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習近平政権下の
中国の金属・鉱物資源産業・政策の
現状と課題
平成25年度第7回金属資源関連成果発表会2013年12月2日
北京事務所
篠田 邦彦
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目次
中国を巡る情勢の変化
− 資源の安定供給
− 経済の効率性の向上
− 環境問題への対応
習近平政権の政治・外交・経済
中国の金属・鉱物資源産業・政策の動向
− 輸出国としての中国
− 生産・消費国としての中国
− 海外投資・輸入国としての中国
我が国としての関与のあり方
− 中国からの安定供給確保
− 中国市場への参入
− 第三国での共同事業・調達
全体の構成
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◎GDP世界第2位の経済大国 ◎資源需要の急速な拡大、国内生産でのカバーが 困難 ◎アフリカ・中南米等の政治的不安定、東・南シナ 海を巡る周辺国との摩擦 エネルギーの安定供給 ◎レアメタル・レアアース、ベースメタル地金を 中心に海外に輸出、石炭は輸出が先細り ◎輸出規制の影響回避、販路拡大のため欧 州・日本等の金属加工企業が 中国進出 ◎鉱物資源採掘枠(採掘総量規制)・指令性 生産計画(精鉱、酸化物の生産規制) ◎輸出禁止貨物目録・工業品輸出枠・輸出関 税(→輸出関税はWTOパネルによりクロ判 定) 輸出国としての中国 ◎欧米ジュニア企業・個別案件の買収、より困難な案 件へ投資拡大 ◎首脳外交により新興国(アジア、アフリカ、中南米)を 中心に資源開発を推進 ◎政府機関による資金面・情報面の支援 ◎環境や地域コミュニティに配慮した持続的な資源開 発の推進 ◎深海底鉱物資源探査・開発の活動強化 海外投資・輸入国としての中国 ◎レアメタル・レアアースの安定供給に向けたマ ルチ・バイでの働きかけ ◎鉱山環境保全、重金属汚染対策、金属リサイ クル等協力 中国からの安定供給確保 【資源の安定供給】 ◎金属・鉱物資源→新規鉱山開発 ◎レアアースの買上げ備蓄 【経済の効率性向上】 ◎非鉄金属・レアアース産業の再編統合と高度化 ◎行政手続の簡素化(鉱業権、資源探査) ◎商品市場・先物市場の設置・強化(LME買収) 【環境問題への対応】 ◎環境規制強化(重金属汚染総合防止計画、循環型経済発 展戦略、大気汚染防止行動計画等) 生産・消費国としての中国 ◎第三国での共同開発案件の推進、支援スキームの供 与(JBIC、JICA等との連携) ◎第三国の貿易・投資障壁、インフラ未整備等の課題の 解決 第三国での共同事業・調達 ◎経済成長減速(10%台→7%台)→過剰な生産能力 →産業構造転換・高度化が必要 ◎「二高一資」産業(鉄鋼、非鉄、石炭、電力、石油化 学等)による資源エネルギーの多消費 ◎国有企業中心の社会主義市場経済→「民退公進」、 資源エネルギー価格体系の歪み 経済の効率性の向上 ◎我が国の環境・リサイクル技術の売込み ◎素材産業の中国進出のサポート 中国市場への参入 環境問題への対応 ◎PM2.5等大気汚染、重金属による土壌・水質汚 染→環境問題への意識の高まり ◎中国企業の海外展開に伴う環境・地域コミュニ ティ問題の発生 ◎COPプロセス等を通じた温暖化ガス排出削減へ の圧力 習近平政権の内政 情勢変 化 政治 経済 外交 産業 政策 の 動向 日本と しての 関与 2012.11 第18回共産党大会 →政治局常務委員選出 2013.03 第12期全人代 →習主席、李首相選出 2013.11 三中全会 →経済政策の方針決定 2013.03 露・アフリカ(習主席) 2013.05 南アジア・欧州(李総理) 2013.06 中米・米国(習主席) 2013.09 露・中央アジア(習主席) 2013.10 APEC(習主席) ASEAN(李総理) ◎「中国復興の夢」の実現 ◎産業構造転換、都市化、格差是正 ◎国有企業近代化と市場経済の健全発展 ◎グリーン・循環・低炭素型発展の推進 ◎中国周辺の海洋経済開発の推進 ◎政府の組織改革と汚職取締強化 ◎新興諸国を重視(BRICS、 ASEAN、上海 協力機構、中アフリカ協力フォーラム等) ◎アジア太平洋地域での米国との大国 関係の構築 ◎領土問題や人権問題等で対立する国 との外交抑制 習近平政権の外交Ⅰ.中国を巡る情勢の変化 ①資源の安定供給(Resource Security)
急速な経済成長に伴い、資源の安定供給が必要不可欠
2010年に中国は名目GDPで日本を抜いて米国に次ぐ世界第2
位の経済大国として台頭。
2000年代に入って以降平均10.2%の高い経済成長を実現し、
金属・鉱物資源の消費が急速に拡大したが(主要ベースメタル
は世界第
1位の消費国) 、国内生産でのカバーが困難。
海外での資源エネルギー開発に活路を求めるが、アフリカ・中
南米等で政変やテロ等の政治的不安定に直面。
中国近隣の東・南シナ海では、周辺諸国と領土を巡り摩擦が発
生。
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Ⅰ.中国を巡る情勢の変化 ①資源の安定供給(Resource Security)
中国の実質
GDP成長率は7%台で推移
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2012年 2013年 目標 実績 目標 現状 GDP・実質 7.5 7.7 7.5 7.7(1-3Q) CPI 4.0 2.6 3.5 3.2(10月) M2 14.0 13.8 13.0 14.3(9月) 財政収支(兆元) ▲0.8 ▲0.8 ▲1.2 +0.7(1-3Q) 財政赤字対GDP比率 1.5% - 2.0% - 全社会固定資産投資・名目 16.0 20.3 18.0 20.1(1-10月) 消費財小売売上総額・名目 14.0 14.3 14.5 13.0(1-10月) 都市登録失業率(%) 4.6以下 4.1 4.6以下 4.0(9月) 都市新規就業者数(万人) 900以上 1,266 900以上 1066(1-9月) 都市住民一人あたり 可処分所得・実質 7.5 9.6 7.5 6.8(1-3Q) 農民一人あたり 純収入・実質 7.5 10.7 7.5 9.9(1-3Q) (出典)日本銀行北京事務所資料本年の経済活動目標(政府活動報告)
Ⅰ.中国を巡る情勢の変化 ①資源の安定供給(Resource Security)
中長期的に中国経済は安定成長に移行
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胡鞍鋼
(12年
)
Perkins
&Rawski
(08年)
Goldman
Sachs
(09年)
China
2030
(12年)
日本経済研
究センター
(07年)
2005-2010
8.0-9.0
6.0-8.0
5.5
2010-2015
7.9
8.6
2015-2020
5.0-7.0
7.0
2020-2025
5.7
5.9
3.8
2025-2030
5.0
2013年 2014年 IMF 7.6 7.3 ADB 7.6 7.4 JPモルガン 7.6 7.4 ドイチェバンク 7.8 8.6 来年の経済成長予測
中長期委的な経済成長予測
(出典)日本銀行北京事務所資料Ⅰ.中国を巡る情勢の変化 ②経済の効率性向上(Economic Efficiency)
産業構造改革や市場経済導入が中国経済の大きな課題
年率10%台から7%台へと経済成長が減速する中で、持続的かつ安
定的な経済成長を実現する必要あり。
エネルギー多消費型の重厚長大産業の過剰設備・生産能力を解消
し、産業高度化・高付加価値化を進めることが必要。
特に「二高一資」産業(鉄鋼、非鉄、石炭、電力、石油化学等)によ
る資源エネルギーの過剰な消費が問題となっており、立ち遅れた生
産能力の淘汰等が大きな課題。
資源分野では国有企業を中心とする社会主義市場経済の下、コス
トやリスクを軽視した開発を国内外で実施。産業への参入障壁を低
め、民間企業の参加を拡大する仕組み作りが必要。
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Ⅰ.中国を巡る情勢の変化 ③
環境問題(
Environmental Protection)
PM2.5問題や重金属汚染などの環境問題が深刻化
「PM2.5」問題を中心とする大気汚染問題や重金属による土壌・
水質汚染が中国社会を大きく揺るがしている。
主要な汚染源として、自動車の排気ガス、石炭使用による集中
暖房、鉱山の廃棄物の流出、工場による汚染水・煤煙の排出等
が指摘されている。
中国の鉱山企業の海外展開に伴い、進出国において環境・地
域コミュニティ問題が発生し、プロジェクトが失敗する事例が増
えている(専門家によると、海外鉱業投資の7割近くが失敗)。
国連気候変動枠組条約の下、中国はCOPプロセス等を通じた
温暖化ガス排出削減への圧力に常にさらされている。
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Ⅱ.習近平政権の政治・外交・経済 ①政治
Ⅱ.習近平政権の政治・外交・経済 ②外交
新興諸国を中心としたトップ外交による国益の実現
習近平国家主席の外遊
− 2012年3月 ロシア、アフリカ(タンザニア、南ア、コンゴ共和国) − 2013年5月~6月 中米(トリニダードトバゴ、コスタリカ、メキシコ)・米国 − 2013年9月 ロシア、中央アジア(ロシア、トルクメニスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギ ス) − 2013年10月 東南アジア(インドネシア(APEC参加)、マレーシア) 李克強国務院総理の外遊
− 2013年5月 南アジア・欧州(インド、パキスタン、スイス、ドイツ) − 2013年10月 東南アジア(ブルネイ(EAS参加)、タイ、ベトナム) 2013年3月のボアオ・アジア・フォーラム、9月のサマーダボス会議で各国首脳・閣
僚を中国に受け入れ
外交全般には以下のような特徴あり
− 新興諸国(特にBRICs、ASEAN、上海協力機構、中国アフリカ協力フォーラム等)との関係重視 − アジア太平洋地域での米国との大国関係の構築 − 領土問題や人権問題等で対立する国との外交抑制(日本、フィリピン、ノルウェー)9
Ⅱ.習近平政権の政治・外交・経済
③経済
社会主義市場経済の中で漸進的な経済改革を推進
2012年11月の第18回共産党大会で、習近平氏、李克強氏を中心とする7名の
党中央政治局常務委員を選出。
2013年3月の第12期全人代第1回会議では、
習国家主席、李国務院総理(首相)を選出するとともに、
2013年度の経済目標
を設定。
2013年11月の中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)の開
催を経て、中国新政権の経済政策の基本方針を決定。中国経済の持続的成長
を実現するため、産業構造転換、都市化、格差是正、自由貿易試験区の導入
等の経済改革を進めることが柱。
市場経済への移行をどの程度のスピードで進めていくか注目されたが、当面は
国有企業の近代化を図りつつ、民間資本の導入や価格制度改革を進めるなど
、漸進的に改革を進める考え。
その他、資源・エネルギー分野に関連して、グリーン型・循環型・低炭素型発展
の推進、中国周辺の海洋経済開発の推進等を強調。国家エネルギー局と国家
電力監督管理委員会の統合や、中国の石油閥に対する汚職取締強化などの
動きあり。
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Ⅱ.習近平政権の政治・外交・経済
③経済
2012年1月に「非鉄金属工業第12次5ヵ年計画」を発表
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○生産目標 非鉄金属10種の生産高は約4,600 万トン、年平均伸び率は8% ○省エネ・排出物削減 期限内に旧式製製錬設備を淘汰、 エネルギー消費効率を引き下げ ○技術開発 主業務収入の1.5%を研究開発費 に投入 ○産業構造調整 産業集積度の向上(トップ10企業 で90%(銅、電解アルミ)、60%(鉛、 亜鉛) ○環境整備 重点エリアの重点金属汚染物質の 排出量を15%減少(2007→2015) ○産業配置の調整・最適化 ・新規大プロジェクト実施と小規模企業の閉鎖 ・新規生産設備配置と旧式生産設備淘汰 ○高度加工製品の発展 ・軽量、高強度、大規格、超高温、耐腐食、低コストの高 度加工品の拡大 ○企業再編の積極的推進 ・政府指導の下、企業が主体となり、優勢な産業へ再編を 推進 ・大型重点企業を中心として、地区や所有制をまたいだ再 編を図り、産業集中度を高める ○その他 資源保証能力の向上、企業の技術力進歩の増進、重金 属汚染防止の強化、省エネ・排出物削減の強化 主要目標 主な任務Ⅱ.習近平政権の政治・外交・経済
③経済
「レアアース業界の持続的かつ健全な発展に関する若干の意見」を発表 2011年5月10日に国務院は「レアアース業界の持続的かつ健全な
発展に関する若干の意見」を発表。方針は以下のとおり。
− 2年以内の資源開発、精錬分離及び市場流通秩序の規範化、無秩
序な採掘、生態環境破壊、盲目的生産拡大及び密輸の抑制
− 大企業主導の産業構造の形成、南部イオン吸着型レアアースに関し
ては
80%以上をトップ3に集中
− 新製品及び新技術の開発、普及・利用の加速化
− レアアース備蓄の増加、応用産業の積極的発展
− 統一的・規範的・効率的な業界管理システムの確立、政策及び法体
系の整備
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Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
レアメタル・アース、ベースメタル地金を主に輸出
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鉄 豪州 63% ブラジル 29% 南ア 4% 96% アルミニウム 豪州 28% ロシア 17% ブラジル 14% 59% 銅 チリ 44% ペルー 13% 豪州 8% 66% 鉛 豪州 39% 米国 18% ボリビア 16% 73% 亜鉛 豪州 32% ペルー 26% ボリビア 15% 73% 錫 インドネシア 47% タイ 34% マレーシア 10% 91% アンチモン 中国 90% ベトナム 7% 豪州 2% 99% インジウム 韓国 42% 中国 25% 英国 13% 79% ガリウム 英国 23% 米国 18% 中国 17% 58% グラファイト 中国 95% スリランカ 2% ブラジル 1% 98% クロム カザフスタン 44% 南ア 36% インド 10% 90% ゲルマニウム 中国 39% カナダ 39% 米国 7% 85% コバルト フィンランド 40% カナダ 16% 豪州 11% 68% シリコン 中国 77% 米国 7% ノルウェー 4% 88% ジルコニウム 豪州 42% 南ア 19% 中国 9% 70% ストロンチウム 中国 38% メキシコ 31% ドイツ 30% 99% タングステン 中国 84% ベトナム 6% ポルトガル 1% 92% タンタル 米国 40% ドイツ 24% タイ 16% 79% チタン インド 26% 豪州 24% 南ア 18% 59% ニオブ ブラジル 95% カナダ 4% 米国 0.3% 99.5% ニッケル インドネシア 42% フィリピン 16%ニューカレドニア 13% 71% バナジウム 南ア 42% 中国 34% 韓国 16% 92% 白金族 南ア 68% ロシア 17% 英国 2% 87% フッ素 中国 62% メキシコ 31% モンゴル 11% 97% マグネシウム 中国 98% ロシア 0.7% イスラエル 0.6% 99% マンガン 南ア 43% 豪州 22% インド 10% 75% モリブデン チリ 51% 米国 17% カナダ 6% 74% リチウム チリ 52% 米国 24% アルゼンチン 14% 89% レアアース 中国 69% フランス 10% ベトナム 6% 85% レニウム(推定) 米国 93% 英国 7% 不明 -% 99.9% 上位3国 のシェア 資源の上位輸入相手国(2011年 ) 1位 2位 3位 経済産業省の資源確保戦略」の 中で30鉱種の「戦略的鉱物資 源」を決定 「戦略的鉱物資源」の日本の輸 入相手国の中で中国は13鉱種に おいて輸入相手国の上位(1~3 位)に位置(灰色網掛け部分) 30鉱種のうち、上位3ヵ国のシェ アが80%を超えるのは合計17鉱 種(黄色網掛け部分) 中国が第1位を占めるのが9鉱種、 第2位を占めるのが1鉱種となっ ており、中国は寡占度が高い鉱 種の輸入上位を占める 各鉱種の中間化合物の中国依 存度でみると更に数が多くなる14
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
世界経済の鈍化に伴い、レアアースの消費・輸出が鈍化
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世界経済の減速等に伴い、国内外のレアアースの需要が減退し、国内消費、海外輸出も鈍化 2011年、2012年とレアアースの海外への輸出量は輸出枠を大幅に下回る
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
欧州・日本等の金属加工企業が中国に進出
磁石合金
電池合金
磁石
蛍光体
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中電レアアース 日立金属Advanced Material Japan
Langfan GANS Magnetic Material Co.
信越化学 Shin-Etsu (Chanting) Technology
昭和電工 Ganzhou Zhaori Rare Earth
Baotou Showa Rare Earth
Vacuumschmelze Beijing Sanvac
セイコーエプソン Shanghai Epson
相模化学金属 Beijing San HuanSagami New Technology
Osram Osram China
Intematix Intermatix Suzhou
GE Xiamen TopstarLighting
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
資源保護のため採掘、分離・精錬段階で数量規制を実施
鉱物資源採掘枠
− 採掘総量規制
− 国土資源部が2009に開始した規制で毎年発表
− 国土資源部が省・自治区ごとに採掘枠を毎年設定
− 2010年まであまり遵守されず、レアアースの採掘実績が採掘枠を上回る
指令性生産計画
− 精鉱・酸化物の生産規制
− 工業信息化部が毎年発表
− タングステン精鉱、アンチモン精鉱、レアアース酸化物は上記の採掘枠
と同じ値
− 錫精鉱、モリブデン精鉱、レアアース酸化物の分離精製は指令性生産枠
のみ設定
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Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
資源保護を理由に幅広い分野で輸出規制を実施
輸出禁止貨物目録
– 商務部が2001年より公告を開始、2003年、2006年、2009年に順次追加
– 鉱物資源では、シリコン(珪砂)、白金の一部、フッ素化合物が含まれる
工業品輸出枠総量
– 商務部が毎年発表
– レアアース輸出枠管理は2007年より開始、レアアース以外の工業品とは別に発表
– タングステン4種、アンチモン2種、モリブデン3種のそれぞれの中間製品ごとに輸出
枠を設定
輸出関税
– 海関進出口税則に基づき毎年発表
– 「輸出商品関税、暫定税率表」はHSコードごとに設定
– 近年は毎年税率が上昇傾向
– 鉱物資源で燐灰石の35%が最高税率で、おおむね10~25%の税率
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18 暦年 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 需要量 29,040 32,390 32,064 20,518 26,665 21,080 14,470 ●日本のレアアース需要量(酸化物換算) (出典:新金属協会)(単位:トン) 注2:2009年はリーマンショックの影響で需要が減少したことに留意 <内訳> 軽希土 約13,050トン 中重希土 約1,420トン ●中国のレアアース輸出枠 (出典:中国商務部)(単位:トン) 7月1日、中国商務部が2013年第2期(下期)のレアアース輸出枠を15,500トン発給。内訳としては、軽 希土が13,821トン、中重希土が1,679トンとなっている。 2013年の通年輸出枠は30,999トン、内訳は、軽希土が27,382トン、中重希土が3,617トンとなって おり、2012年の通年輸出枠および内訳とほぼ同じ。 なお、2013年 1~8月(8か月分)の中国からのレアアース輸出量は、13,774トンであり、2013年(通 年)の輸出枠に占める割合(消化率)として約44%相当。 18 暦年 2009 2010 2011 2012 2013 (第1期) (第2期) 計 (第1期) (第2期) 計 (第1期) (第2期) 計 輸出数量枠 50,145 30,259 14,446 15,738 30,184 21,226 9,770 30,996 15,499 15,500 30,999 鉄合金を新たに 管理対象に追加 約40%削減 <内訳> 軽希土 27,382トン 中重希土 3,617トン <内訳> 軽希土 27,122トン 中重希土 3,874トン 前 年 同 Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
中国はレアアースの輸出数量管理を強化
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Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
レアメタルを中心とした輸出枠・輸出関税は廃止
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(1) 対象品目:ボーキサイト、コークス、蛍石、マグネシウム、マンガン、シリコンカーバイド、 シリコンメタル、黄リン、亜鉛の9品目 (2)対象措置:原材料に対する輸出数量制限・輸出税の賦課等 ①輸出数量制限:ボーキサイト、コークス、蛍石、シリコンカーバイド、亜鉛 ②輸出税の賦課:ボーキサイト、コークス、蛍石、マグネシウム、マンガン、シリコンメタル、 黄リン、亜鉛 (3)根拠WTO協定:GATT第11条1(数量制限の一般的禁止) 中国のWTO加盟議定書(輸出税の撤廃・上限輸出税率の設定等) ※我が国をはじめ、カナダ、韓国、インド、ブラジル等15ヶ国が第三国参加 中国の原材料輸出制限について、 2009年6月に米国・EU・メキシコがWTO協定に 基づく協議要請を行ったが合意に至らず、同年12月にパネルが設置された。 2011年7月にパネル最終報告が出され、中国の輸出規制がWTO協定に不整合である ことを認定したが、中国政府はパネルの判断に不服があるとして上級委員会に申し立てを 行った。 2012年1月30日にパネルの判断を概ね支持する上級委員会報告が出された。対象品目 2008年 2013年 履行状況 ボーキサイト 94万トン 撤廃 ● コークス 1,330万トン 撤廃 ● 蛍石 55万トン 撤廃 ● シリコンカーバ イド 21.6万トン 撤廃 ● 亜鉛 不明 撤廃 ● 対象品目 ~2012年 2013年 履行状況 ボーキサイト 10~15%(~2009年) 撤廃(2010年~) 撤廃 ● コークス 40% 撤廃 ● 蛍石 15% 撤廃 ● マグネシウム 10% 撤廃 ● マンガン 15% 撤廃 ● シリコンメタル 15% 撤廃 ● 黄燐 特別関税:75%(~2009年) 輸出税:20% 輸出税:20% ●注1 亜鉛 暫定税:5~15% 輸出税:20~30% 暫定税:一部撤廃、5~15% 輸出税:20~30% ●注2 (1)輸出数量制限 (2)輸出税 ※黄燐、亜鉛以外は暫定税率 注1:中国・WTO加盟議定書の別添6において、輸出税の上限を20%としている。 注2:中国・WTO加盟議定書の別添6において、輸出税の上限を30%としている。 Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
中国の原材料輸出規制
9品目に関する履行状況
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Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国
レアアース等の輸出規制についても
WTOパネルを設置
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(参考)WTOパネルとは 政府間の協議によって問題解決に至らない場合、WTO加盟国の要請により、パネル(第1審)という準司法 的な第三者機関が、問題となっている措置のWTO協定整合性について審理・判断し、違反が認められる場 合にはその是正を勧告する。パネルの判断に不服のある当事者は、上級委員会(第2審)に審理を要請する ことができる。 12年3月13日、米国及びEUと共に、中国に対してWTO協定に基づく協議を要請し、同年4月25日及び2 6日に中国と協議を実施。 上記協議結果を踏まえ、6月27日、米国及びEUと共に、中国による原材料三品目に対する輸出規制(輸 出数量制限、輸出税の賦課)について、WTOパネル(第1審)での審理を要請。7月23日、パネル設置が 承認された。 13年夏頃中にはパネル会合(口頭弁論)が終わり、同年末までにパネルから結論が出される予定。 レアアースの内外価格差は、輸出税及び輸出数量割当に起因するプレミアムにより生じているため、輸出 税賦課及び輸出数量制限が撤廃されれば、論理的には内外価格差はなくなる見通し。 【協議内容】 (1) 対象品目:レアアース、タングステン、モリブデンの3品目 (2) 対象措置:原材料に対する輸出税の賦課、輸出数量制限等 (3) 根拠WTO協定:中国のWTO加盟議定書(輸出税の撤廃・上限輸出税率の設定) GATT第11条(数量制限の一般的禁止)(1)輸出数量制限
(出所)中国商務部HP(2)輸出税
(例) (出所)中国国務院関税税則委員会 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 レアアース(トン) 60,173 47,449 50,145 30,259 30,184 30,996 30,999 タングステン(トン) 15,400 18,828 18,526 19,490 19,925 18,967 19,066 モリブデン (トン) N.A. 42,753 41,582 41,678 41,678 40,862 40,679 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 金属ネオジム 0% 10% 15% 15% 15% 25% 25% 25% 金属ジスプロシウム 0% 10% 25% 25% 25% 25% 25% 25% 金属テルビウム 0% 10% 25% 25% 25% 25% 25% 25% 酸化セリウム 10% 10% 15% 15% 15% 15% 15% 15% 酸化ネオジム 10% 10% 15% 15% 15% 15% 15% 15% 酸化ジスプロシウム 0% 10% 25% 25% 25% 25% 25% 25% 酸化テルビウム 0% 10% 25% 25% 25% 25% 25% 25% レアアース磁石合金 0% 0% 0% 0% 0% 0% 20% 20% レアアース鉄合金 0% 0% 0% 20% 20% 25% 25% 25% 三酸化タングステン 0% 5% 10% 5% 5% 5% 5% 5% モリブデン酸化物・水酸化物 0% 15% 15% 15% 15% 15% 15% 15% Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ①輸出国としての中国中国の原材料3品目の対象品目の詳細
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Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
中国は多くのベース・レアメタルで生産・消費が世界第1位
23
鉱種 2009年 2010年 2011年 2012年 対前年増減比(%) 銅(千t) 961.4 1,155.9 1,267.2 1,602.3 26.44 鉛(千t) 1,360.3 1,851.5 2,358.3 2,838.4 20.36 亜鉛(千t) 3,091.5 3,699.6 4,308.3 4,930.2 14.44 ニッケル(千t) 81.1 79.6 89.8 93.3 3.91 錫(千t) 72.4 83.6 93.4 85.2 -8.78 アンチモン(千t) 95.9 114.8 128.0 132.0 3.15 鉄鉱石(万t) 88,017.1 107,155.5 132,694.2 130,963.6 -1.32 1.金属鉱石生産量 鉱種 2009年 2010年 2011年 2,012年 対前年増減比(%) 銅(千t) 4,109.5 4,573.5 5,196.9 5,823.5 12.06 アルミ(千t) 12,845.9 16,194.5 18,061.7 20,267.5 12.21 鉛(千t) 3,707.9 4,199.4 4,647.7 4,645.7 -0.04 亜鉛(千t) 4,356.6 5,164.2 5,221.9 4,829.4 -7.52 ニッケル(千t) 164.7 171.3 185.2 229.2 23.75 錫(千t) 134.4 149.4 156.1 148.1 -5.13 アンチモン(千t) 165.7 187.4 190.1 241.3 26.91 マグネシウム(千t) 500.8 653.8 660.6 698.3 5.70 スポンジチタン(千t) 61.5 54.7 61.1 76.9 25.75 粗鋼(万t) 56,784.2 62,665.4 68,327.5 71,654.2 3.13 (出典:中国有色金属工業協会、国家統計局) 鉱種 2009年 2010年 2011年 2012年 対前年増減比(%) 銅(千t) 7,085.8 7,385.4 7,914.6 8,840.1 12.2 アルミ(千t) 14,300.2 15,854.5 17,628.7 20,274.5 14.5 鉛(千t) 3,924.9 4,170.8 4,662.4 4,672.7 1.2 亜鉛(千t) 4,817.9 5,350.2 5,469.9 5,396.2 -1.2 ニッケル(千t) 563.5 489.3 713.1 837.3 19.2 錫(千t) 149.0 152.8 180.8 176.4 -2.4(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
(注)黄色い網掛けは、中国が世界第1位の生産・消費量の鉱種。 2.金属地金生産量
(出典:中国有色金属工業協会、国家統計局) 3.金属地金消費量
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
中国国内の新規鉱山の探査・開発・生産が進展
24
鉱産物名称 単位 2010年 2011年 増減率 2012年 増減率 鉄鉱 鉱石 億t 727.0 743.9 2.3 775.3 4.2 マンガン鉱 鉱石 億t 8.9 7.7 ‐13.7 9.5 23.0 フェロクロム鉱 鉱石 万t 1,114.4 1,161.1 4.2 1,149.9 -1.0 バナジ ウム鉱 V2O5 万t 4,381.9 4,934.0 12.6 5,029.0 1.9 チタニウム鉱 TiO2 億t 7.2 7.5 3.7 6.6 -12.0 銅鉱 金属 万t 8,040.7 8,612.1 7.1 9,036.9 4.9 ボーキサイ ト鉱 鉱石 億t 37.5 38.7 3.2 38.2 -1.3 鉛鉱 金属 万t 5,509.1 5,602.8 1.7 6,173.5 10.2 亜鉛鉱 金属 万t 11,596.2 11,568.0 ‐0.2 12,355.8 6.8 ニッケル鉱 金属 万t 938.0 938.2 0.0 914.6 -2.5 コバルト鉱 金属 万t 68.2 64.6 ‐5.0 66.7 3.3 タングステン鉱 WO3 万t 591.0 620.4 5.0 696.9 12.3 錫鉱 金属 万t 431.9 441.1 2.1 411.7 -6.7 モ リブデン鉱 金属 万t 1,401.8 1,935.9 38.1 2,131.9 10.1 ア ンチモ ン鉱 金属 万t 255.0 229.7 ‐9.9 238.3 3.7 金鉱 金属 t 6,864.0 7,419.4 8.1 8,196.2 10.5 銀鉱 金属 万t 17.2 18.7 5.5 21.3 13.9 プラチナ族金属 金属 t 344.6 336.5 0.6 374.1 11.2 ストロンチウム鉱 天青石 万t 4,375.4 4,549.3 4.3 4,870.2 7.1 菱苦土鉱 鉱石 億t 36.4 35.1 ‐3.6 32.2 -8.3 蛍石 鉱物 億t 1.8 2.0 9.6 2.1 6.1 鉱産物名称 単位 2010年 2011年 増減率 2012年 増減率 耐火粘土 鉱石 億t 24.6 25.1 2.3 25.1 0.0 黄鉄鉱 鉱石 億t 56.9 56.8 ‐0.2 56.9 0.2 リン鉱 鉱石 億t 186.3 193.6 3.9 200.7 3.7 塩化カ リウム KCL 億t 9.3 10.7 15.0 10.3 -3.7 ホウ素 B2O3 万t 7,309.2 7,206.6 ‐1.4 7,293.2 1.2 塩化ナトリウム NaCl 億t 13,337.7 13,360.5 0.2 13,555.9 1.5 硫酸ナトリウム Na2SO4 億t 934.2 1,101.9 18.0 1,108.7 0.6 重晶石 鉱石 億t 3.8 2.9 ‐23.1 3.1 6.9 セメント用灰岩 鉱石 億t 1,021.0 1,098.3 7.6 1,147.3 4.5 ドロマイ ト 鉱石 億t 64.7 68.1 5.3 72.0 5.7 珪質岩 鉱石 億t 769.1 810.1 5.3 846.0 4.4 石膏 鉱石 億t 21.0 22.7 7.9 23.0 1.3 カ オリン 鉱石 億t 28.0 27.3 ‐2.4 27.7 1.5 珪藻土 鉱石 億t 4.3 4.5 5.3 4.6 2.2 花崗岩 億㎥ 21.8 24.2 10.8 25.6 5.8 大理石 億㎥ 13.7 14.0 1.5 15.0 7.1 金剛石 鉱物 kg 3,702.1 3,622.9 ‐2.1 3,396.5 -6.2 晶質石墨 鉱物 億t 1.9 1.9 3.5 1.9 0.0 石綿 鉱物 万t 8,975.3 9,064.4 1.0 9,067.2 0.0 タルク 鉱石 億t 2.7 2.8 3.2 2.8 0.0 珪灰石 鉱石 億t 1.6 1.5 ‐0.8 1.6 6.7 2012年に主要42鉱種の主要鉱産物の確認埋蔵量は概ね増加
特に増加が著しいのは、マンガン、銀、タングステン、プラチナ、金、鉛、モリブデン
(出典)中国鉱産資源報告2012、2013Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
中国国内の鉱産物探査が進展し、確定資源埋蔵量が増加
25
鉱種 鉱産地 確認資源 埋蔵量 鉄鉱 山東兗州翟村鉱区 10.6億t チベット自治区墨竹工カ県栄木錯拉銅鉱 201.4万t 黒龍江嫩江県銅山銅鉱Ⅰ、Ⅱ号鉱体探査 93.4億t 新疆ハミ市土屋銅鉱床 93.2万t チベット墨竹工カ県邦铺県鉱区 71.4万t 湖南黄沙坪鉛亜鉛鉱 28.6万t 湖南郴州市蘇仙区柿竹園鉱区タングステン、錫、モリブデン、ビ スマス鉱 5.6万t 湖南省桂陽県黄沙坪鉱区 13.1万t 雲南省個旧大青東深部銅錫鉱(周辺資源) 6.6万t 安徽金寨県沙坪溝モリブデン鉱 227.5万t 黒龍江鉄力市鹿鳴モリブデン鉱 79.0万t 河南光山県千鵝沖モリブデン鉱 50.7万t チベット墨竹工カ県邦铺県鉱区 38.1万t 山東玲珑金鉱田東風鉱床171号脈金鉱 114.2t 山東莱州市騰家金鉱 71.4t 吉林樺甸市旧金工場金鉱老牛槽、大金牛、小東溝鉱段 36.1t 湖北大冶市桃花嘴銅鉄鉱区 24.4t 河南霊宝市大湖金鉱周辺資源(全面調査) 21.2t 河南霊宝市秦嶺楊砦峪金鉱周辺資源探査(全面調査) 21.0t 貴州開陽燐鉱洋水鉱区東翼深部探査 5.8億t 貴州瓮安県玉華郷老虎洞燐鉱 3.3億t 燐鉱 銅鉱 タングステン 鉱 錫鉱 モ リブデン鉱 金鉱 鉱種 鉱 産 地 確定資源 埋蔵量 鉄鉱 遼寧鞍山市千山区陳台溝鉄鉱 10.8億t 雲南迪慶普朗銅鉱(第一鉱区) 143.7万t 江西武寧県大湖塘北区タングステン鉱(銅、随伴共生) 34.1万t 江西武寧県大湖塘北区タングステン鉱 62.6万t 江西武寧県大湖塘南区タングステン鉱 30.6万t 内モンゴル東烏珠穆沁旗迪彦欽阿木鉛亜鉛銀モリブデン鉱 77.8万t 吉林省舒蘭市福安堡モリブデン鉱 44.6万t 江西安遠県園嶺鉱業有限公司園嶺寨モリブデン鉱 19.7万t チベットラサ墨竹工卡県甲瑪鉱区 19.4万t ア ンチモ ン 鉱 広西高峰鉱業有限責任公司錫鉱(アンチモン、随伴共生) 11.0万t チベットラサ墨竹工卡県甲瑪鉱区 83.1t 内モンゴル烏拉特中旗浩堯尓忽洞金鉱区 75.9t 甘粛万方黄金採掘有限公司宕昌県竹園北金鉱 72.0t 山東玲瓏金鉱田水旺庄鉱区 60.3t 新疆金川鉱業有限公司新疆伊寧県金山金鉱 50.3t 四川雷波県小溝燐鉱区 3.8億t 貴州織金県新華鉱区 2.9億t 湖北宜昌市夷陵区楊家扁燐鉱区 0.7億t 雲南尋甸没租哨燐鉱 0.7億t 雲南禄勧落烏燐鉱 0.5億t 銅鉱 タングステン 鉱 モ リブデン鉱 金鉱 燐鉱 2011年の鉱産物探査の主要な進展状況 2012年の鉱産物探査の主要な進展状況 (出典)中国鉱産資源報告2012、2013 鉄鉱、銅鉱、タングステン鉱、鉛鉱、モリブデン鉱、アンチモン鉱、金鉱、燐鉱等の
鉱産物探査が進展を見せている
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
資源の安定供給、市況安定化のため買上げ備蓄を実施
中国の備蓄制度
– 中国の国家備蓄制度は、国防上の必要性から1953年に開始、 – 経済発展による原材料の不足が顕在化し、マクロ経済のコントロールのため重要性が高ま る – 2005年には国家エネルギー安全保障政策の重点政策の一つと指定 – 国家備蓄対象は、物資、食料、綿、砂糖、薬品、茶、肉、化学肥料、救済物資、原油の10種 類 – 金属は「物資」に該当、「物資」には、金属以外にダイヤモンド、天然ゴム、パルプ、石油、石 油製品(ガソリン、航空機燃料)が含まれる 最近の鉱物資源の備蓄状況(報道ベース)
– 2012年 9月 国家備蓄局が軽稀土1.8万トン備蓄 – 2012年11月 国家備蓄局がアルミニウム、亜鉛、銅、アンチモンを買い入れ – 2013年 3月 国家備蓄局がアルミと亜鉛の買入れ備蓄を実施 – 2013年 6月 国家備蓄局が6万トンのニッケルを調達 – 2013年 9月 国家備蓄局がレアアース買上げ備蓄、2013年9月第2週中に発表見込み26
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
鉄鋼・非鉄産業では立ち遅れた生産能力の淘汰を実施
(1)
2013年1月、工業情報化部等が「重点産業の統合再編促進に関する指導意
見」を共同で発表(鉄鋼、電解アルミ、レアアース等を含む)
2013年1月、工業情報化部は「アルミニウム産業の参入許可条件」を発表し、
アルミニウム業界への参入条件を大幅に引き上げ
2013年3月、工業情報化部は、「アルミニウム・銅スクラップ再生利用産業の
参入許可条件」を公表
2013年4月、工業情報化部は、2013年の19の工業業種における立ち遅れた
生産能力の淘汰に関する目標を通達(電解アルミニウム、銅製錬、鉛製錬、
亜鉛製錬、鉄合金等が対象)
2013年5月、工業情報化部が「銅製錬産業への参入許可条件」改訂版につ
いて、意見公募を開始
27
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
鉄鋼・非鉄産業では立ち遅れた生産能力の淘汰を実施
(2)
2013年7月、工業情報化部は、2013年第1期の工業分野の立ち遅れた生産能力の淘
汰企業リストを公表(製鉄、製鋼、コークス、鉄合金、カーバイド、電解アルミニウム、
銅
(再生銅を含む)製錬、鉛(再生鉛を含む)製錬、亜鉛(再生亜鉛を含む)製錬、セメン
ト、板ガラス、製紙、アルコール、調味料、レモン酸、製革、染色、化学繊維、鉛蓄電
池
(極板及び組立)の19業種を対象)
2013年9月、工業情報化部は、2013年第2期の工業分野の立ち遅れた生産能力の淘
汰企業リスト
(第2弾)を公表
2013年9月、工業情報化部は、2013年第3期の工業分野の立ち遅れた生産能力の淘
汰企業リスト
(第3弾)を公表
2013年10月、国務院は「生産能力過剰問題を解決するための指導意見」を発表(鉄
鋼、セメント、電解アルミニウム、板ガラス、船舶の
5業種が対象)
2013年11月、国家発展改革委員会は、工業情報化部と共に「生産能力過剰問題を
解決するための全体計画案」を提出
28
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
レアアース産業でも企業の再編統合等を実施
(1)
2012年7月、工業情報化部が「レアアース産業参入条件」を発表
2012年11月、国土資源部が初のレアアース国家計画鉱区を江西省贛州市
に指定
2012年11月、財政部・工業情報化部が、「レアアース産業調整・産業高度化
のための特別資金管理方法」を発表
2013年1月、贛州市政府、中国南部レアアース大規模企業集団を構築へ
2013年1月、工業情報化省が大型レアアース集団の設立を適時承認する方
針を示す
2013年3月、国家発展改革委員会の「戦略的新興産業重点製品・サービス
指導目録」の中にレアアース機能材料が盛り込まれる
2013年3月、贛州レアアース集団が正式に運営を開始し、中国南部の稀土
企業の統合が進展
29
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
レアアース産業でも企業の再編統合等を実施
(2)
2012年11月~13年7月の4回にわたり、工業情報化部は「レアアース産業へ
の参入許可条件」に合格した企業リストを発表
2013年7月、包鋼希土傘下のレアアース材料試験基地の建設プロジェクト、
設備設置・調整段階へ
2013年7月、工業情報化部が「新材料産業標準化事業3年行動計画」を発表
2013年9月、工業情報化部が「タングステン・錫・アンチモン産業への参入許
可条件」に合格した企業リスト
(第1弾)を発表
2013年10月、広東省レアアース集団がレアアース統合事業を雲南省にまで
展開
2013年7月、贛州、レアアース・タングステン産業の構造転換・高度化を促進
30
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
鉱業の上流分野において規制改革の可能性あり
「国土資源部が鉱業権の改革を先行させ、審査・認可権限の移
譲も考慮」(ニュースフラッシュ
2013年11月15日号)
– 中国国土資源部は多くの改革案を力強く推進しており、鉱物資源の大規
模探査に関する審査・認可権限を各省の地方政府に移譲することも含ま
れている。
– 1990年代以降、中国政府は、鉄鋼、非鉄金属の価格決定権を手放し、
最も早く国際市場とリンクする分野となった。特に非鉄金属分野では、ド
ル為替レート、
LME価格を注視することが国内企業にとって必須となっ
た。
– 国土資源部資源研究センター地質鉱産コンサルタント部によると、中国
鉱業権の管理、審査・認可、開発分野では、市場の要求に一致していな
い部分がかなり多く、改革を深める必要がある。
– 中国政府は、鉱業権の改革や探査・採掘一体化の奨励など、鉱物資源
の大規模探査に関連した各種改革を実施する予定。
31
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
価格形成で主導権を握るため商品・先物市場を強化
香港証券取引所によるLME買収
− 2012年12月6日に香港証券取引所の運営会社HKExがLMEを買収 − 既存の証券取引業務に商品先物取引市場が加わり、収益ベースを拡大し、今後の成長の礎を築 く上で貢献かつ香港の国際金融センターとしての地位の強化につながる − 商品を香港と中国本土の取引所の両方に上場させることを検討 − アジアでは既存のマレーシア、シンガポール、韓国に加え、台湾・高雄にも倉庫を設置 上海先物取引所での原油先物取引の開始
− 上海先物取引所の銅の取引量がしばしばLMEを超えるようになり、市場の構造が変化 − 上海先物取引所が新設された上海自由貿易試験区内に上海国際エネルギー取引センター股分 有限公司を設立し、国際原油先物を取引するプラットホームを構築 − 本プラットホームを通じて、海外の投資家を国内の先物取引に誘致し、先物市場の対外開放のレ ベルを引き上げ 包頭レアアース製品取引所の設置
− 2012年8月に設置、2013年11月に試験的な運営を開始する予定 − 宝鋼希土及びその他11社の中央企業・地域大手レアアース企業が共同出資して設置 − レアアースの市場取引の透明性を高め、製品価格の形成メカニズムを整備することが狙い32
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
中国政府は
2013年2月に「循環型経済発展戦略」を発表
2013年2月に国務院が「循環型経済発展戦略及び当面の活動計画」
を公布。
「循環型経済発展戦略及び当面の活動計画」の計画目標によれば、
第
12次5カ年計画(2011~15年)末までに、資源リサイクル産業の生
産額〈総額ベース〉を1兆
8000億元(1元=約15円)とする。
石炭、電力、鉄鋼、非鉄金属、石油化学、化学、建材、製紙、食品、
繊維の
10大産業を中心とする、エネルギー消費の多い従来型産業の
モデル転換・高度化を加速。
循環型経済10大モデル事業を決定するとともに、財政・租税などの政
策で支援。行動計画の中で産業政策、投資政策、料金徴収政策、財
政政策、租税政策、金融政策等を細分化して規定。
33
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
「
循環型経済発展戦略」により非鉄金属のリサイクルを推進
「循環型経済発展戦略」の中で非鉄金属分野の具体的な取組は以下
のとおり。
− 随伴共生鉱種及び尾鉱の総合利用開発を推進し、省エネ・排出削減を強化する
− 立ち遅れた製錬・加工などの生産能力を淘汰し、優れた技術及び設備の活用を
大いに進める
− 非鉄金属の製錬スラグ、廃棄ガス、廃棄液及び余熱を資源として利用し、非鉄金
属スクラップの再利用を促進する
非鉄金属産業による循環型経済産業チェーンを構築するために、詳
細な計画を策定。
2015年の目標は以下のとおり。
− 銅製錬の総合エネルギー消費量を300kg標準炭/tにする
− アルミ地金の総合的交流電気消費量を13,300キロワット時/tに引き下げ
− 赤泥の総合利用率は20%
− 工業用水循環利用率は87%
− 主要な再生非鉄金属の生産量は1,200万tに到達させる
34
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
中国政府は
2013年9月に「大気汚染防止行動計画」を発表
13年9月12日、国務院は「大気汚染防止行動計画についての通知」を公表。
主要な目標は以下のとおり。
− 17年までの5年間に全国の一定規模以上の都市のPM10濃度を12年比10%以
上低下させる。
− 北京市、天津市、河北省、長江デルタ、珠江デルタ等の区域(※)のPM2.5濃度
を、それぞれおおよそ25%、20%、15%低下させる。
− 北京市のPM2.5濃度をおおよそ1立方メートル当たり60
μ g(60μ g/m3)に抑制。
(※)環境保護部によるとこの地域の国土面積は全体の8%ながら、全国の42%の石炭、52%の
ガソリン・ディーゼルを消費し、55%の鉄鋼、40%のセメントを生産、SO
2、
NOx、煤塵排出量の30%を占める。
35
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ②生産・消費国としての中国
目標達成のための十項目の措置(十条措置)を決定
36
目標達成のための10項目の措置(十条措置)
1
総合対策の拡大、多汚染物排出の減
少(石炭小型ボイラーの取締り、老朽
車の淘汰加速、新エネルギー車の普
及、ガソリン品質向上等)
6 市場メカニズム機能の発揮、環境経済
政策の整備(価格・税制等の政策によ
り大気汚染防止分野への民間参入を
推奨)
2
産業構造の調整・最適化
7 法律体系の整備、法律の監督管理の
厳格化
3
企業の技術改造の加速、技術革新能
力の向上
8 地域協力メカニズムの構築、地域環境
ガバナンスの統括
4
エネルギー構造調整の加速、クリーン
エネルギー供給の増加
9 観測予警報応急体制の整備、重汚染
天候に対する適切な対応
5
省エネ環境保護に関する市場参入条
件の厳格化、産業の空間的分布の最
適化
10 政府や企業の責任の明確化、国民参
加の働きかけ
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ③海外投資・輸入国としての中国
アジア大洋州、アフリカ、中南米を中心に鉱物資源を開発
37
37
中国企業による鉱物資源分野での投資に係る地域別内訳 (出典:Heritage財団のデータを基に作成) ・Chinalcoによる Rio Tinto株式取得 ・鉄鉱石・ウラン等 ・銅が5割以上、鉄鉱石が3割 大洋州 (32.8%) 南米 (18.2%) ・鉱山権益が少なく、下流 の製錬プロセスが中心 アジア (16.0%) ・中央アフリカの銅、西アフリ カの鉄鉱石が中心 アフリカ (18.5%)Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ③海外投資・輸入国としての中国
ベースメタルの精鉱・地金の輸入は拡大基調だが一部減少
2012年の中国のベースメタルの精鉱・地金の輸入動向をみると、アルミナ、アルミ地
金等の輸入が急増した反面、亜鉛精鉱、ニッケル地金、ボーキサイトの輸入が減少
38
鉱種(千 t) 2010 年 2011 年 2012 年 対前年 増減比(%) 主な輸入相手国 銅精鉱 6,468.1 6,375.5 7,827.3 22.65 モンゴル、トルコ、カザフスタン 銅地金 2,922.1 2,835.4 3,402.2 19.99 チリ、日本、インド ボーキサイト 30,069.6 44,844.9 39,611.0 -11.28 インドネシア、インド、マレーシア アルミナ 4,312.2 1,880.5 5,019.0 165.13 豪州、インドネシア、ジャマイカ アルミ地金 229.6 225.0 518.5 130.39 ロシア、豪州、インド 鉛精鉱 1,603.8 1,444.4 1,815.1 25.77 ペルー、米国、豪州 鉛地金 21.5 6.6 6.8 3.31 韓国、豪州、日本 亜鉛精鉱 3,240.5 2,936.1 1,940.8 -33.86 豪州、ペルー、カナダ 亜鉛地金 323.4 348.0 513.6 47.58 豪州、ナミビア、カザフスタン ニッケル精鉱 25,007.4 48,055.7 62,446.3 30.03 フィリピン、インドネシア、ロシア ニッケル地金 181.5 212.5 157.6 -25.84 ロシア、豪州、カナダ 鉄鉱石(万 t) 61,863.0 68,625.0 74,355.3 10.50 豪州、ブラジル、南ア (出典:中国有色金属工業協会、税関総署)Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ③海外投資・輸入国としての中国
首脳・閣僚のトップ外交により資源権益の獲得を後押し
2012年3月 習近平国家主席のロシア訪問
− 中国アルミ業株式有限公司(Chalco)がロシアRusalと協力覚書を締結 − 両社は、アルミニウムの新技術開発、ボーキサイト資源開発及び水力発電によるアルミニウ ム生産の共同経営投資などの分野で協力することに合意 2013年3月 習近平国家主席のタンザニア訪問
− 河南省地質鉱産局がタンザニアで探査権をもつ地域で事前地質調査を行った結果、2013年 4月に大規模金鉱床を発見 − タンザニアから中国への総輸出額の9割を占めるのは、金、マンガン等の鉱物資源 2013年10月 習近平国家主席のインドネシア訪問(APEC参加)
− 中国-ASEAN投資協力基金(CAF)がフェロニッケル投資・融資プロジェクト協定を正式に締結 − 上海鼎信投資集団有限公司とインドネシア八星投資公司と共同で、インドネシアで大規模な フェロニッケル製錬所の開発を推進 2013年11月 中国国際鉱業大会を開催(於:天津)
− 姜大明・国土資源大臣の出席の下、閣僚級も含む50か国以上の官民7,000名が参加 − 中国企業の対外鉱業投資のあり方について各国閣僚の参加の下で議論39
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ③海外投資・輸入国としての中国
中国政府、関係機関が支援プラットフォームを形成
外交部
− 投資環境保護協定 − 商務部と提携した情報サービス − 大使館・領事館の相談窓口 商務部
− 民間投資への情報支援 − 特別基金、財政・税制面での支援 − 投資案件許可のプロセス加速化 − 外国投資ガイドライン 国土資源部
− 海外での資源探査関連情報の提供40
中国海外開発協会
− 海外投資フェアの開催 − 国家開発銀行と連携した投資計画サービス − 外務部・商務部と連携した包括的情報プラット フォームの構築 国家開発銀行
− 各国投資機会に関する調査 − 融資等の金融支援 − インフラ整備支援 − 案件マッチング支援 中国銀行国際
− 海外での為替手続の円滑化海外鉱業投資のために関係機関が支援プラットフォームを形成
(注)中国国際鉱業大会(海外投資ラウンドテーブル)での聴取内容に基づき記載Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ③海外投資・輸入国としての中国
相手国での環境・地域コミュニティ問題の解決が課題
(紫金鉱業集団)
• 2007年にペルーで埋蔵量700万tクラスのRio Blanco銅プロジェクト権益を取得したが、地域住民 やNGOと環境問題等で折り合わず進展していない。 • 何度も大臣とも相談してきたが、次のステップに進むためアドバイスが欲しい。我々は諦めてい ない。(メリノ・ペルー鉱山大臣)
• これまで聞いているところによると、対応の仕方がベストでなかった。他の地域では持続的な地 域開発が成功している。 • 地方当局と中央当局と地域コミュニティとの対話の場を設けなければならない。昨年、中南米に 習近平主席が訪問したが、我々もこの問題を解決するため注力している。(
UNDP代表)
• 国際社会では、中国企業は社会的責任を果たしていないとの見方が強い。地域文化を十分に 理解せず、中国の価値観を地域コミュニティに押し付け、彼らのマネジメントに時間を割かない。 • 国際社会に進出するならば、CSRの観点は必須である。今後ともさらに中国企業と議論をしてい きたい。41
中国国際鉱業大会(海外投資ラウンドテーブル)でのやりとり
Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ③海外投資・輸入国としての中国
西太平洋のコバルトリッチクラスト鉱区の探査権を取得
2013年7月19日にジャマイカで第19回国際海底機構総会を開催。
国際海底機構理事会は、中国太洋鉱産資源研究開発協会
(COMRA)が提出した西太平洋コバルトリッチクラスト鉱区への探査
申請を承認。また、日本のコバルトリッチクラスト探査申請も許可。
コバルトリッチクラストとは深海底に存在する鉱物資源の一つで、コバ
ルト、マンガン、ニッケル、銅などの元素を含み、主に鉄マンガン酸化
物から構成され、海底
800m~4,000mの海山の斜面や頂上などの岩
盤を皮殻のように覆う。
中国が今回取得した排他的探査権の鉱区は、コバルトリッチクラスト
資源が最も豊富に分布する西太平洋の海山地域に位置し、面積は
3,000 ㎢。
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Ⅲ.中国の資源産業・政策の動向 ③海外投資・輸入国としての中国
有人潜水艇「蛟竜号」による深海資源調査を実施
「蛟竜号」は2012年に試験運用された有人潜水艇で、3回にわたり
7,000mを越える潜水試験(最深7062m)を実施
5年間に毎年約5カ月間の海底作業を行う予定で、深海資源探査
と環境調査および海底生物研究などが主な任務
本年6月5日に母船「向陽紅9号」は青島を出航し、江蘇省江陰市
で「蛟竜号」を載せて
6月10日、南シナ海および北太平洋に向け
出発、
9月19日に帰港、以下の調査を実施
− 南シナ海(第1段階)→測位システムの機能テスト、深海科学研究
− 北東太平洋多金属団塊資源探査鉱区(第2段階)及び西太平洋コバルトリッチクラ
スト鉱区(第3段階)
→海底近くの生物調査、地質サンプル採取、海底撮影、海底堆
積物の薬物用量反応テスト
今後核心技術であるチタン合金製の耐圧殻やロボットアームなど
の研究開発に取り組み、90%の国産化を目指す
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Ⅳ.日本としての関与のあり方 ①中国からの安定供給の確保
供給国多様化、代替材料開発、リサイクル等の対策を実施
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②中国からの安定調達 WTOパネル審議 中国とのバイ会談 日中レアアース官民交 流会議(仮称) ③使用量低減・代替材料技術の利用促進 使用量低減・代替材料技術開発支援 ・希少金属代替材料開発プロジェクト( H19FY-) ・希少金属代替・削減技術実用化開発助成事業(H22FY補正) ・使用量低減・代替材料技術開発補助金(H23FY補正) ・代替材料・高純度化技術開発(H24FY補正) ・次世代自動車用高効率モーター開発(H24FY - ) 使用量低減・代替材料利用設備導入の加速化 ・レアアース等利用産業等設備導入補助金(H22FY補正) ①中国依存からの 脱却 代替鉱山の権益・ 確保 資源国との対話 備蓄 ④市中リサイクルの加速化 リサイクルシステム(市中からの回収~再生)を確立するための実証評価 (H23FY補正、 H24FY ) リサイクル技術(取り外し、再生)の開発支援(H21FY、H23FY補正) リサイクル設備導入の加速化(H22FY補正)レアアース
鉱石 (精製・分離)中間材料
(磁石、触媒、研磨材、 電池材料等)最終製品
(次世代自動車、 省エネ型家電) レアアースユーザー企業は、高い競争力を有する中間材料を製造し、自動車、電子機器産業等を下支え。供給障害 が発生すれば、サプライチェーンが断絶、国民経済に甚大な影響。供給国(例:中国)のレアアース政策に左右され ない事業環境の確立を目指し、当省の政策ツールをフル活用し、対策を推進することは、引き続き不可欠。 このために、①代替鉱山の開発・権益確保、②原料の安定調達、③使用量低減・代替材料技術の利用促進、④リサ イクルに一体的に取り組む。 短期 短期&中長期レアアース鉱山
(開発・権益確保) 短期&中長期 中長期 短期 44 中長期 短期 短期
対中国政府
日中レアアース交流会議(官民対話)の開催
− 平成23年12月16日に上田製造産業局長が陳工業信息化部原材料工業司長と会談し、開催 を政府間で合意 − 日本側からは環境協力を提案。中国側は日本企業のレアアース利用技術に関心 バイ会談における働きかけ
− 平成23年4月 海江田経済産業大臣(当時)から陳徳銘柄商務部長に対し、価格高騰の是正を 要請 − 同年6月には海江田経済産業大臣(当時)から陳徳銘商務部長及び張平国家発展改革委員会 主任へのレターを発出し、国内外価格差の改善を要請 − このようにバイ会談の機会をとらえ、レアアースの内外価格差是正や輸出規制の改善等を繰り 返し要請 国との官民レベルで協力関係を模索して輸出枠拡大・価格差是正に対する中国側の理解
を醸成する一方で、日米欧3極の協力関係を密にして必要な対応を展開
45 Ⅳ.日本としての関与のあり方 ①中国からの安定供給の確保二国間協議等を通じた安定供給への働きかけが必要
45
Ⅳ.日本としての関与のあり方 ②中国市場への参入
重金属汚染・大気汚染等の問題解決ビジネスが有望
中国の重金属汚染、大気汚染等の深刻な環境問題の解決のた
めに、我が国の先進的な環境・エネルギー技術の導入を官民で
働きかけ、巨大な中国市場への参入を拡大
日中レアアース交流会議(官民対話)の開催など日中間の対話
の機会を拡大し、以下のような協力を進めてはどうか
− 中国から日本へのレアメタル・レアアースの安定供給の働きかけ
− 我が国の鉱山環境保全、金属リサイクル、重金属汚染対策等の技術の導入
PM2.5問題などの大気汚染、重金属による土壌・水質汚染に対
して、日中環境・省エネ総合フォーラムも我が国の省エネ・新エ
ネ、環境技術を官民が連携して売りこむ絶好の機会
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Ⅳ.日本としての関与のあり方 ③第三国での共同事業・調達