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生産システムの安全性評価に関する研究

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Academic year: 2021

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生産システムの安全性評価に関する研究

峯 尾 佳 幸

論 文 の 内 容 の 要 旨

生産システムが個々装置の単純な組合せから複雑な構成となるにつれ、取付け作業中に他の装置 が起動されて作業員が機械に巻き込まれた事故など、システムとしての安全性を考えねば防げない 事故が発生するようになってきた。

しかし、システムの安全性に関する研究は基本的な考え方を示したものが散見される程度で、生 産現場ですぐに適用できるものは少なく、また、生産現場で実施されている安全対策は、ほとんど が対症療法的な対策であるため、事故の撲滅には時間がかかるのが現状である。

本論文は、離散型生産システムや連続型生産システムにおける安全対策をシスティマティツクに 評価する方式として、システムの信頼性評価方法と異常診断手法、および、これらを含めたトータ

ルシステムの安全性評価手法を提案する。

第1章は序論であり、研究の目的と全編の概要を述べる。

第2章では、人に対する安全設計・安全評価のために考案された安全度指数の標準化について述 べる。安全度指数には、TAS(Tree Analysis for Safety:安全解析用樹木図)を対象となるシステムご とに作らねばならないという課題があった。これを解決するため、物理的事故要因ごとに人身事故 に結び付く経路を調べ、発生する事象の積と和の組合せでその経路を表現することで、標準的なTAS を作成する方法を提案する。

第3章では、生産システムの安全のための信頼性評価と、この評価に合致する設計手法について 述べる。安全度指数は発生する事故の大きさまで表現できないため、標準的なTASが物理的事故要 因ごとのサブシステムの和集合に分解できることを示し、システムの評価をサブシステムごとの安 全度指数を求めた段階で行ない、この評価の中で最も低いものをシステム全体の評価とすることを 提案する。また、安全のための信頼性評価基準を満足し、かつ、最小のコストで生産システムを設 計する方法を提案する。

第4章では、連続系の生産システムである原子力発電プラントを対象とした異常診断手法につい て述べる。第一原因が同定できる場合は、事故シナリオをツリー状に生成するCCT(Cause Conse−

quence Tree)解析が適用できるが、診断処理に時間がかかること、原因同定精度が低下すると誤報を 出すなどの課題があった。そこで、定性的な論理モデルであるCCTモデルと接続関連ファイルに分 離し、診断処理とは別にCCTモデルの論理演算をサイクリックに行う方式を提案する。また、第一 原因が同定できない場合は、個々の事象間に存在する物理的因果関係の知識をルールベース推論で 結合して、異常原因の絞り込みを行う徴候診断手法を提案する。

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第5章では、信頼性の向上や異常原因同定だけでは防ぎ切れないヒューマンエラーを含む種々の 事故に対するトータルシステムの安全性評価手法について述べる。最初に、人間などの事故対象と 物理的事故要因との間を遮断する機構が、ハザードの発生により破壊され、事故対象と物理的事故 要因が接触することと捉えた事故発生モデルを提案する。つぎに、このモデルに基づいて、縦軸に

「安全対策の適用状況」、横軸に「人のかかわる状況」を配置した安全評価マトリックスと、そのマト リックスの各要素を6段階からなる安全ランクに統一して評価するSafety Evaluation Matrix & Safety Rank法(SEM&RM法)を提案する。

第6章では、第5章で提案したSEM&RM法を生産システムの事故事例に適用し、この手法によ り総合的な安全評価ができることを検証する。

第7章では、本論文の結論を示すとともに、生産システム以外のシステムに対する安全性評価の 可能性について示す。

以上

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