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カーニー複合に関する疫学調査と診断基準の普及に向けた調査研究

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Academic year: 2021

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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等政策研究事業) 

総括研究報告書

カーニー複合に関する疫学調査と診断基準の普及に向けた調査研究 

   

研究代表者  向井 徳男   旭川厚生病院小児科 部長  研究分担者  西川 哲男   横浜労災病院内分泌代謝科 部長 

西條 泰明   旭川医科大学健康科学 教授  棚橋 祐典   旭川医科大学小児科学 講師

研究要旨

  カーニー複合(CNC)は粘液腫、皮膚色素斑、内分泌機能亢進状態を合併した症例をま とめて名付けられた比較的新しい疾患概念で、合併する内分泌疾患から診断に至ることが 多いとされる、多発性の家族性腫瘍症候群である。罹患率は不明だが、2001年に海外か ら診断基準が提唱され、これまで世界で700例以上の報告や症例登録がある。約7割が常 染色体優性遺伝で、残りは散発例とされ、連鎖遺伝子座位として17q2 (type1)と2p16

(type2)とが示され、本疾患には異質性がある。type1の原因遺伝子としてPRKAR1Aが同

定されたが、type2は未だ不明である。治療法は、内分泌異常に対する対症療法以外は、

腫瘍に対する手術しかないのが現状である。本邦における実態把握を目的に実施した平成 22年度の全国調査(回答率57.2%)では26症例を把握することができ、本邦には約40 例程度存在しうることを初めて明らかにした。また、本邦における臨床像を海外の報告と 比較しても大きく異なる点はなかったが、診断基準に示されているPRKAR1A遺伝子異常 の有無を検討したのは7例(27%)に留まり、その中で遺伝子異常を同定した症例は4例

(15%)に過ぎなかった。

  平成27年7月、新規に難病指定されたこともあり、疾患概念については以前よりも普 及が図られたと考えられる。そこで、改めて全国調査を実施してCNC患者の本邦におけ る実態把握を行い、診断基準の整合性・有用性を再検討し、関連学会と連携して診断基準 の一層の普及を図り、多彩な症状を呈するが故に診断が遅れる可能性のある本疾患の認知 をより一層広めて早期の診断・治療・長期管理など、本邦におけるCNC診療レベルの向 上を目指して研究を開始した。しかしながら、本課題が研究事業として採択されたのが平 成29年1月で、交付決定が同年2月、実際に研究費の配分を受けたのが同年3月であっ たことから実質的な研究期間は1ヵ月に満たないという現状であった。年度末に差し掛か っての疫学調査では回答率が低くなる可能性が高いものと判断されたため、全国調査の実 施は次年度(平成29年度)に行う計画として、次年度への研究継続を念頭に置いて研究 実施の方針や全国調査における具体的調査内容などについて検討した。平成29年度の継 続申請を行い、幸いにも研究継続が認められたので、次年度早期の段階で全国調査を実施 する計画である。

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