仏
教
行
事
と
地
域
社
会
の
関
連
に
つ
い
て
疋
田
精
俊
仏 教行事と地域社会の関連につ い て (疋田精俊)序
仏 教 研 究 と い え ば 、 と か く仏
典
解
釈 や 教 義 理 論 な ど が多
く し か も 非 常 に 専 門 的 に な っ て い る 。 勿 論 そ う し た 研 究 の 必要
性 は い う ま で も な い 。 し か し 近年
で は そ れ ら と 共 に 、 仏 教 を 地 域社
会 や家
族
・ 生活
構
造
と い っ た 諸領
域 と の 関 連 で 、 広 く 研 究 が 行 な わ れ る よ う に な っ てき
た 。 一 般庶
民
が 仏 教 と関
係
を も つ の は 、 宗 門 寺 院 で 勤 修 さ れ る 儀 式 や諸
法 会 に 参 列す
る と き よ り も 、 日 常 生 活 に 密 着 , し た 家 ま た は 地 域 に お け る 仏 教的
年
中 行 事 や 通 過儀
礼 ・ 俗 信 な ど に よ る 生 活 環 境 の な か で 見 え だ す 方 が 、 は る か に多
い よ う に 思 わ れ る 。特
に 仏 教 的年
中 行 事 は 四 季 の リ ズ ム と 一 体 化 し な が ら 、 地 域 共 同 体 に 生 き る 人 々 の 基 本 的 な生
活
に 深 く 関 連 し 合 っ て い る こ と を改
め て 理解
し な け れ ば な ら な い だ ろ う 。 わ が 国 に は 古 来 か ら そ の 地 域 に 特有
の 伝 統 的 仏 教 行 事 が 沢 山 あ り 、 人 々 の 行 動様
式 及 び精
神 的 基 盤 に、 ま た 社 会関
係 や 生 活 面 に 対 し て 大 い に 影 響 を 及 ぼ し て き た 。 そ う し た仏
教 行 事 の な か で 、現
在
な お 盛 大 に行
な わ れ て い る も の に 裸 押 し 合 い祭
り が巍
・今
回 研究
対 象 と し た 越後
浦 佐 の 毘 沙 門 堂 裸 押 し 合 い祭
り は 、 そ の;
で あ る 。 そ こ で こ の 仏 教 行 事 が 、 現 在 地 域 社 会 の 人 々 と ど の よ う に関
連
し 且 つ 影響
を 及 ぼ し て い る か を 究 明 し た い と 思 う 。 一101
一NII-Electronic Library Service 智山学 報第三十八輯 一 ま ず 仏 教 行 事 の 行 な わ れ て い る
場
所 に つ い て概
略
し た い と 思 う 。 毘 沙 門 堂 の あ る 浦 佐 は 図1
。2
の如
く 、新
潟 県 の 南 部 に 位置
す る南
魚 沼 郡 大 和町
内
の 一 地 区 で あ る 。 文獄
に よ る と 浦 佐 は 、 徳 規 時代
は宿
場 飯 であ
り 毘 沙 門 天 信仰
の 門 前 跨 と し て 賑 わ っ た と い わ れ て い る 。 町 の 東 側 に は越
後
の霊
山 八 海 出 が そ び え 、 西 側 は 魚 沼 の 丘 陵 地馨
が 続 い て い る 。 町 の 中 央 東寄
り に 魚 野 川 が 流 れ 、 両岸
に 翻 け た平
地 は農
耕 地 帯 で あ る 。 冬 期 は 豪 雪 地 帯 で 、 四 月 中 旬 で も薪
下 に 残 雪 があ
る と い わ れ る ほ ど 有名
であ
る 。 そ の た め 冬 期 は農
閑
期 と な り 、 関 東 方 面 へ の 出 稼 ぎ 老 が多
い と こ ろ で あ る 。 し か る に大
職 町 は 近 年 、 東 京 と 新 潟 を 直結
す る 交 通 の 大 動 脈 が 通過
し て 、純
農村
だ っ た と こ ろ が 急 足 に変
貌
し ほ 図1
新潟県 図 2 大和町 全 図 一102
一 N工工一Eleotronlo Llbrary仏教行事と地域社会の 関連につ い て (疋 田精俊 ) じ め た 。 即 ち 経
済
高
度 成 長 期 の 昭 和 四 〇 年 代 以 降 に 国道
一 七 号線
の通
過 や 、JR
在 来 線 上 に 上越
新幹
線
開 通 で 新 浦佐
駅
開
設 、 さ ら に開
越 自 動 車 道 開 通 に よ り 、 首 都圏
へ 往 来 時間
の 大 幅 短縮
で 非常
に 便 利 に な っ た の であ
る 。 か よ う な交
通
網
の発
達 で 、 浦 佐 駅 周 辺 の 地 域開
発
は め ざ ま し い も の があ
り 、 地 域 の 生活
に 影 響 を与
え つ つ あ る 。 こ う し た状
況変
化
は 大和
町靆
覧 ( 昭和
六 二 年版
)絶
も ・建
設 ・ 製 造 ・ サ壱
ス萎
ど の 進 出 で 、曩
就業
者 の減
少
を 示 し て い る し 、 ま た 人 口 調 査 で も昭
和
五 〇 年 と 同 六〇
年 を 比較
す る と 、 世帯
数
は 四 八 一世
帯 ( 一 五%
) 、人
口 は 九 一 四 人 ( 六三
% )増
加
捻
い る ・ し か し 町 全体
と し て な お村
落 形態
であ
る 。 か よ う な 地 域 状況
の な か で 、毘
沙
門 堂 は 浦佐
駅 を 下 車 し て か ら徒
歩 で 約 五分
ほ ど行
っ た 、 浦 佐 集 落 な か ほ ど の 西方
山麓
に あ る 。 二 ( 4 )普
光
寺 並 び に 毘 沙 門 堂 裸 祭 り の由
来 に つ い て 、聊
か 述 べ て み る こ と に し た い 。普
光
寺
は吉
祥
山 と 号 し 、 本尊
は大
日如
来
で往
時
か ら 真 言宗
に 属 し て い た 。 本 堂 は 延 宝 四 年 (AD
一 六 七 六 ) に 再建
し 現 在 に 至 っ て い る 。境
内
に あ る 毘 沙 門 堂 は古
く よ り 知 ら れ 親 し ま れ て き た 。同
堂 は多
聞 天 を 本尊
と し 、 平安
初期
の 大 同 二年
(AD
八〇
九 )坂
上 田 村麿
が東
夷
征討
の と き 、国
家 鎮護
を 祈 願 し て創
建
し た と 伝 え ら れ る 。 鎌倉
時
代
の 承 久 三 年 (AD
= 一 二 一 ) に 地 頭 平繁
基 は 山 林 一 里 四 方 と 寺 領 五 〇 石 を 寄 進 し 、戦
国 時 代 に は 武 将 豪 族 が 帰依
し て寄
進
し 、 さ ら に 徳 川 時 代 に 三 代 将 軍 家 光 が 、朱
印 五 〇 石 を与
え 一 〇 万 石 の 格式
を も た せ た 。 し た が っ て 往 時 は 七 堂伽
藍
を 配 し威
勢
を ふ る っ た と い う 。 現 在 、 普光
寺 は 毘 沙門
堂
と 回廊
に よ っ て 結 ば れ 、 一 体 を な す様
相 を 呈 し て い る 。 か よ う な名
刹寺
院 で古
く か ら 行 な わ れ て き た裸
押
し 合 い 祭 り ( 以 下 、 裸 祭 り と す る ) に つ い て 調 ぺ た が 、現
在
の 一103
一NII-Electronic Library Service 智山学報第三十八輯 ( 5 ) と こ ろ 正 確 な
文
献
資 料 は 見 当 ら な い Q し か し 徳 川初
期 に は す で に 行 な わ れ て い た よ う で 、 「新
編
会
津 風 土 記 し の 「 髭 ( 6 )沙
門
堂 」 項 目 に は わ ず か であ
る が 記 さ れ て い る し 、 ま た 鈴木
牧
之 が 編 撰 し た 「 北 越 雪譜
」 の な か の 「 浦 佐 の 堂 押 」 に も 、 村 入 や近
鑾 畏 衆 の 儒仰
を集
め 盛 ん で あ っ た 様 子 を 伝 え て い る 。 そ こ で こ れ ら資
料
及 び 古 老 の 書 い 伝 え を ま と め る と 、 大 体次
の よ う で あ る 。 往昔
は 正 月 三B
の初
詣 に 御 堂 の唐
戸 を 颶 き 本 尊 毘 沙 門 天 の 御 簾 を 開帳
し た こ と に よ り 、 信 者 は御
利 益 を 頂 こ う と 思 い 、 歩 き に く い 雪道
を遠
郷 近 邑 よ り 老 若 男 女 大勢
集 ま り 賑 わ っ た 。 そ の と き 信者
は あ ま り の 混雑
で 熱 気 を帯
び汗
を 流 す ほ ど の 暑 さ と 、年
頭 に当
り除
災
招 福 及 び 豊作
を 祈 願 す る 信 心 か ら 禝 を す る こ と が 重 な っ て 、 い つ し か 裸 で押
し 合 い な が ら 参 拝 す る よ う に な っ た 。 一 押 し 二押
し が 踊 り と な り 、最
後 に さ ム らす
り を す る 。 こ の 間 志 願老
が 盃 を 撒 き そ れ を得
れ ぽ 幸 せ に 、 提 灯 の骨
一 本 で も 手 に し 田 口 に お け ぽ 害虫
除 け に な る と い う の で 、 人 々 は 争 い奪
っ た と い う 。 現 在 の 三 月 三 日 に 変 わ っ た の は 幕 末 の頃
ら し く、 旧 正 月 は 厳 寒 に し て 積 雪 最 も多
い 時期
な の で 、 か よ う な 気候
風 土 や 交 通 不 便 な と き を さ け た の で あ ろ う と い わ れ て い る 。 こ の よ う に 伝統
あ る 裸 祭 り は 、 現 在 地 域 住 民 の 協 力 を得
な が ら 次 の よ う な 運 営方
法 で執
行
さ れ て い る 。 即 ち寺
院
が 仏事
儀
式 を は じ め 裸 祭 り の 全 般 に つ い て統
轄
す る こ と に な っ て い る が 、 そ れ は 名 目 上 で 、実
際 は 裸 祭 り 大 祭委
員
会 を設
置 し 組 織 体 制 の 一 切 を 掌 握 し て い る 。 か 蕊 る 大祭
委
員
会 は 、 戦後
行事
が 盛 ん に な る に つ れ て 穿 院 だ け で執
行 し き れ ず 、 昭 和 三 〇 年 頃 か ら 地 元 住 民 の 協力
で 形 成 さ れ た 。 そ こ で 大 祭 委員
会 の 内 容 を 説 明 す れ ば 図3
の如
く であ
る 。大
祭 委員
会 は 、 そ の管
轄 下 に 置 き な が ら 同 格 酌存
在 で し か も 裸祭
り行
事
だ け を 担 当 す る 多 聞 青年
団 と 、 直 接配
下 と し て 毘 沙 門 天 信 者 に よ る 講 中 、事
故 防 止 対策
の た め の 一一104
一 N工工一Eleotronlo Llbrary仏教行事 と地域社会の関連につ い て (疋田精俊) 図
3
行 事 組織 系統 普 光 寺 大 祭 本 部−
大 祭 委 員 会 − 一 多 聞 青 年 団 − 講 中 − 緊 急 時 連 絡 所 − 露 店 市 場 管 理 委 員 会 緊 急 時 連 絡 所 、浦
佐
地 区 大 通 り に 立 ち 並 ぶ 露 天 市 場管
理 委員
会 な ど を 取 り締
ま る の で あ る 。 大 祭委
員 会 の委
員構
成 面 に つ い て 述 べ る と 、委
員 長 一 人 、 副 委 員 長 二 人 、 庶 務 並 び に 会 計 係各
一 人 の少
数
人員
で 、 し か も年
度
に よ っ て数
人増
加 す る こ と が あ る 。 各委
員 は 住 職 が 任 命す
る が 、 時 折 り 委 員 長 と 相談
し 決 め る こ と も あ る 。 委 員 は 寺 総 代 や会
社
々 長、 素封
家
、 事 業 家 な ど い わ ゆ る 町 の 有力
者
が 多 い 。 現在
の 委 員 長 は 寺 総 代 で 、 副 委員
長 は 町 の有
力者
と 元青
年 団 々 長 、庶
務 会 計 は 寺総
代
兼 大 和 町 収 入 役 であ
る 。 委 員 の 任 期 は 二 年 で 再任
を 妨 げ ず 、会
則
は な い 。 会 議 は 必要
に 応 じ て 開 く が 平 均 す る と 一 ケ 年 に 四 、 五 回 で 、 し か も 行事
が 近 く な っ た 一 月 初 旬 か ら 二 月中
に か け て開
催
し て い る 。大
祭委
員会
は 右 の如
く 組 織 全体
を 掌 握 す る ほ か に 、 裸 祭 り運
営費
の寄
付
金 勧募
と い う 重 要 な 役 割 が あ る 。 行 事執
行 に は 約 一 〇 〇 〇 万 円 と い う多
額 の経
費
が 必 要 で 、 そ の た め委
員
会 で は 上 記 委 員 を 含 め 勧 募 委員
を 一 五 − 二〇
人 ほ ど 編 成 し 、 県 内 外 の 信者
を 回 り 勧募
す る 。 勧 募委
員
は 経 済 的 に 豊 か な商
店
主 や 土木
業 者 等 が 多 い 。 こ う し た勧
募
は 地 元 浦 佐 地 区 の 全 九 区δ
五 五犠
に も 割 当 て 応分
の 寄 付 を 頂 く ・ そ れ に し て も毎
年
多
額 の 経 費 を釁
し な け れ ば な ら ず 、委
員
の苦
労 は 大 き く 、 地 元 有 力 者 の 積極
的協
力 が絶
対
的 に 必 要 な の で あ る 。 そ う し た 面 か ら 大 祭委
員
会 の最
大 の仕
事 は 、寄
付 勧募
と そ の 管 理 で あ る と い っ て も 過 言 で な か ろ う 。 ま た前
述
の よ う に 裸 祭 り を無
事 終 了 さ せ る た め 、 地 域社
会 に 対 し て協
力体
制
を 要 請 す る こ と で あ る 。 大 和町
観
光
( 8 ) 課 の統
計 資 料 に よ る と 、 浦 佐 地 区 人 口約
四 二 〇 〇 人 の と こ ろ 約 四 七 〇 〇 〇 人 の参
拝 者 が 集 ま る か ら 、如
何 に 混 雑す
る か 父 想像
でき
る し 、 そ れ だ け に事
故 防 止 の 万 全 策 が 必 要 で 地 元 警 察 署 ・ 大和
町 消 防団
浦
佐分
団 . 交 通 安 全協
会 な ど関
係官
庁
やJR
東
日 本 な ど と相
談 を 重 ね 、 さ ら に は 地 元 住 民 の協
力 を 得 る こ と が 肝 要 な の で あ る 。 一105
一NII-Electronic Library Service 智山学報第三十八輯 次 に 裸 祭 り の 組
織
と 関係
深 い 講 中 に つ い て 述 べ る 。 普 光 寺 に は 約 二 二 〇 の 講 中 が あ る 。 大 部 分 は 県 内 に 点 在 し て お り そ の 一部
を 挙 げ れ ば 、 沼 垂 講 、 東 新 潟講
、新
津
講 、 大 崎 講 、 見 附 講 、 長 岡講
、 下関
講
、 関 原 講 、広
田 講 、 日吉
講 、 前 川講
、 小 千 谷 講 、 大 野 講 、堀
之 内 講 、浦
佐 講 な ど が あ り 、 県 外 で は 桐 生 講 、 水 上 講 、 新 治 講 、 前 橋 講 、深
谷 講 な ど 主 に 北 関 東 一 円 にあ
る 。講
中 名 は ど れ も そ の 地 域名
で表
わ し て お り 、 一 講 中 の 構 成 人 数 は 一 〇ー
二 〇〇
人 と幅
広 い も の 瓦 平 均 的 に は 三 〇1
四 〇 人 で あ る 。 講 中 は そ の 地域
の 代表
者 が 講 元 と な っ て 信 者 を ふ や し な が ら 発 展 し てき
た 。 講 中 に は 裸 祭 り に 大 卩 ー ソ ク を奉
納 す る ロ ー ソ ク 講 中 と 、 福 餅 を 奉納
す る餅
講
中 の 二 種 類 が あ り 、 寺伝
に よ る と ロ ー ソ ク 講 中 は 明治
初 期 ( 四年
頃
) か ら 、 ま た 餅 講 中 は 同 後 期 に 各 々 形 成 さ れ た と い わ れ て い る 。 戸 ー ソ ク 講 中 は 決 ま っ て い て 小 千 谷 講 中 、 長 岡 講 中 、 加茂
講 中 、 沼 垂講
中 、 見 附講
中 、 三 条 講 中 、 東 新 潟 講 中 、 豆 八 ( 新潟
) 講中
、 大 崎 講 中 、 浦 佐 講 中 な ど 全 部 で 二 二 あ り 、 毎 年 裸 祭 り に 一 講 中 が 一 本 奉 納 す る 。 勿 論 、 他 の 講 中 の奉
納
は自
由 で あ る 。 こ れ に対
し て餅
講 中 は 一 〇 〇 以 上 あ る が 、 こ れ ら の 中 か ら裸
祭
り 執 行 一 ケ月
前 の 二 月 三 日 に 大祭
委員
会
を開
い て 住職
、委
員
長 、 副 委 員 長 、青
年 団 々 長 等 に よ る抽
籤
の 結 果幾
つ か 出 す こ と に な っ て お り 、 今年
度
は 二 四 の 餅 講 中 を 選 出 し た 。選
ぼ れ た 講 中 は ロ ー ソ ク 講 中 の 人 達 と 共 に 、裸
祭
り 一 週 間 前 か ら 水 行 し 行 場 に籠
り精
神潔
斉
し て 当 日 を 迎 え る が 、餅
講 中 だ け が 担 当 青年
団 の 指 示 に し た が い 、奉
納 の餅
を 撒与
す る の であ
る 。 か よ う に 全 講 中 は 、裸
祭
り に参
加 す る た め 組 織 さ れ て い る 。 一106
一N工工一Eleotronlo Llbrary Servloe
四 こ エ で は
大
祭
委 員 会 と 共 に 、 実際
に 各 役 割 を 担 当 し 活 躍 す る 多 聞 青 年 団 に つ い て 述 べ て み た い と 思 う 。 浦 佐 多 聞青
年
団 ( 以 下 、 青 年 団 と す る ) と は 団 則 の 第 一 条 に 記述
し て い る 如 く 、普
光
寺 毘 沙 門 天 を 護 持 信奉
し 特仏教行事と地域社会の関連につ い て (疋 田精俊) に 裸
祭
り 執行
を 目的
と す る 地 元青
年
達 に よ る 組織
団体
の こ と で 、 い わ ゆ る 青 年信
仰 集 団 であ
る 。 し た が っ て青
年 団 は 、浦
佐
地 区 で の 世俗
的 諸行
事 に 一 切 関 係 し な い こ と を 方針
と し て い る 。 か 玉 る青
年
団 を 歴史
的
に 辿 っ て み る と 、 昭 和 初 期 頃 ま で は浦
佐 地 区 の 若 者 と か若
い 衆 と 呼 ば れ た 一 部有
志
が 集 ま っ て 、祭
り行
事 に参
加 し て い た が 、 そ の 後 行事
の 盛 大 化 に と も な え 浦 佐青
年 団 を結
成 し 終 戦 時 ま で 奉 仕 し て き た 。戦
後
間 も な い頃
混 乱 し た 世 相 を 背景
に 一 時 中断
し た こ と も あ っ た が 、 か つ て 青年
団 を 体 験 し た 地 元 民 と 信 心 篤 い 若 者達
は 、 歴史
と 伝 統 あ る こ の 裸 祭 り を保
存
し 且 つ 盛 大 に す る こ と に ょ り 、 地 元発
展 に 寄 与 す る と の 思 考 か ら 、 昭 和 二 五年
頃
浦
佐 多 聞 青 年 団 の名
称
で 再発
足 し 現 在 に 至 っ て い る 。 そ こ で青
年
団 の 組 織構
成 及 び 役 割分
担 な ど を 含 め 、 全 体 的在
り 方 を 明 示 し た 青 年 団 々 則 に つ い て全
文 を記
述 す れ ば次
の 通 り で あ る 。浦
佐多
聞
青
年 団 団則
第
一条
本
団
は 、 毘 沙門
天
の 伝統
的 押合
大 祭 を 行 う た め 、 鋭 意 を 以 っ て こ れ に 奉 仕 し 、 併 せ て郷
土 発 展 に寄
与
す る こ と を 目 的 と す る 。第
二 条本 団 は 、 浦 佐 多 聞
青
年 団 と 呼称
す る 。第
三条
本
団 の事
務 所 は 、 浦 佐 普 光寺
内 に置
く 。第
四条
本
団 の 団 員 は、 大 和 町浦
佐 、 五 箇 、 鰕島
に 在 住 す る義
務
教 育 終 了後
、 満 三〇
歳
迄 の男
子 を 以 っ て 組 織 す る 。 第 五条
団 員 の 法 被 は 個 人
管
理 と し 、退
団
す る 時 は 団 長 に 返 却 す る 。 な お 、紛
失 し た 場合
は 速 や か に 団 長 に 届 け 、事
情
に よ っ て は 個 人負
担 と す る 。第
六 条本 個 に
役
員
と し て 、団
長
一名
及 び次
の 役員
を若
干 名置
く 。 一107
一NII-Electronic Library Service 智山学報第三十八輯 副 団 長 、
会
計、庶
務
係 、 内 務 進 行 係、 外 務進
行 係 、 内陣
係 、 ロ ー ソ ク 係 、警
備 係 、 救護
係 、 ニ ュ ー ス お ね り係
。 第 七 条本 団 に
顧
問 若 干 名 、 会 計 監 査員
二 名 を置
く こ と が で き る 。第
八 条 新 団 長 及 び 二 期 下 の 団 長 候 補 者 は現
団 長 の 承 認 を得
て 、 定 例 総 会 に お い て決
定 す る 。第
九 条 一 、 団 長 は 本 団 を 代 表 し 、 浦 佐 多聞
青
年 団 行 事 を 統 括 す る 。 二 、 顧 問 は 団 長 の 諮 問 に 応 じ る 。 三 、 副 団 長 は 団 長 を 補 佐 し 、 団 長 事 故 あ る と き は そ の 職務
を 代 理 す る 。 四 、 庶 務 は 、 庶 務 に 関 す る 一 切 の事
務
を 処 理 す る 。 五 、 会 計 は 、 本 団 の 全 て の 収 支 を 正 確 に 記 載 保管
し 、 報 告 す る 。 六 、 そ の他
の 各 係 長 は 団 員 を 掌 握 し 、 各 自 任 務 を 遂 行 す る 。 七 、 会計
監 査 員 は 、 本 団 の 会 計 を 監 査 し、 総会
に お い て 報 告 す る 。第
一 〇条
役 員 の 任 期 は 一 ケ 年 と す る 。
第
一 一 条 本 団 の 会 議 は 団 長 が こ れ を 召 集 し 、 次 の会
議
を 行 う 。 一 、 定 例 総 会 は 、 毎 年 三 月 四 日 に開
く も の と す る 。 二 、 臨 時総
会 、 役 員会
、 幹 部 会 は 必 要 に 応 じ て 開 く も の と す る 。第
= 一 条 本 団 の 会 議 の 成 立 は 、 出 席 者 を 以 っ て 成 立 す る 。第
二 二 条総
会
の 議 事 は 、 出 席 し た 団員
の 議 決権
の過
半 数 で こ れ を 決 し 、 可 否 同 数 の時
は 議 長 の 決す
る と こ ろ と す る 。 第 一 四 条 本 団 の 団 則 は 、 総 会 の 決議
で 修 正 す る と こ ろ に よ る 。 一 108 一 N工工一Eleotronlo Llbrary仏教行事と地域社会の関連につ い て (疋田精俊)
表
1
昭和63
年 度多聞青年団係人数 (63
.1
,12
調整) 係 名1
翻螺 齷
136
〃137
〃38
〃1
・・〃酬
・・〃142
〃143
〃1
人 員 1 1 長 団3
3
副 団 長4
1
1
1
1 務 庶 2129
21
21
、1
2i3
剖
41
41
31327
2
2
1
1
3 23
3
3
3
4
内務進行 外務進行25
3
2
1
2
22
4
4
2
2
1 陣 内27
21
3
21
2
3
2
3
4 2 2 2 ロ ーソ ク32
2141
21 31 51引
引
3
1
2
2 備 警 4 、1
、1
、1
1
ニ ユ ース お ね り2
1
1 護 救11154
員1
・gl
・Sl
・41 ・・1
・71 ・2i
・61
・1
・1
・3
考1
本 年 度の年 男 昭39
年度生 昭43
年 度生 人 備 第 一 五 条本 団 の 会
計
年
度 は 、 毎年
の 定 例 総 会 に 始 ま り 、 定 例 総 会 に終
る 。 (改
正昭 和 六 三 ・ 二 ・ 七 ) 団 員 の 資 格 に つ い て は
第
四 条 に 記 し て あ る が 、 さ ら に 補 足 す る と 次 の よ う であ
る 。 団員
は 大 和 町 合併
以 前 の 旧 浦 佐 村 浦 佐 、 五箇
、鰕
島 在 住 で 浦 佐 小 学校
卒
業
生 で あ る こ と 、 つ ま り 裸 祭 り を 伝 統的
行事
と し て守
っ てき
た 村 人 の 子 孫 と い う こ と で あ る 。 し か も参
加年
令
層
は 、 進 学 及 び 就 職 な ど に よ り 他 所 へ の 転 出者
を除
き
地 元 に 残 っ た青
年 で 、 高校
卒 業 年 令11
一 九 歳 か ら 三〇
歳
ま で の 希 望者
と な っ て い る が 、 実 際 に は 該 当 す る 殆 ん ど の青
年 が参
加 し て い る 。 以 前 は 二〇
歳
か ら 二 五 歳 で あ っ た が 、都
会
へ の 転 出離
村 者 が多
く 団員
参 加 数 の減
少
し た こ と か ら 、現
在 の年
令 に 幅 を 拡げ
た と い う 。 ま た離
村 者 で も 一 時 的 な が ら 裸 祭 り に 帰 郷 す れ ば、 か つ て の 仲 間 と し て 迎 え ら れ 行事
に 参 加 で き る と い う 。 団員
数 は 年 度 に よ っ て 多少
の 差 異 が あ り 、 昭和
六 三 年度
の 場 合 は 表1
の 如 く 総勢
一 五 四 人 で 、 し か も 各年
度
別 団員
数 を 調 べ る と 、 一 〇1
二 〇 人 程 度 で 参 加構
成 一109
一NII-Electronic Library Service 智山学 報第三十八輯 し て い る こ と が わ か る 。 全 団
員
の 任 期 は 団 則 第 一 〇 条 に あ る如
く 一 ケ 年 で あ る 。 た 父 し 任 期 満 了 し た 団 長 は顧
問 役 へ さ ら に 次 年度
は 最 高 顧 問 役 と な り 、 他幹
部 団員
は 一年
だ け ロ ー ソ ク 係 や 警 備 係 な ど を 手 伝 え な が ら 、後
輩 の 良 き相
談
役 と し て行
事
を 見 守 っ て い く 。青
年 団 で は 団員
参 加 に 際 し 、 一 九 歳 と 二 三 歳 の 青年
を 年男
と す る 慣 習 が あ る が 特 別 に 意 味 は な い 。 本 年 度 の 年男
は 、 昭 和 四 三年
度 生 れ 一 一 人 と 同 三 九年
度 生 れ 一 六 人 の 計 二 七 人 で あ る 。年
男
は 裸祭
り 一 週 間 前 か ら 全員
水 行 し て 心 身 の 清浄
と 鍛 錬 に ょ り無
事
息 災 を祈
願
す る が 、 特 に 抽 籤 に 当 っ た 人 は 弓 張 り 及 び 盃 ・穀
種 な ど福
物
撒 与 を し 、 他 の年
男 は 表1
の如
く 内 務進
行 、 外務
進 行 、 内陣
、 ロ ー ソ ク 、 警備
の 各 係 り を 担 当 す る 。 団 員 の 職 業 と し て は 前述
の よ う に 経 済 高 度 成 長期
以 降 の 地 域 開 発 現 象 に よ り 、 こ れ ま で の 農業
中
心 か ら 町 全 体 の就
業
構 造 に 変 化 が み ら れ た こ と を反
映 し て か 、大
別 す る と 専業
農
家 が 一 % 、 兼業
農
家 一 二 % 、 サ ラ リ ー マ ソ 五 一 % 、自
由 業 三 六 % の割
合 に な っ て い る 。 そ れ に し て も 若 者 が青
年 団 に 参 加 す る こ と に つ い て は 、現
状 に お い て な お 人 口 少 な く 農 村 的 地 域 で あ る か ら 、 地 元 に 住 む若
者
達 に と っ て 地 域 生 活 を ス ム ー ス に す る た め に も 青 年 団 に参
加 す る こ と に よ り 、 相 互 の 親 密感
や 仲 間 意 識 を 高 揚 す る 必 要 が あ る か ら で あ ろ う 。 か 玉 る 事 情 に よ る の か 、 他 町村
の青
年
団 或 い は 若 者 会 に 比 較 す る と 、 多 聞 青年
団 の結
束 は強
い も の が あ る と い わ れ て い る 。 地 元 民 に は か つ て自
分
達 も そ う で あ っ た よ う に 、 団 員 が 青 年 団 を 終 え る と よ う や く 一 人 前 に な っ た と い う 考 え があ
る 。 し か も 地 元 民 は息
子 が 青年
団 に 参 加 す る こ と を誇
り に 思 っ て い る 。 そ れ だ け に 団員
は 行 動 に 責任
を も ち 自 重 し て 、 反社
会 的 行 為 を し な い よ う 努 め る 。 次 に 行 事 を 円 滑 に遂
行 す る た あ 、 各 係 り の役
割
と 行 動 に つ い て 述 べ る こ と に し た い 。 ま ず 裸祭
り 実 施 の お よ そ 一 ケ 月 前 か ら 表2
の 行 動 日 程 に し た が っ て 、 全 団員
・幹
部 ・ 年 男等
が 寺 に 集 合 し準
備 を す る 。 勿 論 各 係 り で は 各 々 に 集会
を 開 き 、行
事
が 終 了 す る ま で 手落
ち の な き よ う 相談
し 合 う の で あ る 。 一110
一 N工工一Eleotronlo Llbrary仏教 行事と地域社 会の関連につ い て (疋田精唆) 表
2
浦佐多聞青年 団 今後の 主 な行動 日程2
月7
日 第1
回 臨 時 総 会 (普 光 寺PM
7
:00
〜) 全 団14
日 ポ ス タ ー 貼 り (お 寺 集 合PM
1
:00
〜 ) 幹 部 ・次期幹 幹 期 ’2
幹 期 次 部 団 男 部 団 幹 全 年 幹 全 → → ) ) →oooo
日 oo 償 夜
魯
MM
終
M
P
P
A
家 寺 寺 寺 寺 炒 光 光 光 光 僧 借 噌 噌 物 会 始 始 始 総開 開 時 開 行 き 臨
水 備 蛔 行 衛 準 書 第 水 準 諸 咀 田 田
2
2 2 9 一 月32
日3
日 4 日 諸 準 備 ・前 夜 祭 大 祭 当 日 後 片 付〜 慰 労 会 (普 光 寺AM
8 :00 〜) 全団 (:普 光 寺AM
7
:30
〜 ) 全 団 (普 光 寺AM
8
:00
〜) 全 団 執 行 部 に 当 る 団長
・ 副 団 長 ・顧
問 ・ 会 計 ・ 庶 務 ・会
計 監 査 の役
割
内容
に つ い て は 、 す で に 団 則 第 九 条 に 明 示 し て あ る か ら こ エ で は 省 略 す る 。 内務
進 行 係 り は 、 大 祭 本部
に お い て各
講 中 や信
者 が奉
納 し た 赤白
色 福 餅 や 撒 与物
( 金 ・ 銀 ・ そ の他
各 盃 、 弓 張 り提
灯
、穀
種
、御
夜
食
な ど ) の 管 理 と 、 そ れ ら を 護 摩 祈禧
す る た め に 大 祭 本 部廿
堂内
廿大
祭 本 部 へ 運 ぶ 作 業 や餅
講 中 に 対 す る 窓 口 と な っ て 撒 与 時 間 や行
事 参 加 の 旅館
宿
泊 人 と の 連 絡 な ど を す る 。 外 務進
行 係 り は表
3
の如
く時
間 に し た が っ て 行 動 す る 。 即 ち稚
児 お ね り 、 鼓 笛 隊 、稚
児 及 び大
名 行 列 、 青年
団 ・ ロ ー ソ ク 講 中 ・ 中学
生 ・ 撒 与者
・ 団 体 の 各 水 行 、 馬 ( 三人
一 組 の 肩 車 ) と 撒 与 者 の 堂 内 入 り 、 さ 玉 ら す り な ど 、 行 事 全 体 が ス ム ー ス に進
行 す る よ う 世 話 役 を し先
導 す る 。 内陣
係 り は 堂内
で 昼 間 は随
時 勤 修 さ れ る護
摩
祈 疇 の 手 伝 え や 雑 役 を行
な い 、 夜 は 裸 押 し 合 い行
事
が で き る よ う 堂 内 の 仏 具 や 畳 を 片代
け た り 、 ね こ し き と い っ て わ ら を 敷 き詰
め て 道 場 を つ く り 行 事 中 の 事 故 防 止 策 の 世 話 を す る 。 ま た 押 し 合 い の 最 中 は 、内
陣 と 道 場 を 区 切 る 足 場 丸 太 に 上 が っ て 掛 け 声 を発
し威
勢 を つ け る 。 堂内
は 一 回 の 押 し 合 い と 福 物 撒 与 に数
百 人 の 水 行 者 で 埋 ま る か ら 重 要 な 係 と と い え よ う 。 ロ ー ソ ク 係 り は ロ ー ソ ク 部 屋 で 大 卩i
ソ ク の 管 理 と灯
火 の 点 滅作
業 を し な が ら 、表
4
の よ う に細
か な 出発
時 間 と 行 事 内容
に し た が っ て 大 卩i
ソ ク を 規 定 本 数 だ け 所定
場 所 へ 運搬
し た り 、 堂 内 四隅
の 大 柱 上 に 立 っ て い る 大 ロ ー ソ 一111
一NII-Electronic Library Service 智山学報第三 十八輯 ト ル 、
直
径 約 五 〇 セ ソ チ 、 重 さ 約 四 〇 キ ロ ( 一 〇 貫 ) と い う ま さ に 巨 大 ロ ー ソ ク で あ る 。 警備
係 り は す で に 大 祭委
員 会 の 役 割 で 論 述 し た 如 く 、 約 四 七 〇〇
〇 人 の 参 拝者
で 狭 い 浦 佐 地 区 及 び境
内 を 埋 め 尽 し て 大 混 雑 し 、 そ の 上 時 折 り吹
雪
く こ と も あ る か ら 歩 き に く い た め 、 と か く 怪 我 や 事 故 発 生 し や す い 状 態 と な り 、 そ の 防 止 対 策 に 当 た る 。 し た が っ て 係 員 を 中 心 に 団 員OB
や 管 轄 警察
署
、 浦 佐 地 区 及 び大
和 町 消 防 団 浦 佐分
団 と の 協 力 体 制 を 結 成 し 、 全 寺 域 に 亘 り 万 全 を 期 し て 警 備 す る 必 要 が あ ろ う 。 表3
外務進 行係日程表 出 発嚠
開 始啣
行 事 内劑
人 員陽
所i
#
7
騁
4論
¥
。。1
觀 ・ ね ・1
・1
駒形 医 院1
・・2・i
・・5・1
小 学 蠍 鰍1
・険
佐 駅1
亀
¥
、。号
¥
,。1
覯 大 絎 列1
・ 畝 前i
・2
・・55i
・・551
ね ・ し き1
全鴫
・ …1
・・2
・i
辞 ・ 水 行1
・1
行 場 前1
・・ ・ …1
・・3
・1
・ 一・ ク講 中水行1
・1
欄 前1
・ ・・5
・1
・ …【
中 学 生 水 行1
・1
歸 前2
・ …レ
・3・1
第 ・回撤与 都 行1
・[
行 場 前1
・・ ・・2
・1
・・4・1
第 ・ 回醂 水行1
・1
分 館 前 ・ ・・4
・1
・…1
第 ・回働 ・弓張障
1
行 場 前ll
・…1
・・3
・1
第・ 回撤賭 水 行1
・1
行 黼1
・・ ・・2
・1
・・4
・ 第 ・ 回団体水行1
・1
田7
丸 前1
・・ ・・4
・1
・ …1
第 ・回 黝 ・弓 張劉
行 場 前陛
・ …9
・3
・1
第 ・颱 与 者 水行1
・1
行 場 前1
・・ ・・2
・i
・・4
・1
第 ・回 醂 水 行1
・【
島 ・ 組 ・ ・・4
・1
・・ …1
第 ・回 撤物 ・弓張1
巷
1
行 場 前ll
1
…2
・1
さ さ ら す ・1
全鴫
1
釘 ク の 管 理 を し 、 さ ら に行
場 口 か ら 馬 が 出 る と き 、 そ の 両 側 に 大 ロ ー ソ ク を抱
き
か 玉 え な が ら 行 列 に参
加 す る 。 大 ロ ー ソ ク は 山門
か ら 参道
脇
に 陳 列 す る木
製
大 ロ ー ソ ク と 、 行 事 に 使 用す
る 大 ロ ー ソ ク の 二 種 類 あ り 、 そ の総
数 は 約 一 五 〇 本 で 、 そ の う ち行
事 使 用 の 大 博 ー ソ ク は 約 五 〇 本 で あ る 。 因 み に 大 ロ ー ソ ク は 前 述 の 講 中 や各
地 信 者 に よ っ て奉
納
さ れ た も の で 、 胴体
に 奉納
者名
が 大 き く鮮
明 に 書 い て あ り 、 し か も 一 本 が 高 さ約
一 ・ ニ メi
一112
一 N工工一Eleotronlo Llbrary仏教 行事と地域社会の関連につ い て (疋田精俊)
五
ニ ュ ー ス ・ お ね り 係 り は 、寒
い 雪 の降
る な か で 執 行 さ れ る 馬 と点
火 し た 大 ロ ー ソ ク の 行列
や ウ ガ イ鉢
に 入 る 水 行 、 ふ ん ど し熱
気温
れ る 堂 内 で 押 し 合 う 葎 男 の 勇壮
な 光 景 な ど 、 奇祭
と い わ れ る 裸 祭 り を 世 間 に報
道
す
る テ レ ビ ・ ラ ジ オ 放 送 局 や 新 聞 社 な ど マ ス コ ミ 関 係 者 に接
待 を し た り 、 ま た 昼 間 行 な わ れ る 稚 児 行 列 の 世 話 をす
る 。 以 上青
年 団 の 組織
体 制 及 び 役 割分
担 な ど に つ い て 論 述 し た が 、 次 の 世 代 を 担 う 一 五 四 人 の 青 年達
が 信仰
共 同体
を形
成
し て 、 目 的達
成 の た め 相 互 に協
力 し 合 い 与 え ら れ た役
割 を懸
命
に 遂 行 す る こ と に よ り 、 伝 統 あ る裸
祭 り の 大 行事
は無
事
に 終 ら ぜ る こ と が で き る の であ
る 。 表4
ロ ーソ ク係 出発劇
行 事 内 容隊
ソ陽
所会
¥
。。【
大 騨 鞴1
・ 西 ・ ・2
・5・i
大 名 行 列1
・21
畝 前騨
55 ネ ・ 敷1
・ …1
青 年 団 水 行1
・・ 行 場 . ・・2
・1
・ 一〃 講 中Wt
1
全1
行 場 ・・281
参 拝 者 迎 ・1
・1
西 ・ ・・4
・1
中 学 生 水 行1
・1
農 協 前 ’ … 51 第 ・回 団体水行司
本町鏘 ・・2
・1
第 ・ 回撫 老 水 行1
・・ 行 場 ト ・・251
中 学 生 送 ・1
・1
開 張 ・ , ・・451
第 ・ 回 徽1
・61 行 場 , ・・551
弓 張 警 備i
到
行 場 … …sl
迎 ・1
・6 行 場1
・ …1
第・ 回 醂 水 行 ・・「
・ 町 ・・2
・1
第・ 回撤 与都 行1
・・i
行 場 , ・・5
・1
第 ・ 回 撤 物i
・81
行 場 』 ・・551
・ 張 警 備1
到
行劉
…51
迎 ・1
・81 行 場 ・ …1
第・回醂 絎1
・1ua
真前 』 ・・2
・}
第・回 撤 賭 水行 ・・1
行 場 ・・5
・1
第 ・ 回 撤 物1
・・1
行 場 ・・5S
1
弓 張 警 備到
行 場 ・…51
迎 え1
・4 行 場 . …2
・「
さ さ ら す ・ 全 行 場 ’ 一113
一NII-Electronic Library Service 智山学報第三十八輯 こ 瓦 で は
裸
祭
り の 行 事 内 容 に 合 せ 青年
団 の 行 動 に つ い て 究 明 し た い と 思 う 。 裸 祭 り は 三 日 の 夜 が 本 番 で あ る が 、 そ れ に 先 立 ち 二 ・ 三 の 前 座 的 行事
が 昭 和 三 〇年
頃 か ら 、 地域
住 民 の協
力 を 得 て 盛 大 に 実 施 さ れ る よ う に な っ た 。 そ れ ら を 表5
に し た が っ て 述 べ れ ば 次 の如
く であ
る 。 ま ず 二 日 に 宵 祭 り が あ る 。 以 前 は宵
晩 行事
と 称 し て 寺 関 係 の 内 輪 の 人達
だ け で護
摩
祈 疇 す る に過
ぎ な か っ た が 、 昭 和 五 〇 年頃
か ら 現 在 の形
式
を実
施 す る よ う に な っ た 。 即 ち 大祭
執 行 者 と 地 元 民 が参
列 し て 堂 内 で 護 摩 修行
し た の ち 、 護 摩 火 で 堂脇
献 火 台 の 大 官 ー ソ ク に 献 火 し 、 そ の 後 大 ロ ー ソ ク を 堂 前 に 移 動 設 置 す る 。 続 い て 青年
団 全員
が 身 心 を 清 浄 に す る た め ウ ガ イ 鉢 で 水 行 し 、境
内
で 福 餅 撒 与 の 行 事 を す る 。 こ の 撒 与 に は 地 元 住 民 が殆
ん ど で約
五 〇 〇 人 ほ ど 参 拝 し 、福
餅 を 拾 う の で あ る 。 当 日 午 前 の 行事
に つ い て は 、 す で に 青 年 団 の役
割
り 分 担 で 示 し た 如 く 稚 児 行 列 か ら は じ ま る 。 浦 佐 地 区内
の 駒 形 医 院 前 か ら 境 内 ま で 約 五 〇 〇 メ ー ト ル あ る 雪 道 を お ね り し 、 堂 内 に 入 り御
加 持 を受
け る 。 次 に 県 内 各 地 は 勿 論 の こ と 、 遠 く 水 上 ・高
崎 ・ 前橋
・ 深 谷 な ど 県 外 か ら来
る多
数 の 参 拝 者 歓 迎 と 行 事 を 一 層 盛 り 上 げ る こ と を 含 め て 、 浦 佐小
学
校 児 童 約 五 〇 人 に よ る 鼓 笛 隊 が 浦 佐 駅 構 内 で演
奏
し た の ち 目 抜 き 通 り を パ レ ー ド し 、 さ ら に 浦 佐 中 学校
生 徒 約 五〇
人 の ブ ラ ス バ ソ ド 演奏
が催
さ れ る 。 こ う し た 児童
及 び 生徒
達 の 行 事参
加 に つ い て は 、 勿 論 学校
側 と し て も 大祭
委
員
会 と協
議 を し そ の 結 果 、 教 育 的 観点
か ら 社 会 科 学 習 指 導 の 一 環 と し て 、 児 童 及 び 生 徒達
が 郷 土 の 歴 史 と 伝 統あ
る 裸 祭 り に 参 加 し な が ら そ の 認 識 を 深 め 、 誇 を も つ よ う に 行 事 の 意 義 を 学 習 さ せ る こ と を 理 由 に 、協
力 体 制 を と る の で あ る 。 こ の点
に つ い て は 、 子 供 達 の 親 で あ る 地 元 住 民 も 同 じ 考 え 方 を 示 し て い る 。 午後
の行
事
で は 、 夕 方 に か け て 福餅
撒 与 の 儀 式 を 五 回 執 行 す る 。 こ れ は 青 年 団 のOB
や 郷 土 出身
者 さ ら に 信 者 が そ れ ぞ れ グ ル ー プ を 結 成 し て 、 福 餅 を 奉 納 し 撒 与 す る 儀式
で あ る 。 グ ル ー プ は現
在
、 ふ る さ と 会 、 撒 酒会
、 新 潟 県 一114
一 N工工一Eleotronlo Llbrary仏教行事と地域社 会の関連につ い て (疋 田精俊)
発
図
4
普 光 寺 毘 沙 門 堂 裸 押 し合い 祭 り略 図 普光寺 毘 沙 門 堂 裸 押 し合い祭1)1咯 図 不 動 尊 水 行 池 堂 毘沙 門詣 ll 本1」劉 1 大 口 1 ヴ} L「 1 一 ↓ ク 1,}∫ Irl之 口 夙 身艮 別 行 殿 穿、 二 蜃邑 恨 よ O ー ノ 7 閥 部二7「角 口 {rO謂
1,,ン 行 場 本部 霧 光 等 本 :直 ウo ) 肛1 宇里 11II」1 ’L 鑑 参 適 丿L久 分昏1≒
ノ 駒形区 院 清li’を1既 上 越緑後
、 各会
の撒
与 者 全員
が 一 斉 に威
勢
よ く 撒 く 。 手 渡 す の で あ る 。境
内
は 雪 積 で ぬ か る た め に 、次
に 本番
と も い う べ き 夜 の勇
壮
な裸
祭 り に つ い て 述 べ た い 。前
述
の よ う に 「 北越
雪 譜 」 に は 、 往 昔 の祭
り 行事
の様
子 を 要 領 よ く ま と め てあ
り 興味
深 い も の が あ る 。 し か し そ れ ら の 行 動 を現
在 と対
比 す る と 、 か な り 異 っ て い る 部 分 も あ る 。 た と え ぽ 二 ・ 三 の 例 を 挙 げ る と 、 現 在 は男
性
だ け ぬ ぎ す て で あ る が徳
川時
代
に は 女 性 も 大勢
参
加 し た よ う で 、 同 書 に 「 押 し に来
た り し男
女 ま つ 普光
寺
に 入 り て 衣 服 を 脱 了 、 ゆ か た ( 9 ) く ら き わ や く や み だ … …婦
人
は 浴 衣 に 細帯
ま れ に は は だ か も あ り 、 男 は 皆 裸 な り 」 と あ り 、 闇 処 で 噪雑
し て も 一 人 も猥
り が ま し い 行 動 の し な い の は 、 毘 沙門
天 の 神 罰 を怖
れ る か ら だ と記
し て い る 。 ま た 撒与
は夜
だ け で あ り 、願
望 に よ っ て は雪
中
寒 気 観 光 課 会 、 十 二 士会
、 撒 与 会 、龍
口会
、 六撒
会
、 平 野産
業 、富
和
会 、 辰 巳 会 、 復 活 会 、 寿会
、 多 聞 会 の = 二 団 体 あ り 、 各 会 と も 大 体 一 五 人 ほ ど で構
成 し て い る が 、 こ う し た 会 は今
後
も 増 え る 可 能 性 が あ る 。 今 回 は こ の う ち 八 団 体 が 参 加 し 、各
会名
の プ ラ カ ー ド や 講 中 旗 を 立 て な が ら 四 ケ 所 即 ち 図4
の如
く 、 毘沙
門 堂 と 別 行 殿 と 大 祭 本 部 を 結 ぶ渡
り廊
下 の第
一及
び 第 二屋
根 に 登 っ た り 、境
内
に 上 上 設 置 し た 第 一 ・ 第 二 各雪
台 の 四 方 か ら境
内 に 向 っ て 、 午前
=
時 三〇
分
、午
後 一 時 、 三時
、 四時
、 四 時 三 〇分
の計
五 回 福 餅 を 撒 与 す る 。 撒 与 方法
は 屋 根 上 で 団 長 挨拶
の ま た 同 時 に配
与 と称
し て 、 撒 与 者 が 老 人 や 子供
を 対 象 に福
餅
を直
接
特
に 警 備 係 り が 地 元 民 の協
力 で 前 日 か ら 平 坦 に 固 め て お く 必 要 が あ 一115
一NII-Electronic Library Service
3
月2
日 (前 夜 祭 ) 智山学報第三十八 輯 表5
越後浦 佐 毘 沙 門 堂 押 合 大祭行事日程i3
月3 日 (大 祭 夜の 行事) 午後6
:307 :007 :407
:508 :30
か が り火点火 大護摩修行 大ロ ーソ ク献火式 浦 佐多聞青年団 水行 福 餅 撤 与 (境内)3
月3
日 (大祭 昼の行 事) 午 前7
:0010
:0010
:4010 :4011
:00
大護摩修行 (夕刻ま で随 時) 稚 児 行 列 (駒 形 医 院 前 出 発) 稚 児 行 列 御 堂 入 り (境 内) 小学 生 鼓笛隊演奏 (浦佐駅) 小学生鼓笛隊町内パ レー ド (荒 天の 場 合は中 止) 御 供物奉納 第 1 回 福 餅 配 与 (境 内) i 午後i6
:00i
、,2
。i6
,30i7
…i7
、30
1
,、3。 i 8 :00i8
、30
i 9 :00
i9
,3
。 ;10 :00i10
、20
i
、。、4
。 110 :50
i
※ −116
一 ね こ しき 浦佐多聞青年団 水行参拝 P 一ソ ク講 中 代 表 者 水 行参拝 中 学 生 水 行 参 拝〜 押 合7
:30
ま で 一般 水 行 参 拝開始 撤与者 水行 (第1
回 福物 ・弓 張 撤 与 者) 第1
回福物撤与 (堂 内) 金盃 ・御 夜 食 ・穀 種 一3
人 第1
回 弓 張 撤 与 (境内) 御供物 弓張4
張 撤 与 者 水 行 (第2
回福 物 ・弓張 第2
回福物撤 与 (堂 内) 一4
人 撤 与者) 11 ;0011 :1511
:30
大和 町 長挨拶 第 1 回福 餅 撤 与 (境内) 中学生ブ ラ ス バ ン ド大会 金 盃 ・ 知事盃 ・町長 盃 ・御盃JR
東 日本 新 潟 支 社 長 盃一5
人 第2 回 弓 張 撤 与 (境 内) 御 神 酒 弓 張8
張 撤与者水 行 (第 3 回福物 ・弓張 第3
回福物撤与 (堂内) 一8
人 12 :00 午後12
:451
:001
:302
:102
:453
;003 :454
:004 ;154
;30
撤 与者) 第 2 回 福 餅 配 与 (境 内) 〃 撤与 (〃 ) 大 名 行 列 (丸 久前出発) 稚 児 行 列御堂入 り (境 内) 第3
回福餅配与 (境内) 〃 撤 与 (〃 ) 第4
回福餅配与 (〃 ) 〃 撤 与 (〃 ) 第5
回 福 餅 配 与 (〃 ) 〃 撤 与 (〃 ) 奉納盃 ・金盃 ・銀 盃 ・穀 種一 4人 第3
回弓張撤与 (境 内) 多 聞 天 張 4 張 一4
人 さ さ らす り (堂内) 大鏡餅撤与 (〃 ) 御灰像撤 与 (〃 ) 撤 与品授与 式 (大 祭 本 部) さ さ らす り参加 者に は記 念 品 と し て御 盃贈呈いたしま す。 N工工一Eleotronlo Llbrary仏教行事と地域社会の関連につ いて (疋田精 俊) い る い と わ つ ら エ 肌 を
射
が 如 き も厭
ず 、柱
の ご と き 氷 柱 を裸
身
に背
負 て堂
押 に来
る 者 も い る と か 、 堂 内 で は 北 よ り 南 へ 西 よ り 束 へ と押
し も ど し 、 七押
七 踊 で 止 む を 定 め と す る な ど と あ り 、 押 し 合 い 方 法 も 違 っ て い る こ と が わ か る 。 し た が っ て そ れ ら は 一 応 参 考 に留
め て お く 程度
に し た い と 思 う 。 そ こ で 表5
の 行 事 日 程 に 順 じ て 論 じ る 。 まず
夕 方 僧侶
に よ る 最 後 の 大 護 摩 修 行 が終
了 す る と 、 そ れ 以後
は 青 年 団 の 指 揮 統 制 に よ っ て行
事
の総
て を 進 行 す る 。午
後
六 時 、内
陣
係 全 員 が 前 述 の よ う に 堂 内 で 押 し 合 い が でき
る よ う に 道 場 を つ く る 。 次 に午
後
七時
三〇
分 ま で に 、 一 週 間 前 か ら 水 行 し て き た 青 年 団幹
部 一 五 人 及 び ロ ー ソ ク 講 中 代表
者 約 二 〇 人 の 最後
の 水行
参
拝 と 、中
学 生 約 一 五 〇 人 に よ る 水 行 参 拝 の あ と 堂 内 に 入 り 激 し い押
し 合 い があ
る 。 一 般 水 行 参 拝 は 、 行事
終
了 す る 頃 ま で に 随 時 約 一〇
〇 〇 人 ほ ど参
加 す る 。 こ の 場 合 個 人 の ほ か に 団 体 も 参 拝 し て お り、 大 き な 団 体 で は 越 山 会 や 一 水 会 な ど が 共 に 約 一 五 〇 人 、 浦 佐 講 中 約 一 〇 〇 人 、鳥
田 組 約 七 、 八〇
人 、 農 協 及 び 県 信 会 共 に 約 五 〇 人 と い っ た 具 合 で 、 そ の 他 中 小 グ ル ー プ が多
数 水 行 参拝
し て い る 。 撒 与 行事
は 午 後 七 時 三 〇分
か ら 同 一〇
時 二 〇 分 ま で に 、 撒 与 者 水行
し 、 続 い て 堂 内 で 盃 .夜
食
. 穀種
な ど の 福物
撒
与 並 び に 境 内 で 弓 張 提 灯 ( 以 後 、 弓 張 と称
す ) 撒与
を 行 な っ て 一 回 と し 、 こ れ を 合 計 三 回実
施 す る 。 各 回 毎 に奉
納
の 撒与
物 と 人 数 が 表5
の 如 く 多少
違 っ て い る の に 注意
し た い 。 そ こ で 一 回 目 行 事 を 例 に 略述
し て み よ う 。 堂 内 及 び境
内
の 計 七 人 の撒
与 者 は そ れ に 伴 な う 二 一 人 の 馬 と 共 に ウ ガ イ鉢
で 水行
し 、 行場
で 待機
す る 。 出 番 が 来 る と 行 場 口 か ら馬
に 乗 り 、鉢
巻
を し た 撒 与 者 は御
神
酒 と 盃 を 入 れ た桶
を 、 他 の 撒 与 者 は 扇 の な か に 撒物
の替
わ り に 木 札 を 入 れ 両 手 で捧
げ 、境
内
を 通 り 堂 内 に 向 う 。 そ の 際 冒 ー ソ ク係
り は 馬 の列
の左
右
に 添 っ て隊
を組
み 、 点火
し た 大 戸 ー ソ ク を抱
き か 玉 え な が ら 堂 内 に 進 み 、 一 旦行
場
ロ へ戻
る が 、 撒 与 が終
る と 再 び 迎 え に 行 く 。 堂 内 で は 褌 の 水 行 参拝
者 で 温 れ 、 「 サ ソ ヨ サ ン ヨ 」 の大
声
を 繰 り 返 し叫
び な が ら激
し く 押 一 117 一NII-Electronic Library Service 智山学報第三十八輯 し 合 い 撒
与
の 福 物 を 奪 い 合 う 。 そ の 間 に 青年
団 幹 部 に よ る 豊 年 踊 り が あ る 。 内陣
係 り は 足 場 丸 太 に 上 が っ て 立 錐 の 余 地 な い 水 行 参 拝 着 の 中 か ら 、 時 折 り 引 き 上 げ て 申 に 入 れ 昆 沙 門 糞 御 宝 前 に参
拝
き せ る 。 ま た 水行
参拝
者 の群
に 向 じ ん き ( 10 ) っ て 時 々冷
水 を か け る 。 北 越 雪譜
に も 「 人 気 に て 堂 内 の熱
す る こ と 燃 が ご と く な る 」 と か 、 「 い か な る 人 も 熱 き こ ( 11 ) と 暑 中 の ご と き ゆ ゑ 」 再 び ウ ガ イ鉢
に 入 り 水 を浴
び る と あ る よ う に 、 湯 気 が 立 ち 熱 気 を帯
び 騒然
た る 場景
であ
る 。 一 方 境 内 で は 颶 様 に 、 馬 に 乗 っ た青
年 団 の 年 男 が撒
与 者 と な り 、 こ れ ま た 大 勢 の参
拝
者 に 向 っ て 弓 張 を 撒与
す る 。 結 局 こ う し た 行 動 を 、 あ と 二 回 実 施 す る わ け であ
る 。 さ エ ら こ れ ら が 終 了 す る と 、 堂 内 で は最
後
の 行事
と い う べ き簓
す り が 行 な わ れ る 。 こ れ 竜 「 北 越 雪譜
」 の な か に 、簓
を ( 12 ) ( 13 ) 内 へ す れ ぽ 凶 作 と な る か ら 外 へ 外 へ と す り な ら す と 記 さ れ て い る 。現
在 で は 、 堂 内 の 中 央 で 本尊
に 向 っ て 并 ロ マ キ の 長 老 が馬
に 乗 り 簓 す り を し 、 そ の 前 で 鈴 木 マ キ の 数 人 が 横 一 列 に な っ て 歌 を う た い音
頭 を と る 。 堂内
濫 れ る 水 行 参 拝 者 が 両 マ キ を 中 心 に 遠 巻 に 囲 み 、 互 い に 前 人 の 肩 に 手 を か け て 「 サ ン ヨ サ ン ヨ 」 と 叫 び 踊 り な が ら 、 歌 の 終 る ま で 約 二 〇 分 廻 る 。 か つ て の素
朴 な 農 村 社 会 で は 、 豊 ・ 凶 作 に よ り 日 常 生活
に 多 大 な 影 響 を 被 っ た か ら 神 仏 に 加 護 を祈
っ た 。 こ う し た簓
す り も、 村 人達
が 毘 沙 門天
を 福 徳財
蜜 の ほ か 田 植 え神
と し て 豊作
を祈
願す
る た め に 、 歌 や 踊 り を 捧げ
た 名 残 り と い わ れ る 。 一118
一N工工一Eleotronlo Llbrary Servloe
結
論
以 上 を 要 約 し な が ら 結 論 に し た い と 思 う 。 大和
町 浦 佐 は 近年
交 通 網 の 発 達 に よ り 地 域 開 発 が進
み 徐 々 に 変 貌 し て き た が 、 し か し 全 体 と し て は 現 在 な お 農 村 形態
を 示 し て い る 。 か よ う な 地 域 状 況 の な か で 、 地 元 住 民 は 郷 土 の 誇 る 伝 統 的 な 裸 祭 り11
仏 教 行事
を 大 事 に保
持 し な け れ ば な ら な い と 考 え て き た仏教行事と地域 社会の関連につ い て (疋田精 俊) 裸