医療介護福祉情報と憲法 : 医療・介護・福祉情報 の保護と共有・公開・公表
著者 竹中 勲
雑誌名 同志社法學
巻 58
号 7
ページ 45‑93
発行年 2007‑03‑31
権利 同志社法學會
URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000011109
医療介護福祉情報と憲法 四五同志社法学 五八巻七号
医療介護福祉情報と憲法
― 医療・介護・福祉情報の保護と共有・公開・公表 ―
竹 中 勲
はじめに一 医療介護福祉情報の取扱いに対する憲法的規律の類型化
︵一︶ 医療介護福祉情報の類型化 ︵二︶ 医療介護福祉情報の取扱いに対する憲法的規律の類型化二 憲法上の自己決定権を具体化する医療介護福祉サービス利用者の権利法制と医療介護福祉情報 ︵一︶ ﹁生命・身体のあり方に関する自己決定権﹂の一内容としての﹁医療方法・介護方法選択の自由﹂
︵二︶ 医療・介護サービス提供におけるインフォームド・コンセントの要件 ⑴ インフォームド・コンセントの要件の根拠 ⑵ インフォームド・コンセントの要件と適正処遇をうける権利 ⑶ インフォームド・コンセントの要件の下で提供を求められる情報の範囲
︵二四一三︶
医療介護福祉情報と憲法 四六同志社法学 五八巻七号
︵三︶ 医療介護福祉サービス利用者の権利法制と医療介護福祉情報三 憲法上のプライヴァシーの権利を具体化する個人情報保護法制と医療介護福祉情報 ︵一︶ 憲法上のプライヴァシーの権利と個人情報保護法制との関係 ︵二︶ 個人情報保護法制における医療介護福祉情報の取扱い基準 ⑴ 医療介護福祉情報の取扱いを規律する法律・条例・ガイドライン ⑵ 民間部門における医療介護福祉情報の取扱い基準と個人情報保護法等 ︵ア︶ 適用対象機関と適用対象情報 ︵イ︶ ﹁自己情報を収集されない権利﹂の具体化 ︵ウ︶ ﹁自己情報を収集目的をこえて利用︵外部提供等︶されない権利﹂の具体化 ︵エ︶ ﹁自己情報の本人開示請求権﹂の具体化 ︵オ︶ ﹁自己情報の訂正・消去・利用停止請求権﹂の具体化 ⑶ 公的部門における医療介護福祉情報の取扱い基準と行政機関個人情報保護法等四 憲法上の政府情報公開請求権を具体化する情報公開法制と医療介護福祉情報 ︵一︶ 憲法上の政府情報公開請求権と情報公開法制との関係 ︵二︶ 情報公開法制における医療介護福祉情報の取扱い基準 ⑴ 行政機関情報公開法における医療介護福祉情報の取扱い基準 ⑵ 情報公開条例における医療介護福祉情報の取扱い基準五 憲法上の医療介護福祉サービス提供体制整備要求権を具体化する医療介護福祉法制と医療介護福祉情報 ︵一︶ 憲法二五条を根拠とする医療介護福祉サービス提供体制整備要求権 ︵二︶ 憲法上の医療介護福祉サービス提供体制整備要求権を具体化する法制
⑴ 医療法等 ︵二四一四︶
医療介護福祉情報と憲法 四七同志社法学 五八巻七号 ⑵ 介護保険法等
⑶ 社会福祉法等 ︵三︶ 医療介護福祉個人情報の保護と例外的共有 ⑴ 社会権実現立法・行政・司法における自由権・自己決定権尊重アプローチ ⑵ 医療介護福祉個人情報の保護と例外的共有
︵二四一五︶
はじめに
本稿 は ︑ 医療 ・ 介護 ・ 福祉情報 の 取扱 いに 対 する 憲法的規律 の 内容 ︑ および ︑ 同憲法的規律 の 内容 を 具体化 する 法制 ︑ について 概観 しようとするものである
︵︒
1︶二一世紀 における 高齢者 ・ 障害者等 の 適正 な 処遇 を 確保 するためのあるべき 法 ・ 行政 システム
︵について 考察 するとき ︑
2︶医 療 ・ 介 護 ・ 福 祉 サ ー ビ ス を 連 動 的 に 提 供 す る 体 制 の 確 立 が 求 め ら れ ︑ こ の 観 点 か ら ︑﹁ 医 療 ・ 介 護 ・ 福 祉 サ ー ビ ス 提 供 機 関 が ︑ 各 サ ー ビ ス 利 用 者 個 人 に 関 す る 情 報 を 共 有 ・ 共 同 利 用 す る こ と の 必 要 性 ﹂ が 説 か れ る こ と が あ る ︒ し か し ︑
こうした 個人 に 関 する 情報 の 共有 ・ 共同利用 の 必要性 を 認識 しつつも ︑ なお ︑ 当該 サービス 利用者個人 の 尊厳 ・ 自律 ・ 精 神 的 安 定 を 確 保 す る た め に は ︑﹁ 医 療 ・ 介 護 ・ 福 祉 サ ー ビ ス 利 用 者 個 人 に 関 す る 情 報 の 適 正 な 取 扱 い の 必 要 性 ﹂ が 確
認 されなけれ ば ならないであろう ︒ また ︑ こうした 個人 に 関 する 情報 の 適正 な 取扱 い 基準 の 確立 は ︑ 良好 な 医療 ・ 介護 ・ 福祉 サービス 提供体制 の 重要 な 一内容 ないし 前提条件 として 位置 づけられるべきものであろう
︵︒
3︶本稿 は ︑ このような 問題意識 に 基 づき ︑ 医療 ・ 介護 ・ 福祉情報 の 憲法上 の 位置 づけについて 検討 しようとするもので
医療介護福祉情報と憲法 四八同志社法学 五八巻七号
ある ︒
一 医療介護福祉情報の取扱いに対する憲法的規律の類型化
︵一︶ 医療介護福祉情報の類型化 本稿 では ︑ 医療情報 を ﹁ 医療 ・ 看護 に 関 する 情報 ﹂︑ 介護情報 を ﹁ 介護 に 関 する 情報 ﹂︑ 福祉情報
︵医 ら 義 定 な 密 厳 の 念 概 ﹂ 療 ん ︒﹁ る え と か く 広 ︑ て し と ﹂ 報 の 論 点 が あ る い
︵を 情 する 関 に 福祉 ﹁
4︶を た 条 五 二 法 憲 ︑ り あ が し さ ︑ は で 下 以 ︑
5︶具 体 化 す る 主 要 な 法 律 の 一 つ で あ る 医 療 法
︵昭和二三年法律二〇五号︶に い う 医 療 概 念 を 念 頭 に お い て ︑ 医 療 情 報 の 概 念 をとらえることとする ︒ 医療法一条 の 二第一項 は ﹁⁝ その ︹ 医療 の ︺ 内容 は ︑ 単 に 治療 のみならず ︑ 疾病 の 予防 のため
の 措置及 びリハビリテーションを 含 む 良質 かつ 適切 なものでなけれ ば ならない ﹂ と 規定 しており ︑ 同法 に いう 医療概念 は ﹁ 治療 ﹂ に 限定 されず ︑ 疾病 の 予防 のための 健康診断等 の ﹁ 予防 ﹂・ ﹁ 保健
︵﹂ の 側面 をも 一部包摂 するものとなってい
6︶る ︒ 以下 では ︑ 広 く ﹁ 健康情報 ﹂ をも 包摂 する 意味 で ﹁ 医療情報 ﹂ という 用語 を 用 いることとする ︒
医療介護福祉情報 は ︑ 情報主体 の 差異 を 基準 として ︑ ①個人 に 関 するもの ︑ ② ︵ 医療法人等 ︶ 団体 に 関 するもの ︑ ③ その 他 の ︵ 個人 ・ 団体以外 の ︶ もの ︑ とに 大別 されうる ︒ そして ︑ ① は ︑ 個人情報 = 特定個人 が 識別 されうる 情報 ︵ ① ア ︶ と ︑ 特定個人 が 識別 されえないもの ︵ ① イ ︶ とに 分 かれる ︒ また ︑ ① は ︑ その 重要度 ・ 重大性 の 程度 ― いわゆるセ
ン シ テ ィ ヴ ︵ sensitive ︶ 性
︵護 の シ ァ ヴ イ ラ プ ︑ さ 強 の 性 保 度 要 ・ 性 要 必 の 匿 秘 ︑ さ 強 ー
7︶︵含 すべてをいい ここにいう ﹁ 個人情報 ﹂ は 特定個人識別情報 ︑ なお 死者 に 関 する 個人識別情報 をも ︑ ︒ されうる 類型化 ― の 準 差 異 を 基 し と て ︑ さ ら に
8︶む 概念 であるが ︑ 後述 するように ︑ 二 〇〇 三年 の 個人情報保護法 における ﹁ 個人情報 ﹂ の 定義規定 ︵ 二条一項 ︶ は ︿ 特
︵二四一六︶医療介護福祉情報と憲法 四九同志社法学 五八巻七号
定 個 人 識 別 情 報 で 生 存 す る 個 人 に 関 す る も の ︵ つ ま り ︑ 死 者 個 人 識 別 情 報 を 含 ま な い も の ︶﹀ と し て い る ︒ ② は ︑ 特 定 の 団体 が 識別 されうるもの ︵ ② ア ︶ と ︑ 特定 の 団体 が 識別 されえないもの ︵ ② イ ︶ とに 分 かれる ︒
︵二︶ 医療介護福祉情報の取扱いに対する憲法的規律の類型化 医療介護福祉情報 の 取扱 いに 対 する 憲法的規律 の 内容 は ︑ ⒤ 取扱者 が 公権力 ︵ 国公立病院 を 含 む ︶ か 私人 ︵ 民間病院 など ︶ かの 差異 ︑ 個人情報自体 の 差異 ― 医療個人情報 と 介護個人情報 と 福祉個人情報 のいずれであるかの 差異 ︑ およ び ︑ それぞれの 個人情報 ︵ たとえ ば 医療個人情報 ︶ の 場合 にもその 種別 ・ 内容 の 差異 ・ 重要度 の 差異 ― に 応 じて ︑ 異 な
る 可能性 がある ︒
医療介護福祉情報 の 取扱 いに 対 する 憲法的規律 について 検討 する 際 ︑ 関係 する 憲法条文 ・ 権利 としては ︑ ①憲法一三
条 を 根拠 とするプライヴァシーの 権利 ︑ ②憲法一三条 を 根拠 とする 自己決定権 ︑ ③憲法二一条等 を 根拠 とする 政府情報 公開請求権 ︑ ④ ︵ 医療提供機関 の 監視問題 ・ 医療過誤問題 の 報道 などと 関連 して ︶ 憲法二一条 を 根拠 とする 取材 の 自由 ・
報道 の 自由 ︑ ⑤ ︵ 医学研究 などとの 関連 で ︶ 憲法二三条 の 学問 の 自由 ︑ ⑥憲法二五条一項 ・ 二項 を 根拠 とする 医療 ・ 介 護 ・ 福祉 サービス 提供体制整備要求権 ︑ などを 想定 することができよう ︒ 以下 では ︑ ②①③⑥ の 四類型 を 基本的 に 念頭
において ︑ 個別的検討 を 行 う ︒
︵二四一七︶
医療介護福祉情報と憲法 五〇同志社法学 五八巻七号
二 憲 法 上 の 自 己 決 定 権 を 具 体 化 す る 医 療 介 護 福 祉 サ ー ビ ス 利 用 者 の 権 利 法 制 と 医 療 介 護 福 祉 情 報
︵一︶ ﹁生命・身体のあり方に関する自己決定権﹂の一内容としての﹁医療方法・介護方法選択の自由﹂
憲 法 上 の 自 己 決 定 権 は ︑ 憲 法 一 三 条 後 段 ︵﹁
生命︑自由及び幸福追求に対する国民の権利については︑公共の福祉に反しない 限り︑立法その他の国政の上で︑最大の尊重を必要とする﹂︶ を 根拠 として 承認 されている ﹁ 新 しい 人権 ﹂ の 一 つである
︵︒
9︶個人 は ︑ 自己 の 身体 ・ 精神 に 疾病 ︵ 疾患 ︶ をもつに 至 った 場合 に ︑ あるいは 疾病 の 予防 のために ︑︵ 医薬品選択 を 含 め ︶ どのような 医療 ︵ 治療 ︶ サービスを 受 けるかについて ︑ 選択 ・ 自己決定 を 行 う ︒ また ︑ 日常生活動作等 につき 他者 の 介
護 ・ 介助 を 必要 とする 状態 に 至 った 場合 に ︑ どのような 介護 ・ 福祉 サービスを 受 けるかについて ︑ 選択 ・ 自己決定 を 行 う ︒ この ﹁ 医療方法選択 の 自由 ﹂︵ 医療 を 受 けるか 否 かについての 選択 の 自由 を 含 む ︶︑ および ︑﹁ 介護方法選択 の 自由 ﹂
は ︑ 憲法上 の 自己決定権 の 一類型 である ﹁ 生命 ・ 身体 のあり 方 に 関 する ︵ についての ︶ 自己決定権
︵のと 解 することができる ︒ ﹂ の 一内容 をなすも
10︶医療 ・ 介護 サービス 利用者 が 医療 ・ 介護方法選択 の 自由 を 行使 しようとする 場合 ︑ それが 意味 あるものとなるために は ︑ まず ︑ ①医療 ・ 介護方法 につき 選択肢 があり ︑ 当該医療 ・ 介護方法 に 関 する 情報 が 入手 できること ・ 提供 されるこ
と ︑ が 不可欠 である ︒ そして ︑ ① の 条件整備 に 加 えて ︑ ②医療 ・ 介護提供者 ︵ 医師等 ︶ や 提供機関 ︵ 病院等 ︶ に 関 する 選択肢 があり ︑ 当該提供者 ・ 提供機関 に 関 する 情報 が 入手 できること ・ 提供 されること ︑ が 不可欠 である ︒
︵二四一八︶医療介護福祉情報と憲法 五一同志社法学 五八巻七号
︵二︶ 医療・介護サービス提供におけるインフォームド・コンセントの要件 ⑴ インフォームド・コンセントの要件の根拠 患者 の 医療方法選択 の 自由 を 促進 する 法理論 として ︑ また ︑ 本稿前記 ︵ 一 ︶ ①② における 情報提供 を 促進 する 法理論
と し て ︑ こ れ ま で ︑ 医 療 サ ー ビ ス 提 供 者 ・ 提 供 機 関 の 法 的 義 務 に 関 す る イ ン フ ォ ー ム ド ・ コ ン セ ン ト ︵ informed
consent ︶ の 法理 ・ 要件 ― つまり ︑ 医療提供者 ・ 提供機関 は ︑ 患者等医療 を 受 ける 者 に 当該医療方法 に 関 する 十分 な 説明 ・ 情報提供 を 行 い ︑ 事前 にその 者 の 同意 を 得 ておかなけれ ば ならないとの 要件 ︵ 以下 ﹁ I C の 要件 ﹂ と 略称 する ︶ ― が 展 開 さ れ て き た ︒ 介 護 サ ー ビ ス も ﹁ 身 体 ・ 精 神 に 対 す る 侵 襲 ﹂ の 側 面 を も つ こ と が あ る 点 に 照 ら せ ば ︑︵ 医 療 に 関 し て 展 開 さ れ て き た ︶ I C の 要 件 は ︑ 介 護 サ ー ビ ス の 提 供 に お い て も ︑︵ 医 療 と 介 護 と で の 当 該 侵 襲 の 程 度 等 の 差 異 に 留 意 し つつではあるが ︶ 基本的 には 妥当 するものといえよう
︵︒
11︶I C の 要 件 の 根 拠 と し て は ︑ 二 様 の も の が あ る ︒ I C の 要 件 は ︑〝 医 療 は 患 者 等 医 療 を 受 け る 個 人 の 生 命 ・ 身 体 ・ 精 神 に 対 する 侵襲 である 〟 という 理解 を 前提 として ︑ 当該医的侵襲 を 合法化 ・ 適法化 するための 要件 の 一 つである ︒ この
こ と に 着 目 す る と ︑ I C の 要 件 の 根 拠 は ︑ 第 一 に ︑﹁ 生 命 ・ 身 体 ・ 精 神 へ の 侵 襲 を う け な い 権 利 ﹂︵ い わ ゆ る right to
bodily integrity ︶= ︿ 選択 の 自由 ・ 自己決定 の 自由 を 内実 としない 権利 ﹀ に 求 められることになろう
︵なお︑﹁生命・身体・精神への侵襲をうけない権利﹂の憲法上の根拠規定としては︑憲法一三条後段の﹁生命に対する権利﹂や身体・精神を保護する憲法諸
規定をあげることができる︶
︒ 第 二 に ︑﹁ 生 命 ・ 身 体 の あ り 方 に 関 す る 自 己 決 定 権 ﹂ = ︿ 選 択 の 自 由 ・ 自 己 決 定 の 自 由 を 内
実 とする 権利 ﹀ が ︑ I C の 要件 の 根拠 となる ︒ 自己決定能力 ・ 判断能力 の 有無 にかかわらず 妥当 するという 点 に 着目 す
ると ︑ 前者 は ︑ I C の 要件 の 第一次的 ・ 根源的 な 根拠 であるととらえることができる ︒
︵二四一九︶
医療介護福祉情報と憲法 五二同志社法学 五八巻七号
⑵ インフォームド・コンセントの要件と適正処遇をうける権利
I C の 要 件 は ︑ 憲 法 一 三 条 前 段 の 個 人 の 尊 重 原 理 ︵ 個 人 と し て の 適 正 処 遇 の 原 理 ︶︑ 同 条 後 段 の 生 命 自 由 幸 福 追 求 権 ︵ 適 正 な 処 遇 を う け る 権 利 ︶ と 関 連 づ け て 理 解 さ れ る 必 要 が あ ろ う ︒ 現 代 立 憲 主 義 型 憲 法 の 一 つ で あ る 日 本 国 憲 法 の 念 頭 に 置 く 人間像 ︵ 憲法一三条 にいう ﹁ 個人 ﹂ 像 ︶ は ︑ 基本的 には ︑﹁ 具体的人間 ﹂ 像 であると 解 されている ︒ 具体的人間 ︑ 日 々 日 常 を 生 き る 個 人 ︑ 生
なまの 人 間 ︑ 生 身 の 人 間 に は 多 様 な 者 が み ら れ る ︒ た と え ば ︑︵ 近 代 立 憲 主 義 憲 法 の 念 頭 に 置 く
抽象的人間像 の 下 で 重視 されていた 精神的自律性 ないし ︶ 判断能力 ・ 自己決定能力 の 程度 を 基準 とすれ ば ︑ 具体的人間 は ︑ この 能力 が 十分 な 個人 ︑ この 能力 が 不十分 な 個人 ︑ この 能力 を 欠如 した 個人 ︑ の 三 つに 類型化 されうる ︒ 憲法一三
条 前 段
︵﹁すべて国民は︑個人として尊重される﹂︶ は ︑ 個 人 の 尊 重 原 理 ︵ 国 民 一 人 ひ と り が か け が え の な い 存 在 で あ る と の 考 え 方 ︑ な い し ︑ 諸 個 人 の 共 存 ・ 共 生 の 原 理 ︶︑ 換 言 す れ ば ︑ 前 記 三 類 型 の い ず れ の 個 人 も 公 権 力 等 に よ り か け が え の
な い 存 在 と し て 尊 重 さ れ ︑ 適 正 な 処 遇 ・ 取 扱 い が な さ れ な け れ ば な ら な い と の 原 理 ︵ 個 人 と し て の 適 正 処 遇 の 原 理 ︶︑ を 宣明 したものであると 解 することができる ︒ また ︑ 憲法一三条後段 の 生命自由幸福追求権規定 は ︑ 同条前段 とあいま
って ︑﹁ 実体的 にも 手続的 にも 適正 な 処遇 をうける 権利 ﹂ を 保障 したものと 解 することができる ︒
憲法一三条 が 要請 する ﹁ 適正処遇 ﹂ の 内容 は ︑ A ﹁ 自己決定権 の 尊重 を 内実 とする 適正処遇 ﹂ と B ﹁ 自己決定権 の 尊
重 ということでは 説明 できない 適正処遇 ﹂ とに 類型化 されうる ︒ A は ︑ A ア ﹁ 自己決定 の 尊重 を 内実 とする 自己決定権 の 尊重 ﹂ と A イ ﹁ 自己決定 の 尊重 とはいえないがなお 自己決定権 の 尊重 といいうるもの ﹂ とに 分 かれる ︒ A アの 原理 は ︑
当 該 処 遇 時 に ﹁ 判 断 能 力 が 十 分 な 個 人 ﹂ に つ い て ︑ 基 本 的 に 妥 当 す る ︒﹁ 判 断 能 力 が 不 十 分 な 個 人 ﹂ に つ い て も ︑ 自 己 決 定 可 能 な 事 項
︵たとえば︑未成年者でも判断可能な事項︑認知症高齢者の現存能力・残存能力で判断可能な事項︶に つ い て は ︑
同 様 に ︑ 基 本 的 に A ア の 原 理 が 妥 当 す る ︒ 当 該 処 遇 時 に ﹁ 判 断 能 力 を 欠 如 し た ︵ 自 己 決 定 で き な い ︶ 状 態 に あ る 個 人 ﹂
︵二四二〇︶医療介護福祉情報と憲法 五三同志社法学 五八巻七号
に つ い て は ︑ 事 前 の 指 示 書
︵当該個人が判断能力を失う以前に︑将来において判断能力を失った場合に自己にしてほしい処遇の内容について示した文書︹リビング・ウィルなど︺︶
が あ る 場 合 に は ︑ こ の 事 前 の 指 示 を 尊 重 す る こ と を 内 容 と す る 処 遇 は ︑ A
イの 一内容 ととらえることができよう ︒
﹁ 判断能力 を 欠如 した 個人 ﹂ のうち ︑ 事前 の 指示書 がない 場合 や 一度 も 判断能力 を 備 えるに 至 ったことのない 個人 ︵ 新
生児 など ︶ については ︑ B の 原理 が 妥当 する ︒ B の 原理 につき 憲法自体 が 明記 する 例 としては ︑ 憲法一三条後段 の ﹁ 生 命 に 対 する 権利 ﹂︵ の 一内実 である ﹁ 生命 を 享受 する 自由 ﹂︹ 殺 されない 権利 ︺︶ ︑ 憲法一八条前段 ︑ 憲法三六条 などがあ
り ︑ こ れ ら は 前 記 三 類 型 の い ず れ の 個 人 に も 妥 当 す る ︒ ま た ︑ 少 な く と も ︑﹁ 判 断 能 力 が 不 十 分 な 個 人 ﹂ や ﹁ 判 断 能 力 を 欠 如 し た 個 人 ﹂ に つ い て は ︑ パ タ ー ナ リ ス テ ィ ッ ク な 介 入
︵=他者が本人の利益の確保︹本人の保護︺を目的として︑本人の自己決定・自由・消極的権利を制約する行為・介入︶
が ︑ 本人 の 適正処遇 の 内容 となりうる ︒ もっとも ︑ この 場合 にも ︑ 同 介入 に 対 しては ︑﹁ 自己決定権 ﹂ 尊重原理 ︵ 一三条後段 ︶ に 照 らし ︑﹁ 被介入者個人 の 独自 の 生 き 方 ・ 方針 の 尊重 の 要件 ﹂
による 限定 が 加 えられなけれ ば ならない
︵︒
12︶なお ︑ I C の 要件 との 関連 で ︑ 処遇時 に ﹁ 判断能力 が 欠如 した 状態 にある 患者 ﹂ について ︑ 患者 の 意思 の ︵ 家族 によ
る ︶﹁ 代行 ﹂・﹁ 代諾 ﹂﹀ という 表現 が 用 いられることがある ︒ が ︑ こうした 状況 は ︑︿ ﹁ 代行 ﹂・﹁ 代諾 ﹂﹀ ではなく ︑ むしろ ︑ ︿﹁ 判断能力 の 欠如 した 個人 ﹂ の 処遇 に 関 する ﹁ 他者決定 ﹂・﹁ 他者承認 ﹂﹀ とでも 表現 されるべきものであり ︑ したがって ︑ 本人 ︵ 当該患者 ︶ の 権利利益 と 緊張関係 にたつ ﹁ 他者決定 ﹂・ ﹁ 他者承認 ﹂ が 正当化 されるための 実体的 ・ 手続的要件 の
解明 がなされるべきこととなる ︒
︵二四二一︶
医療介護福祉情報と憲法 五四同志社法学 五八巻七号
⑶ インフォームド・コンセントの要件の下で提供を求められる情報の範囲
I C の 要件 の 根拠 には 二様 のものがあると 理解 した 場合 ︑ この 区別 ・ 識別 が 具体的 にいかなる 効果 をもたらすかが 問 題 になりうる ︒ 試論 として 一般的 に 述 べれ ば ︑I C の 要件 の 下 で 提供 を 求 められる ﹁ 当該医療方法 の 選択 に 必要 な 情報 ﹂
の 範 囲 は ︑ 医 的 侵 襲 を う け な い 権 利 に 基 礎 づ け ら れ た I C の 要 件 の 場 合 に は ︑﹁ 合 理 的 な 患 者 ﹂・ ﹁ 合 理 的 な 医 療 水 準 ﹂ を 基 準 と し て ︑ 自 己 決 定 権 に 基 礎 づ け ら れ た I C の 要 件 の 場 合 は ︑︵ ﹁ 合 理 的 な 医 療 水 準 ﹂ に 加 え て ︶﹁ 当 該 患 者 ﹂ を 基
準 として ︑ 決定 されることになろう ︒
I C の 要件 が 究極的 に 保障 するのは ︑︵ 本稿五 ︵ 一 ︶ で 後述 する ︶﹁ 基幹的 な 人格的自律権 ﹂・ ﹁ 基幹的権利 としての 自 己人生創造希求権 ﹂ である
︵す ︵ 療方法 の 選択決定 という ︑ 自己 の 人生創造希求 その 人 なりのまとまりのある 人生 をつくりあげることを 模索 し 希求 患者 当該医 ﹁ が ︑ の は 照 らせ ば ︑ I C の 要件 下 ︒ で 提供 を 求 められる 情報 の 範囲 このことに
13︶る 営 み ︶ にかかわる 決定 に 際 して 必要 とされる 情報 ﹂ ということになり ︑ 医療方法 それ 自体 についての 情報 に 限定 され ることなく ︑ 医療提供者 ︵ 医師等医療従事者 ︶ に 関 する 情報 ︑ 医療提供機関 に 関 する 情報 へと 拡大 されていくことにな
ろう
︵︒
14︶︵三︶ 医療介護福祉サービス利用者の権利法制と医療介護福祉情報 医療介護福祉 サービス 利用者 の 権利 に 関 する 外国法制 としては ︑ たとえ ば ︑ フィンランドの ﹁ 患者 の 地位 および 諸権 利 に 関 する 法律 ﹂︑ オラン ダ の ﹁ 診療契約法 ﹂︑ などがある
︵︒
15︶日 本 で は ︑ 患 者 の 自 己 決 定 権
︵インフォームド・コンセントの要件等︶・ プ ラ イ ヴ ァ シ ー の 権 利
︵医療個人情報の適正な取扱い基準等︶
・ 救 済 権 な ど に つ い て 総 合 的 に 定 め る ﹁ 患 者 の 権 利 法 ﹂ と い っ た 個 別 法 は ︑ こ れ ま で の と こ ろ 制 定 さ れ て い
︵二四二二︶医療介護福祉情報と憲法 五五同志社法学 五八巻七号
ない
︵るの理の者患と明説療を医︑ばえとた︵
る
解得て
義す定規てしと務力る努の等師医をとこい れ 込 さ 書 き ま れ る と い う 手 法 が 採 用 で 中 などの 医療介護福祉法制 事項 や 個人情報保護法制 ︑ は 患者 ﹁ ﹂ ・ 利用者 の 諸権利 に 関連 する ︒ が 部分的 に 現在
16︶医療法一条の四第二項など
︶︒
三 憲法上のプライヴァシーの権利を具体化する個人情報保護法制と医療介護福祉情報
︵一︶ 憲法上のプライヴァシーの権利と個人情報保護法制との関係 日 本 の 憲 法 学 に お い て は ︑ 一 九 七 〇 年 代 以 降 ︑﹁ 憲 法 一 三 条 に よ り 根 拠 づ け ら れ る 憲 法 上 の プ ラ イ ヴ ァ シ ー の 権 利 ﹂
の 中核的内容 を ﹁ 自己 に 関 する ︵ 自己 についての ︶ 情報 をコントロールする 権利 ﹂ ととらえる 説 ︵ 自己情報 コントロー ル 権説 ︶ が 提唱 ・ 展開 されてきた ︒ 今日 では ︑ 同説 は 多数説 となっているといえよう ︵ 代表的論者 としては 佐藤幸治説
をあげることができる
︵︶︒
17︶憲法上 の 自己情報 コントロール 権 には ︑ 少 なくとも ︑ 次 の 相互 に 関連 する 四 つの 内容 が 含 まれる ︒ ⒜ ﹁ 自己情報 を 収
集 されない 権利 ﹂= ︿ 本人 の 同意 なくして ︑ または ︑ 正当 な 理由 なくして ︑ 他者 に 自己情報 を 収集 されない 権利 ﹀︑ ⒝ ﹁ 自 己 情 報 を 収 集 目 的 を こ え て 利 用 ︵ 外 部 提 供 等 ︶ さ れ な い 権 利 ﹂ =︿ 合 憲 的 に 収 集 さ れ た 場 合 も ︑ 本 人 の 同 意 な く し て ︑
または ︑ 正当 な 理由 なくして ︑ 自己情報 が 収集目的 をこえて 利用 ︵ 外部提供等 ︑ ないし ︑ 本人以外 への 開示 ︹ 狭義 の 開 示 と 公 開 ・ 公 表 ︺ 等 ︶ さ れ な い 権 利 ﹀︑ ⒞ ﹁ 自 己 情 報 の 本 人 開 示 請 求 権 ﹂= ︿ 他 者 が い か な る 自 己 情 報 を 保 有 し ︑ ど の よ
う に 利 用 し て い る か に つ い て ︑ 本 人 が 確 認 ・ 閲 覧 で き る 権 利 ﹀︑ ⒟ ﹁ 自 己 情 報 の 訂 正 ・ 消 去 ・ 利 用 停 止 請 求 権 ﹂= ︿ ① 合 憲的 に 収集 ・ 保有 されているが 誤 りのある 自己情報 の 訂正 ︵ 追加 ・ 削除 を 含 む ︶ 請求権 ・ 利用停止 ︵ 利用中止 ・ 差止 め ︶
︵二四二三︶
医療介護福祉情報と憲法 五六同志社法学 五八巻七号
請求権 ︑ ②違憲的 に 収集 された 自己情報 の 消去請求権 ・ 利用停止請求権 ︑ ③保有継続 の 正当化事由 が 消滅 した 自己情報
の 消 去 請 求 権 ・ 利 用 停 止 請 求 権 ︑ ④ 前 記 ⒝ に 違 反 す る 利 用 ︵ 外 部 提 供 等 ︶ の 停 止 請 求 権 ﹀︒ な お ︑ こ れ ら は ︑ 類 型 論 と して 述 べたものであり ︑ ⒟ ② は ⒜ の 一内容 ︑ ⒟ ④③ は ⒝ の 一内容 ととらえることも 可能 である ︒
そして ︑ 学説上 ︑ 一般 に ︑ ⒜ および ⒝ の ﹁ 自己情報 コントロール 権 の 不作為請求権的 ︵ 自由権的 ︶ 側面 ﹂ は ︑ 具体的 権 利
︵=憲法条項自体を援用して︹たてにとって︺司法的救済をうけることができる権利︶で あ る が ︑ ⒞ お よ び ⒟ の ﹁ 作 為 請 求
権 的 側 面 ﹂ は ︑ 抽 象 的 権 利
︵=法令︹法律・条例等︺による具体化がなければ︑憲法条項自体を援用して司法的救済をうけることが困難な権
利 ︶ で あ る ︑ と 解 さ れ て い る
︵す 面 利 性 を も つ 場 が 的 あ る こ と に 注 意 権 体 く ︒ は ④ ③ ② ⒟ ︑ に 具 と ︑ も と っ も
18︶べきである
︵︒
19︶憲 法 上 の プ ラ イ ヴ ァ シ ー の 権 利 は ︑ ま ず ︑ 地 方 公 共 団 体 レ ベ ル で ︑
︵一九八〇年のOECDのプライヴァシー・ガイドライ ンの定める八原則
︵電
︑ き た ︒ 国 レ ベ ル で は
︵れ
一九九八年の行政機関て さ 情 化
も参照しつつ︶個 人 報
な保 護 条 例 に よ り 具 体
ど 20︶算化個人情報保護法を全面改正する︶
二 〇〇 三年 の 行政機関個人情報保護法
︵﹁行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律﹂︹平成一五年法律五八号︺
︶︑ 同年 の 独立行政法人等個人情報保護法
︵﹁独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律﹂︹平成一五年法律五九号︺︶
︑ 同年 の 個人情報保護法
︵﹁個人情報の保護に関する法律﹂︹平成一五年法律五七号︺︶により 具体化 される
に 至 っている ︒
憲法上 のプライヴァシーの 権利 と 個人情報保護法制 ︵ 法律 ・ 条例等 ︶ との 関係 に ついての 学説 ・ 判例 は ︑﹁ 創設 ﹂ 説 ︑
﹁ 確認 ﹂ 説 ︑﹁ 創設的確認 ﹂ 説 に 分類 されうる ︒ 基本的 に ︑ 創設的確認説 が 妥当 であると 解 する
︵創設的確認説 基 されるものがみられる 解 されたと 制定 には ︑ 確認説 ・ づき の 理解 に
︵中 の 個人情報保護条例 ︒
21︶︒ 個人情報保護関係諸法律 は 文言上
22︶この 点 を 明示 してはいない
︵明記 各条文 ︒ が ︑ いうまでもなく ︑ 法律条文等 で の されていなくても ︑ 個人情報保護法制 の
23︶ ︵二四二四︶医療介護福祉情報と憲法 五七同志社法学 五八巻七号
憲法適合的解釈 が 求 められることは 確認 されておくべきであろう ︒
︵二︶ 個人情報保護法制における医療介護福祉情報の取扱い基準 ⑴ 医療介護福祉情報の取扱いを規律する法律・条例・ガイドライン 現在 ︑ 医療介護福祉情報 の 取扱 いに 特化 した 個別法 は 制定 されるには 至 っていない ︒ 個別法 を 制定 すべきか ︑ その 場 合 にも ︑ 医療 に 特化 した 医療個人情報保護法 を 制定 すべきか ︑ より 包括的 な 医療介護福祉個人情報保護法 を 制定 すべき かについて ︑ 今後検討 される 必要 があろう
︵︒
24︶医療介護福祉情報 の 取扱 い 基準 を 定 める 現行法 の 法形式 としては ︑ 法律 ︑ 条例 ︑ ガイドライン ︵ 倫理指針 ︶ がある
︵︒
25︶法律 としては ︑ 個人情報保護法 は ︑ 公的部門 ・ 民間部門 に 共通 して 適用 される ﹁ 基本法 ﹂ としての 部分 ︵ 一章 から 三
章 ︶ と ︑﹁ 民 間 部 門 に 関 す る 一 般 法 ﹂ と し て の 部 分 ︵ 四 章 か ら 六 章 ︶ と か ら 成 る ︒ 国 の 行 政 機 関 に つ い て は ︑ 行 政 機 関 個人情報保護法 がある ︒ 独立行政法人等 ︵ 国立大学付属病院 など ︶ については ︑ 独立行政法人等個人情報保護法 がある
︵なお︑地方独立行政法人︹公立病院など︺は条例の規律の対象となる︹個人情報保護法一一条二項︑地方独立行政法人法︹平成一五
年法律一一八号︺参照︶
︒ このほか ︑ 刑法 ・ 各種資格法等 における 守秘義務規定
︵がある ︒
26︶条例 としては ︑ 都道府県 および 市町村 の 個人情報保護条例 がある ︒ ガ イ ド ラ イ ン と し て は ︑ 二 〇 〇 三 年 の ﹁ 診 療 情 報 の 提 供 等 に 関 す る 指 針 ﹂ の ほ か ︑ 個 人 情 報 保 護 法 六 条
︵﹁政府は︑個人情報の性質及び利用方法にかんがみ︑個人の権利利益の一層の保護を図るため特にその適正な取扱いの厳格な実施を確保する必要が
ある個人情報について︑保護のための格別の措置が講じられるよう必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする﹂︶
お よ び 八 条
︵﹁国は︑地方公共団体が策定し︑又は実施する個人情報の保護に関する施策及び国民又は事業者等が個人情報の適正な取扱いの確︵二四二五︶
医療介護福祉情報と憲法 五八同志社法学 五八巻七号
保に関して行う活動を支援するため︑情報の提供︑事業者等が講ずべき措置の適切かつ有効な実施を図るための指針の策定その他の必
要な措置を講ずるものとする﹂︶
に 基 づ き 二 〇 〇 四 年 に 制 定 さ れ た ﹁ 福 祉 関 係 事 業 者 に お け る 個 人 情 報 の 適 正 な 取 扱 い の た め の ガ イ ド ラ イ ン ﹂︵ 以 下 ﹁ 福 祉 個 人 情 報 ガ イ ド ラ イ ン ﹂ と 略 称 す る ︶︑ ﹁ 医 療 ・ 介 護 関 係 事 業 者 に お け る 個 人 情 報 の 適
切 な 取扱 いのためのガイドライン ︵ 以下 ﹁ 医療介護個人情報 ガイドライン ﹂ と 略称 する ︶︑ ﹁ 健康保険組合等 に おける 個 人情報 の 適切 な 取扱 いのためのガイドライン ﹂︑ などがある
︵︒
27︶各 ガイドラインは ︑ 法 の 適用対象者 となる 医療介護 ・ 福祉関係事業者 が 行 う 個人情報 の 適正 な 取扱 いの 確保 に 関 する 活動 を 支援 し ︑﹁ 厚生労働大臣 が 法 を 執行 する 際 の 基準 となるものである ﹂︵ ガイドライン Ⅰ
1 ︶︒
医 療 介 護 ・ 福 祉 個 人 情 報 ガ イ ド ラ イ ン が 対 象 と し て い る 事 業 者 の 範 囲 は ︑ 次 の と お り で あ る ︵ ガ イ ド ラ イ ン Ⅰ
ガイ 受 福祉個人情報 ︑ されるが 適用 にも 事業者 けない を 適用 の 個人情報保護法 ガイドラインは 医療介護個人情報 ︑ なお 3 ︶︒
ド ラ イ ン は ︑︵ 左 記 の 傍 線 部 分 が 示 す よ う に ︶ 同 法 の 適 用 を 受 け る ﹁ 個 人 情 報 取 扱 業 者 ﹂ に 該 当 し な い ︵ 後 述 す る ︶ 小 規模事業者 は 適用対象 としていない ︒
ガイドラインが適用される事業者の具体例―︿医療介護﹀=﹁①病院︑診療所︑助産所︑薬局︑訪問看護ステーション等の患者に対し
直接医療を提供する事業者︵以下﹃医療機関等﹄という︒︶︑②介護保険法に規定する居宅サービス事業︑居宅介護支援事業及び介護保
険施設を経営する事業︑老人福祉法に規定する老人居宅生活支援事業及び老人福祉施設を経営する事業その他高齢者福祉サービス事業
を行う者︵以下﹃介護関係事業者﹄という︒︶﹂︒︿福祉﹀=﹁個人情報取扱事業者である社会福祉法︵昭和二六年法律第四五号︶第二条︵第
二項第三号並びに第三項第四号︑第九号及び第一〇号を除く︒︶に規定する社会福祉事業を実施する事業者︵以下﹃福祉関係事業者﹄
という︒︶である︒具体的には︑個人情報取扱事業者である保護施設︑身体障害者更正援護施設︑婦人保護施設︑児童福祉施設︑知的
障害者援護施設︑母子福祉施設︑精神障害者社会復帰施設︑授産施設︑隣保館︑へき地保健福祉館︑へき地保育所︑地域福祉センター︑ ︵二四二六︶
医療介護福祉情報と憲法 五九同志社法学 五八巻七号 精神障害者居宅生活支援事業︑身体障害者居宅介護等事業︑児童居宅介護等事業などの社会福祉事業を実施する事業者である︒﹂︵傍線
は筆者︶︒
個 人 情 報 保 護 法 五 〇 条 一 項 三 号 は ︑ 学 問 の 自 由 ︵ 憲 法 二 三 条 ︶ へ の 配 慮 か ら ︑﹁ 大 学 そ の 他 の 学 術 研 究 を 目 的 と す る 機関若 しくは 団体又 はそれらに 属 する 者 ﹂ が ﹁ 学術研究 の 用 に 供 する 目的 ﹂ で 個人情報 を 取 り 扱 う 場合 には 個人情報取
扱 業 者 の 義 務 規 定 ︵ 同 法 第 四 章 ︶ は 適 用 さ れ な い と 規 定 す る
︵なお︑行政機関個人情報保護法八条二項四号︑独立行政法人等個人情報保護法九条二項四号参照︶
︒ こ の 適 用 除 外 規 定 は ︑ 医 学 研 究 な ど 学 術 研 究 の 場 合 に は 個 人 情 報 の 適 正 な 取 扱 い は 不
要 という 趣旨 ではもちろんなく ︑ 同法五 〇 条三項 は ︑ 法令上 の 義務規定 の 適用除外 とされている 当該個人情報取扱事業 者 は ﹁ 個人 データの 安全管理 のために 必要 かつ 適切 な 措置 ︑ 個人情報 の 取扱 いに 関 する 苦情 の 処理 その 他 の 個人情報 の
適 正 な 取 扱 い を 確 保 す る た め に 必 要 な 措 置 を 自 ら 講 じ ︑ か つ ︑ 当 該 措 置 の 内 容 を 公 表 す る よ う 努 め な け れ ば な ら な い ﹂ と 規定 する ︒ 医療研究分野 ガイドラインとして ︑ 四 つの 倫理指針 ― ① ﹁ ヒトゲノム ・ 遺伝子解析研究 に 関 する 倫理指針 ﹂︑
② ﹁ 疫学研究 に 関 する 倫理指針 ﹂︑ ③ ﹁ 遺伝子治療臨床研究 に 関 する 指針 ﹂︑ ④ ﹁ 臨床研究 に 関 する 倫理指針 ﹂ ― が ︑ 個 人情報保護法制定前 の 二 〇〇 二年 に 文部科学大臣 ・ 厚生労働大臣 による 告示
︵国家行政組織法一四条一項︶として 発 せられ ︑ 二 〇〇 四年 に 改定 されている
︵︒
28︶⑵ 民間部門における医療介護福祉情報の取扱い基準と個人情報保護法等
適用対象機関 と 適用対象情報 民 間 部 門 を 規 律 す る 個 人 情 報 保 護 法 の 適 用 対 象 機 関 を み れ ば ︑ 小 規 模 事 業 者
︵識別される特定の個人の数の合計が過去六カ月以内のいずれの日においても五〇〇〇を超えない事業者︶
には ︑ 個人情報保護法 は 適用 されない ︵ 同法施行令二条 ︶︒ なお ︑
︵二四二七︶
医療介護福祉情報と憲法 六〇同志社法学 五八巻七号
前述 のように ︑ 医療介護個人情報 ガイドラインは ︑ 個人情報取扱事業者 としての 法令上 の 義務 を 負 わない 小規模事業者
にもガイドラインを 遵守 する 努力 が 求 められるが ︑ 福祉個人情報 ガイドラインは 小規模事業者 には 適用 されない ︒ なお ︑ 五 〇 〇 〇 の 個 人 情 報 を 保 有 し て い る 福 祉 関 係 事 業 者 か ど う か を 判 断 す る に あ た っ て は ︑﹁ 福 祉 サ ー ビ ス の 利 用 者 の 個 人
情報 を 数 えるのみでは 足 りず ︑ その 家族 ︑ 従業員 ︑ ボランティア ︑ 取引相手 など 社会福祉関係事業者 が 保有 するすべて の 個人情報 を 数 える 必要 がある ﹂︵ 福祉個人情報 ガイドライン Ⅰ
3 ︶︒
個 人 情 報 保 護 法 二 条 一 項 は ︑ 適 用 対 象 情 報 で あ る ﹁ 個 人 情 報 ﹂ を ︑﹁ 生 存 す る 個 人 に 関 す る 情 報 で あ っ て ︑ 当 該 情 報 に 含 まれる 氏名 ︑ 生年月日 その 他 の 記述等 により 特定 の 個人 を 識別 することができるもの ︵ 他 の 情報 と 容易 に 照合 する
ことができ ︑ それにより 特定 の 個人 を 識別 することができることとなるものを 含 む ︒︶ ﹂ と 定義 する ︒ この 定義 の 下 では ︑ 第一 に ︑﹁ 個人 に 関 する 情報 ﹂ であっても ︑ 暗号化 に より 特定 の 個人 を 識別 することができなけれ ば ︑﹁ 個人情報 ﹂ には
該当 しないことになるが ︑ 暗号化 された 情報 であっても ︑ 個人情報 との 対応表 を 保有 している 場合 など ︑ 他 の 情報 と 容 易 に 照合 することができ ︑ それにより 特定 の 個人 を 識別 できる 場合 には ﹁ 個人情報 ﹂ に 該当 することになる ︒ 第二 に ︑﹁ 生
存 する 個人 に 関 する 情報 であって ﹂ との 限定 が 付 されていることから ︑ 死者 に 関 する 個人識別情報 は 同法 の 対象外 とな っている ︒ 医療介護 ・ 福祉個人情報 ガイドラインは ︑ 患者 ・ 利用者 が 死亡 した 後 に おいても 医療介護 ・ 福祉関係事業者
が 当該者 の 情報 を 保存 している 場合 は ︑ 漏 えい ・ 滅失 ・ 毀損 の 防止 を 図 ること ︑ としている ︒ そして ︑ 医療介護個人情 報 ガイドラインは ︑﹁ 患者 ・ 利用者 が 死亡 した 際 の 遺族 に 対 する 診療情報 の 提供 に ついては ︑﹃ 診療情報 の 提供等 に 関 す
る 指針 ﹄⁝ の 九 において 定 められている 取扱 いに 従 って ﹂ 医療介護関係事業者 は 提供 を 行 うもの ︑ としている ︒ 同指針 九
︵﹁遺族に対する診療情報の提供﹂︶は ︑﹁ 医 療 従 事 者 等 は ︑ 患 者 が 死 亡 し た 際 に は 遅 滞 な く ︑ 遺 族 に 対 し て ︑ 死 亡 に 至 る
までの 診療経過 ︑ 死亡原因等 についての 診療情報 を 提供 しなけれ ば ならない ﹂︑ ﹁ 遺族 に 対 する 診療情報 の 提供 に 当 たっ
︵二四二八︶医療介護福祉情報と憲法 六一同志社法学 五八巻七号
ては ︑ 患者 の 本人 の 生前 の 意思 ︑ 名誉等 を 十分 に 尊重 することが 必要 である ﹂︑ と 定 めている ︒
﹁ 自己情報 を 収集 されない 権利 ﹂ の 具体化 自己情報 コントロール 権 の 内容 をなす 前述 の ⒜ ﹁ 自己情報 を 収集 されない 権利 ﹂ の 具体化 として ︑ 個人情報保護法 は ︑ ﹁ 個 人 情 報 ﹂ の 適 正 な 方 法 に よ る 取 得 義 務
︵一七条︶︑ 個 人 情 報 の 取 扱 い ︵ 取 得 を 含 む ︶ の 利 用 目 的 の 特 定 義 務
︵一五条一項︶
︑ 個 人 情 報 を 取 得 し た 場 合 の そ の 利 用 目 的 の 通 知 ・ 公 表 義 務
︵一八条一項︑二四条一項二号︶︑ 個 人 情 報 の 取 扱 い の 利 用 目 的 に よ る 制 限 原 則 = 利 用 目 的 外 で の 取 扱 い に つ い て の 事 前 の 本 人 同 意 原 則
︵一六条︶︑ に つ い て 規 定 す る ︒ そ し て ︑
一六条 の 利用目的 による 制限原則 の 例外 として ︑ 四 つのもの ― 一六条三項一号 から 四号 ― が ︑ 後述 する ︿ 個人 データの 第三者提供制限原則 の 例外①②③④ ﹀ と 同一 の 文言 で ︑ 規定 されている ︒
﹁ 自己情報 を 収集目的 をこえて 利用 ︵ 外部提供等 ︶ されない 権利 ﹂ の 具体化 前述 の ⒝ ﹁ 自己情報 を 収集目的 をこえて 利用 ︵ 外部提供等 ︶ されない 権利 ﹂ の 具体化 として ︑ 個人情報保護法 は ︑ 前 述 の で 述 べ た ﹁ 個 人 情 報 ﹂ の 取 扱 い の 目 的 外 利 用 制 限 原 則 等 に 加 え て ︑﹁ 個 人 デ ー タ
︵の 原 れ け な 得 を 意 同 ら 人 本 て し と 則 き な 者
則原 限 制 供 提 三 つ 第 う い と い な ば
︵に ︶ 供 提 部 外 ︵ 供 提 者 三 第 の ﹂
29︶三 条 第 る す 反 違 に 項 一 三 二 ︑
︶項一条三二︵ 30︶者 提 供 の 停 止 請 求 権
︵二七条二項︶︑ に つ い て 規 定 す る ︒ 個 人 デ ー タ の 第 三 者 提 供 制 限 原 則 の 例 外 と し て は ︑ 個 人 情 報 の
利用目的 の 制限原則 の 例外規定 と 同一 の 文言 で ︑ 四 つのもの ― ① ﹁ 法令 に 基 づく 場合 ﹂
︵二三条一項一号︶︑ ② ﹁ 人 の 生命 ︑ 身 体 又 は 財 産 の 保 護 の た め に 必 要 が あ る 場 合 で あ っ て ︑ 本 人 の 同 意 を 得 る こ と が 困 難 で あ る と き ﹂
︵同項二号︶︑ ③ ﹁ 公
衆衛生 の 向上又 は 児童 の 健全 な 育成 の 推進 のために 特 に 必要 がある 場合 であって ︑ 本人 の 同意 を 得 ることが 困難 である と き ﹂
︵同項三号︶︑ ④ ﹁ 国 の 機 関 若 し く は 地 方 公 共 団 体 又 は そ の 委 託 を 受 け た 者 が 法 令 の 定 め る 事 務 を 遂 行 す る こ と に
対 して 協力 する 必要 がある 場合 であって ︑ 本人 の 同意 を 得 ることにより 当該事務 の 遂行 に 支障 を 及 ぼすおそれがあると
︵二四二九︶
医療介護福祉情報と憲法 六二同志社法学 五八巻七号
き ﹂
︵同項四号︶― が 規定 されている ︒ 医療介護 ・ 福祉個人情報 ガイドラインは ︑ 個人 データの 第三者提供制限原則 の 例外 の 具体例 として ︑ 次 のものをあげ ている ︒
第三者提供制限原則の例外①の具体例―︿医療介護﹀=﹁医療法に基づく立入検査︑介護保険法に基づく不正受給者に係る市町
村への通知︑児童虐待の防止等に関する法律に基づく児童虐待に係る通告等︑法令に基づいて個人情報を利用する場合であり︑医
療機関等の通常の業務で想定される主な事例は別表三のとおりである﹂︒︿福祉﹀=﹁社会福祉法に基づき立入検査等を受けた場合
に検査官に個人情報を提供する場合︑児童虐待の防止等に関する法律に基づき児童虐待に係る通告を行った場合など法令に基づい
て個人情報を利用する場合であり︑通常の業務で想定される主な事例は別表二のとおりである︒なお︑捜査機関の行う任意調査︵刑
事訴訟法第一九七条第一項︶のような任意によるものであっても︑法令に基づく場合は本人の同意を得る必要がない︒﹂︒
同例外②の具体例―︿医療介護﹀=﹁•意識不明で身元不明の患者について︑関係機関へ照会したり︑家族又は関係者等からの
安否確認に対して必要な情報提供を行う場合︒•意識不明の患者の病状や重度の認知症の高齢者の状況を家族等に説明する場合︒
※なお︑﹃本人の同意を得ることが困難であるとき﹄には︑本人に同意を求めても同意しない場合︑本人に同意を求める手続を経
るまでもなく本人の同意を得ることができない場合等が含まれるものである ︵
状っ︑し対に師医に合場たなと病急•=﹁﹀祉福︿︒︒﹂ 31︶
況を説明する場合︒•暴力団員に関する情報を交換する場合﹂︒
同例外③の具体例―︿医療介護﹀=﹁•健康増進法に基づく地域がん登録事業による国又は地方公共団体への情報提供 ︵
︒•がん 32︶
検診の精度管理のための地方公共団体又は地方公共団体から委託を受けた検診機関に対する精密検査結果の情報提供 ︵
︒•児童虐 33︶
待事例についての関係機関との情報交換︒•医療安全の向上のため︑院内で発生した医療事故等に関する国︑地方公共団体又は第
三者機関等への情報提供のうち︑氏名等の情報が含まれる場合﹂︒︿福祉﹀=﹁児童虐待事例について関係機関と情報交換する場合﹂︒ ︵二四三〇︶
医療介護福祉情報と憲法 六三同志社法学 五八巻七号 同例外④の具体例―︿医療介護﹀=﹁国等が実施する︑統計報告調整法の規定に基づく統計報告の徴集︵いわゆる承認統計調査︶
及び統計法第八条の規定に基づく指定統計以外の統計調査︵いわゆる届出統計調査︶に協力する場合﹂︒︿福祉﹀=﹁国等が実施す
る統計報告調整法︵昭和二七年法律第一四八号︶の規定に基づく統計報告の徴集︵いわゆる承認統計調査︶及び統計法︵昭和二二
年法律第一八号︶第八条の規定に基づく指定統計以外の統計調査︵いわゆる届出統計調査︶に協力する場合﹂︒
前 述 の よ う に ︑ 個 人 情 報 保 護 法 二 三 条 一 項 の 定 め る オ プ ト イ ン 同 意 ル ー ル
︵あらかじめ当該個人の同意を得ない限り︑個 人情報の利用︹第三者提供等︺ができないとするもの︶が 原 則 で あ る ︒ が ︑ 同 法 二 三 条 二 項 は ︑ オ プ ト ア ウ ト 同 意 ル ー ル
︵︵当 34︶
該個人の同意を得る必要があるが︑事前に同意を得る必要はなく︑個人が同意しないと明示した場合に利用︹第三者提供等︺を停止す
るもの︶
に つ い て 規 定 す る
︵﹁個人情報取扱事業者は︑第三者に提供される個人データについて︑本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止している場合であって︑次に掲げる事項についてあらかじめ︑本人に通知し︑又は本人が
容易に知り得る状態に置いているときは︑前項の規定にかかわらず︑当該個人データを第三者に提供することができる︒一 第三者へ
の提供を目的とすること︑二 第三者に提供される個人データの項目︑三 第三者への提供の手段又は方法︑四 本人の求めに応じて
当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止すること︒﹂︶
︒ こ の 例 外 に つ い て は ︑ た と え ば ︑ 同 条 二 項 四 号 に い う
︿ 第三者提供 の 本人 による 拒否 システム ﹀ が 意味 ある 形 で 整備 されているかが 今後 の 課題 となろう ︒
ま た ︑ 同 法 二 三 条 四 項 は ︑ 個 人 デ ー タ の 処 理 等 の 委 託 の 際 の 受 託 者 な ど は ﹁ 第 三 者 ﹂ に 該 当 し な い と 規 定 す る
︵﹁次に掲げる場合において︑当該個人データの提供を受ける者は︑前三項の適用については︑第三者に該当しないものとする︒一 個人情
報取扱事業者が利用目的の達成に必要な範囲内において個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合︑二 合併その他の事由に
よる事業の承継に伴って個人データが提供される場合︑三 個人データを特定の者との間で共同して利用する場合であって︑その旨並
びに共同して利用される個人データの項目︑共同して利用する者の範囲︑利用する者の利用目的及び当該個人データの管理について責
︵二四三一︶
医療介護福祉情報と憲法 六四同志社法学 五八巻七号
任を有する者の氏名又は名称について︑あらかじめ本人に通知し︑又は本人が容易に知り得る状態に置いているとき︒﹂︶
︒
﹁ 自己情報 の 本人開示請求権 ﹂ の 具体化 前 述 の ⒞ ﹁ 自 己 情 報 の 本 人 開 示 請 求 権 ﹂ の 具 体 化 と し て ︑ 個 人 情 報 保 護 法 は ︑﹁ 保 有 個 人 デ ー タ
︵﹂ の 本 人 開 示 原 則 を
35︶規 定 し
︵二五条一項本文︶︑ そ の 例 外 と し て ︑ 三 つ の も の ― ① ﹁ 本 人 又 は 第 三 者 の 生 命 ︑ 身 体 ︑ 財 産 そ の 他 の 権 利 利 益 を 害 するおそれがある 場合 ﹂︑ ② ﹁ 当該個人情報取扱事業者 の 業務 の 適正 な 実施 に 著 しい 支障 を 及 ぼすおそれがある 場合 ﹂︑
③ ﹁ 他 の 法令 に 違反 することとなる 場合 ﹂ ― を 規定 する
︵同項ただし書き︶︒ 医療介護 ・ 福祉個人情報 ガイドラインは ︑ 保有個人 データの 本人開示原則 の 例外 の 具体例 として ︑ 次 のものをあげて
いる ︒
本人開示原則の例外の具体例―︿医療介護﹀=﹁•患者・利用者の状況等について︑家族や患者・利用者の関係者が医療・介護
サービス従事者に情報提供を行っている場合に︑これらの者の同意を得ずに患者・利用者自身に当該情報を提供することにより︑
患者・利用者と家族や患者・利用者の関係者との人間関係が悪化するなど︑これらの者の利益を害するおそれがある場合︒•症状
や予後︑治療経過等について患者に対して十分な説明をしたとしても︑患者本人に重大な心理的影響を与え︑その後の治療効果等
に悪影響を及ぼす場合︒※個々の事例への適用については個別具体的に慎重に判断することが必要である︒また︑保有個人データ
である診療情報の開示に当たっては︑﹃診療情報の提供等に関する指針﹄の内容にも配慮する必要がある︒﹂︒︿福祉﹀=﹁︵事例一︶
•本人の状況等について︑家族や関係者が福祉サービス従事者に情報提供を行っている場合に︑これらの者の同意を得ずに本人自
身に当該情報を提供することにより︑本人と家族との人間関係等が悪化するなど︑これらの者の利益を害するおそれがある場合︒
︵事例二︶•本人に対して十分な説明をしたとしても︑利用者本人に重大な心理的影響を与えその後に悪影響を及ぼす場合﹂︒ ︵二四三二︶
医療介護福祉情報と憲法 六五同志社法学 五八巻七号
﹁ 自己情報 の 訂正 ・ 消去 ・ 利用停止請求権 ﹂ の 具体化 前 述 の ⒟ ﹁ 自 己 情 報 の 訂 正 ・ 消 去 ・ 利 用 停 止 請 求 権 ﹂ の 具 体 化 と し て ︑ 個 人 情 報 保 護 法 は ︑﹁ 削 除 ﹂ と ﹁ 消 去 ﹂ の 用
語 を 識別 した 上 で ︑ 保有個人 データの ﹁ 内容 の 訂正 ︑ 追加又 は 削除 ︵ 以下 この 条 において ﹃ 訂正等 ﹄ という ︒︶ ﹂ 請求権
︵二六条︶
︑ 一 六 条 ・ 一 七 条 に 違 反 し て 取 得 さ れ た 保 有 個 人 デ ー タ の ﹁ 利 用 の 停 止 又 は 消 去 ﹂ 請 求 権
︵二七条︶︑ に つ い て
規定 する ︒
⑶ 公的部門における医療介護福祉情報の取扱い基準と行政機関個人情報保護法等
一般的 にいえ ば ︑ 憲法上 の 自己情報 コントロール 権 の 具体化 に 際 しては ︑ 公的部門 における 個人情報 の 取扱 い 基準 は 民間部門 におけるそれよりも ︑ より 厳格 なものが 定立 されるべきであるといえる
︵︒
36︶行 政 機 関 個 人 情 報 保 護 法 二 条 二 項 は ︑ 適 用 対 象 情 報 で あ る ﹁ 個 人 情 報 ﹂ を ︑﹁ 生 存 す る 個 人 に 関 す る 情 報 で あ っ て ︑
当該情報 に 含 まれる 氏名 ︑ 生年月日 その 他 の 記述等 に より 特定 の 個人 を 識別 することができるもの ︵ 他 の 情報 と 照合 す る こ と が で き ︑ そ れ に よ り 特 定 の 個 人 を 識 別 す る こ と が で き る こ と と な る も の を 含 む ︒︶ ﹂︑ と 定 義 す る ︒ 同 定 義 に は ︑
前述 の 個人情報保護法二条一項 ︵﹁⁝ 他 の 情報 と 容易 に 照合 することができ ⁝﹂ ︶ と 異 なり ﹁ 容易 に ﹂ の 文言 はなく ︑ 照
合 の 容易性 の 要件 は 組 み 込 まれていない
︵︒
37︶同 法 は ︑ 前 述 の ⒜ ﹁ 自 己 情 報 を 収 集 さ れ な い 権 利 ﹂ の 具 体 化 と し て ︑﹁ 個 人 情 報 ﹂ の 保 有 に お け る 利 用 目 的 の 特 定 義 務
︵三条一項︶︑ 特 定 さ れ た 利 用 目 的 の 達 成 に 必 要 な 範 囲 を 超 え る 保 有 の 禁 止
︵同条二項︶︑ 利 用 目 的 の 本 人 に 対 す る 明 示 義務
︵四条︶︑ を 規定 する ︒ そして ︑ 四条 の 利用目的 の 本人 に 対 する 明示義務 の 例外 として ︑ 四 つのもの ― ① ﹁ 人 の 生命 ︑
身 体 又 は 財 産 の 保 護 の た め に 緊 急 の 必 要 が あ る と き ﹂
︵四条一号︶︑ ② ﹁ 利 用 目 的 を 本 人 に 明 示 す る こ と に よ り ︑ 本 人 又
︵二四三三︶
医療介護福祉情報と憲法 六六同志社法学 五八巻七号
は 第 三 者 の 生 命 ︑ 身 体 ︑ 財 産 そ の 他 の 権 利 利 益 を 害 す る お そ れ が あ る と き ﹂
︵同条二号︶︑ ③ ﹁ 利 用 目 的 を 本 人 に 明 示 す
ることにより ︑ 国 の 機関 ︑ 独立行政法人等 ⁝︑ 地方公共団体又 は 地方独立行政法人 ⁝ が 行 う 事務又 は 事業 の 適正 な 遂行 に 支障 を 及 ぼすおそれがあるとき ﹂
︵同条三号︶︑ ④ ﹁ 取得 の 状況 からみて 利用目的 が 明 らかであると 認 められるとき ﹂
︵同条四号︶
― を 規定 する ︒ 前 述 の ⒝ ﹁ 自 己 情 報 を 収 集 目 的 を こ え て 利 用 ︵ 外 部 提 供 等 ︶ さ れ な い 権 利 ﹂ の 具 体 化 と し て ︑﹁ 保 有 個 人 情 報
︵﹂ の 利
38︶用 目 的 外 の 利 用 ・ 提 供 の 禁 止 原 則
︵八条一項=﹁行政機関の長は︑法令に基づく場合を除き ︵個目有保めにたの的の外以的目用利︑ 39︶
人情報を自ら利用し︑又は提供してはならない﹂︶
を 規定 する ︒ そして ︑ 八条二項 は ︑ その 例外 として ︑ 四 つのものをあげ ︑﹁ 前
項 の 規定 にかかわらず ︑ 行政機関 の 長 は ︑ 次 の 各号 のいずれかに 該当 すると 認 めるときは ︑ 利用目的以外 の 目的 のため に 保有個人情報 を 自 ら 利用 し ︑ 又 は 提供 することができる ︒ ただし ︑ 保有個人情報 を 利用目的外 の 目的 のために 自 ら 利
用 し ︑ 又 は 提供 することによって ︑ 本人又 は 第三者 の 権利利益 を 不当 に 侵害 するおそれがあると 認 められるときは ︑ こ の 限 りでない ︒ 一 本人 の 同意 があるとき ︑ 又 は 本人 に 提供 するとき ︒ 二 行政機関 が 法令 の 定 める 所掌事務 の 遂行 に
必要 な 限度 で 保有個人情報 を 内部 で 利用 する 場合 であって ︑ 当該保有個人情報 を 利用 することについて 相当 な 理由 のあ るとき ︒ 三 他 の 行政機関 ︑ 独立行政法人等 ︑ 地方公共団体又 は 地方独立行政法人 に 保有個人情報 を 提供 する 場合 にお
いて ︑ 保有個人情報 の 提供 を 受 ける 者 が ︑ 法令 の 定 める 事務又 は 事務 の 遂行 に 必要 な 限度 で 提供 に 係 る 個人情報 を 利用 し ︑ かつ ︑ 当該個人情報 を 利用 することについて 相当 な 理由 のあるとき ︒ 四 前三号 に 掲 げる 場合 のほか ︑ 専 ら 統計 の
作成又 は 学術研究 の 目的 のために 保有個人情報 を 提供 するとき ︑ 本人以外 の 者 に 提供 することが 明 らかに 本人 の 利益 に なるとき ︑ その 他保有個人情報 を 提供 することについて 特別 の 理由 のあるとき ︒﹂ ︑ と 規定 する ︒
前述 の ⒞ ﹁ 自己情報 の 本人開示請求権 ﹂ の 具体化 として ︑ 保有個人情報 の 本人開示請求権
︵一二条︶・ 開示義務
︵一四条︶ ︵二四三四︶医療介護福祉情報と憲法 六七同志社法学 五八巻七号
を 規定 し ︑ 開示義務 の 例外 として ︑﹁ 開示請求者 の ⁝ 生命 ︑ 健康 ︑ 生活又 は 財産 を 害 するおそれがある 情報
︵― ― つのもの 七 一四条一号 から 七号 を 規定 する ︒ ﹂ をはじめ ︑
40︶前述 の ⒟ ﹁ 自己情報 の 訂正 ・ 消去 ・ 利用停止請求権 ﹂ の 具体化 として ︑ 開示決定 に 基 づき 開示 を 受 けた 保有個人情報 の ﹁ 訂 正 ︵ 追 加 又 は 削 除 を 含 む ︶﹂ 請 求 権
︵二七条︶︑ 適 法 に 取 得 さ れ た も の で な い も の ・ 三 条 二 項 に 違 反 し て 保 有 さ れ
て い る も の ・ 八 条 一 項 お よ び 二 項 に 違 反 し て 利 用 さ れ て い る も の に 関 す る ﹁ 当 該 保 有 個 人 情 報 の 利 用 の 停 止 又 は 消 去 ﹂ 請 求 権
︵三六条一項一号︶︑ 八 条 一 項 お よ び 二 項 に 違 反 し て 提 供 さ れ て い る も の に 関 す る ﹁ 当 該 保 有 個 人 情 報 の 提 供 の 停
止 ﹂ 請求権
︵同条一項二号︶︑ を 規定 する ︒
四 憲法上の政府情報公開請求権を具体化する情報公開法制と医療介護福祉情報
︵一︶ 憲法上の政府情報公開請求権と情報公開法制との関係 日本 の 憲法学 においては ︑ 一九七 〇 年代以降 ︑﹁ 政府情報公開請求権 ︵ としての 知 る 権利 ︶﹂ が ﹁ 新 しい 人権 ﹂ の 一 つ として 憲法二一条等 を 根拠 として 肯認 されるとする 学説 が 提唱 されてきた
︵︒ る ︒ 同憲法上 の 権利 は 抽象的権利 と 解 されてい
41︶憲法上 の 政府情報公開請求権 は ︑ まず ︑ 地方公共団体 レベルで 情報公開条例 により 具体化 されてきた ︒ 国 レベルでは ︑ 一 九 九 九 年 の 行 政 機 関 情 報 公 開 法
︵﹁行政機関の保有する情報の公開に関する法律﹂︹平成一一年法律四二号︺︶お よ び 二 〇 〇 一
年 の 独 立 行 政 法 人 等 情 報 公 開 法
︵﹁独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律﹂︹平成一三年法律一四〇号︺︶に よ り 具 体 化 されるに 至 っている ︒
︵二四三五︶
医療介護福祉情報と憲法 六八同志社法学 五八巻七号
憲法上 の 情報公開請求権 と 情報公開法制 ︵ 法律 ・ 条例等 ︶ との 関係 に ついては ︑ 基本的 に ︑ いわゆる 創設的確認説 が
妥当 であると 解 する ︒
︵二︶ 情報公開法制における医療介護福祉情報の取扱い ⑴ 行政機関情報公開法における医療介護福祉情報の取扱い 行 政 機 関 情 報 公 開 法 五 条 一 項 一 号 は ︑ 不 開 示 情 報 の 一 つ と し て ︑﹁ 個 人 に 関 す る 情 報 ︵ 事 業 を 営 む 個 人 の 当 該 事 業 に
関 す る 情 報 を 除 く ︒︶ で あ っ て ︑ 当 該 情 報 に 含 ま れ る 氏 名 ︑ 生 年 月 日 そ の 他 の 記 述 等 に よ り 特 定 の 個 人 を 識 別 す る こ と が で き る も の ︵ 他 の 情 報 と 照 合 す る こ と に よ り ︑ 特 定 の 個 人 を 識 別 す る こ と が で き る こ と と な る も の を 含 む ︒︶ 又 は 特
定 の 個人 を 識別 することはできないが ︑ 公 にすることにより ︑ なお 個人 の 権利利益 を 害 するおそれがあるもの ︒ ただし ︑ 次 に 掲 げる 情報 を 除 く ︒ イ 法令 の 規定 により 又 は 慣行 として 公 にされ ︑ 又 は 公 にすることが 予定 されている 情報 ︑ ロ 人 の 生命 ︑ 健康 ︑ 生活又 は 財産 を 保護 するため ︑ 公 にすることが 必要 であると 認 められる 情報 ︑ ハ 当該個人 が 公務 員等 ⁝ である 場合 において ︑ 当該情報 がその 職務 の 遂行 に 係 る 情報 であるときは ︑ 当該情報 のうち ︑ 当該公務員 の 職及
び 当 該 職 務 遂 行 の 内 容 に 係 る 部 分 ︒﹂ ︑ を あ げ て い る ︒ ま た ︑ 同 法 五 条 一 項 二 号 は ︑ 不 開 示 情 報 の 一 つ と し て ︑﹁ 法 人 そ の 他 の 団 体 ︵ 国 ︑ 独 立 行 政 法 人 等 ︑ 地 方 公 共 団 体 及 び 地 方 独 立 行 政 法 人 を 除 く ︒ 以 下 ﹃ 法 人 等 ﹄ と い う ︒︶ に 関 す る 情
報又 は 事業 を 営 む 個人 の 当該事業 に 関 する 情報 であって ︑ 次 に 掲 げるもの ︒ ただし ︑ 人 の 生命 ︑ 健康 ︑ 生活又 は 財産 を 保護 するため ︑ 公 にすることが 必要 であると 認 められる 情報 を 除 く ︒ イ 公 にすることにより ︑ 当該法人等又 は 当該個
人 の 権利 ︑ 競走上 の 地位 その 他正当 な 利益 を 害 するおそれがあるもの ︑ ロ 行政機関 の 要請 を 受 けて ︑ 公 にしないとの 条件 で 任意 に 提供 されたものであって ︑ 法人等又 は 個人 における 通例 として 公 にしないこととされているものその 他 の
︵二四三六︶医療介護福祉情報と憲法 六九同志社法学 五八巻七号
当該条件 を 付 することが 当該情報 の 性質 ︑ 当時 の 状況等 に 照 らして 合理的 であると 認 められるもの ︒﹂ ︑ をあげている ︒ こ れ ら の 例 外 規 定 の 下 で は ︑ ⒤ 個 人 情 報 と し て の 医 療 情 報 ︵ 本 稿 一 ︵ 一 ︶ で 述 べ た 類 型 ① ア ︶︑ 個 人 に 関 す る 医 療
情 報 の う ち 特 定 個 人 が 識 別 さ れ え な い も の ︵ 類 型 ① イ ︶ の 中 の 一 定 の も の ︑ 団 体 情 報 と し て の 医 療 情 報 ︵ 類 型 ② ア ︶ の 中 の 一定 のものが ︑ 非公開 となりうる ︒︿ 類型① イで ︑﹁ 公 に することにより ︑ なお 個人 の 権利利益 を 害 するおそれが
あ る も の ﹂﹀ の 具 体 例 と し て は ︑ カ ル テ
︵医師法︹昭和二三年法律二〇一号︺二四条・歯科医師法︹昭和二三年法律二〇二号︺二三条にいう﹁診療録﹂︶
をあげることができよう
︵︒
42︶⑵ 情報公開条例における医療介護福祉情報の取扱い基準
情報公開条例 においても ︑ 行政機関情報公開法 と 基本的 に 同様 の 公開原則 ・ 例外 が 規定 されている ︒ なお ︑ 情報公開 法制 と 個人情報保護法制 とは ︑ いわ ば ﹁ 車 の 両輪 ﹂ であり ︑ 同時 に 制定 されるべきものである ︒ 個人情報保護条例 が 制
定 されていない 段階 で 情報公開条例 に 基 づき 自己 の 医療情報 の 公開請求 ︵ 実質 は 自己情報 の 本人開示請求 ︶ を 行 うこと ができるか 否 かが 問題 となった ︒ 兵庫県情報公開条例 に 基 づき 自己 の 診療報酬請求書 ︵ レセプト ︶ の 開示 を 請求 した 事
件 において ︑ 最三小判平成一三 ・ 一二 ・ 一八 ︵ 公文書非公開決定取消請求事件 ︶ は ︑ 同 ﹁ 公開 ﹂ 請求 を 認容 した
︵︒ 内閣
43︶府情報公開 ・ 個人情報保護審査会答申 ︵ 平成一四年二月一五日 ︶ は ︑ 行政機関情報公開法 に 基 づく 同様 の 請求 について ︑ 同 ﹁ 公開 ﹂ を 認 めないとした
︵︒
44︶︵二四三七︶