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日本人大学生の自殺願望の保護・危険因子

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

日本人大学生の自殺願望の保護・危険因子

ナジラー, アハマド, バスリ

https://doi.org/10.15017/1866243

出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(人間環境学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

(様式6-2)

氏 名 Nadzirah Ahmad Basri

論 文 名 Protective and risk factors of a wish to die in Japanese young adults ( 日本人大学生の自殺願望の保護・危険因子 )

論文調査委員 主 査 九州大学 教授 氏名 熊谷秋三 副 査 九州大学 講師 氏名 内田若希

副 査 九州大学 教授 氏名 平野(小原)裕子

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

本論文は、日本人大学生の複数の心理・社会的関連性、すなわち自殺願望と首尾一貫感覚(SOC)、

親や親しい友人との関連性、体重および主観的過体重との関連を検討することであった。研究 1 で は、わが国のある国立大学で一年生を対象に実施されたメンタルヘルス研究における横断データを 使用し(n=2,036)、SOC、親との関係、親しい友人の有無と、自殺願望との関連を、多重ロジステ ィック回帰分析を行い検討した。自殺願望の割合は 5.7%(n=115)であった。SOC が高いほど自殺願 望を有する確率は低く、その関係は抑うつ症状とは独立していた。同様に、親との関係が良好であ ると自殺願望を持つ確率が低く、また親しい友人がいないと確率が高くなった。自殺する恐れのあ る生徒を学校医が特定するために、SOC スケールが有用である可能性が示唆された。また、学生の 対人スキルの強化や親との関係性改善も自殺願望を防止するうえで重要であると考えられた。研究 2 では、自殺願望と主観的な過体重評価および BMI で評価された客観的体重との関連を調査するこ とであった。日本の大学新入生 2000 名を対象とした。多重ロジステ

ック回帰分析が、自殺願望と 主観的評価による過体重および BMI で評価された客観的体重との関連性を検討するために用いら れた。自殺願望の割合は 5.7%(n=115)であり、主観的評価による過体重は 15.8%(n=315)であった。

主観的評価による過体重の有無で評価された自殺願望のオッズ比は、約 2 倍であった。一方、BMI 評価による過体重の有無との間には有意な関連はなかった。これらの結果は、その後の人生におけ る自殺連続性にそった展開から自殺願望のリスクの減少をもたらすことができる、大学生の体重や 実際の体重とは無関係な体重の自己受容に対する健康的な態度を育成する必要性を意味している。

本学位論文は、若い成人における自殺願望のより良い理解の進展のための初めての取り組みとし て位置づけられることより、自殺予防の観点から重要な知見を示したといえる。

よって,本論文は博士(人間環境学)の学位に値するものと認める。

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