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学 イ 立 論 文 審 査 結 果 の 要 旨

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Academic year: 2021

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学 イ 立 論 文 審 査 結 果 の 要 旨

氏 名

ニ 浦 牙

t

左手口

委 員 長 岸 田 悟

審 査 委 員

論 文 題 目 電気自己主泉用PVC の高温領域における絶縁破壊機構解明の研究 審 査 結 果 の 要 旨

本論文は,電気火災に発展する前段の絶縁破壊現象の解明と電気製品を安全に使用する 観点から,一般的な電気器具の電源コードや配線器具などに使用される PVC( ポリ塩化ピ ニル)絶縁材料について,融点を超える温度領域まで空間電荷分布と外部回路電流の同時測 定を行い,室温から高温領域までの空間電荷形成と絶縁破壊現象や電気伝導特性に関する 研究成果をまとめたものである。

測定された試料厚さから絶縁破壊の強さや抵抗率を求め,体積電気伝導特性の温度変化 を示す。過熱が長時間に及ぶ場合や, PVC の特徴的な劣化機構により時間経過とともに絶 縁性能が低下することが考えられることから,長時間加熱処理を施した PVC 試料につい ても同様に測定を行い,長時間の熱劣化が体積電気伝導特性の温度変化に与える影響につ いて明らかにした。これらの電気伝導特性の温度変化から推定される絶縁破壊過程の変化 は,温度上昇による試料の材質変化とも関係している。空間電荷分布が温度上昇によって 変化し,電界ひずみが生じて絶縁破壊に至る状況について説明した。また,空間電荷分布 から求められる内部の最大電界,電荷量および伝導電流密度の関係から,絶縁破壊過程が 変化する温度や,絶縁破壊過程の移行が進む温度領域について明らかにした。

長時間の加熱処理を施したPVC 試料の調査結果から 長時間の過熱が空間電荷形成と絶縁破 壊特性の温度変化に与える影響を調べた。 PVC は熱劣化の進行程度によって空間電荷分布の温 度上昇にともなう変化や電界のひずみ状況が異なる結果を説明し,絶縁破壊過程が変化する温度 や,移行する温度領域が長時間の熱劣化によって変化することを内部の最大電界,電荷量と伝導 電流密度の関係から明らかにした。さらに、紫外線を照射したPVC の空間電荷形成と絶縁破壊 特性の温度変化について調べ、紫外線の照射波長の違いによって抵抗率等の特性が変化し,空間 電荷分布の温度上昇にともなう変化や電界のひずみ状況に違いが生じた。また,絶縁破壊過程が 変化する温度にも影響があり,その要因について内部の最大電界,電荷量と伝導電流密度の関係、

また,紫外線の熊射による構造変化との関連性についても明らかにした。パケット状電荷の発生

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要因や電荷が移動する間の電荷注入や電流密度の変化について電界分布のひずみ状況を 合わせて考察した。これらの結果から,電気火災に発展する前段の絶縁破壊現象の解明と 電気製品を安全に使用する観点から,一般的な電気器具の電源コードや配線器具などに使 用される PVC 絶縁材料に関する室温から高温領域までの空間電荷形成と絶縁破壊現象や 電気伝導特性に関する研究成果をまとめたものであり,多くの重要な知見を得ている。さ らに,研究を推進することにより, PVC による火災発生の予知が可能となり,電気製品 を安全に使用できるようになると考えられる。

以上のことから,本論文は博士の学位を授与するにふさわしい内容であると認める。

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