1)III-A301. 貫入式土圧計の作動特性と周辺地盤の応力解析 東洋大学大学院. 学生員. 川中島寛幸. ㈱テクノソール. 正会員. 中川. 幸洋. 東洋大学工学部. 正会員. 石田. 哲朗. 1.はじめに これまでの土圧計に関する研究より、受圧板周辺に生じる応力誤差(以下、応力集中と記す)は、計器の 硬さや形状、寸法等に影響を受けることがわかっている。しかし、その影響の詳細については不明な点が多 い。ここでは、研究対象としている貫入式土圧計の受圧板の厚みを変化させ、応力集中の影響を、FEM 解 析と Tsitovich(チトビッチ)らによる応力集中理論から解明することを試みた。 2.解析方法 FEM 解析での解析条件図を図1(a)に示す。供試体中央に土圧計を設置し、土と土圧計の境界へ接触面を 設けており、底面は水平・鉛直方向を拘束とした状態でモデル化させている。また、底面以外の面へは、拘 束圧を負荷させ解析を実施した。受圧板の厚み増加の解析においては、土圧計受圧板と同様の面積及び厚み を有する板部材を 1〜4 枚接着することをモデル化し、各段階ごとの解析を行った。一例として、板部材を 4枚接着した状態の解析モデルを図1(b)に示す。なお、板部材 の 材 質 に は ア クリ ル と ス テ ン レ ス の 2 パ タ ーン を 設 定 し 、 周 辺地盤材料には砂質土(珪砂 D r=30%と 60%)を用いた。これ 土圧計. らの弾性係数を表1に示す。 Tsitovich らによる応力集中に関する式(1)においても、FEM. 400. 解析と同様に受圧板の厚み変化に伴う場合分けをし、応力集中 による応力増分率を算出した。ただし、式(1)は土圧計と板. 板部材. 部材を同一の材質とした場合の計算式であるため、今回はステ ンレスとして算出した結果を報告する。 B Eg ⋅ −1 D Es 応力増分率 = ・・・・・・ (1) π (1 − ν s2 ) B Eg ⋅ ⋅ +1 H Es 4 ここに、B は受圧部の有効径、D と H はそれぞれ受圧器の外径. 【㎜】. 200. (a)条件確認図. 図1. と厚さ、Eg は受圧器の変形係数、Es と ν s はそれぞれ土の変形. 表1. 係数とポアソン比である。. 図 2 は、珪砂 D r=30%に拘束圧 300kN/m2 を負荷させた際の各. アクリル. 受圧板厚(H ㎜)別の FEM 解析による応力分布を示した図であ. ステンレス. る。濃い色になる程、高い応力状態であることを示している。. 珪砂(Dr=30%). すなわち、受圧板の厚み増加に伴い、地盤内応力の増加傾向が. FEM 解析条件. 解析に用いた弾性係数. 材料名. 3.解析結果及び考察. (b)厚み増加時モデル. 珪砂(Dr=60%). ヤング率. ポアソン比. E(kN/m 2 ). ν. 6. 2.94×10. 0.300. 8. 0.275. 4. 0.300. 5. 0.300. 2.1×10. 5.0×10 1.5×10. 認められる。なお、珪砂 D r=60%についても同様の結果が認められた為、ここでは珪砂 D r=30%の場合のみ の応力分布図を示している。また、具体的な出力値から作成したグラフを図 3 に示す。各出力値より近似 線も求めている。FEM 解析出力値はステンレスの影響を直接的に受けることを避けるため、受圧部より約 6 KeyWords:土圧計,応力,FEM 解析 〒350-8585 埼玉県川越市鯨井 2100 東洋大学工学部環境建設学科 Tel./Fax.:0492-39-1409 〒300-3253 茨城県つくば市大曽根 3816-1 株式会社 テクノソールつくば試験室 Tel.:0298-64-8499, Fax.:0298-64-8498. -602-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) III-A301. ㎜ほど離した位置で出力させている。その為、実際に受圧部へ作用する応力より若干小さい値であることが 考えられる。以上の FEM 解析結果より、受圧板の厚み増加に伴い出力値は増加する傾向が認められる。一 定の厚みをこえると出力値が安定しているのは、受圧部より離れた位置で数値を出力させている為、応力集 中発生要因である剛性差の影響が生じているからだと考える。厚み増加に使用する板部材をアクリルとした 場合についても、ほぼ同様の結果が得られた。 330 320. ×. ×. ×. ×. 出力値 σx(kN/ ). 土圧計. ×. 310 300 290. 受圧部. 図2. <H=12>. <H=16>. 近似線(珪砂Dr60). <H=20> 受圧板厚:H(㎜). 厚 準の. 基. 4(. 図3. FEM 解析応力分布図(珪砂 D r =30%). 1枚. 材 板部. +. 8(. ). ). み). 厚み. × :解析値出力位置. <H=8>. 珪砂【Dr60】. 近似線(珪砂Dr30). 280. =0. <H=4>. 珪砂【Dr30】. (+. 12. 2枚. 材 板部. (+. 16. 枚) 材4 部 (+板 受圧板の厚み H(㎜) 20 ). 3枚. 材 板部. FEM 解析出力値及び近似線. 図 4 は拘束圧 300kN/m2 が負荷された場合の各受圧板の厚みに対する Tsitovich の応力集中理論値を示した ものである。FEM 解析同様、受圧板の厚み増加に伴う応力増加傾向が確認できる。 FEM 解析・理論値ともに、各値より得られる近似線から厚み「0」の出力値を推測することができる。ど ちらの図も、拘束圧とほぼ等しい 300kN/m2 を. 密度の小さい方が応力集中による影響(応力 増分)は大きいといえる。これは、土圧計と 地盤材料との剛性差が影響していると考えら. ) σx(kN/. いるといえる。地盤材料の違いについては、. 700. 出力値. 示しており、真の土圧に近い値が予測できて. 600 500 400. れる。この原理として、地盤材料の密度が小 さくなると土の剛性は小さくなり、土と土圧 計との剛性差が大きくなることにより、応力 集中の影響は大きくなるということである。. 珪砂【Dr30】. 珪砂【Dr60】. 近似線(珪砂Dr30). 近似線(Dr60). 300 ) ) ) ) ) =0 4枚 3枚 2枚 1枚 厚み 材 材 材 材 厚み の 部 部 部 部 基準 +板 (+板 (+板 (+板 4( 8( 20 受圧板の厚み H(㎜ 16 12. 図4. 4.あとがき. 理論値及び近似線. 今回の解析により、受圧板の厚みは薄い方が応力集中による影響を軽減できることが証明された。すなわ ち、受圧板は貫入時の地盤からの反力に対する強度を有する範囲で最小の厚みとする必要があり、本研究の 対象とした貫入式土圧計は最適な厚み(4 ㎜)であるということがいえる。また、本土圧計を応用し、厚み の異なる土圧計を複数設置することにより得られる近似線から、厚み「0」の値を予測することができると 考える。すなわち、地盤内の真の土圧に近い値を予測できると考えられる。 最後に、本報は、東洋大学の卒論生である藤崎智一君、藤井祐樹君、竹内俊輔君らに実験やデータ整理を 担当してもらった。ここに記して、心から感謝の意を表する次第である。 参考文献 1)中川幸洋・辰井俊美・石田哲朗:土圧計の検定に関する研究(その 1) ,土木学会第 52 回年次学術講演会概要集,3-A,pp.672-673,1997. 2)佐藤雅宏・石田哲朗・辰井俊美・中川幸洋:山留め工事での新しい情報化施工管理手法の開発,土と基礎,Vol.45-10,pp.5-8. 3)松澤 宏:土圧計の作動特性と検定について,土と基礎,Vol.30-7,pp.71-76. 4)松澤 宏・石井恒久:土中土圧計四種の作動に関する研究,土木学会論文報告集,第 203 号,pp.29-44,1972.. -603-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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