【資料と考証】『古今和歌六帖』古筆切本文・写本 本文対校稿ーー附古筆切本文一覧表
著者 池原 陽斉
雑誌名 日本文学文化
巻 18
ページ 22‑34
発行年 2018
URL http://id.nii.ac.jp/1060/00011476/
Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja
'函協郊油り,1岱り?5.む秒加^~"
﹃古今和歌六帖﹄古筆切本文・写本本文対校稿
ー附古筆切本文一覧表
本稿は古筆切に残存する﹃古今和歌六帖﹄の本文と︑古写本の桂
宮本との対校結果をまとめたものである︒
﹃六帖﹄は平安時代中期︑おそらくは貞元元年︵九七六︶をそう
(1 )
くだらない時期に編纂されたとおぼしき類題和歌集であるが︑成立
の古さに比して︑写本の残存状況には恵まれていない︒中世最末期
の文禄四年(‑五九五︶書写の永青文庫本が最古写本であり︑以下
近世期書写の本が散見している︒
この永青文庫本︑あるいは近世初期写の桂宮本や御所本といった
写本は︑第一帖の書写奥書によれば︑嘉禄︱一年(‑︱︱二六︶写の源
家長本を祖本とする︒また同奥書には家長が定家本を写した旨の記
載もあるので︑淵源は定家本とみとめられる︒︱︱一本のあいだに本文
( 2)
異同は少なくないものの︑同系統の本文とは判断でき︑定家本まで
の遡源は︑現存伝本からもある程度は可能といえる︒
しかし︑第一帖書写奥書に﹁すべてこの六帖いかにやらん︒いづ
れも/\みなかくのみしどけなき物にて侍れば︑本のま︑にしるし
をく︒のちに見ん人︑心えさせ給べし﹂とあるとおり︑肝心の定家
本の本文自体が︑あまり良好な状態ではなかったらしい︒﹃六帖﹄
八二九番歌は︑伝坊門局筆切︵二︶では﹁おほなむちすくなみか
叫びつくりたるいもせのやまをみるはうれしも﹂とあり︑第二句と
結旬を桂宮本は﹁すくなひこなの﹂︑﹁みるはしもよし﹂とする︒永
青文庫本も同様である︒
当該歌は﹃薦莱集﹄巻七.︱二四七番歌﹁大穴道少御神作
妹勢能山見吉﹂を採取したとおぼしいが︑平安時代の﹃萬葉集﹄
写本の訓を確認すると︑第二句は﹁すくなみかみの﹂が定訓であっ
たと見られる︵元暦校本︑類緊古集など︶︒漠字に即して妥当な訓
といってよく︑古筆切の本文を採用するならば︑﹃萬葉集﹂から
﹃六帖﹄への継承という観点からは理解しやすくなる︒
結旬は複雑な様相を呈す︒次点本の訓を列記すれば︑以下のとお
りと
なる
︒
•みれはしよしも二冗暦校本、類緊古集、古葉略類緊紗•みれはうれしき;瞑瀬本、古葉略類棗紗左傍訓(「ウレシキ」
のみ
︶︑
紀州
本
元暦校本以下は写本本文と︑廣瀬本以下は古筆切本文と類似して
いる︒前者は平仮名訓本の訓︑後者は片仮名訓本の訓であり︑前者
(5 )
の方が古い系統と考えられるが︑片仮名訓本の相本が平仮名訓本と
いうわけではないので︑﹁みれはうれしき﹂の訓自体はふるい来歴
を持つ可能性もある︒すると︑伝坊門局筆切︵二︶を﹃六帖﹄の本
来的な本文と認定すれば︑次点本訓との相違はほぼ解消される︒
( 6)
もちろん︑鎌倉時代後期写と推定される同切と︑定家本まで遡及
できる可能性を持つ写本本文の前後関係は慎重に判断する必要があ
るだろうし︑もし古筆切本文を本来的なものとみる場合には︑写本 は﹃萬葉集﹄の平安時代における享受や伝来︑あるいは﹃蜻蛉日記﹄や﹃枕草子﹂︑﹃源氏物語﹄への影響など︑様々な面から注目されてきた歌集であるが︑本文への信頼性には問題がのこる︒
もちろん︑この問題を完全に克服することはできない︒しかし︑
わずかながら歓を補う資料として︑﹃六帖﹄に古筆切が一定数のこ
されていることには︑注目してよいだろう︒しかも︑平安時代中期
( 3)
写と推定される伝藤原行成筆切をはじめ︑古筆切の書写年代は現存
伝本を大きくさかのぼる︒﹁六帖﹄の古態本文を考えるにあたって︑
少なからぬ価値を持つといえよう︒
( 4)
すでに田辺俊一郎︑小松茂美に同趣のこころみこそあるものの︑
前者は一九八六年︑後者は一九九
0
年の論考と︑四半世紀以上が経過している︒当該一一篇以降に紹介された古筆切も少なくないから︑
それらもふくめて︑古箪切の六帖歌を一望しておきたい︒
一望してみると︑漢字とかな︑かな遣いに関する異同がもっとも
多い︒本文が大きく異なるという例はさほど顕著でないが︑いくら
かはみとめられる︒ここでは稿者の関心にひきつけて︑﹃萬葉集﹄
との関係で留意すべき本文異同を指摘しておきたい︒'
の﹁すくなひこなの﹂という義訓的な本文がどのような事情で発生
したのか︑別途検討されねばなるまい︒古筆切を参照すれば即問題
が解消されるというわけではない︒
しかしながら︑近い系統の︑しかも書写年代のくだる写本しか伝
わらない﹃六帖﹄と︑﹃萬莱集﹄との関係を考えるにあたって︑古
筆切の本文が小さからぬ材料を提供していることも︑またたしかで
ある︒他の古典作品との関係を考えるにあたっても︑同趣の事例は
見いだしうるだろうし︑もちろん﹃六帖﹄自体の本文を考えるうえ
でも重要な資料といってよい︒
﹃萬葉集﹄との関係に関する詳細な検討については後考を期して
いるが︑ひとまず以上のような異同がみとめられることを確認し︑
本対校表の解説にかえる︒
注( 1
)
後藤
利雄
﹁古
今和
歌六
帖の
編者
と成
立年
代に
就い
て﹂
︵﹃
國語
と殿
文
學﹄
第三
十巻
第五
号・
一九
五三
︶
( 2 )
荒木
尚﹁
解題
﹂︵
細川
家永
青文
庫叢
刊第
三巻
﹁古
今和
詞六
帖﹄
下・
汲
古書
店・
一九
八︱
︱‑
︶
( 3 )
小松
茂美
編﹃
古筆
学大
成﹄
第十
六巻
︵講
談社
・一
九九
0)
( 4 )
田辺
俊一
郎﹁
﹃古
今和
歌六
帖﹄
本文
f i
孜者名
表記
論断
章﹂
︵﹃
中古
文学
﹂第
四十
号・
一九
八六
︶︑
前掲
( 3 )
( 5 )
田中
大士
﹁長
歌訓
から
見た
万葉
集の
系統
ー│
平仮
名訓
本と
片仮
名訓
本﹂
︵﹃
和歌
文学
研究
﹄第
八十
九号
・ニ
0
四 ︶ 0
( 6 )
前掲
( 3 )
池
原
陽
斉
鉤覧容和吹汽翌
B
︹第
一帖
1¥3
︺春 た つ ひ あ り は ら の も と か た
1
古としのうちに春はきにけりひと\せをこそとやいはむことしとやいはむ
0
春たつひこ春たつ日0
古
; 古 一 春 上
年のうちに
0
ひと\せを[︱とせを紀のつらゆき
ヲ
2
古そてひちてむすひしみつのこほれるは春たつけふのかせやと< 覧
0
紀のつらゆきら冗つらゆき0
古己凹︵古一春上︶てひちてこ袖ひちて
0
むすひしみつの;ピ9ひし水のヲほれるはこ︶ほれるを0
かせやとく覧ら風やとくらん3
としのうちにはるたつことをかすかの:わかなさへにもしりにけるか
な
うみ
あ ま
ヽつ土さ
0
そ0
こ0
としのうちに一対
校
l覧
]
A〔巻頭目録•第三帖〕
か め い を こ ゐ ふ な す
︑ き あ ゆ か は つ は し ひ ゐ せ き し か ら み よ か は や な え い け た き に は た つ み さ は ふ ち せ た く な は
0
異同ナシぬ ま
うたかた
たひ
かは
︻凡
例︼
一︑古筆切・写本本文対校
・古筆切の本文を主とし︑桂宮本と対校した︒桂宮本と対校した理
由は︑同本が﹁新編国歌大観﹂と﹁和歌文学大系﹂の底本とされ
ており︑﹃六帖﹄の本文としてもっとも流布しているためである︒•桂宮本の本文は国文学研究資料館の公開する画像データ(資料
巴 [
1C XX J6 14 15 )
を利用し︑宮内朧書陵部編﹃薗書寮叢刊古今
和歌六帖﹄上︵養徳社・一九六七︶の翻刻を適宜参照した︒
・対校は古筆切一葉を一グループ
( A
¥ S )
とし︑句ごとに校異を
しめした︒詞書︑作者のほか︑注記も校異にふくめた︒
・古筆切にある本文は﹁
O
﹂︑ない本文は﹁●﹂以下にそれぞれ校異を
しめ
した
︒
・﹁
かな
﹂と
﹁哉
﹂︑
﹁ら
む﹂
と﹁
覧﹂
︑﹁
む﹂
と﹁
ん﹂
につ
いて
は校
異
をし
めさ
なか
った
︒
•桂本にミセケチがある場合は、訂正後の本文を校異資料としてし
めし
た︒
二︑古筆切本文一覧表•本表は、現在刊行されている諸書に収められた『古今和歌六帖』
の古筆切を一覧としたものである︒
・油は﹁古筆切・写本本文対校﹂の切のグル︶プ番号
( A
¥ S )
と
対応
する
︒
・所収する書籍については︑国文学研究資料館﹁古筆切収集情報デ
ータ
ベー
ス﹂
(h
日 足 合 舘
e l n i
j l a c
. j p 1
k o h i
t u ¥
)を
参照
した
︒
ひを
あしろ
゜
0
のは
え
・﹁
所収
書籍
﹂の
略称
は以
下の
とお
り︒
入門五膝井隆•田中登編『国文学古筆切入門』(和泉書院・一九
八五
︶
大成:小松茂美編﹃古筆学大成﹄第十六巻︵講談杜・一九九
0 )
※第二十七巻(‑九九一︶の翻刻も参照した︒なお︑伝行成筆
切の
うち
︑
N
︵前田育徳会蔵︶は影印が収められていないので︑同巻の翻刻によって本文をしめした︒
集成;久曾神昇編﹁私撰集残簡集成﹄︵汲古書店・一九九九︶
※
2 3
ページ掲載の﹁伝藤原行成筆古今六帖︵甲︶﹂は︑大成
k
と重複するので割愛した︒
誘い革国文学研究資料館編﹃古筆への誘い﹄︵三弥井書店・ニ〇
0
五 ︶
新修I田中登編﹃平成新修古筆資料集﹄第四集︵思文閣出版.︱︱
0
0
八 ︶続古
; m
中登
編﹃
続古
筆の
楽し
み﹄
︵武
蔵野
書院
.︱
1 0 1
七 ︶・﹁頁数﹂は︑右の諸書の影印が掲載されているページ数を指す︒
・﹁
切名
﹂︑
﹁年
代﹂
︑ツ
レの
認定
は所
収書
籍の
解題
を参
照し
た︒
解題
にツレと認定されている切同士には︑﹁ツレ﹂の項目にそれぞれ
﹁
O
﹂︑
﹁●
﹂を
入れ
た︒
伝承
筆者
とは
そぐ
わな
い場
合も
ある
︒
.傍書は︑該当旬の本文の後に︵︶に入れてしめした︒
・注記については再現しなかった︒﹁古筆切・写本本文対校﹂には
提示
して
ある
︒
0
としのうちに;年のうちにを
0
かすかのAこ春
日野
の
ほうわう拾ニハみつね
1 8 1
拾なかつきのこ︑ぬかことにつむきくのはなもかひなくをひに
けるかな
0
ほうわう拾ニハみつね;ほうわう︵﹁拾ニハみつね﹂は古筆切別筆︶〇拾;ナシ︵古筆切別筆︶
0
なかつきのこ長月の
0
こ>ぬかことに;九日ことに0
はなもかひなくぶ化もかひなく
0
をひにけるかな;おひにける哉伊勢
虚かきりなくきみかよはひをのはえつ︑なた:るやとの露とならなむ
0
伊 勢 い せ
0
きみかよはひを五gかよはひを
っ[
のは
へつ
︑
つら
ゆき
瓜新いのりつ︑なをなかつきのきくのはないつれの秋かうへてみ
さら
0
む新;
ナシ
︵古
筆切
別筆
︶
0
なをなかつきの乙猶長月のきくのはな五布の花
0
うへてみさらむiうへて見さらんc
︹第
一帖
1 8 8
¥ 1 9
1
第3
句 ︺
0
はるたっことをこ春たっこと誓
け〇 り
拾こ
ナシ
︵古
筆切
別筆
︶
の;
久か
たの
〇おもふ事冨工事
0
ひさ
かた
厄巧
5︑9︑
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︐ >
亨 ¥ ] : [ [ ︺ '
︑
V︑ :
訓神な月ふたつあるとしのしくれにはひともときくそいろこかりけ
る
も ; 9 1
Jせをひとにと︑むるたになれは
0
ひとにと:ぜる;八にと>むる〇つねにし
0
たになれは三玉なれはD
︹第
一帖
2 1 1 ¥ 2 1 5
︺
0
上旬後出;ナシ0
かみな月こそ五神無月こそ2 1 1
麟ちはやふる馴認かなしけれ謡臼つねにしくる︑くる
A
乙常
に時
雨る
たったやまにしきをりかく神無月しくれのあめをたてぬきにして
2
ー2 0
たったやまi立田山0
にしきをりかく嘉呻をりかく0
しくれのあめをこ時雨の雨を
しも月
さかしらになつは人まねさ︑の葉にさやくしも夜は我ひとりぬる
3
ー2 0
なつは人まね羞又は人まね0
さやくしも夜は;さやく霜夜は
0
我ひとりぬる;わかひとりぬる4
夜 を さ む み
l
ふゆのよをねさめてきけはをしそなくはらひもあえすしもやをく2
︑ ︑ ︑
ら む 読 人 不 知
夜 を さ む み
0
ふゆのよを;令の夜を0
はらひもあえす;はらひもあへすヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
0
しもやをくらむ[霜や置らん⑮ふくかせは色もみえねと冬くれはひとりぬる夜の身にそしみける
0
ふくかせはi吹風は色もみえねと;色も見えねと0
ひと
フタ ッ
0
神な月五押無月0
ふたつあるとしのニ一ある年の0
しく
れには丘吋雨には
0
ひともときくそ[‑もと菊そ〇いろこかりける;色こかりけるF
︹第
一帖
3 2 0
\ 密
※
3 2 2
番歌上旬の重複書写は省略した︒
さ う の 月 読 人 し ら す
認百わかこ︑ろなくさめかねつさらしなやをはすてやまにてる月
をみ
0
読人しらす;ナシ︵古筆切別筆︶さうの月;さうのつき0 0
て古;
ナシ
︵古
筆切
別筆
︶
0
わかこ:っ五奴心0
をはすてやまに:をはすて山に0
てる月をみてこてる月を見てつら
ゆき
おもふ事ありとはなしにひさかたの月よとなれはねられさり
︑︑あまくものたなひけるともみえぬ夜はゆく月かけそのとけかりけ
る
るイ
0
あまくもりあま雲の
0
たなひけるともこたなひけりとも0
みえぬ夜は五兄えぬよは0
ゅ<月かけそこゆく月影そなり
E
︹第
一帖
2 3 6
第
4
旬1 2 4 0
︺
2 3 6
はるにかならすあふよしもかな
0
はるにかならす二春に必図ほと:きすのちの五月もありとてやなかてう月をすくしはてつる
0
ほと︑きす嘉邦公0
のちの五月も;のちのさ月も0
なか
てう月を:なかくう月を
いせ
の ぁ へ る 我 そ わ
賢こみたれ平っこける年のなかめにはものをもひ土
{ g
f
そ涜 な し き 撰 二 読 人 し ら す
︑
の の イ
〇撰
;ナ
シ︵
古箪
切別
筆︶
0
さみたれに二五月雨に︵古箪切︑
の傍
書別
筆︶
0
っ:ける年の二つ:けるとしの0
ものをもあ へ る 我 そ わ ひ し
0
人そかなし︑ ︑
︑
ひたへぬ︷物思ひたえぬ︵古筆切の傍書別箪︶
き
︑
︑ ヽ ヽ ヽ ヽ
き;八そ悲しき︵古筆切の傍書別筆︶
0
撰二読人しらす:ナ︵ シ
古筆
切の
傍書
別筆
︶
み そ
2 3 9
撰たなはたはあまのかはらをな:かへりのちの
fg
かをみそきに は せ よ 読 人 し ら す
〇撰
;ナ
シ︵
古筆
切別
筆︶
0
たなはたは;七夕は0
な:
か
み そ
へり;七かへり
0
のちのなぬかを;のちの七日を︵古筆切の̀ ̀
傍書
別筆
︶
0
読人しらすこナシ︵古筆切の傍書別筆︶貰之
訟古かつみれと忙訂つきかけの鰐立あらしと思えは
〇貰之;ナシ︵古筆切別筆︶古;ナシ︵古筆切別筆︶
0
かつみれと:かつ見れと〇つきかけの五
□影の〇いたらぬさ
とは口いたらぬ里は
G
︹第
一帖
躙\
3 4 1
︺※
3 4 0
番歌
は脱
落︒
謡したにのみこふれはくるし山のはにいてくる月のあらはれはいかこ
~I~
0
異同ナシ,おそくいつる月にもあるかなあしひきのやまのあなたもをしむヘ
ら な り 読 人 し ら す
〇おそくいつる;をそく出る〇あしひきの;あし引の〇や
まのあなたもぷ山のあなたも
0
をしむへらなり;おしむへら︐ひさかたのあまてる月をか︑みにてこひしき人のかけをたにみむ
0
ひさかたの;久かたの0
か:みにてぶ蜘にて0
こひ
しき
人の公応しき人の
誓ほかたは月をもめてしこれそこのつもれは人のをひとなるいい
も の
〇おほかたはェ大かたは
0
をひとなる/\;おひとなるもの りぬる夜の;ひとりぬるよの1 4 1
も:しきの心翡まかりいて︑藷誌月のさやけさ
0
も:しきの羞口敷の〇おほ宮人の玉入宮人のてA
;ま
かり
出て
H
︹第
一帖
7 7 3
ー
7 7 6
︺
1 7 3
冬のいけにすむにほとりのつれもなくこほりのしたに我はかよは
む〇冬のいけに;令の池に
〇われひとりぶぱT
人も
にイ
0
こほりのしたにふ小の下をはかよはむ~われはかよはむ
9 なきつめし冬のなみたはこほりにきとけむはるへは身もやなかれ
む
ヘイ
〇冬のなみたは;令の涙は
0
とけむはるへは;とけむ春日は〇身もやなかれむん身もや流れむ
でなみたかは身なくはかりのふちはあれとこほりとけねはかけはう
かはす
0
なみたかは二涙川〇身なくはかりの:みなくはかりのこほりとけねは正小とけねは
9 あさひさすかたやま風のいまたにも身のうちさむきこほりとかな
む
の 山 風
〇あさひさす;あさ日さす
0
かたやま風のぶかた山かけのい ま た に も イ
〇いまたにも口いたまにも
0
身のうちさむきニてのうちさむJ
︹第
二帖
g
ー嘔第4
句途
中︺
よ
1 0 2
たにふかくやくすみかまのけふりたにみねの雲とはならぬものか, .
0
みねの雲とは:みねはくもとは3 0 2
ときはきをなほすみかまにこり<へてたえしけふりのそらになきー
名は
0
ときはきを;ときは木を0
なほすみかまに;なをすみかまに0たえしけふりの;たえし煙の0そらになき名は~空に
たつなは
なかめつ︑よにすみそめのわれひとりしたにもゆともたれかしる
2 4
︒
ーへき
〇よにすみそめの;よにすみかまの
0
したにもゆともニ下にもゆとも1 0 2
人めたにみえぬ山ちにたつくもをたかすみ●作者ナシ;まとの左大臣
0
人めたに二ひとめたに0
みえ
ぬ山ちに:みえぬ山へに
0
たつくもを;はつ雲を0
たかすみ;
たれ
すみ
︵か
まの
︶
k︹第二帖暉國︺
︐
ー いつみなるしのたのもりのくすのきはち︑にわかれてものをこそ
0 4
おも
へ
•9999.,
’~999,'9.9,1, '
••• ,
.
·9,9,.fiー49,|.Ii·:Ilh,•1ー:ーii,11,’’"9:IIド"ー,、99,.,
゜
〇我0
まかりいI
︹第
二帖
8 2 9
ー
8 3 2
第
3
旬 ︺
山
誓ほなむちすくなみかみのつくりたるいもせのやまをみるはうれ
8
しも
〇すくなみかみの五9くなひこなの〇いもせのやまを言いも
せの山を
0
みるはうれしも:みるはしもよし0
こなかてをiこなからを0
みむろやま:みむろのやも 8
みむろやまそのやまもとにこなかてをまきもく山につきてよらむ3 0
も 0
そのやまもとに;その山なかに〇つきてよらむもらつきてよろし8
いちかねのこりしのやまにいりそめてやまなっかしみいてかてぬ3 1
かも
●作者ナシはひとまろ〇いちかねの二いはかねの
0
こり
し
のやまにこ︶りしく山に〇やまなつかしみぷ山なっかしみ
8 3 2
かなやまのしたひかしたになくかはつ
●作者ナシ;人まろ
0
かなやまの?かね山の0
くすのきは:くすのはの0
ち︑にわかれて;ちちにわかれて
0
ものをこそおもへ;ものをこそ思へ︒
ー きみこふと我こそむねをこからしのもりとはなしにかけになり
0 5
〇我こそむねを;われこそむねを つ ︑
L
︹第
二帖
嘔第
4
旬ー虚第4
旬途
中︺
嘔 我 衣 て は つ ゆ に ぬ れ つ
︑ 天 地 天 王 の 御 歌
〇我衣ては;わか衣手は〇つゆにぬれつA~露にぬれつA
0
天地天王の御歌品大地天皇御︵写本の作者名表記は歌の前にアリ
いなおほせとり ︶
1 1 3
山たもるあきのかきほにおくつゆはいなおほせ鳥のなみたなりけ
り 忠 客
〇あきのかきほに五緊りかりほに
0
〇忠客;た︑みね︵写本の作者名表記
0
山たもるふ山田もるおくつゆはこをく露はは歌
の前
にア
リ︶
1 1 3
わかやとにいなおほせ鳥の鳴なへに今朝吹風にかりはきにけり人丸
カ ト
〇わかやとにぶャかやとに
0
鳴なへに; 9
くなへに0
今朝吹風にはりさふく風に
0
かりはきにけり1
鳩はきりけり0
き0
こほりとかなむ姜小とかなむ0
を の0
うちはへて;はなはたもひ と イ
0
うたかたは猶ご?たかたはなを るほのほのこャくるほのをA0
みえぬものかは 0なか/\に乙T~\に0かすか野A·かすかの、〇やくそほ
つ
1 3 2
そほったつ山たのいけはいまもなほ心ふかし
0
山たのいけはぷ山田のいけは0
いまもなほ口いまもなをM
︹第
二帖
虚第
4
旬途中\謬1 3 2
な:きさはあれともー
0
︑︵な︶きさはあれともご2
させはあれと1 3 3
あきのたにたぶはかりそきみこふるそてのそほつにならぬ日はー
なし
〇あきのたに五緊り田に
0
きみこふる五
gこ
ふる
0
た︑ぬはかりそこたえぬはかりそ0
そてのそほつに丘伽のそほつにあしひきの山たにたてるそほつこそおのかたのみを人にかくるれ
4 3
ーー0
山たにたてる`山田にたてる〇おのかたのみを;をのかたのみ
を
0
人にかくるれ;八にかくなれ春野
1 3 5
くさもきもみとりに見ゆるはるのAに雨降そめは色やまさらむ
0春野;春の~0くさもきも芦干も木も0みとりに見ゆ
る:みとりにみゆる
0
はるのAにこ春の︑に0
雨降そめはニ雨ふりそめは
〇︹第三帖鴎・瞬・四
こほりー
1 6 2
さをかはにこほりわたれるうすらひのうすき心を我をもはなむ
0
こ ほ り
)
五さをかはに;さほ川に
0
我をもはなむ﹂わ0
かおもはなくに
1 6 2
みつとりのかもすむいけのしたひなくふかしきいもをけふみつる
かな
0
みつとりの;水鳥の0
かもすむいけの;かものすむいけの0
ふかしきいもを口いふかしきいもをにはたつみ
︒
1 7 2
よのなかはありてむなしきにはたつみをのかゆき︵わかれぬる
身を
〇よのなかは﹄世の中は
かゆき/\;おのかゆき/\
0
にはたつみこにはたすみp
︹第
三帖
二\
虚第
4
句途中
︺
1 7 2
にはたつみなかる:かはのなけれはや物思人のそてになかる︑
0
なかる︑かはのこなかる:かたの0
物思人の︷物おもふ人の0
そてになか︑る丘佃になかる︑つみこのしたかくれなかれせはうたかたは猶ありと見まし なか/\になにあひみけむかすか野Aやくるほのほのよそにみま
8 3
ーーしを
0
めも春のこ尺めもはるのこ﹂
0
わかなつみいつるこわかなつみつる 人丸;八まろ︵写本の作者名表記は歌の前にアリ︶
Z
︹第
二帖
嘔\
嘔︺
6 1 3
はるふかくなりぬるときのAへみれはくさのみとりもいろこかりー
け り っ ら ゆ き
0
はるふかくこ春ふかく0
なりぬるときの;なりぬる時のO A
︵の
︶へ
みれ
は
i野へみれは
0
くさのみとりも云早のみとりも〇いろこかりけり;色まさりけり〇つらゆきこつら
ゆき︵本文異同なし︒写本の作者名表記は歌の前にアリ︶
1 3 7
こまなへてめも春のAにましりなむわかなつみいつる人もありや
と
1 3 9
春の︑にわかなつまむとこしものをちりかふ花にみちはまとひぬ
0
こしものを:しめし野に0
みちはまとひぬiみちもまかひぬ
< 1 7 2
うちはへてふらぬあめゆへにはたつみいたくなゆきそ人のしるヘうたかた
1 7 2
うきことはよにふるものとたきつせのま
ハイ
●作者ナシ:そせい〇うきことはご?さことに〇よにふる
ものと:ょにふる物を
0
たきつせの;たきつせに4 8
Q
︹第
三帖
7 2
第4
旬途中\7 2
第4
旬途
中︺
l l
さるうたかたみえぬものかは
2 4
7 ー
0(
ま︶さるうたかた;まさにうたかたたえん物かは
1 7 2
うたかたのいまやは人をおもひつくにほひいろよくそめてしものを
ろこく をイ〇いまやは人を;むまやは人の
0
にほひいろよくこにはひい0
そめてしものを:そめてし物を0
世中を証山の中を1 7 2
うたかたもおもへはかなし世中をたれうき物としらせそめけむじf:!"'?=‑Q‑‑唸竺埒匁心旦誌足笈'"心全文S孤叫J竺全召叩主心心
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心ァ—... 会心〇羊如心
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︑9
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『古今和歌六帖』古筆切本文一覧表
No. 切名年代ツレ番号本文所収書籍頁数備考
A 伝為家鎌倉中期
.
目録 かめいをこゐふなす又きたひあゆひをかはかはつはしひゐせきしからみよかはあ続古103 しろやなえいけぬまうきたきにはたつみうたかたさはふちせうみあまたくなはB 伝慈円四半鎌倉初期]春たつひ/ありはらのもとかた/としのうちに春はきにけりひと汀士をこそとやいはむことしとやいはむ入門101 B 伝慈円四半鎌倉初期2紀のつらゆき/そてひちてむすひしみつのこほれるは(ヲ)春たつけふのかせやとく覧入門101 B 伝慈円四半鎌倉初期3としのうちにはるたっことをかすかの>わかなさへにもしりにけるかな入門101 C 伝民部鎌倉中期.
188 ほうわう拾ニハみつね/なかつきのこ以ぬかことにつむきくのはなもかひなくをひにけるかな大成125 C 伝民部鎌倉中期.
189 伊勢/かきりなくきみかよはひをのはえつ>なた召るやとの露とならなむ大成125 C 伝民部鎌倉中期.
190 つらゆき/いのりつ立なをなかつきのきくのはないつれの秋かうへてみさらむ大成125 C 伝民部鎌倉中期.
191 も迂せをひとにと迂只5たになれは大成125 D 伝慈円鎌倉中期.
211 ちはやふるかみな月こそかなしけれたれをこふとかつねにしくる>集成25 D 伝慈円鎌倉中期.
212 たったやまにしきをりかく神無月しくれのあめをたてぬきにして集成25 D 伝慈円鎌倉中期.
213 しも月/さかしらになつは人まねさ立の葉にさやくしも佼は我ひとりぬる集成25D 伝慈円鎌倉中期
.
214 ふゆのよを(佼をさむみ:左にミセケチ有)ねさめてきけはをしそなくはらひもあえすしもやをくらむ/読人集成25 不知D 伝慈円鎌倉中期.
215 ふくかせは色もみえねと冬くれはひとりぬる佼の身にそしみける集成25 E 伝慈円鎌倉中期.
236 はるにかならすあふよしもかな新修119 E 伝慈円鎌倉中期.
237 ほとときすのちの五月もありとてやなかてう月をすくしはてつる新修119E 伝慈円鎌倉中期
.
238 いせ/さみたれに(の•左にミセケチ有)つ刈ナる年のなかめにはものをもひたへぬ人そかなしき(あへる新修119 我そわひしぎ左にミセケチ有)E 伝慈円鎌倉中期.
239 たなはたはあまのかはらをな泣ヽヘりのちのなぬ(みそ:左にミセケチ有)かをみそきにはせよ新修119 E 伝慈円鎌倉中期.
240 神な月ふたつあるとしのしくれにはひともときくそいろこかりける新修119 F 伝阿仏尼鎌倉中期.
320 さうの月/読人しらす/わかこ>ろなくさめかねつさらしなやをはすてやまにてる月をみて誘い43 F 伝阿仏尼鎌倉中期.
321 つらゆき/おもふ事ありとはなしにひさかたの月よとなれはねられさりけり誘い43 F 伝阿仏尼鎌倉中期.
322 あまくものたなひけるともみえぬ佼はゆく月かけそのとけかりける誘い43 F 伝阿仏尼鎌倉中期.
322 あまくものたなひけるともみえぬよは誘い43重複書写F 伝阿仏尼鎌倉中期.
323 かつみれとうとくもあるかなつきかけのいたらぬさとはあらしと思えは誘い43 G 伝慈円鎌倉中期.
336 したにのみこふれはくるし山のはにいてくる月のあらはれはいかに大成124 G 伝慈円鎌倉中期.
337 おそくいつる月にもあるかなあしひきのやまのあなたもをしむへらなり/読人しらす大成124 G 伝慈円鎌倉中期.
338 ひさかたのあまてる月をかぷケにてこひしき人のかけをたにみむ大成124 G 伝慈円鎌倉中期.
339 おほかたは月をもめてしこれそこのつもれは人のをひとなる々々(もの)大成124 G 伝慈円鎌倉中期.
341 も吐しきのおほ宮人のまかりいて¥.あそふこよひの月のさやけさ大成124 H 伝坊門鎌倉初期゜
773 冬のいけにすむにほとりのつれもなくこほりのしたに我はかよはむ大成123 H 伝坊門鎌倉初期゜
774 なきつめし冬のなみたはこほりにきとけむはるへは身もやなかれむ大成123 H 伝坊門鎌倉初期゜
775 なみたかは身なくはかりのふちはあれとこほりとけねはかけはうかはす大成123 H 伝坊門鎌倉初期゜
776 あさひさすかたやま風のいまたにも身のうちさむきこほりとかなむ大成123 I 伝坊門—鎌倉後期829 山/おほなむちすくなみかみのつくりたるいもせのやまをみるはうれしも大成122 I 伝坊門二鎌倉後期830 みむろやまそのやまもとにこなかてをまきもく山につきてよらむも大成122 I 伝坊門—鎌倉後期831 いちかねのこりしのやまにいりそめてやまなっかしみいてかてぬかも大成122No. 切名年代ツレ番号くく本文所収書籍頁数備考I 伝坊門_鎌倉後期832 かなやまのしたひかしたになくかはつ大成122 J 伝行成平安中期1022 たにふかくやくすみかまのけふりたにみねの雲とはならぬものかは大成118 J 伝行成平安中期1023 ときはきをなほすみかまにこり<へてたえしけふりのそらになき名は大成118 J 伝行成平安中期1024 なかめつ叫こにすみそめのわれひとりしたにもゆともたれかしるへき大成118 J 伝行成平安中期1025 人めたにみえぬ山ちにたつくもをたかすみ大成118 K 伝行成平安中期1049 いつみなるしのたのもりのくすのきはち刈こわかれてものをこそおもへ大成123 K 伝行成平安中期1050 きみこふと我こそむねをこからしのもりとはなしにかけになりつ>大成123 L 伝行成平安中期1129 我衣てはつゆにぬれつ;./天地天王の御歌大成119 L 伝行成平安中期1130 いなおほせとり/山たもるあきのかきほにおくつゆはいなおほせ鳥のなみたなりけり/忠客大成119 L 伝行成平安中期1131 わかやとにいなおほせ鳥の嗚なへに今朝吹風にかりはきにけり/人丸大成119 L 伝行成平安中期1132 そほつ/そほったつ山たのいけはいまもなほ心ふかし大成119 M 伝行成平安中期1132 な送さはあれとも大成123 M 伝行成平安中期1133 あきのたにた3ぬはかりそきみこふるそてのそほつにならぬ日はなし大成123 M 伝行成平安中期1134 あしひきの山たにたてるそほつこそおのかたのみを人にかくるれ大成123 M 伝行成平安中期1135 春野/くさもきもみとりに見ゆるはるの斗こ雨降そめは色やまさらむ大成123 N 伝行成平安中期1136 はるふかくなりぬるときのジヘみれはくさのみとりもいろこかりけり/つらゆき大成ナシ翻刻のみN 伝行成平安中期1137 こまなへてめも春の刈こましりなむわかなつみいつる人もありやと大成ナシ翻刻のみN 伝行成平安中期1138 なか々々になにあひみけむかすか野>やくるほのほのよそにみましを大成ナシ翻刻のみN 伝行成平安中期1139 春の叶こわかなつまむとこしものをちりかふ花にみちはまとひぬ大成ナシ翻刻のみ