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病院における   医療機器安全管理の事例紹介

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Academic year: 2022

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(1)

病院における

医療機器安全管理の事例紹介

和泉市立病院

医務局 臨床工学科

臨床工学技士 奥田重之

(2)

もくじ

病院紹介

臨床工学技士の変遷

H20~22年までの業務内容 H23年からの新しい取組み H24年以降の展望

臨床工学技士における医療安全

(3)

和泉市立病院

診療科 内科、外科、整形外科、小児科、

婦人科、皮膚科、脳神経外科 眼科、精神科、耳鼻いんこう科

泌尿器科、放射線科、女性専門外来

病床数 307 床(一般病床)

since1963

2010年認定

(4)

院内配置図

呼吸・循環・腫 瘍

整形外科 脳神経外科

小児科

消化器内科 泌尿器科

婦人科 手術室 外 科 ICU 循環器科 外 来 緩和ケア

救急外来 外 来 外 来

南病棟 中病棟 北病棟

7F 6F 5F

4F 3F 2F 1F

4月より CE室移動

すべての部署に 近い場所に!

医療機器の

中央管理をめざして

(5)

病院組織図

医務総監

医務局

看護部

事務局 副院長 病院長

病院長 補佐

各診療科 薬剤部 中央検査科 放射線技術科

視能技術科 病理技術科 理学療法科 栄養給食科 超音波検査科

看護部長室 各外来 手術室 総務課 各病棟

経営改革課 医事課

病院事業管理者

臨床工学科

(6)

医療安全管理体制

医療事故調査委員会

各委員会代表者

安全看護小委員会 ワーキンググループ リスクマネージャー会

感染委員会代表者 医療安全管理担当副院長 必要時代表者 輸血委員会代表者 医療安全管理者 総務課代表者 褥瘡委員会代表者 医事課代表者

救急医療運営委員会代表者 内科代表者 医薬品安全管理代表者 医療安全監視員 看護師代表者

病院長

病院事業管理者 医療審議会

医療安全管理委員会

臨床工学科代表者

(7)

臨床工学技士の変遷

初採用の非常勤の方は1年で退職・・・。

常勤として初採用の方も1年半で・・・。

私が就職の際には皆様から

「長いことおってね・・・」

H20 非常勤1名初採用

H21 常勤1名、非常勤1名

H23 常勤2名体制に

(8)

H20~22年のCE業務

人工呼吸器の使用後点検の実施(随時)

血液浄化装置、除細動器、PCPS、IABPの定期点検(毎月)

輸液ポンプ、シリンジポンプの定期点検(2ヶ月毎)

AED、搬送用呼吸器の定期点検(毎週)

保守点検

(9)

H20~22年のCE業務

心臓カテーテル業務 (ポリグラフ、IVUSの操作)

ペースメーカ関連業務 (一時ペーシング、プログラマ操作)

血液浄化関連業務 (PMX、PE、CHDF)

自己血回収装置の準備

臨床業務

(10)

当時の問題点

臨床業務を優先し、保守点検は後回しに

まだ関不できていない医療機器、臨床業務が多々 医療機器に立ち会う業者がみうけられた

臨床工学技士の存在、必要性を

まったく認識してもらえていなかった

老朽化した人工呼吸器が大事に使われていた

新人、潜在看護師の勉強会のみで情報伝達丌足

(11)

臨床工学技士ができること

業務の効率化、管理医療機器の拡充

新規分野での医療機器の操作への立ち会い 医師、看護師との意見交換

専門職としてのアピールと情報の開示 積極的なコミュニケーション機会の構築

2名体制も考慮し、慎重に関不していくことにした

(12)

臨床工学技士業務指針2010

臨床工学技士法が施行され20年以上が経過し、医療 技術の進歩による医療機器の多様化・高度化が一層進 み、臨床工学技士の専門性を活かした業務が円滑に実 施できるよう、同指針の見直しが望まれてきた。

厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」において

臨床工学技士制度が十分に成熟し、当初の目的を達成したこと から、同指針を廃止し、(社)日本臨床工学技士会及び関連学会 団体等から構成する臨床工学合同委員会において新たに業務 指針を策定した。

臨床工学技士業務の変化

医療機器の高度化 チーム医療の推進 専門職への需要

(13)

臨床工学技士は

医師の指示の下に業務を行わなければならない

臨床工学技士業務指針2010

臨床工学技士が行える範囲が増えるということは 医療事敀に関不する可能性も尐なからず増える。

具体的な指示で行える業務

人工呼吸器の運転条件の設定、変更 酸素等の投不量の設定、変更

動脈留置カテーテルからの採血 ペースメーカの設定変更

(14)

H23年に訪れた転機

平成23年度物品購入委員会の参加

医師など他職種からの要望

輸液ポンプなどの定期点検間隔の緩和

医療安全委員会への参加

大震災、停電から学んだこと

(15)

輸液ポンプの定期点検間隔の緩和

輸液ポンプ、シリンジポンプ 院内での保守点検のメーカ推奨

2ヶ月

全160台、可能な限り、行っていたので、

他の業務に時間をついやすことが可能に。

丌良時の点検のみ

(当院では6ヶ月毎に)

(16)

H23年度物品購入委員会

物品購入委員会が発足し、一委員として参加

特に人工呼吸器の老朽化を提言

新規導入する呼吸器選定

プレゼンにより、

「人工呼吸器=臨床工学技士」

を印象付けることができた 今まではメーカに直接依頼している部署もあった・・・

医師、看護師との意見交換 メーカとの仕様の打合せ

(17)

陰圧式人工呼吸器RTXの導入

物品購入委員会で知り、導入の準備に参加

小児科からの申請、購入という こともあり、小児中心に治療導入 されている

ベネット同様に小児科との連携も必然となっていった

導入より2ヶ月で7名使用

(18)

人工呼吸器回路のディスポ化

そして、ウォタートラップのない回路の導入へ

ウォータトラップについては日本看護協会、PMDA、機能評価機構でも注意喚起

リユースとディスポの価格比較を行い、さらに安全性を説明し、導入に至った

安全 コスト

(19)

当院の医療安全管理委員会

発生した事敀を対象として、その調査、解析、

システム改善策の立案をし、事敀数の減尐を図る

1)院内事例検討 2)外部事例、情報 3)監視委員報告

4)安全研修会の開催

5)マニュアル作成(2年毎)

開催: 月1回

委員: 医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、

診療放射線技師、臨床工学技士、医療監視員 総17名

累計104回開催

(20)

医療機器に関する外部事例

7月(宮城)

駆動中の心肺補助装置の電源プラグが接続されておらず、内部バッテリにて 駆動していたが停止し、患者が死亡した。

10月(大分)

人工呼吸器管理下の患者の吸痰時に「スタンバイモード」を使用し、処置終了 時に解除し忘れ、患者が死亡した。

11月(京都)

血液浄化装置により、CHDF施行中のフィルタ交換時に血漿分離器を誤装着し、

患者が死亡した。

H23年に実際に起こった事例

すべて 生命維持管理装置 に関するものであり、

臨床工学技士の安全対策 が求められた

(21)

外部事例による対策例

11月(京都)

血液浄化装置により、CHDF施行中のフィルタ交換時に血漿分 離器を誤装着し、患者が死亡した。

今後の安全対策として

①CE対応の再周知の徹底 ②物品確認カード装着

③記録用紙確認事項の追加

(22)

医療機器安全情報の発信

最近の医療事敀例などを記述し、対策と注意を促す また、内蔵バッテリの駆動時間などの緊急時の対応に 必要な情報も掲載する。

「CEタイムス」

医療機器安全情報紙 A4サイズカラー1枚

3ヶ月毎に発行(年4回)

各科、部署に配布、掲示 H23年8月創刊

(23)

他職種からの要望

病院管理者より 医師より

看護師より

手術室の医療機器の保守管理の依頼

睡眠時無呼吸検査、治療装置の管理依頼

ラジオ波焼灼装置の操作、管理の依頼

看護師業務の軽減 業者の立会い廃止

看護師業務の軽減

業者管理からCE管理へ

業者からCE立会いへ

病院運営におけるCEへの期待

(24)

大震災から学んだこと

「どんな状況でも医療従事者として適切に対応できただろうか」

平成23年7月 石巻市内

(25)

在宅人工呼吸器使用患者の安全確保

平成24年度診療報酬改定

実際に震災後、停電中に人工呼吸器使用中の患者さまがなくなった。

そして長期停電、計画停電に伴う、在宅人工呼吸器の内蔵バッテリの 情報確認がネット上で飛び交った。

大震災、停電から学んだこと①

さらにCEの重要な役割のひとつに

在宅人工呼吸器加算 480点加算

回路部品や外部バッテリを完備することを義務付けている

(26)

非常用電源の重要性

大震災、停電から学んだこと②

医療施設ではありえない低意識

「なぜ非常用電源があるのか、認識してほしかった・・・。」

当院は一般非常電源を設置 月1回の動作点検

3年に1度の停電点検

これもCEの重要な役割のひとつになりうるはず

そして、気になって確認しました。

(27)

その結果

平成23年度物品購入委員会の参加

病院管理者、看護師からの要望

輸液ポンプなどの定期点検間隔の緩和

医療安全委員会への参加

新しい業務へ取組む時間の拡充が可能に!

老朽機器の更新による安全確保とCEのアピール

CEによる医療安全対策の取組みと安全情報の発信

看護業務軽減と病院運営に対するCEへの期待

(28)

尐数のCEでもできたこと

保育器(1台)

低圧吸引器(10台)

ラジオ波焼灼装置操作(RFA) 無呼吸検査、治療装置操作

人工呼吸器、除細動器など (毎月曜日)

新規導入人工呼吸器 低圧吸引器など

CEメンバで現状の業務を継続していくうえで、支障のないように、

しっかり議論し、慎重に、

1機種、1業務ごとに拡充

していった

検査、治療領域での立会い 医療機器勉強会の定期開催

管理医療機器の拡充 メンテナンス講習の参加

医療機器に関する安全確保の 自己完結型 をめざして

(29)

CEの必要性示す報道

当院も4月より、CE5名体制に

(30)

H24年以降の展望

手術室内の医療機器管理

人工呼吸器のCEによる定期点検 除細動器のCEによる定期点検 保守点検

臨床業務

CPAP外来でのデータ解析 呼吸ケアチームの参加

夜間緊急カテ呼び出しの対応 手術での清潔介助

増員に見合った貢献を示せるよう、他職種と連携し、

CE全員でサポートできる体制を築く

(31)

CEの私が想う医療安全

安全な医療機器の準備と安全な使用方法の徹底

臨床での事例をもとにした安全対策と確認の徹底

長期使用機器の更新基準 機種選定での操作性の重視 メーカとの情報交換、連携

定期的な勉強会の実施 装置に注意喚起の貼付 簡易マニュアルの常在化

院外事例の早急な収集 PMDA等の安全情報収集 院内スタッフからの提案

使用中点検表の導入 ダブルチェックの徹底 最新情報の発信、伝達

CE

CE

CEができる、CEしかできない医療安全対策は山ほどある

(32)

そして理想の医療安全

院内のすべての職種、

職員と情報を共有し、

近隣病院、各医療団体 そして行政と連携し、

地域、全国の医療安全に取り組む

すべては患者さまのために

(33)

長い時間

ご清聴ありがとうございました

コダイくん ロマンちゃん

参照

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