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電気工学科高田等 On a Method of Control for Automatic Choosing

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Academic year: 2021

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(1)

自動抽出制御法について

(平成4年11月30日 原稿受付)

電気工学科高田等

On a Method of Control for Automatic Choosing       by Hitoshi TAKATA

Abstract

  This paper presents a new method of choosing which automatically makes a good choice of things such as controllers. We introduce a choosing function and then built a control device of choosing on software and hardware. By setting up the control device, for example, the control law fitted on each subregion iS automatically chosen from various control laws. As a resut, we have a proper control law on the whole region for gigantic, complicated, and nonlinear systems.

      し,人工衛星用ロケットの制御などから始り,1960年代

1・まえがき        に体系化された現代缶,」御輪がある㌍・・これは状態

 現在,大多数の実システムは,精密化し,かつ複雑巨   空間法を基にし,ポントリャギンの最大原理,ベルマン 大化しつつある。これまでに投資された莫大な費用を無   のダイナミックプログラミング,カルマンのフィルタ,

駄にすることなく,蓄積された数限りない貴重な技術を   およびルーエンバーガのオブザーバなどで代表され,現 生かし続けることは重要なことである。従来の技術が複   在各分野への応用が研究され実用化されつつある。

雑巨大システムに最高に効率よく適用でき,よって大局   (C)その他,あいまいさを数値化するファジィ理論が 的に対処できる技術の開発が必要である。…般に,工学,  ある:)これは1960年中ごろにザデーにより提唱された 医学,経済,,社会などのあらゆる現象は,システムと   もので,現在応用の研究がなされている。また,ニュー して捉らえられる。これは人間の要求が複雑多様化する   ラルネットワーク理論が1980年代から再度研究され始め につれ,ますます精密化,複雑化,巨大化の道をたどる   た7)。これは脳の神経回路をモデル化したもので,現在 からである。人間がこれを誤りなく把握しコントロール   利用法が検討されている。

しうる限界を超えている例も多い。このような背景から,   これらの理論は,いずれか1つが他を包含するもので これらシステムを最大効率で安定に把握しコントールす   はなく,それぞれが独立したもので,それぞれに固有の るための技術確立の重要性が増大している。       特長と欠点がある。いずれか1つの制御法で全システム  例えばシステムをコントロールするための制御技術に   を網羅できるものではないにも拘らず,これらはそれぞ 着目しても次のものが多種ある。       れ独立に利用されており,その間の結びつきがない。

 (A)18世紀のワット蒸気機関の制御に始り,20世紀中   よって,各種理論の特長のみが生かせる自動抽出技術が ごろまでに体系化された古典制御理論がある」)2)これ   できれば,複雑巨大システムに効率よく対処できること は伝達関数表現を基にし,ナイキストやフルビッツ安定   になる。

判別法,ボード線図,およびP,PI,PID制御など    また,制御法における問題点の1つは,実システムが,

で代表され,現在非常に多くの分野で広く普及している。  何らかの意味で必ず非線形性を含むことに起因する。す  (B)第2次世界大戦後のコンピュータの発達を土台に   なわち,非線形性などのためシステムの領域ごとに性質

(2)

が異なる場合がある。現在広く実用化されれている簡潔

な(A)や(B)の制御則は線形近似システムに対して構築      1

       されている。よって,既設の制御系は定常点近傍の狭い    さ      N=8       中

領域以外ではうまく動作しない。そこで,システムの全

      O      f

領域が適当に分割され,各小領域ごとの最も有効な制御      a   b    a   b

麟蕊㌔㌘灘霞:㌶㌘1§1N−16 1司

      【      1     1

締で複雑な非線形システムも効率よく対処できること  。    卜L_L

になる。      a   b    a   b       x

 実システムに対し,この抽出技術を運用するためには,

…般に,経済的に問題があったり,演算処理に長い時間        図1 抽出関数1(X)のX変化曲線 を要してはならない。すなわちシンプルな抽出技術の実

現が望まれる。       び∞のときの概略図を示す。

 そこで本論文では,複雑,精密,巨大,および非線形   (幻  (2)式は,X=αとX=b点においてN/力を一 などのシステムに対し,領域分割され小領域ごとに,各   定に保ちつつN→。。(すなわちぬ→。。)の極限をとれば 種理論の特長が生かされる自動抽出制御法の構築を行っ   シグモイド関数の積:

tl:工憩:巖≧蕊:鷺叉1α)「+㊤甲[、9(X−b)仇]・1+ωΦ[、9白燗(・)

スタ回路8)による自動抽出制御の実現例を示した。     または差:

各き竺:禦㌶㌶鷲1」:;:㌶㌫ 1(X)一噛[、寿(X−b) rl+嚇(X一鋤,

することが可能となった。本自動抽出制御法は推定や同   で表される。抽出領域が無限区間の時はα=一。。やb 定,およびパターン認識などにも広く適用できるもので   =。。とおく。

ある。      (皿)(2)式は,カを一定に保ちつつN→∞の極限をとれ       、      ば

 2.抽出と数学モデル

慧㌔㌶欝麟篭∵孔幻一じ…三㌢  ④

・(x)一 o1鵬㌶  (1)の::鯵翼霊きも同様に拡張さ卵にD

と表わせる抽喘数を乗じることである.(1)式を表現す が長方形領域の日寺の1(x)は唆数抽出関数の積で合成 る解析関数は存在しないが次で近似できる。   される・

 抽出変数Xが1変数(一〇〇<x<oo)で抽出領域がD    3.自動抽出法

=[a,b]のとき

(1)数学モデルを        システムの全対射由出領域を・システムパターンを考

       慮しつつ,適当な個数M+1個の小領域1)ノ(ブ=0,1,2,

(x)= E+(評  偉)㌶灘;㌫㌶≧出蒜)三㌶

 ただし,Nは正の整数,       個々の小領域ひ(∫=0,1,2,…,〃)に,最も効果的な

   一乎一一竿   芸1こより櫟れたものを防( =q1 乳働と

で表現する。図1に(2)式の1(X)がN=4,8,16,およ  このとき全システムに極めて効率の良いものは

(3)

[1=μo×10(X)一{−241×11(X)十… −1−z4M×1〃(X)     (5)

と蕊㌫(籔㌫㌶㌶:隠.   い レ

 μ,(∫=0,1,2,…,M)が,小領域劫(ブ;0,1,2,…,

㌶隠れ鷲㌶㌶撒麟㌶ ㊦恥恥 φ

る。      陥・・一   一陥・・

 ここで特にμ。が,現在既に稼動中の制御則であれば,

その効率良い運転範囲D。を設定する。それ以外の効率 の悪い領域をM(M≧1)分割し,それぞれの小領域D,

(∫=1,2,…,ルf)ごとに最も効果の上がる制御則物(∫

=1,2,…,M)を新たに設計し,(5)式の自動抽出を行う。

4.抽出作用 図2 差動増幅回路

 全対象抽出領域がM+1個の小領域D、(∫=0,1,2,

…,M)に分割されている。抽出変数Xは必ずいずれか の小領域D、に含まれる。時々刻々変化する状態におい

て,x醐の内部に含まれたとき耶)の抽出醐の おム+L−・・(・+皇)

㌘三:菖㌶㍑麟㌫鴎ごlll…° 一ム{・+卿(レ』E1一レ』E2)}

抽出作用がなされた。なおXが隣i接する領域1)ノと.仇   よって

鱗㌶㌶窒,σ㌘麓當:麗 〔㎞(1レ〜El一レ』E2)  ㊦)

抽出作用がなされる。

      (b)抽出回路の実現  5.具体的実現例

      (3)式のシグモイド関数の積は図2を利用して実現され  抽出関数の(2),(3),(4)式などは,ダイオード,サイリ  る。2個の差動増幅回路

スタ,トランジスタ,FET, ICなどの半導体素子や,       1 電子,耽および機械素子等を用いた回路1・より実現 r+・・p∈語・)

できる。

差鎌㌫二鑑㍑雰:繁㌫ 塩=ム・㎞(1γ,efl−M。)

はトランジスタ番号を表す。      ただし  (a)差動増幅回路の説明

図2のように特性の等しい,個のトランジスタT,、と 臨一ピ・2=陥E 一WE2       γ,ef一略。=γ』E3一レ』E4 Tr2のエミッタを共通接続する。このとき

ムーム{exp(嵜)一・}≒ム・xp(晋)  を結合すれば

       L一五{、+。。p(   1(γi。一γ,ef2)/防)

+・(レ』E2)一・}≒ム弗)    ・、+巴Φ((己一臨)/防)}(・)

より

(4)

γ,en    γ,ef2     B

五。       M。

   ∫。ut

a

IN ω

γ,ef、 レi。f2

  B

五。   U。

  1。ut

 OUT

(μ・1(X))

x

図4 抽出回路例

図3 ブロック表現

となり,これを図3のブロックBと表わす。それ故

      a         b

      IN        X   ∬。ut=μ・1(X)

  1(X)=1。u,/1b      OUT

  M。 =κ・X   γref1=κ・α   γref2=κ・b   κ  =2」Vγr/力

       図5 抽出回路の基本表現 と対応させればて3)式と(7)式が一一致し,図4が(3)式による

実現回路となる。これを図5のブロックAと表わす。

一般にブロックAを抽出回路の基本表現とする。      る。このときの抽出領域は

 (c)多変数抽出回路の実現      D=[α(1),b(1)]×[α(2),b(2)]×…×[α(〃),b(η)]

 抽出変数Xがn変数のX=(X(1),二Y(2),…,X(η))の   で抽出関数は

とき,図5のブロックがn個のA(∫)(ノ=1,2,…,κ)    1(X)=1(X(1))×1(X(2))×…×1(X(η)) (8)

を図6のように接続すれば長方形領域の回路が構成され   と表わされる。図6が多変数の抽出回路で,これを改め

a(1)      b(1) a(2)

   a     b

      a    b      A(1)         A(2)

U   IN    x       IN    X      OUT      OUT

b(2)  a(η)

X(2)

z4・1(X(1))     z4・1(X(1))・1(X(2))

       b(η)

a    b

  A(η)

IN    X  OUT   X(κ)

u

(乙「= ・1(X(1))・1(X(2))…1(X(η)))

図6 多変数の抽出回路

(5)

X

ao a    b   AoIN    X

 OUT

bo a1

a    b   AlIN    X

 OUT

aM bM

a    b

@  AMIN      X

@ OUT

u

Uo       UI      UM

(σ=μo・10(2ビ)+μ1・11(め+…+μM・1M(め)

図7 自動抽出制御回路

て図5のブロックAと記す。ただし,α=(α(1),α(2),     b :抽出領域の上限値

…,α(η)),b=(b(1), b(2),…, b(η))である。        カ :定数でカ=(b一α)/2  (d)自動抽出制御回路の実現      1(め:抽出関数

 図5(すなわち多変数の時は図6)の回路をM+1個     N :抽出関数のパラメータで正の整数 用意すれば,(5)式の自動抽出が図7の回路により実現さ     Tr :トランジスタ

れた。       1 :コレクタ電流

      ム  :コレクタ逆方向飽和電流  6.結 言

       防 :熱電圧

 以上により,複雑,精密,巨大,および非線形などの     レ』E:ベース・エミッタ間電圧 システムに対し,領域分割され各小領域ごとに,各種理     κ :乗数係数でκ=2」V防〃

論の特長が生かされる最も有効な方法を,自動的に抽出

する自動抽出制御法が構築できた。これにより,現在ま       参 考 文 献

で投資されてきた既設備や技術を無駄にすることなく,   1)B.C.Ku・;Automatic Contr・I Systems, prentice−Hall システムのさらに広い領域で効報く改善され安定}・コ 、);≧礎自動制御,森北出版(1978)

ントロールできるための技術が確立できた。本手法の適   3)辻:最適制御概論,養賢堂 (1967)

用は無数に存在する。       4)A P Sage l OPtimum Systems C°nt「°1・P「entice−Hall       (1968)

       5) D. G。 Luenberger: An Introduction to Observers       <記号の説明>       IEEE Trans・Aut・matic ControL V・1.16,N・.6(1971)

       6)菅野:ファジィ制御,日刊」:業新聞社 (1988)

  X :抽出変数       7)中野,他:ニューロコンピュータ,技術評論社 (1989)

  Z) :抽出領域       8)藤井:アナログ電子回路,昭晃堂 (1984)

  α  :抽出領域の下限値

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