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(1)

平成

21

( SPP) J

実 践 報 告

系 列 運 営 委 員 会 石 井 克 佳 後 藤 巻 子 工 藤 雄 司 加 藤 敦 子 福 原 行 也 勢 国 歩 美 福 田 桃 子 石 田 光 枝 平 野 延 行 阪 本 康 之 茂 木 好 和 金 城 幸 贋 田 中 友 紀 子 封 崎 加 奈 子

s p p講 座 型 学 習 活 動 を 平 成

19

年 度 よ り 開 始 し て 以 来

3

年 目 を 迎 え た 。 今 年 度 は 、 s p pプ ラ ン

B

キャ リ ア 教 育 枠 に 採 択 さ れ 、 学 校 全 体 で 取 組 む こ と に し た 。 各 系 列 運 営 委 員 会 を 中 心 に 、

4

つ の 系 列 そ れ ぞ れ の 特 色 を 生 か し つ つ 、 キ ャ リ ア 教 育 と の 関 連 も 考 慮 し な が ら 実 践 に 取 組 ん だ 。 そ の 結 果 、 従 来 の 筑 波 大 学 ・ 研 究 機 関 と の 連 携 に 加 え て 、 あ ら た に 他 大 学 ・ 民 間 企 業 ・

N P O

法 人 と の 連 携 が 進 め ら れ た 。 そ の 成 果 を 第

13

回 総 合 学 科 研 究 大 会 に お い て 報 告 し た 。

キ ー ワ ー ド s p p キ ャ リ ア 教 育 連 携

1. は じ め に

本校が平成 6 年に全国初の総合学科高校として改編し て以来、 16年目が過ぎようとしている。現在は「生物資

源・環境科学系列」、 「工学システム・情報科学系列」、

「生活・人間科学系列j 、 「人文社会・コミュニケーシ

ョン系列j の4 つの系列を中心に教育を進めている。そ

の契機となったのが、研究開発第2期である平成15"- '17 年度文部科学省研究開発「起業・ベンチャー教育カリキ ュラムの構造」に指定された頃であろう。この頃校内で は総合学科系列の再構築や教科問の連携が論じられるよ うになり、校外では産学連携や高大連携が模索され始め た。教科「産業」として「産業社会と人間 J 、 「産業理 解」を既に開発し、本校総合学科教育のガイダンス機能 を果たしていたこの 2 つの科目に加えて、さらに研究開

発科目「起業基礎」を3 つ目の柱として立ち上げた時期

であった。開発当初の目標であった「起業・ベンチャー 教育カリキュラムの構造 J は「起業基礎 J 開発の3年間

を通じて、 「キャリア教育の実践」へと深化していっ

た。

第10回総合学科研究大会( 平成18年度) では、研究開発 において教科「産業」ならびに本校のキャリア教育のシ

ステムが完成したことを踏まえて、 1 日目の生徒発表会

において3 学年すべて並べることとした。現在もこのス

タイルで開催している。すなわち、

1

年次「産業社会と

人間・産業理解発表会」、 2年次「起業基礎発表会」、 3

年次「卒業研究発表会」をこの願で、行った。上級生にな るに従って、生徒個人の問題発見力、問題解決力、プレ ゼンテーション能力が高まっていくのが印象的であっ た。 2 日目は教師による発表として「教科 f産業』の構

築とキャリア教育」、講演として筑波大学助教授( 当時)

藤田晃之先生による「総合学科におけるキャリア教育

の重要性」に続き、分科会では「キャリア教育の関連J

「総合学科の開設、システム関連J

r

学校管理運営その 他J の内容で実施した。

近年、全国では総合学科高校が3 0 0校を超え、決して 珍しい存在とは言えなくなってきた。そして、今やどの

総合学科高校も「キャリア教育j の推進に取組んでいる

のが現状である。本校における研究はその後も続き、文

部科学省「高等学校における発達障害支援モデル事業( 特

別支援教育)J での高大連携、筑波大学附属学校教育局な

らびにアメリカ・ニューヨーク州教育庁認可

I T

学校との 「産学連携による高校生向け英語版情報テキスト作成と

授業試行 J 、工学システム・情報科学系列が中心となり

f I C

T

人材育成プロジェクト」の開発、生物資源・環境 科学系列が中心となり「サイエンス・パートナーシップ プロジェクト ( SPP) J による外部研究機関との連携へと つづいている。

昨年度の研究大会では、研究主題「総合学科の『連携』 を軸とした教育実践」において、すでに「連携」成果発 表会の場で次の報告をしている。すなわち、①企業との 連携として

rrC

T

人材育成プロジェクト」、②大学との 連携として「特別支援教育」、③研究機関との連携とし て 「 サ イ エ ン ス ・ パ ー ト ナ ー シ ッ プ ・ プ ロ ジ ェ ク ト CSPP) J である。このように、本校総合学科教育におけ

るひとつのキーワードとして、外部との「連携 J が欠か

せない存在である。

1

1

.

S PP

の 慨 要 に つ い て

今年度新たな取組みとして、全校的に S P Pを展開し、 各系列や教科を通じて大学・研究機関・企業・N P O法人

F

h

υ

(2)

との連携を進めていくこととした。以下に、その概要を 記す。

s p pは、独立行政法人科学技術振興機構が実施してい る事業である。文部科学省の「次代を担う人材への理数

教育の拡充J 施策の一環として、学校と大学・科学館等

の連携により、児童生徒の科学技術、理科・数学( 算数)

に関する興味・関心と知的探究心等を育成することを目

的としている。本校は平成19年度から実施しており、今

年度は、 「講座型学習活動プランB キャリア教育枠」に

採択され、 「総合学科の特色を生かしたキャリア意識の

形成J をテーマに

4

つの系列すべてが

SPP

講座を実施し た。

1. 生物資源・環境科学系列

・我が国の食料・農業・環境・資源に関する問題を実践 的体験的に捉えることを目的に、筑波大学教員や専門家 による講義とディスカッションを行う。

・独立行政法人森林総合研究所多摩森林科学園と森林環 境教育プログラムの共同研究を行っている。その一環と して

SPP

では実験施設を利用し、森林の測定、調査地内 での比較を通して、地域の森林や環境条件の特徴を数値 的に捉える。

. NPO

法人共存の森ネットワークと連携し、学校周辺地 域で森林や竹林に関わる仕事に携わる職人を相手に、開 き書きレポートを作成し発表する。

2. 工学システム・情報科学系列

- 企業と連携し、

PC

ハードウエア分解、組上げ、

PC

ットアップ作業、

I CT

に関する最先端分野についての講 義等では生徒が問題を発見する。

- 筑 波 大 学 と 連 携 し 、 標 準 デ ー タ フ ォ ー マ ッ ト で あ る

X M

L

とその関連技術を学ぶ。

J avaScri p

t

を使った

www

ページの動的変更と、プログ ラミングの応用を体験する。

「教育用計算機システム使用の手引きJ をベースにし

CO

I N

S

計 算 機 シ ス テ ム 環 境 入 門 で は 、 エ デ ィ タ

( Em

acs)

や文書整形システム

( LaTeX)

を体験し、

CO

I N

S

環境での計算機の取り扱い、特に

UNI X

オペレーティン グシステムの操作を学ぶ。

3. 生活・人間科学系列

・女子栄養大学と連携し、酸性とアルカリ性のさまざま

な水溶液のp Hを調べ、中和反応によって中和液をっく

り出す実験から血液の役割について考える。

- 水と油を乳化させる実験から、水に溶けない脂質の消

化について考える。

4

.

人文社会・コミュニケーション系列

・筑波大学と連携し、統計学特別講座を実施する。集め たデータの分析方法について知り、考察の仕方について 演習する。生徒は問題解決のために、各種調査をどのよ

うに活用するかを考え、レポートにまとめる。

- 生徒は問題解決のために各種調査をどのように活用す

るかを考え、レポートにまとめ英訳し、国際シンポジウ ムにおいて英語によるプレゼンテーションを実践する。

このように、各系列の特色を生かした新たな連携の取 組みが行われた。続いて、各系列からの報告をお読み頂 きたい。

日1. 生物資源・環焼科学系列での活動

生物資源・環境科学系列では、平成19年度より、サイ

エンス・パートナーシップ・プロジェクト

( SP

P

)

を開始 し、森林に関する環境教育プログラムの研究を推進して

いる。今年度は全校的に

SPP

を展開し、各系列や教科通

じて大学・研究機関・企業・

NP O

法人との連携を進める ことになり、次の3点を中心に取組んだ。

1 . 筑波大学生命環噴科学研究科との特別問磁を中心と

した連機

( 1 ) 実施の経緯と概要説明

昨年度筑波大学教員によるF D( ファカルティ・ディベ

ロップメント) に関する特別講義を試行的に実施した。そ

のきっかけは、大学附属学校連携委員会において、委員 である野村港二准教授から、大学教員による特別講義を 本校で実施したいという発案であった。生物資源・環境 科学系列2 年次 4 2 名の生徒にとって、大学教員の F Dに協

力するとともに、 「卒業研究j の取組み開始を控えたこ

の時期に大学教員から直接指導をうけることは大変意義 のあることととらえ、 9 月下旬より 5 人の筑波大学教員を 迎え、各講師が附属坂戸高校の教壇に立った。講師には 、キャリア教育の意図を伝え、研究の道へ進むきっかけ や高校生当時のエピソードなども可能な限り触れてもら ったところ、生徒の集中力が高まった。今後も実施して いきたいということで高校・大学双方の意見が一致し、 今年度は

SPP

の一環として次の内容で実施した。

( 2) テーマと内容

(3)

テーマ「研究って面白い」

農業や環境に関する話題を中心に、科学的な考え方の 基礎を学ぶ。

内容各講師の専門分野に関する面白い研究の紹介。 研究テーマや研究目的設定に関するアドバイス。 その他、研究に関するエピソードなど。

(3

)

日程と各講義内容

平成21年10月9日( 金) ,,- ,10月3 0日(金)計4回 毎 週 金 曜日3・4校時( 10: 45"- ' 12: 25)

科 目 「 環 境 創 造 農 か ら 見 た 環 境 科 学J 合同授業

担当 石井克佳、勢田歩美、福田桃子

10月9日 講 師 阿部淳一ピーター先生、

テーマ 菌根菌- 植物の生育を助けるカビたち

10月16日 講 師 野 村 港 二 先 生 、 テ ー マ 不 思 議 な 植 物 細 胞

10月23日 講 師 志 水 勝 好 先 生 、 テ ー マ 地 球 温 暖 化 と沙漠化に挑む作物学

10月3 0日 講 師 辻 村 真 貴 先 生 、 テ ー マ 草 原 の 水 循 環

( 4) 講義を終えて

どの講義も、講義中と終了後生徒の質問が相次いだ。 生徒のレポートによれば、 「 講 義 の 満 足 度 難 易 度 J

「生徒自身の参加態度J はいずれも良好で、各講師への

質問が多数記入されていた。講義後各講師に質問内容を 伝 え 、 後 日 回 答 を 頂 き 、 生 徒 へ 伝 え た 。 こ の よ う に 、 講 義後のやりとりも含みこの講座は大変好評であった。

2

.

独 立 行 政 法 人 森 林 総 合 研 究 所 多 摩 森 林 科 学 園 と の 森 林環境教育プログラム

( 1) 概要説明

s p pを通じた森林総合研究所との連携は、 3年 目 を 迎 えた。

r

森 林 に 関 す る 環 境 教 育 プ ロ グ ラ ム の 研 究 」 を 共 同 研 究 と し て 立 上 げ 、 そ れ ぞ れ い く つ か の 学 会 で も 報 告 を行っている経緯から、この講座を通じても安定した関 係を保っていると言えよう。

(2

)

テーマと内容

今年度のs p pでの連携内容は、 「総合学科の特色を生 か し た キ ャ リ ア 意 識 の 形 成J を取り入れ、講座内容を組 み 立 て た 。 実 習 時 間 の 合 間 に 、 森 林 林 業 に 関 す る 研 究 者 や技術者と直接会話する場面を意識的に取り入れること で、生徒と森林や環境問題に対する情報交換や、キャリ

ア意識の形成を促す試みを取り入れている。 ( 3) 日程と各実習内容

平成21年7月10日( 金) ,,-22年1月7日(木)

7月10日 事 前 打 合 せ 多 摩 森 林 科 学 園 に て 石 井 克 佳、

講師 大石康彦先生、井上真理子先生、井春夫先生( 森

林総研多療森林科学園)

7月21日 赤沼実験林( 比企郡鳩山町) での実習 参加 生徒1年次2 5名

引 率 石 井 克 佳

講師 大石康彦先生、井上真理子先生、井春夫先生( 森

林総研多摩森林科学園)

内容 下草刈り、スギ間伐林の伐探と測定

9月25日 多摩森林科学園での実習

参加生徒1年次2 4名、 2年次5名、 3年次l名 計30名

引率石井克佳、福原行也( 本校)

講師 赤 間亮 夫園 長先 生、 大石 康彦 先生 、井 上真 理 子

先生、井春夫先生、井上大成先生( 多摩森林科学園)

内容 森 の 昆 虫 学 ・ 林 内 ト ラ ッ プ 昆 虫 採 集 講 師 井 上 大 成 先 生 、 研 究 の 森 案 内 ・ 樹 木 圃 観 察 講師 井春夫 先生、井上真理子先生、

研 究 者 と の 交 流 講師 赤間亮夫園長先生、大石康彦 先生、井春夫先生ほか

12月21日 事 前 打 合 せ 多 摩 森 林 科 学 園 に て 引率 石井克佳、

講師 大石康彦先生、井上真理子先生、井春夫先生( 森

林総研多摩森林科学園)

1月7日 赤沼実験林( 比企郡鳩山町) での2回目の実習 参加生徒1年次2 4名 2年次6名 計30名

引率 石井克佳、平野延行、石田光枝( 本校)

講師 井上真理子先生、井春夫先生( 森林総研多摩森林

科学園)

内容 オニグルミ生育調査、モウソウチクの伐採体験

( 4) 実習を終えて

赤沼実験林は、坂戸駅から路線パスに乗車し15分、下

車後徒歩10分という位置にあり、学校から近い場所にあ

る。また、実験施設であるため多品種の樹木が生育して おり、林内も整備されている。このような整った環境の 中、生徒の多くは初めて木や竹を伐採したり、森林に関 する環境の学習を深めることができる。

多摩森林科学園は、全国有数の桜の名所としても有名 であり、多摩丘陵の特徴的な地形を生かしたサクラの保 存樹林が充実している。また、森の科学館には、森林に

(4)

-関する展示物や映像教材が設置され、広いスペースで学 習活動や研究者・技術者との交流を行うことができた。 圏内には研究者と技術者が常駐しており、年間を通して 見学者が多い。本校文化祭代休日である平日にパス見学 を実施した。

3. N P O法人共存の森ネットワークとの聞き書きによる 農山村鯛査

( 1) 聞き書きの意義

文部科学省から平成21年3月に新しい高等学校学習指 導要領が公示され、各学校では新教育課程編成に取り組 んでいる巌中である。改訂の要点のひとつとして、生徒 の言語活動の充実が加わった。これに関しては「今回の 改訂においては、言語活動の充実を重視している。この ため、配慮事項として、各教科・科目等の指導に当たっ ては、生徒の思考力・判断力・表現力等をはぐくむ観点 から、基礎的・基本的な知識・技能の活用を図る学習活 動を重視するとともに、言語に関する能力の育成を図る

上で必要な言語活動の充実が必要であることを示した。 J

としている。では、各教科・科目における活動はどのよ うに進めればよいのか。その具体的イメージを模索する 中、新学習指導要領における言語活動は、学校や家庭・ 地域において犠々な事象や人々と触れ合う中で自己理解 や他者理解を深め、自らの体験を言語化し、他者と協同 したり議論する中で言語による分析、表現、記録してい く活動ととらえることができ、学習活動の栂幹の一つで あると理解した。

(2

)

NP O

法人との連携

NP O

法人共存の森ネットワークは平成19年12月に設

立され、高校生・大学生が中心となって「森の“ 聞き書

き甲子園" J や「共存の森づくりJ なと、の活動を行って いる。

r

森の“ 聞き書き甲子園" J は、毎年100人の高 校生が全国各地の「森の名手・名人」を訪ね、一対ーの 対話をとおして、森とともに生きる知恵や技術、ものの 考え方や生き方を「聞き書き」し、記録する活動である。 本校では平成17年度第4 図の初参加以来、毎年1'"'-'2名の 生徒が参加し活動している。その成果を概観すると、イ ンタビューする能力、聞き取る能力、結果をまとめてレ ポートを作成する能力が身に付き、卒業研究や論文作成 に役立つている。そこで、 s p pの講座として生物資源・

環境科学系列2年次選択科目「環境創造J を選択する生

徒15名を対象に、本講座を実施した。 ( 3) 連携の内容

s P P による連携内容は以下の通りである。

3月25日 事前打合せ 共存の森ネットワークにて 石 井克佳( 本校) 、吉野奈保子事務局長、田代純一先生( 共存 の森

NW

)

6 月12日 授 業l 回 目 講 師 団 代 純 一 先 生 テーマ「竹と日本人のくらし」

6月26日 授業2回目 講 師 田 代 純 一 先 生 、 代 田 七 瀬 先生( 共存の森

NW

)

内容

講義 聞き書きを行う際の注意事項

実習 インタビューのロールプレイ

実習 班ごとにインタビューの準備。取材テーマ・役

割分担質問事項の整理。

講義 夏期休業中農山村で地域の農林業や環境に関す

る聞き書き活動を行う。

7月31日 農 山 村 調 査 講 師 団代純一先生、森山沙也 子先生、代田七瀬先生( 共存の森

NW

)

。引率 石井克佳

内容 1班「竹縄J 関根尚一氏 秩父郡東秩父村

2班「竹細工」持田信三氏 比企郡小川町

3班「竹炭・木炭J 山田善三氏 比企郡小川町

4 班「棲箕」福田クニ氏 入間郡毛日山町

9 月11日 報 告 会 講 師 団代純一先生、森山沙也子先 生、吉野奈保子先生( 共存の森

NW

)

内容 生徒による聞き書き調査の報告、講師による講

評と今後のまとめ方

本研究大会では、森林環境教育の一環として

NP O

法人 共存の森ネットワークとの連携についての授業を公開し た。

NP O

法人共存の森ネットワークは2 0 0 7年12月に設

立し、高校生・大学生が中心となって「森の“ 開き書き

甲子園" J や「共存の森づくり」などの活動を行ってい る。

r

森の“ 聞き書き甲子園" J は、毎年100人の高校

生が全国各地の「森の名手・名人J を訪ね、一対ーの対

話をとおして、森とともに生きる知恵や技術、ものの考

え方や生き方を「聞き書きJ し、記録する活動である。

この手法をもとに本校生徒15名が、 2 0 0 9年7月埼玉 県小川町、毛呂山町、東秩父村において森林・林業に従 事する技術者を対象に聞き書きによる方法によりインタ ビューを行い、これをもとにレポート作成を行い報告会

を実施した。生徒は班ごとにポスター1枚とパワーポイ

ントのスライドを作成し、取材先の紹介と名人から聞き 取った内容を報告した。この報告を元に講師から講評を もらうとともに、疑問点の指摘を受けた。疑問点につい

ては引き続き調査資料の整理や再取材を行うにより、 2月

の報告会までに整理しておくこととなった。

(5)

2

f!

2 6日 発 表 会 石 井 克 佳 ( 本 校 ) 、 講 師 田 代 純 一 先生、生徒13名 第13回総合学科研究大会において授 業 公 開 を 行 い 、 そ の 中 で 発 表 会 を 実 施 し た 。 発 表 会 で

は、全国から参加された総合学科高等学校関係者の前Eで

発表を行った。 9丹の報告会以来、課題となっていた内

容を手直しし、班ごとにポスターl 枚とパワーポイント

を作成した。参加者からは、 「聞き書きから生徒が自ら

行動した結果の成果を見られ、充実していたj という感

想を頂き、好評であった。生徒は 6 月の授業以来、長期 にわたり調査、整理、報告、再検討、まとめ、発表に取 組んできた。この経験を通して、地域の竹や自然環境、 それらを相手にものづくりに取紐む名人たちの姿をとら

えることができた。今後、卒業研究ーの充実やキャリア意

識の形成に役立てて欲しい。

IV

.

工学システム・情報科学系列での活動

1. I CT人材育成プロジェクトについて

文部科学省は、情報コミュニケーション技術 ( I CT) 分野における高度な人材の育成について、高等学校段階 から推進していくため、平成1 6年度より r r CT 人材育成

プロジェクト」を実施した。これにより、平成16年度に

10校、平成17年度に5校の15校が「スーパーr C Tハイス

クールJ に選ばれ、独創的なソフトウェアの開発など、

IC T分野の高度なクリエーターを育成するため、優れた

人材を、高校生の中から発掘し、その成長を支援した。

本校「総合科学科J 工学システム・情報科学系列は、

平成17- - 19年度にかけ「総合学科におけるr C T 人材育 成プロジェクト」のタイトルで研究指定を受けた。

総合学科におけるIC T 人材の育成は、 「開発された情 報コミュニケーション技術( IC T ) をどのように使いこ

なすか、さらには、どのようなIC T がユーザーのニーズ

に応えられるかを広い視野に立って総合的にマネジメン トできる人材の育成」との視点で取り組んだ。

2. S PPを活用したにT人材の膏成について

文部科学省によるr C T 人材育成プロジェクト研究は終 了したが、 r r CT人材の育成J は工学システム・情報科 学系列において取り組んでいかなければならない重要な 課題である。ここでは、 s p pによる連携を活用した r C T 人 材 の 育 成 と し て 、 金 業 と の 連 携 で あ る r I CT就 業 体 験J 、大学との連携である r r CT合宿」、 r r CT体験セ ミナーj を取り上げる。

3. . I CT戟業体験: 企業との連携 ( 1) i

fI

C T就業体験j の目糠

学校における授業では学びにくい、先端の情報に関す る技術を産業界から学び、 r C T プロスペクト等今後の学 習に活かす。

働くことを通じて社会に対する認識を深める。

( 2) 平成21年度の実施要項

内容: ①P Cハードウエア分解、組み上げ ②P Cセットアップ作業

③r C T に関する最先端分野についての講義等 期日: 平成21年7月27日( 月)"-' 7月31日( 金) 5日間

( 事前指導 7月17H{金)12: 00 本校C A D蜜集合) 時 間 : 9: 00- -17: 45

場所: アピリティ株式会社 東京本社

指導者: 総務課長・田平和貴講師

代表取締役・飯島隆充剥講師 対象学年: 1学年( 定員: 6名)

単 位 認 定 : r C T就業体験において所定の指導自標を達成 した者には、時間割外学校設定科目 r r CT就業体験J と して1単位を認定する。

( 3) 平成21年度の活動計画

5/ 14(木) 15: 00"- ' 16: 30 アピリティ暢

事前打合せ: 実施日程・内容の打合せ、受入依頼( 受

入承諾を得る: 7/ 27- - 31) 5/ 27(水)I6: 15"- ' 16: 45 C A D室

事前指導 r r CT就業体験」説明会 6/ 25(木)I5: 00"- ' 16: 30 アビリティ暢

事前打合せ: 実施内容・担当者の調整

7/ 17(金)I2: 00"- ' 13: 00 C A D室

r r CT就業体験] に向けての直前指導( 就業体験の心構 え及び諸注意)

7/ 27(月) 9: 00"- ' 17: 45 アビリティ鮒

講義①企業の概要について( 見学含む) ②社会生活につ

いて③働くことについて一作文作成④経営について

⑤自己紹介( 紹介表作成・発表)

7/ 28(火) 9: 00"- ' 17: 45 アピリティ鮒

講義①社会・企業が求める人物像、必要とする人物像

②会社で働くためじ必要なこと③働くって何? 社会人

っ て 何 ?

実機研修①ドットインパクトプリンタ一分解・組上 7/ 29( 水) 9: 00"- '17: 45 アピリティ暢

講義①人・創造・悦び

(6)

-実 機 研 修 ① ド ッ ト イ ン パ ク ト プ リ ン タ 一 分 解 ・ 組 上 ②同分解・組立タイムトライアル③P C BI OS研 修 ④P C 分解・組上講習I CT就 業 体 験

7/ 30(木)9:00' "' -' 17: 45 ア ビ リ テ ィ 蜘

実 機 研 修 ①P C分解・組上②アカウント追加③タイムト ライアル( 3 人 l 組、 2 人 l 組)

7/ 31( 金)9:00' "' -' 17: 45 ア ビ リ テ ィ 蜘

実 機 研 修 ①P C 分解・組上( 1 人) 講 義 ① 働 く こ と に つ い て 一 作 文 作 成 ②1 週 間 の ま と め 感 想 文 発 表 ③ 総 評 8/ 4(火)9:00' "' -' 16: 00 C A D室

日誌、・アンケートの提出

4. 筑 波 大 学I CT合 宿 : 大 学 と の 連 機

I C T合宿において所定の指導目標を達成した者には、 時 間 割 外 学 校 設 定 科 目 r I CT実 践1 J 、 r I CT実 践IIJ

f

I

C T実践日J として各1単位を認定する。

( 1) r I CT実 践 1J 教 科 「 情 報 」 の 時 間 割 外 学 校 設 定 科 目として開講

百 的 : ① 高 校 の 授 業 で は 経 験 で き な い 知 識 ・ 理 論 の 修 得 を図る。

② 生 徒 が ア イ デ ア ・ ス キ ル を 発 揮 す る こ と に よ り 、 独 創 性の向上を図る。

③ グ ル ー プ で 課 題 に 取 り 組 む こ と に よ っ て 、 コ ミ ュ ニ ケ ーションや協調する能力を育成する。

④ 筑 波 大 学 や 大 学 で 学 ぶ 雰 囲 気 を 体 験 す る こ と に よ り 、 最 先 端 で 活 躍 す る 研 究 者 と 交 流 を 持 つ こ と に よ る 人 間 性の向上を図る。

内 容 : ① 「 教 育 用 計 算 機 シ ス テ ム 使 用 の 手 引 き 」 を ベ ー スにしたC OI NS計 算 機 シ ス テ ム 環 境 入 門

- エディタ( Emac s )や 文 書 整 形 シ ス テ ム( L a T e X)を体験 し. C OI NS環 境 で の 計 算 機 の 取 り 扱 い , 特 にUNIXオ ペ レ ー テ ィ ン グ シ ス テ ム の 操 作 を 学 ぶ

② プ ロ グ ラ ミ ン グ 入 門

.Pr oc es s i ng言 語 を 使 い 、 プ ロ グ ラ ミ ン グ と コ ン ビ ュ ー タグラフィックス( CC)の初歩を体験する。

日時: 平成21年8月2 4日( 月) " ' 28日(金) ・スケジュール

午前 ( 9: 00' " 13: 00) ・午後 ( 14: 00' " 18: 00) 2 4日 オリエンテーション・C OI NS環 境 入 門 25日 C OI NS環 境 入 門 ・ プ ロ グ ラ ミ ン グ 入 門 26日 プ ロ グ ラ ミ ン グ 入 門 ・ プ ロ グ ラ ミ ン グ 入 門 27日 プ ロ グ ラ ミ ン グ 入 門 ・ プ ロ グ ラ ミ ン グ 入 門 28日 学 内 見 学

参 加 生 徒 : 1年 次 ( 6 名)、 2 年次 ( 2 名)

( 2) r r CT実 践IIJ 教 科 「 情 報J の 時 間 割 外 学 校 設 定 科 目として開講

目的:

¥

Veb

サ ー ビ ス を 構 築 す る 作 業 を 一 通 り 体 験 す る こ と に よ っ て 、 情 報 技 術 に 関 し て よ り 深 い 理 解 を 得 る と と も に 、 既 存 の 技 術 を 部 品 と し て 用 い 新 し い 価 値 を 生 み出すという着想力、応用力を培う。

内 容 : ① r I CT実 践1J の復習

- エディタ ( Emac s ) 等C OINS環 境 で の 計 算 機 の 取 り 扱い方を復習する。

• C OI NS環境入門のテキストと課題を確認する。

¥

V

サ ー ビ ス 構 築

. P HPと い う プ ロ グ ラ ミ ン グ 言 語 に つ い て 学 ぶ 。 掲 示 板 サ ー ビ ス 、 デ ー タ 処 理 ・ 表 示 機 能 、 グ ラ フ ィ ッ ク ス 付 きページの作り方を知る。

日時: 平成21年8月2 4日( 月) ' "' - ' 2 8日(金) ・ ス ケ ジ ュ ー ル

午 前(9: 00"' -' 13: 00) ・午後( 14: 00" - 18: 00) 2 4日 オリエンテーション・ C OI NS環 境 復 習 25日 C OI NS環境復習・

www

サ ー ビ ス 構 築 入 門 2 6日

www

サービス構築入門・

www

サ ー ビ ス 構 築

入 門

2 7日

www

サービス構築入門・

www

サ ー ビ ス 構 築 入門

28日 学 内 見 学 ( ※ I CT実 践I と同じ) 参 加 生 徒

: 2

年次( 1名)

場 所 : 筑 波 大 学 情 報 学 群 情 報 科 学 類 全 体 説 明 会 : 第3エリアB棟2階3 B2 0 2 演 習 : 第3エリアC棟2階3 C2 0 5 修 了 式 : 総 合 研 究 棟B 10階1001

指 導 者 : 筑 波 大 学 情 報 学 類 情 報 科 学 類 教 授 、 お よ び 院 生 山口喜教教授( 情報科学類長) 、志築文太郎講師( 情報メデ ィア創成学類/ 情報科学類)

T A : 照 屋( 24日午後、 2 5日午前)、

小 西 、 川 野( 24日午後、 2 5日、 26日午前) 、

小 久 保( 25日午後' "' -' 28日午前( 全日) ) 本校卒業生情報学群 4年

堀 、 野 上( 26日午後) 鈴 木 、 村 田 ( 27日午前) 韮湾、藤原( 27日午後)

評価 : 0" ' 5を 、 主 体 的 に 学 習 に 取 り 組 ん だ か を 「 レ ポ ー ト、作品、授業態度、生活態度」で評価する。

(7)

5. 筑波大学I CT体験セミナー: 大学との連携

目的: ①早い時期から大学での綬業を体験することで、

進路選択の参考となる。

② 最 新 の 科 学 技 術 を 体 験 す る こ と で 、 理 工 系 分 野 へ の 興 味・関心が深まる。

内 容 : ① コ ン ビ ュ ー タ グ ラ フ ィ ッ ク ス を 活 用 し た プ ロ グ ラミング理論・演習

②自由作品の制作・発表会

※ 演習・実習は、大学院生によるマンツーマン形式で の指導となる。

日時: 平成21年7月28日( 火) 10: 00" - 1 7: 00 7月29日( 水) 9: 00" - 16: 00

場所: 筑波大学工学システム学類

参加生徒 :2年次 ( 5名) 3年次 ( 3名)

v

.

生活・人間科学系列での活動

1. はじめに

生活・人間科学系列では「フードデザイン」、 「アパレ ル」、 「福祉・保育j の3つのモデルが構成されている。 この系列で学ぶ授業内容は科学との関係性が深いが、特 に 調 理 科 学 や 生 化 学 に 直 結 し た 分 野 を 学 ぶ と い う 理 由 か ら 、 フ ー ド デ ザ イ ン 選 択 者 の2 年 次 生 ( 男 子2 名 、 女 子 10名、計12名) を今回の受講の対象とした。

総 合 学 科 で あ る 本 校 で は 「 産 業 社 会 と 人 間 」 の 授 業 を 通し、

1

年 次 か ら 自 身 の 進 路 選 択 を 踏 ま え て 系 列 と 科 目 選 択 が で き る よ う 指 導 し て お り 、 フ ー ド デ ザ イ ン モ デ ル を 選 択 し た 生 徒 に は 、 管 理 栄 養 士 や パ テ ィ シ エ な ど 食 に 関 す る 進 路 を 考 え て い る も の も 少 な く な い 。 食 教 養 の 習 得 に は 調 理 や 生 体 の し く み を 科 学 的 理 論 で 解 釈 し 説 明 す

る活動が基になるため、 「化学」の同時選択を勧めてい

るが、実際には化学を毛嫌いしたり栄養学を拒絶しよう と す る な ど 、 化 学 科 目 を 選 択 す る こ と が 受 容 で き な い 生 徒が多い。

一方で大学進学志向は強いため、 s p p講 座 を 通 し て 化 学 を 学 習 す る こ と の 楽 し さ と 意 義 を し っ か り 認 識 さ せ る こ と が で き れ ば 、 調 理 科 学 等 の 学 習 の モ チ ベ ー シ ョ ン が 高 ま り 、 化 学 と 調 理 を 関 連 づ け て 考 え る 素 地 が で き 、 学 習 効 果 を 相 乗 的 に 上 げ る こ と が 期 待 で き る は ず だ と 考 え た。

2. . . 座の内容

高 大 連 携 協 定 を 交 わ し て い る 隣 接 の 女 子 栄 養 大 学 と の

協働により、 3種の講座を実施した。

( 1) 【

S P P

講座①】 「からだとたべものと化学」化学実験

の講義・演習

女 子 栄 養 大 学 教 授 立 屋 敷 哲 先 生

同生物無機化学研究室実験実智助手 清水美帆 先生

11月14日( 士) ( 女子栄養大学) 8: 40 高校内教室集合

9: 10 女 子 栄 養 大 学 到 着 第4学 生 実 験 室 集 合 採 尿 を済ませる

9: 30 S P P講 座 「 か ら だ と た べ も の と 化 学J 開始 ワークシート配布

テーマ

.

1

か ら だ の 生 理 機 能 の し く み と 化 学 ( 酸 化 還 元、代謝)

① な ぜ ご 飯 を 食 べ る の ?

② ご 飯 を 食 べ て も な ぜ 太 ら な い の ? ③ な ぜ 呼 吸 す る の ?

④ な ぜ 水 を 飲 む の ? 燃焼= 酸化

1

-

r

-

t

:

11すごい! 火山の噴火( ブドウ糖を瞬時に燃やす) 実験1-1 ) 線香花火、鉄が燃える? !

質量保存の法則

実験1- 2)鉄の酸化反応実験( 重さが増える! ) 代謝( 異 化作用)

実験1 - 3 ) ブドウ精の酸化反応実験( 重さが減る! ) 実験1 - 4 ) 呼気中の二酸化炭素C 0 2を確認する実験 実験1 - 5 ) 呼気中の水H 2 0を確認する実験 実験1 - 6 ) 自分の尿の観察

実験1 - 7 ) 尿中の尿素CO( NH2) 2を確認する実験 12: 30 昼食( 大学カフェテリア)

13: 20

テーマ2・ 消 化 機 能 と 化 学 ( 酵 素 と 加 水 分 解 反 応 、 酸 塩 基と中和、 F e2

+の還元・C a塩の沈殿、水と油)

⑤からだのしくみ( 消化、吸収、代謝) と化学って

関 係 あ る の ?

口: デンプンの消化

実験

2 -

1 ) デンプンの唾液による消化: ヨウ素デンプ ン反応

胃: たんぱく質の消化

実験2 - 2 ) 酸( 酢酸、塩酸、アスコルビン酸= ビタミ ン

C

)

を感じてみよう!

実験2 - 3 ) たんぱく質加水分解酵素の働き、胃酸HC l は ど こ か ら 来 た ?

小腸: ミネラル( Fe,Ca)を吸収するしくみ 実験2 - 4 ) 鉄( Fe)の吸収と鉄イオンの還元実験

実験2 - 5 ) カルシウム( Ca)の吸収と溶解度、沈殿生成 の実験

(8)

-小 腸 : 脂 質 の 消 化 ・ 吸 収 の し く み

実 験2 - 6 ) 水 と 油 : 脂 質 ・ 油 の 性 質 、 せ っ け ん の 役 割 について考える

実 験2 - 7 ) 脂 質 の 消 化 と 勝 液 ・ 胆 汁 に つ い て ( 重 曹 と その性質)

実 験2 - 8 ) 胃 液 の 中 和 と 勝 液 ・ 胆 汁 : 酸 塩 基 の 中 和 実 験 ・ 乳 化 と

P H

IT

1::

2

1

油 脂 の 消 化 と せ っ け ん の 役 割 : モ デ ル 実 験 、

過 マ ン ガ ン 酸 カ リ ウ ム に よ る 酸 化 17: 30 意 識 調 査 ア ン ケ ー ト 17: 40 解 散

〔事前学習( 高校) ) 11/4、9、11 消化と吸収・代謝、 栄 養 素 に つ い て 講 義

〔事後学習( 高校) ) 11/ 25 S P P講 座 で 学 ん で の 生 徒 発 表 ( 講 師 同 席 )

調 理 の コ ツ を 科 学 的 に と ら え て 理 解 す る 力 を つ け る に は 、 生 徒 の 化 学 に 対 す る 苦 手 意 識 を 軽 減 す る こ と で あ る 。 講 義 ・ 実 験 「 か ら だ の 仕 組 み を 化 学 実 験 で 体 感 し よ う 」 で は 、 た だ 実 験 を す る だ け で は な く 、 実 験 結 果 を か ら だ に お け る 代 謝 ・ 消 化 吸 収 と か ら め て 考 え さ せ る こ と を ね ら い と し た 。 そ の た め 、 さ ま ざ ま な 物 質 の 燃 焼 ・ 酸 化 実 験 を 行 い 、 ご は ん を 食 べ エ ネ ル ギ ー を っ く り 出 す か

らだの仕組みについて考察させた。

ま た 、 酸 性 と ア ル カ リ 性 の さ ま ざ ま な 水 溶 液 の

P H

を 調 べ る こ と 、 中 和 反 応 に よ っ て 中 和 液 を っ く り 出 す 実 験 か ら の 血 液 の 役 割 に つ い て 考 え る 実 験 の ほ か 、 水 と 油 を 乳 化 さ せ る 実 験 に よ り 、 水 に 溶 け な い 脂 質 が ど の よ う に

して消化されるかについて考えさせた。

生 徒 の 心 中 は 、 大 学 構 内 で 教 授 か ら の 直 々 の 授 業 で 弥 が 上 に も 高 ま る 期 待 と と も に 、 化 学 実 験 が 難 し か っ た ら 付 い て い け な い と い う 不 安 と が 入 り 交 じ っ て い た よ う だ が 、 開 始 間 も な く の デ モ 実 験 で 空 気 が 和 ら い で い く の が 感 じ ら れ た 。 ま た2 人 1班 と し 、 班 に1名 の 大 学 生 がT A と し て 密 着 指 導 者 と し て あ た っ て く れ て い た の も 生 徒 の 不安を取り去る効果が大きかった。

各 実 験 と も 、 立 屋 敷 教 授 に よ り 実 験 の ね ら い と 方 法 の 説 明 を 受 け 演 習 、 そ の 後 解 説 と い う 流 れ で 、 か ら だ の 中 で た べ も の が ど の よ う に 化 学 変 化 を 繰 り 返 し エ ネ ル ギ ー を 獲 得 し て い く の か な ど 、 そ の し く み を 単 純 な 化 学 実 験 に よ り 検 証 し た 。 難 し さ が 一 つ も 感 じ ら れ な い 驚 く べ き 化 学 実 験 に よ る 検 証 の 数 々 を 体 験 し た 生 徒 は 、 「実験っ ておもしろい。 J

r

化 学 の 授 業 が 楽 し い 。 」 と 口 々 に 発

して顔をほころばせていた。

時 間 を 延 長 し た が 、 午 前7種 、 午 後8種 全 て の 実 験 を 完

了 し た 。 生 徒 は 多 少 疲 労 し な が ら も 達 成 感 を も っ て お り 、 時 間 延 長 に も 意 欲 的 に 応 じ た 。 指 導 者 ・ 支 援 者 と 生 徒が一体となって実験が完了できたと感じられた。

( 2) 【S P P講座②】 「大学の卒業研究発表会を聴講するJ 食 文 化 栄 養 学 実 習 発 表 会

12月12日( 土) 8: 50 高 校 内 集 合

9: 15 女 子 栄 養 大 学 到 着 会 場 確 認 展 示 資 料 の 見 学 10: 00 卒 業 研 究 発 表 会 第 一 部 「 食 文 化 栄 養 学 実 習 発 表

会j の 聴 講 開 始 11: 20 休 憩 ・ 移 動

11: 30 卒 業 研 究 発 表 会 第 二 部 「 食 文 化 栄 養 学 実 習 発 表 会 」 の 聴 講 開 始

12: 50 昼 食 ( 大 学 カ フ ェ テ リ ア )

13: 20 視 聴 ワ ー ク シ ー ト 記 入 と ま と め 、 意 識 調 査 ア ン ケート

13: 50 解 散

13: 50 希 望 者 は 引 き 続 き 午 後 の 卒 業 研 究 発 表 会 を 聴 講 〔事前学習( 高校) ) 12/ 9

r

大 学 卒 業 研 究 発 表 会 」 の 概 要 と 聴 講 の 仕 方

〔事後学習( 高校) ) 当日 ワ ー ク シ ー ト か ら レ ポ ー ト のまとめ

近 年 本 校3年 次 で 取 り 組 む 「 卒 業 研 究J の テ ー マ の 設 定 に 苦 慮 す る 生 徒 が 多 く な っ た 。 選 択 授 業 が 開 始 さ れ た 2年 次 の 基 礎 学 習 の 段 階 で テ ー マ 設 定 を 要 求 す る の は 酷 な こ と で は あ る が 、 こ の 遅 れ は そ の 後 の 研 究 の 進 展 を も 遅 ら せ 、 進 路 獲 得 に ま で 影 響 し か ね な い 。 そ こ で 、 大 学 と の 連 携 活 動 を 活 か し て 大 学 生 の 卒 業 研 究 発 表 会 を 視 聴 さ せ る 機 会 を 設 け た 。 こ れ に よ り 生 徒 は 食 に 対 す る 視 野 を 広 げ 、 研 究 へ 取 り 組 む 姿 勢 、 テ ー マ の 見 つ け 方 、 研 究 の す す め 方 ・ デ ー タ の ま と め 方 な ど を 吸 収 し 、 自 身 の 卒 業研究に取り組む際の参考にすることができる。

女 子 栄 養 大 学 広 報 部 の 案 内 を 受 け 「 食 文 化 栄 養 学 実 習 発 表 会J を 視 聴 さ せ た 。 午 前 第 一 部 は 全 員 で 同 一 の 研 究 室 の 発 表 を 、 午 前 第 二 部 か ら は 個 々 の 興 味 関 心 に よ り 会 場 や 発 表 を 自 由 に 選 ば せ た 。 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン は 生 徒 自 身 に も 高 校 か ら 機 会 が 多 く 、 ポ ス タ ー セ ッ シ ョ ン 、 p . p提 示 に よ る プ レ ゼ ン と も に 、 視 聴 態 度 も コ メ ン ト シ ー ト へ の 記 入 も 良 好 で 視 聴 活 動 は ス ム ー ズ に 行 わ れ た 。 質 疑 応 答 の 際 、 引 率 教 員 が 手 本 を 示 し た の だ が 、 積 極 的 に 質 問 で き る 生 徒 が 出 な か っ た こ と の み 残 念 で あ っ た が 、 ワ ー ク シ ー ト か ら は 関 心 高 く 視 聴 し た こ と が う か が えた。プレゼンの方法では、 p . p提 示 法 よ り も ポ ス タ

(9)

-ーセッション法の方が効果的であるといって生徒には人 気が高かった。視聴した会場では展示されたパネルの構 成の素晴らしさ、語りの構成と引き込み方にも影響を受 けていた。各発表とも動機がしっかりしていることや、 またフィールドワークの重要性に気づいた生徒が多く、 大学生の発表に大いに刺激を受け有意義であった。

( 3) 【S P P講座③]

r

管理栄養士の仕事を知ろう」大学学 食の管理栄養士の講話

女子栄養大学カフェテリアの管理栄養士 児玉直子 先

12月17日( 木)

15: 15 高校内教室集合

15: 20 講話開始「管理栄養士の資格と仕事j

栄 養 学 ・ 調 理 学 ・ 化 学 を 学 ぶ 意 味 と 広 が る 職 業

16: 05 休 憩

16: 15 課題説明「学食の献立作成」

女子栄養大学カフェテリアで提供する食事構 成について

献立作成の条件説明 16: 45 質疑応答

17: 00 解 散

12月2 2日( 火)

12: 30 女子栄養大学カフェテリア集合 昼食 13: 15 カフェテリアの厨房等施設見学 ( 2班) 14: 00 課題発表「学食の作成献立」

講師より献立への講評 生徒は献立修正作業 15: 00 休 憩

15: 10 献立清書・提出

15: 30 講話「献立作成から食事提供の実際まで」。 質疑応答

15: 50 意識調査アンケート 16: 00 解 散

2月17日( 水)

11: 30 女子栄養大学カフェテリア集合

生 徒 作 成 献 立 の 中 か ら 代 表 例 の メ ニ ュ ー の 試 食

先に実施したからだの仕組みと化学のつながりを考え させる実験・講義の後、からだと化学、化学と調理科学

の学びとが直結した専門職の仕事例を学ぶことで、現場 ではどのような資質を求められるのかといった職業理解 を深めてキャリア意識を高めることを目的とした。

女子栄益大学の児玉先生から、女子栄養大学カフェテ リア管理栄養士としての仕事はどのようなものか、知識 や 資 格 を 生 か し て ど の よ う に 活 躍 の 場 が 広 が っ て い く か、高校生と大学生のときにはどのような学習や体験を 積んでおくことが必要かといった内容で講話があり、質

疑応答の時間には、 「どうやってレシピがわかるのか」

「 栄 養 計 算 は 必 ず す る の か 調 理 師 資 格 も 必 要 かJ 1-働 き な が ら 勉 強 し て い く の か 栄 養 士 資 格 が 求 め ら れ る 職 場 に は ど ん な も の が あ る か 栄 養 教 諭 と は ど の よ う なものか」などの質問が相次ぎ、管理栄養士という職業 について関心の高さが確認できた。

また、課題として女子栄養大学学食の定食献立を一汁 二菜で、主菜が魚と肉の二種類で考案させた。原価率・ カロリー量・月壬芽精米の使用・井ものにはデザートを付 けるなど決まり事があったが、既にフードデザインの授 業 で ー 汁 三 菜 献 立 作 成 の 基 礎 が あ り 取 り 組 み 方 は 順 調 で、また生徒同士の発表も互いに良い刺激となったよう である。経験不足により食品の重量決めには苦労してい たが、考えた末に献立作成を完成させ提出し、達成感や 面白さを感じた意見が多かった。

講師の先生から 1 月末に採用献立の報告があり、事後

学習として販売促進および献立内容の広報を目的とする

ポスター作成を行った。定食に採用された献立4種ごと

にグループを結成し、大学生に向け高校生が考えた献立 であることを付加価値としてアピールさせた。ポスター は大学カフェテリア掲示板に掲示され、大学生の目にも 留まりメニュー選びに貢献したようであった。講師の児 玉先生からは、採用献立の特徴は魚肉にトマト風味や紫 蘇の葉を加えるなど特徴的で、このような献立は今まで 扱ったことがなかったので参考になった。今後も取り上 げていきたい。と感想、をいただいた。大学が近いので、

事後学習として4 時間目の授業を利用し、採用献立 2 つ

が提供されたランチを全員で試食に行き、講師の先生か ら の 採 用 と 調 理 に つ い て の 講 話 を い た だ く こ と が で き た。

2回目の講座で、は厨房の見学を行ったことで、材料の

保管の様子、衛生管理の様子、大量調理器具や調理作業 の動線などの説明を受け、何百食もの食事の提供の規模 の大きさを実感し、管理栄養士一人の重責についても認 識できたようである。

(10)

-V

I . 人文社会・コミュニケーション系列での活動 1. はじめに

人文社会・コミュニケーション系列は平成15年の総合

学科改編時に、人文社会系の教科と商業科が合体してで きた系列である。農業、工業、家庭科、商業と、職業系 の系列のみが存在していた本校において、初めて普通科

の教科が全面に出る形で誕生した系列である。平成6年

総合学科に改編した当時は、本校生徒の大学進学熱は高 いものではなかったが、その後大学進学希望者数は増加 の一途をたどり、学校としてもその要請に応える体制を 整える必要が生じてきていた。また、少子化を背景に少 ない生徒を奪い合う構造が高校関に広がり、学校として の生き残りを賭けるためにも進学者の量と質の向上は、 本校にとっても例外ではなく、急務であった。そんな情 勢の中、普通科を前面に打ち出した本系列は、総合学科 改編の目玉として誕生したのである。

本系列は英語を中心とした英語、国語、社会から成る 人文社会モデルと、商業を学ぶビジネスモデルから成っ ている。その名前からも容易に想像できるように、本系 列を選択してくる生徒たちは文系教科に強い関心を抱い ている生徒が大半である。英語や外国文化を学びたいと か、言葉や文学に興味があるとか、地理や歴史に関心が 高いとか、ビジネススキルの取得に意欲があるなど、文 系教科への学習意欲は一般に高い。しかしその反面、理 系教科に対する苦手意識は極めて強い生徒が多い。

3年次で取り組む「卒業研究」では、社会調査さなが ら に ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 す る ケ ー ス が 多 々 見 ら れ る が、統計処理が苦手であるため、データを取っても分析 が不十分なまま残念な結果に終わることが多かった。そ こで本系列ではs p pの取り組みとして、 2年次の系列必 修科目である r Communi c at i v e Wr i t i ng 1J 受講者を 対象に、 9 月に「統計学特別講座」を 2 日問、次にそれを 受けて、同授業の中で各自テーマを決めさせた上で、ア ンケート調査結果を含むレポートを英語で書かせ、発表 する活動を行った。さらに、発表会で優秀な発表をした

生徒たちを、筑波大学で11月に予定されていた「国際農

学E S Dシンポジウム」のポスターセッションにゲスト枠 で参加させることにした。国際農学E S Dシンポジウムに はアジア諸国から農業研究の専門家が集まって来られる ため、当然共通語は英語となる。英語で発表するという ことは、生徒たちにとって貴重な経験になるに違いない と考えた。

2

.

r

統計学特別講座j の概要

以下の要領で「統計学特別講座」を実施した。 期日 : 9月24日( 木) , 25日( 金) ( 文化祭直後の代休)

場所: 筑波大学東京キャンパス

講 師 : 筑 波 大 学 大 学 院 ビ ジ ネ ス 研 究 科 、 猿 渡 康 文 教 授

( 統計学) 、筑波大学大学院ビジネス研究科、佐藤忠彦

教授( マーケティング)

対象生徒: 人文社会・コミュニケーション系列2年次必

修科目である Communi c at i v e Wr i t i ng 1受講者38名 内 容 や さ し い 統 計 学 入 門 講 座j

日程: 2 4日 ( 木)

10: 00 集合、日程等に関する連絡及び諸注意 10: 30 講義1 r質問紙作成方法についてJ ( 佐藤教授) 12: 00 昼 食

13: 00 演習1 rアンケートを完成させようJ ( 佐藤教 授を中心に)

14: 30 連絡後解散 25日( 金)

10: 00 集合、連絡及び諸注意

10: 30 講義2 r統計学入門」 ( 猿渡教授) 12: 00 昼 食

13: 00 演習2 r統計処理の方法と考察の仕方j (猿渡

教授を中心に) 各自パソコン上で操作しなが

14: 30 アンケート回答並びに諸連絡 15: 00 解散

3.

r

統計学特別講座」の内容と生徒の反応

初日の「アンケート紙作成方法について」は

r

(きれ い な 女 性 が い た ら 、 つ い て い き た く な り ま す か 〉 と か

( 朝、学校に行きたくないときがありますか) といっ

た質問に、皆さんならどう答えますか。」 という、生

徒の興味を引く質問から始まった。質問紙法においては 、誘導する質問や正直に答えにくい質問の仕方は避ける べきであるという原則を提示するための前段であった。 また、 2 日目の難しいはずの「統計学入門講座」におい

ても、人気ミュージシャンのCD売り上げという題材を

使うことによって、生徒たちの興味を引く展開で授業を 進めていただいた。

午後は、 1 日目も 2 日目も演習という形で、生徒に作業

をさせたり、話し合いをさせたり、 P C上の作業も入れ

るなど、工夫に満ちた授業を展開していただいた。 このように、猿渡、佐藤両先生方の巧みな導きのお陰 で、本来理数系を苦手とする生徒たちもアンケート処理

(11)

-の実際の方法についてわかりやすく学ぶことができ、そ の参加態度は意欲的であったと思う。

4. Cor nr nuni cat i ve Wri t i ng I におけるレポート作成につ いて

統計学特別講座で学んだ知識をもとに、生徒たちは各 自のテーマを決め、レポートの作成に取りかかった。レ ポートの中に必ず何らかのアンケートを実施することを

必須として取り組ませた。 38名が一斉に他クラスを対象

にアンケート調査を実施したら迷惑をかけかねないと考 え、 Communi c a t i v e Wr i t i ng 1 のメンバーを対象にア ンケートを実施することにした。誘導にならぬよう、正 直に答えられるよう、いくつかの質問を組み合わせると 何らかの傾向が見えてくるようクロス集計を意識しなが ら、質問紙作成に励んでいた。そうして得られたアンケ ート調査結果を自分なりに分析し、考察を加えて、いよ いよ発表原稿に取りかかった。次にそれを英訳させ、パ ワーポイントを用意させ、全員に発表の機会を与え、お 互いの発表を評価し合った。その結果、優れた発表をし た生徒9 名を選出し、国際農学E S Dシンポジウムの代表 生徒とした。

5. 園瞭鹿学E S Dシンポジウムポスターセッションにお ける発表活動について

本来国際農学E S Dシンポジウムポスターセッションは 農業に関する研究を発表する場で、本系列の生徒たちの 発表内容とは分野違いではあるが、生物資源・環境科学

系列の3年次生と共に、昨年度から参加させていただい

ている。これに参加した生徒たちは一様に英語で表現す る喜びを覚え、英語学習に対する意欲を高めている。発 表内容はまだまだ未熟なものではあるが、来年度彼らが 3 年次になったときの卒業研究に活かされることを期待

している。

VI

I

.

最後に、各系列からの報告をもとに、今年度のS p p活 動を振り返るとする。

1.すべての系列にS ppを取り入れて、全校的に展開した こと。

まず、高大連携を始めとする外部機関との連携の意義 や必要性がわかつてはいるが、いざ実施するとなると何 をどのように行えばよいのか、具体化の過程で困難が多 いように感じる。 S p pという枠組みを利用することによ り、ある程度その困難を減らすことが出来たのではない

か。すなわち、国の事業としての位置づけ、資金的な援

助、 1 年間という期間設定による継続性の確保などが挙

げられる。

また、 4 つの系列すべてで実施したことにより、生徒 同士や教師同士でS P Pが話題になった。大学や研究所、 企業、 N P O法人への連携や、高校では体験できないよう な魅力的な講座を通して、生徒の学習、教師の授業を見 直す機会になった。

2. 本校で開発してきたキャリア教育と関連させて実施

したこと。

今 年 度 新 た にS P Pキ ャ リ ア 教 育 枠 が 作 ら れ 、 応 募 し た。本校では以前からキャリア教育に関する研究開発や 授業実践を続けているが、外部連携を重視したS P P講座 にキャリア教育の視点を取り入れたこと自体、ユニーク かつ本校の特色に合致しているといえよう。 S P Pでは、

「理数分野に特化したキャリア教育J を求めていたが、

この点に関しても、各系列の特色を生かしつつ、環境問 題、情報工学、からだと化学、調理科学、統計学の分野 か ら テ ー マ を 選 定 し 、 講 座 を 組 み 立 て る 工 夫 が 見 ら れ た。

各系列からの報告を整理すると、キャリア教育的側面 として、これらの場面が特徴として浮かび上がった。 ( 1) 生物資源・環境科学系列

筑波大学教員による講義とディスカッションでは、生 徒から各講師への質問が多数出された。生徒の質問は講 座内容に留まらず、研究者の進路を選ぶキャリア的な側 面に関するものも含まれていた。

森林総合研究所との連携による森林環境教育プログラ ムでは、昨年に引き続き森林林業に関する研究者や技術 者と直接会話する場面を意識的に取り入れることで、生 徒と森林や環境問題に対する情報交換や、キャリア意識 の形成を促す試みを取り入れた。

N P O法人共存の森ネットワークとの連携( 聞き書きに

よる農山村調査) では、地域の竹や自然環境、それらを相

手にものづくりに取組む名人たちの姿をとらえることが できた。さらに今後、卒業研究の充実やキャリア意識の 形成を期待した。

( 2) 工学システム・情報科学系列

筑波大学や大学で学ぶ雰囲気を体験することにより、 最先端で活躍する研究者と交流を持つことによる人間性 の向上を図ることをねらいとした。

f I CT就業体験」では、学校における授業では学びに

(12)

-くい、先端の情報に関する技術を産業界から学び、 I CT プロスペクト等今後の学習に活かすこと、働くことを通 じて社会に対する認識を深めることを目的にした。

(3

)

生活・人間科学系列

女子栄養大学とのS p pによる連携を通じて、高大連携 が飛躍的に深まった。フードデザインモデルを選択した 生徒には、管理栄養士やパティシエなど食に関する進路 を 考 え て い る も の も 少 な く な い こ と か ら 、 か ら だ と 化 学、化学と調理科学の学びとが直結した専門職の仕事例 を学ぶことで、現場ではどのような資質を求められるの かといった職業理解を深めてキャリア意識を高めること を目的とした。

S p p講座は化学への苦手意識の克服や、目指す進路

獲得のため必要性を理解して学ぶというモチベーション を高めるのに大変効果的であった。

( 4) 人文社会・コミュニケーション系列

国際農学E S Dシンポジウムに参加した生徒たちは一様 に英語で表現する喜びを覚え、英語学習に対する意欲を 高めている。ポスターセッションの発表内容はまだまだ 未熟なものではあるが、来年度彼らが 3 年次になったと きの卒業研究に活かされることが期待できる。

3

.

おわりに

大学や研究所、企業、 N P O法人との連携によるs p p講 座実施にあたり、次のような点に配慮した。

( 1) 講座の企画立案

連 携 先 の 確 保 に あ た っ て は 、 協 力 体 制 の 充 実 に 留 意 し、事前の打合せを重視した。そのため、実施直前まで 打合せに時間をかけた講座もある。教師側のねばり強い 交渉の大切さを実感した。

各系列の活動を見てもわかるとおり、 s p p講座の企画 立案に際して、高校側の意義や目的が明確に設定されて い る 。 外 部 機 関 と 連 携 を 行 う 際 に 、 こ の 点 は 重 要 で あ る。総合学科研究大会の分科会で、受入側の大学教員か らも意見が出ている。すなわち「いわゆる『丸投げ』の 状態で講座を企画しても教育効果が薄い。高校側から、 目 的 を 限 定 し て 要 望 し た 方 が よ い 。 」 と い う こ と で あ る。

講座のねらいを達成するための留意点・工夫点に配慮 した。例えば、大学教員を高校に招いて実施した講座、 高校生が大学や研究施設を訪問した実験実習、高校生が 企業を訪問した就業体験、大学の卒業研究発表会や国際

シンポジウムへの参加、本校総合学科研究大会での授業 公開など、目的や内容に応じた場の設定を心がけた。

生徒の自ら学ぶ意欲を培うために企画した活動や工夫 した点として、 s p p事務局からは講座内容を生活体験や 既習事項と結びつけて考えさせるような活動などの配慮 が指摘されているが、この点に関しては、 S P P講座の企 画母体を各系列運営委員会が担ったため、どの講座も系 列の教育内容に合った内容であった。

(2) S p p講座を通じて伸ばしたい力

生徒の思考力・判断力を培うために企画した活動や工 夫した点として、問題解決のプロセスを重視した活動や 生徒自ら条件を設定して実験や調査を行わせるような活

動などへの配慮は、開き書きによる農山村調査、 I CT合

宿、大学学食の定食献立考案、生徒がテーマを決めたア ンケート調査などの活動に表われた。

生徒の表現力を培うために企画した活動や工夫した点 として、ディスカッションで多様な意見を発表させるた めの工夫や、科学的根拠を明確にして表現させる活動な どへの配慮は、研究者とのディスカッション、聞き書き による農山村調査、 I CT体験セミナーによる自由作品の 制作・発表会、大学学食の定食献立考案、国際シンポジ ウムでのポスター発表などの活動に表われた。

(3) s p p講座の評価

キャリア教育に長年取組んできた経験上指摘しておく べきこととして、われわれの教育の効果がすぐに現われ る場合と、有る程度の時間を経過してから現われる場合 があるということである。 S P P講座を全校で実施したl 年 目 の 評 価 と し て は 、 以 下 の 点 を 挙 げ る に と ど め て お

く。

児童生徒の表現力を培うために企画した活動や工夫し た点として、ディスカッションで多様な意見を発表させ るための工夫や、科学的根拠を明確にして表現させる活 動などが考えられる。本校の研究開発科目「起業基礎」 では、問題発見力、アイデア力、企画立案力、チャレン ジ精神、チームワーク力、マーケティング力、プレゼン

テーション力という7つの力の開発に取組んだ。最近で

は、さらに情報収集力、コミュニケーション能力も重視 されている。これらの力を伸ばしつつ、生徒のキャリア 意識を高めていくことが、総合学科高校の教育における

重要な目的のひとつとなっている。そのため、単にS p p

講座を実施したから、これらの力がすぐに身に付くもの ではないと考える。むしろ、総合学科教育にS P Pを導入

(13)

-することにより、目的達成の手助けとなるといえるので はないか。いずれにしても、継続的に活動することによ って効果が確認出来るといえよう。

( 4) SPP講座の評価と今後の課題

さて、講座の評価結果について、企画の評価を定量的 にどう表せばよいのであろうか。ひとつは先に述べたと おり、教育の効果がすぐに現われる場合が限られている とすれば、それはどこに現われるのかということである 。各系列のまとめを後述するが、いくつかの系列では、 生徒のアンケート調査結果からそれを導き出している。 s P P講座実施時と実施後の生徒の変容を客観的にとらえ ることが重要だと考える。

さいごに、今後の発展性・課題等として、今回の講座 全般で感じた、新たな可能性、発展性、課題などについ て述べる。

まず、連携のあり方については、生徒が学校の中だけ ではなく、地域の教育環境に応じて、学校の外に出て行

けるような配慮が前提となる。すなわち、 s P Pのような

外 部 と の 連 携 を 前 提 と し た 講 座 は 、 柔 軟 な 教 育 課 程 編 成、地域や大学・研究機関との信頼関係、企業やN P O法 人等の組織との十分な意思疎通といった条件の下に成り 立つものである。また、参加する生徒も送り出す側の教 師も十分な社会常識を持つことが必要条件である。外部 連携は、生徒や教師・学校の評価におけるひとつの重要 な指標たり得るのである。

さらに講座内容、生徒への影響・効果については、 s P P活 動 の 成 果 が 発 表 の 場 で 明 ら か に さ れ る の で あ れ ば、自ずと参加者が増え、教育活動の中心に組み込まれ て行くであろう。本校のように「卒業研究発表会」に下

級生全員が参加する形であり、 s P Pでの経験が生かされ

る優れた研究が多数行われるようになるのであれば、今 後も外部機関との連携がより一層進むであろう。

(14)

-h

jセ

1

.

はじめに

生 物 資 源 ・ 環 境 科 学 系 列 で は 、 平 成

19

年度より、 サ イ エ ン ス ・ パ ー ト ナ ー シ ッ プ ・ プ ロ ジ ェ ク ト

( SP

P

)

を開始し、森林に関する環境教育プログラム の研究を推進している。今年度は、次の

3

点を中心 に取組んだ。

2.

筑 波 大 学 生 命 環 境 科 学 研 究 科 特 別 講 義 。テーマ「研究って面白い

J

農 業 や 環 境 に 関 す る 話 題 を 中 心 に 、 科 学 的 な 考 え方の基礎を学ぶ。

。 内 容 各 先 生 方 の 専 門 分 野 に 関 す る 面 白 い 研 究 の

赤沼実験林で竹林の伐採体験

紹 介 。 研 究 テ ー マ や 研 究 目 的 設 定 に 関 す る ア ド バ

4.

N P O

法 人 共 存 の 森 ネ ッ ト ワ ー ク と の 連 携

イス。 。テーマ「聞き書き」による農山村調査

系列で学ぶ

2

年次生

3

4

名に

4

問実施。 事 前 学 習

2

日 間 、 農 山 村 調 査

1

日、事後学習

1

日、

筑波大学志水勝好先生の講義風景

3.

森 林 総 合 研 究 所 多 摩 森 林 科 学 園 と 連 携

O

テーマ「実験林を利用した森林体験実習」 森林体験実習

3

日間。参加生徒のべ

100

多摩森林科学園で昆虫トラップ作成

授業公開

1 日

。参加生徒

2

年次科目「環境創造J

15

。 調 査 地 埼 玉 県 小 川 町 、 毛 呂 山 町 、 東 秩 父 村 内

の4

カ所

報告会での発表風景

(15)

-「生物資源・環境科学系列」の

S P P

活 動

筑 波 大 学 特 別 講 義 阿 部 先 生 筑波大学特別講義 辻村先生

筑 波 大 学 特 別 講 義 野 村 先 生 多摩森林科学園で専門家と意見交換

赤沼実験林の竹でパン焼き 赤沼実験林の竹でパン焼き

聞き書き調査報告会

Q

U

0

(16)

s

p

p による連携を活期した

I

C

T 人材の響成について

筑波大学

I

C

T 合宿:

:

大学との連携

I

C

T

合宿において所定の指導呂擦を達成した者には、時間割外学校設定科目

r 1

C

T

実 践

1

J

C

T

実践立

J

r

1

C

T

実 践

IIIJ

として各

1

単位を認定する。

( 1)

r

r

C T 実践 1

J

教科「情報 J

の時間部外学校設定科目として開講

1

)

目的:

①高校の授業では経験できない知識・理論の修得を図る。

②生徒がアイデア・スキルを発揮することにより、独創性の向上を図る。

③グループで課題に取り組むことによって、コミュニケーションや協調する

能力を育成する。

④筑波大学や大学で学ぶ雰囲気を体験することにより、最先端で活援する研

究者と交流を持つことによる人間性の向上を図る。

2)

内容:

①「教育用計算機システム使用の手引き」をベースにした

COI NS

計算機シ

ステム環境入門

・エディタ

( Em

ac s )

や文書整形システム

( L aTeX)

を体験し

C OI NS

環境での

計算機の取り扱い

特に

UNI

X

オペレーティングシステムの操作を学ぶ。

②プログラミング入門

Pr oces s i ng

言語を使い、プログラミングとコンビュータグラフィックス

( CG)

の初歩を体験する。

3 )

日時:

平成 2

1

8

2

4

8

( 月

)

"

'-

'

2

8

日(

金)

5

9 :

0 0 " '

-

'

1 8 :

0 0

4 )

参加生徒:

1

年 次

( 6 名

) 、

2

年 次

( 2 名

)

実 習 風 景 見 学

( 2)

r

r

C T 実践 IIJ

教科「情報

J

の時間割外学校設定科目として開講

1

)

目的:

We bサービスを構築する作業を一通り体験することによって、情報技術に関してより深

い理解を得るとともに、既存の技術を部品として用い新しい価値を生み出すという着想力、

応用力を培う。

2)

内容:

r

1

C

T

実 践

1 J

の復習

・エディタ

( Em

ac s )

COI NS

環境での計算機の取り扱い方を復習する

0

COI NS

環境入門のテキストと課題を確認する。

②W W W

サービス構築

参照

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