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修士課題研究 2019 年度聖路加国際大学大学院看護学研究科

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Academic year: 2021

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2020 年 1 月 30 日

2019 年度聖路加国際大学大学院看護学研究科 修士課題研究

助産所助産師は女性をどのように支援しているのか

Care Provided within the Midwifery-Client Relationship at Birth Centers

18MW004

喜井幸媛

(2)

論文要旨 研究目的:

助産所で行われる支援は高く評価され、これまでもその本質を探る研究が行われてきた。

しかし、助産師の言葉でその支援を明らかにした研究は少ない。そこで本研究では助産所で 提供されている支援を、助産師の語りを通して明らかにする。具体的には、助産所助産師の 女性とのかかわりに焦点を当て、その支援がなぜそのように提供されているのか、支援の構 造を探索し、記述することを目的とする。

研究方法:

質的記述的研究である。分娩を取り扱っている助産所2施設において、施設長である開業 助産師 2 名に 60 分程度の半構造的インタビューを実施し、女性とかかわる際の助産師の態 度や行動、それを支える思考のプロセスや、大事にしている信念についてデータを収集した。

インタビュー内容を質的記述的に分析し、支援のあり様を、支援のベースとなる信念と関連 させながら記述した。なお、本研究は聖路加国際大学研究倫理審査委員会の審査を得て実施 した。(承認番号:19-A064)

結果:

A さんの支援は、女性が「私はどうしたいか」を自分に問い、自分の固有の希望を言語化 することを促す支援であり、自己決定を促す支援であった。出産がどのようなものとなろう とも、自分で選択して決めた結果は、肯定的に受け止めることができる。また、自分で決定 し、行動することは、女性の自信にも繋がる。さらに A さんは、助産所での出産に固執せ ず、その女性にとってのいいお産を支援する。これらにより、女性が自分の出産に満足し、

成長を感じることが、A さんの支援のゴールとして語られた。

B さんの支援には、支援の先に、女性の自律を見据えたかかわりがあった。妊娠が正常に 経過するためのセルフケアや、産後の育児に向かう態度、これらに女性の主体性が芽生え、

自ら行動するようになるのは、女性が助産師に安心できる関係性が築かれて、それからであ る。助産師に対する安心は、専門職としての確かな技術の提供、相手のニーズに応じ、しな やかに応答する姿勢からもたらされていることが見出された。自分が大事にされる経験は 他者を大事にすることに繋がる、そうして女性の成長を見守る支援が語られた。

結論:

助産所助産師の支援として、2 人の支援のあり様は異なるものであるが、妊娠・出産とい う時期に女性が成長する存在であると信頼し、自律を支えることが未来につながるという 展望をもち、支援を提供する姿勢には共通性が見いだされた。こうした支援の提供のために、

後続する助産師は、信念をもち、専門職者として自律する意識を持つこと、自分の行動や判 断に責任を持ちかかわること、そして、相手との相互性を尊重し豊かにケアを展開する姿勢 が重要であると示唆された。

参照

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