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 阿部珠理先生の定年退職にあたって

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Academic year: 2021

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 阿部珠理先生の定年退職にあたって

阿部珠理先生は 2017 年 3 月に定年を迎え、立教大学社会学部を退職されました。先生は 1989 年 4 月に 本学一般教育部助教授として着任され、1991 年 4 月から社会学部社会学科と大学院社会学研究科社会学 専攻を兼任、1995 年 4 月に教授に昇格された後、1998 年 4 月に社会学部社会学科に異動、2002 年 4 月に は新たに開設された現代文化学科に異動、2006 年 4 月から 2008 年 3 月まで現代文化学科長を務められ、

新学科の建設と運営に尽力されました。また、大学院担当も 2006 年 4 月に文学研究科比較文明学専攻か ら社会学研究科社会学専攻に異動されています。立教大学着任から 28 年の長きにわたり、教育、研究、

大学運営に多大な貢献をされました。

阿部先生のご専門はアメリカ先住民研究を中心とするもので、なかでも長期にわたってラコタ族の研究 に取り組まれてきました。ことにラコタ族保留地での丹念なフィールドワークをもとにそこでの人びとの 生活と心情を描き出した『アメリカ先住民の精神世界』は、極めて高い評価を得て、改訂版が『聖なる木 の下へ』として刊行されています。先生の研究の射程は、先住社会の研究をとおして、今後の私たちの生 活と社会を展望するところに及んでおり、その視線の先は現代社会に向けられていました。

教育面においては、現代文化学科の「文化の社会理論」を長年にわたって担当されてきました。この講 義で、先生は、生活のさまざまな場面における文化の諸相を検討することを通じて、異文化を学ぶ意義を 熱意をもって学生たちに語りかけ、学生に強い感銘をあたえました。また、ゼミにおいても多様な価値や 文化のありようを意識し、そこから自らの生活と社会を振り返ることの重要性を強調され、学生に多大な 影響をあたえました。

先生は、大学運営面でも活躍され、1996 年 5 月から 1998 年 6 月まで就職部副部長、2002 年度から 2003 年度まで総合研究センター副センター長を務められたほか、通算 8 年(1999 年度~2002 年度、2008 年度~2011 年度)にわたってアメリカ研究所所長を務められ本学のアメリカ研究を牽引されてきました。

学外においては、アメリカ学会において評議員、国際委員、常任理事、国際委員長を歴任され、現在で も理事を務められています。また、American Studies Associationでは 2006 年 6 月から 2009 年 6 月まで 国際委員長、International Society for the Study of Comparative Civilizationでは現在も理事を務められ るなど、国際的な舞台でも活躍されてきました。

これまで先生は、アメリカ研究を基軸として、研究、教育、大学運営の各方面において活躍され、研究 者と学生に多大な影響をあたえてきました。また、学部と大学の国際化に多大な貢献をされてきたことも 忘れることはできません。今後もご健康に留意され、ますますご活躍されることを願ってやみません。

2018 年 3 月

社会学部長      

松 本   康

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