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特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー に よ る 特 別 支 援 教 育 の 推 進

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(1)

「実践報告J

特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー に よ る 特 別 支 援 教 育 の 推 進

 

アセスメントとコンサノレテーションを通して

 

I はじめに

川 上 恭 子 ( 教 育 学 研 究 科 ) 笹 山 龍 太 郎 ( 教 育 学 部 )

我 が 国 で は , 障 害 の 有 無 に か か わ ら ず , 誰 も が 相 互 に 人 格 と 個 性 を 尊 重 し 支 え 合 う 共 生 社 会 を 実 現 す る た め に , 障 害 者 基 本 法 や 障 害 者 基 本 計 画 に 基 づ き , ノ ー

7ラ イ ゼ ー シ ョ ン の 理 念 に 基 づ く 障 害 者 の 社 会 へ の 参 加 ・ 参 画 に 向 け た 総 合 的 な 施 策 が 政 府 全 体 で 推 進 さ れ て い る が , 中 で も , 学 校 教 育 に お い て は , 障 害 者 の 将 来 の 自 立 と 社 会 参 加 を 見 通 し た 取 組 と し て 特 別 支 援 教 育 を 推 進 す る こ と が 求 め ら れている。

各 学 校 で は , 特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー が 指 名 さ れ , 関 係 機 関 と の 連 絡 調 整 役 , 保 護 者 に 対 す る 相 談 窓 口 , 担 任 へ の 支 援 及 び 校 内 委 員 会 の 運 営 等 , 特 別 支 援教育を推進する役割を担っている。

そ こ で , 一 般 的 に は 教 育 や 心 理 の 専 門 家 が 担 当 し て い る 場 合 が 多 い コ ン サ ル タ ン ト の 役 割 を 小 学 校 の 特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー が 担 い , 通 常 学 級 に 在 籍 す る 教 育 的 ニ ー ズ の あ る 子 供 ( ク ラ イ ア ン ト ) の ア セ ニ ス メ ン ト 結 果 等 を も と に , 担 任や保護者等(コンサノレテイ)への校内コンサノレテーションを通して,校内の特 別 支 援 教 育 を さ ら に 推 進 す る こ と を ね ら い と し て , そ の 実 践 と 結 果 に つ い て 述 べ る。

E 実 践 方 法

1 ア セ ス メ ン ト の 方 法

竹 田 ら (2007)は , ア セ ス メ ン ト と は , 教 育 的 ニ ー ズ の あ る 子 供 の 状 態 を 理 解 す る た め に , さ ま ざ ま な 情 報 を 集 め , そ の 結 果 を 総 合 的 に 整 理 ・ 解 釈 し て い く 過 程 と 述 べ て い る 。 ア セ ス メ ン ト に よ っ て , 子 供 の 主 な 問 題 が ど こ に あ る か , そ の 背 景 に は ど の よ う な 要 因 が あ る の か を 捉 え,さ ら に 子 供 の 教 育 的 ニ ー ズ や 活 用 で き る 能 力 等 に つ い て 理 解 し て い く . こ こ で は,観 察 記 録 や ノ ー ト 等 の 行 動 観 察 , 担 任 や 保 護 者 か ら の 情 報 収 集 に 加 え , S‑M社 会 生 活 能 力検査, PRS, LDI‑Rな ど のλク リ ー ニ ン グ・テ ス ト 及 びWISC‑

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の 個 別 の 心 理 検 査 を 行 っ た 。 行 動 観 察 を 中 心 と し て , 複 数 の ア セ ス メ ン ト を 実 施 す る こ とにより,教育的ニーズのある子供の実態をより詳しく把握することとした。

2 コンサノレテーションについて

小 海 ( J999)は,学校コンサノレテーションの内容について,対象は様々であ

(2)

る が , コ ン サ ノ レ テ ィ 等 が 抱 え て い る 問 題 を 中 心 に , 問 題 点 を 整 理 し , 評 価 し , 具 体 的 な 対 応 策 を 検 討 し な が ら 問 題 解 決 を 図 る こ と が一般 的 で あ る と 述 ベ て い る 。 そ こ で , 次 に 示 す 手 順 で 校 内 コ ン サ ノ レ テ ー シ ヨ ン を 行 っ た。

(1)コンサノレティからコンサノレテーシヨンの申し込み ( 2 ) コ ン サ ノ レ テ ー シ ョ ン の 目 的 の 明 確 化

(3 ) 情 報 の 収 集 ( 4 ) 問 題 の 見 立 て

(5 ) こ れ ま で の か か わ り の 検 討 (6 ) 新 た な か か わ り の 計 画 ( 7 ) 対 応

(8 )コンサルテ‑:/ョンの成果と線組

E 実践研究

校 内 コ ン サ ノ レ テ ー ン ヨ ン の 実 践 研 究 で は , 長 崎 市 立X小 学 校 に 在 籍 す るl年Y飢 のA児と 1年 Z組 のB児 の2つ の 事 例 に つ い て 実 践 研 究 を 行 っ た 。 A児については,

直 接 指 導 を 行 う 場 面 が あ る が , B児 に つ い て は 間 接 支 緩 の み の 校 内 コ ン サ ノ レ テ ー シ ョ ン ( 図1)で あ る。

コンサj!脅ント 特 別 宜 掴 徹 宵

コーディネーター

直 接 指 導 間 接 支 援

コンサル骨ント

情 期 王11敏 宵

コーディネーター

間 接 支 援

連 携 相 談

連 携 相 談

コンサルテイ

'!i園者

ml王B V制 係 職 員 直 接 支 援 ・ 指 導 イフライアントA

敏育館:ご ズ カ あ 晶 子 院 管 留 置 で の ・ 1中心,

コンサル子ィ ー間任 ー関係慣例

直 僚 支 援・指 導l

閣J 相tJaコニィ:サJ.T.:‑:‑iL五二./.‑

(3)

1  事 例 1 (クライアントA児) ( 1 )コンサノレテーションの申し込み

入学後から,同学年の子供と比べ,学習面及び行動・社会性の両面において発達の 遅れがあるのではないか,という担任の気づきがあり,文字の読み書きの困難さ,手 先の不器用さ,ことばによる指示理解の困難,注意集中が続かない,友達との交流が 少ない等について,特別支援教育コーディネーターへ相談があった。

(2 ) コ ン サ ノ レ テ ー ン ョ ン の 目 的 の 明 確 化

学習中の注意集中を持続させることや文字の読み書きの能力を高めることをコンサ ノレテーションの目的として, A児の認知特性を把握し,特性に応じた今後の指導や支援 の方法について検討するための情報収集を行うこととした。

( 3 ) 情 報 の 収 集 ( ア セ ス メ ン ト )

A児の行動観察では, 1年Y組 を5月 にl回(国語), 6月 に2回 ( 国 語 算数) 訪問し,綬業中のA児の様子を観察した。 6月に行った国語の時間の観察では, A児が ひらがなを書く課題に集中することができた時間は, 10分間のうち2分間ほどであり,

担任から個別指導を受けているときにも課題と関係のない家庭での話を始めるなど,

目の前の課題に集中して取り組むことが難しい保子だった。なぞり書きをするときに は,書き順や止め,はらい等を意識せずに機械的に鉛筆を上下左右に動かして書いて いた。また,なぞり書きをせずに自分で文字を書くときにはは」の字が 筆書き(写 真1)に な っ た り かJの二画目を本来の方向とは逆に書き,一画目と二画目の重な り}jが足りずにひらがなとして認識しにくい文字(写真2)になったりした。

写真1 一軍事きの文字

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写真2 鼠った文字

ス ク リ ー ニ ン グ ・ テ ス ト 及 び 個 別 の 心 理 検 査 に つ い て は , 母 親 の 承 諾 を 得 て, A児 に つ い て 新 版S‑M社会 生 活 能 力 検 査 を 母 親 が 実 施 し た 。 後 日 , A児 の 担 任 に よ る 実 態 把 握 チ ェ ッ ク リ ス ト 及 び 実 態 把 擁 表 の 記 入,PRS, LDI‑Rによ る ス ク リ ー ニ ン グ・テ ス ト を 実 施 し た 。 さ ら に,8月 に コ ン サ ル タ ン ト が A児 に 対 し てWISC聞の検査を実施した。

( 4 ) 問 題 の 見 立 て

新 版S‑M社 会 生 活 能 力 検 査 の 結 果 は , CA暦 年 齢 (6‑8),SA社 会 生 活 年 齢 (6

(4)

‑3)  SQ社 会 生 活 指 数 (94)であり, A児 の 社 会 生 活 能 力 は , ほ ぽ 年 齢 相 応 の 能 力 で あ る と 考 え ら れ る 。 こ れ は , A児 が 家 庭 生 活 で は 大 き な 問 題 を 感 じ る こ と な く , の び の び と 生 活 し て い る と い う 母 親 か ら の 情 報 と 一 致 し て い る 。

LDI‑Rの 結 果 か ら は,行 動 及 び 社 会 性 の 領 域 に つ ま ず き が 見 ら れ な か っ た 。 し か し , 話 す 及 び 推 論 す る 領 域 に は つ ま ず き の 疑 い , 聞 く 読む 書 く ・ 計 算 す る 領 域 で は , つ ま ず き が あ る と 考 え ら れ る こ と か ら,当初は, LDの 特 徴 が疑われた。

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1品モコと、 田 制・イ度主転まおJ

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また,担 任 が 長 崎 市 教 育 研 究 所 作 成 の 実 態 把 鍾 チ ェ ッ ク リ ス ト にA児 の 実 態 を 記 入 した結果のプロフィーノレ(図2)からは,

自 傷 ・ 他 傷 行 為 , こ だ わ り , 衝 動 性 , こ だ わ り の 項 目 に は 問 題 は 見 ら れ な い が , 言 語 面 , 学 習 面 ( 国 語 ・ 算 数 ), 運 動 面 , 不 注 意 , 集 団 参 加 等 の 項 目 に 問 題 が 見 ら れ た 。

ケーション ¥lYI 込塙 " "UJIIIII cJ2わり 苛~七号二辛づ益う'1 A1!

自偏f予.. ~耐笠

他帽子.. 蜘宝 2 チエツウリストのプロフィール さらに, WIsc‑mの結果は, FIQが55で,

パーセンタイノレ順位は0.1,90%信 頼 区 間 は52‑63, 知 能 水 準 は 精 神 遅 滞 の 範囲であった。 VIQは66で,パーセンタイノレ順位は1,90%信 頼 区 間 は62‑75, 知 能 水 準 は 精 神 遅 滞 境 界 線 の 範 囲 だ っ た 。 PIQは53で』パーセンタイノレ順 位 は0.1,90%信 頼 区 間 は51‑65, 知 能 水 準 は 精 神 遅 滞 の 範 閤 だ っ た 。 VIQと PIQの 差 は13であり, 15%水 準 で 統 計 的 に 有 意 な 差 で あ っ た 。

O群 指 数

言 語 理 解 (vc) は70で,パーセンタイノレ順位は2,90百信頼区間は66‑83 知 覚 統 合 (PO)は58で,パーセンタイノレ順位は0.3,90幅信頼区間は55‑70 注 意 記 憶 (FD)は62で,パーセンタイノレ順位は1,90匹信頼区間は59‑74 処 理 速 度 (PS)は66で,パーセンタイノレ順位は1,90匹信頼区間は63‑82 VCとPOの 差 は12で, 15覧水準で統計的に有意な差であった。(図3)

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I出 水軍

3 群指の 差

上 の よ う な ス ク リ ー ニ ン グ・テ ス ト 及 びWISC‑mの検査結果からは, A児 はLD傾 向 が あ る と 考 え ら れ る が , 精 神 発 達 遅 滞 の 知 的 能 力 レ ベ ノ レ で あ る た

(5)

題 の 量 を 減 ら し た り す る 必 要 が あ る と 推 察 さ れ た。

( 5 ) こ れ ま で の か か わ り の 検 討

担 任 がA児 へ の 個 別 支 援 を 行 う こ と に よ っ て , 短 い 時 間 で あ れ ばA児 が 課 題 に 取 り 組 む こ と が で き る と い う こ と が わ か っ た が , 担 任 がA児 に 対 し て 個 別 支 屡 を 行 う た め の 時 間 を 確 保 す る こ と が 難 し い と 予 想 さ れ る た め , A児 へ の 個 別 支 緩 の 体 制 や 学 級 全 体 へ の 指 導 の 工 夫 が 必 要 だ と 推 察 さ れ た。

( 6 ) 新 た な か か わ り の 計 画

A児 が 抱 え る 間 短 の 見 立 て や 担 任 の こ れ ま で の か か わ り に つ い て 検 討 し た 結 果 , 以 下 に 示 す 支 援 を 実 施 す る こ と を 計 画 し た。

① 見 た こ と を 理 解 す る こ と が 苦 手 な こ と へ の 支 緩

② 整 理 整 頓 す る こ と が 苦 手 な こ と へ の 支 緩

③注意がそれやすく集中することが苦手なことへの支援

④ そ の 場 に 応 じ た 行 動 を す る こ と が 苦 手 な こ と へ の 支 援

⑤ 全 般 的 な 知 的 発 達 の 水 準 が 低 い こ と を 補 う た め の 支 援

(7)対応

① 担 任 が 教 室 で 行 う こ と が で き る 読 み の 指 導 方 法 に つ い て の 健 案

② 担 任 が 教 室 で 行 う こ と が で き る 書 字 の 指 導 方 法 に つ い て の 提 案

③教室の中で, TI形 態 に よ る 指 導 の 提 案

④教室以外の場所(図書室)で,コンサノレタントによるA児への個別指導の提案

(8)コンサノレテーションの評価

①コンサノレティへのかかわりについて

A児は,注意集中が困難であるため,教室の中での個別指導では,教師の指示内 容や説明等を聞いていないことが多かった。そこで, A児の注意を教師に向けてから 指示や説明を始めたり,個別に声をかけたりするよう健案した。

担任は, A児の名前を呼び,注意が自分に向いた のを確認してから説明を始めるようになり, 一斉指 導の後にA児の横で関係臓員が個別指導を行い,何 をどのようにすればよいのかを明確に示す(写真3) ようになった。その結果, A児は短い時間ではある がa 課題に取り組むことができるようになった。

また,個別指導の場面でのA児の活動の様子を担任

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写真3書き方を示す板書 や保護者に連絡カードで伝え,学級での支援や家庭での支媛について提案し,三者が その取組や成果について情報を共有することができた。

(6)

②クライアントへの直接指導について

2学期!から,朝の読書の時間と基礎基本の時間を利 用して週に3回(各15分間),図書室において伺別指 導を行い,絵カード(写真4)を使って文字合わせを したり,ひらがな7グ才、シトを並べて絵が表してい るものの名前を完U成させたりする活動を継続すると,

いろいろなものの名前を表すひらがなに興味をもち,

活動に意欲的に取り組むようになった。 写真4 文字合わせ

また, A児は, 1学期には自分の名前の文字数がひらがな6文字であるのに,途中の文 字が抜けて4文字や5文字になる場合があった。 2学期の中頃には,文字が重なることは あるが, 6文字で正しく書くことができるようになった。 個別指導を始めた9月の初

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の数が増えた(図4)。 図4 書き取りテストの結果

2 事 例2 (クライアントB児) ( 1 )コンサノレテーションの申し込み

日 ! 尼 は , 綬 業 中 に 離 席 が 目 立 ち , 黙 っ て 教 室 か ら 出 て 行 く こ と が あ る 。 そ のため, B児 の 安 全 面 へ の 配 慮 が 必 要 で あ る と い う こ と や 学 習 活 動 へ の 苦 手 意 識 が あ り , 自 分 が 苦 手 な 課 題 に は 取 り 組 も う と し な い 等 の 相 談 が コ ン サ ノ レ クントに寄せられた固

( 2 )コンサノレテーションの目的の明確化

B児 は1 感 情 を 自 分 で コ ン ト ロ ー ノ レ す る こ と が 難 し く , 学 習 内 容 が 分 か ら な い 時 に は , 急 に 大 き な 声 を 出 し た り , そ の 後 の 学 習 時 間 ま で い ら い ら し た 気 持 ち を 引 き ず っ た ま ま 落 ち 着 か な か っ た り す る こ と が 多 か っ た 。 そ こ で , B児 の 情 緒 を 安 定 さ せ , 学 習 活 動 に 落 ち 着 い て 参 加 す る こ と が で き る よ う に なることをコンサノレテーションの目的とした。

( 3 ) 情 報 の 収 集

B児の行動観察では, 1年 Z組 を5月に2回(国語・算数), 6月に2回 ( 算 数 ) 訪 問 し , 授 業 中 のB児 の 篠 チ を 観 察 し た 。 担 任 が 説 明 を 始 め る と す ぐ に , そ の

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(7)

を聞いて,一人で課題に取り組むことが困難であることが分かった。さらに,

医 療 と の 連 携 が 必 要 で あ る と 校 内 委 員 会 で 判 断 し , 保 護 者 の 承 諾 を 得 て , 長 崎 市 内 の 医 療 機 関 へ 教 育 相 談 を 依 頼 し た 。 平 成22年6月にB児 と 保 護 者 が 同 機 関 に お い て 小 児 科 医 の 診 察 を 受 け , WISC‑mを 実 施 し た 。 こ れ ま で の 生 育 歴 やB児 の 実 態,WISC‑mの 検 査 結 果 等 か ら , 精 神 発 達 遅 滞 ( 軽 度 ) と 広 汎 性 発 達障害の診断を受けた固

(4 ) 問 題 の 見 立 て

保 護 者 か らB児 の 生 育 歴 に 関 す る 情 報 を 収 集 し , 担 任 が 実 態 把 握 チ ェ ッ ク リ ス ト へ の 記 入 を 行 っ た 結 果 ( 図 的 か ら は , 基 本 的 生 I::Jh.=.  活 習 慣 に は 大 き な 問 題 は な い が , そ れ 以 外 の項目は,どの項目についても問題があり,

言 語 面 , 多 動 性 , 衝 動 性 , 他 傷 行 為 の 項 目 の問題が大きいと考えられる。

WIsc‑mの結果は, FIQが55で , パ ー セ ン ゥーンーン

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6 チエツウリスト白プロフィール

タイノレ順位は0.1,90%信 頼 区 間 は52‑63, 知 能 水 準 は 精 神 遅 滞 の 範 囲 で あ

った。 VIQは46で, <0.1, 90%信 頼 区 間 は44‑56, 知 能 水 準 は 精 神 遅 滞 の 範

囲だった。 PIQは75で,パーセンタイノレ順位は5,90%信 頼 区 間 は70‑85,知 能 水 準 は 境 界 線 平 均 の 下 の 範 囲 だ っ た 。 VIQとPIQの 差 は29であり, 5%水 準で統計的に有意な差であった。

O群 指 数

言 語 理 解 (VC)は50未 満

知 覚 統 合 (PO)は72で,パーセンタイノレ順位は3,90百信頼区間は68‑82 注 意 記 憶 (FD)は53で,パーセンタイノレ順位はO.1, 90唱信頼区間は51‑66 処 理 速 度 (PS)は72で,パーセンタイノレ順位は3,90%信 頼 区 間 は68‑87 VCとPOの 差 は23で,時水準で統計的に有意な差であった。(図7J

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7 群 指 数 聞 の 差

WISC皿の検査結果から, B児 は , 視 覚 的 な 処 理 , 絵 や 図 の 理 解 や 操 作 は 全 般 的 に 得 意 で あ る が , 聴 覚 的 な 処 理 , こ と ば の 理 解 や 操 作 は 全 般 的 に 苦 手 で

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あ る と 推 察 さ れ る 。 そ の た め , 言 語 的 な 指 示 が 理 解 で き ず 集 団 行 動 か ら は ず れ た り , や り も ら い な ど の 理 解 と 表 現 が 不 正 確 に な っ て ト ラ ブ ノ レ に な っ た り し て い る 。 ま た , 注 意 や 集 中 が 困 難 で あ る こ と も 考 え ら れ , 相 手 の 話 を 最 後 ま で 集 中 し て 聞 く こ と が で き な い こ と もB児 の 実 態 と 一 致 す る 結 果 で あ っ た 。

( 5 ) こ れ ま で の か か わ り の 検 討

これまで,コンサノレティは,

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児 が 教 室 か ら 出 て 行 っ た り , 友 達 を 叩 い た り す る な ど の 不 適 応 行 動 が 起 こ っ て か ら 注 意 や 指 導 を 行 っ て い た が , B児 が 不 適 応 行 動 を 起 こ し そ う な 場 面 を 想 定 し , 事 前 防 止 に 努 め る よ う な か か わ り を し て い く 必 要 が あ る と 推 察 さ れ る 。

( 6 ) 新 た な か か わ り の 計 画

B児 が 抱 え る 問 題 の 見 立 て や 担 任 の こ れ ま で の か か わ り に つ い て 検 討 し た 結 果 , 以 下 に 示 す 支 援 を 実 施 す る こ と を 計 画 し た 。

① 行 動 面 ・社 会 性 に 関 す る 目 標

O教 室 を 出 て , 他 の 場 所 へ 行 く と き に は , 担 任 に 伝 え て か ら 行 く こ と が で きる。

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ふ り 返 り カ ー ド を 活 用 し , 一 日 の 行 動 の ふ り 返 り を す る こ と が で き る 。

② 学 習 面 に 関 す る 目 標

O学 習 中 に,教 室 や 図 書 室 等 の 気 持 ち が 落 ち 着 く 場 所 で 学 習 を す る こ と が できる。

O語 い を 増 や し , 自 分 の 考 え や 気 持 ち を 言 葉 で 伝 え る こ と が で き る 。

(7)対応

①B児 の 気 持 ち を 落 ち 着 か せ る 方 法 に つ い て の 提 案

② 定 時 活 動 と し て , 喜 子 き な 活 動 に 取 り 組 ま せ る こ と の 提 案

③B児 が 自 分 の 行 動 を ふ り 返 る 場 を 設 定 す る こ と の 提 案

(8 )コンサノレテーションの評価

コンサノレティへ直接かかわることによって,B児 へ の 指 導 及 び 支 緩 が ど の よ う に 変 化 し た か に つ い て 評 価 し て み る と , 次 の よ う で あ っ た 。

こ れ ま で の よ う に , 問 題 行 動 が 起 こ っ て か ら の 対 応 で は な く , 教 室 を 出 た い と き に は , 担 任 か 支 援 教 員 に 伝 え て か ら 一 緒 に 行 く と い う ノ レーノレをB児 に 説明し, B児 が 自 分 の 意 思 を こ と ば で 伝 え る こ と が で き た ら 誉 め る よ う に し た 。 ま た , 支 援 教 員 がB児 と 一 緒 に 図 書 室 に 移 動 し,在 籍 学 級 で 出 さ れ た 課 題 の 個 別 指 導 を 行 う よ う に な る と , B児 は 落 ち 着 い て 課 題 に 取 り 組 む こ と が で き る よ う に な っ た 。 ま た , 自 分 の 行 動 を ふ り 返 る た め の が ん ば り カ ー ド ( 写

(9)

;r{5)を 導 入 し , シ ー ノ レ の 色 で 自 分 の 行 動 を ふ り 返 る こ と が で き た。また,

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子 き な 活 動 を 導 入 す る こ と で , ふ り 返 り カ ー ド の シ ー ノ レ の 色 に 変 化 ( 図 的 が見られ,~ち着いて学校生活を送ることができるようになった。

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図8 ふり返りカードのシールの色町産化

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写真5 ふり返りカード

3 学校全体へのコンサノレテーション

長崎市立X小学校の5・6年生の子供 258名を対象にふり返りアンケートを実施し,その 集計結果を児童理解研修会で全職員に知らせた。また,子供たちの実態に合わせた今後 の学習指導で望まれる工夫の例や学級で実践されている笠ましい工夫の例を紹介した.

( 1 )一人 一 人 のi童いを認め合う集団づくりをする。

① 誉 め る 場 面 を 桐 や し , 賞 質 的 な こ と ば か け を 学 習 指 導 の 場 で 行 う。

② い ろ い ろ な 考 え 方 を 出 し ゃ 寸 い 雰 囲 気 を つ く る。

③ 子 供 同 土 が 主 体 的 に 教 え あ っ た り , 助 け 合 っ た り す る 学 習 場 面 を つ く る.

(2 )分かりやすい学習環境やノレーノレを明示する。(写真6)

① 子 供 が 見 通 し を も ち や す い 授 業 の 情 成 を 工 夫 す る。

② 授 業 の 流 れ や 教 科 書 の 進 行 を 板 書 す る.

③発去のしかたや質問のしかた等のノレーノレを明示しておく。(写真7)

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( 3 ) 個 別 に 対 応 し や す い 俊 業 構 成 や 集 団 の 中 で の 個 別 支 援 の 工 夫 を す る。

① 机 間 指 導 し や す い よ う に 座 席 の 位 位 を 配 慮 す る。

② 鎌 易J.ltの異なる複数の課題を準備する。(写真8)

(10)

③ 具 体 物 の 織 作 場 面 を 意 図 的 に 取 り 入 れ る 。 ( 写 真9)

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写真8 色分けしたシート 写真g 具 体 物 の 操 作

(4 ) テ ィ ー ム ・ テ ィ ー チ ン グ な ど の 指 噂 形 態 を 工 夫 す る。

① 指 導 の 分 担 を す る 。

② 臨 機 応 変 に 対 応 が で き る よ う に す る 。

③ 意 欲 を 高 め る よ う な か か わ り 方 を す る 。

N  まとめ

特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ タ ー が 校 内 コ ン サ ノ レ テ ー シ ョ ン を 実 施 す る こ と に よ り , ク ラ イ ア ン ト に 必 要 な 支 媛 に つ い て , コ ン サ ノ レ テ ィ で あ る 担 任 と 継 続 的 に 述 燐 ・相 談 を 行 う こ と が で き た 。 ま た . ク ラ イ ア ン ト に つ い て 継 続 的 に 行 動 観 察 を 行 い , ア セ ス メ ン ト 等 を 実 施 し た 結 果,ク ラ イ ア ン ト に つ い て の 細 か な 実 態 担 保 が で き る よ う に な り , 今 後 の 支 緩 に つ い て 具 体 的 な 提 案 を す る こ と が で き た 。 コ ンサノレティは,コ ン サ ノ レ タ ン ト か ら 提 案 さ れ た 支 援 の 方 法 を 実 践 す る だ け で な く , ク ラ イ ア ン ト の 保 子 を 観 察 し な が ら 課 題 の 盆 を 調 整 し た り , 注 意 集 中 を 確 認 し た り す る 意 識 が 高 く な っ た 。 ま た , ク ラ イ ア ン ト へ の 支 媛 だ け で な く , 学 級 全 体 の チ 供 た ち が 理 解 し や す い ユ ニ パ ー サ ノ レ デ ザ イ ン を 目 指 し た 学 級 縄 示 や 授 業 の 進 め 方 に つ い てl意 識 す る よ う に な っ た 。

今後の課題として考えられるのは,特別支ij'i教育コーディネーターがコーディネーンヨ ンのノJ.コンサノレテーションの力,ファンリテーションの力,ネットワーキングの力,カ ウンセリングの力,アセスメントの力という校内コンサノレテーションに必要とされる全て の力を身につけることは困難であるため,チームワークやネットワークを積憧的に活用し ながら,必要性やffi張度に応じた校内コンサノレテーションを進めるということである.

V  参 考 文 献

WI5C‑lllアセスメント本例集 一理論と実際ー(2005) 上野一彦 編 著 軽度発達障害の心理アセスメント WI5C‑聞の上手な利用と事例(2005) 海 津 距 希 子 PR5手引きLD1X診断のためのスクリーニングテスト(I992)Jレマ‑.マイクJレパスト

LDI‑R手引き LD判断のための調査票(2008) 上野一彦 事

学校コJサルテ‑:/ョンを進めるためのガイドブック(2007)国立特別支倭教育総合研究所 学校コンサノレテーンヨンケースプック(2007) 国立特別支侵教育総合研究所

参照

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