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多変数関数徴分積分学の基本事項の解釈についで

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(1)

藤 原 重 幸 * *

多変数関数の理論は

1

変数のそれに比べると,はるかに面倒である.

教育的見地でこれを見るとき,い くつかの問題点が見出される.

普通現われる関数の形にも分析 らしいものがな く,関数の合成の概念 も明確ではない.さ らに多変数の場合の重要定理は

,8‑

∂式厳密理論にのみ こだわっていると理解の見通 しを 悪 くして しまう.全教分の概念は一見模糊としているが,その携能面において価値をつかみ, 多変数関数の近似理論に食いこめは,単純化すなわち線形化 とい う着想で,難解定理を理解

し易いものに変え うる.今一つ,多変数関数の理論展開で,多次元量などの基礎概念をあい まいに して,ただ類推のみで‑ きェに一般化 して しまういき方にも問題がある.

以上を要するに,本稿は教育的配慮において,線形代数的手法に より多変数解析の理論展 開を円滑化せんとする試みである.

1

. 対 象 とな る関数 の集 合 の構 成 的 な と らえ方 に つ い て

数分法 ・積分法は関数に対す る一種の演算であるか ら,現代数学の立場か らすれば,その 対象 となる関数を明確に しておきたいわけセある.通常,現われる関数は初等関数 といわれ

るもので,定義は 「 有限個の実数あるいは複素数の関数で,代数関数,指数関数, '対数関数,

3

角関数,逆

3

角関数,あるいはそれ らか ら合成関数を作ることを有限回施 してえ らられる 関数」 となっている. この定義の文章表現は簡単す ぎて,多変数の場合内容が漠然 としてい る部分 もある. ここでは多変数の関数を,形の上で,式の集合 としてとらえ,それを拡大 し て初等関数に近づけることを考える.例 として

2

変数で行 う.

基本関数の集合

A‑txmynl(m,n‑0

,

1

,

2

, ・ ・ ・ ・ ・ ・ )をもとに して,実係数の一 任意個数の一次 結合 ( 実数

cmn

,非負整数 Pに対 し

∑ cmnxmyn)の全体を 弘 とす る.

勺乳;はこの中や

m+n≦♪

加減乗法が自由にできる.次に % の任意

2

元 f

, g

に対 し

f/gの形のものの全体Q

I

l

を作 る. 耽 1は四則 ( 加減乗除)計算が 自由にできる. % ⊂ 乳 1 である.

B‑txm

y n,e∬ ,e

y,sinx,Sin

y

,cosx,cosyl(m,n‑0

,

1

,

2

,

‑

‑)をもとに して突係数の任 意個の一次結合を作 り,その上で加減乗法で 閉 じた集合 として 懇 。 , 乳 の上でさらに除法を 認めて四則で閉 じた集合 5 81 を作る.続いて , 懇 1の中へ合成関数の考えを入れる.う まり, 三つの関数

f(x.

y

),a(x,

y

),h(x,y)

に対 して

fo(a,h)とはf(a(x,

y

),h(x,y

) )の意味で ある.こうしてえ られた関数の全体を

582

とす る.

基本関数の集合

B

に

所 ,QF (m,n‑2,3

,

‑

‑)

,logx,log

y

,Sin‑1x,Sin‑ly,Cos‑1x

,

* 昭和51 年

8

月 日本数学教育学会全国数学教育研究岐阜大会において発表

* *一般科数学助教授

原稿受付 昭和51 年1

0

月8 日

(2)

42

長野工業高等専門学校紀要 ・第

7

号

Cos‑

I y など

1

変数の場合の逆関数をつけ加えて, 集合

C

を作 り

,B

のときと 同様の操作 で関数の集合 信0

, 61,信2

を作る.

580⊂懇1⊂懇2,60⊂61⊂信2

である∴

ここでえられた 弘 はいわゆる整式 ( 整関数)の集 まりで, 関数の集合 としては最 も小 さ いが, R2 全域で定義され,実用価値は大きい ( 無限回連続的数分可能であ り, ワイェルシ ュ トラスの定理か ら連続関数の近似に 用い られるなど).

乳1

は有理関数の集合である.

62

は上記定義の初等関数 とは完全に一致 しないが徽積分学の対象 として十分な大 きさをもつ.

関数の一般的定義‑デ ィl )タレ式‑ との関連については, R之での定義域を有限個に分割 した とき各区分領域で

信

之の形になっていれば,拡張された初等的関数 とみることにする.

2.

多変数関数の写像と してのとらえ方について

前節の関数の集合の拡大では,関数の合成の概念が大 きな役割を果 している.合成は加減 乗除 よりははるかに一般的な操作である.ここでは合成概念の明確化のために,多変数の関 数を写像の考えで とらえることにする.

ユーク1 )ッド空間

Rn(

ここではn個の実数の組

(

x

l,

x

2

,・ ・ ・

,Xn)

の全体 とみておく)の各 点に

Rm

のある点を対応 させる規則を

Rn

か ら

Rmへの写像 (

関数, くわ しくは n変数の ベク トル値関数) とい う.関数 Fによって

Rnの点x

に対応する

Rmの点をf(x)

とかき,

I:R

"

‑Rm

で示す.

i)Rn‑R(n≧2)

のとき, Rnの部分集合か ら

R

への写像, これが

n

変数の関数である.

この関数の全体は前節の

信2

を含む ようなはるかに広いものである.

ii)R‑Rn(n≧2)

のとき

,R∋t

に対 しn個の

1

変数関数

fl(

i

),f2(

i

)

,・ ・ ・ ‑,

fn(i)

があ って, n 次元ベク トル (

fl(

i

),fB(

i

)

,‑・ ・ ・

,fn(i

) )が定 まるの意である.

iii)Rn‑Rm(m,n≧2)

一般の場合である.Rn∋x‑( x

l,

x

2

,・

・・・・・Xn)‑y‑(

y

l,

y

2

,‑,ym)

‑(fl(X),f2(

X

)

,・ ・ ・

,fm(x))∈Rm

ここで

F'.(x)

‑

fi(Xl,x2

, ・ ‑・

・Xn)(i‑1,2

,・ ・ ・ ・ ・

・,m).

点 xが

Rn

の飯域

A

を動 くとき点

y(I(x

) )が

Rnの領域B

を作る.

写像の合成. I:A‑Rm, a:B‑RL

'(B⊂Rm, A⊂Rn)に対 して, 合成写像 go

f とは

gof(x)‑a(I(x

) )のことである. くわ しくい うと

f(x)‑(fl(Xl,

x

2

,‑,X" ) ,・ ・

・,fm(

x

l,

x

2

,・ ・ ・ ,

xn

) )

,a(y)‑(gl(

y

l,

y

2

,・ ・ ・

,ym)

,‑, gb( y

l,

y

2

,‑,ym ) )のとき

gof(x)‑ (gl(

fl ,・ ・ ・

,fm)・

・ ・ ,

g♪(fl,‑ ・・・fm)).,

写像の集合はその要素の間の合成に よって,著 しく要素を増 し拡大する.複雑な写像を簡 単な形の写像の合成に分解す ることは屡 々必要になる.

3.

多次元空間の位相と計量について

f:Rn‑tRm(m,n‑

1,2,3) だけを考えていれば, R,R2

,R3の位相は 常識的なユーク

7

)ッ ドの距離であ り、 ,その中の図形の測度 ・計量 ( 長 さ,面積,体積,角度)なども明らか で一 々ことわるまでもないが, Rn(

n≧4)

となるとこれ らについて 明確な定義が必要である.

・

1変数の延長 として多変数の関数の連続性を考えるとき, Rn に何 らかの位相の導入をす る. しかも数分可能性 とい う考察のためには, Rn に距離概念も要求される.距離空間の構 成の基礎 としてはノルムの定義があれば よい.すなわち

Rn∋x‑(xl,

x

2

,・ ・

・,Xn)

に対 して

ノルム

JIx

‖ ‑

ノx12+x22+

.

・・・・・+xn

雪を定義する. これ より

Rn∋x,

yの距離 として

d(x,y)

(3)

‑lLx‑y

日 とす る.

Rn

のノルムは,実は内積の考えか ら導かれるもので,長 さ,距離,角皮 の概念はすべて内積を媒介 として

, R3

か らの拡張概念であ り, 直交性が基調をな している.

それゆえ,測度一体積‑は

,A⊂Rn

,

A

を閉方体 ( シュワル ツは敷石 と呼ぶ)

la

l

,bl,]×

la2

,b 2 , ]

×

・

・

・ ・

・・×[a

"

,b

n , ]の体積を

(b1‑al

) ( b 2 ‑

a2)

・ . ・

・・・(b〟‑an)

で定義する.

f:A‑R(A⊂Rn)

なるn変数関数の 領域 A における多重積分の 定義は次のようになる.

[a.・,b,・]

を

N

L個に分割することを

Pi

で示 し

, p‑(Pl,P2

, ・ ・ ・

,Pn)

で, この閉方体を N

‑NIN

乞

‑Nn

個の小閑方体に分割することとする. 任意小閑方体を

S

,その体積を

V(S)

, Fが連続のとき

,S

内の任意の点 Sに対 し

Iim≡ I(S)V(S)(N

‑∞ は閉方体の各辺を無

N

・ ‑ め S

限小分割)が存在することが, コ‑シーの定理か ら保証されて, これを記号で次のようにか く.

l A f・J 。

f(x)dx

また 可

。I(

x

l,X2

, . ・

・,X

n ) dxl

d

x2

‑‑dxn

など.

閉方体でない閉領域

A⊂Rn

の測度は

R2

におけると同様に定義する. 閉領域の積分も同 様

, I.'AxB‑R(A⊂Rn,B⊂Rm

ともに閉領域) が連続のとき, 積分の見次化を保証す

ると同時に,積分の順序変更を可能にするものとして,次のフどこの定理がある.

L x B f ‑ J A ( I B f ( x・y) dy) dx‑J B( I 。f( x・y) dx) dy,xEA・yEB・

測度 と積分の定義か らの上記定理の確認はきわめて基本的なことである.

4.

全微分の概念とその機能について

2

変数関数

Z‑?(

x

,y)

を例に とる.点

(x,y,I)

が空間曲線を作るような場合

, t

が

R

内 の区間を動 き

x‑x(

i

),y‑y(i)

従って

Z‑I(i)

であって,微分の公式 として

%

‑

%%・ %% ・

これを簡単に して

dz‑% dx・E dy

とか くのほ形式である.

上でX

,

yを独立変数にとれば

,x,

yの微小増分

△x

,

△

yに対するZの増分

△

Zが

△2‑

9(x+△x,y+△

y

)‑p(x,y)

幸

P

J

△x+

P y △y となることか ら

△x‑dx

,

△y‑d

y と

L dz‑

pXdx

+

Pyd

y とおくことは

△ Z幸dz

とい う近似式上重要な意味をもつ. 全微分を行列で表

現す ると合成関数の場合つかみ易 くなる. これを次に示す. x I y ‑ ‑ ‑ P a( I( ( x,y) u,V u・V ) )のとき

d

z ‑ ( 意意) ( d d , x ) ‑ ( 若 者) ( ; u u, x : ) ( d d u v )

(4)

44

長野工業高等専門学校紀要 ・第

7

号

この表現は

2‑I(x,

y

),x‑g(a,

V

),y‑h(u,

V

),u‑1)(S,

i

),V‑q(S,i)

のとき dz‑( z xz y ) 農

,

x

v

v ) ( :

s

su

v

: ) ( 芸)

のように発展 して便利である.

ここに現われる偏導関数の要素をもつ各行列がそれぞれの多変数関数の 「ヤコどの行列」

なのである.上記の

R2

のベク トル変量

(du,dv)

に対 し全教分

dx

は

R

の変量である.

f:Rn

.

I‑R

なる関数の全数分を求めることは

, 1

変数関数の場合の数分を求めること‑近 似理論の拡張 とみてよい.

y‑I(x)‑I(

x

I,X2

,

‑

‑

,Xn),D.・f‑aJ:/∂x

Eとして

dy‑Dlfdxl+D2Jdx2

+・ ・ ・

‑+Dnfdxn

‑(D

l

f,D2

f , ‑ ‑

,D"I)(d

x

l,d

x

2

,

‑

‑

,dxn)t

と行列表現でき, ( 1

,n)

行列

(D

l

f,D2

F , ‑ ・ ・

・,D"I)

をFのヤコビ行列,数分

D

fとか く.

やや厳密にい うと

,

Fの定義域内の

X,X+h(llh

‖微小)に対 し

,a‑(al,a2

, ‑ ‑

,a")

が存在

して

f(x+h)‑I(x)‑alhl+a2h2+‑‑+anhn+o(llh

‖)(ノルムは

Rn

で)

(0

はラ ンダ ウ の記号) とかけるとき

,

fはxで全教分可能 といい

,a,I‑DLf(x)

となる.

f:Rn‑Rm

なるベク トル値関数については

f‑

( f

l,

f2 ,

‑

・

・・,fm)

として, 全数分の表現

(

d f l 、 ) ‑

(′

D l f

l

D 2 f l ・ ‑

・・Dn

f

l

I I dxl

腔 d x 2

d

f2

Dl

f

2

D

2

f

2・・・‑Dn

f

2

dfmI 、Dlfm D2fm・‑‑Dmfm'、dxn

) A ‑ ( D L f j ( X ) ) ( m , n ) %

を うる.前記同様

,Rn

のFの定義域内

x,x+h,(llh

‖微小)に対 し,上記行列Aが存在 し て

IIf(x+h)‑I(x)‑A(h川‑o(Ilh

‖)となるのである. この

A

をFの数分 といい

D

fでかき, この

A

は

(m,n)

形ヤコピ行列 とよばれる. ( 左,右辺のノルムは

R

桝

,Rn

でとる)

5.

一 対 ‑対 応 の判 定 とヤ コ ビ7 ンの役 割 ( =つ い て

P:

R

カ

ーRm

なる写像の 中で

P(x+y)‑P(X)+P(y)

かつ

P(lx)‑

l

P(x)

をみたすものを線 形写像 とい う. ここで Aは任意実数 , x

,yはやの定義域内の任意 2元 とす る.

この線形写像 Pに対 して

(m,n)

形行列

A

が一意に存在 して

P(x)‑Ax

と表わされ ること は,線形代数学の理論 として大事である.

上記でとくに

m‑n

のときPをn次元線形変換 とい う.線形変換 P:

Rn‑Rn

が一対一 対応であれば,任意の

y∈Rn

に対 し

P(x)‑

y となる

x∈Rn

が定 まり,逆変換 P‑1 が定 義 される. このことを簡潔に述べると次のようになる.

線形変換 pに対応する行列をAとす ると 9‑1 が存在する= A が正則である.

(JAl

≒o) 一般の場合 として,線形でない変換 P:

Rn‑Rn

について考える.

n‑3

を例にとる.

P:R3‑R3

を線形変換で近似することを考える.変換 pの定義域は

R8∋(V,V,W)

を含 む開集合とす る.P:

(

a

,

V,W)

‑(x,

y

,

I

),x‑I(a,

V

,W),y‑3(u,

V

,

W)

,a‑h(u,

V

,u

J

)

と

して,全数分の行列表現

(dZ

i )

‑(;I:u

l

f:V

訓

ddd

Z ) を うる・

(5)

点

(

u

,

V

,W)

一点

(

x

,

y ,a) の徽小近傍の対応として

△x‑dx

,

△y‑d

y,

△2‑dx

とみな してPを近似 して,点

(a+du,V+dv,W+dw)

一点

(x+dx,y+d

y

,a+dz)

と考えれば, 対応点の各 々をむすぶベク トルの成分

(du,dv,dw)

か ら

(dx,d

y

,dz)

への変換を上記行列 で行 った ことになる.点

(

u

,

V,W)の局所近傍では行列の 各要素は定数 とみている. この変 換の行列‑ヤコどの行列‑の正則性の保証がヤコピア

ソ

′

≒

0によってえられる. すなわち 点

(x,

y

,a)

の徽小近傍において

J

≒0となれば, 点

(

a, V,W)の近傍に

(x,

y

,I)

の適当な 近傍が対応 して存在

L

;その両者が一対一 となるのである.

この理論は一般のnに対 してそのまま成立つ. このようにヤコどの行列は変換の線形近似 上大切であ り,またそれが線形性ゆえに一対一の判定における役割 も著 しい.

6.

重 積 分 の変 数 変 換 とヤ コ ピア ンの意 味 に つ い て

まず準備をする.線形変換 P

.'R3‑R3

は次の行列表現 とし,変換行列

A

は正則 とす る.

(y:)

‑( a :

3:

b :

1:

C

:

8

:)

(

: ), (.A

,

*0,

R3∋(

u

,

V,W)の

0

≦u

≦h

l

,0

≦ V

≦h2,0≦W≦h3

なる直方体

D

の Pに よる像集合

P(D)

の体積を求める.辺

0≦u≦h

l

,V‑W‑0

は

x/al‑y/a2‑I/a8‑

u なる

R3

の線分に移 る.

他 も同様に して

や(D)

は完全に

R3

の 平行 6面体に 移 される. その体積は 3ベ ク ト

ル a‑

(al,a2,a8)hl,a‑(bl,b2,b8)h2,0‑(Cl,C2,C8)h

8を3 辺とするのでスカラ‑ 3 重積

a・(bxc)

‑lAlhlh2h

8の絶対値で与えられる.

次に重積分の変数変換の一般理論を扱 うことにする.例 として

3

重積分をとる.

空間

R

8の有界閉領域 V( 物体)での連続関数

P(X

,

y,

I

)

( 密度)の

3

重積分 ( 全質量)

描 p(x,

y

,I)dxdydz

を求めるのに,積分変数 x

,

y

,

Zを別の変数 u

,

V

,W

に直す こ とを考えるのである. 変換 p:

R3‑R3

は

(u,

V

,W)‑(x,

y,I ) で

,

I

,

a

,h

は前節同様.

上記積分は領域 V の致小分割は自由で

lim∑pdV

の存在は V の可測性 と

P

の一様連続性 ( 閉領域での連続)か ら保証されている. Pによるヤコピア

ソJ

≒0 を佼足 してお くとき, 対応 A

∋(

u

,

V

,

W

,

)

‑ (X,y,a)∈V

は一対一である.頂点

(u,

V

,W)

の微小直方体

[u,a+

du]×[V,V+dv]×[

W

,W+dw]

の体積は

3

辺の環で

dudvdw

であ り, これが

V

の徽小部 分

dV

に一対一に写像 され る.

dV

を頂点

(

x

,

y ,I ) の微小平行

6

面体で近似す ることを前 節のPの線形近似 と上記の線形変換に よる直方体の像集合の性質か ら考える.

変換 Pに よってuの教小変量

du

に対 し

(a+du,dv,dw)‑(x+dx,y+d

y

,a+dz)

とし て

dx‑fydu+fvdv+fwdw

にて

dv‑dw‑

0だか ら

dx‑fudu

となる.同様に

dy‑gudu

,

dz‑hudu

つ まりこのときベ ク トル

(dx,dy,dz)‑(fu,gu,hu)du

である.

(a,V+dv,W)

,

(a

,

V,W+d

w) に対するものとして ( f

v,gv,hv)dv,(fw,gw,hw)d

w がえられ,準備のときの 線形変換 と同様に,スカラー3 重積をとって

dV

の体積近似 として

IJldudvdw

がでる.

ここで積分の定義式

1im∑pdV

にて

dV

をおきかえて,変換公式

† J J p ( x・ y・I )

dxdyd

2

‑日Ip(I(

u

,

V

・

W

)・.a(

u,V,W) Ih(

u

"

,W))lJ

l d

udvdw

(V) (A)

(6)

46

長野工業高等専門学校紀要 ・第

7

号

上では P:

R3‑R3の ときを述べた (R2‑R

2は簡 単す ぎる)

,n

変数 の一般 の変換 P:

Rn

‑Rnのときは帰納法にて行 うわけだが,n‑3

の成立がえ られてい るので

n‑4

の場合に上 記準備 と同様に線形変換 Pの考察につ いて述べ るに とどめ る.

線形変換 P・

'R

圭

一R3'(R

4

‑R

+に て独立変数 x,従属変数 yを強調 してか く)

P :y'.‑aLIXl+a.・2x2+a.18XB+a.14XI(1≦i≦4,Ideta.・)・Ⅰ≒o)

R

壬の閉方体

0

≦x' ・

≦h'・(1

≦i

≦4)

をDとす る.

R

5 での像集合

P(D)

の体積を求め る.

次 の変換を 媒介にす る.

Idetai

J .

l

≒ oだか ら変数 xiは記号を適当につけかえて

a

山 ≒0 とし

Pl:

ZL‑XL(

1

≦i

≦3 )

,zl

‑

a41Xl+a42

x

2

+ a48 X 8 +

altXI

p

l‑1:

xi‑bilZl+b柁Z2+b.・328+b,・4Z

l( 1 ≦

.・

≦4)

を作 り,

Po

P1

‑I‑

92 とす る. これに上式を代入 して計算す ると簡単にな り,

甲2:

yi‑CilZl+C,・2Z2+C.・8Z3+C,・4Z

4( 1

≦i

≦3)

,y4‑24.

これ らを組合わせて

P

全 O Pl

‑(

9

091‑I)oP1

‑

90(P1‑

l o pュ ) ‑P とな る.

各線形変換

P,

9 1 ,

P

2は

(4,J

l

)

形行列で表わされているので,行列 の合成を考えれば

1det9ワⅠ‑JdetPBIldetPll.

また P( D) ‑( P2 。 Pl )( D) ‑P2 ( Pl ( D) ) .

変換 の行列表現 を示す と,

)

l

〇

一 〇リ

▲‑

ガ

ガ

ガ

∬iHH川川はⅦ■̲一■旧は相川‖Ⅳ)▲■oooQ.I8001

Q

.

I

010触10011iRE

へ .J r

JJ

・ C1 8 8 1

oU88ct880如拙tJC.6.0

1121810tLlC′)ー‑I‑111

ニ)

l

O]3▲■

γr

P岬しル)

▲一

.1▲▼

.I 1

0︼〇〇.̲〃ααα88cQCO128▲一αααα

2 e̲ 2 〇一 1 2 8 ▲T

ααααl1l■⊥10ムーCO.1‑βーP川ttb

ニ

)

1

28▲■

V ′

V′γ‑yl′tll

各線形変換に よる像集合の体積を考 える.

R

4での体積 を記号 Vで表わす.

V( p l (

D

"‑

Jld

z

‑

1 J

Jdzl

dz 2dz 3 J

dz

4 ‑7 a"l v( D) ‑T a " J hlh2hSh4

0

≦

z t

≦

h

l

V

'p'D''‑Jldy‑1dy

L

T

(

I

,

I,dy8dyedyl‑Jdz4'lldse,t,f盗 聴 zsdz2dzl

上の

2

式 より V ( P ( D) )

‑ldetc,・)・ll≦i,)・

≦

3

V ( Pl ( D) )

‑ldetc.・ill≦,・,)・≦3la

仙I v ( D)

‑TdetP州detpIIv

( D)

‑IdetPl

y ( D)

‑ldeta,・)・ll≦.I,

)

.≦4

V( D) を うる.

参 考 文 献

日本数学会拓 :岩波数学辞典 ( 第

2

版)岩波書店

(1968)p.678

入江昭二 :線形数学

Ⅰ

共立出版

(1966)pp.79‑86,p.90

白岩謙一 :力学系の理論 岩波書店 (

1974)pp.49‑54

ディユ ドネ :現代解析の基礎

Ⅰ

東京図書

(1971)pp.151‑152,pp.176‑178

シュワルツ :物理数学の方法 岩波書店 (

1966)pp.20‑23

佐武一郎 :線型代数学 裳華房

(1974)pp.16‑21

スピヴアック :多変数解析学 東京図書

(1972)pp.12‑15,p.37,pp.52‑54

滞畑 茂 :数学解析 ( 下)朝倉苔店 (

1973)pp.467‑470

三村征雄 :微分積分学(

Ⅱ)

岩波畜店 (1

973)pp.210‑221

参照

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