平成
26 年 12 月 16 日
学校法人 了德寺学園 柔道部新聞
グランドスラム東京大会
秋本が優勝!西田・志々目が準優勝!
73 ㎏級優勝の秋本啓之
2014 年 12 月 5 日(土)~7 日(日)
、東京体育館にてグランドスラム東京大会が開催され、了徳
寺学園柔道部より 6 名が出場しました。この大会は日本で開催される唯一の国際大会であり、世界
各地から強豪選手が集まりレベルの高い戦いが繰り広げられました。
来年の世界選手権(カザフスタン)の選考材料の一つなる大会であり、2016 年リオデジャネイ
ロオリンピック出場権獲得にも大きく関わってくる重要な大会です。結果、3 日間を通して、優勝
1 名、準優勝 2 名、5 位 1 名、7 位 2 名となりました。中でも、人一努力家でありながら、長年に
渡って相次ぐ怪我に泣かされてきた 73 ㎏級の秋本啓之の優勝、怪我や試合続きの中、本調子では
なかったものの決勝まで駒を進めた 52 ㎏級の西田優香、60 ㎏級の志々目徹の準優勝は確実に次に
つながる結果であったと思います。残念ながらその他の選手は、ものにできた試合を落とした者が
多く、非常に悔しい結果となりましたが、2 月の欧州遠征ではリベンジしてほしいと思います。
【結果詳細】
73 ㎏級 秋本 啓之 :優勝
今大会日本代表選手中、最年長の秋本は、初戦から3 回戦まで、得 意とする左右の担ぎ技と粘り強い寝技で攻め続け、順当に駒を進めま した。準々決勝は今年のGP デュッセルドルフの決勝を争った強豪線 選手、ムキ(イスラエル)に対して 2 つの有効を奪った後、袈裟固で抑 え、準決勝に駒を進めます。準決勝ではオルジョフ(アゼルバイジャ ン)を見事な背負投で退け、決勝で 2013 年世界選手権覇者の大野(旭 化成)と相対し新旧世界王者対決となりました。秋本は先に場外指導 を受け、そのままリードを許したまま終盤を迎え大野のペースで試合 が展開されますが、ここで秋本が渾身の一本背負投で大野を押し込み、 有効を奪い逆転します。そのままリードを守り、見事優勝を遂げまし た。常に怪我に悩まされ、努力が報われない日々が続く中、常に秋本 を支え続けてきた家族の力は、今回の優勝に大きく影響していたこと でしょう。また、了徳寺大学において、スタッフのサポートのもと精 背負投で攻める秋本 力的に取り組んできたウエイトトレーニングの成果が、今回の結果に 結びついたものだと思われます。来年の世界選手権、そして再来年のリオオリンピック代表権争いに、秋本、大 野に加え、今回欠場した2011 年・2014 年世界選手権覇者中矢(ALSOK)が加わり、今後さらに激しい戦いが 繰り広げられることが予想されます。今後も引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。1 回戦
秋本 啓之
○
一本勝(合技)
テラダ(タイ)
2 回戦
〃
○
一本勝(袈裟固)
ポンボダシルバ(ブラジル)
三回戦
〃
○
一本勝(合技)
サルマン(イラク)
準々決勝
〃
○
一本勝(袈裟固)
ムキ(イスラエル)
準決勝
〃
○
一本勝 (背負投)
オルジョフ(アゼルバイジャン)
決勝
〃
○
優勢勝(背負投 有効)
大野将平(日本・旭化成)52 ㎏級 西田 優香 :準優勝
今年の講道館杯を制し、今大会に選出された西田は、 初戦、フランスのウラニーを一本背負投による技有、 2 回戦はウクライナのビュイオクを背負投と小内刈に よる合技で下し、準々決勝に進出します。ここで伏兵、 トルクメニスタンのババムラトヴァに先に袖釣込腰 で技有を許しますが、小内刈で追いつき、背負投によ る技有を追加して、合技にて勝利し、準決勝に進みま す。準決勝は講道館杯の決勝と同じ志々目(帝京大)と の対戦となり、ここも小内刈による技有で下し、決勝 で橋本(コマツ)と相対しました。序盤、間合いを詰め られ技を先に出された際に指導を受け、その後挽回せ んと攻めますが、ポイントを返すまでに至らず、 決勝に挑む 西田優香 右 惜敗となりました。今大会約 2 週間前に出場したグランプリ・チンタオで、相手の脇固による反則で肘を痛め、 とても試合ができる状態ではない中、気持ちだけで勝ち上がりました。得意の背負投も使えず、相手との間合い を取ろうとするだけで激痛が走る状態での決勝進出は、本当によくやったと思います。国際大会での完全復活は、 2 月の冬季欧州遠征で果たしたいと思います。2 回戦
西田 優香
○
優勢勝 (一本背負投 技有)
ウラニー(フランス)3 回戦
〃
○
一本勝ち (合技)
ビュイオク(ウクライナ)準々決勝
〃
○
一本勝ち (合技)
ババムラトヴァ(トルクメニスタン)準決勝
〃
○
優勢勝 (小内刈 技有)
志々目(帝京大)決勝
〃
優勢負 (指導 2)
○
橋本 (日本・コマツ)60 ㎏級 志々目 徹 :準優勝
今年のアジア大会銀メダリストの志々目は初戦、韓国の ワングを内股による技有で下し、2 回戦は、中国のアンを 内股で 2 度投げての合技で退けます。準々決勝はイスラ エルのアーシャンスキーを内股による技有、準決勝は国士 舘大の大島を大外刈による有効で下して、決勝に進出しま す。決勝は2013 年世界 3 位の韓国・キムと対戦します。 先に指導が志々目に 3 度累積され、その後、攻め返して 相手にも指導が 2 度与えられるものの、そのまま押し切 られ、悔しさが残る銀メダルとなりました。本調子ではな い中で決勝まで勝ち上がりましたが、組ませてくれない相 手に合わせてしまったのが悔やまれます。来年はこの 大外刈で攻める 志々目徹 左 課題を克服すべく、取り組んでいきたいと思います。78 ㎏級 緒方 亜香里 : 5 位
緒方は初戦、タラーン(スペイン)を内股、2 回戦、ガ レオネ(イタリア)を腕絡で下し、準々決勝で、ロンドン 五輪チャンピオンのハリソン(アメリカ)と対戦します。 この試合では序盤に大腰で有効を奪われますが、その後 挽回せんと攻め返します。しかし相手も対応し、最後は 勝負に出ようとしたところ再度、大腰で合わされ、その まま固められて敗者復活戦に回りました。敗復最終戦で はヨン(韓国)を指導の累積による反則勝ちで退け、3 位 決定戦で本年の世界選手権3 位、ベレンセク(スロベニ ア)と相対します。この試合では序盤から緒方が前に出て 組み勝ち、相手に場外と組み合わないとの指導が2 度与え 内股で攻める 緒方亜香里 白道着 られ、緒方が攻勢を取ります。その後も攻撃の手を緩めず相手を前に引き出そうとしたところを相手の出足払に 合されてしまい、メダル獲得はなりませんでした。膝の手術を行い、ようやく国際の舞台に戻ってくることがで きました。結果自体は悔しいものに終わりましたが、まだまだ本調子ではない中で、世界のトップクラスの選手 と5 試合できたことは、次につながるものであったと思います。2 回戦
志々目 徹
○
優勢勝 (内股 技有)
ワング(韓国)
3 回戦
〃
○
一本 (内股)
アン(中国)
準々決勝
〃
○
優勢勝 (内股 技有)
アーシャンスキー(イスラエル)
準決勝
〃
○
優勢勝 (体落 有効)
大島(日本・国士舘大学)
決勝
〃
優勢負 (指導 3)
○
キム(韓国)78 ㎏級 ヌンイラ 華蓮 : 7 位
今年の世界線選手権銀メダリストのヌンイラは初戦、 ジョン(韓国)を大内刈と大外刈による合技で下し、2 回 戦で今年の世界選手権決勝で苦杯を喫したアルベール (コロンビア)と対戦しました。この試合では大外刈で有 効を奪い、そのまま袈裟固に移行して抑え、見事、世 界選手権の雪辱を果たしました。しかし続く準々決勝、 ディエドリッチ(ドイツ)との対戦で、先に指導を受け、 そのあと何度かポイントにあと一歩という場面を作り、 相手に指導が与えられてもよいと思われましたが、そ のまま試合は終了し、敗者復活戦に回ります。 リベンジを果たした ヌンイラ華蓮 右 敗復最終戦ではポガクニック(ロシア)に対して有効を 取り合った後に、当初からの指導差で下し、3 位決定戦に進みます。3 位決定戦ではズパンチッチ(カナダ)と相対 し、身体が痙攣により思うように動かない中で戦いますが、最後は大内刈を谷落で切り替えされ、無念の敗退と なりました。世界チャンピオンのアルベールに雪辱し、十分優勝も狙えただけに、接戦をものに知れ切れなかっ たことが悔やまれます。しかし外国人選手に対しても自分の柔道ができてきているので、今後体調管理やメンタ ルトレーニング等を取り入れながら、次の試合に向けてしっかりと準備していきたいと思います。1 回戦
ヌンイラ 華蓮
○
一本勝(合技)
ジョン(韓国)
2 回戦
〃
○
一本勝(合技)
アルベール(コロンビア)
準々決勝
〃
優勢勝 (指導 1)
○
ディエドリッチ(ドイツ)敗復最終戦
〃
優勢勝 (指導 2)
○
ポガクニック(ロシア)3 位決定戦
〃
優勢負 (指導 2)
○
ズパンチッチ(カナダ)73 ㎏級 西山 雄希 :7 位
11 月の講道館杯覇者の西山は初戦、イ(韓国)を 2 度の 支釣込足による合技、2 回戦は今年の世界選手権 3 位の スクボトフ(アラブ首長国連合)を支釣込足と大外刈によ る合技、3 回戦はフェルナンデス(ポルトガル)を横四方固 で下し、準々決勝でオルジョフ(アゼルバイジャン)と対 戦します。この試合でも序盤、大内刈で完璧にとらえた かと思われましたが、手をついてしのがれ、ポイントに はなりません。指導でリードしていた中、相手の小外掛 にはまってしまい、敗者復活戦に回ります。敗復最終戦 では、ムキ(イスラエル)に対してペースを握り、指導で リードして終盤を迎えます。 大内刈で攻める 西山雄希 右1 回戦
緒方 亜香里
○
一本勝(内股)
タラーン(スペイン)
2 回戦
〃
○
一本勝 (腕絡)
ガレオネ(イタリア)
準々決勝
〃
一本負 (崩袈裟固)
○
ハリソン(アメリカ)敗復最終戦
〃
○
一本勝 (反則勝 指導4)
ヨン(韓国)
三位決定戦
〃
一本負 (出足払)
○
ベレンセク(スロベニア)そこで有効を奪われ、挽回せんと掛けた大内刈を返されてしまい、表彰台には届きませんでした。得意の足技が 冴え、順調な勝ち上がりを見せていた西山だっただけに、準々決勝での相手の技にはまってしまった点が悔やま れます。潜在能力が高く、投げる力は天性のものを持っているので、能力を開花できるように、どんな接戦でも ものにできるよう取り組んでいきたいと思います